JP2009095211A - 蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速起動と蓄電部の長寿命を両立できる蓄電装置を提供することを目的とする。
【解決手段】主電源15に接続された充電回路19と、充電回路19に接続された主蓄電部23、および充電回路19に対し副蓄電部スイッチ25を介して接続された副蓄電部27からなる蓄電部29と、充電回路19と副蓄電部スイッチ25が接続された制御回路41とを備え、制御回路41は、主蓄電部23の内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば劣化したと判断し、それ以降は副蓄電部スイッチ25をオン制御するので、主蓄電部23が劣化していなければ主蓄電部23のみを使用するので満充電時間が短くなり高速起動でき、劣化すれば副蓄電部27を主蓄電部23と並列接続することで主蓄電部23の容量低下を補え、蓄電装置11の長寿命化が図れる。
【選択図】図1

Description

本発明は、主電源の電圧低下時に蓄電部から電力を供給する補助電源としての蓄電装置に関するものである。
近年、環境への配慮や燃費向上のために停車時にエンジン駆動を停止するアイドリングストップ機能を搭載した自動車(以下、車両という)が市販されている。このような車両は使用中に断続的に大電流を消費するスタータが駆動すると一時的にバッテリの電圧が下がる。その結果、オーディオやカーナビゲーション等の他の負荷への供給電圧も下がり、その動作が不安定になる可能性があった。
また、車両の制動についても、従来の機械的な油圧制御から電気的な油圧制御への各種車両制動システムの提案がなされてきているが、バッテリが異常になった時、車両制動システムが動作しなくなる等の可能性があった。
これらに対し、一時的なバッテリの電圧低下時に負荷に十分な電力を供給したり、バッテリ異常時に車両制動システムに電力を供給するための補助電源としての車両用の蓄電装置が、例えば下記特許文献1に提案されている。なお、特許文献1は蓄電装置の内、特にバッテリ異常時に車両制動システムの電子制御部へ電力を供給する電源バックアップユニットとして示されている。
図14はこのような蓄電装置のブロック回路図である。電力を蓄える蓄電素子には例えば大容量の電気二重層キャパシタが用いられ、これを複数個接続して蓄電部としてのキャパシタユニット101が構成されている。キャパシタユニット101には、その充放電を制御する充電回路103、および放電回路105が接続されている。充電回路103と放電回路105はマイコン107によって制御されている。マイコン107にはバッテリ異常を検出するための電圧検出手段109が接続され、電圧検出手段109には異常時にキャパシタユニット101の電力を供給するFETスイッチ111が接続されている。
このようにして構成された電源バックアップユニットとしての蓄電装置113はバッテリ115と電子制御部117の間に接続されており、イグニションスイッチ119によって起動、停止するように制御されている。
ここで、キャパシタユニット101の詳細構成について図15を用いて説明する。キャパシタユニット101は複数の電気二重層キャパシタ121を例えば6個直列に接続したものを2列並列に接続した構成としている。これは以下の理由による。
電気二重層キャパシタ121は劣化とともに容量値が下がる特性を有する。従って、6個直列接続した電気二重層キャパシタ121を1列のみとしてキャパシタユニット101を構成すると、車両寿命に至るまでに電気二重層キャパシタ121が劣化し、容量値が下がって必要な電力が得られなくなる可能性があった。そこで、電気二重層キャパシタ121の劣化による容量低下が起こっても、車両寿命までに必要な電力を確保するために、2列並列接続した構成としている。これにより、容量値は1列の構成の2倍になるので、電気二重層キャパシタ121が劣化しても必要な電力を確保することができる。
また、各電気二重層キャパシタ121の両端には、バランス回路123が接続されている。バランス回路123は各電気二重層キャパシタ121の両端電圧を等しくする役割を有している。これにより、電気二重層キャパシタ121の劣化進行バラツキを低減している。すなわち、電気二重層キャパシタ121は両端電圧が高くなるほど劣化が進行するので、両端電圧バラツキを放置すると高電圧が印加された特定の電気二重層キャパシタ121の劣化が促進され、キャパシタユニット101全体の寿命が短くなる。これを避けるために各電気二重層キャパシタ121の両端にバランス回路123を接続している。
次に、このような蓄電装置の動作を説明する。
電子制御部117は車両制動システムであるので、安全確保のためにバッテリ115が異常になっても電子制御部117を駆動させ続けなければならない。そこで、バッテリ115の異常を電圧検出手段109が検出すれば、FETスイッチ111をオンにしてキャパシタユニット101の電力を電子制御部117に供給することで、バッテリ115の異常に対応している。また、車両の使用終了時には、キャパシタユニット101の寿命を延ばすために、放電回路105によってキャパシタユニット101に蓄えられた電力を放電している。
なお、このような蓄電装置は、負荷として車両制動システムの電子制御部117だけでなく、アイドリングストップ車のオーディオやカーナビゲーションに適用してもよい。この場合は、アイドリングストップ後のスタータ駆動による主電源(バッテリ115)の一時的な電圧低下時に、キャパシタユニット101の電力を負荷に供給することで、負荷の動作を継続することができる。
特開2005−28908号公報
上記の蓄電装置によると、確かにバッテリ115の異常時に電子制御部117を駆動させ続けたり、バッテリ115の一時的な電圧低下時にオーディオ等の負荷を駆動させ続けることができるのであるが、電気二重層キャパシタ121の劣化を見越して2列並列接続としているので、キャパシタユニット101を満充電するために数分程度の時間がかかってしまうという課題があった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、高速起動とキャパシタユニット101の長寿命を両立できる蓄電装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の蓄電装置は、主電源と負荷の間に接続され、前記主電源の電圧(Vb)が既定下限値以下になった時に、あらかじめ蓄えた電力を前記負荷に供給する蓄電装置であって、前記蓄電装置は、前記主電源に接続された充電回路と、前記充電回路と前記負荷の間に接続された主蓄電部、および前記充電回路と前記負荷の間に接続された副蓄電部スイッチと副蓄電部からなる1つ以上の直列回路で構成された蓄電部と、前記充電回路と前記副蓄電部スイッチが接続された制御回路とを備え、前記制御回路は、前記主蓄電部の内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば劣化したと判断し、それ以降は任意の前記副蓄電部スイッチをオン制御し、以後、前記主蓄電部と前記副蓄電部スイッチがオンされた任意の前記副蓄電部を合成した内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば、他の前記副蓄電部スイッチを順次オン制御するようにしたものである。
また、本発明の蓄電装置は、主電源と負荷の間に接続され、前記主電源の電圧(Vb)が既定下限値以下になった時に、あらかじめ蓄えた電力を前記負荷に供給する蓄電装置であって、前記蓄電装置は、前記主電源に接続された充電回路と、前記充電回路と前記負荷の間に一端が接続された選択スイッチ、および前記選択スイッチの複数の他端にそれぞれ接続された複数の蓄電モジュールからなる蓄電部と、前記充電回路と前記選択スイッチが接続された制御回路とを備え、前記制御回路は、前記選択スイッチにより選択されている任意の前記蓄電モジュールの内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば劣化したと判断し、それ以降は順次未選択の前記蓄電モジュールを選択するよう前記選択スイッチを制御するようにしたものである。
本発明の蓄電装置によれば、主蓄電部が劣化していない間は主蓄電部のみで負荷への電力を賄うので、その満充電に必要な時間(以下、満充電時間という)を短くすることができ高速起動が可能になるとともに、主蓄電部のみを使用することによる劣化に対しては、劣化時に任意の副蓄電部スイッチをオンにして、以後、副蓄電部を順次主蓄電部と並列接続していくことで主蓄電部の劣化に伴う容量低下を補うことができるので、蓄電装置の長寿命化が図れるという効果が得られる。
さらに、常に1つだけの蓄電モジュールを選択スイッチで選択するので、満充電時間を短くできる上、劣化する毎に未選択の蓄電モジュールに切り替えるので、蓄電装置の長寿命化も図ることができるという効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における蓄電装置のブロック回路図である。図2は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の起動時のフローチャートである。図3は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の主電源電圧低下時のフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の蓄電部の内部抵抗値と容量値の計算、および温度検出のフローチャートである。図5は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の使用終了時のフローチャートである。図6は、本発明の実施の形態1における蓄電装置の蓄電部全体の充電時のフローチャートである。なお、図1において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。また、本実施の形態1では蓄電装置をアイドリングストップ車に適用した場合について述べる。
図1において、蓄電装置11は主電源15と負荷17との間に接続されている。主電源15はバッテリであり、図示していないが大電流を断続的に消費するスタータも接続されている。また、負荷17はオーディオやナビゲーション等の補機である。
蓄電装置11は次の構成を有する。まず、主電源15の出力には充電回路19と、主電源15の電圧Vbを検出する主電源電圧検出回路21が接続されている。充電回路19は後述する蓄電部の電圧Vcを検出しながら、定電流、または定電圧で設定電圧まで充電する機能を有する。さらに、検出した電圧Vcを出力する機能も有する。また、主電源電圧検出回路21は電力系配線(太線)の入力側と出力側が同電圧になるよう接続されている。
充電回路19の出力には、主蓄電部23が接続されている。主蓄電部23は、例えば蓄電素子として定格電圧が2.2Vの電気二重層キャパシタ24を従来と同様に6個直列接続して必要な電力を賄う構成としている。従って、主蓄電部23の満充電電圧は13.2V(=2.2V×6個)となる。
さらに、充電回路19の出力には、副蓄電部スイッチ25を介して副蓄電部27が接続されている。副蓄電部スイッチ25は外部からオンオフ制御が可能なスイッチ構成であればよく、本実施の形態1ではFETを用いている。また、副蓄電部27は主蓄電部23と同じ構成、仕様とした。従って、主蓄電部23と副蓄電部27は、副蓄電部スイッチ25がオンの場合は並列に接続されることになる。また、主蓄電部23と副蓄電部27を構成する電気二重層キャパシタ24の両端には、それぞれバランス回路28が接続されている。バランス回路28の役割は従来と同様である。このような構成から明らかなように、本実施の形態1では副蓄電部スイッチ25と副蓄電部27を1組のみ使用した例について説明する。
上記した主蓄電部23、副蓄電部スイッチ25、および副蓄電部27から蓄電部29が構成される。なお、蓄電部29には温度センサ31が内蔵されている。温度センサ31は主蓄電部23と副蓄電部27の近傍に配置されており、両者の温度を検出している。温度センサ31には、温度に対する抵抗値変化が大きい特性を有するサーミスタを用いた。
蓄電部29と負荷17の間には放電回路33が接続されている。放電回路33は蓄電部29に蓄えられた電力を負荷17に供給せずに放電するものである。これにより、任意に蓄電部29の放電が可能となる。また、蓄電部29と負荷17の間には、さらに切替スイッチ35と第1ダイオード37が直列に接続されている。切替スイッチ35は副蓄電部スイッチ25と同様に外部からオンオフ制御できる構成のもので、ここではFETを用いた。また、第1ダイオード37はアノードが切替スイッチ35に、カソードが負荷17にそれぞれ接続されている。
なお、主電源電圧検出回路21と負荷17の間にも第2ダイオード39が接続されている。第2ダイオード39はアノードが主電源電圧検出回路21に、カソードが負荷17にそれぞれ接続されている。従って、第1ダイオード37と第2ダイオード39により主電源15からの電力と蓄電部29からの電力が互いに逆流することを防止している。
充電回路19、主電源電圧検出回路21、副蓄電部スイッチ25、温度センサ31、放電回路33、および切替スイッチ35は信号系配線で制御回路41にも接続されている。制御回路41はマイクロコンピュータと周辺回路から構成されており、蓄電装置11の全体の動作を制御している。すなわち、制御回路41は充電回路19の出力から蓄電部29の電圧Vcを、また主電源電圧検出回路21の出力から主電源15の電圧Vbを、さらに温度センサ31から蓄電部29の温度Tをそれぞれ読み込む。また、制御回路41は充電回路19に充電制御信号Ccontを送信することで充電回路19の制御を行うとともに、放電回路33に放電制御信号Dcontを送信することで放電回路33の制御を行う。また、副蓄電部スイッチ25に副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofを送信することで副蓄電部スイッチ25のオンオフ制御を行う。同様に、切替スイッチ35に切替スイッチオンオフ信号Sofを送信することで切替スイッチ35のオンオフ制御を行う。また、制御回路41は車両側制御回路(図示せず)とデータ信号dataの送受信を行うことで互いに交信する機能を有している。
次に、このような蓄電装置11の動作について、まず起動時における動作を図2のフローチャートを用いて説明する。なお、制御回路41はメインルーチンから必要に応じて様々なサブルーチンを実行することにより全体の動作を行うソフトウエア構成としているので、図2に示すフローチャートをサブルーチンの形態で示した。以後同様に、全てのフローチャートをサブルーチンの形態で示す。また、全てのフローチャート、およびその説明において、蓄電部29と記載されている部分は、副蓄電部スイッチ25がオフの時は主蓄電部23のことを指し、副蓄電部スイッチ25がオンの時は主蓄電部23と副蓄電部27の並列接続状態を指す。
車両が起動すると、制御回路41のメインルーチンは図2のサブルーチンを実行する。これにより、制御回路41は第1劣化予備フラグをオフにする(ステップ番号S11)。なお、第1劣化予備フラグは制御回路41に内蔵したメモリの一部であり、車両使用中に主蓄電部23が劣化した場合にオンになるフラグである。従って、車両起動時にはオフにされる。
次に、第1劣化フラグがオンであるか否かを判断する(S13)。ここで、第1劣化フラグは、前記第1劣化予備フラグとは異なり、主蓄電部23が劣化して副蓄電部スイッチ25により副蓄電部27を並列接続した場合にオンとなるフラグである。また、第1劣化フラグは一度オンになれば、その状態を維持する不揮発性メモリ(これも制御回路41に内蔵されている)を用いている。
もし、第1劣化フラグがオフならば(S13のNo)、まだ主蓄電部23が劣化していないことになるので、後述するS17にジャンプする。一方、第1劣化フラグがオンならば(S13のYes)、既に主蓄電部23が劣化していて、主蓄電部23のみでは必要な電力を蓄えられないことになるので、副蓄電部27を主蓄電部23と並列接続するために副蓄電部スイッチ25をオンにするよう副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofを送信する(S15)。これにより、副蓄電部スイッチ25がオンになり、蓄電部29は主蓄電部23と副蓄電部27が並列接続された状態となる。その結果、主蓄電部23が劣化していても、副蓄電部27により劣化分を補えるので、必要な電力を蓄えることが可能となる。
なお、後述するように第1劣化フラグがオンの時は、主蓄電部23と副蓄電部27の両方が満充電の状態で蓄電装置11の使用が終了する。これに伴い、制御回路41からの副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofが途切れることになり、副蓄電部スイッチ25はFETであるのでオフになる。
ここで、副蓄電部スイッチ25の詳細構成について説明する。副蓄電部スイッチ25として、互いの寄生ダイオードの方向が逆になるようにFETを2個直列に接続したとすると、副蓄電部スイッチ25は完全にオフになるのであるが、この状態で次回の車両使用時まで蓄電装置11を放置すると、主蓄電部23と副蓄電部27はそれぞれの内部抵抗値に応じて自己放電を起こす。この時、満充電時の電圧は両者とも等しいが、主蓄電部23は劣化状態であり、副蓄電部27は劣化に至っていないので、主蓄電部23の容量値の方が副蓄電部27の容量値より小さくなっている。これは、蓄電素子の容量値が劣化とともに小さくなるためである。
これらのことから、劣化した主蓄電部23に蓄えられている電力が少ないため、車両非使用時における自己放電により、早く主蓄電部23の電圧が下がる。その結果、主蓄電部23の方が副蓄電部27より電圧が低くなる。ゆえに、S15で副蓄電部スイッチ25をオンにした瞬間に、副蓄電部27から主蓄電部23に向かって、両者の電圧差に応じた大電流が一瞬流れることになる。これにより、副蓄電部スイッチ25や周辺配線が劣化や破損する可能性がある。
これを避けるため、本実施の形態1では副蓄電部スイッチ25としてFETを1個だけ使用し、その寄生ダイオードのアノードが副蓄電部27に接続されるようにした。これにより、車両非使用時であっても、副蓄電部27の電圧が主蓄電部23の電圧より寄生ダイオードの電圧降下分(≒0.7V)以上高くなると、寄生ダイオードがオンになるので、両者の電圧差は前記電圧降下分以上にならなくなる。ゆえに、S15で副蓄電部スイッチ25をオンにしても大電流がほとんど流れず、高信頼性が得られる。
次に、制御回路41は充電回路19により蓄電部29の電圧Vcを読み込む(S17)。なお、電圧Vcは主蓄電部23が劣化していない時は主蓄電部23の電圧に、主蓄電部23が劣化している時は主蓄電部23と副蓄電部27の並列接続における電圧になる。次に、電圧Vcと設定電圧(=13.2Vの満充電電圧)を比較する(S19)。もし、電圧Vcが設定電圧より小さければ(S19のYes)、車両非使用時に蓄電部29が自己放電等を起こしていると想定されるので、充電回路19により主電源15の電力を蓄電部29に充電する(S21)。その後S17に戻り、設定電圧に至るまで充電する動作を繰り返す。なお、車両起動時にはあらかじめ満充電に近い電力が蓄電部29に蓄えられているので、前記充電動作を行っても従来のように最初から充電する場合に比べて早く設定電圧にすることができる。従って、蓄電装置11の高速起動が可能となる。さらに、副蓄電部スイッチ25がオフの場合は主蓄電部23のみに充電されるので、より高速に起動できる。
ここでS19に戻り、電圧Vcが設定電圧以上になれば(S19のNo)、蓄電部29の満充電が完了したので、充電回路19は設定電圧を維持するように動作する(S23)。これにより、蓄電装置11の起動が終了したので、図2のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
次に、車両使用中に、アイドリングストップ後のスタータ動作により主電源15の電圧Vbが低下した時の動作を図3のフローチャートにより説明する。なお、制御回路41のメインルーチンは車両使用時に適宜(例えば既定時間毎に)図3のサブルーチンを実行している。
これにより、まず制御回路41は主電源15の電圧Vbを主電源電圧検出回路21から読み込む(S31)。次に、電圧Vbと既定下限値を比較する(S33)。ここで、既定下限値は負荷17を動作させるための最低電圧(本実施の形態1では10.5V)とした。もし、電圧Vbが既定下限値より大きければ(S33のNo)、車両が通常走行時等の状態であり、主電源15は正常な電圧を出力しているので、そのまま図3のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
一方、電圧Vbが既定下限値以下であれば(S33のYes)、アイドリングストップが終了し、主電源15がスタータを駆動している状態であるため、負荷17を動作させられないほど電圧低下を起こしていることになる。この場合は、制御回路41が切替スイッチ35をオンにする(S35)。具体的には切替スイッチオンオフ信号Sofをオン信号として制御回路41から切替スイッチ35に送信する。これにより、蓄電部29の電力が図1の放電経路と書かれた矢印の方向に流れ、負荷17に供給される。この時、負荷17への電力供給源は、副蓄電部スイッチ25がオフの時(主蓄電部23が劣化していない時)には副蓄電部27が充電されていないため主蓄電部23のみとなり、副蓄電部スイッチ25がオンの時(主蓄電部23が劣化している時)には主蓄電部23と副蓄電部27の両方となる。従って、主蓄電部23が劣化していない時は常に副蓄電部スイッチ25がオフであるので、副蓄電部27は使用されず新品の状態のままである。なお、この時の副蓄電部27は充電されることがなく放電し切った状態であるので、その劣化はほとんど進行しない。これは、蓄電素子の劣化に対しては電圧印加の影響が支配的なためである。
また、S35で切替スイッチ35がオンになった場合、第2ダイオード39のアノード電圧(=主電源15の電圧)はカソード電圧(=蓄電部29により負荷17に印加される電圧)より小さくなるので、第2ダイオード39はオフになり、蓄電部29の電力が主電源15に供給されることはない。このことから、蓄電部29の電力は負荷17にのみ供給され、負荷17は動作し続けられる。
次に、制御回路41は主電源15の電圧Vbと蓄電部29の電圧Vcを読み込む(S37)。その後、まず電圧Vbと既定下限値を比較し(S39)、もし電圧Vbが既定下限値以下のままであれば(S39のNo)、スタータの駆動中であると想定されるので、次に電圧Vcと既定下限値(S39と同様に10.5V)を比較する(S41)。もし、電圧Vcが既定下限値より大きければ(S41のNo)、蓄電部29から負荷17に正常な電圧が印加されていることになるので、引き続き蓄電部29が負荷17に電力を供給しつつS37に戻り、電圧Vbと電圧Vcの監視を続ける。
一方、電圧Vcが既定下限値以下であれば(S41のYes)、主電源15の電圧Vbが既定下限値以下であり、かつ電圧Vcが既定下限値以下であることになるので、負荷17を駆動し続けることができない。この場合は、主電源15やスタータ等の何らかの異常により電圧Vbが回復しないまま、蓄電部29の電力を使ってしまった状態であるので、制御回路41は車両側制御回路に主電源異常信号を出力する(S43)。これを受け、車両側制御回路は運転者に主電源15の電力系統の異常を警告し、修理を促す。その後、図3のサブルーチンを終了する。
ここでS39に戻って、スタータの駆動が完了し、電圧Vbが既定下限値より大きい電圧に戻れば(S39のYes)、再び主電源15の電力で負荷17を動作させることができるので、切替スイッチ35をオフにする(S45)。これにより、蓄電部29からの電力供給が停止するので、第1ダイオード37のカソード側電圧が低下するが、主電源15の電圧Vbは既定下限値以上に回復しているので、第2ダイオード39のアノード電圧がカソード電圧より高くなり、第2ダイオード39がオンになる。その結果、主電源15の電力が再び負荷17に供給される。
次に、制御回路41は次回のアイドリングストップに備えるために、蓄電部29から負荷17に放電した電力を再び充電する。具体的には、制御回路41は充電回路19に対し定電流Iで蓄電部29を充電するよう充電制御信号Ccontを送信する(S47)。これにより、蓄電部29には主電源15の電力が充電されるが、副蓄電部スイッチ25がオフの時は蓄電部29の内、主蓄電部23にのみ充電され、副蓄電部スイッチ25がオンの時は主蓄電部23と副蓄電部27の両方に充電される。
次に、充電中に蓄電部29が劣化しているか否かを判断するために、その内部抵抗値Rと容量値Cを計算するとともに、蓄電部29の温度Tを読み込むサブルーチンを実行する(S49)。このサブルーチンの詳細を図4により説明する。なお、このサブルーチンは必ず蓄電部29が定電流で充電、または放電されている時に実行される。
図4のサブルーチンが実行されると、まず既定時間が経過したか否かを判断する(S71)。これは、S47で主電源15の電力を定電流Iで蓄電部29に充電しているが、充電開始直後は安定した定電流充電がなされない可能性があるので、定電流で安定するまで既定時間(例えば10秒程度)待つ。既定時間が経過していなければ(S71のNo)、再びS71に戻る。既定時間が経過すれば(S71のYes)、制御回路41は充電回路19から蓄電部29の電圧Vcを読み込み(S73)、直ちに電圧Vcの値を制御回路41のメモリに設定した変数Vcaに記憶する(S75)。その後、すぐに充電回路19、および放電回路33を停止することにより、蓄電部29の充放電を停止する(S77)。なお、ここでは蓄電部29への充電中に図4のサブルーチンを実行しているので、放電回路33は動作していない。従って、充電回路19のみが停止する。その結果、主電源15からの充電が停止するので、蓄電部29の電圧Vcは蓄電部29の内部抵抗値Rに比例して降下する。この時の電圧Vcを充電回路19から読み込み(S79)、変数Vcbに記憶する(S81)。
その後、現在充電中であるか放電中であるかを判断する(S83)。なお、現在の充放電状態は、例えば制御回路41のメモリの一部に記憶している。もし、充電中であれば(S83のYes)、充電回路19に充電制御信号Ccontを送信して、再び充電を開始する(S85)。一方、放電中であれば(S83のNo)、放電回路33に放電制御信号Dcontを送信して、再び放電を開始する(S87)。ここでは充電中であるので、S85により充電を開始する。なお、S85とS87のいずれの場合も、充電回路19、または放電回路33を停止している時間は、少なくともS79で電圧Vcを安定して読み込めるだけあればよいので、本実施の形態1では余裕をみて約0.1秒とした。
次に、ここまでで得られた値から内部抵抗値Rを計算する(S89)。具体的には、充放電の中断前後の電圧差(=|Vcb−Vca|)は内部抵抗値Rと充放電電流Iの積で表されることから、R=|Vcb−Vca|/Iで求められる。なお、充放電は定電流で行っているため、電流Iは既知である。このようにして得られた内部抵抗値Rは、副蓄電部スイッチ25がオフの時は主蓄電部23の内部抵抗値Rを、副蓄電部スイッチ25がオンの時は主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態の、合成された内部抵抗値Rを、それぞれ示す。
次に、制御回路41は定電流Iで充放電を行っている状態において、任意のタイミングで充電回路19から蓄電部29の電圧Vcを読み込み(S91)、直ちに電圧Vcの値を変数Vcaに記憶する(S93)。その後、既定時間幅tが経過したか否かを判断する(S95)。既定時間幅tは電圧変化率を求めるために約0.1秒とした。なお、理想的には定電流充電であるため既定時間幅tは極めて短くてもよいが、前記したように安定して電圧を検出するために約0.1秒としている。既定時間幅tが経過していなければ(S95のNo)、再びS95に戻って既定時間幅tが経過するまで待つ。既定時間幅tが経過すれば(S95のYes)、再び蓄電部29の電圧Vcを読み込み(S97)、電圧Vcの値を変数Vcbに記憶する(S99)。
次に、ここまでで得られた値から容量値Cを計算する(S101)。具体的には、充放電時の電圧変化率(=|Vcb−Vca|/t)と充放電電流I(既知)から、C=I・t/|Vcb−Vca|で求められる。その後、蓄電部29の温度Tを温度センサ31から読み込んで(S103)、図4のサブルーチンを終了する。なお、ここで得られた容量値Cも、内部抵抗値Rと同様に、副蓄電部スイッチ25がオフの時は主蓄電部23の容量値Cを、副蓄電部スイッチ25がオンの時は主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態の、合成された容量値Cを、それぞれ示す。
以上の図4の動作をまとめると、制御回路41は、蓄電部29の充電中、または放電中に、充電、または放電を中断し、中断前後の電圧差と、充電時、または放電時の電流値Iから、蓄電部29の内部抵抗値Rを求め、充電中、または放電中の電圧変化率と電流値Iから、蓄電部29の容量値Cを求めるとともに、温度センサ31の温度出力Tを読み込んでいる。
なお、充放電電流Iが一定でない場合は次のようにして内部抵抗値Rと容量値Cを求めればよい。まず、充電回路19に電流検出回路を設けておく。この状態で、内部抵抗値Rを求める場合は前記したR=|Vcb−Vca|/Iにおいて、充放電の中断直前の電流値を前記電流検出回路により求め、電流値Iとして計算する。容量値Cを求める場合は、まず既定時間幅tにおける電流値の時間積分値∫Idtを前記電流検出回路の出力から求める。これにより、C=∫Idt/|Vcb−Vca|を計算することで容量値Cが求められる。
ここで図3に戻り、S49で図4のサブルーチンを実行することにより、蓄電部29の内部抵抗値R、容量値C、および温度Tが求められたので、次のようにして蓄電部29の劣化判断を行う。
蓄電部29は劣化が進行するに伴って、内部抵抗値Rが上昇し、容量値Cが下がる。従って、蓄電部29が1回の車両使用終了時までに劣化限界(蓄電装置11として使用できる最低限度の状態)に達する可能性のある内部抵抗値Rと容量値C(以下、劣化限界値という)をあらかじめ求めておき、現在の内部抵抗値R、および容量値Cと比較することで劣化判断を行っている。ここで、劣化限界値は具体的には蓄電部29が蓄電装置11として使用できる最低限度の状態に達した時の内部抵抗値と容量値の各値に対し、1回の車両使用終了時までに内部抵抗値と容量値が変化する幅をマージンとして加味した値とした。なお、内部抵抗値Rと容量値Cは温度Tによっても変化するので、劣化限界値は温度毎に求めておく必要がある。従って、制御回路41は上記のようにしてあらかじめ求めた温度毎の劣化限界値をメモリに記憶しているので、S49で求めた内部抵抗値Rと容量値Cの少なくともいずれかが、現在の温度Tにおける劣化限界値に達したか否かを判断する(S51)。
劣化限界値に達していなければ(S51のNo)、引き続き蓄電部29を満充電するために、図2のS17以降の動作を行う。一方、劣化限界値に達していれば(S51のYes)、第2劣化フラグの状態を判断する(S53)。ここで、第2劣化フラグは主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態における劣化を示すフラグであり、オンならば劣化していることになる。なお、第2劣化フラグも第1劣化フラグと同様に、制御回路41に内蔵された不揮発性メモリの一部を使用しており、一度オンになるとその状態を保持する。
もし、第2劣化フラグがオンであれば(S53のYes)、主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態において、過去に劣化したと判断されていることになるので、蓄電部29が劣化したことを運転者に示すために後述するS61にジャンプする。
一方、第2劣化フラグがオフであれば(S53のNo)、次に第1劣化フラグの状態を判断する(S55)。もし、第1劣化フラグがオフであれば(S55のNo)、第1劣化フラグと第2劣化フラグが両方ともオフであるので、S51において主蓄電部23が初めて劣化したと判断されたことになる。従って、第1劣化予備フラグをオンにし(S57)、引き続き蓄電部29の内、この段階では主蓄電部23を満充電するために、図2のS17以降の動作を行う。
一方、第1劣化フラグがオンであれば(S55のYes)、S53で第2劣化フラグはオフであったので、副蓄電部スイッチ25をオンにした状態、すなわち主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態で初めて劣化したと判断されたことになる。従って、第2劣化フラグをオンにし(S59)、蓄電部29の全体が劣化したという信号を車両側制御回路に出力する(S61)。これを受け、車両側制御回路は蓄電部29が劣化したことを運転者に警告し修理を促す。その後、引き続き蓄電部29の内、この段階では主蓄電部23と副蓄電部27の両方を満充電するために、図2のS17以降の動作を行う。このように、蓄電部29の全体が劣化したと判断しているにも関わらず、蓄電部29への満充電を継続するのは、車両使用中に蓄電部29が劣化したからといって蓄電装置11の動作を禁止してしまうと、車両の走行に支障を来たす可能性があるためである。なお、前記したように、劣化判断は蓄電部29が本当に使用できなくなる状態までにマージンを加味して行われているので、たとえ劣化警告が行われても直ちに車両走行が影響されることはない。その間に運転者は整備工場等へ車両の修理に向かうことができる。
なお、S55のNoの場合に主蓄電部23が劣化したと判断しているにも関わらず、引き続き主蓄電部23にのみ満充電する動作を行っているのは、上記のように主蓄電部23が本当に使用できなくなる状態になるまでにマージンを加味して劣化判断を行っているためであるが、これは次の理由による。
主蓄電部23が劣化すると、新品状態の副蓄電部スイッチ25をオンにして副蓄電部27を主蓄電部23と並列に接続することで、劣化により大きくなった内部抵抗値Rを低減するとともに、低下した容量値Cを増やすのであるが、主蓄電部23が劣化すると同時に副蓄電部スイッチ25をオンにすると、それまで蓄えられていた主蓄電部23の電力により、未充電の副蓄電部27が急激に充電され大電流が流れる。これにより、副蓄電部スイッチ25や周辺配線が破損する可能性がある。
これを避けるために、本実施の形態1では主蓄電部23が初めて劣化すると、主蓄電部23に蓄えられた電力を放電回路33により一旦放電した後、副蓄電部スイッチ25をオンにして主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態で満充電にする動作を行う。なお、この動作の詳細は後述する。
このような動作を車両使用中に行うと、主蓄電部23を放電する時間と、主蓄電部23、および副蓄電部27を満充電にする時間が必要となり、その間は蓄電装置11を使用できなくなる。この時間は従来と同様に数分程度かかるので、数分間に渡ってアイドリングストップができないことになる。
そこで、本実施の形態1では車両使用中に主蓄電部23の劣化を判断した場合、直ちに副蓄電部27を使用するのではなく、現在の車両使用が終了するまでは主蓄電部23のみを使用し続けるようにしているのである。この際、前記したように劣化判断にマージンを加味しているので、引き続き主蓄電部23を使用することができる。
また、主蓄電部23が初めて劣化判断された時に、S57で第1劣化予備フラグをオンにしているが、これは次の理由による。
仮にS57で第1劣化予備フラグではなく第1劣化フラグをオンにしたとする。図3のサブルーチンは車両使用中に既定時間毎に実行されるので、既定時間後に再び実行される。この時点ではまだ劣化判定された主蓄電部23のみを使用しているので、S51で再び劣化していると判断される(S51のYes)。その後、S55において第1劣化フラグがオンとなっているので(S55のYes)、まだ副蓄電部27を使用していないにも関わらず、S59で第2劣化フラグをオンにしてしまう。その結果、S61で蓄電部29の劣化信号を出力してしまうという誤動作を行うことになる。これを避けるために、S57では現在の車両使用中に限って主蓄電部23が劣化したことを示す第1劣化予備フラグをオンにするようにしている。
次に、車両の使用を終了した時の蓄電装置11の動作について図5を用いて説明する。車両の使用が終了すると、制御回路41は図5のサブルーチンを実行する。これにより、まず第1劣化予備フラグの状態を判断する(S111)。もし、第1劣化予備フラグがオフであれば(S111のNo)、今回の車両使用時に主蓄電部23が劣化しなかったことになるので、そのまま図5のサブルーチンを終了する。この時、主蓄電部23は放電されないので、使用終了時にその電力を保持することになる。これにより、主蓄電部23は満充電の状態で車両非使用時に放置されるので、次回の車両使用時に主蓄電部23をほとんど充電する必要はなく、高速起動が可能となる。但し、放電した場合に比べ寿命が短くなるが、その分を副蓄電部27で補っているので、蓄電部29の全体としての寿命は車両寿命程度を確保できる。
一方、第1劣化予備フラグがオンであれば(S111のYes)、今回の車両使用時に主蓄電部23が劣化したことになるので、副蓄電部27を接続して蓄電部29の全体を満充電しておく。そのために図6に示す蓄電部全体充電サブルーチンを実行して(S113)、図5のサブルーチンを終了する。
ここで、図6の蓄電部全体充電サブルーチンの詳細動作について説明する。なお、このサブルーチンは主蓄電部23が初めて劣化したと判断された時にのみ実行される。
図6のサブルーチンが実行されると、制御回路41は放電回路33に放電動作を行うよう放電制御信号Dcontを送信する。その結果、放電回路33は主蓄電部23に充電されていた電力を放電する(S121)。なお、放電の完了判断は図6のフローチャートには示していないが、充電回路19により主蓄電部23の電圧Vcを監視することで行っている。放電が完了すると、制御回路41は副蓄電部スイッチ25をオンにするよう副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofを送信する(S123)。
次に、制御回路41は充電回路19により蓄電部29の電圧Vcを読み込む(S125)。なお、この時点における電圧Vcは副蓄電部スイッチ25がオンなので、主蓄電部23と副蓄電部27の並列接続における電圧になる。次に、電圧Vcと設定電圧(=13.2Vの満充電電圧)を比較する(S127)。もし、電圧Vcが設定電圧より小さければ(S127のYes)、充電回路19により主電源15の電力を蓄電部29に充電する(S129)。その後S125に戻り、設定電圧に至るまで充電する動作を繰り返す。一方、電圧Vcが設定電圧以上になれば(S127のNo)、蓄電部29の満充電が完了したので充電回路19の動作を止め、第1劣化フラグをオンにする(S131)。この第1劣化フラグがオンであることにより、主蓄電部23が劣化に至ったので副蓄電部27を並列接続した状態であることがわかる。その後、図6のサブルーチンを終了する。
従って、図5、および図6の動作は、主蓄電部23が初めて劣化したと判断されれば、車両の使用終了時に放電回路33により主蓄電部23の電力を放電し、副蓄電部スイッチ25をオンにした後、充電回路19により主電源15の電力を主蓄電部23と副蓄電部27の両方に充電するということになる。この動作は車両使用終了時に行われるので、前記したように主蓄電部23を放電してから主蓄電部23と副蓄電部27の両方を充電するために数分程度の時間がかかっても車両走行に影響することはない。
ここまでに述べた蓄電装置11の動作をまとめると、以下のようになる。
まず、主蓄電部23が劣化していない時の動作は次の通りである。
蓄電装置11がアイドリングストップ後のスタータ駆動時に負荷17へ電力を供給した後、主蓄電部23を再度満充電にする際に、制御回路41は主蓄電部23の充電中に充電を中断し、中断前後の電圧差と充電時の電流値Iから主蓄電部23の内部抵抗値Rを求めるとともに、前記充電中の電圧変化率と電流値Iから主蓄電部23の容量値Cを求める。
次に、制御回路41は求めた内部抵抗値Rと容量値Cを温度センサの温度出力Tにおける劣化限界値と比較することにより、主蓄電部23の劣化を判断する。もし主蓄電部23の内部抵抗値R、または容量値Cが初めて劣化限界値に至れば劣化したと判断し、車両の使用終了時に放電回路33により主蓄電部23の電力を放電し、副蓄電部スイッチ25をオンにした後、充電回路19により主電源15の電力を主蓄電部23と副蓄電部27の両方に充電する。なお、これ以降は常に副蓄電部スイッチ25がオン制御される。
一方、制御回路41が主蓄電部23は劣化していないと判断すれば、車両の使用終了時に主蓄電部23の電力を保持する。
次に、主蓄電部23が劣化した後、すなわち副蓄電部スイッチ25がオンの状態の場合には、制御回路41は上記のようにして蓄電部29(ここでは主蓄電部23と副蓄電部27の並列接続状態)の充電中に内部抵抗値Rと容量値Cを求め、温度Tにおける劣化限界値と比較する。もし、内部抵抗値R、または容量値Cが前記劣化限界値に至れば蓄電部29が劣化したと判断し、劣化信号を出力する。
一方、制御回路41が蓄電部29は劣化していないと判断すれば、車両の使用終了時に蓄電部29の電力を保持する。
以上の構成、動作により、主蓄電部23が劣化していない間は主蓄電部23のみで負荷17へ電力を供給するので、その満充電時間を短くすることができ、さらに車両使用終了時に主蓄電部23、または蓄電部29の電力を放電せずに保持しているので、蓄電装置11の高速起動が可能となる上に、常時満充電による主蓄電部23の劣化加速に対しては、劣化時に副蓄電部27を並列接続する構成としたので、従来同様の長寿命を確保できる蓄電装置11を実現できる。
なお、本実施の形態1では、副蓄電部スイッチ25として外部からオンオフ制御が可能なスイッチであるFETを用いた例を示したが、この場合は前記したように、車両使用終了後に制御回路41からFETへの副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofが途切れてFETがオフになる。そのため、次回起動時に図2のS13、S15に示すように、第1劣化フラグがオンならば、副蓄電部スイッチ25をオンにする動作を行っている。
このFETに替わって、副蓄電部スイッチ25として、制御回路41からパルス的なオン信号を副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofとして受けると、それ以降は副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofが途切れてもオン状態を保持する構成を有するスイッチを用いてもよい。このようなスイッチとして、具体的には機械的にオン状態を保持するラッチングリレーが挙げられる。これにより、図2のS13とS15の動作が不要となり、蓄電装置11の動作を簡略化することができる。さらに、FETの寄生ダイオードによる電圧降下が発生しないので、車両非使用時も副蓄電部スイッチ25がオンの場合は主蓄電部23と副蓄電部27が直結された状態となる。従って、主蓄電部23と副蓄電部27で劣化程度の違いによる内部抵抗値Rの差があったとしても、両者の電圧は常に等しくなる。ゆえに、副蓄電部スイッチ25に大電流が流れるということは起こらず、極めて高い信頼性が得られる。
また、本実施の形態1では、制御回路41は蓄電部29が劣化していないと判断した時には、車両の非使用時に蓄電部29をそのまま放置し、蓄電部29の内部抵抗値に応じた電圧降下が起こると、車両起動時に蓄電部29を満充電にする動作を行っているが、これは主電源15の電力により蓄電部29の電圧Vcが満充電電圧を保持するよう充電回路19を制御してもよい。これにより、蓄電部29は常に満充電電圧を保持するので、車両起動時の満充電動作が不要となり、さらなる高速起動が可能となる。
また、本実施の形態1では、制御回路41は蓄電部29が劣化していないと判断した時には、車両の非使用時に蓄電部29をそのまま放置しているが、これは従来のように使用終了時に放電回路33で蓄電部29の電力の全部、あるいは一部を放電してもよい。これにより、非使用時に蓄電部29を充電した状態で放置するよりも長寿命化が図れる。但し、起動時には再度満充電する必要があるが、特に主蓄電部23が劣化していない間は副蓄電部スイッチ25がオフであるので、主蓄電部23のみを満充電にすればよく、高速起動が可能となる。また、主蓄電部23が劣化し、副蓄電部スイッチ25がオンになった後は、起動時に主蓄電部23と副蓄電部27の両方を満充電する必要があるので、使用終了時に両者の電力を放電回路33でほとんど放電してしまうと、従来と同様の充電時間がかかってしまう。この場合は、例えば蓄電部29の電圧Vcが満充電電圧の半分程度になるまで放電回路33で放電すればよい。これにより、ほぼ放電してしまう場合に比べ若干劣化が進行するが、満充電するまでの時間は主蓄電部23のみを充電する場合と同程度となり、主蓄電部23の劣化後も高速起動が可能になる。
また、本実施の形態1では、制御回路41は主蓄電部23が劣化したと判断すると、車両の使用終了時に一旦主蓄電部23の電力を放電してから副蓄電部スイッチ25をオンにして、主蓄電部23と副蓄電部27の両方を満充電にする動作を行っているが、これは主蓄電部23の電力を放電しない動作としてもよい。すなわち、制御回路41は使用終了時に主蓄電部23が初めて劣化したと判断すると、副蓄電部スイッチ25をオン制御した後に、蓄電部29の全体を満充電する動作を行うことになる。これにより、主蓄電部23の蓄電電力の約半分が副蓄電部27に供給されるので、電力の無駄を低減でき、かつ早く蓄電部29を満充電できるという効果が得られる。但し、主蓄電部23の電力を保持したまま副蓄電部スイッチ25をオンにすると、前記したように主蓄電部23から副蓄電部27に大電流が流れる。これによる副蓄電部スイッチ25(FET)等の保護のため、本実施の形態1では一旦主蓄電部23の電力を放電していたのであるが、副蓄電部スイッチ25に用いるFETや周辺配線を大電流対応型とすることにより、主蓄電部23の電力を放電する必要がなくなる。なお、副蓄電部スイッチ25(FET)の制御方法として、オン制御時の初期段階では不飽和駆動とすることにより電流のピークを抑制し、その後飽和駆動するようにしてもよい。この場合は、副蓄電部スイッチ25に用いるFETや周辺配線を大電流対応型とする必要がなくなる。
さらに、制御回路41は主蓄電部23が劣化すれば、車両使用中であってもすぐに副蓄電部スイッチ25をオン制御してもよい。これにより、上記したように主蓄電部23の電力が副蓄電部27に供給され、蓄電部29の電圧Vcは約半分に低下するので、制御回路41は直ちに蓄電部29を満充電するように充電回路19を制御する。この間は、蓄電装置11から負荷17に電力供給ができなくなるので、アイドリングストップ動作を禁止するのであるが、上記のように早く蓄電部29を満充電できるので、車両走行への影響を低減できる。
また、本実施の形態1では副蓄電部27を1つのみとする構成について説明したが、これは複数あってもよい。この場合、複数の副蓄電部27のそれぞれに直列に副蓄電部スイッチ25を設ける構成となる。この構成における基本的な動作は本実施の形態1で述べた通りであるが、副蓄電部27が複数あるので、制御回路41は次のように制御する。
制御回路41は主蓄電部23が劣化したと判断すれば、任意の副蓄電部スイッチ25をオン制御して、任意の副蓄電部27を接続する。その後、蓄電部29は主蓄電部23と任意の副蓄電部27が並列接続された状態であるので、それらの合成された内部抵抗値R、または容量値Cが劣化限界値に至れば、他の未使用の副蓄電部27に接続された副蓄電部スイッチ25をオン制御する。これにより、蓄電部29は主蓄電部23と2つの任意の副蓄電部27が並列接続されたことになる。制御回路41は、蓄電部29の合成された内部抵抗値R、または容量値Cが劣化限界値に至る毎に、他の未使用の副蓄電部27を順次接続するように副蓄電部スイッチ25をオン制御する。このように制御することにより、蓄電装置11のさらなる長寿命化が図れる。
なお、上記のように副蓄電部27を複数(例えばn個)設ける場合は、劣化フラグも第1劣化フラグから第n+1劣化フラグまで用いる必要がある。但し、第1劣化予備フラグは車両起動毎にオフにされるので、1つのままでよい。
また、制御回路41は主蓄電部23、または使用中の任意の副蓄電部27が劣化したと判断した時は、使用終了時に任意の未使用の副蓄電部スイッチ25をオン制御した後に蓄電部29を満充電するようにすればよい。
さらに、制御回路41は、主蓄電部23、および副蓄電部27が劣化したと判断して、全ての副蓄電部スイッチ25をオン制御した以降の状態において、蓄電部29の合成された内部抵抗値R、または容量値Cが劣化限界値に至った場合に、蓄電部29が劣化したと判断し、劣化信号を出力するようにすればよい。
(実施の形態2)
図7は、本発明の実施の形態2における蓄電装置の使用終了時のフローチャートである。ここで、本実施の形態2においても、副蓄電部スイッチ25と副蓄電部27を1組のみ有する場合について述べる。従って、図7のフローチャート、およびその説明において、蓄電部29と記載されている部分は、副蓄電部スイッチ25がオフの時は主蓄電部23のことを指し、副蓄電部スイッチ25がオンの時は主蓄電部23と副蓄電部27の並列接続状態を指す。
本実施の形態2における蓄電装置11の構成は図1と同じであるため、構成の詳細な説明は省略する。また、本実施の形態2では蓄電装置11を車両制動システムの補助電源として適用した場合について述べる。従って、負荷17は車両制御システムとなる。
本実施の形態2における動作の特徴は、車両使用終了毎に制御回路41が蓄電部29を放電回路33により放電することで、放電中に内部抵抗値Rと容量値Cを求めて現在の温度Tにおける劣化限界値と比較することにより、蓄電部29の劣化を判断するようにした点である。この動作の詳細は後述する。
車両使用終了時以外の動作は実施の形態1と同じである。すなわち、起動時は図2の動作を、主電源電圧低下時は図3の動作を、それぞれ行う。また、蓄電部29の内部抵抗値Rと容量値Cの計算、および温度Tの検出サブルーチンは図4を、蓄電部29全体の充電サブルーチンは図6を、それぞれ適用する。
従って、発生頻度が極めて少ないと想定されるが、万一走行中に主電源15の電圧Vbが既定下限値(10.5V)以下になった後、再び既定下限値より大きい電圧に復帰するということが起こったとすると、図3に示すフローチャートに従って、既定下限値以下の間は蓄電装置11で蓄えた電力が直ちに負荷17である車両制動システムに供給され、その後の電圧復帰に伴い蓄電部29を充電する動作を行う。この時に蓄電部29の内部抵抗値Rと容量値Cを求めて劣化を判断するのであるが、上記したように、この動作はほとんど起こらない。ゆえに、実施の形態1の動作を行う蓄電装置11をそのまま車両制動システムの補助電源に用いると、蓄電部29の劣化判断が稀にしか行われないことになる。従って、蓄電部29が劣化しているにも関わらず直ちに検出できなくなるので、信頼性が低下してしまう。
そこで、蓄電装置11を車両制動システムに用いる場合には、本実施の形態2で述べるように、図3の劣化判断に加え車両使用終了毎に劣化判断を行うようにしている。この動作の詳細を図7により説明する。
車両の使用が終了すると、制御回路41は図7のサブルーチンを実行する。これにより、まず第1劣化予備フラグの状態を判断する(S151)。もし、第1劣化予備フラグがオンであれば(S151のYes)、図3のフローチャートにより今回の車両使用時に主蓄電部23が劣化したと判断されたことになるので、副蓄電部27を接続して蓄電部29の全体を満充電しておく。そのために実施の形態1で述べた図6に示す蓄電部全体充電サブルーチンを実行して(S152)、図7のサブルーチンを終了する。
一方、第1劣化予備フラグがオフであれば(S151のNo)、今回の車両使用中に図3のフローチャートによる主蓄電部23の劣化判断がなされなかったか、なされたとしても劣化していないと判断されたことになる。但し、前記したように後者の場合は稀であるので、制御回路41はここで主蓄電部23の劣化を判断する。具体的には、制御回路41は放電回路33に対し定電流Iで蓄電部29を放電するよう放電制御信号Dcontを送信する(S153)。これにより、蓄電部29の電力が放電されるが、副蓄電部スイッチ25がオフの時は蓄電部29の内、主蓄電部23のみが放電され、副蓄電部スイッチ25がオンの時は主蓄電部23と副蓄電部27の両方が放電される。
次に、放電中に蓄電部29が劣化しているか否かを判断するために、その内部抵抗値Rと容量値Cを計算するとともに、蓄電部29の温度Tを読み込むサブルーチンを実行する(S155)。このサブルーチンは図4に示したものであるので詳細な説明は省略するが、放電中であるので、図4のS77では制御回路41は放電回路33に対し放電停止の信号を送信し、図4のS87で放電開始の信号を送信する。
S155で蓄電部29の内部抵抗値R、容量値C、および温度Tが求められると、制御回路41は蓄電部29の不要な放電を抑制するために、直ちに放電回路33の放電を停止するよう放電制御信号Dcontを送信する(S157)。その後、次のようにして蓄電部29の劣化判断を行う。
制御回路41は実施の形態1と同様に、S155で求めた内部抵抗値Rと容量値Cの少なくともいずれかが、現在の温度Tにおける劣化限界値に達したか否かを判断する(S159)。なお、劣化限界値の意味は実施の形態1と同じである。もし、劣化限界値に達していなければ(S159のNo)、蓄電部29に電力を保持した状態で図7のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。ここで、S155において蓄電部29の劣化判断を行うために、僅かではあるが蓄電部29は放電されている。従って、蓄電部29は図7のサブルーチンを終了した時点では満充電状態ではない。しかし、次回車両を起動した時に、図2のサブルーチンを実行することで蓄電部29を満充電にする動作を行うので、図7のサブルーチンを終了した時点では満充電にしていない。なお、S155による放電量は僅かであるため、車両起動時に図2のフローチャートで満充電にする時間も短くて済む。ゆえに、実施の形態1と同様に、蓄電装置11の高速起動が可能となる。
一方、劣化限界値に達していれば(S159のYes)、第2劣化フラグの状態を判断する(S161)。ここで、第2劣化フラグの内容は実施の形態1と同じであり、オンならば主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態の蓄電部29が劣化していることになる。
もし、第2劣化フラグがオンであれば(S161のYes)、主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態において、過去に劣化したと判断されていることになるので、蓄電部29が劣化したことを運転者に示すために後述するS167にジャンプする。
一方、第2劣化フラグがオフであれば(S161のNo)、次に第1劣化フラグの状態を判断する(S163)。なお、第1劣化フラグの内容も実施の形態1と同じである。もし、第1劣化フラグがオフであれば(S163のNo)、第1劣化フラグと第2劣化フラグが両方ともオフであるので、S159において主蓄電部23が初めて劣化したと判断されたことになる。従って、主蓄電部23を放電後に副蓄電部スイッチ25をオンにして副蓄電部27を接続し、蓄電部29の全体を満充電しておくために、前記したS152にジャンプする。なお、図7のサブルーチンは車両使用終了時に実行されるので、この時点で蓄電部29の全体を満充電するために数分程度の時間がかかっても車両走行には影響しない。
一方、第1劣化フラグがオンであれば(S163のYes)、S161で第2劣化フラグはオフであったので、副蓄電部スイッチ25をオンにした状態、すなわち主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続した状態で初めて劣化したと判断されたことになる。従って、第2劣化フラグをオンにし(S165)、蓄電部29の全体が劣化したという信号を車両側制御回路に出力し(S167)、図7のサブルーチンを終了する。これを受け、車両側制御回路は蓄電部29が劣化したことを運転者に警告し修理を促す。これにより、運転者は車両使用終了時(非走行時)に蓄電部29の劣化を知ることができるので、次回の走行までに修理等の対応が可能となる。その結果、車両走行中に主電源15が異常となった場合に蓄電部29も劣化していて、車両制動システムを動作させられなくなるという可能性を低減できるので、高い安全性、信頼性が得られる。
以上の構成、動作により、実施の形態1と同様に蓄電装置11の高速起動と蓄電部29の長寿命を確保できる上に、車両使用終了毎にも蓄電部29の劣化判断を行い、劣化していれば次回の走行までに修理等の対応ができるので、高信頼性の蓄電装置11を実現できる。
なお、本実施の形態2においても、実施の形態1で述べたように車両使用終了時に蓄電部29の電力を放電し、蓄電部29の寿命をさらに延ばすようにしてもよい。この場合は、蓄電部29の電圧Vcが既定の放電完了電圧(例えば主蓄電部23が劣化していなければほぼ放電し終わった時の電圧、主蓄電部23と副蓄電部27を並列接続している時は満充電電圧の約半分の電圧)に至るまで、図7のS157の動作を待つようにすればよい。
また、実施の形態2においても、複数の副蓄電部27を用いてもよい。この場合の動作は次のようになる。制御回路41は、主蓄電部23、または使用中の任意の副蓄電部27が劣化したと判断した時、使用終了時において放電回路33により、主蓄電部23、または使用中の任意の副蓄電部27の電力を放電した後に、任意の未使用の副蓄電部スイッチ25をオン制御するようにすればよい。
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3における蓄電装置のブロック回路図である。図9は、本発明の実施の形態3における蓄電装置の起動時のフローチャートである。図10は、本発明の実施の形態3における蓄電装置の主電源電圧低下時のフローチャートである。図11は、本発明の実施の形態3における蓄電装置を車両制動システムに適用した場合の使用終了時のフローチャートである。なお、図8において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。また、本実施の形態3においては、後述する蓄電モジュールを2つ用いる構成を例に説明するので、図9〜図11のフローチャート、およびその説明において、蓄電部29と記載されている部分は、選択スイッチ51(後述)で選択されている蓄電モジュールのことを指す。また、本実施の形態3では蓄電装置をアイドリングストップ車に適用した場合について述べる。
図8において、本実施の形態3における蓄電装置11の構成の図1と同じ部分には同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、本実施の形態3の蓄電装置11の構成上の特徴は次の通りである。
1)副蓄電部スイッチ25に替わって選択スイッチ51を設けた。選択スイッチ51は2つの蓄電モジュール53のいずれか一方を選択する3端子スイッチとした。すなわち、選択スイッチ51は図8に示すように、共通端子を充電回路19側に、一方の選択端子を一方の蓄電モジュール53に、他方の選択端子を他方の蓄電モジュール53に、それぞれ接続している。なお、蓄電モジュール53の構成は、実施の形態1の主蓄電部23と同じである。
2)選択スイッチ51は制御回路41から発せられる選択信号Cselによって切り替えられる。
3)放電回路33を廃した。
以上より、選択スイッチ51は、充電回路19に対し2つの蓄電モジュール53のいずれか一方を、制御回路41からの選択信号Cselにより選択して接続する構成となる。具体的には、選択スイッチ51として3端子構成のラッチングリレーを用いた。
次に、この蓄電装置11の動作について、まず起動時における動作を図9のフローチャートを用いて説明する。車両起動時には選択スイッチ51がラッチングリレーであるので、最初に選択された蓄電モジュール53が劣化していない時はその蓄電モジュール53側を、最初に選択された蓄電モジュール53が劣化している時は他の蓄電モジュール53側を、それぞれ選択した状態となっている。この状態で車両が起動すると、制御回路41のメインルーチンは図9のサブルーチンを実行する。これにより、制御回路41は充電回路19により蓄電部29の電圧Vcを読み込む(S201)。この時の電圧Vcは、上記した選択スイッチ51が選択している方の蓄電モジュール53の電圧になる。
次に、電圧Vcと設定電圧(=13.2Vの満充電電圧)を比較する(S203)。もし、電圧Vcが設定電圧より小さければ(S203のYes)、車両非使用時に蓄電部29が自己放電等を起こしていると想定されるので、充電回路19により主電源15の電力を蓄電部29に充電する(S205)。その後S201に戻り、設定電圧に至るまで充電する動作を繰り返す。なお、車両起動時にはあらかじめ満充電に近い電力が蓄電部29に蓄えられているので、前記充電動作を行っても従来のように最初から充電する場合に比べて早く設定電圧にすることができる。従って、蓄電装置11の高速起動が可能となる。また、選択スイッチ51は2つの蓄電モジュール53のいずれか一方を選択しているので、選択されている蓄電モジュール53のみに充電される。従って、蓄電モジュール53の劣化有無に関わらず高速に起動できる。
ここでS203に戻り、電圧Vcが設定電圧以上になれば(S203のNo)、蓄電部29の満充電が完了したので、充電回路19は設定電圧を維持するように動作する(S207)。これにより、蓄電装置11の起動が終了したので、図9のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。
なお、図9のサブルーチンは図2のサブルーチンにおけるS17からS23までと同等の動作を行っているが、S11からS15の動作を行っていない。これは、選択スイッチ51に3端子構造のラッチングリレーを使用しているためである。この詳細を以下に説明する。
まず、図2のS11における第1劣化予備フラグについては、本実施の形態3では不要である。これは、次の理由による。第1劣化予備フラグは主蓄電部23が初めて劣化したと判断されたことを記憶するフラグである。これがオンであれば制御回路41は車両使用終了時に主蓄電部23を一旦放電してから副蓄電部スイッチ25をオン制御して蓄電部29全体を満充電する動作を行う。しかし、本実施の形態3においては選択スイッチ51が3端子構造であり、最初に選択された蓄電モジュール53が劣化すれば他の蓄電モジュール53を選択するように切り替える。この時、選択スイッチ51の構造上、切り替えによって一方の蓄電モジュール53から他方の蓄電モジュール53に大電流が流れることはない。従って、劣化した蓄電モジュール53の電力を放電するという実施の形態1の特有の動作を行う必要性が特にはない。さらに、ラッチングリレーを用いているので、選択スイッチ51の選択状態を車両非使用時にも保持し続けることができる。これらのことから、劣化状態を示すフラグとしては、最初に選択された蓄電モジュール53が劣化したか否かを示す第1劣化フラグのみがあれば十分である。従って、第1劣化予備フラグは本実施の形態3では使用しない。
次に、図2のS13とS15の動作についてであるが、実施の形態1では副蓄電部スイッチ25にFETを用いているため、車両非使用時にはFETへの副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofが途絶えるため、S13で第1劣化フラグの状態を調べ、オンであればS15で副蓄電部スイッチ25をオンにしている。しかし、本実施の形態3では前記したように車両非使用時にも選択状態を保持するラッチングリレーにより選択スイッチ51を構成しているため、図2のS13、S15の動作が不要となる。
次に、車両使用中に、アイドリングストップ後のスタータ動作により主電源15の電圧Vbが低下した時の動作を図10のフローチャートにより説明する。なお、図10のフローチャートにおいて、前半のS31からS49は図3のフローチャートと全く同じ動作であるので、同じステップ番号を付して詳細な説明を省略する。
図10において、S49で蓄電部29の内部抵抗値R、容量値C、および蓄電部29の温度Tを求めた後は、内部抵抗値Rと容量値Cの少なくともいずれかが、現在の温度Tにおける劣化限界値に達したか否かを判断する(S211)。なお、S211における劣化限界値は、実施の形態1における劣化限界値のようにマージンを加味しておらず、蓄電モジュール53をこれ以上使用できなくなる限界の内部抵抗値Rや容量値Cとしている。これは、選択スイッチ51を3端子構造としたためである。すなわち、前記したように本実施の形態3においては、最初に選択された蓄電モジュール53が劣化しても、それに蓄えられた電力を特に放電する必要はなく、単に未選択の蓄電モジュール53を選択し、それを満充電にする動作を行うだけである。この動作は6個直列の電気二重層キャパシタ24からなる未選択の蓄電モジュール53に対してのみ行えばよいので、従来に比べ約半分の時間で満充電が高速に完了する。従って、実施の形態1のように車両使用終了時まで、劣化した主蓄電部23を使い続ける必要がない。これらのことから、蓄電モジュール53を真の劣化限界まで少しでも長く使用するようにしている。
ここで、S211に戻り、劣化限界値に達していなければ(S211のNo)、引き続き蓄電部29を満充電するために、図9のS201以降の動作を行う。一方、劣化限界値に達していれば(S211のYes)、第1劣化フラグの状態を判断する(S213)。ここで、第1劣化フラグは前記したように最初に選択された蓄電モジュール53の劣化を示すフラグであり、オンならば劣化していることになる。
もし、第1劣化フラグがオフであれば(S213のNo)、S211において最初に選択された蓄電モジュール53が初めて劣化したと判断されたことになる。従って、第1劣化フラグをオンにし(S215)、選択スイッチ51を未選択の蓄電モジュール53側に切り替えるようにパルス的な選択信号Cselを送信する(S217)。これを受け、選択スイッチ51は未選択の蓄電モジュール53側に切り替わる。この時点では、未選択であった蓄電モジュール53は新品状態であり充電されていないので、これを満充電するために、図9のS201以降の動作を行う。
一方、第1劣化フラグがオンであれば(S213のYes)、最初に選択された蓄電モジュール53が既に劣化した状態で、他方の蓄電モジュール53も劣化したと判断されたことになる。従って、蓄電部29の全体が劣化したという信号を車両側制御回路に出力する(S219)とともに、S47により蓄電部29は充電中であるが、劣化した蓄電部29にこれ以上充電し続ける必要はないので、充電回路19の充電を停止するように制御する(S221)。その後、図10のサブルーチンを終了する。これにより、車両側制御回路は蓄電部29が劣化したことを運転者に警告し修理を促すとともに、これ以上蓄電装置11を使用できないので、アイドリングストップ動作を禁止する。
次に、車両の使用を終了した時の蓄電装置11の動作についてであるが、本実施の形態3では前記したように最初に選択された蓄電モジュール53が劣化しても放電する動作を行う必要がないため、特に何も行わない。これにより、蓄電部29は車両非使用時に充電された状態で放置されるので、実施の形態1と同様に蓄電部29の内部抵抗によって自己放電を起こすものの、次回の起動時における満充電時間が短くなり、高速起動が可能となる。
ここまでで説明した本実施の形態3の特徴となる動作をまとめると、次のようになる。制御回路41は、選択されている蓄電モジュール53が劣化していない間はその蓄電モジュール53を選択するよう選択スイッチ51を制御し、その蓄電モジュール53が劣化したと判断した時から以降は未選択の蓄電モジュール53を選択するよう選択スイッチ51を制御する動作を行う。
以上の構成、動作により、常に6個直列の電気二重層キャパシタ24に対してのみ充電を行うとともに、使用終了時に蓄電部29の電力を放電しないので、満充電時間が短くなり高速起動が可能となる。また、最初に選択された蓄電モジュール53が劣化していない間はその蓄電モジュール53のみで負荷17へ電力を供給し、その蓄電モジュール53が劣化すると、未選択の蓄電モジュール53に切り替えて引き続き負荷17へ電力を供給できるので、蓄電部29の長寿命が確保できる蓄電装置11を実現できる。
なお、本実施の形態3では蓄電装置11をアイドリングストップ車に適用した場合について説明したが、これを車両制動システムに適用する際は、次のような構成、動作とする必要がある。
まず、構成としては実施の形態1と同様に放電回路33を設ける。これは、実施の形態2で述べたように車両使用後に蓄電部29の劣化を判断するために定電流放電を行う必要があるからである。これに伴って、車両使用終了時の動作を図11のフローチャートに示す。なお、起動時と車両使用時の動作は、それぞれ図9、図10と同じである。
車両の使用が終了すると、制御回路41は図11のサブルーチンを実行する。これにより、まず蓄電部29の劣化を判断する。具体的には、制御回路41は放電回路33に対し定電流Iで蓄電部29を放電するよう放電制御信号Dcontを送信する(S253)。これにより、2つの蓄電モジュール53の内、選択スイッチ51が選択している方が放電される。
次に、放電中に蓄電部29が劣化しているか否かを判断するために、その内部抵抗値Rと容量値Cを計算するとともに、蓄電部29の温度Tを読み込むサブルーチンを実行する(S255)。このサブルーチンは図4に示したものであるので詳細な説明は省略する。
S255で蓄電部29の内部抵抗値R、容量値C、および温度Tが求められると、制御回路41は蓄電部29の不要な放電を抑制するために、直ちに放電回路33の放電を停止するよう放電制御信号Dcontを送信する(S257)。なおこの動作は、実施の形態2で述べたように、既定の放電完了電圧に至るまで放電し続けてもよいが、ここでは直ちに放電を停止するように制御している。その後、次のようにして蓄電部29の劣化判断を行う。
制御回路41は図10のS211と同様に、S255で求めた内部抵抗値Rと容量値Cの少なくともいずれかが、現在の温度Tにおける劣化限界値に達したか否かを判断する(S259)。なお、劣化限界値の意味は図10と同じである。もし、劣化限界値に達していなければ(S259のNo)、蓄電部29に電力を保持した状態で図11のサブルーチンを終了し、メインルーチンに戻る。なお、S255による放電量は僅かであるため、車両起動時に図9のフローチャートで満充電にされる時間も短く、蓄電装置11の高速起動が可能となる。また、この時点で蓄電部29の寿命をさらに延ばすために、蓄えた電力を放電してもよい。
一方、劣化限界値に達していれば(S259のYes)、第1劣化フラグの状態を判断する(S261)。もし、第1劣化フラグがオフであれば(S261のNo)、S259において最初に選択された蓄電モジュール53が初めて劣化したと判断されたことになる。従って、第1劣化フラグをオンにし(S263)、選択スイッチ51を未選択の蓄電モジュール53側に切り替えるようにパルス的な選択信号Cselを送信する(S265)。これを受け、選択スイッチ51は未選択の蓄電モジュール53側に切り替わる。その後、図11のサブルーチンを終了する。なお、この時点では未選択であった蓄電モジュール53は未充電であるが、車両起動時に図9のフローチャートを実行することで充電される。また、この時点で、未選択であった蓄電モジュール53を満充電しておいてもよい。
一方、第1劣化フラグがオンであれば(S261のYes)、最初に選択されていた蓄電モジュール53が既に劣化した状態で、他の蓄電モジュール53も劣化したと判断されたことになる。従って、蓄電部29の全体が劣化したという信号を車両側制御回路に出力し(S267)、図11のサブルーチンを終了する。これを受け、車両側制御回路は蓄電部29が劣化したことを運転者に警告し修理を促す。
このように動作することで、車両制動システムに対しても本実施の形態3の蓄電装置11を適用することができる。
なお、上記の蓄電装置11では最初に選択された蓄電モジュール53が劣化した時に、蓄えられていた電力をそのままにして未選択の蓄電モジュール53に切り替えているが、これは切り替える際に放電回路33により放電する動作を行ってもよい。
また、本実施の形態3では、選択スイッチ51として3端子構造のラッチングリレーを用いているが、これは複数のFETを組み合わせて構成してもよい。但し、この場合は図9のフローチャートの先頭で、第1劣化フラグの状態に応じて選択スイッチ51を切り替える制御を追加する必要がある。
また、本実施の形態3では、2つの蓄電モジュール53を用いた構成について説明したが、これは3つ以上の複数であってもよい。この場合、複数の蓄電モジュール53のいずれか1つを選択する構成の選択スイッチ51を用いる必要がある。この構成における基本的な動作は、本実施の形態3で述べた通りであるが、蓄電モジュール53が複数あるので、制御回路41は次のように制御する。
制御回路41は、任意の蓄電モジュール53が劣化したと判断すれば、未選択の蓄電モジュール53を選択するよう選択スイッチ51を制御する。この選択された蓄電モジュール53も劣化すれば、さらに別の未選択の蓄電モジュール53を選択する。このように、任意の蓄電モジュール53が劣化したと判断すれば、それ以降は順次、未選択の蓄電モジュール53を選択するよう選択スイッチ51を制御すればよい。なお、任意の蓄電モジュール53の劣化判断は、実施の形態1で述べたように充放電時に内部抵抗値Rと容量値Cを求めることにより行えばよい。また、制御回路41は全ての蓄電モジュール53が劣化したと判断すれば、劣化信号を出力するようにする。
このような構成、動作とすることにより、図8の構成よりもさらに長寿命化が図れる。なお、このような構成においても、劣化フラグは蓄電モジュール53の数だけ用いる必要がある。
また、本実施の形態3では、任意の蓄電モジュール53が劣化すれば、直ちに未選択の蓄電モジュール53を選択するように選択スイッチ51を切り替えているが、これは実施の形態1と同様に、任意の蓄電モジュール53が劣化した時、使用終了時に他の未選択の蓄電モジュール53を選択するように選択スイッチ51を切り替えてもよい。その後、蓄電部29を満充電にしておく。このような動作とすることで、車両使用中に新たに選択された任意の蓄電モジュール53を最初から充電する間のアイドリングストップができなくなる時間を低減することができる。但し、この場合は劣化限界値に対し、実施の形態1と同様にマージンを持たせる必要がある。
(実施の形態4)
図12は、本発明の実施の形態4における蓄電装置のブロック回路図である。図13は、本発明の実施の形態4における蓄電装置の起動時のフローチャートである。なお、図12において太線は電力系配線を、細線は信号系配線をそれぞれ示す。また、本実施の形態4では副蓄電部27が1つの場合の構成を示し、蓄電装置をアイドリングストップ車に適用した場合について述べる。
図12において、本実施の形態4における蓄電装置11の構成の図1と同じ部分には同じ番号を付して詳細な説明を省略する。すなわち、本実施の形態4の蓄電装置11の構成上の特徴は次の通りである。
1)副蓄電部スイッチ25を副蓄電部27と充電回路19の間だけでなく、主蓄電部23の蓄電素子(電気二重層キャパシタ24)同士の接続点と副蓄電部27の蓄電素子同士の接続点の間にもそれぞれ接続した。これら複数の副蓄電部スイッチ25のオンオフ制御は制御回路41から発せられる副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofにより同時に行われる。
2)主蓄電部23の蓄電素子の両端にのみ、それぞれバランス回路28を接続した。
3)放電回路33を廃した。
なお、本実施の形態4においては、副蓄電部スイッチ25を全て大電流対応型のFETで構成した。また、上記2)で述べたように主蓄電部23の蓄電素子の両端にのみバランス回路28をそれぞれ接続する構成であるので、副蓄電部スイッチ25をオンにした時に並列接続される蓄電素子毎にバランス回路28を設けたことになる。従って、主蓄電部23、および副蓄電部27は、それぞれ必ず同数の蓄電素子を直列接続した構成とする必要がある。
このような構成とすることにより、バランス回路28を図1の構成に比べ半減でき、回路構成の簡略化が図れる。
次に、この蓄電装置11の動作について、まず起動時における動作を図13のフローチャートを用いて説明する。車両起動時には副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofが途絶えているため、全ての副蓄電部スイッチ25はオフの状態である。従って、現時点で第1劣化フラグがオンであるか否かを判断する(S301)。なお、第1劣化フラグの意味は実施の形態1と同じである。もし、第1劣化フラグがオフであれば(S301のNo)、主蓄電部23は、まだ劣化していないので、副蓄電部スイッチ25はオフのままでよい。従って、非使用時に自己放電した主蓄電部23を満充電にする動作を行う。この動作は実施の形態3で述べた図9のS201以降と同じであるので、S201にジャンプする。
一方、第1劣化フラグがオンであれば(S301のYes)、主蓄電部23が劣化して副蓄電部27と併用している状態であるので、副蓄電部27を並列接続するために全ての副蓄電部スイッチ25をオンにするよう制御回路41から副蓄電部スイッチオンオフ信号Cofを発する(S303)。これにより、全ての副蓄電部スイッチ25がオンになる。その後、蓄電部29の全体を満充電にするために前記したS201にジャンプする。
このように動作することで、蓄電部29は満充電された後、満充電電圧が維持される。この時、本実施の形態4では放電回路33がないので、車両使用終了時に蓄電部29の電力を放電していない。従って、起動時には蓄電部29に自己放電分を除く電力が蓄えられた状態であるので、短時間に満充電することができ高速起動が可能となる。
ここで、図13のフローチャートにおいても、実施の形態3と同様に第1劣化予備フラグを用いていない。これは以下の理由による。
実施の形態1では、主蓄電部23が劣化して直ちに副蓄電部スイッチ25をオンにすると、主蓄電部23から副蓄電部27に大電流が流れ、副蓄電部スイッチ25や周辺配線が劣化、破損する可能性があった。これを避けるため、車両使用終了時に一旦主蓄電部23の電力を放電した後、副蓄電部スイッチ25をオンにして蓄電部29の全体を充電する動作を行っていた。
これに対し、本実施の形態4では前記したように副蓄電部スイッチ25に用いるFETや、その周辺配線を大電流対応型としているので、主蓄電部23の劣化後すぐに副蓄電部スイッチ25を全てオンにすることができる。従って、実施の形態1のような車両使用終了時まで待って副蓄電部スイッチ25をオンにする制御を行う必要がない。ゆえに、第1劣化予備フラグは不要となる。
次に、車両使用中に、アイドリングストップ後のスタータ動作により主電源15の電圧Vbが低下した時の動作についてであるが、これは実施の形態3の図10のフローチャートとほぼ同じであるので、相違点のみ説明する。すなわち、図10において、S217で全ての副蓄電部スイッチ25をオンにする動作を行う。これにより、前記したように主蓄電部23が劣化すると直ちに全ての副蓄電部スイッチ25をオンにして、副蓄電部27と併用するように動作する。その後、蓄電部29全体の満充電動作を行う(図9のS201以降)。これらにより、実施の形態1と同様に主蓄電部23が劣化しても副蓄電部27を並列接続することにより、引き続き蓄電装置11を使用することができ長寿命化が図れる。
次に、車両の使用を終了した時の蓄電装置11の動作についても、実施の形態3と同様に、主蓄電部23が劣化しても放電する動作を行う必要がないため、特に何も行わない。従って、再起動時における満充電時間が短くなり、高速起動が可能となる。
ここまでで説明した本実施の形態4の特徴となる動作をまとめると、次のようになる。制御回路41は、主蓄電部23が劣化していない間は副蓄電部スイッチ25を全てオフにしておき、主蓄電部23が劣化したと判断した時から以降は副蓄電部スイッチ25を全てオン制御する動作を行う。
以上の構成、動作により、使用終了時に蓄電部29の電力を放電しないので、常に満充電時間が短くなり高速起動が可能となる。また、主蓄電部23が劣化していない間は主蓄電部23のみで負荷17へ電力を供給し、主蓄電部23が劣化すると、副蓄電部27を並列接続することにより、引き続き負荷17へ電力を供給できるので、蓄電部29の長寿命が確保できる。さらに、バランス回路28を主蓄電部23の各蓄電素子の両端にのみ接続すればよいので、より簡単な回路構成の蓄電装置11を実現できる。
なお、本実施の形態4でも蓄電装置11をアイドリングストップ車に適用した場合について説明したが、これを車両制動システムに適用する際は、次のような構成、動作とする必要がある。
まず、構成としては実施の形態1と同様に放電回路33を設ける。これは、車両使用終了時に蓄電部29の劣化を判断するために定電流放電を行う必要があるからである。
次に、動作については、起動時と車両使用時は上記のアイドルストップ車に適用した場合と同じであるが、車両使用終了時の動作は実施の形態3の図11のフローチャートとほぼ同じになる。相違点は、図11のS265以降である。すなわち、S265で全ての副蓄電部スイッチ25をオンにする動作を行う。その後、図11ではメインルーチンに戻る動作を行っていたが、ここでは図9のS201にジャンプする。これらの動作により、車両使用終了時に主蓄電部23が初めて劣化したと判断されると、副蓄電部スイッチ25が全てオンになり、主蓄電部23と副蓄電部27が並列接続状態となる。その後、この蓄電部29全体を満充電してから車両使用終了時の動作を終える。このように動作することにより、蓄電部29は電力が蓄えられた状態で放置されるので、起動時には自己放電分のみを充電するだけとなり高速起動が可能となる。なお、図11のS265の時点で全ての副蓄電部スイッチ25をオンにする動作を行った後に、図9のS201にジャンプせず、そのままメインルーチンに戻る動作を行ってもよい。この場合は、主蓄電部23の電力が副蓄電部27に充電されているので、蓄電部29の電圧は満充電電圧の約半分となる。従って、このように動作しても図9のS201にジャンプした場合ほどではないが、再起動時の満充電時間を短くすることができる。
以上のように動作することで、車両制動システムに対しても本実施の形態4の蓄電装置11を適用することができる。
なお、本実施の形態4においては、副蓄電部スイッチ25をFETで構成したが、これはラッチングリレーとしてもよい。
また、本実施の形態4では複数の副蓄電部スイッチ25を大電流対応型にするとともに、同時にオンオフする構成としたが、これは副蓄電部27と充電回路19の間に接続された副蓄電部スイッチ25のみを大電流対応型とし、そのオンオフ制御を独立させる構成としてもよい。この場合、副蓄電部スイッチ25をオンにする際には、まず大電流対応型の副蓄電部スイッチ25のみをオンにし、その後他の副蓄電部スイッチ25をオンにする。このように動作させることにより、大電流対応型の副蓄電部スイッチ25をオンにした時に、主蓄電部23から副蓄電部27に一瞬大電流が流れる。その結果、副蓄電部27の各電気二重層キャパシタ24に電圧が印加される。この状態で他の副蓄電部スイッチ25をオンにしても、既に各電気二重層キャパシタ24に同等の電圧が印加されているので、大電流が流れることはない。従って、他の副蓄電部スイッチ25は大電流対応型とする必要がなくなり、低コストな回路構成とすることができる。
また、本実施の形態4では、1つの副蓄電部27を用いる構成としたが、これは複数の副蓄電部27を用いるようにしてもよい。この場合、副蓄電部スイッチ25は充電回路19との間だけでなく、隣り合う副蓄電部27における蓄電素子同士の接続点の間にもそれぞれ接続する。但し、バランス回路28は主蓄電部23の蓄電素子にのみ接続すればよい。
このような構成としたときの動作は、次のようになる。制御回路41は主蓄電部23が劣化したと判断したとき以降は、主蓄電部23に接続された副蓄電部スイッチ25についてのみ全てオン制御し、主蓄電部23と隣り合う副蓄電部27も使用する。その副蓄電部27が劣化したと判断すれば、その副蓄電部27に接続された副蓄電部スイッチ25についてのみ全てオン制御する。以後、副蓄電部27が劣化する毎に、劣化した副蓄電部27に接続された副蓄電部スイッチ25のみを全てオンにするという動作を順次繰り返す。このような構成、動作とすることにより、図12の構成よりもさらに長寿命化が図れる。
また、実施の形態1〜4において蓄電部29の蓄電素子として電気二重層キャパシタ24を用いたが、これは電気化学キャパシタ等の他の蓄電素子でもよい。さらに、主蓄電部23と副蓄電部27、および蓄電モジュール53は複数の電気二重層キャパシタ24を直列に接続した構成としたが、これに限定されるものではなく、負荷17が要求する電力仕様に応じて、並列や直並列接続としてもよいし、単数の蓄電素子を用いてもよい。但し、単数の蓄電素子を使用する場合、バランス回路28は不要である。
また、蓄電装置11をアイドリングストップ車や車両制動システムの補助電源に適用した場合について述べたが、それらに限らず、ハイブリッド車や、電動パワーステアリング、電動過給器等の各システムにおける車両用補助電源等にも適用可能である。
本発明にかかる蓄電装置は、高速起動ができる上、蓄電部の長寿命が確保できるので、特に主電源の電圧低下時に蓄電部から電力を供給する車両用補助電源としての蓄電装置等として有用である。
本発明の実施の形態1における蓄電装置のブロック回路図 本発明の実施の形態1における蓄電装置の起動時のフローチャート 本発明の実施の形態1における蓄電装置の主電源電圧低下時のフローチャート 本発明の実施の形態1における蓄電装置の蓄電部の内部抵抗値と容量値の計算、および温度検出のフローチャート 本発明の実施の形態1における蓄電装置の使用終了時のフローチャート 本発明の実施の形態1における蓄電装置の蓄電部全体の充電時のフローチャート 本発明の実施の形態2における蓄電装置の使用終了時のフローチャート 本発明の実施の形態3における蓄電装置のブロック回路図 本発明の実施の形態3における蓄電装置の起動時のフローチャート 本発明の実施の形態3における蓄電装置の主電源電圧低下時のフローチャート 本発明の実施の形態3における蓄電装置を車両制動システムに適用した場合の使用終了時のフローチャート 本発明の実施の形態4における蓄電装置のブロック回路図 本発明の実施の形態4における蓄電装置の起動時のフローチャート 従来の蓄電装置のブロック回路図 従来の蓄電装置のキャパシタユニットのブロック回路図
符号の説明
11 蓄電装置
15 主電源
17 負荷
19 充電回路
23 主蓄電部
25 副蓄電部スイッチ
27 副蓄電部
28 バランス回路
29 蓄電部
31 温度センサ
33 放電回路
41 制御回路
51 選択スイッチ
53 蓄電モジュール

Claims (18)

  1. 主電源と負荷の間に接続され、前記主電源の電圧(Vb)が既定下限値以下になった時に、あらかじめ蓄えた電力を前記負荷に供給する蓄電装置であって、
    前記蓄電装置は、前記主電源に接続された充電回路と、
    前記充電回路と前記負荷の間に接続された主蓄電部、および前記充電回路と前記負荷の間に接続された副蓄電部スイッチと副蓄電部からなる1つ以上の直列回路で構成された蓄電部と、
    前記充電回路と前記副蓄電部スイッチが接続された制御回路とを備え、
    前記制御回路は、前記主蓄電部の内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば劣化したと判断し、それ以降は任意の前記副蓄電部スイッチをオン制御し、
    以後、前記主蓄電部と前記副蓄電部スイッチがオンされた任意の前記副蓄電部を合成した内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば、他の前記副蓄電部スイッチを順次オン制御するようにした蓄電装置。
  2. 前記主蓄電部、および1つ以上の前記副蓄電部は、それぞれ同数の蓄電素子を直列接続した構成を有し、
    前記副蓄電部スイッチが、前記主蓄電部の前記蓄電素子同士の接続点と1つ以上の前記副蓄電部の前記蓄電素子同士の接続点の間にもそれぞれ接続されるとともに、
    前記主蓄電部の前記蓄電素子の両端にそれぞれ接続されたバランス回路を備え、
    前記制御回路は、前記主蓄電部が劣化したと判断した時から以降は前記主蓄電部に接続された前記副蓄電部スイッチを全てオン制御し、
    前記副蓄電部が劣化したと判断すれば、劣化した前記副蓄電部に接続された前記副蓄電部スイッチを全てオン制御するという動作を、前記副蓄電部が劣化する毎に順次繰り返すようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 前記制御回路は、前記主蓄電部、または任意の前記副蓄電部が劣化したと判断した時には、使用終了時に任意の未使用の前記副蓄電部スイッチを制御した後に、前記蓄電部を満充電するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  4. 前記制御回路は、前記主蓄電部、および前記副蓄電部スイッチがオンされた任意の前記副蓄電部の充電中、または放電中に、充電、または放電を中断し、中断前後の電圧差と、充電時、または放電時の電流値(I)から、前記主蓄電部、および前記副蓄電部スイッチがオンされた任意の前記副蓄電部を合成した前記内部抵抗値(R)を求め、
    前記充電中、または前記放電中の電圧変化率と前記電流値(I)から、前記主蓄電部、および前記副蓄電部スイッチがオンされた任意の前記副蓄電部を合成した前記容量値(C)を求めるようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  5. 前記蓄電部と前記負荷の間に、前記制御回路と接続された放電回路を設けた構成を有し、
    前記制御回路は、前記主蓄電部、または任意の前記副蓄電部が劣化したと判断した時に、使用終了時において前記放電回路により前記主蓄電部、または任意の前記副蓄電部の電力を放電した後に、任意の未使用の前記副蓄電部スイッチを制御するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  6. 前記制御回路は、前記副蓄電部スイッチを制御した後に、前記蓄電部を満充電するようにした請求項5に記載の蓄電装置。
  7. 前記制御回路は、前記主蓄電部、および前記副蓄電部が劣化したと判断して全ての前記副蓄電部スイッチを制御した以降の状態において、前記蓄電部の前記内部抵抗値(R)、または前記容量値(C)が前記劣化限界値に至れば前記蓄電部が劣化したと判断し、劣化信号を出力するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  8. 前記副蓄電部スイッチは、前記制御回路からパルス的な制御信号を受けると、それ以降は前記制御信号に基く状態を保持する構成を有するようにした請求項1に記載の蓄電装置。
  9. 主電源と負荷の間に接続され、前記主電源の電圧(Vb)が既定下限値以下になった時に、あらかじめ蓄えた電力を前記負荷に供給する蓄電装置であって、
    前記蓄電装置は、前記主電源に接続された充電回路と、
    前記充電回路と前記負荷の間に一端が接続された選択スイッチ、および前記選択スイッチの複数の他端にそれぞれ接続された複数の蓄電モジュールからなる蓄電部と、
    前記充電回路と前記選択スイッチが接続された制御回路とを備え、
    前記制御回路は、前記選択スイッチにより選択されている任意の前記蓄電モジュールの内部抵抗値(R)、または容量値(C)が劣化限界値に至れば劣化したと判断し、それ以降は順次未選択の前記蓄電モジュールを選択するよう前記選択スイッチを制御するようにした蓄電装置。
  10. 前記制御回路は、任意の前記蓄電モジュールが劣化したと判断した時には、使用終了時に他の未選択の前記蓄電モジュールを選択するように選択スイッチを制御した後に、前記蓄電部を満充電するようにした請求項9に記載の蓄電装置。
  11. 前記制御回路は、任意の前記蓄電モジュールの充電中、または放電中に、充電、または放電を中断し、中断前後の電圧差と、充電時、または放電時の電流値(I)から、前記任意の蓄電モジュールの前記内部抵抗値(R)を求め、
    前記充電中、または前記放電中の電圧変化率と前記電流値(I)から、前記任意の蓄電モジュールの前記容量値(C)を求めるようにした請求項9に記載の蓄電装置。
  12. 前記制御回路は全ての蓄電モジュールが劣化したと判断すれば劣化信号を出力するようにした請求項9に記載の蓄電装置。
  13. 前記選択スイッチは、前記制御回路からパルス的な制御信号を受けると、それ以降は前記制御信号に基く状態を保持する構成を有するようにした請求項9に記載の蓄電装置。
  14. 前記制御回路は、前記蓄電部が劣化していないと判断した時には、非使用時に前記主電源の電力により前記蓄電部の電圧(Vc)が満充電電圧を保持するよう前記充電回路を制御するようにした請求項1、または9に記載の蓄電装置。
  15. 前記蓄電部と前記負荷の間に、前記制御回路と接続された放電回路を設けた構成を有し、
    前記制御回路は、使用終了時に前記蓄電部を前記放電回路により放電するようにした請求項1、または9に記載の蓄電装置。
  16. 前記制御回路は、使用終了時の前記蓄電部の放電時に前記内部抵抗値(R)と前記容量値(C)を求め、前記蓄電部の劣化判断を行うようにした請求項15に記載の蓄電装置。
  17. 前記制御回路は、使用終了毎に前記蓄電部の劣化判断を行った後、放電を停止するようにした請求項16に記載の蓄電装置。
  18. 前記制御回路に接続された温度センサを前記蓄電部に内蔵した構成を有し、
    前記制御回路は、前記内部抵抗値(R)と前記容量値(C)を前記温度センサの温度出力(T)における前記劣化限界値と比較することにより、劣化判断を行うようにした請求項1、または9に記載の蓄電装置。
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