JP5589940B2 - 外装用ランプ - Google Patents
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Description
特許文献1には、バルブが取り付けられるソケット本体と、そのソケット本体のバルブ装着部の周囲を覆うレンズカバーとを液密状態に取付固定するため、ソケット本体とレンズカバーとを溶着する技術が開示されている。
そのため、通常は、ランプ本体に気密性検査用孔を開けておき、気密性検査装置を用いて、気密性検査用孔からランプ本体内の空気を引き抜きながら、ランプ本体内の空気圧を測定し、その空気圧が設定値以下であれば、ランプ本体からの空気漏れが無く、ランプ本体の気密性は十分に高いとの検査結果を得るようにしている。
そして、気密性検査用孔をランプ本体の外壁面に開口する場合には、気密性検査用孔を閉塞するためのシール部材を別途用意して取付固定する必要があるため、シール部材に係る部品コストおよび製造コストが増大する上に、シール部材がランプ本体の外壁面から突出するため外形寸法が大きくなるという問題がある。
尚、特許文献2の通気孔は、ケーシング内の空間と外部との間で通気を行うためのものであり、それ以外の用途に使うことについては一切開示されていない。
本発明は前記問題を解決するためになされたものであって、その目的は、気密性検査を容易に行うことが可能で小型な外装用ランプを低コストに提供することにある。
第1の局面は、ランプ本体と、前記ランプ本体に取付固定される雌側コネクタとを備える外装用ランプであって、
前記ランプ本体は、
発光素子が実装される基板と、
前記基板が取付固定されるケースと、
前記発光素子の光照射側に配置されるレンズ本体を有し、前記基板を覆うように前記ケースに取付固定されるレンズカバーと、
前記ケースと一体形成された底部および筒体を有する有底筒状の雄側コネクタと、
前記底部に挿通され、一端部が前記筒体内に突出され、他端部が前記基板に接続されるコネクタピンと、
前記筒体の内部と前記ケースの内部とを連通する気密性検査用孔と
を備え、
前記雌側コネクタは、前記雄側コネクタと接続された状態で、前記気密性検査用孔を閉塞する閉塞部を備える。
そして、雌側コネクタを雄側コネクタと接続された状態では、雌側コネクタの閉塞部が気密性検査用孔を閉塞する。
そのため、ランプ本体を液密状態にすることが可能になり、外装用に適した防水構造の外装用ランプが得られる。
第2の局面は、第1の局面において、前記雄側コネクタは、前記基板の下方側にて前記ケースに接続される外装用ランプである。
そのため、雄側コネクタをランプ本体の横側に接続する場合に比べて、ランプ本体をコンパクトにすることが可能になり、外装用ランプを更に小型化できる。
第3の局面は、第1の局面または第2の局面において、
前記ケースと前記レンズカバーとは溶着され、
前記ランプ本体にて、前記コネクタピンが挿通される部分と、前記気密性検査用孔が形成される部分とが、前記ケースと前記レンズカバーとの溶着部分の内側に配置される外装用ランプである。
第3の局面によれば、コネクタピンが挿通される部分と、気密性検査用孔が形成される部分とが、溶着部分の内側に配置されるため、溶着断面に配置されないことになり、ケースとレンズカバーとを確実に溶着することができる。
第4の局面は、第1〜3の局面において、
前記気密性検査用孔は、前記筒体の周壁面に開口し、
前記閉塞部は、前記筒体の周壁面に対して摺動する摺動面を備え、当該摺動面が前記気密性検査用孔に当接して閉塞する外装用ランプである。
第5の局面は、第1〜4の局面において、
前記ケースは、前記基板の裏面側を支持する柱状部を備え、
前記雌側コネクタは、
前記雄側コネクタを取り囲む筒状のハウジングと、
前記柱状部に嵌合するように前記ハウジングに切り欠かれた切欠部とを備える外装用ランプである。
第5の局面によれば、雌側コネクタが防水構造を備える大型のものであっても、外装用ランプを小型化できる。
第1実施形態の外装用ランプ10について、図1〜図4を参照して説明する。
外装用ランプ10は、ランプ本体11、雌側コネクタ12(先端部12a、ピン嵌合穴12b、接続端子12c)、ケーブルKなどから構成されており、自動車の外装品として使用される。
基板取付枠13cは、ケース13の左右外周壁に沿って形成されている。
雌ねじ穴13dは、ケース13内の前方側に配置され、開口部13aに対して垂直方向に開口するように形成されている。
収容凹部13e内には、L字型に折り曲げ加工された金属棒材から成るコネクタピン14cが収容され、コネクタピン14cの第1端部が開口部13a側を向くように配置されている。
係合爪13fは、取付対象物の係合凹部(図示略)に係合させることにより、外装用ランプ10を取付対象物に取付固定するために設けられている。
底部14aはケース13の後端側に接続され、底部14aには2本のコネクタピン14cがインサート成形により横方向に間隔を設けた状態で並べて挿通固定され、コネクタピン14cの第2端部は底部14aから筒体14b内に突出している。
底部14aにおけるコネクタピン14cの挿通箇所の下側には、気密性検査用孔14dが筒体14bの内部とケース13の収容凹部13eとを連通するように横方向に貫通形成されている。
回路基板15はプリント配線基板であり、回路基板15の上面には銅箔から成る回路パターン(図示略)が形成され、この回路パターンにより発光素子16および電子部品17が接続されて発光素子16を点灯させるための電子回路が構成される。
尚、発光素子16は、例えば、LED素子、無機EL素子、有機EL素子などの光半導体素子(半導体型光源)から構成されている。
回路基板15は、略矩形状を成し、前方側に取付孔15aが貫通形成されている。
回路基板15の後方側には、回路パターン(図示略)と接続されるスルーホール15bが貫通形成されている。
すると、ケース13の雌ねじ穴13dと、回路基板15の取付孔15aとが合致した状態になるため、取付孔15aの上方から取付孔15aおよび雌ねじ穴13dに雄ねじ19を挿通し、雌ねじ穴13dに雄ねじ19を螺着させることにより、ケース13に対して回路基板15を取付固定する。
雌側コネクタ12の後端側にはケーブルKが取付固定されており、ケーブルK内に設けられた配線材(図示略)は、雌側コネクタ12内にて接続端子12cに対して電気的に接続されている。
すると、雄側コネクタ14のコネクタピン14cが雌側コネクタ12のピン嵌合穴12bに挿入され、コネクタピン14cと雌側コネクタ12の接続端子12cとが接触して電気的に接続される(図示略)。
このとき、図4に示すように、雌側コネクタ12の先端部12aが、雄側コネクタ14の底部14aに開口する気密性検査用孔14dに当接して閉塞される。
第1実施形態の外装用ランプ10によれば、以下の作用・効果を得ることができる。
そのため、ケース13とレンズカバー18との接続部分から雨水が浸入するのを確実に防止できる。
尚、係合溝13bとレンズカバー18の周縁部とを接着剤によって接着固定してもよく、その場合でも超音波溶着と同様の効果が得られる。
そのため、前記[1]と[2]の協働により、ランプ本体11を液密状態にすることが可能になり、外装用に適した防水構造の外装用ランプ10が得られる。
第2実施形態の外装用ランプ50について、図5〜図13を参照して説明する。
外装用ランプ50は、ランプ本体51、雌側コネクタ52(閉塞部52a、ピン嵌合穴52b、接続端子52c、ハウジング52d、切欠部52e、係合孔52f、シール部材52g)、ケーブルKなどから構成されており、自動車の外装品として使用される。
基板取付枠53cは、ケース53の左右外周壁に沿って形成されている。
略円柱状の柱状部53gはケース53内の中央後方寄りに配置形成され、柱状部53gの上面には雌ねじ穴53dが穿設され、雌ねじ穴53dは開口部53aに対して垂直方向に開口するように形成されている。
係合爪53fは、取付対象物の係合凹部(図示略)に係合させることにより、外装用ランプ50を取付対象物に取付固定するために設けられている。
図9(A),図12,図13に示すように、係止用リブ53hは、係合溝53bの内側と開口部53aとの間に突設され、ケース53の前方側・左右両側・後方側にそれぞれ1個ずつ配置形成されている。
接続部54cは筒体54bとケース53との間に接続され、ケース53の柱状部53gの基端部は接続部54cに接続されて一体化している。
接続部54c内に設けられた収容凹部54eは、ケース53の収容凹部53eと合体して1個の収容凹部Sを形成しており、雄側コネクタ54は接続部54cを介してケース53の下側に配置形成されている。
図9(A),図10,図12に示すように、底部54a近傍における筒体54bの上側には、気密性検査用孔54dが筒体54bの内部と収容凹部S(収容凹部53e,54e)とを連通するように上下方向に貫通形成されている。
係合爪54fは、筒体54bの下側に突設されている。
回路基板55はプリント配線基板であり、回路基板55の上面には銅箔から成る回路パターン(図示略)が形成され、この回路パターンにより発光素子16および電子部品17が接続されて発光素子16を点灯させるための電子回路が構成される。
回路基板55は、略矩形状を成し、中央後方寄りに取付孔55aが貫通形成されている。
回路基板55の前方側には、回路パターン(図示略)と接続されるスルーホール55bが貫通形成されている。
また、図9(A)および図11に示すように、レンズカバー56の下面側にて、レンズカバー56の外周縁部の内側には係止用リブ56bが突設されている。
係止用リブ56bは、レンズカバー56の前方側に2個、同左右両側および後方側にそれぞれ1個ずつ配置形成されている。
すると、ケース53の雌ねじ穴53dと、回路基板55の取付孔55aとが合致した状態になるため、取付孔55aの上方から取付孔55aおよび雌ねじ穴53dに雄ねじ19を挿通し、雌ねじ穴53dに雄ねじ19を螺着させることにより、ケース53に対して回路基板55を取付固定する。
ここで、回路基板55の裏面側は、雌ねじ穴53dが穿設されている柱状部53gによって支持固定される。
閉塞部52aは角部分にアールが設けられた四角柱状を成し、閉塞部52aの先端にはピン嵌合穴52bが開口され、ピン嵌合穴52b内には接続端子52cがインサート成形されている。
ハウジング52dの上側には端面から略矩形状に切り欠かれた切欠部52eが形成され、ハウジング52dの下側には略矩形状の係合孔52fが貫通形成されている。
シール部材52gは、リング状のゴム材料から成り、閉塞部52aの基端部側に挿通固定されている。
雌側コネクタ52の後端側にはケーブルKが取付固定されており、ケーブルK内に設けられた配線材(図示略)は、雌側コネクタ52内にて接続端子52cに対して電気的に接続されている。
すると、雄側コネクタ54のコネクタピン14cが雌側コネクタ52のピン嵌合穴52bに挿入され、コネクタピン14cと雌側コネクタ52の接続端子52cとが接触して電気的に接続される(図示略)。
また、図6,図7(A),図10に示すように、雌側コネクタ52におけるハウジング52dが雄側コネクタ54を取り囲み、ハウジング52dの切欠部52eが雄側コネクタ54の接続部54c(ケース53の柱状部53g)に嵌合される。
そして、雄側コネクタ54の筒体54bが、雌側コネクタ52の閉塞部52aとハウジング52dとの間隙に挿入され、筒体54bの先端側の内周壁面がシール部材52gに当接されるため、雄側コネクタ54と雌側コネクタ52とが液密状態で取り付けられる。
第2実施形態の外装用ランプによれば、以下の作用・効果を得ることができる。
そのため、ケース53とレンズカバー56との接続部分から雨水が浸入するのを確実に防止できる。
尚、係合溝53bとレンズカバー56の周縁部とを接着剤によって接着固定してもよく、その場合でも超音波溶着と同様の効果が得られる。
そのため、前記[1]と[2]の協働により、ランプ本体51を液密状態にすることが可能になり、外装用に適した防水構造の外装用ランプ50が得られる。
そのため、雄側コネクタをランプ本体の横側に接続する場合に比べて、ランプ本体51をコンパクトにすることが可能になり、外装用ランプ50を更に小型化できる。
換言すると、前記コネクタピン挿通部と前記気密性検査用孔形成部とが、ケース53とレンズカバー56との溶着部分の縦断面(溶着断面:図9に示す一点鎖線α)上に配置されていない。
しかし、外装用ランプ50では、前記コネクタピン挿通部と前記気密性検査用孔形成部とが溶着断面α上に配置されていないため、ケース53とレンズカバー56とを確実に溶着することができる。
そのため、雌側コネクタ52が防水構造を備える大型のものであっても、外装用ランプ50を小型化できる。
一方、コネクタピン14cは、雄側コネクタ14の底部54aに挿通されている。
そのため、雄側コネクタ14の底部54aに気密性検査用孔54dを貫通形成する場合に比べて、コネクタピン14cが固定される底部54aの強度を高めることが可能になり、コネクタピン14cに外力が印加されても底部54aが変形し難いことから、外装用ランプ50全体の強度を向上できる。
換言すると、回路基板55の側面側がレンズカバー56に覆われるように、回路基板55を柱状部53gによって持ち上げた状態で支持固定している。
そのため、図9(B)の矢印βに示すように、スルーホール55dを通じて回路基板55の表裏両面側に山形に盛り上がったハンダ55cのフィレットを、レンズカバー56を通して目視することが可能になり、ハンダ55cのフィレット形状が良好であれば確実なハンダ付けが行われていることを確認できる。
そのため、ケース53とレンズカバー56とを超音波溶着する際に、レンズカバー56の周縁部がケース53の係合溝53b内に沈み込もうとする力が働いても、その力は係止用リブ53h,56bの係止によって解除されるため、レンズカバー56の周縁部がケース53の係合溝53b内に沈み込むのを防止できる。
従って、係止用リブ53h,56bを設けることにより、ケース53に対してレンズカバー56を正確に位置決めした状態で溶着できる。
11,51…ランプ本体
12,52…雌側コネクタ
12a…雌側コネクタ12の先端部(閉塞部)
13,53…ケース
13e…収容凹部(ケースの内部)
14,54…雄側コネクタ
14a…雄側コネクタ14の底部
14b…雄側コネクタ14の筒体
14c…コネクタピン
14d,54d…気密性検査用孔
15,55…回路基板
16…発光素子
18,56…レンズカバー
18a,56a…レンズ本体
52a…雌側コネクタ52の閉塞部
52d…雌側コネクタ52のハウジング
52e…雌側コネクタ52の切欠部
54a…雄側コネクタ54の底部
54b…雄側コネクタ54の筒体
S…収容凹部(ケースの内部)
Claims (4)
- ランプ本体と、前記ランプ本体に取付固定される雌側コネクタとを備える外装用ランプであって、
前記ランプ本体は、
発光素子が実装される基板と、
前記基板が取付固定されるケースと、
前記発光素子の光照射側に配置されるレンズ本体を有し、前記基板を覆うように前記ケースに取付固定されるレンズカバーと、
前記ケースと一体形成された底部および筒体を有する有底筒状の雄側コネクタと、
前記底部に挿通され、一端部が前記筒体内に突出され、他端部が前記基板に接続されるコネクタピンと、
前記筒体の内部と前記ケースの内部とを連通する気密性検査用孔と
を備え、
前記雌側コネクタは、前記雄側コネクタと接続された状態で、前記気密性検査用孔を閉塞する閉塞部を備え、
前記気密性検査用孔は、前記筒体の周壁面に開口し、
前記閉塞部は、前記筒体の周壁面に対して摺動する摺動面を備え、当該摺動面が前記気密性検査用孔に当接して閉塞する、
外装用ランプ。 - ランプ本体と、前記ランプ本体に取付固定される雌側コネクタとを備える外装用ランプであって、
前記ランプ本体は、
発光素子が実装される基板と、
前記基板が取付固定されるケースと、
前記発光素子の光照射側に配置されるレンズ本体を有し、前記基板を覆うように前記ケースに取付固定されるレンズカバーと、
前記ケースと一体形成された底部および筒体を有する有底筒状の雄側コネクタと、
前記底部に挿通され、一端部が前記筒体内に突出され、他端部が前記基板に接続されるコネクタピンと、
前記筒体の内部と前記ケースの内部とを連通する気密性検査用孔と
を備え、
前記雌側コネクタは、前記雄側コネクタと接続された状態で、前記気密性検査用孔を閉塞する閉塞部と、
前記雄側コネクタを取り囲む筒状のハウジングと、
前記柱状部に嵌合するように前記ハウジングに切り欠かれた切欠部とを備え、
前記ケースは、前記基板の裏面側を支持する柱状部を備える、
外装用ランプ。 - 請求項1または請求項2に記載の外装用ランプにおいて、
前記雄側コネクタは、前記基板の下方側にて前記ケースに接続される外装用ランプ。 - 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の外装用ランプにおいて、
前記ケースと前記レンズカバーとは溶着され、
前記ランプ本体にて、前記コネクタピンが挿通される部分と、前記気密性検査用孔が形成される部分とが、前記ケースと前記レンズカバーとの溶着部分の内側に配置される外装用ランプ。
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