JP4337025B2 - 蝶番 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
扉を枠体に取り付ける場合、軸心に回動可能に取り付けられた2枚の羽根板からなる蝶番を用い、一方の羽根板を枠体側に、他方の羽根板を扉側にビスなどで固定して、扉を枠体に回転可能に取り付けている。
また、枠体と扉とは、良好な状態で装着されるように設計されているが、通常、蝶番を介して枠体に扉を取り付けた後に、微調整が要求される。
【0003】
そこで、蝶番を用いて扉を枠体に取り付けた後に、扉の高さ方向(以下、上下方向という場合もある)と扉の横幅方向(以下、左右方向という場合もある)の装着位置を微調整可能な蝶番が種々提案されている(たとえば特許文献1、特許文献2参照)。
【0004】
特許文献1に記載の蝶番は、立て枠に、円周カムが形成された箱状の固定部材を固定し、この固定部材内に上下方向に摺動可能で、蝶番の一方の羽根板が固定された移動部材を設け、移動部材には固定部材の円周カムと当接する当接子が形成され、また、移動部材には、一方の羽根板の内面と当接する角度調整ネジが設けられている。
そして、円周カムの回動操作によって扉の上下方向の微調整が行われ、角度調整ネジの回動操作によって扉の左右方向の微調整が行われる。
【0005】
特許文献2に記載の蝶番は、2枚の羽根板の軸心に小突起と雄ねじ部を設け、一方の羽根板の管部に円柱状の切り欠き部を設け、この切り欠き部に、内部に雌ねじ部を有する上下調整用ワッシャをはめ込み、雄ねじ部と雌ねじ部を係合させる。
また、一方の羽根板は、本体羽根板と、調整板と、調整板の回動を阻止し、上下移動を案内する調整板支持台を有し、この調整板支持台に左右調整用ネジを回動可能に設けている。
【0006】
【特許文献1】
特開平6−346654号公報
【特許文献2】
特開平11−172993号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した特許文献1および2に記載の蝶番は、蝶番を用いて扉を枠体に取り付けた後に、扉の上下、左右方向の微調整を行うことが可能であるが、以下に示すような不利益がある。
【0008】
特許文献1および2に記載の蝶番は、基本的に2つの羽根板を枠体と、この枠体に近接する扉の側部に取り付けるものであることから、一般的な住宅等に適用される扉等には適している。
しかしながら、特許文献1および2に記載の蝶番は、取り付けを近接した領域で行わなければならないことから、たとえば、いわゆるスィング仕様の比較的大型で重量のある扉の場合には、取り付け作業を細心の注意を払いながら行う必要があり、容易に取り付けることが困難である。
【0009】
また、特許文献1および2に記載の蝶番は、2枚の羽根板を枠体と、この枠体に近接する扉の側部に取り付けることから、扉の上下、左右方向の微調整を行う場合にも、無理な姿勢で細心の注意を払いながら行う必要があり、調整自体が煩雑で手間がかかり、また、熟練を要する。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、扉の大きさにかかわらず、細心の注意を払うことなく容易に取り付けることが可能で、また、無理な姿勢をしいることなく、また熟練を要することなく、扉の上下、左右方向の微調整を容易に行うことが可能な蝶番を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点は、扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番であって、所定長さを有し、一端側が上記枠体に回転可能に取り付けられ、長手方向に対して略直交する方向に挿通孔が形成されたアーム体と、上記アーム体の他端側近傍の上記扉に固定された取付部と、上記アーム体の上記挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記アーム体に対して上記挿通孔を中心に回転可能に係合されている取付軸と、を有し、上記取付部は、上記所定の位置には上記取付軸の雄ねじ部が螺合可能な雌ねじ部が形成されたスライド部と、上記スライド部を螺合状態にある上記取付軸の軸方向に対して略直交する方向スライドさせるスライドベースと、上記スライド部の上記スライドベース上のスライド位置を調整可能な調整部と、を含み、上記スライドベースは、長手方向に上記スライド部のスライド範囲を規制するための長孔が形成され、かつ、その内側が長手方向に沿って中空部として形成されるガイド部であって、上記スライド部が上記長手方向と取付軸の軸方向との両方に直交する方向から、長手方向を向いて上記ガイド部を跨ぐことによって上記スライド部を長手方向のみにスライドさせるガイド部と、上記長手方向に直交する側の一側面に調整ねじが挿入され、頭部が回転可能に係合される調整孔と、有し、上記調整部は、上記ガイド部の上記中空部に上記ガイド部の上記長手方向に移動可能に収容され、長手方向に直交する側の一側面に上記調整孔挿入された上記調整ねじの端部が挿入可能な挿入孔が形成され、当該挿入孔と軸を一致させるように形成され、上記調整ねじの雄ねじ部が螺合される雌ねじ部が形成されており、上記スライド部と上記調整部は、上記スライドベースの長孔を通してねじで連結固定可能であり、上記取付軸の雄ねじ部と上記取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に上記アーム体の位置を調整可能であり、上記取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に略直交する方向に上記アーム体の位置を調整可能である。
【0012】
本発明の第2の観点は、 扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番であって、
上記枠体に回転可能に取り付けるための挿通孔が扉の高さ方向となる方向に形成されたアーム体と、上記扉に固定された取付部と、上記アーム体の挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記アーム体に対して上記挿通孔を中心に回転可能に係合されている取付軸と、を有し、上記取付部は、上記所定の位置には上記取付軸の雄ねじ部が螺合可能な雌ねじ部が形成されたスライド部と、上記スライド部を螺合状態にある上記取付軸の軸方向に対して略直交する方向にスライドさせるスライドベースと、上記スライド部の上記スライドベース上のスライド位置を調整可能な調整部と、を含み、上記スライドベースは、長手方向にスライド部のスライド範囲を規制するための長孔が形成され、かつ、その内側が長手方向に沿って中空部として形成されるガイド部であって、上記ガイド部を上記スライド部が上記長手方向と上記取付軸の軸方向との両方に直交する方向から、長手方向を向いて上記ガイド部を跨ぐことによって上記スライド部を長手方向のみにスライドさせる上記ガイド部と、長手方向に直交する側の一側面に調整ねじが挿入され、頭部が回転可能に係合される調整孔と、有し、上記調整部は、上記ガイド部の上記中空部に上記ガイド部の上記長手方向に移動可能に収容され、長手方向に直交する側の一側面に上記調整孔挿入された上記調整ねじの端部が挿入可能な挿入孔が形成され、当該挿入孔と軸を一致させるように形成され、上記調整ねじの雄ねじ部が螺合される雌ねじ部が形成されており、上記スライド部と上記調整部は、上記スライドベースの長孔を通してねじで連結固定可能であり、上記取付軸の雄ねじ部と上記取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に上記アーム体の位置を調整可能であり、上記取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に略直交する方向に上記アーム体の位置を調整可能である。
【0016】
本発明の第3の観点は、扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番であって、所定長さを有し、一端側が上記枠体の第1の位置に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第1の挿通孔が形成された第1のアーム体と、上記第1のアーム体の他端側近傍の上記扉に固定された第1の取付部と、上記第1のアーム体の第1の挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記第1の取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記第1のアーム体に対して第1の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第1の取付軸と、所定長さを有し、一端側が上記枠体の第2の位置に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第2の挿通孔が形成された第2のアーム体と、上記第2のアーム体の他端側近傍の上記扉に固定された第2の取付部と、上記第2のアーム体の第2の挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記第2の取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記第2のアーム体に対して第2の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第2の取付軸と、上記第1のアーム体と上記第2のアーム体を連結する連結竿と、を有し、上記第1の取付軸および上記第2の取付軸の一端側に雄ねじ部が形成され、上記第1の取付部および上記第2の取付部は、上記所定の位置には上記取付軸の雄ねじ部が螺合可能な雌ねじ部が形成されたスライド部と、上記スライド部を螺合状態にある上記取付軸の軸方向に対して略直交する方向にスライドさせるスライドベースと、上記スライド部の上記スライドベース上のスライド位置を調整可能な調整部と、を含み、上記スライドベースは、長手方向にスライド範囲を規制するための長孔が形成され、かつ、その内側が長手方向に沿って中空部として形成されるガイド部であって、上記スライド部が上記長手方向と取付軸の軸方向との両方に直交する方向から、長手方向を向いて上記ガイド部を跨ぐことによって上記スライド部を長手方向のみにスライドさせる上記ガイド部と、長手方向に直交する側の一側面に調整ねじが挿入され、頭部が回転可能に係合される調整孔と、有し、上記調整部は、上記ガイド部の上記中空部に上記ガイド部の上記長手方向に移動可能に収容され、長手方向に直交する側の一側面に上記調整孔挿入された上記調整ねじの端部が挿入可能な挿入孔が形成され、当該挿入孔と軸を一致させるように形成され、上記調整ねじの雄ねじ部が螺合される雌ねじ部が形成されており、上記スライド部と上記調整部は、上記スライドベースの長孔を通してねじで連結固定可能であり、上記第1の取付軸の雄ねじ部と上記第1の取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記第1の取付軸の軸方向に上記第1のアーム体の位置を調整可能であり、上記第2の取付軸の雄ねじ部と上記第2の取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記第2の取付軸の軸方向に上記第2のアーム体の位置を調整可能であり、上記第1の取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記第1の取付軸の軸方向に略直交する方向に上記第1のアーム体の位置を調整可能であり、上記第2の取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記第2の取付軸の軸方向に略直交する方向に上記第2のアーム体の位置を調整可能である。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に関連付けて説明する。なお、説明の便宜上、一部の図面においては、透視図法を用いて示している。
【0019】
図1(A),(B)は、本発明に係る蝶番を採用した扉装置の一実施形態を示す外観図であって、図1(A)は正面図、図1(B)は側面図である。なお、図1(A)において、ハンドルを除く、蝶番は図中では実線で示してあるが、本実施形態では蝶番およびそれに付随するサブアーム等は扉本体の裏面側が配置され、装着される。
また、図2(A)は図1(A)のA−A線矢視方向における断面図であって扉が開いた状態を示す図であり、図2(B)は図1(A)のA−A線矢視方向における断面図であって扉が閉じた状態を示す図であり、図2(C)は図1(A)のB−B線矢視方向における断面図である。
【0020】
本実施形態に係る扉装置1は、図1および図2の(A),(B)に示すように、扉本体2、枠体としての支柱3a,3b、蝶番部4、第1のサブアーム体5、第2のサブアーム体6、およびサブアーム取付部7を、主構成要素として有している。
また、図中、Cは天井を、Fは床面を、W1,W2は壁をそれぞれ示しており、本実施形態に係る扉装置1は、壁W1,W2間に形成された天井Cから床面Fに至る開放部(空間部)OPに配置されて、所定のスィング動作によりこの開放部OPを開閉するように装着される。
【0021】
扉本体2は、たとえば、高さが2300mm、横幅が300mm、厚さが30mmに設定された板状をなし、前面側の左中央部に略コ字形状をなすハンドル21が取り付けられている。
この場合、天井Cの高さは、床面Fから2300mmに設定される。
【0022】
支柱3aは、その第1側部31aが壁W1の開放部OPに臨む端部の裏面側にネジ等により固定され、第2側部32aに蝶番部4、およびサブアーム取付部7の一端が取り付けられる。
支柱3aの上端部33aは高さ調整ネジ部を含む固定具34aで天井Cに対して固定され、下端部35aは高さ調整ネジ部を含む固定具36aで床面Fに対して固定されている。
また、図1(B)に示すように、支柱3aの上端側裏面がブラケット37aにより天井Cに対して固定され、下端側裏面がブラケット38aにより床面Fに対して固定されている。
【0023】
支柱3bは、その第1側部31bが壁W2の開放部OPに臨む端部の裏面側にネジ等により固定され、第2側部32bにサブアーム取付部7の他端部が取り付けられる。
支柱3bの上端部33bは高さ調整ネジ部を含む固定具34bで天井Cに対して固定され、下端部35bは高さ調整ネジ部を含む固定具36bで床面Fに対して固定されている。
また、支柱3bの上端側裏面がブラケット(37b:図示せず)により天井Cに対して固定され、下端側裏面がブラケット(38b:図示せず)により床面Fに対して固定されている。
【0024】
蝶番部4は、所定長さ(たとえば400mm)を有し、一端側が支柱3aの第2側部32aの第1の位置、たとえば天井Cから350mmの位置に形成された取付ブラケット39−1に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第1の挿通孔が形成された第1のアーム体41と、第1のアーム体41の他端側の下方近傍の扉本体2に固定された第1の取付部42と、第1のアーム体の第1の挿通孔を一端側から挿通された状態で当該一端側が第1の取付部42の所定の位置に螺合され、他端側が第1のアーム体41に対して第1の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第1の取付軸43と、所定長さ(たとえば400mm)を有し、一端側が支柱3aの第2側部32aの第2の位置、たとえば床面Fから350mmの位置に形成された取付ブラケット39−2に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第2の挿通孔が形成された第2のアーム体44と、第2のアーム体44の他端側の下方近傍の扉本体2に固定された第2の取付部45と、第2のアーム体44の第2の挿通孔を一端側から挿通された状態で当該一端側が第2の取付部の所定の位置に螺合され、他端側が第2のアーム体44に対して第2の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第2の取付軸46と、第1のアーム体41の長手方向中央部と第2のアーム体44の長手方向中央部とを連結する連結竿47と、を有している。
【0025】
以下、蝶番部4の第1および第2のアーム体41,44、並びに、第1および第2の取付部42,45の具体的な構成、取り付け構造、および機能について、図面に関連付けて説明する。なお、第1および第2のアーム体41,44は同様の構成を有することから、第1のアーム体41を例として説明する。同様に、第1および第2の取付部42,45は同等の構成を有することから、第1の取付部42を例として説明する。
【0026】
図3(A),(B)はアーム体41の具体的な構成および取り付け構造を示す図であって、図3(A)は上面図、図3(B)は裏面側から見た一部切欠裏面図である。
【0027】
第1のアーム体41は、図3(A)に示すように、支柱3aに取り付けられた一端側から一旦、扉本体2の裏面から離れるように斜めに延びるように形成された第1アーム部411aと、第1アーム部411aの先端部から扉本体2の裏面側の第1の取付部42の固定位置の上方近傍に向かって延びるように形成された第2アーム部411bとを有する。
このように第1のアーム体41は略L字状をなすように構成されており、第1アーム部411aと第2アーム部411bとの連結部で空間部411cが形成される。この空間部411cにより、図2(A)に示すように、扉装置1を開放状とするために扉本体2をスィングさせた際に、支柱3a,壁W1を避けて第1のアーム体411を回転させることができる。
好適には、空間部411cに臨む第1アーム部411aの内壁側は、図2および図3の(A)に示すように、支柱3a,壁W1とにそれぞれ対応したステップ形状をとることが望ましい。
【0028】
第1アーム部411aの後端側に、支柱3aに取り付けられた取付ブラケット39−1に対して回転可能に軸支するための回転孔412が形成されている。そして、この回転孔412に対して両端が取付ブラケット39−1内でナット等により固定された回転軸39aが挿通されている。そして、取付ブラケット39−1と第1アーム部411aとの間には、回転軸39aが挿通され、回転をスムースに行わせるためのスペーサ39bが配置されている。
第2アーム部411bの先端部、すなわち第1のアーム体41の他端側に、第1の取付軸43が挿通される第1の挿通孔413が形成されている。
また、第2アーム部411bの長手方向の略中央部で扉本体2の裏面と対向する内側壁には、円柱状をなす連結竿47の一端部を収容し固定するための円弧状の取付溝414が形成されている。
連結竿47は、その一端部が取付溝414に半分だけ収容された状態で、円弧状をなす取付ブラケット471で押さえるようにして、取付ブラケット471を第2アーム部411bの内側壁にネジ472,473により固定することにより、第1のアーム体41に対して固定される。
また、図3(A)に示すように、第1アーム部411aの長手方向略中央部で外側よりに第1のサブアーム体5の一端を取り付けるための取付孔415が形成されている。
【0029】
このように、第1のアーム体41は、一端側が支柱3aに回転可能に取り付けられ、他端側が第1の挿通孔413を上方から挿通させた第1の取付軸43の一端側が第1の取付部43に螺合されて、枠体としての支柱3aと扉本体2に対して回転可能に取り付けられる。
【0030】
上述したように、第2のアーム体44も第1のアーム体と同様の構成を有し、同様の取り付け構造をもって一端側が支柱3aに回転可能に取り付けられ、他端側が第2の挿通孔(443)を上方から挿通させた第2の取付軸46の一端側が第2の取付部45に螺合されて、枠体としての支柱3aと扉本体2に対して回転可能に取り付けられる。
【0031】
そして、第1のアーム対41と第2のアーム対44とは、連結竿47で連結しており、第1のアーム対41と第2のアーム対44とは、扉開閉時に一体的に回転することから、スムースで安定した開閉動作を実現でき、また、強度の面でも十分な強度を保つことが可能となっている。
【0032】
次に、第1の取付部42の具体的な構成および機能について説明する。
【0033】
図4(A)は第1の取付部42の正面図、図4(B)は第1の取付部42の側面図、図4(C)は第1の取付部42の底面図である。また、図5は第1の取付部42の第1のアーム体を取付状態時の一部切欠側面図である。
【0034】
第1の取付部42は、扉本体2の裏面側の所定の位置に4つのネジ22〜25により固定されるスライドベース421と、スライドベース421が扉本体2の裏面側に固定された状態で、第1のアーム体41の第1の挿通孔413を上方(扉本体2の天井C側)から挿通され、第1の取付軸43の一端部に形成された雄ねじ431が螺合可能な雌ねじ部を有し、スライドベース421を第1の取付軸43の軸方向に対して略直交する方向、すなわち扉の横幅方向(左右方向)にスライド可能に配置されたスライド部422と、スライド部422のスライドベース421上のスライド位置を調整可能な調整部423と、を主構成要素として有している。
【0035】
図6(A)〜(C)は、スライドベース421の構成例を説明するための図であって、図6(A)は上面図、図6(B)は長手方向の側面図、図6(C)は長手方向に直交する側の側面図である。
【0036】
図6(A)〜(C)に示すように、スライドベース421は、スライド部422が跨ぐようにして長手方向にスライドさせるように、いわゆる下面側が開放された中空のレール状(箱状)に形成されたガイド部421aと、ガイド部421aの長手方向の両側部の下端部に延設され、扉本体2に対してネジ22〜24により固定するためのネジ穴2411〜2414が形成された鍔部421b,421cを有する。
そして、ガイド部421aの内中空部421a−1は、後述するように略板状をなす調整部423がスライド可能な大きさを有するように形成されている。そして、図6(C)に示すように、長手方向に直交する側の一側面には、後述する調整ネジのネジ部が挿入され、頭部が回転可能に係合させる調整孔2415が形成されている。
また、ガイド部421aの上面には、スライド部422のスライド範囲を規制するための長孔4216が形成されている。
【0037】
図7(A)〜(D)は、スライド部422の構成例を説明するための図であって、図7(A)は上面図、図7(B)は長手方向の一部切欠側面図、図7(C)は長手方向に直交する側の側面図、図7(D)は底面図である。
【0038】
スライド部422は、底面側にスライドベース421のガイド部421aを跨ぐように装着可能な被ガイド部422aが形成されている。
スライド部422の上面の中央部で、長手方向に直交する方向に第1の取付軸43が挿入される挿入部4221と、第1の取付軸43の一端部に形成された雄ねじ部431が螺合可能な雌ねじ部を有る図8に示すようなアウトサートナット422bが収容されるナット収容部4222を有する挿入螺合取付部422cが形成されている。
なお、挿入螺合取付部422cにアウトサートナット422bが収容されるナット収容部4222を形成した例を示しているが、この収容部の位置に第1の取付軸43の一端部に形成された雄ねじ431が螺合可能な雌ねじ部を形成することも可能である。ただし、アウトサートナット422bを採用した方が蝶番4の汎用性が高くなる。
また、挿入螺合取付部422cの中央部の両側近傍には、スライドベース421の内中空部にスライド可能に配置される調整部423と、図7(A),(B)に示すように、ネジ424,425で長孔4216を通して連結固定するためのネジ穴4223,4224が形成されている。
【0039】
図9(A)〜(C)は調整部423の構成例を説明するための図であって、図9(A)は上面図、図9(B)は長手方向の一部切欠側面図、図9(C)は長手方向に直交する側の側面図である。
【0040】
調整部423は、図9(A),(B)に示すように、一端部が略直角をなすように形成された略L字状の調整板であり、上面部423aには、ネジ424,425で長孔4216を通してスライド部422と連結固定するための雌ねじ4231,4232が形成されている。
調整部423の一端側部423bには、調整ネジ426(図4(A)〜(C)参照)の一端側が挿通する挿通孔4233が形成され、かつ挿通孔4233と軸を一致させるようにして固定され、調整ネジ426の雄ねじ部が螺合される雌ねじ部を有するナット423cが固定されている。
【0041】
以上の構成を有する第1の取付部42の組み立ては、たとえば以下のようにして行われる。
まず、図4(C)に示すように、スライドベース421のガイド421a内に形成された中空部421a−1に対して板状の調整部423を、ナット423cがスライドベース421のねじ穴4215と対向するようにスライド可能に収容する。
この状態で、たとえば調整ねじ426をその一端側からスライドベース421のねじ穴4215に挿入し、調整部423のナット423cに対して螺合させる。
そして、スライドベース421のガイド部421aに対してスライド部422の被ガイド部422aを跨ぐようにして載置し、この状態でネジ424,425を長孔4216を通して調整部423の上面423aに形成された雌ねじ4231,4232に対して螺合させて、スライド部422と調整部423とを連結固定する。
これにより、スライド部422と調整部423が略所定の位置に配置される。この場合、スライド部422と調整部423はスライドベース421の長穴4216を通して連結固定されることから、長穴4216により規制された範囲内で、スライド部421のガイド部421aに沿ってスライド可能となっている。
そして、扉本体2の所定の位置に形成した図示しない4つの雌ねじに対して、スライドベース421の鍔部421b,421に形成されたネジ穴2411〜2414を通して螺合して、第1の取付部42を扉本体2の所定の位置に固定する。
【0042】
このように組み立てられた第1および第2の取付部42,45は、調整ねじ426の雄ねじ部と調整部423のナット423cの螺合状態を調整することにより、調整部423は、スライドベース421の中空部421a−1を扉本体2の横幅方向(左右方向)にスライドし、これに伴い、調整部423と連結固定されているスライド部422も同様に扉本体2の横幅方向(左右方向)にスライドする。
【0043】
扉本体2の横幅方向(左右方向)にスライド可能に配置されたスライド部422と、スライド部422のスライドベース421上のスライド位置を調整可能な調整部423と、を主構成要素として有している。
【0044】
上述したように、第2の取付部45が上述したように第1の取付部42と同様の構成を有し、同様に組み立てられて、扉本体2の所定の位置に固定される。
【0045】
第1の取付軸43および第2の取付軸46は一端部に上述した第1および第2の取付部42,45のアウトサートナット422bに螺合可能な雄ねじ部が形成された、たとえばボルトにより構成される。
第1の取付軸43および第2の取付軸46は、第1および第2のアーム体41,44の第1の挿通孔413,443を上方(扉本体2の天井C側)から挿通され、第1および第2の取付軸43,46の一端部に形成された雄ねじ431が第1および第2の取付部42,45のアウトサートナット422bに螺合されて状態で、頭部は第1および第2のアーム体41,44の第1の挿通孔413,443を上方側に位置し第1および第2のアーム体41,44と係合した状態となる。
第1の取付軸43および第2の取付軸46は、その雄ねじ431の第1および第2の取付部42,45のアウトサートナット422bに螺合状態を調整することにより、扉本体の高さ方向(上下方向)の微調整が可能となっている。
【0046】
第1のサブアーム体5は、図1(A)に示すように、一端側が第1のアーム体41に形成された取付孔415に回転可能に取り付けられ、他端部が両端部が支柱3a,3bに固定されたサブアーム取付部7の下面71側の略中央部に、位置調整可能なブラケット51を介して回転可能に取り付けられている。
また、第1のサブアーム体5は、ガススプリング52を有する。
【0047】
第2のサブアーム体6は、図1(A)に示すように、一端側が両端部が支柱3a,3bに固定されたサブアーム取付部7の上面72側の略中央部で、第1のサブアーム体5の取り付け位置より支柱3aよりに回転転可能に取り付けられ、他端部が支柱3bの近傍の扉本体2の裏面側に位置調整可能なブラケット61を介して回転可能に取り付けられている。
【0048】
次に、上記構成を有する蝶番部4を用いて扉本体2を枠体としての支柱3aに取り付ける作業は、たとえば以下のようにして行われる。なお、以下の説明では、第1のサブアーム体5と第2のサブアーム体6についての説明は、理解を容易にするために省略する。
【0049】
たとえば、上述したように組み立てられた第1の取付部42と第2の取付部45とを、扉本体2の所定の位置に形成した図示しない4つの雌ねじに対して、スライドベース421の鍔部421b,421に形成されたネジ穴2411〜2414を通して螺合して、第1の取付部42を扉本体2の所定の位置に固定する。
【0050】
次に、第1のアーム体41を、支柱3aの第1の位置に取り付けられた取付ブラケット39−1に対して回転可能に軸支するための回転孔412に対して回転軸39aを挿通し、その両端を取付ブラケット39−1内でナット等により固定する。このとき、回転をスムース行わせるために、取付ブラケット39−1と第1のアーム体41の一端側との間にスペーサ39bを配置する。
同様に、第2のアーム体44を、支柱3aの第2の位置に取り付けられた取付ブラケット39−1に対して回転可能に軸支するための回転孔412に対して回転軸39aを挿通し、その両端を取付ブラケット39−1内でナット等により固定する。このとき、回転をスムース行わせるために、取付ブラケット39−1と第2のアーム体の一端側との間にスペーサ39bを配置する。
この第1および第2のアーム体41,44の一端側を回転可能に取り付け作業が回転軸を回転孔に通し、スペーサを介してナットで取付ブラケットに対して固定するだけであることから、極めて簡単に終了する。
【0051】
次に、扉本体2の裏面側に取り付けた第1の取付部42と第2の取付部45の挿入螺合取付部422cの挿入部4221と、第1のアーム体41と第2のアーム体44の他端側に形成した第1の挿通孔413と第2の挿通孔(443)とが略対向するような位置に、扉本体2を仮に位置させる。
この状態で、第1の取付軸43および第2の取付軸46を、第1および第2のアーム体41,44の第1の挿通孔413,443を上方(扉本体2の天井C側)から挿通させ、第1および第2の取付軸43,46の一端部に形成された雄ねじ431を第1および第2の取付部42,45のアウトサートナット422bに螺合させる。このとき、第1の取付軸43および第2の取付軸46の頭部は第1および第2のアーム体41,44の第1の挿通孔413,443を上方側に位置し第1および第2のアーム体41,44と係合した状態となる。
【0052】
すなわち、扉本体2を、仮位置に位置させた状態で、第1の取付軸43および第2の取付軸46を、第1および第2のアーム体41,44の第1の挿通孔413,443を上方(扉本体2の天井C側)から挿通させ、第1および第2の取付軸43,46の一端部に形成された雄ねじ431を第1および第2の取付部42,45のアウトサートナット422bに螺合させただけで、扉本体2を枠体として支柱3aに対して極めて容易に取り付けることが可能である。
【0053】
このように取り付けた扉の位置調整については、次のように行う。
扉本体2の高さ方向(上下方向)の微調整については、第1の取付軸43または/および第2の取付軸46の頭部をスパナ等を用いて所望の方向に回転させて、第1の取付軸43および第2の取付軸46の雄ねじ431と第1および第2の取付部42,45のアウトサートナット422bの雌ねじ部と螺合状態を調整することにより容易に行われる。
【0054】
また、扉本体2の横幅方向(左右方向)の微調整は、第1の取付部42または/および第2の取付部45において、調整ねじ426の雄ねじ部と調整部423のナット423cの螺合状態を調整することにより、調整部423をスライドベース421の中空部421a−1内を扉本体2の横幅方向(左右方向)にスライドさせる。
これにより、調整部423と連結固定されているスライド部422も同様に扉本体2の横幅方向(左右方向)にスライドし、スライド部422に第1の取付軸43と第2の取付軸46と螺合状態をもって第1のアーム体41、第2のアーム体44が取り付けられていることから、扉本体2の横幅方向(左右方向)の微調整を容易に行うことができる。
【0055】
以上説明したように、本実施形態によれば、蝶番部4が、所定長さを有し、一端側が支柱3aの第2側部32aの第1の位置に形成された取付ブラケット39−1に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第1の挿通孔が形成された第1のアーム体41と、第1のアーム体41の他端側の下方近傍の扉本体2に固定された第1の取付部42と、第1のアーム体の第1の挿通孔を一端側から挿通された状態で当該一端側が第1の取付部42の所定の位置に螺合され、他端側が第1のアーム体41に対して第1の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第1の取付軸43と、所定長さを有し、一端側が支柱3aの第2側部32aの第2の位置に形成された取付ブラケット39−2に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第2の挿通孔が形成された第2のアーム体44と、第2のアーム体44の他端側の下方近傍の扉本体2に固定された第2の取付部45と、第2のアーム体44の第2の挿通孔を一端側から挿通された状態で当該一端側が第2の取付部の所定の位置に螺合され、他端側が第2のアーム体44に対して第2の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第2の取付軸46と、第1のアーム体41の長手方向中央部と第2のアーム体44の長手方向中央部とを連結する連結竿47と、を有することから、以下の効果を得ることができる。
【0056】
スィング仕様の比較的大型で重量のある扉の場合には、取り付け作業を細心の注意を払いながら行う必要がなく、仮位置に配置しておいて、容易に取り付けることが可能となる。
また、取り付けを無理な姿勢で細心の注意を払いながら行う必要がなく、熟練を要することなく、扉の上下、左右方向の微調整を容易に行うことができるという利点がある。
また、第1のアーム対41と第2のアーム対44とは、連結竿47で連結することから、第1のアーム対41と第2のアーム対44とは、扉開閉時に一体的に回転する。したがって、スムースで安定した開閉動作を実現でき、また、強度の面でも十分な強度を保つことが可能である。
【0057】
なお、アーム体の長さは本実施形態に限定されるものではなく、仕様に応じた長さを適宜選択することが可能である。
また、たとえば短尺なアーム体を構成し、回転孔と挿通孔と共有させて、取付軸で扉本体に取り付けた取付部に螺合して取り付けるように構成することも可能である。
【0058】
また、本実施形態では、枠体としての支柱3aに扉本体2を蝶番部4を介して取り付ける場合を例に説明したが、本発明は、たとえば図10(A),(B)、並びに、図11(A)〜(C)に示すように、キャビネットの内側壁8a,8bを枠体として扉本体2を蝶番部4を介して取り付ける等、仕様に応じた適用が可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、扉の大きさにかかわらず、細心の注意を払うことなく容易に取り付けることが可能である。
また、無理な姿勢をしいることなく、また熟練を要することなく、扉の上下、左右方向の微調整を容易に行うことが可能となる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る蝶番を採用した扉装置の一実施形態を示す外観図であって、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図2】(A)は、図1(A)のA−A線矢視方向における断面図であって扉が開いた状態を示す図であり、(B)は図1(A)のA−A線矢視方向における断面図であって扉が閉じた状態を示す図であり、(C)は図1(A)のB−B線矢視方向における断面図である。
【図3】本実施形態に係るアーム体の具体的な構成および取り付け構造を示す図であって、(A)は上面図、(B)は裏面側から見た一部切欠裏面図である。
【図4】(A)は本実施形態に係る取付部の正面図、(B)は本実施形態に係る取付部の側面図、(C)は本実施形態に係る取付部の底面図である。
【図5】本実施形態に係る取付部の第1のアーム体を取付状態時の一部切欠側面図である。
【図6】本実施形態に係るスライドベースの構成例を説明するための図であって、(A)は上面図、(B)は長手方向の側面図、(C)は長手方向に直交する側の側面図である。
【図7】本実施形態に係るスライド部の構成例を説明するための図であって、(A)は上面図、(B)は長手方向の一部切欠側面図、(C)は長手方向に直交する側の側面図、(D)は底面図である。
【図8】本実施形態に雌ねじ部を含むアウトサートナットの構成例を示す図である。
【図9】本実施形態に係る調整部の構成例を説明するための図であって、(A)は上面図、(B)は長手方向の一部切欠側面図、(C)は長手方向に直交する側の側面図である。
【図10】本発明に係る蝶番を採用した扉装置の他の実施形態を示す外観図であって、(A)は正面図、(B)は側面図である。
【図11】(A)は、図10(A)のA−A線矢視方向における断面図であって扉が開いた状態を示す図であり、(B)は図10(A)のA−A線矢視方向における断面図であって扉が閉じた状態を示す図であり、(C)は図10(A)のB−B線矢視方向における断面図である。
【符号の説明】
1,1A…扉装置、2…扉本体、3a,3b…枠体としての支柱、4…蝶番部41…第1のアーム体、413…第1の挿入孔、42…第1の取付部、421…スライドベース、422…スライド部、423…調整部、43…第1の取付軸、431…雄ねじ部、44…第2のアーム体、45…第2の取付部、46…第2の取付軸、47…連結竿、5…第1のサブアーム体、6…第2のサブアーム体、7…サブアーム取付部。

Claims (3)

  1. 扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番であって、
    所定長さを有し、一端側が上記枠体に回転可能に取り付けられ、長手方向に対して略直交する方向に挿通孔が形成されたアーム体と、
    上記アーム体の他端側近傍の上記扉に固定された取付部と、
    上記アーム体の上記挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記アーム体に対して上記挿通孔を中心に回転可能に係合されている取付軸と、を有し、
    上記取付部は、
    上記所定の位置には上記取付軸の雄ねじ部が螺合可能な雌ねじ部が形成されたスライド部と、
    上記スライド部を螺合状態にある上記取付軸の軸方向に対して略直交する方向スライドさせるスライドベースと、
    上記スライド部の上記スライドベース上のスライド位置を調整可能な調整部と、を含み、
    上記スライドベースは、
    長手方向に上記スライド部のスライド範囲を規制するための長孔が形成され、かつ、その内側が長手方向に沿って中空部として形成されるガイド部であって、上記スライド部が上記長手方向と取付軸の軸方向との両方に直交する方向から、長手方向を向いて上記ガイド部を跨ぐことによって上記スライド部を長手方向のみにスライドさせるガイド部と、
    上記長手方向に直交する側の一側面に調整ねじが挿入され、頭部が回転可能に係合される調整孔と、有し、
    上記調整部は、
    上記ガイド部の上記中空部に上記ガイド部の上記長手方向に移動可能に収容され、長手方向に直交する側の一側面に上記調整孔挿入された上記調整ねじの端部が挿入可能な挿入孔が形成され、当該挿入孔と軸を一致させるように形成され、上記調整ねじの雄ねじ部が螺合される雌ねじ部が形成されており、
    上記スライド部と上記調整部は、上記スライドベースの長孔を通してねじで連結固定可能であり、
    上記取付軸の雄ねじ部と上記取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に上記アーム体の位置を調整可能であり、
    上記取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に略直交する方向に上記アーム体の位置を調整可能である
    蝶番。
  2. 扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番であって、
    上記枠体に回転可能に取り付けるための挿通孔が扉の高さ方向となる方向に形成されたアーム体と、
    上記扉に固定された取付部と、
    上記アーム体の挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記アーム体に対して上記挿通孔を中心に回転可能に係合されている取付軸と、を有し、
    上記取付部は、
    上記所定の位置には上記取付軸の雄ねじ部が螺合可能な雌ねじ部が形成されたスライド部と、
    上記スライド部を螺合状態にある上記取付軸の軸方向に対して略直交する方向にスライドさせるスライドベースと、
    上記スライド部の上記スライドベース上のスライド位置を調整可能な調整部と、を含み、
    上記スライドベースは、
    長手方向にスライド部のスライド範囲を規制するための長孔が形成され、かつ、その内側が長手方向に沿って中空部として形成されるガイド部であって、上記ガイド部を上記スライド部が上記長手方向と上記取付軸の軸方向との両方に直交する方向から、長手方向を向いて上記ガイド部を跨ぐことによって上記スライド部を長手方向のみにスライドさせる上記ガイド部と、
    長手方向に直交する側の一側面に調整ねじが挿入され、頭部が回転可能に係合される調整孔と、有し、
    上記調整部は、
    上記ガイド部の上記中空部に上記ガイド部の上記長手方向に移動可能に収容され、長手方向に直交する側の一側面に上記調整孔挿入された上記調整ねじの端部が挿入可能な挿入孔が形成され、当該挿入孔と軸を一致させるように形成され、上記調整ねじの雄ねじ部が螺合される雌ねじ部が形成されており、
    上記スライド部と上記調整部は、上記スライドベースの長孔を通してねじで連結固定可能であり、
    上記取付軸の雄ねじ部と上記取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に上記アーム体の位置を調整可能であり、
    上記取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記取付軸の軸方向に略直交する方向に上記アーム体の位置を調整可能である
    蝶番。
  3. 扉を枠体に回転可能に取り付けるための蝶番であって、
    所定長さを有し、一端側が上記枠体の第1の位置に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第1の挿通孔が形成された第1のアーム体と、
    上記第1のアーム体の他端側近傍の上記扉に固定された第1の取付部と、
    上記第1のアーム体の第1の挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記第1の取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記第1のアーム体に対して第1の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第1の取付軸と、
    所定長さを有し、一端側が上記枠体の第2の位置に回転可能に取り付けられ、他端側に長手方向に対して略直交する方向に第2の挿通孔が形成された第2のアーム体と、
    上記第2のアーム体の他端側近傍の上記扉に固定された第2の取付部と、
    上記第2のアーム体の第2の挿通孔、一端側から挿通された状態で当該一端側が上記第2の取付部の所定の位置に取り付けられ、他端側が上記第2のアーム体に対して第2の挿通孔を中心に回転可能に係合されている第2の取付軸と、
    上記第1のアーム体と上記第2のアーム体を連結する連結竿と、を有し、
    上記第1の取付軸および上記第2の取付軸の一端側に雄ねじ部が形成され、
    上記第1の取付部および上記第2の取付部は、
    上記所定の位置には上記取付軸の雄ねじ部が螺合可能な雌ねじ部が形成されたスライド部と、
    上記スライド部を螺合状態にある上記取付軸の軸方向に対して略直交する方向にスライドさせるスライドベースと、
    上記スライド部の上記スライドベース上のスライド位置を調整可能な調整部と、を含み、
    上記スライドベースは、
    長手方向にスライド範囲を規制するための長孔が形成され、かつ、その内側が長手方向に沿って中空部として形成されるガイド部であって、上記スライド部が上記長手方向と取付軸の軸方向との両方に直交する方向から、長手方向を向いて上記ガイド部を跨ぐことによって上記スライド部を長手方向のみにスライドさせる上記ガイド部と、
    長手方向に直交する側の一側面に調整ねじが挿入され、頭部が回転可能に係合される調整孔と、有し、
    上記調整部は、
    上記ガイド部の上記中空部に上記ガイド部の上記長手方向に移動可能に収容され、長手方向に直交する側の一側面に上記調整孔挿入された上記調整ねじの端部が挿入可能な挿入孔が形成され、当該挿入孔と軸を一致させるように形成され、上記調整ねじの雄ねじ部が螺合される雌ねじ部が形成されており、
    上記スライド部と上記調整部は、上記スライドベースの長孔を通してねじで連結固定可能であり、
    上記第1の取付軸の雄ねじ部と上記第1の取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記第1の取付軸の軸方向に上記第1のアーム体の位置を調整可能であり、
    上記第2の取付軸の雄ねじ部と上記第2の取付部の雌ねじ部との螺合状態に応じて上記第2の取付軸の軸方向に上記第2のアーム体の位置を調整可能であり、
    上記第1の取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記第1の取付軸の軸方向に略直交する方向に上記第1のアーム体の位置を調整可能であり、
    上記第2の取付部の上記調整部の一側面に形成された雌ねじ部と上記調整ねじの雄ねじ部との螺合状態に応じて上記第2の取付軸の軸方向に略直交する方向に上記第2のアーム体の位置を調整可能である
    蝶番。
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