JP4984412B2 - 磁気センサおよび磁気センサの製造方法 - Google Patents
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Description
また、これに引き続いて、基板上に酸化ケイ素からなる山部を形成し、この山部の斜面にZ軸検知用の巨大磁気抵抗素子を配置し、基板の平坦面にX軸検知用の巨大磁気抵抗素子とY軸検知用の巨大磁気抵抗素子を配置した三軸磁気センサを提案している。
まず、基板上に酸化ケイ素などからなる厚膜を形成し、この厚膜上にレジスト膜を設ける。ついで、このレジスト膜のうち、溝となる部分あるいは突起部の底部となる部分に相当する部分を除去して、レジストパターンを形成する。
こののち、レジストと酸化ケイ素とのエッチング速度比がほぼ1:1となるようなエッチング条件でプラズマエッチングを施し、レジスト膜と厚膜を同時にエッチングして、厚膜に溝となる凹部あるいは突起部の底部となる凹部を形成する方法である。
このため、このような周辺部分の斜面に巨大磁気抵抗素子を設けても、正常な形態の巨大磁気抵抗素子を得ることはできず、特性の劣ったものとなる。
請求項1にかかる発明は、回路と配線層とが形成された基板と、前記基板上に形成された酸化膜からなる厚膜と、前記厚膜に並列して形成された複数の斜面とを備え、前記斜面の列方向の最外側にダミー斜面が形成され、このダミー斜面以外の斜面に磁気センサ素子が設けられたことを特徴とする磁気センサである。
請求項4にかかる発明は、上記斜面が、基板上の厚膜に形成された溝の斜面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁気センサである。
請求項5にかかる発明は、上記斜面が、基板上に形成された堤状の突起部の斜面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気センサである。
請求項6にかかる発明は、前記磁気センサ素子は、溝の頂部を跨ぐようにして接続されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサである。
請求項7にかかる発明は、前記磁気センサ素子は、磁気抵抗効果素子からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁気センサである。
請求項8にかかる発明は、回路と配線層とが形成された基板を用意する工程と、前記基板上に酸化膜からなる厚膜を形成する工程と、前記厚膜上にレジストパターンを形成し、加熱処理により断面形状が山状のレジスト膜とする工程と、前記レジスト膜と前記厚膜とをエッチングすることにより、前記厚膜に複数の斜面を形成する工程と、前記斜面のうち列方向の外側に形成されたダミー斜面以外の斜面上に磁気センサ素子を設ける工程とを有することを特徴とする磁気センサの製造方法である。
図1において、符号1は基板を示す。この基板1は、シリコンなどの半導体基板に磁気センサの駆動回路、信号処理回路などの半導体集積回路、配線層などが予め形成されており、この上に平坦化膜、パッシベーション膜、酸化ケイ素膜などからなる厚膜が順次積層されたものであり、これらの各膜は図示を省略してある。
帯状部5は、巨大磁気抵抗素子の本体をなす部分であり、細長い帯状の平面形状を有するものである。
この厚膜11には、この厚膜11を部分的に削り取って形成された6個のV字状の溝8、8・・・が互いに並んで平行に設けられている。
なお、図4では、溝8の斜面を平坦面として描いているが、実際には製造プロセス上、外方に向けてやや張り出した湾曲面となっている。
また、これら8つの斜面の内、第1の斜面に形成された帯状部5の一方の端部から溝の底部を経て隣の第2の斜面に形成された帯状部5の一方の端部にかけてバイアス磁石部6が設けられて、電気的に接続されている。
そして、同様にして残りの4個の帯状部5・・・が3個のバイアス磁石部6・・によって直列に接続され、1個の巨大磁気抵抗素子4jが構成されている。
第2のダミー斜面92は、その平面形状が図3にあるように、略台形状の先細となっており、傾斜角度がなだらかになっている。
また、これら第1および第2のダミー斜面91、92は、6個の溝8、8・・を形成する際に同時に形成されるが、その形成方法については、後述する。
なお、図5および図6では、第1および第2のダミー斜面は、図示を省略している。
さらに、帯状部5のピニング方向を、帯状部5の長手方向に対して30〜60度としたことで、得られる巨大磁気抵抗素子の耐強磁界性が良好となる。
以下の説明においては、溝8、8・・の斜面に形成されたZ軸センサ4を構成する巨大磁気抵抗素子の作製について主に説明する。
まず、基板1を用意する。この基板1には、上述のように、シリコンなどの半導体基板に磁気センサの駆動回路、信号処理回路などの半導体集積回路、配線層などが予め形成されたものである。
このドライエッチング条件は、例えば以下の通りである。 CF4/CHF3/N2/O2=60/180/10/100sccm、
圧力:400mTorr(53.2Pa)
RFパワー:750W
電極温度:15℃、チャンバ温度:15℃
これにより、図9(a)に示すように、厚膜35の溝形成部には、溝8、8・・が形成される。
この際に、厚膜35の平坦面にも、X軸センサ2、Y軸センサ3を構成する各巨大磁気抵抗素子のバイアス磁石部6とこれの配線層7も形成する。
さらに、この状態の基板1をマグネットアレー上にセットして、温度260〜290℃、時間3〜5時間の熱処理を行って、巨大磁気抵抗素子膜に対して、ピニング処理を行う。
また、Z軸センサ4を構成する複数の巨大磁気抵抗素子を、溝8、8・・の斜面のうち、平面形状や傾斜角度などの良好な斜面に限って設けることができ、磁気検知特性の良好なZ軸センサ4を得ることができる。
そして、この突起部の形成の時に、第1および第2のダミー斜面91、91・・、92、92・・となる突起部が得られるようにレジスト膜36のパターンを定めておけばよい。
Claims (8)
- 回路と配線層とが形成された基板と、
前記基板上に形成された酸化膜からなる厚膜と、
前記厚膜に並列して形成された複数の斜面とを備え、
前記斜面の列方向の最外側にダミー斜面が形成され、このダミー斜面以外の斜面に磁気センサ素子が設けられたことを特徴とする磁気センサ。 - 回路と配線層とが形成された基板と、
前記基板上に形成された酸化膜からなる厚膜と、
前記厚膜に並列して形成された複数の斜面とを備え、
前記斜面の個々の長手方向の両端部の外方にダミー斜面が形成され、このダミー斜面以外の斜面に磁気センサ素子が設けられたことを特徴とする磁気センサ。 - 前記基板の平坦面には、複数の磁気センサ素子が設けられ、これら磁気センサ素子は、X軸方向に感知軸を有するX軸センサおよびY軸方向に感知軸を有するY軸センサを構成し、前記基板の斜面に設けられた磁気センサ素子が、Z軸方向の磁界の強さを感知しうるZ軸センサを構成することを特徴とする請求項1または2記載の磁気センサ。
- 上記斜面が、基板上の厚膜に形成された溝の斜面であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
- 上記斜面が、基板上に形成された堤状の突起部の斜面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
- 前記磁気センサ素子は、溝の頂部を跨ぐようにして接続されていることを特徴とする請求項4に記載の磁気センサ。
- 前記磁気センサ素子は、磁気抵抗効果素子からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
- 回路と配線層とが形成された基板を用意する工程と、
前記基板上に酸化膜からなる厚膜を形成する工程と、
前記厚膜上にレジストパターンを形成し、加熱処理により断面形状が山状のレジスト膜とする工程と、
前記レジスト膜と前記厚膜とをエッチングすることにより、前記厚膜に複数の斜面を形成する工程と、
前記斜面のうち列方向の外側に形成されたダミー斜面以外の斜面上に磁気センサ素子を設ける工程とを有することを特徴とする磁気センサの製造方法。
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