JP4485499B2 - 磁気検出装置およびその製造方法 - Google Patents

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    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance

Description

本発明は、異方性磁気抵抗効果(AMR効果)、巨大磁気抵抗効果(GMR効果)、あるいはトンネル磁気抵抗効果(TMR効果)を利用して、外部磁界を検出する磁気検出素子と、この検出素子の電気抵抗に基づく電位の変化を検出する検出回路とを備えた磁気検出装置およびその製造方法に関する。
外部磁界を検出する磁気検出装置は、非接触式のON−OFFスイッチや、回転位相または回転数を検出する回転エンコーダなどとして使用されている。従来のこの種の磁気検出装置は、磁気検出素子としてホール素子を使用したものが主であった。しかし、ホール素子を使用した磁気検出装置は、検出出力の補正回路が必要となり、検出回路の回路構成が複雑になる欠点があった。その点、磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子は、検出回路の回路構成を比較的単純にでき、しかも高精度な外部磁界の検出が可能であるという利点を有している。
磁気検出装置は、基板上に、複数組の前記磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子と、前記検出回路とを形成し、各組毎に前記基板をダイシングして個々にチップ化し、その後、パッケージ化して製品となる。
特開平2004−327651号公報
上記した製造過程では、前記磁気検出素子が外部環境に曝されないように保護すべく前記磁気検出素子上を絶縁保護層で覆う。
従来、前記絶縁保護層にはシリカ(SiO)層を使用していた。しかし、シリカ層を前記絶縁保護層に使用した場合、熱環境下では、大気中の酸素が透過して、前記磁気検出素子が酸化の影響を受けやすく、前記磁気検出素子の抵抗値が上昇するといった問題があった。前記磁気検出素子の抵抗変化によって磁気感度が低下するため、前記磁気検出素子は、外部磁界が及ばない状態では常にほぼ一定の抵抗値を保っていることが必要である。
一方、前記シリカ層に代わって、アルミナ(Al)層を用いると前記磁気検出素子の耐熱性を向上できるが、今度は耐水性が悪化するといった問題があった。すなわち水によって前記アルミナ層が溶解してしまい、前記磁気検出素子を適切に外部環境から保護できなかった。製造過程で、前記水は、特に、前記基板をダイシングするときに摩擦熱を冷やすための冷却水として用いられる。よって耐水性の高い絶縁保護層で前記磁気検出素子を覆う必要があった。
また、前記磁気検出装置は携帯電話等の小型電子機器に内臓されるものであるため、前記磁気検出素子上を覆う絶縁保護層は、できる限り少ない層数で耐熱性と耐水性に優れたものとし、前記磁気検出装置の小型化を実現したい。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、特に、前記磁気検出素子上を覆う絶縁保護層の層構造を適正化することで、耐熱性と耐水性に優れた信頼性の高い磁気検出装置を提供することを目的としている。
また本発明は、製造過程で施される加熱処理や、ダイシング時に使用される冷却水に曝されても、前記絶縁保護層の優れた耐熱性と耐水性により、適切且つ容易に磁気検出素子の特性劣化を抑制できる磁気検出装置の製造方法を提供することを目的としている。
本発明における磁気検出装置は、
基板上に、外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子を備えるセンサ構成部と、前記センサ構成部に接続され、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化に基づく電位の変化を検出する検出回路と、を有し、
前記磁気検出素子上は、アルミナ(Al 2 3 )層とシリカ(SiO 2 )層で構成される絶縁保護層で覆われ、
前記磁気検出素子の露出部分がないように前記磁気検出素子の表面全体が前記アルミナ層で覆われ、前記シリカ層が前記アルミナ層の露出部分がないように、前記アルミナ層の表面全体を覆った状態でパッケージ化されていることを特徴とするものである。
このように本発明では、前記磁気検出素子上を覆う絶縁保護層を、アルミナ層と、前記アルミナ層上に形成されたシリカ層との2層構造で形成している。前記アルミナ層により耐熱性を向上させ、耐水性の悪い前記アルミナ層を保護すべく前記アルミナ層上を前記シリカ層で覆う。なお前記シリカ層と前記アルミナ層とが逆に積層されると好ましくない。かかる場合、絶縁保護層の最表層が前記アルミナ層となるが、前記アルミナ層は耐水性が悪いために、例えばダイシング中の水によって溶け出してしまう。これにより、耐熱性の悪いシリカ層が露出し、前記磁気検出素子が酸素の影響を受けて酸化されやすい。よって下からシリカ層、アルミナ層の順に積層された絶縁保護層では本発明の効果を適切に得られない。本発明のように、前記磁気検出素子上をアルミナ層で覆い、前記アルミナ層上をシリカ層で覆うことで、少ない層数で、耐熱性と耐水性の双方に優れた信頼性の高い磁気検出装置を実現できる。
本発明では、前記磁気検出素子と、前記磁気検出素子とは別の抵抗素子とが電極層を介して直列に接続されており、前記磁気検出素子とともに、前記抵抗素子の表面全体及び前記電極層の表面全体が前記絶縁保護層で覆われていることが好ましい。
また、前記抵抗素子は、外部磁界により電気抵抗が変化しない固定抵抗素子であることが好ましい。
また、前記固定抵抗素子は、積層順が異なるが前記磁気検出素子と同じ膜構成であることが好ましい。
また本発明では、前記磁気検出素子、あるいは、前記固定抵抗素子、または、前記磁気検出素子及び前記固定抵抗素子と、前記検出回路とを接続する導電性の接続層上も、前記絶縁保護層で覆われることが好ましい。
これにより、前記固定抵抗素子及び前記接続層上も耐熱性と耐水性の優れた状態にでき、より効果的に、安定した特性を有する信頼性の高い磁気検出装置を実現できる。
本発明では、前記基板上に、前記検出回路が形成され、前記検出回路上は絶縁層で覆われ、前記絶縁層上に前記センサ構成部が設けられ、前記絶縁層上の前記センサ構成部と前記基板上の前記検出回路とが導通接続されていることが、磁気検出装置の小型化を実現でき、また前記検出回路及び前記センサ構成部の双方を適切に絶縁保護できて好ましい。
本発明では、前記検出回路上を覆う絶縁下地層と、前記絶縁下地層上を覆うレジスト層とを有し、前記レジスト層の表面の平坦化度が、前記絶縁下地層の表面よりも高いことが好ましい。
また本発明では、前記検出回路上を覆う前記絶縁層は、下から窒化ケイ素で形成された絶縁下地層、レジスト層、及び窒化ケイ素で形成された絶縁上面層とで構成されることが好ましい。
また本発明では、前記磁気検出素子及び前記抵抗素子はミアンダ形状で形成され、長手方向の両端に電極層が設けられていることが好ましい。
また本発明では、前記アルミナ層の膜厚を、前記シリカ層の膜厚よりも薄く形成できる。
本発明は、基板上に、外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子を備えるセンサ構成部と、前記センサ構成部に接続され、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化に基づく電位の変化を検出する検出回路と、を有する磁気検出装置の製造方法において、
(a) 前記基板上に、複数組の前記検出回路及び前記センサ構成部を形成する工程、
(b) 前記磁気検出素子の露出部分がないように前記磁気検出素子の表面全体をアルミナ(Al23)層で覆うとともに、前記アルミナ層の露出部分がないように、前記アルミナ層の表面全体をシリカ(SiO2)で覆う工程、
(c) 前記シリカ層が露出した状態で、前記基板を各組ごとに、冷却水を噴射しながらダイシングし、個々にチップ化する工程、
(d) チップ化された各磁気検出装置を前記アルミナ層及び前記シリカ層により前記磁気検出素子の表面全体が覆われた状態のまま、パッケージ化する工程、
を有することを特徴とするものである。
本発明では、前記(b)工程で、前記アルミナ層を前記磁気検出素子上に設けることで、耐熱性を向上させることが出来る。一方、アルミナ層が前記絶縁保護層の最表層として曝されると、前記(c)工程でのダイシング時に使用される冷却水によって前記アルミナ層が溶けてしまうため、前記(b)工程で前記アルミナ層を保護すべく耐水性に優れるシリカ層を前記アルミナ層上に形成している。
以上により、製造工程で熱処理を行っても、前記磁気検出素子が酸化されることなく、前記磁気検出素子の酸化による抵抗値変動を適切に抑制出来る。さらに前記(c)工程でのダイシング時における冷却水の使用によっても前記絶縁保護層が腐食、溶解するのを適切に防止できる。
本発明では、絶縁保護層を、アルミナ層とシリカ層の2層構造で形成し、前記(c)工程に示すように、前記シリカ層が露出した状態で、ダイシングを施したり、あるいは熱処理を施しても耐水性及び耐熱性を低下させることなく、適切に安定した特性を有する磁気検出装置を製造できる。このように本発明では、前記絶縁保護層を2層構造にすればよいため、前記絶縁保護層の製造も簡単であり、また前記磁気検出装置の小型化を実現できる。
本発明では、前記(a)工程を以下の工程により行うことが好ましい。
(a−1) 前記基板上に、複数組の前記検出回路を形成する工程、
(a−2) 前記検出回路上を絶縁層で覆う工程、
(a−3) 前記絶縁層上に複数組の前記センサ構成部を形成し、各センサ構成部と各検出回路とを導通接続させる工程。
これにより、磁気検出装置の小型化を実現でき、また前記検出回路及び前記センサ構成部の双方を適切に絶縁保護できて好ましい。
また本発明では
前記センサ構成部の形成時、前記磁気検出素子とは別の抵抗素子を前記磁気検出素子と電極層を介して直列に接続して形成し、
前記(b)工程時に、前記磁気検出素子とともに、記抵抗素子の表面全体及び前記電極層の表面全体を、前記アルミナ層で覆い、さらに、前記アルミナ層の表面全体を前記シリカ層で覆うことが好ましい。
また、前記(b)工程時に、前記磁気検出素子、あるいは、前記固定抵抗素子、または、前記磁気検出素子及び前記固定抵抗素子と、前記検出回路とを接続する導電性の接続層上も、前記アルミナ層で覆い、さらに、前記アルミナ層上を前記シリカ層で覆うことが好ましい。
これにより、前記固定抵抗素子及び前記接続層上も耐熱性と耐水性の優れた状態に形成でき、より効果的に、安定した特性を有する磁気検出装置を製造できる。
本発明によれば、磁気検出素子上をアルミナ層で覆い、前記アルミナ層上をシリカ層で覆うことで、少ない層数で、耐熱性と耐水性の双方に優れた信頼性の高い磁気検出装置を実現できる。
また本発明の磁気検出装置の製造方法によれば、前記磁気検出素子上を覆う絶縁保護層を、アルミナ層とシリカ層の2層構造で形成し、前記シリカ層が露出した状態で、ダイシングや熱処理を施しても、耐水性及び耐熱性を低下させることなく、適切に安定した特性を有する磁気検出装置を製造できる。このように本発明では、前記絶縁保護層を2層構造にすればよいため、前記絶縁保護層の製造も簡単であり、また前記磁気検出装置の小型化を実現できる。
図1は本実施の形態の磁気検出装置を示す斜視図、図2は、図1の磁気検出装置のII−II線での縦断面図、である。
図1に示す磁気検出装置1は、磁気検出素子10と固定抵抗素子20および検出回路が一体化されたICパッケージであり、小型で且つ薄型に構成されている。
この磁気検出装置1は、マグネットMなどの磁界発生部材が接近したときに、例えばパルス状のON出力を得ることができる。例えば、この磁気検出装置1は、折り畳み式の携帯電話においてキースイッチが配列された本体部に内蔵される。液晶デバイスなどの表示装置を有する折り畳み部には、マグネットMが搭載され、本体部と折り畳み部とが折り畳み状態となったときに、前記マグネットMが磁気検出装置1に接近し、マグネットMから発せられる磁界が磁気検出装置1で検出されて、この磁気検出装置1からON出力が得られる。
この磁気検出装置1の配置箇所は、前記携帯電話に限られないが、本実施形態の磁気検出装置1は、より適切に小型化を実現できるので、小型電子機器に内臓されることが好適である。
磁気検出素子10は、磁気抵抗効果を利用して、外部磁界によって電気抵抗が変化するものである。固定抵抗素子20は、磁気検出素子10と実質的に同じ電気抵抗を有し且つ同じ温度係数を有し、しかも、磁気検出素子10が反応する大きさの外部磁界によっては電気抵抗が実質的に変化しないものである。
磁気検出素子10は巨大磁気抵抗効果(GMR効果)を利用して外部磁界を検出するものである。前記磁気検出素子10は、下から反強磁性層/固定磁性層/非磁性層/フリー磁性層の順(あるいは、その逆)の基本積層構造を有する。前記反強磁性層は、Ir・Mn合金(イリジウム・マンガン合金)やPt・Mn合金(白金・マンガン合金)などで形成される。固定磁性層やフリー磁性層は、Co・Fe合金(コバルト・鉄合金)やNi・Fe合金(ニッケル・鉄合金)などで形成される。前記非磁性層は、Cu(銅)などの非磁性導電材料で形成される。前記磁気検出素子10は、そのほか、保護層や下地層等を有して構成される。
前記固定抵抗素子20は、磁気検出素子10と同じ膜構成であることが好ましい。すなわち前記固定抵抗素子20も前記磁気検出素子10と同じように、反強磁性層、固定磁性層、非磁性層、及びフリー磁性層の各層を有している。ただし、積層順が前記磁気検出素子10とは異なって、前記固定抵抗素子20では、例えば下から反強磁性層/固定磁性層/フリー磁性層/非磁性層の順(あるいは、その逆)に形成され、前記固定抵抗素子20を構成するフリー磁性層は、前記固定磁性層とともに磁化方向が固定された磁性層となり、外部磁界の変動によっても抵抗値は変化しない(よって、もはやフリー磁性層ではない)。なお前記固定抵抗素子20を構成する各層は、対応する前記磁気検出素子10の各層と同じ材質で且つ膜厚で形成されることが、温度係数(TCR)のばらつきを抑制する上で最適である。
前記磁気検出素子10は、GMR素子以外に、異方性磁気抵抗効果を利用したAMR素子、トンネル磁気抵抗効果を利用したTMR素子であってもよい。
図1に示すように、磁気検出素子10及び固定抵抗素子20は、その平面形状がミアンダパターンで形成されており、その基本的な電気抵抗値が高くなっている。前記ミアンダパターンで形成することで、消費電流を低減させることができる。前記磁気検出素子10を構成する固定磁性層は、反強磁性層の交換結合磁界により、図1に示すPin方向に磁化固定されている。すなわち、磁気検出素子10の長手方向と直交する方向に固定されている。そのため、図1に示すように、例えばマグネットMのN極が接近し、前記磁気検出素子10を構成するフリー磁性層がPin方向と逆方向に磁化されると、磁気検出素子10の電気抵抗値が最大となる。また、マグネットMが遠ざかり、フリー磁性層に作用する外部磁化が無くなると、磁気検出素子10の抵抗値が最小になる。
図1に示すように、磁気検出素子10の一方の端部には、低抵抗材料で形成された電極層(接続層)15が設けられ、他方の端部には同じく低抵抗材料で形成された電極層(接続層)18が設けられている。固定抵抗素子20の一方の端部には、低抵抗材料で形成された電極層(接続層)16が設けられ、他方の端部にも、低抵抗材料で形成された電極層(接続層)19が設けられている。そして、磁気検出素子10の電極層15と固定抵抗素子20の電極層16とが、リード層(接続層)17で接続され、磁気検出素子10と固定抵抗素子20とが直列に接続されている。電極層およびリード層は、金、銀、銅などの低抵抗材料を主体として形成され、例えばクロム/銅/クロムが積層されて形成される。なお前記電極層15、16及び前記リード層17は一体的に形成されている。
前記電極層18,19のどちから一方は、入力端子、他方はアース端子であり、前記リード層17は出力端子である。外部磁界が及ばないとき、前記出力端子の電位は中点電位であり、外部磁界が及ぶと、前記磁気検出素子10の抵抗値が変動し、それに基づいて、前記リード層17での電位が変動する。前記リード層17と接続される検出回路3では、外部磁界に対する前記磁気検出素子10の電気抵抗変化に基づく電位変化を検出し、さらにその検出結果に基づいてON・OFFの切換信号を生成している。
図2に示すように、前記磁気検出装置1は、例えばケイ素(Si)で形成された基板2上に、図示しないシリカ(SiO)の下地膜が一定の厚さで形成される。
前記下地膜上に、検出回路3を構成する配線層35や、能動素子36〜38及び抵抗器39等が形成されている。前記能動素子36〜38は、IC、差動増幅器、コンパレータ、出力トランジスタ等である。
前記配線層35は、例えば、アルミニウム(Al)で形成される。これにより前記配線層35を低抵抗で形成でき、また図示しないワイヤボンディング等も適切に行える。
図2に示すように、前記配線層35上から、前記能動素子36〜39上、前記抵抗器39上及び前記基板2上にかけて、下から絶縁下面層41、レジスト層42、及び絶縁上面層43の順に形成されて成る絶縁層40が形成されている。
前記絶縁層40には、前記配線層35上の一部に穴部45が形成され、前記穴部45から前記配線層35の上面が露出している。前記穴部45の平面形状は円形状、矩形状等、特に限定されるものではない。
図2に示すように、前記絶縁下面層41は、例えば、窒化ケイ素(SiN)で形成され、前記穴部45を除く前記配線層35上、前記能動素子36〜38上、前記抵抗器39上及び前記基板2上の全域に形成されている。前記絶縁下面層41は例えばスパッタ成膜される。
図2に示すように、前記絶縁下面層41上にレジスト層(平坦化レジスト)42が形成されている。前記検出回路3上での絶縁下面層41の表面に形成された凹部内には前記レジスト層42が埋められ、前記レジスト層42の表面42aは全体的に前記絶縁下面層41の表面41aよりも平坦化面に近くなっている。特に、検出回路3が形成されていない部分では、前記絶縁下面層41の表面も前記レジスト層42の表面42aと同様に高い平坦化度を有するが、前記検出回路3が形成されている部分では、前記絶縁下面層41の表面41aは、前記レジスト層42の表面42aに比べて平坦化度が悪い。前記レジスト層42を前記絶縁下面層41上に重ねることで、少なくとも、前記絶縁下面層41に覆われた前記基板2と検出回路3間の段差を緩和できる。
前記レジスト層42上には、例えば、窒化ケイ素(SiN)で形成された絶縁上面層43が形成されている。前記絶縁上面層43を設けることで、より確実に絶縁性を確保できる。前記絶縁上面層43の形成は必須ではない。
図1,図2に示すように前記絶縁層40上に、前記磁気検出素子10及び前記固定抵抗素子20を有して構成されるセンサ構成部4が形成される。前記磁気検出素子10及び固定抵抗素子20の各端部には、前記電極層15,16,18,19が形成され、図2に示すように、前記磁気検出素子10の電極層15と、前記固定抵抗素子20の電極層16間を繋ぐ前記リード層17が前記穴部45内を通って前記配線層35の露出面上にまで延出形成される。これにより、前記磁気検出素子10と前記固定抵抗素子20とが前記配線層35に、前記電極層15,16及び前記リード層17を介して電気的に接続されている。
なお前記絶縁層40に形成された穴部45は、前記磁気検出素子10の電極層18、及び前記固定抵抗素子20の電極層19と対向する位置にも形成され、図2と同様の断面形状を有して、前記磁気検出素子10が図示しない配線層上に前記電極層18を介して電気的に接続され、また、前記固定抵抗素子20が、図示しない配線層上に前記電極層19を介して電気的に接続されている。
図2に示すように、前記磁気検出素子10上は絶縁保護層30で覆われている。図2に示すように、前記絶縁保護層30は、前記磁気検出素子10上を覆うアルミナ(Al)層31と、前記アルミナ層31上を覆うシリカ(SiO)層32との2層構造である。
前記アルミナ層31は、前記シリカ層32に比べて耐熱性に優れている。一方、前記シリカ層32は前記アルミナ層31に比べて耐水性に優れている。積層順は、図2に示すように、下からアルミナ層31/シリカ層32の順に限られる。すなわち下から、シリカ層32/アルミナ層31の順であると、耐熱性及び耐水性の双方を適切に向上できない。上記したように前記アルミナ層31は耐熱性に優れるが耐水性が悪く、水分を吸収すると溶け出す傾向にある。特に問題となるのは、製造過程中でのダイシング時に使用される冷却水であるが、図2に示すよにモールド樹脂34によってパッケージ化された製品状態でも、樹脂34中を空気が透過し、空気中に含まれる水分によって前記アルミナ層31が腐食しやすい。最悪、前記アルミナ層31が溶解すると、耐熱性の悪いシリカ層32が露出し、酸素が、前記磁気検出素子10まで透過しやすい状態になり、前記磁気検出素子10の酸化による抵抗値変動に基づく特性劣化に繋がる。
一方、本実施形態のように、前記絶縁保護層30を下からアルミナ層31/シリカ層32の順にすると、空気中の水分や、あるいは製造過程中でのダイシング時に使用される冷却水が、前記シリカ層32でシャットアウトされ、前記アルミナ層31にまで及ばない。また前記シリカ層32は耐熱性が悪いので、熱環境下においては、酸素が前記シリカ層32を透過しやすいが、前記酸素は耐熱性に優れた前記アルミナ層31によって磁気検出素子10まで及ばず、前記磁気検出素子10の酸化を適切に防止できる。よって前記磁気検出素子10の抵抗値を、外部磁界が及ばない状態では、常にほぼ一定に収めることが出来る。
以上により、本実施形態では、従来に比べて耐熱性及び耐水性を適切に向上でき、前記磁気検出素子10の特性を劣化させることなく、磁気感度に優れた信頼性の高い磁気検出装置1を実現できる。
前記アルミナ層31は前記磁気検出素子10の露出部分がないように、前記磁気検出素子10の上面及び側面の周囲を完全に覆っている。よって図2に示すように、前記磁気検出素子10の側面10aにも前記アルミナ層31が設けれられている。また、前記シリカ層32は前記アルミナ層31の露出部分がないように、前記アルミナ層31の上面及び側面の周囲を完全に覆っている。よって図2に示すように、前記アルミナ層31の側面31aにも前記シリカ層32が設けられている。
前記アルミナ層31の平均膜厚は50〜500nm程度であり、前記シリカ層32の平均膜厚は50〜500nm程度である。
図1に示すように前記絶縁保護層30の形成領域は、前記磁気検出素子10上に留まらず、前記絶縁層40上に形成された前記固定抵抗素子20上、電極層15,16,18,19上及びリード層17上を含むセンサ構成部4の全域を覆っている。また、検出回路3の全部、あるいは一部が基板2上に露出する形態にあっては、前記検出回路3上も前記センサ構成部4とともに前記絶縁保護層30で覆うことが好ましい。また、図1に示す点線領域のみならず、前記絶縁層40上の全面に前記絶縁保護層30が形成されてもよい。前記絶縁保護層30はパターン形成によって区画できる。
上記によりセンサ構成部4上の全域を耐熱性及び耐水性に優れた状態にでき、より効果的に、磁気感度に優れた信頼性の高い磁気検出装置1を実現できる。
また図2に示すように、検出回路3は基板2上に形成され、前記検出回路3上は絶縁層40で覆われ、前記絶縁層40上にセンサ構成部4が形成される形態であると、前記磁気検出装置1の小型化を促進できる。特に、図2に示すように、リード層17を前記配線層35の直上に設けることで、配線層35とリード層17とを平面に展開して配置したものに比べて、小さい面積で装置を構成できる。前記電極層18,19も図示しない配線層の直上に設けられている。また、図2のような積層構造とすることで、前記検出回路3を適切に絶縁保護でき、しかも平坦化面を成す絶縁層40上に磁気検出素子10を形成できるので、前記磁気検出素子10を高精度に形成でき、よって小型化で、しかも磁気感度に優れた磁気検出装置1を実現できる。
本実施形態の磁気検出装置1の製造方法について図3を用いて説明する。図3Aに示す工程では、基板44上に、複数組の配線層35と能動素子36〜38及び抵抗器39等を有する検出回路3を形成する。前記検出回路3をCVD工程、スパッタリング工程、さらにはメッキ工程などの薄膜形成プロセスにより行う。
前記基板44は、複数組の前記検出回路3を形成できる程度の大きさで形成される。すなわち図1及び図2に示す製品状態での基板2よりも大きい大きさである。
次に、各検出回路60上及び前記基板44上にかけて、窒化ケイ素(SiN)等で形成された絶縁下面層41をスパッタ或いはCVD成膜する。このとき、ダイシングラインDLをのぞいて、前記絶縁下面層41を前記検出回路3上および前記基板44上にパターン形成することが可能である。前記ダイシングラインDLによって前記基板44上が各組ごとに区画される。
次に図3Bに示す工程では、前記絶縁下面層41上にレジスト層42を例えばスピンコートやスクリーン印刷等で塗布し、前記レジスト層42を露光現象してちょうど前記配線層35の上面の一部と膜厚方向で対向する位置に穴部42dを形成する。この露光現像の際に、前記ダイシングラインDL上の前記レジスト層42を除いても良い。そして前記穴部42dに覆われていない前記絶縁下面層41をエッチングで除去して前記配線層35上の一部を露出させる。前記レジスト層42は、その後、熱硬化させられる。
上記した図3B工程では、前記レジスト層42をマスクとして利用し、前記レジスト層42に形成された穴部42dから露出する前記絶縁下面層41をエッチングすることで、前記絶縁下面層41にも穴部41dを簡単に形成できる。なお前記ダイシングラインDL上の抜きパターンの形成も、上記した方法で形成してもよい。すなわち、前記絶縁下面層41を前記ダイシングラインDL上にも成膜し、前記レジスト層42に前記ダイシングラインDL上にて抜きパターンを形成し、前記抜きパターンから露出する前記絶縁下面層41をエッチングで除去する。
次に、前記レジスト層42上に、Al、SiO、窒化ケイ素(SiN)等で形成された絶縁上面層43をスパッタ法等にて成膜する。前記絶縁上面層43を、例えばリフトオフ用レジスト(図示しない)を用いて、前記穴部41d,42d上及びダイシングラインDL上に前記絶縁上面層43が形成されないようにパターン形成できる。前記絶縁上面層43を形成しなくてもよい。
次に図3C工程では、前記絶縁上面層43上に、前記検出回路3と同数組の磁気検出素子10、及び前記磁気検出素子10に直列接続される固定抵抗素子20を、スパッタ、メッキ、エッチング等の薄膜形成技術を用いて所定形状に形成する。
そして、図1に示す前記電極層15,16,18,19、リード層17の形成を行い、このとき前記配線層35の露出面上にまで前記リード層17や電極層18,19を延出形成して前記配線層35と前記磁気検出素子10間、及び前記配線層35と固定抵抗素子20間を電気的に接続する。
前記電極層15,16,18,19やリード層17を非磁性導電材料によりスパッタ法やメッキ法等で形成することが可能である。
次に、図3Dに示す工程では、前記磁気検出素子10、固定抵抗素子20上、前記電極層15,16,18,19、及びリード層17上の全面をアルミナ(Al)層31で覆う。さらに前記アルミナ層31上の全面をシリカ(SiO)層32で覆う。前記アルミナ層31及び前記シリカ層32をスパッタ法等で、前記ダイシングラインDL上に成膜されないようにパターン形成することが出来る。
次に、例えば、前記磁気検出素子10を構成する反強磁性層と固定磁性層間に交換結合磁界を生じさせ、前記固定磁性層の磁化をpin方向に固定するために磁場中熱処理を施す。
本実施形態では、熱処理が施されても、前記磁気検出素子10上は耐熱性に優れるアルミナ層31で覆われており、前記アルミナ層31は熱環境下で酸素を透過せず、前記磁気検出素子10が酸化されるのを適切に抑制できる。よって、前記磁気検出素子10の抵抗値が酸化によって変動せず特性劣化を防止できる。また本実施形態では、固定抵抗素子20上、前記電極層15,16,18,19、及びリード層17上も前記アルミナ層31で覆われているので、これらの層も酸化から保護できる。
また本実施形態では、反強磁性層と固定磁性層間に交換結合磁界を生じさせるための磁場中熱処理以外の熱処理が施されても、前記磁気検出素子10を適切に酸化から保護できる。
次に、前記ダイシングラインDLに沿って、前記基板44をダイシングし、個々にチップ化する。
ダイシング工程では、図4に示すように、前記基板44上に、複数組の検出回路3及びセンサ構成部4が積層されて成る製造工程中の磁気検出装置を複数組備えた磁気検出装置集合体53を設置台50上に設置する。
そして、前記基板44を、ダイシングブレード(円形回転刃)51で、前記ダイシングラインDLに沿って切断するが、このとき、摩擦熱を冷やすために、前記磁気検出装置集合体53上に、ノズル52から冷却水Wを噴射しながらダイシングを行う。
図3Dに示すように、ダイシング時、磁気検出装置集合体53の最上層は前記シリカ層32であり、前記シリカ層32が露出していても前記シリカ層32は耐水性に優れるので、前記冷却水Wに曝されても、前記シリカ層32は腐食、及び溶解することなく、前記シリカ層32の下に形成された前記アルミナ層31に直接、水がかからない。よって前記アルミナ層31が水によって腐食、溶解するといった問題が生じず、前記磁気検出素子10を適切に水分から保護できる。
本実施形態では、このように前記磁気検出素子上を、アルミナ層31で覆い、前記アルミナ層31上をシリカ層32で覆うといった簡単な保護構造で、耐水性及び耐熱性の双方を適切に向上でき、前記磁気検出素子10を外部環境から適切に保護でき、前記磁気検出素子10の特性を劣化させることがない。また、前記磁気検出素子10のみならず図3Cの時点で露出している固定抵抗素子20上や、前記電極層15,16,18,19、及びリード層17上も、前記アルミナ層31とシリカ層32とで覆うことで、センサ構成部4全域での耐熱性及び耐水性の双方を効果的に向上でき、外部環境から適切に保護できる。
図3Eに示す工程では、前記ダイシングによって個々にチップ化された各磁気検出装置1を、モールド樹脂34によってパッケージ化すると製品となる。
なお本実施形態では、磁気検出素子10と固定抵抗素子20とが一つづつ設けられているが、例えば磁気検出素子10と固定抵抗素子20とが夫々2つ設けられブリッジ回路を構成していると、より磁気感度に優れた磁気検出装置にできて好ましい。
また上記の実施形態では、磁気検出素子10と固定抵抗素子20との組み合わせであったが、例えばPin方向が異なる磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子で回路を構成したもの、あるいはマグネットのN極が接近すると抵抗変化し、S極が接近すると抵抗変化しない第1の磁気検出素子と、マグネットのS極が接近すると抵抗変化し、N極が接近すると抵抗変化しない第2の磁気検出素子とを組みあわせた回路等であってもよい。
また本実施形態では、基板2上に検出回路3が形成され、前記検出回路3上が絶縁層40で覆われ、前記絶縁層40上にセンサ構成部4が形成された形態であったが、前記基板2上に前記センサ構成部4が前記検出回路3と横方向に並んで形成される形態でもよい。かかる場合、前記検出回路3上も前記センサ構成部4とともに、絶縁保護層30で覆われていることが好ましい。
基板上に磁気検出素子を形成し、前記磁気検出素子を以下に示す絶縁保護層で覆った各試料に対し、耐熱性試験を行った。
実験に使用した磁気検出素子の基本膜構成は、
下からPtMn(200)/CoFe(14)/Ru(8.7)/CoFe(12)/Cu(21)/CoFe(10)/NiFe(20)/Ta(50)の順であった。なお括弧書きは膜厚で単位はÅである。
(実施例1)
前記磁気検出素子上を、膜厚が1000Åのアルミナ(Al)層で覆うとともに、前記アルミナ層上を膜厚が3000Åのシリカ(SiO)層で覆った。
(比較例1)
前記磁気検出素子上を、膜厚が4000Åのシリカ(SiO)層で覆った。
(比較例2)
前記磁気検出素子上を、膜厚が4000Åのアルミナ(Al)層で覆った。
上記した各試料に対し、200℃の熱を施し、経過時間と抵抗値の変化率(%)を調べた。抵抗値の変化率(%)とは、経過時間が0時間(すなわち熱を施す前)のときの各磁気検出素子の抵抗値を基準抵抗値とし、{(所定経過時間後の抵抗値−基準抵抗値)/基準抵抗値)×100(%)で示される。
図5に示すように、実施例1及び比較例2は、熱処理を施しても、1000時間まで抵抗値の変化率はほぼ0%であったが、比較例1は、熱処理を施してから、すぐに抵抗値の変化率が上昇することがわかった。これは、シリカ層は、アルミナ層に比べて耐熱性が悪く、熱環境下では、大気中の酸素が前記シリカ層を透過するために、シリカ層のみ設けた比較例1では、磁気検出素子が酸化されて抵抗値が上昇したのである。
一方、実施例1及び比較例2は、アルミナ層の膜厚が異なるものの、ともに、抵抗値の変化率をほぼ0%にできた。実施例1ではアルミナ層の膜厚を1000Åとしており、これは比較例2のアルミナ層の膜厚の1/4であるが、このように膜厚を薄くしても十分な耐熱性効果を得られることがわかった。
次に耐湿性実験を上記した実施例1の試料を用いて行った。温度85℃、湿度85%、時間500時間の条件で耐湿実験を行ったところ、磁気検出素子の抵抗値は、初期状態(前記耐湿実験を行う前の状態)に対して、耐湿試験後、1Ω程度しか上昇せず、高い耐湿性を保っていることがわかった。
本実施形態の磁気検出装置を示す斜視図、 第1の実施の形態の磁気検出装置を示す、図1のII−II線での縦断面図、 本実施形態の磁気検出装置の製造工程を示す工程図(各図は、図2と同じ縦断面図である)、 ダイシング工程の模式図、 磁気検出素子上に、実施例1、比較例1及び比較例2の絶縁保護層を設けて、200℃で熱処理を施した際の、経過時間と磁気検出素子の抵抗値の変化率との関係を示すグラフ、
符号の説明
1 磁気検出装置
2、44 基板
3 検出回路
4 センサ構成部
15、16、18、19 電極層
17 リード層
10 磁気検出素子
20 固定抵抗素子
30 絶縁保護層
31 アルミナ層
32 シリカ層
34 モールド樹脂
35 配線層
36〜38 能動素子
39 抵抗器
40 絶縁層
41 絶縁下面層
42 レジスト層
43 絶縁上面層
45 穴
50 設置台
51 ダイシングブレード
52 ノズル
53 磁気検出装置集合体
W 冷却水

Claims (12)

  1. 基板上に、外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子を備えるセンサ構成部と、前記センサ構成部に接続され、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化に基づく電位の変化を検出する検出回路と、を有し、
    前記磁気検出素子上は、アルミナ(Al 2 3 )層とシリカ(SiO 2 )層で構成される絶縁保護層で覆われ、
    前記磁気検出素子の露出部分がないように前記磁気検出素子の表面全体が前記アルミナ層で覆われ、前記シリカ層が前記アルミナ層の露出部分がないように、前記アルミナ層の表面全体を覆った状態でパッケージ化されていることを特徴とする磁気検出装置。
  2. 前記磁気検出素子と、前記磁気検出素子とは別の抵抗素子とが電極層を介して直列に接続されており、前記磁気検出素子とともに、前記抵抗素子の表面全体及び前記電極層の表面全体が前記絶縁保護層で覆われている請求項1記載の磁気検出装置。
  3. 前記抵抗素子は、外部磁界により電気抵抗が変化しない固定抵抗素子である請求項2記載の磁気検出装置。
  4. 前記固定抵抗素子は、積層順が異なるが前記磁気検出素子と同じ膜構成である請求項3記載の磁気検出装置。
  5. 前記基板上に、前記検出回路が形成され、前記検出回路上は絶縁層で覆われ、前記絶縁層上に前記センサ構成部が設けられ、前記絶縁層上の前記センサ構成部と前記基板上の前記検出回路とが導通接続されている請求項1ないしのいずれか1項に記載の磁気検出装置。
  6. 前記検出回路上を覆う絶縁下地層と、前記絶縁下地層上を覆うレジスト層とを有し、前記レジスト層の表面の平坦化度が、前記絶縁下地層の表面よりも高い請求項5記載の磁気検出装置。
  7. 前記検出回路上を覆う前記絶縁層は、下から窒化ケイ素で形成された絶縁下地層、レジスト層、及び窒化ケイ素で形成された絶縁上面層とで構成される請求項5または6に記載の磁気検出装置。
  8. 前記磁気検出素子及び前記抵抗素子はミアンダ形状で形成され、長手方向の両端に電極層が設けられている請求項1ないし7のいずれか1項に記載の磁気検出装置。
  9. 前記アルミナ層の膜厚は、前記シリカ層の膜厚よりも薄い請求項1ないし8のいずれか1項に記載の磁気検出装置。
  10. 基板上に、外部磁界により電気抵抗が変化する磁気抵抗効果を利用した磁気検出素子を備えるセンサ構成部と、前記センサ構成部に接続され、前記磁気検出素子の電気抵抗の変化に基づく電位の変化を検出する検出回路と、を有する磁気検出装置の製造方法において、
    (a) 前記基板上に、複数組の前記検出回路及び前記センサ構成部を形成する工程、
    (b) 前記磁気検出素子の露出部分がないように前記磁気検出素子の表面全体をアルミナ(Al23)層で覆うとともに、前記アルミナ層の露出部分がないように、前記アルミナ層の表面全体をシリカ(SiO2)で覆う工程、
    (c) 前記シリカ層が露出した状態で、前記基板を各組ごとに、冷却水を噴射しながらダイシングし、個々にチップ化する工程、
    (d) チップ化された各磁気検出装置を前記アルミナ層及び前記シリカ層により前記磁気検出素子の表面全体が覆われた状態のまま、パッケージ化する工程、
    を有することを特徴とする磁気検出装置の製造方法。
  11. 前記(a)工程を以下の工程により行う請求項10記載の磁気検出装置の製造方法。
    (a−1) 前記基板上に、複数組の前記検出回路を形成する工程、
    (a−2) 前記検出回路上を絶縁層で覆う工程、
    (a−3) 前記絶縁層上に複数組の前記センサ構成部を形成し、各センサ構成部と各検出回路とを導通接続させる工程。
  12. 前記センサ構成部の形成時、前記磁気検出素子とは別の抵抗素子を前記磁気検出素子と電極層を介して直列に接続して形成し、
    前記(b)工程時に、前記磁気検出素子とともに、記抵抗素子の表面全体及び前記電極層の表面全体を、前記アルミナ層で覆い、さらに、前記アルミナ層の表面全体を前記シリカ層で覆う請求項10または11に記載の磁気検出装置の製造方法。
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