JP4972871B2 - 磁気センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、磁気センサおよびその製法に関し、特に1枚の基板に3個以上の巨大磁気抵抗素子を配置し、三軸方向の磁界の強さを検知することができる小型の磁気センサを得るようにしたものである。
本出願人は、既に特開2004−6752号公報により、1枚の基板上に3個以上の巨大磁気抵抗素子を配置してなり、三軸方向の磁界の強さを測定することができる磁気センサを提案している。
この先行発明では、シリコン基板に溝を形成し、この溝の斜面にZ軸検知用の巨大磁気抵抗素子を配置し、基板平坦面にX軸検知用の巨大磁気抵抗素子とY軸検知用の巨大磁気抵抗素子を配置したもので、小型化が可能なものである。
また、これに引き続いて、基板上に酸化ケイ素からなる山部を形成し、この山部の斜面にZ軸検知用の巨大磁気抵抗素子を配置し、基板の平坦面にX軸検知用の巨大磁気抵抗素子とY軸検知用の巨大磁気抵抗素子を配置した三軸磁気センサを提案している。
特開2004−6752号公報
本出願は、これら先行発明の延長線上にあるもので、その課題とするところは、基板に形成する斜面について、中央部から長手方向の端部まで、平面形状や傾斜角度を均一とし、このような斜面に巨大磁気抵抗素子を設けることで、三軸方向の磁界の強さを精度よく検知できる小型の磁気センサを得ることにある。
かかる課題を解決するため、
請求項1に記載の発明は、信号処理回路および配線層が形成された基板と、前記基板上に形成された酸化膜からなる厚膜と、前記厚膜に並列して形成された複数の斜面と、を備え、前記斜面に磁気センサ素子が形成され、前記斜面の長手方向の先端側が平面視にて半円形状とされていることを特徴とする磁気センサである。
請求項2に記載の発明は、前記厚膜の平坦面には、複数の磁気センサ素子が設けられ、これら磁気センサ素子は、前記厚膜の平坦面に平行なX軸方向に感知軸を有するX軸センサおよび前記厚膜の平坦面に平行なY軸方向に感知軸を有するY軸センサを構成し、前記厚膜の斜面に設けられた前記磁気センサ素子は、前記厚膜の平坦面に垂直なZ軸方向の磁界の強さを感知し得るZ軸センサを構成することを特徴とする請求項1に記載の磁気センサである。
請求項3に記載の発明は、前記斜面が、前記厚膜に形成された溝の斜面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサである。
請求項4に記載の発明は、前記斜面が、前記厚膜に形成された略直線の稜線を有する突起部の斜面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサである。
請求項5に記載の発明は、気センサの製造方法であって、信号処理回路および配線層が形成された基板上に、酸化膜からなる厚膜を形成する工程と、隣接して対向する斜面が、これらの長手方向先端で、平面視にて半円形状となる曲斜面を介して連続している溝を形成するように、前記厚膜上にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンを加熱処理する工程と、加熱処理後のレジストパターンおよび前記厚膜をエッチングして、前記厚膜に前記溝を形成する工程と、前記溝の斜面に磁気センサ素子を設ける工程と、を有することを特徴とする磁気センサの製造方法である。
請求項6に記載の発明は、気センサの製造方法であって、信号処理回路および配線層が形成された基板上に、酸化膜からなる厚膜を形成する工程と、隣接して対向する斜面が、これらの長手方向先端で、平面視にて半円形状となる曲斜面を介して連続している溝を形成するように、前記厚膜上にレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンを加熱処理する工程と、加熱処理後のレジストパターンおよび前記厚膜をエッチングして、前記厚膜に前記溝を形成するとともに、前記溝を形成する領域以外の領域に対しても、表面が平坦となるようにエッチングして前記厚膜を除去することで、略直線の稜線と斜面を有する突起部を形成する工程と、前記突起部の斜面に磁気センサ素子を設ける工程と、を有することを特徴とする磁気センサの製造方法である。
本発明によれば、基板に形成された溝または突起部の斜面について、中央部から長手方向の端部まで、平面形状および傾斜角度を均一にすることができ、この斜面上に正常な形態の巨大磁気抵抗素子を設けることができる
以下、本発明を詳しく説明する。
図1は、本発明の磁気センサの一例を模式的に示すもので、基板上の巨大磁気抵抗素子の配置を示すものである。
図1において、符号1は基板を示す。この基板1は、シリコンなどの半導体基板に磁気センサの駆動回路、信号処理回路などの半導体集積回路、配線層などが予め形成されており、この上に平坦化膜、パッシベーション膜、酸化ケイ素膜などからなる厚膜が順次積層されたものであり、これらの各膜は図示を省略してある。
この基板の厚膜上には、X軸センサ2とY軸センサ3とZ軸センサ4とが設けられている。X軸センサ2は、図1に示した座標軸において、X方向に、Y軸センサ3は、同じくY方向に感知軸を有するものであり、Z軸センサ4は、Z方向の磁界の強さを感知し得るものである。
X軸センサ2は、4個の巨大磁気抵抗素子2a、2b、2c、2dから構成され、Y軸センサ3は、4個の巨大磁気抵抗素子3e、3f、3g、3hから構成され、Z軸センサ4は、4個の巨大磁気抵抗素子4i、4j、4k、4lから構成されている。
X軸センサ2をなす4個の巨大磁気抵抗素子の内、巨大磁気抵抗素子2a、2bは、基板1のほぼ中央部に並んで設けられ、残りの2個の巨大磁気抵抗素子2c、2dは、これらからやや離れた基板1の端部に互い並んで、巨大磁気抵抗素子2a、2bと対峙するように設けられている。
Y軸センサ3をなす4個の巨大磁気抵抗素子の内、巨大磁気抵抗素子3e、3fは、基板1の一方の端部側に互いに並んで配され、残りの2個の巨大磁気抵抗素子3g、3hは、基板1の他方の端部側に互いに並んで、巨大磁気抵抗素子3e、3fと対峙するように配置されている。
Z軸センサ4をなす4個の巨大磁気抵抗素子の内、2個の巨大磁気抵抗素子4k、4lは、巨大磁気抵抗素子3e、3fに近い位置に互いに並んで配され、残りの2個の巨大磁気抵抗素子4i、4jは、巨大磁気抵抗素子2a、2bからやや離れた位置に互いに並んで配置されている。
これらの巨大磁気抵抗素子は、基本的には従来の巨大磁気抵抗素子と同様のもので、この例では図2に示すように、4個の帯状部5、5・・と、これらの帯状部5、5・・を電気的に直列に接続する3個のバイアス磁石部6、6・とから構成されている。
帯状部5は、巨大磁気抵抗素子の本体をなす部分であり、細長い帯状の平面形状を有するものである。
帯状部5は、磁化の向きが所定の向きに固定されたピンド層と、磁化の向きが外部磁界の向きに応じて変化するフリー層を備えたもので、具体的にはフリー層上に導電性のスペーサ層、ピンド層、キャッピング層を順次積層してなる多層金属薄膜積層物から構成されている。
例えば、フリー層には、コバルト−ジルコニウム−ニオブのアモルファス磁性層とニッケル−コバルトの磁性層とコバルト−鉄の磁性層との三層からなるものが、スペーサ層には、銅からなるものが、ピンド層には、コバルト−鉄の強磁性層と白金−マンガンの反磁性層との二層からなるものが、キャッピング層にはタンタルからなるものが用いられる。
バイアス磁石部6は、4個の帯状部5、5・・を電気的に直列に接続するとともに帯状部5の磁気特性を整えるためのバイアス磁界を帯状部5に印加するためのものである。また、このバイアス磁石部6は、例えば、コバルト−白金−クロム層とクロム層との二層からなる薄膜金属積層物から構成されている。
基板1の平坦面に設けられたX軸センサ2およびY軸センサ3をなす巨大磁気抵抗素子2a、2b、2c、2d、3e、3f、3g、3hについての構造は、図2に示すように、4個の帯状部5、5・・と3個のバイアス磁石部6、6・とから構成され、帯状部5、5・・のうち、両外側の2個の帯状部5、5のバイアス磁石部6が接続されていない端部には、配線層7、7が接続され、この配線層7、7は、図示しないビア部に接続されている。
図3ないし図6は、Z軸センサ4をなす巨大磁気抵抗素子4i、4j、4k、4lの構造を示すもので、これらの図において、Z軸センサ4をなす4個の巨大磁気抵抗素子のうち、巨大磁気抵抗素子4i、4jについて、詳しく描いたもので、他の巨大磁気抵抗素子4k、4lについても同様の構造となっているので、これについては説明を省略する。
図3は、巨大磁気抵抗素子4i、4jの概略平面図であり、図4は、図3において破断線IV−IVで切断した概略断面図であり、図5、図6は、巨大磁気抵抗素子の帯状部5とバイアス磁石部6の配置状態および感知軸方向を模式的に示した斜視図である。
図4において、符号1は基板を示し、符号11は基板1上に堆積された酸化ケイ素などからなる厚膜を示す。
この厚膜11には、この厚膜11を部分的に削り取って形成された4個の断面V字状の溝8、8・・・が互いに並んで平行に設けられている。
この溝8は、その深さが3〜8μm、長さが200〜400μmとされる細長い形状の凹部となっており、その斜面の幅は3〜16μmとなっており、斜面と厚膜11表面とのなす角度は30〜80度、好ましくは70度程度となっている。
なお、図4では、溝8の斜面を平坦面として描いているが、実際には製造プロセス上、断面視で、外方(基板1の外側)に向けてやや張り出した湾曲面となっている。
また、溝8の斜面の長手方向の先端は、半円形状に丸くされた曲斜面となっている。これについては、後述する通り、エッチングにより溝8を形成する前に、レジスト膜を溝8の形状となるようにパターニングして加熱成型するが、この時、レジストパターンの斜面の長手方向の先端を半円形状に丸めておくことにより、加熱成型後に斜面の端部の幅が狭まることを防止していることによる。
なお、この斜面の先端の形状は、半円形状に限定されるものではなく、丸くされていれば他の形状でもよい。
これら4個の溝8、8・・・の互いに隣接する8つの斜面には、斜面の長手方向に沿い、かつ斜面の中央部分の平坦性が良好な位置に、8個の巨大磁気抵抗素子の帯状部5、5・・が設けられている。
また、これら8つの斜面の内、第1の斜面に形成された帯状部5の一方の端部から溝の底部を経て隣の第2の斜面に形成された帯状部5の一方の端部にかけてバイアス磁石部6が設けられて、電気的に接続されている。
さらに、第2の斜面に形成された帯状部5の他方の端部から溝の頂部を跨ぐようにして隣の第3の斜面に形成された帯状部5の一方の端部にかけてバイアス磁石部6が設けられ、以下同様にして4個の帯状部5が3個のバイアス磁石部で電気的に接続され、1個の巨大磁気抵抗素子4iが構成されている。
そして、同様にして残りの4個の帯状部5・・・が3個のバイアス磁石部6・・によって直列に接続され、1個の巨大磁気抵抗素子4jが構成されている。
また、厚膜11の平坦部に設けられたX軸センサ2、Y軸センサ3をなす巨大磁気抵抗素子と同様に、これら帯状部5、5・・のうち、両外側の2個の帯状部5、5のバイアス磁石部6が接続されていない端部には、配線層7、7が接続され、この配線層7、7は、図示しないビア部に接続されている。この配線層7は、この例では巨大磁気抵抗素子のバイアス磁石部6を構成するマグネット膜で形成されており、これによりバイアス磁石部6と配線層7を同時に作製することができる。
また、X軸センサ2をなす巨大磁気抵抗素子およびY軸センサ3をなす巨大磁気抵抗素子においては、図2に示すように、その感知軸は帯状部5の長手方向に直交方向で基板1の表面に平行に向けられており、帯状部5のピニング方向およびバイアス磁石部6のバイアス磁界の着磁方向は、帯状部5の長手方向に対して30〜60度、好ましくは45度で、基板1の表面に平行となっている。
また、Z軸センサ4をなす巨大磁気抵抗素子においては、巨大磁気抵抗素子4i、4jでは、図5に示すように、その感知軸は、帯状部5の長手方向に対して直交方向で溝8の斜面に平行でかつ斜面の上向きに向けられており、帯状部5のピニング方向およびバイアス磁石部6のバイアス磁界の着磁方向は、帯状部5の長手方向に対して30〜60度、好ましくは45度で、溝8の斜面に平行で斜面の上向きとなっている。
また、巨大磁気抵抗素子4k、4lでは、図6に示すように、その感知軸は、帯状部5の長手方向に対して直交方向で溝8の斜面に平行でかつ斜面の下向きに向けられており、帯状部5のピニング方向およびバイアス磁石部6のバイアス磁界の着磁方向は、帯状部5の長手方向に対して30〜60度、好ましくは45度で、溝8の斜面に平行で斜面の下向きとなっている。
このような感知軸方向を得るためには、マグネットアレイを基板上方から接近させた状態で基板を260〜290℃で、3〜5時間加熱する加熱処理を行えばよく、これは従来のピニング処理と同様である。
通常の巨大磁気抵抗素子では、感知軸方向とピニング方向とは、ともに帯状部5の長手方向に対して直交方向で、基板表面に平行とされているが、上述のように、感知軸方向とピニング方向とを異ならせることで、巨大磁気抵抗素子の耐強磁界性が向上することになる。
また、図1ないし図6では、図示していないが、X軸センサ2、Y軸センサ3およびZ軸センサ4を構成するすべての巨大磁気抵抗素子を含む基板1全面には、窒化ケイ素などのパッシベーション膜、ポリイミドなどの保護膜が被覆されており、外界から保護されている。
このような磁気センサにあっては、1枚の基板1に、X軸センサ2、Y軸センサ3およびZ軸センサ4が配置されているので、小型の三軸磁気センサとして機能する。また、溝8の斜面の平坦性の良好な部分に巨大磁気抵抗素子の帯状部を形成することができ、性能のよい磁気センサが得られる。
また、溝8を形成するにあたって、レジストパターン形成時に、斜面の長手方向の先端を半円形状に丸めておくことにより、厚膜11には、中央部から長手方向の端部に至るまで、平面形状や傾斜角度が均一の斜面を持つ溝8を形成することができる。
さらに、帯状部5のピニング方向を、帯状部5の長手方向に対して30〜60度としたことで、得られる巨大磁気抵抗素子の耐強磁界性が良好となる。
次に、このような磁気センサの製法について説明する。
以下の説明においては、溝8、8・・の斜面に形成されたZ軸センサ4を構成する巨大磁気抵抗素子の作製について主に説明する。
まず、基板1を用意する。この基板1には、上述のように、シリコンなどの半導体基板に磁気センサの駆動回路、信号処理回路などの半導体集積回路、配線層などが予め形成されたものである。
図7(a)に示すように、この基板1上に、まず平坦化膜31を成膜する。この平坦化膜31には、例えば、プラズマCVD法による厚さ300nmの酸化ケイ素膜、厚さ600nmのSOG膜、厚さ50nmのトリエトキシシランを原料として製膜した酸化ケイ素膜を順次積層したものなどが用いられる。
次ぎに、図7(b)に示すように、基板1全面にパッシベーション膜32を成膜する。このパッシベーション膜32としては、例えば、厚さ250nmのプラズマCVD法による酸化ケイ素膜33と、厚さ600nmのプラズマCVD法による窒化ケイ素膜34との積層膜などが用いられる。
次いで、図8(a)に示すように、この上に厚さ5μm程度のプラズマCVD法による酸化ケイ素からなる厚膜35を形成する。この厚膜35は、後述するように、上記溝8、8・・が形成されるもので、図4において、符号11で示したものである。
次に、図8(b)に示すように、この厚膜35上に厚さ3μm程度のレジスト膜36を全面に形成する。このレジスト膜36の一部をエッチング処理して、除去して、レジストパターンを形成する。このレジストパターンは、溝形成部の各溝に相当する部分が開口するようにするが、この時、各溝の斜面に相当する部分の長手方向の先端は、半円形状に丸みを持たせたパターンとする。
次に、図8(c)にあるように、残っているレジスト膜36に温度150℃、時間10分程度の加熱処理を施し、レジスト膜36を溶融させる。この加熱処理によりレジストが溶融し、溶融液の表面張力に起因して、図示のように、レジスト膜36の上面が盛り上がり、同時に端面が傾斜面となって、断面形状が山状となって、その高さが約5μm程度に盛り上がる。また、各溝の斜面に相当する部分の長手方向の先端を、上記のように半円形状に丸みを持たせた形状としたことにより、加熱処理後の中央部から長手方向の端部に至るまで同じ幅の斜面が得られる。
こののち、レジストと酸化ケイ素とのエッチング選択比がほぼ1対1となるような条件でレジスト膜36と厚膜35に対してドライエッチングを行う。
このドライエッチング条件は、例えば、以下の通りである。
エッチングガスには、CF/CHF/N/Oの混合ガスを、以下の割合、60/180/10/100sccmで用いた。
処理圧力:400mトール(53.2Pa)、RFパワー:750W、電極温度:150℃、チャンバー温度:150℃
この後、厚膜35上に残っているレジスト膜36を除去する。
これにより、図9(a)に示すように、厚膜35の溝形成部には、溝8、8・・が形成される。図10に示すように、加熱処理後の斜面37は、中央部から長手方向の端部に至るまで同じ幅に形成されており、その平面形状および傾斜角度は均一となる。また、これら斜面の長手方向の先端には連続して曲斜面が形成され、隣接して対向する斜面と連続しており、溝の先端形状は、半円形状に丸くなっている。この溝8、8・・は、中央部から長手方向の端部までが同じ幅のものとなる。
次いで、基板1全面に、巨大磁気抵抗素子のバイアス磁石部6となるマグネット膜をスパッタにより成膜し、レジストワーク、エッチングにより不要部分を除去し、図9(b)に示すように、溝8、8・・の斜面上にバイアス磁石部6とこれの配線膜を形成する。
このマグネット膜には、先に述べたとおりの例えば、Co−Cr−Ptなどの多層金属薄膜が用いられる。
この際に、厚膜35の平坦面にも、X軸センサ2、Y軸センサ3を構成する各巨大磁気抵抗素子のバイアス磁石部6とこれの配線層7も形成する。
このバイアス磁石部6の形成のためのレジストワークの際に、溝8の斜面でのマグネット膜のエッチングを適切に行うため、パターン形成後のレジスト膜に加熱処理を施して、レジスト膜の端面を傾斜面とすることが好ましい。
次いで、この上に巨大磁気抵抗素子の帯状部5となる巨大磁気抵抗素子膜をスパッタにより全面に成膜する。この巨大磁気抵抗素子膜としては、先に述べた通りの多層金属薄膜が用いられる。
さらに、この状態の基板1をマグネットアレー上にセットして、温度260〜290℃、時間3〜5時間の熱処理を行って、巨大磁気抵抗素子膜に対して、ピニング処理を行う。
こののち、巨大磁気抵抗素子膜に対してレジストワーク、エッチングを行い、不要部分を除去して、図11(a)に示すように、溝8、8・・の斜面上に帯状部5、5・・を形成し、巨大磁気抵抗素子を作製する。これにより、Z軸センサ4が完成する。
斜面の平面形状および傾斜角度が均一であるため、正常な形態の巨大磁気抵抗素子が形成され、Z軸センサ4は良好な特性のものとなる。
さらに、これと同時に厚膜35の平坦面にも、帯状部5を形成し、巨大磁気抵抗素子を作製する。これによりX軸センサ2と、Y軸センサ3が完成する。
ついで、図11(b)に示すように、プラズマCVD法による厚さ1μm程度の窒化ケイ素膜からなるパッシベーション膜27を成膜し、さらにこの上にポリイミドからなる保護膜28を設けて、目的とする磁気センサとする。
このような磁気センサの製法によれば、1枚の基板にX軸センサ2、Y軸センサ3およびZ軸センサ4を作り込むことができ、一連の連続したプロセスで小型の三軸磁気センサを製造することが可能になる。
またこの時、溝8、8・・の斜面の平面形状および傾斜角度を、中央部から長手方向の端部に至るまで均一にできるため、これら斜面に複数の巨大磁気抵抗素子を設けたZ軸センサ4は、磁気検知特性の良好なものとなる。
以上の説明では、巨大磁気抵抗素子を設ける斜面に関して、溝8、8・・を形成して得られた斜面を対象として述べたが、これに限らず、基板に略直線の稜線を有する突起部を形成して得られる斜面を対象としてもよい。
この突起部の形成は、溝8の形成と同様に、図8(c)において、レジスト膜36にパターニングを施し、次いで、このレジスト膜36に加熱処理を施し、レジストと酸化ケイ素とのエッチング比がほぼ1:1となるような条件で、レジスト膜36と厚膜35をプラズマエッチングする。
このプラズマエッチング処理の際に、厚膜35の溝8、8・・を形成する領域以外の領域に対しても、表面が平坦となるようにエッチングして、大部分の厚膜35を取り除くことで、突起部を形成することができる。
そして、この突起部の形成の時に、溝8、8・・の斜面の長手方向の先端が丸くなるようにレジスト膜36のパターンを定めておけばよい。
本発明の磁気センサは、小型かつ高感度であるため、各種小型機器を中心に多くの重要な用途を有する。また、製造工程も簡略であるため、製造コストを低く抑えることができ、広く産業界に展開できるものである。
本発明の磁気センサの一例を示す概略平面図である。 本発明での巨大磁気抵抗素子の例を示す概略平面図である。 本発明でのZ軸センサを構成する巨大磁気抵抗素子の例を示す概略平面図である。 本発明でのZ軸センサを構成する巨大磁気抵抗素子の例を示す概略断面図である。 本発明でのZ軸センサを構成する巨大磁気抵抗素子の例を示す概略斜視図である。 本発明でのZ軸センサを構成する巨大磁気抵抗素子の他の例を示す概略斜視図である。 本発明の磁気センサの製法の一例を工程順に示す概略断面図である。 本発明の磁気センサの製法の一例を工程順に示す概略断面図である。 本発明の磁気センサの製法の一例を工程順に示す概略断面図である。 本発明の磁気センサの製法の一例を示す概略平面図である。 本発明の磁気センサの製法の一例を工程順に示す概略断面図である。
符号の説明
1・・・基板、2・・・X軸センサ、 3・・・Y軸センサ、 4・・・Z軸センサ、 5・・・帯状部、 6・・・バイアス磁石部、 7・・・配線層、 8・・・溝、 37・・・斜面

Claims (6)

  1. 信号処理回路および配線層が形成された基板と、
    前記基板上に形成された酸化膜からなる厚膜と、
    前記厚膜に並列して形成された複数の斜面と、を備え、
    前記斜面に磁気センサ素子が形成され、前記斜面の長手方向の先端側が平面視にて半円形状とされていることを特徴とする磁気センサ。
  2. 前記厚膜の平坦面には、複数の磁気センサ素子が設けられ、これら磁気センサ素子は、前記厚膜の平坦面に平行なX軸方向に感知軸を有するX軸センサおよび前記厚膜の平坦面に平行なY軸方向に感知軸を有するY軸センサを構成し、前記厚膜の斜面に設けられた前記磁気センサ素子は、前記厚膜の平坦面に垂直なZ軸方向の磁界の強さを感知し得るZ軸センサを構成することを特徴とする請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記斜面が、前記厚膜に形成された溝の斜面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  4. 前記斜面が、前記厚膜に形成された略直線の稜線を有する突起部の斜面であることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気センサ。
  5. 気センサの製造方法であって、
    信号処理回路および配線層が形成された基板上に、酸化膜からなる厚膜を形成する工程と、
    隣接して対向する斜面が、これらの長手方向先端で、平面視にて半円形状となる曲斜面を介して連続している溝を形成するように、前記厚膜上にレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンを加熱処理する工程と、
    加熱処理後のレジストパターンおよび前記厚膜をエッチングして、前記厚膜に前記溝を形成する工程と、
    前記溝の斜面に磁気センサ素子を設ける工程と、
    を有することを特徴とする磁気センサの製造方法。
  6. 気センサの製造方法であって、
    信号処理回路および配線層が形成された基板上に、酸化膜からなる厚膜を形成する工程と、
    隣接して対向する斜面が、これらの長手方向先端で、平面視にて半円形状となる曲斜面を介して連続している溝を形成するように、前記厚膜上にレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンを加熱処理する工程と、
    加熱処理後のレジストパターンおよび前記厚膜をエッチングして、前記厚膜に前記溝を形成するとともに、前記溝を形成する領域以外の領域に対しても、表面が平坦となるようにエッチングして前記厚膜を除去することで、略直線の稜線と斜面を有する突起部を形成する工程と、
    前記突起部の斜面に磁気センサ素子を設ける工程と、
    を有することを特徴とする磁気センサの製造方法。
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