JP2016152311A - 磁気抵抗効果素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】上層の磁気抵抗効果膜の磁気検出パターン精度を向上させ、上層の磁気抵抗効果膜の磁気特性を向上させることができる磁気抵抗効果素子及びその製造方法を提供する。【解決手段】磁気抵抗効果素子10は、第1磁気抵抗効果膜16及び第2磁気抵抗効果膜36を備えている。第1磁気抵抗効果膜16は基板12の主面上に設けられ、第1磁気抵抗効果膜16上に膜厚が厚い第1保護膜18が設けられている。第2磁気抵抗効果膜36は第1磁気抵抗効果膜16上に設けられている。第2磁気抵抗効果膜36上には膜厚が厚い第2保護膜38が設けられている。第1磁気抵抗効果膜16と第2磁気抵抗効果膜36との間には、第2磁気抵抗効果膜36の下地膜とされる層間絶縁膜30が形成されている。層間絶縁膜30の表面は平坦化されている。【選択図】図2

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子及びその製造方法に関する。
特許文献1には、磁気抵抗素子及びその製造方法が開示されている。磁気抵抗素子は、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する特性を備えているので、各種センサに使用されている。製造方法では、最初に、シリコン基板の上面全体に磁気抵抗素子の磁性膜が形成される。この後、磁性膜の上面に所定パターンを有するシリコン窒化膜が形成され、このシリコン窒化膜をマスクとして磁性膜がエッチングされる。これにより、所定パターンを有する磁性膜から磁気抵抗素子が形成される。
上記製造方法において、通常、エッチングのマスクとしてレジスト膜が使用されている。ところが、レジスト膜の除去に酸素ガスを用いたアッシング処理が必要とされ、酸素ガスは磁性膜の磁気特性を劣化させる虞がある。このため、磁性膜のエッチングのマスクにシリコン窒化膜が使用されている。
ところで、磁気抵抗素子では、更なる小型化が要求され、小型化には磁性膜の多層化が有効な手法である。磁性膜を多層化するとき、下層の磁性膜と上層の磁性膜との間に双方を絶縁分離する層間絶縁膜が必要とされる。
しかしながら、下層の磁性膜の段差に、マスクとして使用されるシリコン窒化膜の段差が加わるので、層間絶縁膜の表面に段差が形成されてしまう。このため、層間絶縁膜の表面に上層の磁性膜が形成されると、上層の磁性膜に段差が転写され、上層の磁性膜を所定パターンにエッチングしても、段差によって磁性膜の実効的な長さや幅が所定パターンよりも増加してしまう。この結果、磁気抵抗素子において、下層の磁性膜に対して、上層の磁性膜の磁気特性が劣るという点について、改善の余地があった
特開2009−49191号公報
本発明は上記事実を考慮し、上層の磁気抵抗効果膜の磁気検出パターン精度を向上させて、上層の磁気抵抗効果膜の磁気特性を向上させることができる磁気抵抗効果素子及びその製造方法を得ることが目的である。
請求項1に記載された発明に係る磁気抵抗効果素子は、基板と、基板の主面上に設けられ、第1磁気検出パターンを有し、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果膜と、第1磁気抵抗効果膜上に設けられ、第1磁気検出パターンと同一パターンを有し、かつ、第1磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、第1磁気抵抗効果膜を保護する第1保護膜と、第1保護膜上において基板の主面の全域に設けられ、表面の少なくとも一部が平坦化された層間絶縁膜と、表面の少なくとも一部上に設けられ、第2磁気検出パターンを有し、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果膜と、第2磁気抵抗効果膜上に設けられ、第2磁気検出パターンと同一パターンを有し、かつ、第2磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、第2磁気抵抗効果膜を保護する第2保護膜と、を備えている。
請求項1に係る磁気抵抗効果素子では、第1磁気検出パターンを有し、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果膜が基板の主面上に設けられる。第1磁気抵抗効果膜上には第1磁気検出パターンを有し、第1磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有する第1保護膜が設けられる。この第1保護膜は第1磁気抵抗効果膜を保護する。一方、第2磁気検出パターンを有し、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果膜が、第1保護膜上において基板の主面の全域に設けられた層間絶縁膜の表面上に設けられる。第2磁気抵抗効果膜上には第2磁気検出パターンを有し、第2磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有する第2保護膜が設けられる。この第2保護膜は第2磁気抵抗効果膜を保護する。
ここで、層間絶縁膜の表面の少なくとも一部が平坦化され、この表面の一部上に第2磁気抵抗効果膜が設けられる。このため、第1磁気抵抗効果膜の段差及び第1保護膜の段差が第2磁気抵抗効果膜に転写されないので、第2磁気抵抗効果膜の第2磁気検出パターン精度は第1磁気抵抗効果膜の第1磁気検出パターン精度と同一にすることができる。
請求項2に記載された発明に係る磁気抵抗効果素子の製造方法は、基板の主面上に外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果膜を形成する工程と、第1磁気検出パターンを有し、かつ、第1磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、第1磁気抵抗効果膜を保護する第1保護膜を第1磁気抵抗効果膜上に形成する工程と、第1保護膜をマスクとして第1磁気抵抗効果膜をパターンニングし、第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜を形成する工程と、第1保護膜上において基板の主面の全域に層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜の表面の少なくとも一部を平坦化する工程と、層間絶縁膜の表面上に外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果膜を形成する工程と、第2磁気検出パターンを有し、かつ、第2磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、第2磁気抵抗効果膜を保護する第2保護膜を層間絶縁膜の表面の少なくとも一部上に第2磁気抵抗効果膜を介して形成する工程と、第2保護膜をマスクとして第2磁気抵抗効果膜をパターンニングし、第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜を形成する工程と、を備えている。
請求項2に係る磁気抵抗効果素子の製造方法では、基板の主面上に、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果膜が形成される。第1磁気抵抗効果膜上には、第1磁気検出パターンを有し、かつ、第1磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、第1磁気抵抗効果膜を保護する第1保護膜が形成される。第1保護膜をマスクとして第1磁気抵抗効果膜がパターンニングされ、第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜が形成される。そして、第1保護膜上において基板の主面の全域に層間絶縁膜が形成される。層間絶縁膜の表面上に、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果膜が形成される。第2磁気抵抗効果膜上には、第2磁気検出パターンを有し、かつ、第2磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、第2磁気抵抗効果膜を保護する第2保護膜が形成される。第2保護膜をマスクとして第2磁気抵抗効果膜がパターンニングされ、第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜が形成される。
ここで、層間絶縁膜の表面の少なくとも一部が平坦化される。平坦化されると、層間絶縁膜の表面の少なくとも一部では、第1磁気抵抗効果膜の段差及び第1保護膜の段差が無くなる。そして、この表面の一部上に第2磁気抵抗効果膜が形成される。このため、第1磁気抵抗効果膜の段差及び第1保護膜の段差が第2磁気抵抗効果膜に転写されないので、第1磁気抵抗効果膜の第1磁気検出パターン精度と同一の第2磁気検出パターン精度によって第2磁気抵抗効果膜を形成することができる。
請求項3に記載された発明に係る磁気抵抗効果素子の製造方法では、請求項2に係る磁気抵抗効果素子の製造方法において、平坦化する工程は、化学機械研磨によって層間絶縁膜の表面の全域を平坦化する工程である。
請求項3に係る磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、平坦化する工程に、化学機械研磨が使用される。このため、層間絶縁膜の表面の全域が短時間に平滑な表面とされる。
請求項4に記載された発明に係る磁気抵抗効果素子の製造方法では、請求項2又は請求項3に係る磁気抵抗効果素子の製造方法において、第1保護膜を形成する工程、第2保護膜を形成する工程は、各々、シリコン窒化膜を形成する工程である。
請求項4に係る磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、第1保護膜、第2保護膜の各々をシリコン窒化膜により形成することができる。
請求項5に記載された発明に係る磁気抵抗効果素子の製造方法では、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法において、第1磁気抵抗効果膜を形成する工程、第2磁気抵抗効果膜を形成する工程は、各々、異方性エッチングによってパターンニングすることにより、第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜、第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜のそれぞれを形成する工程である。
請求項5に係る磁気抵抗効果素子の製造方法によれば、第1磁気抵抗効果膜を形成する工程、第2磁気抵抗効果膜を形成する工程が、各々、異方性エッチングによってパターンニングされ、第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜、第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜のそれぞれを形成する工程とされる。このため、例えば等方性エッチングによるパターンニングに比べて、第1磁気検出パターン精度、第2磁気検出パターン精度のそれぞれを向上させることができる。
本発明に係る磁気抵抗効果素子及びその製造方法は、上層の磁気抵抗効果膜のパターン精度を向上させて、上層の磁気抵抗効果膜の磁気特性を向上させることができるという優れた効果を有する。
本発明の一実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の分解斜視図である。 一実施の形態に係る磁気抵抗効果素子の製造方法を説明する第1工程断面図(図1に示されるA−A線で切った断面図)である。 磁気抵抗効果素子の製造方法を説明する第2工程断面図である。 磁気抵抗効果素子の製造方法を説明する第3工程断面図である。 磁気抵抗効果素子の製造方法を説明する第4工程断面図である。
以下、図1〜図5を用いて、本発明の一実施の形態に係る磁気抵抗効果素子及びその製造方法を説明する。
(磁気抵抗効果素子の全体構成)
図1に示されるように、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10は、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果(MR: magnetoresistance)膜16及び第2磁気抵抗効果膜36を基板12の主面上に備えている。磁気抵抗効果素子10は、例えば直列回路センサ、ブリッジ回路センサ等の構成部品として使用されている。詳しく説明すると、第1磁気抵抗効果膜16の一端は配線26に接続され、第2磁気抵抗効果膜36の一端は配線46に接続され、この配線26と配線46とは電気的に直接に接続されている。一方、第1磁気抵抗効果膜16の他端は同様に配線26に接続され、この配線26は図示省略の電源端子又は出力端子に接続されている。第2磁気抵抗効果膜36の他端は同様に配線46に接続され、この配線46は図示省略の出力端子又は電源端子に接続されている。
本実施の形態において、磁気抵抗効果素子10は、第1磁気抵抗効果膜16を下層とし、第2磁気抵抗効果膜36を上層として、第1磁気抵抗効果膜16上に第2磁気抵抗効果膜36を積層した多層構造とされている。第1磁気抵抗効果膜16と第2磁気抵抗効果膜36との間には双方を絶縁分離する層間絶縁膜30が設けられている。
第1磁気抵抗効果膜16は、複数本の第1直線部16A及び複数本の第2直線部16Bを備えている。複数本の第1直線部16Aは、基板12の平面上において、第1方向へ延在し、かつ、第1方向と直交する第2方向へ一定間隔離間されて平行に配置されている。1つの第2直線部16Bは、第2方向へ延在し、隣接する2本の第1直線部16Aの一端部のそれぞれに一体に形成され、かつ、一端部間を電気的に接続する構成とされている。他の1つの第2直線部16Bは、同様に第2方向へ延在し、他の隣接する2本の第1直線部16Aの他端部のそれぞれに一体に形成され、かつ、他端部間を電気的に接続する構成とされている。すなわち、第1磁気抵抗効果膜16の第1磁気検出パターンは平面視においてミアンダパターンとされている。
第2磁気抵抗効果膜36は、第1磁気抵抗効果膜16と同様に、複数本の第1直線部36A及び複数本の第2直線部36Aを備えている。第2磁気抵抗効果膜36の第2磁気検出パターンは第1磁気検出パターンと同様にミアンダパターンとされている。本実施の形態では、第1磁気検出パターンと第2磁気検出パターンとは基板12の主面上において同一位置に設けられている。なお、本実施の形態では、第1磁気検出パターンと第2磁気検出パターンとが同一位置でなくてもよい。具体的には、第1磁気抵抗効果膜16の隣接する第1直線部16A間に第2磁気抵抗効果膜36の第1直線部36Aが配置され、第1磁気検出パターンに対して、第2磁気検出パターンが第2方向へずれてもよい。また、第1磁気抵抗効果膜16の第1直線部16Aの延在方向に対して、第2磁気抵抗効果膜36の第1直線部36Aが交差する方向へ配置され、第1磁気検出パターンに対して、第2磁気検出パターンが一定角度ずれてもよい。
(磁気抵抗効果素子の断面構成)
図2に示されるように、磁気抵抗効果素子10は基板12をベースとして構成されている。基板12として、例えばシリコン半導体基板が使用されている。第1磁気抵抗効果膜16及び第2磁気抵抗効果膜36が形成される基板12の主面(図2中、上側表面)には絶縁膜14が設けられている。絶縁膜14は、第1磁気抵抗効果膜16の下地膜として表面が平坦に形成されると共に、第1磁気抵抗効果膜16と基板12とを絶縁分離する構成とされている。絶縁膜14として、例えば基板12を酸化して形成されたシリコン酸化膜が使用されている。
絶縁膜14の表面上には第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜16が設けられている。第1磁気抵抗効果膜16として、本実施の形態では、20nm〜30nmの膜厚を有するニッケル−コバルト(Ni-Co)膜又はニッケル−鉄(Ni-Fe)膜が使用されている。第1磁気抵抗効果膜16上には第1保護膜18が設けられている。第1保護膜18は、第1磁気抵抗効果膜16の第1磁気検出パターンと同一パターンを有し、第1磁気抵抗効果膜16の膜厚よりも厚い膜厚に形成されている。第1保護膜18として、本実施の形態では、150nm〜250nmの膜厚を有するシリコン窒化膜が使用されている。そして、第1保護膜18は、磁気抵抗効果素子10の製造プロセスにおいて、第1磁気抵抗効果膜16を第1磁気検出パターンに形成するエッチングマスクとして使用され、かつ、第1磁気抵抗効果膜16をエッチング等から保護して物理的ダメージを防止する機能を備えている。
第1保護膜18上において、基板12の主面上の全域には層間絶縁膜22が設けられている。層間絶縁膜22は第1磁気抵抗効果膜16とその上層の配線26とを絶縁分離する構成とされている。本実施の形態において、層間絶縁膜22としては、第1保護膜18と同一種類のシリコン窒化膜が使用されている。第1磁気抵抗効果膜16の一端部上及び他端部上において、第1保護膜18及び層間絶縁膜22には上下方向に貫通する接続孔(スルーホール又はビアホール)24が設けられている。層間絶縁膜22上には配線26が設けられ、配線26は接続孔24を通って第1磁気抵抗効果膜16の一端又は他端に電気的に接続されている。配線26として、例えばアルミニウム合金膜が使用されている。
配線26上において基板12の主面上の全域には層間絶縁膜30が設けられ、層間絶縁膜30の表面32は平坦化されている。本実施の形態では、基板12の主面の全域において層間絶縁膜30の表面32が平坦化されているが、第2磁気抵抗効果膜36が配置される層間絶縁膜30の表面32の少なくとも一部が平坦化されていてもよい。層間絶縁膜30は第2磁気抵抗効果膜36の下地膜として使用され、かつ、第2磁気抵抗効果膜36と配線26とを絶縁分離する構成とされている。本実施の形態において、層間絶縁膜30として、例えばシリコン窒化膜が使用されている。なお、同等の機能を有していれば、層間絶縁膜30として、シリコン酸化膜や、シリコン酸化膜とシリコン窒化膜との積層膜を使用することができる。
層間絶縁膜30の表面32上には第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜36が設けられている。第2磁気抵抗効果膜36は第1磁気抵抗効果膜16と同一膜厚、かつ、同一材料によって形成されている。第2磁気抵抗効果膜36上には第1保護膜18と同様の第2保護膜38が設けられている。すなわち、第2保護膜38は、第2磁気抵抗効果膜36の第2磁気検出パターンと同一パターンを有し、第2磁気抵抗効果膜36の膜厚よりも厚い膜厚に形成され、第1保護膜18と同一材料によって形成されている。
第2保護膜38上において、層間絶縁膜30の表面32の全域には層間絶縁膜42が設けられている。層間絶縁膜42は、層間絶縁膜22と同様に、第2磁気抵抗効果膜36とその上層の配線46とを絶縁分離する構成とされている。本実施の形態において、層間絶縁膜42は第2保護膜38と同一材料によって形成されている。第2磁気抵抗効果膜36の一端部上及び他端部上において、第2保護膜38及び層間絶縁膜42には上下方向に貫通する接続孔44が設けられている。層間絶縁膜42上には配線46が設けられ、配線46は接続孔44を通って第2磁気抵抗効果膜36の一端又は他端に電気的に接続されている。配線46は配線26と同一材料によって形成されている。
配線46上において基板12の主面上の全域には保護膜50が設けられている。保護膜50として、例えばシリコン窒化膜が使用されている。
(磁気抵抗効果素子の製造方法)
本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10の製造方法は以下の通りである。最初に、基板12の主面上の全域に絶縁膜14が形成される(図3参照)。絶縁膜14は、熱酸化法を使用して、基板12としてのシリコン半導体基板の表面を酸化させることによって形成される。基板12の主面は元々平坦面とされているので、絶縁膜14の表面は平坦面とされる。
次に、絶縁膜14の表面上の全域に第1磁気抵抗効果膜16が形成され、引き続き第1磁気抵抗効果膜16上の全域に第1保護膜18が形成される(図3参照)。第1磁気抵抗効果膜16は例えばスパッタリング法を使用して形成される。また、第1保護膜18は例えばプラズマ化学的気相析出(CVD: Chemical Vapor Deposition)法を使用して形成される。第1保護膜18が形成された後、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1保護膜18上に第1磁気検出パターンを有するフォトレジスト材からなるマスク20が形成される(図3において一点鎖線で示されている)。なお、第1磁気抵抗効果膜16及び第1保護膜18は、全域ではなく、絶縁膜14の表面上の一部に形成されてもよい。
マスク20を用いて第1保護膜18がエッチングされると、第1磁気検出パターンを有する第1保護膜18が形成される。エッチングにはCF4 ガスを用いた等方性エッチングが使用される。等方性エッチングにより、第1保護膜18の膜厚方向及び膜面方向へのエッチングが進行し、第1保護膜18の側面がテーパ状に形成される。第1磁気検出パターンを有する第1保護膜18が形成された後、マスク20が除去される。マスク20の除去にはO2 ガスを用いたアッシング処理が使用される。アッシング処理において、第1磁気抵抗効果膜16は第1保護膜18によって保護されている。引き続き、第1保護膜18をマスクとして用いて第1磁気抵抗効果膜16がエッチングされると、第1保護膜18の第1磁気検出パターンが転写されて、図3に示されるように、第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜16が形成される。エッチングにはAr ガスを用いた異方性エッチングとしてのスパッタエッチングが使用される。スパッタエッチングにより、第1磁気抵抗効果膜16の側面は基板12の主面に対して略垂直な面とされる。スパッタエッチングでは、第1保護膜18の側面がテーパ状とされているので、Ar 原子で叩出された第1磁気抵抗効果膜16の残留物が第1保護膜18の側面に付着し難い。
この後、第1保護膜18上において、基板12の主面上の全域に層間絶縁膜22が形成される(図4参照)。層間絶縁膜22は例えばプラズマCVD法を用いて形成される。フォトリソグラフィ技術及びエッチングを用いて、第1磁気抵抗効果膜16の一端部上及び他端部上の層間絶縁膜22に接続孔24が形成される(図4参照)。ここで、第1保護膜18、層間絶縁膜22は各々同一材料のシリコン窒化膜によって形成されているので、同一種類のエッチングガスを用いて第1保護膜18及び層間絶縁膜22に連続的なエッチングを行い、接続孔24を簡易に形成することができる。図4に示されるように、接続孔24を通って第1磁気抵抗効果膜16の一端に接続された配線26及び第1磁気抵抗効果膜16の他端に接続された配線26が層間絶縁膜22上に形成される。配線26は、例えばスパッタリングにより形成され、フォトリソグラフィ技術及び異方性エッチングによりパターンニングされる。
図5に示されるように、第1保護膜18上及び配線26上において、基板12の主面上の全域に層間絶縁膜30が形成され、層間絶縁膜30の表面32が平坦化される。層間絶縁膜30はプラズマCVD法を用いて形成される。本実施の形態において、平坦化には化学機械研磨(CMP: Chemical Mechanical Polishing)が使用される。CMPでは、研磨剤が持つ表面化学作用又は研磨液に含まれる化学成分の作用を利用して、研磨剤と層間絶縁膜30との相対運動により層間絶縁膜30の表面32が機械的に研磨される。CMPでは、層間絶縁膜30の表面32の全域を短時間に平滑面とすることができるが、平坦化には他の手法が使用可能である。例えば、エッチングバック法やバイアススパッタリング法が平坦化の手法として使用可能である。エッチングバック法は、表面32の段差が無くなるまで層間絶縁膜30を厚い膜厚で形成し、この後、適正な膜厚になるまで層間絶縁膜30の表面32を均等にエッチングする方法である。バイアススパッタリング法は、層間絶縁膜30を堆積しながら層間絶縁膜30の表面32をエッチングする方法である。エッチングバック法やバイアススパッタリング法が使用される場合、第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜36が形成される、層間絶縁膜30の表面32の一部を平坦化することが可能である。
次に、前述の図2に示されるように、層間絶縁膜30の平坦化された表面32上に第2磁気抵抗効果膜36、第2保護膜38、層間絶縁膜42、配線46のそれぞれが形成される。これらは第1磁気抵抗効果膜16、第1保護膜18、層間絶縁膜22、配線26のそれぞれの形成方法と同一の形成方法によって形成される。そして、配線46上において基板12の主面上の全域に保護膜50が形成される。保護膜50はプラズマCVD法を用いて形成される。なお、保護膜50には、テトラエソキシシラン膜等が使用可能である。これら一連の製造工程が終了すると、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10が完成する。
(本実施の形態の作用及び効果)
本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10では、図1及び図2に示されるように、層間絶縁膜30の表面32の少なくとも一部が平坦化され、この表面32の一部上に第2磁気抵抗効果膜36が設けられる。このため、第1磁気抵抗効果膜16の段差及び第1保護膜18の段差が第2磁気抵抗効果膜36に転写されないので、第2磁気抵抗効果膜36の第2磁気検出パターン精度は第1磁気抵抗効果膜16の第1磁気検出パターン精度と同一にすることができる。
従って、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10によれば、上層の第2磁気抵抗効果膜36の第2磁気検出パターン精度を向上させて、第2磁気抵抗効果膜36の磁気特性を向上させることができる。
加えて、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10では、第1磁気抵抗効果膜16上に第2磁気抵抗効果膜36を積層した多層構造とされているので、基板12の主面上における第1磁気抵抗効果膜16及び第2磁気抵抗効果膜36の占有面積が小さくなる。このため、磁気抵抗効果素子10の集積度を向上させて、磁気抵抗効果素子10の小型化が実現可能となる。
また、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10の製造方法では、図2〜図5に示されるように、第1保護膜18上において基板12の主面の全域に層間絶縁膜30が形成され、この層間絶縁膜30の表面32の少なくとも一部が平坦化される。平坦化されると、層間絶縁膜30の表面32の少なくとも一部では、第1磁気抵抗効果膜16の段差及び第1保護膜18の段差が無くなる。そして、この表面32の一部上に第2磁気抵抗効果膜36が形成される。このため、第1磁気抵抗効果膜16の段差及び第1保護膜18の段差が第2磁気抵抗効果膜36に転写されないので、第1磁気抵抗効果膜16の第1磁気検出パターン精度と同一の第2磁気検出パターン精度によって第2磁気抵抗効果膜36を形成することができる。
さらに、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10の製造方法では、図5に示されるように、層間絶縁膜30を平坦化する工程に、CMPが使用される。このため、層間絶縁膜30の表面32の全域が短時間に平滑な表面とされる。
また、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10の製造方法では、第1保護膜18を形成する工程、第2保護膜38を形成する工程は各々シリコン窒化膜を形成する工程とされる(図2及び図3参照)。そして、第1保護膜18と同一材料のシリコン窒化膜によって層間絶縁膜22が形成され、第1保護膜18及び層間絶縁膜22に接続孔24が形成される。同様に、第2保護膜38と同一材料のシリコン窒化膜によって層間絶縁膜42が形成され、第2保護膜38及び層間絶縁膜42に接続孔44が形成される。このため、接続孔24、接続孔44は、各々、連続的なエッチングにより形成することができるので、簡易に形成することができる。
さらに、本実施の形態に係る磁気抵抗効果素子10の製造方法では、第1磁気抵抗効果膜16を形成する工程、第2磁気抵抗効果膜36を形成する工程が、各々、異方性エッチングによってパターンニングされる(図2及び図3参照)。これにより、第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜16、第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜36のそれぞれが形成される。このため、例えば等方性エッチングによるパターンニングに比べて、第1磁気検出パターン精度、第2磁気検出パターン精度のそれぞれを向上させることができる。
[上記実施の形態の補足説明]
本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲において例えば以下の通り変形可能である。例えば、本発明は、基板12の主面上に3層以上の磁気抵抗効果膜を積層した多層構造としてもよい。この場合、1層目と2層目の磁気抵抗効果膜間に表面が平坦化された層間絶縁膜が形成され、2層目と3層目の磁気抵抗効果膜間にも表面が平坦化された層間絶縁膜が形成される。また、層間絶縁膜は単層構造に限定されるものではなく、本発明では、例えばシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とを積層した積層膜により層間絶縁膜を形成してもよい。
10 磁気抵抗効果素子
12 基板
16 第1磁気抵抗効果膜
18 第1保護膜
26、46 配線
30 層間絶縁膜
32 表面
36 第2磁気抵抗効果膜
38 第2保護膜

Claims (5)

  1. 基板と、
    前記基板の主面上に設けられ、第1磁気検出パターンを有し、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果膜と、
    前記第1磁気抵抗効果膜上に設けられ、前記第1磁気検出パターンと同一パターンを有し、かつ、前記第1磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第1磁気抵抗効果膜を保護する第1保護膜と、
    前記第1保護膜上において前記基板の主面の全域に設けられ、表面の少なくとも一部が平坦化された層間絶縁膜と、
    前記表面の少なくとも一部上に設けられ、第2磁気検出パターンを有し、外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果膜と、
    前記第2磁気抵抗効果膜上に設けられ、前記第2磁気検出パターンと同一パターンを有し、かつ、前記第2磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第2磁気抵抗効果膜を保護する第2保護膜と、
    を備えた磁気抵抗効果素子。
  2. 基板の主面上に外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第1磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    第1磁気検出パターンを有し、かつ、前記第1磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第1磁気抵抗効果膜を保護する第1保護膜を前記第1磁気抵抗効果膜上に形成する工程と、
    前記第1保護膜をマスクとして前記第1磁気抵抗効果膜をパターンニングし、前記第1磁気検出パターンを有する第1磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    前記第1保護膜上において前記基板の主面の全域に層間絶縁膜を形成し、前記層間絶縁膜の表面の少なくとも一部を平坦化する工程と、
    前記層間絶縁膜の表面上に外部磁界に応じて電気抵抗が変化する第2磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    第2磁気検出パターンを有し、かつ、前記第2磁気抵抗効果膜の膜厚よりも厚い膜厚を有し、前記第2磁気抵抗効果膜を保護する第2保護膜を前記層間絶縁膜の表面の少なくとも一部上に前記第2磁気抵抗効果膜を介して形成する工程と、
    前記第2保護膜をマスクとして前記第2磁気抵抗効果膜をパターンニングし、前記第2磁気検出パターンを有する第2磁気抵抗効果膜を形成する工程と、
    を備えた磁気抵抗効果素子の製造方法。
  3. 前記平坦化する工程は、化学機械研磨によって前記層間絶縁膜の表面の全域を平坦化する工程である請求項2に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  4. 前記第1保護膜を形成する工程、前記第2保護膜を形成する工程は、各々、シリコン窒化膜を形成する工程である請求項2又は請求項3に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
  5. 前記第1磁気抵抗効果膜を形成する工程、前記第2磁気抵抗効果膜を形成する工程は、各々、異方性エッチングによってパターンニングすることにより、前記第1磁気検出パターンを有する前記第1磁気抵抗効果膜、前記第2磁気検出パターンを有する前記第2磁気抵抗効果膜のそれぞれを形成する工程である請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載の磁気抵抗効果素子の製造方法。
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