JP2022102575A - ガイド部材、戸車ユニット、及び建具 - Google Patents

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Abstract

Figure 2022102575000001
【課題】戸車の位置調整作業が容易に行えるガイド部材、戸車ユニット、及び建具を提供する。
【解決手段】ガイド部材1は、戸車55と、戸車55を覆う筐体7と、障子の傾きを調整可能な位置調整機構とを有する戸車部材5に近接配置される上部材2と、上部材2から下方に延びて設けられ、筐体7の幅方向の側壁と対向配置されるガイド部3と、を備え、ガイド部3の上部には、筐体7の幅方向の側壁72から突出して設けられる位置調整機構の調整操作部品91が露出するように幅方向に貫通したガイド孔33が形成され、ガイド部3は、ガイド孔33を通じて位置調整機構を操作する操作部材をガイド可能に構成されている。
【選択図】図7

Description

本開示は、ガイド部材、戸車ユニット、及び建具に関する。
従来、引戸の下框に戸車が取り付けられ、引戸の開閉時、建具の下枠のレール上を戸車が走行することによって、円滑に開閉動作可能な引戸が知られている。例えば、特許文献1の建具は、下框の下向溝内に戸車のケースを取り付け、ケース内の戸車がレール上を走行するように構成されている。
引戸を建具の枠体内に設置する際、枠体に対する引戸の位置を調整するために戸車の位置を微調整する。この他、使用過程で引戸の荷重が戸車に掛かる結果、戸車に対する引戸の位置がずれる場合がある。引戸の位置がずれると、引戸と枠体との間に隙間が生じる場合や、引戸の開閉動作が鈍くなる場合がある。この場合、下框に対するケースの位置を適正な位置に再調整する。
特開2010-116743号公報
戸車は下框の幅方向の端部から離れた中央寄りに配置されているため、引戸を枠体に取り付けた状態で引戸の幅方向外側から戸車の位置を調整する作業は難しい。
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであり、戸車の位置調整作業が容易に行えるガイド部材、戸車ユニット、及び建具を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係るガイド部材は、戸車と、前記戸車を覆う筐体と、障子の傾きを調整可能な位置調整機構とを有する戸車部材に近接配置される上部材と、前記上部材から下方に延びて設けられ、前記筐体の幅方向の側壁と対向配置されるガイド部と、を備え、前記ガイド部の上部には、前記筐体の幅方向の側壁から突出して設けられる前記位置調整機構の調整操作部品が露出するように幅方向に貫通したガイド孔が形成され、前記ガイド部は、前記ガイド孔を通じて前記位置調整機構を操作する操作部材をガイド可能に構成されている。
本開示の一態様に係る戸車ユニットは、障子の下框に取り付けられ、戸車、前記戸車を覆う筐体、および前記障子の傾きを調整可能な位置調整機構を有する戸車部材と、前記戸車部材に近接配置された上述のガイド部材と、を備え、前記位置調整機構は、前記筐体から幅方向に突出して設けられた調整操作部品を備え、前記ガイド部材の前記ガイド部は、前記調整操作部品が突出する前記筐体の側壁から幅方向に離れた位置で前記筐体の側壁に対向配置されている。
本開示の一態様に係る建具は、建物の壁の開口部に取り付けられ、幅方向に延びるレールを有する枠体と、幅方向の下端部に開口が形成されている框体を有し、前記レールに沿って移動可能に前記枠体の内部に収められる障子と、前記障子の下框に取り付けられる上述の戸車ユニットと、を備え、前記ガイド部材の前記ガイド部が前記筐体と前記開口との間に配置されている。
建具の斜視図。 建具の下部の斜視図。 建具の下部の正面図。 ガイド部材の斜視図。 ガイド部材の側面図。 戸車ユニットの斜視図。 戸車ユニットの断面図。 建具の下部の斜視図。 戸車の固定操作を示す模式図。
以下、図面に基づいて、ガイド部材、戸車ユニット、及び建具の一実施形態として、引違い窓を例に説明する。引違い窓100は、建物の壁体の開口部に設置される。図1に示すように、引違い窓100は、枠体10と、外障子30と、内障子20と、図3に示す戸車部材5と、ガイド部材1とを備えている。外障子30および内障子20は障子の一例である。外障子30および内障子20は、框体40内にガラスパネル50が設けられている。図3は、戸車ユニット8の周辺の框体40を切り欠いた図を示している。
以下の説明では、外障子30および内障子20のガラスパネル50に直交する方向を内外方向Dと称する。内外方向Dと直交する方向のうち、水平方向に沿う方向を幅方向Wと称し、鉛直方向を縦方向Vと称する。内外方向Dと直交する方向として、縦方向Vおよび幅方向Wを面方向と総称する場合がある。
引違い窓100は、面方向に沿って設けられた枠体10の内部に外障子30および内障子20が設置されている。外障子30および内障子20は枠体10内を幅方向Wに移動し、壁体の開口部を開閉する。
図1に示すように、枠体10は、内外方向Dから見て矩形の枠形状を有する。枠体10は、上枠11と、下枠12と、一対の縦枠13と、を有している。枠体10は、例えば、樹脂製である。この他、枠体10は、アルミニウム合金等の金属形材で構成される例や、アルミニウム製部材と樹脂製部材とが組み付けられて構成されたアルミ樹脂複合部材で構成される例であってもよい。
上枠11及び下枠12は、幅方向Wに延びている。各縦枠13は、縦方向Vに延びている。各縦枠13は、上枠11および下枠12の幅方向Wの両端部に配置されている。各縦枠13は、上枠11の幅方向Wの端部と下枠12の端部とを連結している。上枠11および下枠12には、内障子20および外障子30が配置される。以下、外障子30及び内障子20を総称して、障子20,30と称する場合がある。図1、図2および図8に示すように、下枠12には下レール14が形成されている。下レール14は、下枠12から上方に突出し、幅方向Wに延びる。2本の下レール14が、内外方向Dに離れた位置に形成されている。図示は省略するが、上枠11にも2本の上レールが形成されている。上レールは、上枠11から下方に突出して、幅方向Wに延びている。
外障子30および内障子20は、上レールおよび下レール14に沿って枠体10内に配置される。障子20,30は、枠体10内を幅方向Wに移動可能に設けられている。外障子30と内障子20とは、内外方向Dに隣接して配置されている。外障子30及び内障子20が閉じた状態で、外障子30及び内障子20は枠体10内を閉塞する。
外障子30および内障子20は、同様の構成を有する。框体40は、内外方向Dから見て矩形枠形状を有する。框体40は、上框41と、下框42と、一対の縦框43と、を有している。框体40は例えば、樹脂製である。この他、框体40は、アルミニウム合金等の金属形材で構成された例や、アルミ樹脂複合部材で構成される例であってもよい。
上框41及び下框42は幅方向Wに延びている。各縦框43は、縦方向Vに延びている。各縦框43は、上框41および下框42の幅方向Wの両端部に配置されている。各縦框43は、上框41の幅方向Wの端部と下框42の幅方向Wの端部とを連結している。一対の縦框43のうち、障子20,30が閉じているときに、縦枠13に当接する縦框を戸先框431と称し、戸先框431とは幅方向Wの反対側に位置する縦框を召合せ框432と称する。障子20,30が閉じているときに、障子20,30の召合せ框432同士は幅方向Wに重なる位置に配置される。召合せ框432には、公知の施錠装置60が設けられている。
ガラスパネル50は、框体40内に嵌められている。図8に示すように、ガラスパネル50は、複層ガラス構造を有する。複層ガラス構造のガラスパネル50では、内外方向Dに2枚のガラス板が離れて配置されている。2枚のガラス板の間には、空気層が形成されている。ガラスパネルは、一枚のガラス板で構成されていてもよい。
図1および図2に示すように、各縦框43の下端は縦方向Vに対して45度傾斜している。下框42の幅方向Wの両端は幅方向Wに対して45度傾斜している。縦框43の下端部と下框42の幅方向Wの端部とは、傾斜した端部同士が突き合わされて溶着接合されている。縦框43は、内部に中空が形成された形材である。図3に示すように、召合せ框432の下端部と下框42の幅方向Wの端部との連結部分の内部に隙間Sが形成されている。図3および図8に示すように、召合せ框432の内外方向Dに沿う側面45の下端部には、開口44が形成されている。框体40の外部と隙間Sとが開口44を介して連通している。図7に示すように、下框42には、戸車孔421が縦方向Vに貫通して形成されている。戸車孔421は、戸車ユニット8を取り付けるための孔である。
図1から図3に示すように、召合せ框432の側面45の下端部には、キャップ70が取り付けられている。キャップ70は、開口44を覆う部材である。キャップ70は、略平板形状を有する。キャップ70は例えば樹脂からなる。キャップ70は、内外方向Dに沿って配置され、召合せ框432の側面45に着脱可能に取り付けられる。キャップ70の下端部には、レール口701が形成されている。レール口701は、キャップ70の内外方向Dの中間部に位置する。レール口701は、キャップ70の下端を切り欠いて形成された開口である。レール口701は、下レール14が接触しない大きさを有する略矩形の開口である。キャップ70の上端部には、ネジ孔702が形成されている。ネジ孔702は、キャップ70の厚さ方向、すなわち幅方向Wに貫通している。召合せ框432の側面45にも、ネジ孔702に対応する位置に不図示のネジ孔が貫通している。キャップ70は、ネジ90を用いて、召合せ框432の側面45に対して着脱可能に取り付けられている。
図7は、図6に示すP7-P7線における断面図である。図7に示すように、戸車部材5は、戸車55および筐体7を有する。戸車部材5は、障子20,30と下レール14との間に配置されている。戸車部材5は、障子20,30を下レール14上で移動可能に支持する部材である。障子20,30の幅方向Wの開閉移動時に、戸車55が下レール14上を回転することによって、障子20,30が幅方向に円滑に移動する。
戸車55は、幅方向Wに沿って回転可能な公知の車輪である。戸車55の回転軸56が支持部材62に軸支されている。戸車55は支持部材62に対して回転可能に支持されている。支持部材62は、筐体7内に収容されている。支持部材62は、支持体621と、当接壁622とを有する。支持体621は板形状を有し、下レール14と平行に配置される。当接壁622は、支持体621の幅方向Wの端部から内外方向Dに延びる。当接壁622は、支持体621の召合せ框432側の端部に位置する。当接壁622は、後述する第一側壁72と対向配置される。支持体621には、円弧孔623が内外方向Dに貫通して形成されている。支持部材62と筐体7とは、面方向に相対移動可能に接続されている。
筐体7は、戸車55を上方から覆う部材である。筐体7は、上板75と、4つの側壁71,72,73,74とを有する。上板75は戸車55の上方に配置される。図7に示すように、上板75は、2つの挿入片751,752を有する。第一挿入片751は、幅方向Wの中間部において、上板75から上方に突出している。第二挿入片752は、上板75の幅方向Wの端部に位置し、第一側壁72よりも幅方向Wの外側に突出している。
4つの側壁71,72,73,74のうち、第一側壁72が召合せ框432側に配置され、第二側壁71が戸先框431側に配置される。第三側壁73および第四側壁74は下レール14と平行に延びる側壁である。第三側壁73および第四側壁74は、戸車55を挟んで内外方向Dに離れて配置されている。第一側壁72にはネジ孔721が形成されている。図6に示すように、第三側壁73には、係止突起731が設けられている。係止突起731は、第二側壁71の近傍において、第三側壁73から内外方向Dの外側に突出している。図6に示すように、第四側壁74にも同様に係止突起741が設けられている。各係止突起731,741は、後述する支持脚61に対応する位置に設けられている。第四側壁74には、戸車55側に内外方向Dに沿って突出する突起742を有する。突起742は、支持体621の円弧孔623内に挿入されている。
戸車部材5は、位置調整機構57を有する。位置調整機構57は、戸車部材5と障子20,30との相対位置を調整可能に構成されている。障子20,30は戸車部材5に支持されているため、位置調整機構57は、障子20,30の面方向の傾きを調整可能である。筐体7、支持部材62および調整用ネジ91は、位置調整機構57を構成する。第一側壁72のネジ孔721に調整用ネジ91が挿入され、螺合している。調整用ネジ91のネジ頭912は、第一側壁72から幅方向Wの外側に突出している。調整用ネジ91のネジ先911が当接壁622に当接している。支持部材62は、回転軸56を介して戸車55に連結され、調整用ネジ91を介して筐体7に支持されている。調整用ネジ91は、調整操作部品の一例である。
調整用ネジ91が当接壁622側にねじ込まれると、当接壁622が押されることによって、支持部材62が筐体7に対して、回転方向に相対移動する。具体的には、調整用ネジ91がねじ込まれると、支持部材62が、図7に示す右回りに僅かに移動する。調整用ネジ91が逆方向に回されて、幅方向Wの外側、戸尻框422側に移動すると、当接壁622はネジ先911に追従して支持部材62が図7に示す左回りに僅かに移動する。円弧孔623に突起742が挿入されているため、支持部材62の相対移動時、円弧孔623に沿って突起742が移動する。この結果、ガイド部材1および下框42の傾きが変化する。調整用ネジ91の第一側壁72に対する幅方向Wの位置に応じて、支持部材62と筐体7との面方向の相対位置が変わる。詳細は後述するが、戸車部材5は下框42に取り付けられているため、位置調整機構57は、調整用ネジ91を回転させる操作によって、支持部材62と筐体7との相対位置を変化させて障子20,30の面方向の傾きを調整可能に構成されている。
戸車ユニット8は、戸車部材5とガイド部材1とを有する。ガイド部材1は、筐体7の上方および幅方向Wの両側を覆うように設けられている。図4および図5に示すように、ガイド部材1は、上部材2と、ガイド部3と、支持部6とを有する。上部材2は、戸車部材5の上方に近接配置される部位である。上部材2は、幅方向Wに長い立体形状を有する。上部材2は戸車孔421に挿入されて係止可能な大きさを有する。ガイド部3は、上部材2の幅方向Wの第一端部21から下方に延びて設けられている。支持部6は、上部材2の幅方向Wの第二端部22から下方に延びて設けられている。上部材2の第二端部22の内外方向Dの中央部には、後方に突出する突部23が形成されている。上部材2の第二端部22の内外方向Dの両端部と、支持部6の上端部との間に係止壁243が形成されている。係止壁243は、上部材2の下面から下方に延びている。
図7に示すように、上部材2の下面24には、2つの係止孔241,242が形成されている。第一係止孔241は、上部材2の幅方向Wの中間部に、縦方向Vに貫通している。第二係止孔242は、幅方向Wにおける第一係止孔241とガイド部3との間に形成されている。第二係止孔242は、幅方向Wに貫通する開口である。
ガイド部3は、上部材2の第一端部21よりも幅方向Wの外側に突出している。ガイド部3は、ガイド本体36と下壁35とを有する。ガイド本体36は、上部材2の下端部から連続して設けられている。ガイド本体36は、幅方向Wから見て略U字形状を有する。下壁35は、ガイド本体36の下端部から下方に延びて設けられている。下壁35と幅方向Wに隣接して一対の脚部34が設けられている。
幅方向Wから見て、上部材2の下端と、ガイド本体36との間にガイド孔33が形成されている。ガイド孔33は、後述する工具が挿入可能に開口している。ガイド孔33の開口縁331は、幅方向Wから見て略U字形状を有する。ガイド孔33の下部は下側に向かって突出する湾曲形状を有する。ガイド孔33の下端部は、調整用ネジ91のネジ頭912の下縁形状、すなわち円弧形状に沿った略等しい大きさに形成されている。ガイド孔33は、幅方向Wから見たときに調整用ネジ91のネジ頭912が露出可能な大きさに開口している。図7に示すように、ガイド孔33の下端部は調整用ネジ91の軸線と略平行に形成されている。
図4から図7に示すように、ガイド本体36に傾斜面32が形成されている。傾斜面32は、ガイド本体36の幅方向Wの端部361とガイド孔33の開口縁331との間に傾斜している。端部361も略U字形状を有する。傾斜面32は、端部361からガイド孔33の開口縁331までU字形状の大きさが小さくなるように傾斜している。下壁35は、ガイド本体36の下部から下方に延びている。
支持部6は、上部材2の幅方向Wにおけるガイド部3と反対側の端部から下方に延びて設けられている。支持部6は、一対の支持脚61を有する。一対の支持脚61は、内外方向Dに離れた位置で略水平方向に延びて設けられている。一対の支持脚61は、戸車部材5の筐体7を支持する。
戸車ユニット8の取付構造を説明する。図7に示すように、戸車ユニット8は、戸車部材5の上部がガイド部材1に連結されている。ガイド部材1の上部材2が下框42に係合されている。戸車部材5はガイド部材1を介して下框42に取り付けられている。
ガイド部材1の上部材2の下面24の第一係止孔241に上板75の第一挿入片751が挿入され、第二係止孔242に第二挿入片752が挿入されている。内外方向Dにおける第一挿入片751の長さは第一係止孔241の開口寸法よりも僅かに小さい。内外方向Dにおける第二挿入片752の長さは第二係止孔242の開口寸法よりも僅かに小さい。上板75の幅方向Wの第二端部753が一対の係止壁243の間に配置されている。そのため、各挿入片751,752がそれぞれ各係止孔241,242に挿入され、上板75の第二端部753が一対の係止壁243間に挿入されることによって、筐体7の内外方向Dの位置が規制される。
図7に示すように、第二側壁71は、支持部6に対向している。図6に示すように、第三側壁73の係止突起731および第四側壁74の係止突起741は、各支持脚61上に載せられて支持されている。筐体7は、第二係止孔242に第二挿入片752が挿入され、かつ、各係止突起731,741が各支持脚61に支持されることによって、ガイド部材1に支持されている。当接壁622は、第一側壁72に挿入されている調整用ネジ91のネジ先911が当接している。以上の構成によって、戸車部材5がガイド部材1に支持されている。
当接壁622とガイド部3とは幅方向Wに離れている。調整用ネジ91が幅方向Wに進退可能な程度に、ガイド部3と当接壁622とは離れている。調整用ネジ91のネジ頭912の幅方向Wへの延長線上にガイド孔33が開口している。ネジ頭912の下縁913とガイド孔33の下端とは略等しい高さに配置されている。
ガイド部材1の上部材2が下框42の戸車孔421に挿入されている。上部材2の突部23の下面231が下框42の上面に係止されている。
次に、戸車部材5およびガイド部材1の取付方法を説明する。筐体7にガイド部材1を取り付け、戸車ユニット8を組み立てる。戸車部材5の第二挿入片752をガイド部材1の第二係止孔242に挿入しながら、第一挿入片751を第一係止孔241に挿入する。その後、筐体7を幅方向Wの内側に移動し、各係止突起731,741を各支持脚61に載せる。この結果、戸車部材5がガイド部材1に支持される。戸車ユニット8は、予め工場において、ガイド部材1と戸車部材5とを組み立ててもよい。戸車ユニット8を戸車孔421に挿入し、下框42に固定する。
障子20,30を枠体10内に配置した後、障子20,30の面方向の傾きを調整する。具体的には、図9に示すように、開口44からドライバ200等の工具を挿入し、調整用ネジ91を回す操作を行う。ドライバ200等の工具は、操作部材の一例である。図8に示すように、障子20,30が取り付けられると、召合せ框432の開口44の奥側に戸車ユニット8が配置されているのが見える。図3に符号Lで示すように、開口44から調整用ネジ91のネジ頭912までの距離が離れている。戸車ユニット8は、障子20,30の下レール14と下框42との狭い隙間の奥に位置している。そのため、ドライバ200を開口44内に幅方向Wに挿入する際、ネジ頭912が見えない為、ドライバ200の先端を所定のねじ込み穴に円滑に嵌められない。しかし、戸車ユニット8は、ガイド部材1を備えるため、ドライバ200の先端をネジ頭912に円滑に案内できる。
具体的には、ネジ頭912と開口44との間にガイド部材1のガイド孔33が配置されている。ガイド孔33の開口縁331が調整用ネジ91の軸と略平行に延びている。そのため、ドライバ200の先端を開口44内に挿入した際、ガイド孔33に接触し、ドライバ200の先端がネジ頭912に向かって円滑にガイドされる。ガイド孔33の下端はネジ頭912の下縁913と略等しい高さに配置されている。そのため、ドライバ200の先端がガイド孔33に進入後、ネジ頭912の下方の隙間に進入し難く、ドライバ200を円滑にネジ頭912に案内できる。
ガイド本体36に傾斜面32が形成されているため、ガイド本体36の端部361付近に挿入されたドライバ200の先端は傾斜面32に沿ってガイド孔33に誘導される。ドライバ200の先端がガイド孔33に到達すると、上述のようにドライバ200の先端はネジ頭912に向かって円滑にガイドされる。
ガイド孔33の下方に下壁35を有するため、ドライバ200の先端がガイド孔33よりも下方に進入することを防止できる。ガイド孔33の下方に傾斜面32を有する。そのため、ドライバ200を幅方向Wに押し込むと、ドライバ200の先端が傾斜面32に接触して円滑にネジ頭912に案内できる。ガイド部3は、調整用ネジ91を回転させる操作部材をネジ頭912に向かってガイド可能である。
ドライバ200を調整用ネジ91に係止できたら、障子20,30の面方向の傾きを確認しながら、調整用ネジ91を回転させると、調整用ネジ91が当接壁622に対して進退する。すると、支持部材62に対する筐体7の角度が変化する。この結果、上部材2を介して筐体7が連結されている下框42の面方向の傾きが調整される。
障子20,30の面方向の傾きの調整操作終了後、キャップ70で開口44を覆い、ネジ90でキャップ70を召合せ框432に固定し、障子20,30の調整を終了する。
建具100の使用過程で障子20,30の傾きを調整する場合、キャップ70を取り外し、上述した調整作業と同様の操作を行う。
上述した実施形態では、建具の一例として、外障子および内障子を有する引違い窓を挙げたが、建具は引違い窓に限定されない。例えば、枠体内に一つの障子が設けられた建具や、枠体内に三つ以上の障子が設けられる建具であってもよい。
上述した実施形態では、ガイド部材1の上部材2が下框42の戸車孔421に挿入され、支持部6が戸車部材5を支持する例を示したが、ガイド部材1はこの構成例に限定されない。ガイド部材1は戸車部材5の調整用ネジ91の幅方向Wの外側にガイド孔33を有するガイド部3が配置されて、ドライバ200等の工具が調整用ネジ91のネジ頭912に円滑に案内可能な構成であればよい。例えば、戸車部材の筐体が下框42の戸車孔421に挿入されて直接支持され、ガイド部材が筐体の上部に取り付けられてガイド部が調整用ネジの幅方向Wの外側に配置される構成であってもよい。
上述した実施形態では、調整操作部品の一例として調整用ネジ91を示したが、調整操作部品は、ネジに限定されない。調整操作部品は、例えば、筐体から進退可能な係止ピン等、筐体の側壁から幅方向Wに突出して設けられ、工具によって操作され、障子20,30の面方向の傾きを調整可能な部材であればよい。
本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、開示の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、開示の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1…ガイド部材、2…上部材、3…ガイド部、5…戸車部材、8…戸車ユニット、10…枠体、14…下レール、20,30…障子、32…傾斜面、33…ガイド孔、35…下壁、36…ガイド本体、40…框体、42…下框、55…戸車、91…調整用ネジ(調整操作部品)、100…建具、200…ドライバ(操作部品)、331…開口縁

Claims (8)

  1. 戸車と、前記戸車を覆う筐体と、障子の傾きを調整可能な位置調整機構とを有する戸車部材に近接配置される上部材と、
    前記上部材から下方に延びて設けられ、前記筐体の幅方向の側壁と対向配置されるガイド部と、を備え、
    前記ガイド部の上部には、前記筐体の幅方向の側壁から突出して設けられる前記位置調整機構の調整操作部品が露出するように幅方向に貫通したガイド孔が形成され、
    前記ガイド部は、前記ガイド孔を通じて前記位置調整機構を操作する操作部材をガイド可能に構成されているガイド部材。
  2. 前記ガイド部の幅方向の端部と前記ガイド孔の開口縁との間に傾斜面が形成されている
    請求項1に記載のガイド部材。
  3. 前記ガイド孔は、幅方向から見たときに、前記調整操作部品の下縁形状に沿って形成されている
    請求項1または請求項2に記載のガイド部材。
  4. 前記ガイド部は、前記ガイド孔の下方に延びる下壁を有する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のガイド部材。
  5. 障子の下框に取り付けられ、戸車、前記戸車を覆う筐体、および前記障子の傾きを調整可能な位置調整機構を有する戸車部材と、
    前記戸車部材に近接配置された請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のガイド部材と、を備え、
    前記位置調整機構は、前記筐体から幅方向に突出して設けられた調整操作部品を備え、
    前記ガイド部材の前記ガイド部は、前記調整操作部品が突出する前記筐体の側壁から幅方向に離れた位置で前記筐体の側壁に対向配置された戸車ユニット。
  6. 前記調整操作部品は、ネジであり、
    前記ガイド孔は、前記ネジを回転させるドライバの先端が挿入可能に開口する
    請求項5に記載の戸車ユニット。
  7. 建物の壁の開口部に取り付けられ、幅方向に延びるレールを有する枠体と、
    幅方向の下端部に開口が形成されている框体を有し、前記レールに沿って移動可能に前記枠体の内部に収められる障子と、
    前記障子の下框に取り付けられる請求項5または請求項6に記載の戸車ユニットと、を備え、
    前記ガイド部材の前記ガイド部が前記筐体と前記開口との間に配置されている建具。
  8. 前記ガイド部材は、前記下框に係合されている請求項7に記載の建具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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TWI828422B (zh) * 2022-11-15 2024-01-01 正源企業股份有限公司 易拆式紗窗滾輪結構

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