JP4989538B2 - 車両用制御装置、電気車両及び車両用制御装置の故障検出方法 - Google Patents

車両用制御装置、電気車両及び車両用制御装置の故障検出方法 Download PDF

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Description

この発明は、電源供給ラインに設けられたスイッチのオンにより、電力供給源から前記電源供給ラインを介して車両内のシステムを制御するマイクロコンピュータに電力供給を行う車両用制御装置及びその故障検出方法、並びに該車両用制御装置を備える電気車両に関する。
従来より、車両に搭載された電子制御装置(車両用制御装置)では、キースイッチ及びイグニッションスイッチの少なくとも一方のオンに起因して給電用リレー(スイッチ)がオンすることによりECU内のマイクロコンピュータに電力供給を行う。また、前記車両用制御装置は、前記キースイッチ又は前記イグニッションスイッチがオフしても前記マイクロコンピュータが所定の処理(車両内のシステムに対する停止処理)を完了して動作を停止するまでは前記給電用リレーをオンに保持して該マイクロコンピュータに対する電力供給を継続する電源自己保持機能を備えている(特許文献1参照)。
この場合、前記車両用制御装置では、前記キースイッチ又は前記イグニッションスイッチのオフに起因してシステム停止処理を開始してから前記マイクロコンピュータが動作を停止するまでの電源保持時間内に、一定時間毎にフラッシュROM内のカウンタ値をカウントアップし、その後、前記キースイッチ又は前記イグニッションスイッチがオンしたときに、該カウンタ値が第1判定値よりも小さければ前記電源自己保持機能が異常と判定し、一方で、前記カウンタ値が第2判定値よりも大きければ、前記給電用リレーのオフにより前記電力供給を停止する電源遮断機能が異常と判定する、前記給電用リレーの故障検出処理が行われる。
特開2006−347441号公報
前述した故障検出処理に用いられるカウンタ値は、キースイッチ又はイグニッションスイッチのオフに起因したシステム停止処理の開始からマイクロコンピュータの動作停止までの電源保持時間に対応しているので、該システム停止処理に要する時間(停止処理時間)が変化した場合、該停止処理時間の変化に応じてカウンタ値も変化する。この結果、前記停止処理時間が長くなってカウンタ値が大きくなったときには電源遮断機能が正常であるにも関わらず異常であると判定する。すなわち、給電用リレー(スイッチ)の故障を誤検知するおそれがある。
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、スイッチの故障を確実に検出することができる車両用制御装置及びその故障検出方法、並びに、前記車両用制御装置を備える電気車両を提供することを目的とする。
この発明に係る車両用制御装置は、
電力供給源と、車両内のシステムを制御するマイクロコンピュータと、コンデンサを有する起動信号生成回路と、前記電力供給源と前記マイクロコンピュータ及び前記起動信号生成回路とをスイッチを介して接続し且つ前記スイッチのオンにより前記電力供給源から前記スイッチを介して前記マイクロコンピュータ及び前記起動信号生成回路に電力供給を行う電源供給ラインと、前記コンデンサに蓄積された電荷を放電する放電手段と、前記スイッチをオンからオフに切り替えるように該スイッチを制御する遮断手段とを備え、
前記起動信号生成回路は、前記コンデンサの電圧が所定電圧以上となったときに起動信号を生成して前記マイクロコンピュータに出力し、一方で、前記マイクロコンピュータでの前記システムに対する停止処理時に前記放電手段により前記コンデンサに蓄積された電荷が放電されたときに前記起動信号の生成を停止し、
前記遮断手段は、前記起動信号の生成が停止したときに前記スイッチをオンからオフに切り替えるように該スイッチを制御し、
前記マイクロコンピュータは、前記停止処理及び前記放電手段による前記電荷の放電が完了した後に該マイクロコンピュータの動作を停止し、停止している状態で前記起動信号が入力されたときに起動して前記スイッチが故障していると判定することを特徴としている。
また、この発明に係る車両用制御装置の故障検出方法は、
スイッチのオンにより電力供給源から電源供給ラインを介してマイクロコンピュータ及び起動信号生成回路に電力供給を行う場合に、
前記マイクロコンピュータによる車両内のシステムに対する停止処理時に、放電手段により前記起動信号生成回路が有するコンデンサに蓄積された電荷を放電して該起動信号生成回路による起動信号の生成を停止し、
前記起動信号の生成が停止したときに遮断手段により前記スイッチをオンからオフに切り替えるように該スイッチを制御し、
前記停止処理及び前記放電手段による前記電荷の放電が完了した後に該マイクロコンピュータの動作を停止し、停止している状態で前記コンデンサの電圧が所定電圧以上となって前記起動信号生成回路が前記起動信号を生成し前記マイクロコンピュータに出力したときに、該マイクロコンピュータを起動させて前記スイッチが故障していると判定させることを特徴としている。
これらの発明によれば、前記マイクロコンピュータでの前記システムに対する停止処理と、前記放電手段による前記コンデンサに蓄積された電荷の放電とが完了して、前記マイクロコンピュータが動作を停止した後(スリープモードに移行した後)に、停止状態にある前記マイクロコンピュータに前記起動信号の入力があれば、該マイクロコンピュータは、前記起動信号に基づき再起動して前記スイッチが故障と判定する。
すなわち、前記停止処理及び前記放電の前から前記スイッチが故障している場合には、前記電力供給源から前記スイッチを介して前記マイクロコンピュータ及び前記起動信号生成回路に電力供給が行われているので、前記停止処理の際に前記放電手段によって前記コンデンサに蓄積された前記電荷が一旦放電しても、前記マイクロコンピュータの動作停止時(スリープモード)の時間帯では、該電力供給によって前記コンデンサには前記電荷が再び蓄積される。この結果、前記コンデンサの電圧が前記電荷の再度の蓄積に起因して前記所定電圧以上となったときに、前記起動信号生成回路は、前記起動信号を生成して前記マイクロコンピュータに出力する。
従って、前記マイクロコンピュータは、前記スリープモードの時間帯に前記起動信号生成回路からの前記起動信号の入力に基づいて再起動することで、前記スイッチが故障していることを確実に検出することができる。
また、前記起動信号生成回路は、前記電源供給ラインに接続される抵抗器をさらに有し、前記電源供給ラインから前記抵抗器を介して前記コンデンサに前記電力供給が行われ、該コンデンサの電圧が前記所定電圧以上となったときに前記起動信号を生成する。
これにより、前記スリープモードの時間帯において、前記コンデンサの電圧は、前記抵抗器の抵抗値及び前記コンデンサの静電容量で決定される時定数に基づいて比較的に緩やかに前記所定電圧に向かって上昇する。つまり、前記抵抗器を設けることで、前記電圧の時間変化を緩やかにする(前記電圧の上昇を遅らせる)ことができるので、前記スイッチの故障をより高精度に検出することが可能となる。また、前記起動信号を生成する前記起動信号生成回路を容易且つ簡単に構成することができるので、前記車両用制御装置のコストを削減することが可能となる。
さらに、前記マイクロコンピュータは、前記スイッチが故障していると判定したときに、該スイッチの故障を外部に警告することが好ましい。
これにより、前記車両の停止時に、該車両の搭乗者等の使用者に前記スイッチの故障の有無を通知して、該使用者に前記車両用制御装置を搭載した前記車両の修理を促すことも可能となる。すなわち、前記車両用制御装置により前記スイッチの故障検出処理を行うので、前記使用者による前記スイッチの故障発生の確認が不要となる。
ここで、前記車両用制御装置は、前記マイクロコンピュータにて判定された前記スイッチの故障に関わる判定結果を記憶する記憶手段をさらに有し、前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータに内蔵され且つ前記電力供給源から電力供給されるメモリであるか、あるいは、前記マイクロコンピュータの外部に配置された不揮発性メモリであることが好ましい。
これにより、前記電力供給の停止に起因して前記マイクロコンピュータの動作が停止しても、前記記憶手段に記憶された前記判定結果は消去されない。この結果、前記判定結果を前記動作停止後に前記記憶手段から読み出して、前記スイッチが故障しているか否かを判断することも可能となる。
この場合、前記マイクロコンピュータは、次回の起動時に、前記記憶手段に記憶された前記判定結果を参照し、該判定結果が前記スイッチの故障を示す判定結果であると判断した際に、該スイッチの故障を外部に警告することが好ましい。
これにより、次回の前記車両の始動時に、前記使用者に前記スイッチの故障の有無を通知して、該使用者に前記車両用制御装置を搭載した前記車両の修理を促すことも可能となる。すなわち、前記車両用制御装置により前記スイッチの故障検出処理を行うので、前記使用者による前記スイッチの故障発生の確認が不要となると共に、前記スイッチが故障していれば、次回の前記車両の始動時に前記故障の発生が前記使用者に通知されるので、前記車両の停止時に、前記使用者は、前記車両のシステムに対する停止処理の最中であっても前記車両からすぐに離れることが可能となる。
さらに、前記スイッチは、前記マイクロコンピュータからのオン指令によりオフからオンに切り替わり、一方で、前記マイクロコンピュータからのオフ指令によりオンからオフに切り替わる電源自己保持スイッチであることが好ましい。
また、前記車両用制御装置は、外部の通信機器と通信を行うための通信手段をさらに有し、前記マイクロコンピュータは、前記スイッチが故障していると判定したときに、前記スイッチの故障に関わる判定結果を前記通信手段を介して前記通信機器に送信することが好ましい。
これにより、前記使用者が前記通信機器を所持していれば、該使用者に前記判定結果を即座に通知することが可能となる。
ここで、この発明に係る電気車両は、前記車両用制御装置を備え、前記電力供給源は、前記車両に搭載された電気装備品に電力供給を行う蓄電装置であり、前記システムは、車両駆動用電力源を備えた車両駆動システムであることを特徴としている。
これにより、前記スイッチに他の電子回路が接続されている場合に、前記スイッチの故障に起因して前記電気車両の停止時に前記蓄電装置から前記スイッチを介して前記他の電子回路に電力供給が継続され、この結果、該蓄電装置の電圧が低下することを確実に防止することができる。
また、前記車両用制御装置は、前記マイクロコンピュータにて判定された前記スイッチの故障に関わる判定結果を記憶する記憶手段と、前記電気車両の停止時に定期的に前記マイクロコンピュータを起動する起動手段をさらに有し、前記マイクロコンピュータは、前記起動手段により起動した際に、前記記憶手段に記憶されている前記判定結果が前記スイッチの故障を示すものであるか否かを判定し、該故障を示すものと判断したときに、前記車両駆動用電力源から前記蓄電装置に充電を行なうように前記車両駆動システムを制御することが好ましい。
これにより、前記スイッチの故障によって前記電気車両の停止時に前記蓄電装置から前記スイッチを介して前記マイクロコンピュータ及び前記起動信号生成回路に電力供給が行われて該蓄電装置の電圧が低下している場合に、前記車両駆動用電力源から前記蓄電装置に充電を行なうことで、該蓄電装置の電圧低下を効果的に抑制することができる。
この場合、前記車両駆動用電力源は、燃料電池であり、前記車両駆動システムは、前記燃料電池を備えた燃料電池システムであり、前記マイクロコンピュータは、前記起動手段により起動した際に、前記燃料電池のガス流路内の掃気処理を行うように前記燃料電池システムを制御することが好ましい。
前記燃料電池システムでは、該システム内の電力を自己の発電機能により賄う必要があるので、発電停止時(前記電気車両の停止時)に使用可能な電力量には限りがある。そこで、前記電気車両の停止時に、前記起動手段による定期的な起動に応じて前記掃気処理を行うことで、該掃気処理を効率よく行うことができる。また、前記車両駆動用電力源から前記蓄電装置に充電を行なうための前記マイクロコンピュータの起動と、前記掃気処理を行うための前記マイクロコンピュータの起動とについて、前記起動手段を共用することにより、これらの処理に対して起動手段を別途設けることが不要となる。さらに、前記燃料電池システムの停止後(スリープモードの時間帯)に前記スイッチの故障検出処理を行うことにより、該燃料電池システムの始動処理時間及び停止処理時間の長短に関わりなく該スイッチの故障を効率よく検出することができる。
さらに、外気温度が所定温度よりも低い場合に、前記マイクロコンピュータは、前記燃料電池システムに対する停止処理時に前記燃料電池のガス流路内の掃気処理を行うように該燃料電池システムを制御することが好ましい。
発電停止により前記ガス流路内には、発電によって生成された水が残留するので、氷点下の環境では前記残留した水が凍結し、反応ガス(水素、空気)の供給及び排出の妨げとなって、低温下における前記燃料電池の始動性能が低下するおそれがある。そこで、前記電気車両の停止処理時に、前記掃気処理を行うことで、該掃気処理を効率よく行うことができると共に、低温下においても、前記燃料電池の始動性能を維持することが可能となる。
また、前記掃気処理を前記停止処理時に行うことにより、前記マイクロコンピュータでのシステム停止処理に要する時間が長くなるが、この場合でも、該燃料電池システムの停止後(スリープモードの時間帯)に前記スイッチの故障検出処理を行っているので、前記掃気処理及び前記システム停止処理に要する時間の長短に関わりなく該スイッチの故障を効率よく検出することができる。
この発明によれば、マイクロコンピュータでのシステムに対する停止処理と、放電手段によるコンデンサに蓄積された電荷の放電とが完了して、前記マイクロコンピュータが動作を停止した後(スリープモードに移行した後)に、停止状態にある前記マイクロコンピュータに起動信号の入力があれば、該マイクロコンピュータは、前記起動信号に基づき再起動してスイッチが故障と判定する。
すなわち、前記停止処理及び前記放電の前から前記スイッチが故障している場合には、電力供給源から前記スイッチを介して前記マイクロコンピュータ及び起動信号生成回路に電力供給が行われているので、前記停止処理の際に前記放電手段によって前記コンデンサに蓄積された前記電荷が一旦放電しても、前記マイクロコンピュータの動作停止時(スリープモード)の時間帯では、該電力供給によって前記コンデンサには前記電荷が再び蓄積される。この結果、前記コンデンサの電圧が前記電荷の再度の蓄積に起因して所定電圧以上となったときに、前記起動信号生成回路は、前記起動信号を生成して前記マイクロコンピュータに出力する。
従って、前記マイクロコンピュータは、前記スリープモードの時間帯に前記起動信号生成回路からの前記起動信号の入力に基づいて再起動することで、前記スイッチが故障していることを確実に検出することができる。
図1は、この実施形態に係る車両用制御装置10の回路図である。
車両用制御装置10は、車両内のシステム{例えば、後述する図7に示す燃料電池車両(電気車両)50の燃料電池システム(車両駆動システム)52}を制御するものであり、コントロールユニット12と、該コントロールユニット12の端子14a、14dに接続されるバッテリ(電力供給源、蓄電装置)16と、バッテリ16の正極とコントロールユニット12の端子14bとを接続する第1スイッチ18とを有する。なお、コントロールユニット12の端子14c及びバッテリ16の負極は、それぞれ接地されている。
第1スイッチ18は、前記車両のキースイッチ又はイグニッションスイッチであり、該車両の搭乗者の操作に起因してオン又はオフする。また、バッテリ16は、例えば、前記車両に搭載される12V用バッテリである。
コントロールユニット12内には、CPU(マイクロコンピュータ)20と、ダイオード22と、第2スイッチ24と、故障検出用信号生成回路(起動信号生成回路)26と、コンデンサ28と、OR回路30とが配置されている。
CPU20は、第1スイッチ18及び端子14bを介してバッテリ16の正極と接続され、端子14d及びダイオード22を介してバッテリ16の正極と接続され、さらに、端子14a及び第2スイッチ24を介してバッテリ16の正極と接続されている。
OR回路(遮断手段)30は、一方の入力端子が端子14b及びCPU20に接続され、他方の入力端子がCPU20に接続され、出力端子が第2スイッチ24に接続されている。この場合、第1スイッチ18のオンによりバッテリ16から第1スイッチ18及び端子14bを介してOR回路30及びCPU20に直流電圧が印加されると、OR回路30は、この直流電圧を自己保持要求信号(オン指令)S2として第2スイッチ24に出力する。また、OR回路30は、CPU20からの自己保持指令信号S3も自己保持要求信号S2として第2スイッチ24に出力する。
第2スイッチ24は、OR回路30からの自己保持要求信号S2の入力に起因してオフからオンに切り替わり、一方で、自己保持要求信号S2の停止(オフ指令)に起因してオンからオフに切り替わる電源自己保持スイッチ(電源自己保持回路としての給電用リレー)である。この場合、第2スイッチ24がオンすると、バッテリ16は、端子14a及び第2スイッチ24を介してCPU20及び故障検出用信号生成回路26と接続され、CPU20の電源入力端子Vcc及び故障検出用信号生成回路26の入力側(抵抗器32側)に直流電圧が印加される。すなわち、該直流電圧は、バッテリ16からCPU20及び故障検出用信号生成回路26に電力供給を行うための入力電圧となる。従って、端子14a及び第2スイッチ24を含む、バッテリ16の正極側からCPU20に至るラインは、該CPU20に対する電源供給ライン(主電源ライン)21であり、図1では、当該電源供給ライン21を太線で表記している。
CPU20は、第1スイッチ18のオンによりバッテリ16から第1スイッチ18及び端子14bを介して直流電圧が印加され(起動信号S1が供給され)、且つ、第2スイッチ24のオンによりバッテリ16から端子14a及び第2スイッチ24を介して電源入力端子Vccに直流電圧が印加されたときに起動する。また、CPU20は、起動時に自己保持指令信号S3をOR回路30に出力する。さらに、第1スイッチ18のオフにより直流電圧が印加されなくなると、CPU20は、略0レベルとなった起動信号S1(直流電圧)をシステム停止要求信号S5とみなして前記システムに対するシステム停止処理を実行した後に動作停止に至る{低電力消費モード(スリープモード)に移行する}。この場合、OR回路30の一方の入力端子に対する起動信号S1の供給が停止しているので、CPU20からOR回路30に対する自己保持指令信号S3の出力の停止により、OR回路30から第2スイッチ24への自己保持要求信号S2の出力も停止して、第2スイッチ24はオンからオフに切り替わる。この結果、バッテリ16からCPU20への電力供給が停止する。
なお、第2スイッチ24がオンすると、CPU20及び故障検出用信号生成回路26に限らず、コントロールユニット12内の他の電子回路にも電力供給が行われる。また、コンデンサ28は、第2スイッチ24とCPU20及び故障検出用信号生成回路26との間で、バッテリ16、CPU20及び故障検出用信号生成回路26に対して並列に接続されている。
故障検出用信号生成回路26は、第2スイッチ24及びCPU20の電源入力端子Vccに接続された抵抗器32と、抵抗器32に接続されたコンデンサ34と、抵抗器32のコンデンサ34側と第2スイッチ24との間を接続するダイオード36と、コンデンサ34及びダイオード36とCPU20との間を接続するシュミットトリガゲート38とから構成される。
この場合、第2スイッチ24のオンによりバッテリ16から第2スイッチ24を介して故障検出用信号生成回路26に電力供給が行われると、コンデンサ34の電圧は、時間経過に伴って、抵抗器32の抵抗値及びコンデンサ34の静電容量で決定される時定数に基づき徐々に上昇する。コンデンサ34の電圧は、シュミットトリガゲート38の入力電圧であるので、前記入力電圧の電圧値がシュミットトリガゲート38の上限閾値(所定電圧)Vth(図3参照)以上になると、シュミットトリガゲート38は、故障判定信号S4を生成してCPU20に出力する。なお、シュミットトリガゲート38は、第2スイッチ24のオフ又は後述するコンデンサ34に蓄積された電荷の放電に起因して前記電圧値が下限閾値(略0レベルのコンデンサ34の電圧)以下になると故障判定信号S4の生成を停止する。
CPU20は、前記システム停止処理の際に、コンデンサ34と並列に接続されたトランジスタ(放電手段)48に放電指令信号S8を出力してトランジスタ48をオンさせ、コンデンサ34及びトランジスタ48により構成される閉回路でコンデンサ34に蓄積された電荷を放電させる。この結果、コンデンサ34の電圧値が前記下限閾値以下になると、シュミットトリガゲート38は、故障判定信号S4の生成を停止する。
ところで、CPU20のスリープモードへの移行に起因して該CPU20からトランジスタ48への放電指令信号S8の出力が停止すると、トランジスタ48はオンからオフに切り替わり、電源供給ライン21から故障検出用信号生成回路26への電力供給によって、コンデンサ34には電荷が再度蓄積されて、該コンデンサ34の電圧は、再び上昇を開始する(図3参照)。この場合、車両用制御装置10では、コンデンサ34の電圧値が上限閾値Vthに到達する前に第2スイッチ24をオフして、故障検出用信号生成回路26への電力供給を停止させることで、スリープモードの時間帯における故障判定信号S4の生成を停止するようにしている。
また、CPU20は、スリープモードに移行して停止状態にあるときに、故障検出用信号生成回路26から故障判定信号S4の入力があれば、故障判定信号S4を起動信号として再起動し、第2スイッチ24に故障(オフ指令であってもオンからオフに切り替わらない故障であり、第2スイッチ24が溶着してオンになっている状態をいう。)が発生したと判定し、その判定結果を故障発生情報としてCPU20に内蔵されたメモリ40に記憶すると共に、端子14fを介して無線通信手段45のアンテナ47から無線により前記故障発生情報を示す通知信号S9を前記車両の搭乗者等の使用者が所持する携帯電話機(通信機器)49に送信する。
なお、メモリ40は、バッテリ16から端子14dを介して常時電力供給されているので、オフ指令により第2スイッチ24がオンからオフに切り替わってバッテリ16からCPU20への電力供給が停止しても、該メモリ40に記憶された前記故障発生情報が消去されることはない。
この実施形態に係る車両用制御装置10は、以上のように構成されるものであり、次に、車両の停止時に行われる車両用制御装置10の故障検出処理(故障検出方法)について、図2のフローチャート並びに図3及び図4のタイムチャートを参照しながら説明する。なお、図3は、第2スイッチ24が正常動作(オフ指令に起因してオンからオフに切り替わる動作)を行う場合を示しており、一方で、図4は、第2スイッチ24が異常動作(オフ指令があってもオンからオフに切り替わらないときの動作)を行う場合を示している。また、図2のフローチャートは、前記正常動作及び前記異常動作のいずれの動作にも適用可能な故障検出処理である。
先ず、第2スイッチ24が正常動作を行う場合について、図2及び図3を参照しながら説明する。
時刻t1において、前記車両の搭乗者の操作に起因して第1スイッチ18がオフすると(ステップS10)、バッテリ16からOR回路30及びCPU20への直流電圧の印加(起動信号S1の供給)が停止する。CPU20は、略0レベルとなった起動信号S1をシステム停止要求信号S5とみなして前記システムに対するシステム停止処理を実行し(ステップS11)、該システム停止処理中の時刻t2にトランジスタ48に放電指令信号S8を出力する。これにより、トランジスタ48はオンとなり、コンデンサ34に蓄積された電荷は、トランジスタ48及びコンデンサ34の閉回路で放電され(ステップS12)、この結果、コンデンサ34の電圧は、コンデンサ34の静電容量により決定される時定数に従って、時間経過に伴い徐々に低下する。
時刻t3にて、コンデンサ34の電圧値がシュミットトリガゲート38の下限閾値以下となって、シュミットトリガゲート38からCPU20への故障判定信号S4の出力が停止する共に、CPU20は、前記システム停止処理を完了して動作停止に至る(スリープモードに移行する)(ステップS13)。これにより、トランジスタ48に対する放電指令信号S8の出力が停止して、該トランジスタ48は、オンからオフになり、電源供給ライン21から故障検出用信号生成回路26への電力供給によりコンデンサ34に電荷が再度蓄積されて、該コンデンサ34の電圧が再び上昇する。
ところが、OR回路30の一方の入力端子に対する起動信号S1の供給が停止すると共に、停止状態にあるCPU20からOR回路30に対する自己保持指令信号S3の出力も停止するので、OR回路30から第2スイッチ24への自己保持要求信号S2の出力が停止し、時刻t4にて、第2スイッチ24はオンからオフに切り替わる。これにより、バッテリ16からCPU20及び故障検出用信号生成回路26への電力供給が停止して、コンデンサ34に蓄積された電荷は再度放電されるので、該コンデンサ34の電圧値は、上限閾値Vthに到達することなく0レベルへと徐々に低下する。従って、第2スイッチ24が正常である場合に、スリープモードの時間帯では、CPU20に故障判定信号S4が入力されることはない(ステップS14のNO)。
なお、時刻t5は、第2スイッチ24がオフにならない場合に、コンデンサ34の電圧値が上限閾値Vthに到達する時刻を示している。また、CPU20の電源入力端子Vccに供給される入力電圧(直流電圧)は、時刻t4から時間経過に伴い徐々に低下しているが、これは、コンデンサ28の静電容量によって決定される時定数に従って徐々に低下することに起因している。
なお、前記車両の始動時には、以下の処理が行われて、CPU20の動作が開始するに至る。
先ず、前記車両の搭乗者の操作に起因して第1スイッチ18がオンすると、バッテリ16からOR回路30及びCPU20に直流電圧が印加(起動信号S1が供給)され、OR回路30は、この起動信号S1を自己保持要求信号S2として第2スイッチ24に出力する。この結果、第2スイッチ24は、自己保持要求信号S2の入力に起因してオフからオンに切り替わり、これにより、バッテリ16から端子14a及び第2スイッチ24を介してCPU20及び故障検出用信号生成回路26に電力供給が行われ、CPU20は、起動信号S1の入力及び前記電力供給に起因して起動処理を開始する。また、CPU20は、前記起動処理中にOR回路30に対して自己保持指令信号S3を出力する。さらに、故障検出用信号生成回路26では、前記電力供給に起因してコンデンサ34の電圧が上限閾値Vthに到達すれば、故障判定信号S4をシュミットトリガゲート38からCPU20に出力する。
次に、第2スイッチ24が異常動作を行う場合について、図2及び図4を参照しながら説明する。この異常動作は、自己保持要求信号S2の出力が停止しても(オフ指令があっても)、第2スイッチ24がオンからオフに切り替わらずにオンの状態を保持し続ける(電源自己保持状態を維持し続ける)というものである。この場合、CPU20は、ステップS13のスリープモードの直前(図4の時刻t3前)までは前記正常動作(図3参照)の場合と同様の処理を行うので、ここでは、ステップS13以降及び時刻t3以降の処理について説明する。
CPU20がスリープモードに移行した際に(ステップS13)、第2スイッチが故障していれば、バッテリ16から電源供給ライン21を介して故障検出用信号生成回路26に電力供給が継続して行われるので、該スリープモードの時間帯であっても、前記電力供給に起因してコンデンサ34には電荷が蓄積し、この結果、コンデンサ34の電圧値は、上限閾値Vthに向かって徐々に上昇する。時刻t5において、前記電圧値が上限閾値Vthに到達すると、シュミットトリガゲート38は、故障判定信号S4を生成してCPU20に出力し、CPU20は、入力された故障判定信号S4を起動信号として再起動する(ステップS14のYES、ステップS15)。これにより、CPU20は、起動処理後の時刻t6において、故障判定信号S4が入力されたことで第2スイッチ24が故障していると判断し(ステップS16)、該第2スイッチ24が故障したことを示す判定結果を故障発生情報としてメモリ40に書き込む(ステップS17)。
さらに、CPU20は、メモリ40に前記故障発生情報を書き込んだ後に、第2スイッチ24の故障を示す通知信号S9を端子14f及び無線通信手段45のアンテナ47を介して無線により車両の搭乗者等の使用者が所持する携帯電話機49に送信する(ステップS18)。そして、上述の故障判定処理が完了した後に、CPU20は、動作停止処理を行い、時刻t7にてスリープモードに再度移行する(ステップS19)。
なお、時刻t6から時刻t7までの時間帯において、CPU20は、OR回路30に自己保持指令信号S3を出力し、該OR回路30は、該自己保持指令信号S3を自己保持要求信号S2として第2スイッチ24に出力する。
以上説明したように、上述した実施形態によれば、CPU20でのシステム停止処理と、トランジスタ48のオンによるコンデンサ34に蓄積された電荷の放電とが完了して、CPU20が動作を停止した後(スリープモードに移行した後)に、停止状態にあるCPU20に故障判定信号S4の入力があれば、CPU20は、故障判定信号S4を起動信号として再起動し第2スイッチ24が故障(第2スイッチ24の溶着によりオフ指令があってもオンからオフに切り替わらない故障)と判定する。
すなわち、前記システム停止処理及び前記放電の前から第2スイッチ24が故障している場合には、バッテリ16から第2スイッチ24を介してCPU20及び故障検出用信号生成回路26に電力供給が行われているので、前記システム停止処理の際にトランジスタ48のオンによってコンデンサ34に蓄積された前記電荷が一旦放電しても、CPU20のスリープモードの時間帯では、該電力供給によってコンデンサ34には前記電荷が再び蓄積される。この結果、コンデンサ34の電圧値が前記電荷の再度の蓄積に起因して上限閾値Vth以上となったときに、故障検出用信号生成回路26は、故障判定信号S4を生成してCPU20に出力する。
従って、CPU20は、スリープモードの時間帯に故障検出用信号生成回路26からの故障判定信号S4の入力に基づいて再起動することで、第2スイッチ24が故障していることを確実に検出することができる。
ところで、特許文献1に記載の技術では、システム停止処理の開始からマイクロコンピュータの動作停止までの電源保持時間内に、一定時間毎にフラッシュROM内のカウンタ値をカウントアップし、その後、キースイッチ又はイグニッションスイッチがオンしたときに、前記カウンタ値に基づいて電源自己保持機能及び電源遮断機能が異常か否かを判定しているので、スリープモードに移行してから前記マイクロコンピュータが再起動するまでのスリープモードの時間帯における給電用リレーの故障を検出することができない。
これに対して、この実施形態では、前述したように、故障判定信号S4がCPU20に入力されれば、停止状態にあるCPU20が起動して第2スイッチ24が故障しているものと判定するので、スリープモードの時間帯における第2スイッチ24の故障についても確実に検出することができる。
また、故障検出用信号生成回路26は、抵抗器32、コンデンサ34及びシュミットトリガゲート38を有し、抵抗器32を介してコンデンサ34に電力供給が行われ且つ該コンデンサ34の電圧値が上限閾値Vth以上となったときに故障判定信号S4を生成するので、コンデンサ34の電圧値は、抵抗器32の抵抗値及びコンデンサ34の静電容量で決定される時定数に基づいて比較的に緩やかに上限閾値Vthに向かって上昇する。つまり、抵抗器32を設けることで、前記電圧値の時間変化を緩やかにする(前記電圧値の上昇を遅らせる)ことができるので、第2スイッチ24の故障をより高精度に検出することが可能となる。また、故障判定信号S4を生成する故障検出用信号生成回路26を容易且つ簡単に構成することができるので、車両用制御装置10のコストを削減することが可能となる。
また、第2スイッチ24が故障していると判定したときに、該第2スイッチ24の故障を音又は画面表示により車両の搭乗者等の使用者に警告(通知)することで、該使用者に車両用制御装置10を搭載した前記車両の修理を促すことも可能となる。すなわち、第2スイッチ24の故障により、バッテリ16からコントロールユニット12に電力が供給され続けると、該バッテリ16の出力電圧(直流電圧)が低下して、バッテリ上がりが発生するおそれがあるが、前記使用者に対して前記警告を行うことによりバッテリ上がりの発生及び該バッテリ上がりに伴うバッテリ16の劣化を確実に防止することが可能となる。つまり、車両用制御装置10により第2スイッチ24の故障検出処理を行うので、前記使用者による第2スイッチ24の故障発生の確認が不要となる。
さらに、メモリ40に故障発生情報を記憶するので、前記電力供給の停止に起因してCPU20の動作が停止しても、メモリ40に記憶された故障発生情報は消去されない。この結果、前記故障発生情報を前記動作停止後にメモリ40から読み出して、第2スイッチ24が故障しているか否かを判断することも可能となる。
従って、CPU20は、次回の起動時に、メモリ40に記憶された情報が故障発生情報であると判断した際に、第2スイッチ24の故障を音又は画面表示により車両の搭乗者等の使用者に警告(通知)することで、該使用者に車両用制御装置10を搭載した前記車両の修理を促すことも可能となる。すなわち、車両用制御装置10により第2スイッチ24の故障検出処理を行うので、前記使用者による第2スイッチ24の故障発生の確認が不要となると共に、第2スイッチ24が故障していれば、次回の車両の始動時に前記故障の発生が前記使用者に通知されるので、前記車両の停止時に、前記使用者は、システム停止処理の最中であっても前記車両からすぐに離れることが可能となる。
具体的に、CPU20は、第2スイッチ24が故障していると判定したときに、故障判定情報を示す通知信号S9を端子14f、無線通信手段45及びアンテナ47を介して前記使用者が所持する携帯電話機49に送信することで、該使用者に故障判定情報を即座に通知して、前記車両の修理を促すことが可能となる。
この実施形態に係る車両用制御装置10は、上述した説明に限定されることはなく、種々の構成に変更することが可能である。
すなわち、図5に示すように、メモリ40(図1参照)に代えて、CPU20の外に不揮発性のメモリ42を配置してもよい。
これにより、メモリ42に故障発生情報を記憶した場合に、CPU20に対する前記電力供給の停止に起因して該CPU20の動作が停止しても、メモリ42に記憶された前記故障発生情報は消去されない。従って、この場合でも、前述したメモリ40と同様の効果が得られる。
また、図6及び図7は、燃料電池車両50内の燃料電池システム52に対する制御に車両用制御装置10を適用した場合を示している。
コントロールユニット12内には、バッテリ16から端子14eを介し常時電力供給を受けて、燃料電池車両50の停止時に、定期的(間欠的)に、CPU20に起動信号S6を出力すると共に、OR回路30に自己保持要求信号S7を出力するための定期起動手段44が配置されている。従って、上述したアラームクロック機能を有する定期起動手段44をコントロールユニット12が備えることで、燃料電池車両50の停止時であっても、第2スイッチ24は、自己保持要求信号S7に応じた自己保持要求信号S2の入力に起因してオフからオンに切り替わり、この結果、バッテリ16から端子14a及び第2スイッチ24を介してCPU20の電源入力端子Vccに電力供給を行うことが可能となる。
また、燃料電池車両50は、燃料電池54、温度センサ62、エアコンプレッサ60及びバッテリ66から構成されるハイブリッド型電源システムとしての燃料電池システム52に加え、該燃料電池システム52から電流(電力)がインバータ56を通じて供給される走行用のモータ58と、燃料電池54及びバッテリ66の電圧を降圧するダウンバータ68と、バッテリ16から電力供給を受ける補機(電気装備品)64とをさらに有する。この場合、ダウンバータ68にて降圧された電圧は、バッテリ16に供給されて蓄電されるか、あるいは、補機64に供給される。
燃料電池54は、例えば、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟み込んで形成されたセルを積層したスタック構造であり、反応ガスである水素(燃料ガス)と空気(酸化剤ガス)の電気化学反応により生成された発電電流をインバータ56及び/又はバッテリ66側に供給する。温度センサ62は、燃料電池54の温度を計測し、計測した前記温度(計測値)をコントロールユニット12に出力する。
CPU20は、燃料電池車両50の停止時(燃料電池54の発電停止時)に、定期的に、起動信号S6により起動し且つ電力供給を受けている状態において、温度センサ62から入力された前記計測値と、所定の閾値温度とを比較し、前記計測値が前記閾値温度よりも低下しているものと判定した場合に、エアコンプレッサ60を駆動して、発電停止時の燃料電池54中のアノード及びカソードや反応ガスの流路に対する掃気処理を行わせる。
すなわち、燃料電池54の発電が停止しても、該燃料電池54のガス流路内には、前記発電によって生成された水が残留している。そのため、氷点下の環境では前記残留した水が凍結し、この結果、前記反応ガス(水素、空気)の供給及び排出の妨げとなって、低温下における燃料電池54の始動性能が低下するおそれがある。
そこで、この実施形態では、定期起動手段44により定期的に(間欠的に)CPU20を起動させ且つ第2スイッチ24をオンに切り替えた状態で、燃料電池54の温度を温度センサ62により計測し、計測した温度が閾値温度よりも低下している場合には、エアコンプレッサ60を駆動させて発電停止中の燃料電池54に対する掃気処理を行う。すなわち、燃料電池システム52では、該燃料電池システム52内の電力を自己の発電機能により賄う必要があるので、発電停止時(燃料電池車両50の停止時)に使用可能な電力量には限りがある。そこで、燃料電池車両50の停止時に、定期起動手段44による定期的な起動に応じて掃気処理を行うことで、該掃気処理を効率よく行うことができると共に、低温下においても、燃料電池54の始動性能を維持することが可能となる。
なお、燃料電池54にて行われる掃気処理は、公知(例えば、特開2005−302515号公報参照)であるため、この明細書においては、その詳細な説明を省略する。
また、図6及び図7において、CPU20は、燃料電池システム52に対するシステム停止処理時に、外気温度が閾値温度よりも低いと判定した場合に、エアコンプレッサ60を駆動して、燃料電池54中のアノード及びカソードや反応ガスの流路に対する掃気処理を行わせるようにしてもよい。
すなわち、前述したように、燃料電池システム52では、該燃料電池システム52内の電力を自己の発電機能により賄う必要があり、発電停止時(燃料電池車両50の停止時)に使用可能な電力量には限りがあるので、燃料電池車両50の動作中に掃気処理を行うことで、該掃気処理を効率よく行うことができると共に、低温下においても、燃料電池54の始動性能を維持することが可能となる。
また、上述した掃気処理を前記システム停止処理時に行うことにより、CPU20におけるシステム停止処理に要する時間が長くなるが、スリープモードの時間帯に第2スイッチ24の故障検出処理を行っているので、前記掃気処理及び前記システム停止処理に要する時間の長短に関わりなく第2スイッチ24の故障を効率よく検出することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
この発明の一実施形態に係る車両用制御装置の回路図である。 車両用制御装置の故障検出処理を示すフローチャートである。 第2スイッチの正常動作時のタイムチャートである。 第2スイッチの異常動作時のタイムチャートである。 不揮発性のメモリを備えた車両用制御装置の回路図である。 定期起動手段を備えた車両用制御装置の回路図である。 図6の車両用制御装置が適用される燃料電池車両のブロック図である。
符号の説明
10…車両用制御装置 12…コントロールユニット
14a〜14f…端子 16、66…バッテリ
18…第1スイッチ 20…CPU
21…電源供給ライン 22、36…ダイオード
24…第2スイッチ 26…故障検出用信号生成回路
28…コンデンサ 30…OR回路
32…抵抗器 34…コンデンサ
38…シュミットトリガゲート 40、42…メモリ
44…定期起動手段 45…無線通信手段
47…アンテナ 48…トランジスタ
49…携帯電話機 50…燃料電池車両
52…燃料電池システム 54…燃料電池
56…インバータ 58…モータ
60…エアコンプレッサ 62…温度センサ
64…補機 68…ダウンバータ

Claims (14)

  1. 電力供給源と、
    車両内のシステムを制御するマイクロコンピュータと、
    コンデンサを有する故障検出用信号生成回路と、
    前記電力供給源と前記マイクロコンピュータ及び前記故障検出用信号生成回路とをスイッチを介して接続し、前記スイッチのオンにより前記電力供給源から前記スイッチを介して前記マイクロコンピュータ及び前記故障検出用信号生成回路に電力供給を行う電源供給ラインと、
    前記マイクロコンピュータからの指令に基づき前記コンデンサに蓄積された電荷を放電する放電手段と、
    前記スイッチをオンからオフに切り替えるように該スイッチを制御する遮断手段と、
    を備え、
    前記故障検出用信号生成回路は、前記コンデンサの電圧が所定電圧以上となったときに故障判定信号を生成して前記マイクロコンピュータに出力し、一方で、前記マイクロコンピュータでの前記システムに対する停止処理時に前記放電手段により前記コンデンサに蓄積された電荷が放電されたときに前記故障判定信号の生成を停止し、
    前記停止処理が完了して、前記マイクロコンピュータの動作が停止することにより、前記マイクロコンピュータから前記放電手段への前記電荷の放電の指令が停止すると共に、前記遮断手段前記スイッチをオンからオフに切り替えるように該スイッチを制御し、
    前記スイッチが正常動作を行う場合には、前記スイッチのオフに伴う前記電力供給の停止により、前記コンデンサが再度放電され、
    一方で、前記スイッチが異常動作を行う場合には、前記電力供給に起因した前記コンデンサへの電荷の蓄積によって該コンデンサの電圧が前記所定電圧以上となったときに、前記故障検出用信号生成回路が前記故障判定信号を生成して、停止状態にある前記マイクロコンピュータに出力し、該マイクロコンピュータは、前故障判定信号が入力されたときに該故障判定信号を起動信号とみなし再起動して前記スイッチが故障していると判定する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  2. 請求項1記載の車両用制御装置において、
    前記故障検出用信号生成回路は、前記電源供給ラインに接続される抵抗器をさらに有し、前記電源供給ラインから前記抵抗器を介して前記コンデンサに前記電力供給が行われ、該コンデンサの電圧が前記所定電圧以上となったときに前記故障判定信号を生成する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  3. 請求項1又は2記載の車両用制御装置において、
    前記マイクロコンピュータは、前記スイッチが故障していると判定したときに、該スイッチの故障を外部に警告する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、
    前記マイクロコンピュータにて判定された前記スイッチの故障に関わる判定結果を記憶する記憶手段をさらに有する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  5. 請求項4記載の車両用制御装置において、
    前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータに内蔵され且つ前記電力供給源から電力供給されるメモリである
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  6. 請求項4記載の車両用制御装置において、
    前記記憶手段は、前記マイクロコンピュータの外部に配置された不揮発性メモリである
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、
    前記マイクロコンピュータは、次回の起動時に、前記記憶手段に記憶された前記判定結果を参照し、該判定結果が前記スイッチの故障を示す判定結果であると判断した際に、該スイッチの故障を外部に警告する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、
    前記スイッチは、前記マイクロコンピュータからのオン指令によりオフからオンに切り替わり、一方で、前記マイクロコンピュータから前記遮断手段を介したオフ指令によりオンからオフに切り替わる電源自己保持スイッチである
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の車両用制御装置において、
    外部の通信機器と通信を行うための通信手段をさらに有し、
    前記マイクロコンピュータは、前記スイッチが故障していると判定したときに、前記スイッチの故障に関わる判定結果を前記通信手段を介して前記通信機器に送信する
    ことを特徴とする車両用制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の車両用制御装置を備え、
    前記電力供給源は、前記車両に搭載された電気装備品に電力供給を行う蓄電装置であり、
    前記システムは、車両駆動用電力源を備えた車両駆動システムである
    ことを特徴とする電気車両。
  11. 請求項10記載の電気車両において、
    前記車両用制御装置は、前記マイクロコンピュータにて判定された前記スイッチの故障に関わる判定結果を記憶する記憶手段と、前記電気車両の停止時に定期的に前記マイクロコンピュータを起動する起動手段をさらに有し、
    前記マイクロコンピュータは、前記起動手段により起動した際に、前記記憶手段に記憶されている前記判定結果が前記スイッチの故障を示すものであるか否かを判定し、該故障を示すものと判断したときに、前記車両駆動用電力源から前記蓄電装置に充電を行なうように前記車両駆動システムを制御する
    ことを特徴とする電気車両。
  12. 請求項11記載の電気車両において、
    前記車両駆動用電力源は、燃料電池であり、
    前記車両駆動システムは、前記燃料電池を備えた燃料電池システムであり、
    前記マイクロコンピュータは、前記起動手段により起動した際に、前記燃料電池のガス流路内の掃気処理を行うように前記燃料電池システムを制御する
    ことを特徴とする電気車両。
  13. 請求項12記載の電気車両において、
    外気温度が所定温度よりも低い場合に、前記マイクロコンピュータは、前記燃料電池システムに対する停止処理時に前記燃料電池のガス流路内の掃気処理を行うように該燃料電池システムを制御する
    ことを特徴とする電気車両。
  14. スイッチのオンにより電力供給源から電源供給ラインを介してマイクロコンピュータ及び故障検出用信号生成回路に電力供給を行う場合に、
    前記マイクロコンピュータによる車両内のシステムに対する停止処理時に、前記マイクロコンピュータからの指令に基づき放電手段により前記故障検出用信号生成回路が有するコンデンサに蓄積された電荷を放電して該故障検出用信号生成回路による故障判定信号の生成を停止し、
    前記停止処理が完了して、前記マイクロコンピュータの動作が停止することにより、前記マイクロコンピュータから前記放電手段への前記電荷の放電の指令が停止すると共に、遮断手段前記スイッチをオンからオフに切り替えるように該スイッチを制御し、
    前記スイッチが正常動作を行う場合には、前記スイッチのオフに伴う前記電力供給の停止により、前記コンデンサが再度放電され、
    一方で、前記スイッチが異常動作を行う場合には、前記電力供給に起因した前記コンデンサへの電荷の蓄積によって該コンデンサの電圧が所定電圧以上となったときに、前記故障検出用信号生成回路が前記故障判定信号を生成して、停止状態にある前記マイクロコンピュータに出力し該マイクロコンピュータは、前記故障判定信号が入力されたときに該故障判定信号を起動信号とみなし再起動して前記スイッチが故障していると判定する
    ことを特徴とする車両用制御装置の故障検出方法。
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