JP4986217B2 - 燈体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
ところで、燈体を形成するにあたり、レンズとハウジングとを、可動架台に設けられる金型(可動型)と固定架台に設けられる金型(固定型)とを筒軸方向に突き合せて一次射出することで同時に形成し、その後、可動架台を移動させて、一次成形体であるレンズとハウジングとを互いに突き合わせ、これらの外周縁に二次射出を行うことで一体化された燈体を形成するようにしたものがある(特許文献2)。そして、このようにすることにより、燈体を生産性よく形成することができるうえ、レンズとハウジングとの一体化部位を意匠性よく形成することができる。
一方、特許文献2のものにおいて、光源収容部とカプラ部とは同方向となっているので、端子部材をハウジングの射出成形後、二次射出の前の段階で挿入組み込みすることができるが、特許文献1のようなハウジングの形状のものを特許文献2のように可動型と固定型とを用いて射出成形しようとする場合では、端子部材をインサートモールドする手法についての提唱は未だ何らなされておらず、ここに本発明の解決すべき課題がある。
請求項2の発明は、可動型と固定型とを用い、半割り状のレンズ、ハウジングの各成形品を一次射出により射出成形し、前記可動型を移動して、固定型側に保持される一方の成形品と可動型側に保持される他方の成形品とを突き当てて、二次射出により成形品同士を一体化して製造される長円形状をした中空状の燈体について、ハウジングに、光源が収用される筒状の光源収容部と外部コネクタが嵌着する筒状のカプラ部とを、光源収容部の筒軸方向を上下方向とし長円形の長尺方向を前後方向としたときに光源収容部の筒軸が上下方向を向き、カプラ部が光源収容部の下側に位置して前方に向けて直交状に形成されたものとし、固定型に端子部材を保持した後、可動型を突き当てて一次射出し、端子部材がインサートモールドされたハウジングを可動型に、レンズを固定型に保持するようにして燈体を製造するにあたり、前記端子部材は、光源を支持する前後一対のバルブ支持片と、該一対のバルブ支持片の下方に形成され、樹脂材が射出されない空隙部を形成する側片と、前記側片の下端縁同士を閉塞する底片とを備えていて、前記各片で光源基端部を収容するため樹脂材が射出されない空隙部が形成されるものとし、前記空隙部に嵌入せしめた金型に形成の突き当て片を、各片にあてがうことで射出圧による変形防止がなされた状態で一次射出するようにした燈体の製造方法である。
図面において、1はサイドウインカーランプ(本発明の燈体に相当し、以下、単に「ランプ」という)であって、該ランプ1は、車両のボディBの側部に穿設した取り付け孔B1に着脱自在に取り付けられるように設定されている。前記ランプ1は、バルブ2および該バルブ2と外部電源とのあいだを接続する一対の接続端子(本発明の端子部材に相当する)3とにより構成される光源部材Tが組み込まれるハウジング4と、該ハウジング4を覆うように設けられるレンズ5とにより構成されている。前記ハウジング4は、前記光源部材Tが収容される筒状の光源収容部4aと、該光源収容部4aの一方の筒端縁部から筒軸に直交する方向にL字状に折曲し、光源部材Tの接続端子3が収容されて外部コネクタに接続される筒状のカプラ部4bと、光源組み込み部4aの他方の筒端縁部から外径側に延出し、カプラ部4b突出方向を長手方向とする長円形状の外形を有し、ボディBの表面に沿うよう形成されるフランジ部4cとを備えて構成されている。そして、ハウジング4のフランジ部4cの外周縁と、レンズ5の外周縁とを樹脂材6により一体化することにより、ランプ1が形成されている。
前記接続端子3の上端部には、弾性変形自在となるよう互いに近接する湾曲部を備えた一対のバルブ支持片3aが形成されており、これらバルブ支持片3aのあいだにバルブ2の基端部が弾圧挟持され、これによって、バルブ2の支持、および、接続端子3とバルブ2との電気的な接続を行うように設定されている。このため、接続端子3のバルブ支持片3aの下方部位にはバルブ2の基端部を収容するべく樹脂材が射出されない空隙部を形成する必要があり、バルブ支持片3aの下方には、三方(左側および前後側)を囲繞する左側片3b、前側片3c、後側片3d、これら各側片3b、3c、3dの下端縁同士を閉塞する底片3eがそれぞれ折曲形成されている。さらに、接続端子3は、底片3eの右端縁から下方に延出する状態で下側片3fが形成され、該下側片3fの下端縁から左側に向けて折曲する状態で前方に長く延出するコネクタ接続片3gが形成されており、下側片3fがコーナー部4hにインサートモールドされ、コネクタ接続片3gがカプラ部4bの筒内に収容されるように設定されている。
尚、下側片3fは、板面を貫通する複数の貫通孔3hが形成されており、該貫通孔3hに樹脂材が浸入することにより、樹脂材のカプラ部4b側への流れを円滑にするとともに、コーナー部4hにおける接続端子3の一体化が促進されるように設定されている。
つぎに、前記射出成形装置Dを構成し、ランプ1(ハウジング4、レンズ5)を射出成形するための各金型について説明するが、説明を容易にするため、ハウジング4についてはフランジ部4cを基準としてボディ対向面部4d側を下側、光源部材Tのバルブ2が臨める側(レンズ4が組込まれる側)を上側、長尺方向一方側である弾性係止片4eが形成される側を紙面の前方、固定係止片4fが形成される側を紙面の後方、フランジ部4cの短尺方向を左右方向とし、レンズ5については膨出する側を上方、長尺方向を前後方向とする。
さらに、図1(A)、図3から明らかなように、光源収用部4aの筒軸方向を上下方向とすると、光源収容部4aの筒軸は上下方向を向き、カプラ部4bは光源収容部4aの下側に位置して前方に向けて直交状に形成されている。
また、カプラ部4bの筒孔を形成するための前金型12は、接続端子3のコネクタ接続片3gの先端部であって、カプラ部4bに露出する部位が嵌入するための孔12aが形成されている。
尚、17はレンズ5を射出成形するべく樹脂材が充填されるゲート、18はハウジング4を射出成形するべく樹脂材が充填されるゲートである。
まず、図4に示すように、固定架台13に対し、所定の間隙を存して可動架台14を位置させた状態において、固定架台13側の第二上金型8に接続端子3の変形防止用として形成された各一対の第一、第二、第三突き当て片8a、8b、8cを用いて接続端子3をセットするが、接続端子3は、第一空隙部S1に第一突き当て片8aを、第二空隙部S2に第二突き当て片8bを、第三空隙部S3に第三突き当て片8cを、それぞれ先端面が接続端子3の底片3eに当接する状態となるよう挿し込んで内嵌状にセットする。このとき、接続端子3は、前述したように、一対のバルブ支持片3aにより第一、第二、第三突き当て片8a、8b、8cのうち、第三突き当て片8cを弾圧状に挟持する状態となっており、これによって、接続端子3が第二上金型8に保持される。
このように、成形品であるハウジング4とレンズ5とが互いに突き当てられた各金型7、8、9、10、11、12、15、16同士のあいだに位置する状態から、図7に示すように、可動架台13を下動させて、固定架台13側の第一、第二金型7、8と可動架台14側の各金型9、10、11、12とを離間させるが、このとき、成形品であるハウジング4は可動架台13側に、レンズ5は固定架台14側にそれぞれ残すように設定されている。
2 バルブ
3 接続端子
3a バルブ支持片
4 ハウジング
4a 光源収容部
4b カプラ部
4c フランジ部
5 レンズ
8 第二上金型
8a 第一突き当て片
8c 第三突き当て片
9 下金型
10 左側金型
12 前金型
13 固定架台
Claims (2)
- 可動型と固定型とを用い、半割り状のレンズ、ハウジングの各成形品を一次射出により射出成形し、前記可動型を移動して、固定型側に保持される一方の成形品と可動型側に保持される他方の成形品とを突き当てて、二次射出により成形品同士を一体化して製造される長円形状をした中空状の燈体において、ハウジングに、光源が収用される筒状の光源収容部と外部コネクタが嵌着する筒状のカプラ部とを、光源収容部の筒軸方向を上下方向とし長円形の長尺方向を前後方向としたときに光源収容部の筒軸が上下方向を向き、カプラ部が光源収容部の下側に位置して前方に向けて直交状に形成されたものとし、光源収容部と外部コネクタとにL字形に形成された端子部材をインサートモールドして製造するにあたり、前記端子部材は、光源を支持する前後一対のバルブ支持片と、該一対のバルブ支持片の下方に形成され、樹脂材が射出されない空隙部を形成する側片と、前記側片の下端縁同士を閉塞する底片とを備えていて、前記各片で光源基端部を収容するため樹脂材が射出されない空隙部が形成されるものとし、前記各片は、前記空隙部に嵌入せしめた金型に形成の突き当て片を各片にあてがった状態で前記一次射出をすることにより射出圧による変形防止がなされる構成になっている燈体。
- 可動型と固定型とを用い、半割り状のレンズ、ハウジングの各成形品を一次射出により射出成形し、前記可動型を移動して、固定型側に保持される一方の成形品と可動型側に保持される他方の成形品とを突き当てて、二次射出により成形品同士を一体化して製造される長円形状をした中空状の燈体について、ハウジングに、光源が収用される筒状の光源収容部と外部コネクタが嵌着する筒状のカプラ部とを、光源収容部の筒軸方向を上下方向とし長円形の長尺方向を前後方向としたときに光源収容部の筒軸が上下方向を向き、カプラ部が光源収容部の下側に位置して前方に向けて直交状に形成されたものとし、固定型に端子部材を保持した後、可動型を突き当てて一次射出し、端子部材がインサートモールドされたハウジングを可動型に、レンズを固定型に保持するようにして燈体を製造するにあたり、前記端子部材は、光源を支持する前後一対のバルブ支持片と、該一対のバルブ支持片の下方に形成され、樹脂材が射出されない空隙部を形成する側片と、前記側片の下端縁同士を閉塞する底片とを備えていて、前記各片で光源基端部を収容するため樹脂材が射出されない空隙部が形成されるものとし、前記空隙部に嵌入せしめた金型に形成の突き当て片を、各片にあてがうことで射出圧による変形防止がなされた状態で一次射出するようにした燈体の製造方法。
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