JP4986717B2 - ヒンジユニット - Google Patents
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Description
さらには、隣接するパネル体同士のあいだに固定部材(本発明のパイプ体に相当する)を介装し、固定部材を二つの円弧面を備えたパイプ形状とするとともに、各パネル体の側端面を前記円弧面に対応する曲面を有した凹溝形状として、パネル側端面が固定部材の外周面に沿って開閉揺動することで、指挟みが防止されるようにしたものが提唱されている(特許文献2)。
また、特許文献2のものにおいて、パネル体同士を連結するための連結部材は、先端部に各パネル体がそれぞれ連結され、基端部にギア歯とギア歯中心のギア軸とが一体形成された一対のプレート体で構成されており、これらプレート体のギア軸を、固定部材に形成された一対の係止部にそれぞれ係止支持させるように構成されている。しかるに、固定部材は、パネル体と同様の長さを有した長尺体となっており、係止部は長尺方向全長にわたって形成されており、該係止部に支持されるギア軸が揺動支持部となっている。このため、固定部材の上下端面が傾斜状に切断されていたり、固定部材が傾斜して設けられていたりすると、上下のギア軸である揺動支持部に位置ズレが生じてしまい、パネル体の円滑な作動ができなくなるという問題がある。これを回避するには、固定部材を取り付け直したり、上下端面を切断し直す等、手間のかかる高精度の作業が要求されることになり、設置作業が煩雑になるという問題があり、何れのものにおいてもさらなる改善が要求され、ここに本発明の解決すべき課題がある。
図面において、1は開口部に設けられる折り戸装置であって、該折り戸装置1を構成し、開口部を開閉するドア体2は、本実施の形態では、二枚(左右一対)の主、副パネル体3、4を用いて構成されている。これら主、副パネル体3、4は、それぞれ前後一対(表裏一対)のパネル面を構成する面板3a、4aのあいだにコア材3b、4bが介装され、左右側部および上下端部には、それぞれ左右および上下のエッジ部材3c、4c、3d、4d、3e、4e、3f、4fがそれぞれ一体的に配されているが、互いに隣接する主パネル体3の右エッジ部材3dと、副パネル体4の左エッジ部材4cとは線対称状に形成されており、後述するパイプ体5の半部を構成する円弧面に沿う凹溝状の曲面を有した形状に形成されている。
さらに、主パネル体3の戸先側、即ち、図1において左側部位には、前後のパネル面に位置してそれぞれ操作具である把手3gが設けられており、該把手3g配設位置の直上よりも僅かに戸尻側となる部位の上エッジ部材3eには、ローラユニット7が一体的に設けられている。前記ローラユニット7のローラ7aは開口部上方の躯体に設けられるガイドレール8に移動自在に吊持されるように構成されており、ローラ7aを支持するローラ軸7bは、主パネル体3に対して回転自在に構成されており、これによって、主パネル体3は、ローラ軸7bを揺動支点とする揺動が自在な状態でガイドレール8に吊持状に支持されるように構成されている。
一方、副パネル体4の戸尻側、即ち、図1において右側部において、上エッジ部材4eからは上側支持ピン4gが上方に突出状に配設されており、該上側支持ピン4gは、躯体側の案内レール8に支持されている。また、下エッジ部材4fには、躯体側に支持される下側支持ピン4hが嵌入支持されており、これによって、副パネル体4は、各支持ピン4g、4hを揺動支点とする揺動が自在な状態でガイドレール8に吊持されるとともに躯体側に支持されるように構成されている。
つまり、折り戸装置1は、主、副パネル体3、4が伸展姿勢となっている状態において、主パネル体3の把手3gを把持し、例えば、図1の図面の手前側(前方)に引っ張りながら主パネル体3を右方に向けてスライドさせる操作を行うことで、主パネル体3は、ローラユニット7のローラ軸7bを支点として戸先側が前方に揺動し、戸尻側部位(ヒンジユニット6(パイプ体5)配設側)が後方に揺動変位する状態で右方に変位する。これに追随する状態で、副パネル体4は、戸先側部位(ヒンジユニット6(パイプ体5)配設側)が後方に揺動変位し、戸尻側部位が支持ピン4g、4hを支点として揺動するように設定されており、これによって、主、副パネル体3、4は、パイプ体5配設部が図1の図面奥側(後方)に退避する状態で折り畳み姿勢となるように構成されている。
因みに、本実施の形態の折り戸装置1は、把手3gを把持し、図1の図面の奥側に押しやりながら主パネル体3を右方に向けてスライドさせる操作を行なうことで、主パネル体3のローラユニット7配設部の戸先側部位が後方に変位する状態で右方に変位して、主、副パネル体3、4同士の連結部であるパイプ体5配設部が前方に突出する状態の折り畳み姿勢となるように構成されており、主、副パネル体3、4を前後何れかの方向の折り畳み姿勢で開口部を開放させることができる。
前記ヒンジユニット6は、一対の長尺状の取り付けプレート11を備えて構成されるが、これら取り付けプレート11は長尺状の板体で形成されており、先端部に主または副パネル体3または4を連結固定するためのパネル固定片11aが形成されており、基端部にギア体12を連結支持するためのギア連結片11bが形成されている。そして、前記パネル固定片11aには各パネル体3、4の上または下エッジ部材3e、3f、4e、4fに連結するための螺子孔11cが複数形成され、ギア連結片11bには、角形状の貫通孔11dが貫通状に形成されており、パネル固定片11aとギア連結片11bとのあいだには段差部11eが形成されている。尚、11fは、パネル固定片11aを主、副パネル体3、4の上下のエッジ部材3e、3f、4e、4fに固定するための螺子である。
一方、一対の取り付けプレート11の各ギア連結片11bに対向状に配される一対のギア体12は、それぞれ外周面にギア歯12aが形成され、ギア中心(軸芯部)には前記取り付けプレート貫通孔11dと同形状の貫通孔12bが開設されている。そして、これらギア体12同士は、ギア歯12a同士を噛合させることにより、貫通孔11d形成部位を回転中心として互いに反対方向に向けて回転するように構成されている。
つまり、ギアプレート13は、一対のギア体12を噛合させたときの貫通孔12b形成位置に対向する部位に、それぞれ前記貫通孔12bよりも大径な円形状の貫通孔13aが形成されている。そして、図4、5から明らかなように、本実施の形態では、取り付けプレート11のギア連結片11bの下方(上下方向内側)にギアプレート13を積層し、該ギアプレート13の下方(上下方向内側)に、一対のギア体12を互いに噛合した状態で積層し、この状態において、一対の軸体14がギアプレート13に対して上下方向内側に突出するように、該一対の軸体14を、各取り付けプレート11の貫通孔11d側からギアプレート貫通孔13a、ギア体貫通孔12bの順にそれぞれ挿通し、軸体14の両端部を固定することにより一体化されるように設定されている。このとき、一対の取り付けプレート11とギア体12とは、取り付けプレート11同士が一直線上に位置する関係を確保できる状態で積層されている。
尚、16は各軸体14に外嵌する一対のブッシュであって、取り付けプレート11がギアプレート13に対して円滑に揺動変位できるようにしている。
さらに、前記パイプ体5は、本実施の形態では、内周面に複数のビスポケット5aが上下方向一帯に長く形成されているとともに、前記ギア体12を内装することができる大きさに形成されている。
尚、ビス13cによるギアプレート13の螺合操作は、取り付けプレート11を適宜回転させることにより、ギアプレート13の外周部全ての螺子孔13bからビス13cを螺合させることができる。
前記第二の実施の形態のパイプ体5は、第一の実施の形態と同様のものが用いられており、ヒンジユニット17は、パイプ体5と同様の外形状をした有底筒状のケース体18に、ギアプレート19と一対のギア体20とを収容し、これらギア体20に取り付けプレート21のギア連結片21aを積層した状態とし、さらに、前記ケース体18の下方に、パイプ体5の上下端部に圧入可能な形状に形成された圧入用ケース部22を積層し、これらケース体18、ギアプレート19、ギア体20、取り付けプレート21、圧入用ケース部22とを、一対の軸体23により一体化することで構成されている。このように構成することにより、ヒンジユニット17は、一対のギア体20の噛合に基づく回転により、先端部21bに主、副パネル体が連結される取り付けプレート21が揺動するように構成されるが、このものでは、圧入用ケース部22をパイプ体5に圧入することでパイプ体5に支持される構成となっており、圧入用ケース部22のパイプ体5への圧入姿勢を調整することにより、取り付けプレート21の揺動支持部(軸体23)を調整できる。
前記第三の実施の形態のヒンジユニット24は、前記第一の実施の形態の基本構成と同様に、ヒンジユニット24の図示しないギア体がパイプ体25に内装される構成であるが、前記パイプ体25とギアプレート26との形状は、前後方向一方(後方)の側面は、前記第一の実施の形態と同様で円弧状の曲面が二つ連結された形状であるが、他方(前方)の側面25a、26aは平面状に形成されている。そして、この場合では、取り付けプレート27に固定された主、副パネル体28、29とは、図9(B)に示すように、前方に突出する状態に揺動することはできるが、後方に突出する状態の揺動は、各パネル体28、29に固定されたエッジ部材28a、29aがパイプ体25の平面状の側面25aに干渉して揺動規制されるように構成されている。
2 ドア体
3 主パネル体
3e 上エッジ部材
4 副パネル体
5 パイプ体
6 ヒンジユニット
11 取り付けプレート
12 ギア体
13 ギアプレート
14 軸体
15 ナット
Claims (1)
- 折り戸を構成する二枚のパネル体の側部同士のあいだに隙間が形成され、該隙間を塞ぐ状態で長尺中空状のパイプ体が配設され、該パイプ体を基準としてパネル体のパネル面同士が対向する折り畳み姿勢とパネル側端面同士が対向する伸展姿勢とに変姿揺動自在に連結するためパネル体の上下に設けられるヒンジユニットであって、該ヒンジユニットは、先端部が各パネル体にそれぞれ固定される一対の取り付けプレートと、該取り付けプレートに対して上下方向内側に積層され、前記パイプ体の上下端部に一体的に固定されるギアプレートと、前記パイプ体に内装されることでギアプレートに対して上下方向内側に積層され、互いに噛合して回転する一対のギア体と、取り付けプレートおよびギア体の貫通孔には回り止め状に嵌入し、ギアプレートの貫通孔には遊嵌する軸体と、ギアプレートの上下方向内側に突出する軸体の先端部に螺合するナットとを備えて構成されていることを特徴とするヒンジユニット。
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