JP2006147812A - 積層薄膜電気配線板 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、汎用性が高く、膜剥離、歪や基板の反りを防止できる積層薄膜電気配線板を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の積層薄膜電気配線板は、基板上に下部電気絶縁層と上部電気絶縁層を有し、下部電気絶縁層と上部電気絶縁層との間に電気配線層を有している。更に、本発明の積層薄膜電気配線板によれば、電気配線層に孔部を設けることに特徴がある。
【選択図】 図12

Description

本発明は積層薄膜電気配線板に関し、詳細には半導体集積素子、光学素子、センサ素子及び積層薄膜電気配線板の微細加工における積層薄膜、それを用いた大面積もしくは給電方向に対して幅広の配線膜パターンを形成した積層構造の積層薄膜電気配線板の剥離又は歪や反りの防止技術に関する。
積層薄膜構造を有する半導体集積素子等の積層薄膜電気配線板において、基板上の下地層に積層した膜の付着強度を向上させるために、従来では主に層境界面の凸凹で保持させる物理的結合方法、層境界面で膜材料と下地材料とを相互拡散させる化学的結合方法、の2つの方法が採用されてきた。
このうち、物理的結合方法の一例には、物理的付着力増加方法として電気配線層を成膜する前に、下部電気絶縁層表面に付着強度を高めるための洗浄や表面処理を施す、通称下地前処理と呼ばれる処理を行う方法、電気配線層と下部電気絶縁層の接触面積を増す方法、そしてアンカー効果を期待する凸凹加工を施す方法がある。しかし、これらの方法はどちらかと言えば表面の清浄化を期待する程度なので、大きな付着力を得るには限界があった。更には、成膜方法を工夫し、特許文献1のスパッタ装置には、スパッタ法とクラスタイオンビーム法を組み合わせて成膜時の原子を加速して充分な付着強度を得る提案がされているが、電気配線層の成膜では下部電気絶縁層に対して粒子衝突による変質などが発生して不適である。
また、化学的結合方法の一例には、化学的付着力増加方法として電気配線層と下部電気絶縁層の双方に接着介助の性質を有する材料を、中間層として設けて付着強度を得る方法があり、つまり双方の材料が中間層に対して拡散することによる方法である。通常、半導体集積素子では、金属配線を形成するにあたり、基板上に下部電気絶縁層としてSiO、Si、Al、等の電気絶縁材料層を設け、その電気配線層にAlの膜パターンを配設することが広く行われてきている。この場合、AlはO原子と結合し易いことにより、O原子を介してSiOの下部電気絶縁層に対しAl電気配線層の付着強度は強固になる。ところが、センサ素子などでは、化学的に安定で高融点材料であるAu、Pt、Ir、Pdなどの金属材料を電気配線層として、配線膜パターンを配設するケースがある。この場合、Au、Ptなどは、Oの結合し難さ(酸化され難い)からSiOの下部電気絶縁層に対し付着強度が得られない。例え積層したとしても、極めて付着力は小さく、さらに微細パターンを形成するためのフォトエッチングプロセスの途中などで剥離が発生する。
そこで、従来例の層構造を示す断面図である図22の(a)、(b)からわかるように、特許文献2のガス検出装置において、SiOの下部電気絶縁層上に直接Au、Ptなどを配設せず、SiOの下部電気絶縁層とAu,Ptなどの電気配線層の双方に付着強度の得られるTi、W、Mo、Ni、CrあるいはNiCrなどのいずれかを接着介助の中間層として積層した。しかし、Au、Ptなどの電気配線層に中間層の材料が拡散、合金を形成し易くなり、固有抵抗値や抵抗温度係数等の電気特性値の経時変動や結晶粒成長による形状変化が発生する。環境温度や湿度による経時変動が生じやすく、融点降下により印加できる電流密度も小さくなる。また、付着強度が大きいため基板の反りが発生した。
次に、特許文献3のガスセンサの製造方法には、高耐熱性と電気絶縁性を有し、多少の接着介助の性質を有するTaなどの下部電気絶縁層を中間層に選択し、それによって化学的に安定で高融点材料であるAu、Ptなどの電気配線層の、付着強度を得る方法が提案されている。更に、特許文献4の白金薄膜の成膜方法では、接着介助の中間層材料として、アルミナのスパッタリング膜をTaなどの材料との付着強度の評価において推奨している。
特開昭59−096265号公報 特開昭59−143945号公報 特開平01−167645号公報 特開平08−225919号公報
しかし、特許文献3及び特許文献4の方法だけでは膜パターンとしてエッチングプロセスする際や、高温度・高湿度に露出される環境下では剥離が生じていた。半導体集積素子、光学素子やセンサ素子として、Au、Ptなどの電気配線層をSiO下部電気絶縁層上に配設する基板上の積層膜において、電気配線層と合金化するような接着介助のための中間層を設けずに、付着強度を得るにあたり、下部電気絶縁層と電気配線層の付着力が小さい、応力が大きい蓄積膜であり、下部電気絶縁層と電気配線層の熱膨張率の差が大きい、の少なくともいずれかの場合では、積層膜の層間剥離が発生することが多い。更に、膜パターンとしてエッチングプロセスする際や、特性安定化のための加熱アニールを行ったり、高温度・高湿度の環境下に露出される条件下では、剥離の発生が著しい。特に、電気配線層の膜厚が0.2μm以上で、長さが20μm以上の寸法を有する形状の大面積では、剥離の発生が著しいことが背景にあった。
先ず、電気配線層の給電用配線パターンの寸法に関する課題がある。Au、Ptなどの電気配線層を給電用配線パターンとして用いるにあたり、電気配線層には大電流を加えることもできるようにし、かつ経時安定性を確保したい。また、給電用配線パターンでの電力輸送ロスを防ぐために、できるだけ電気抵抗値が高くなるような構造や形状は避ける必要がある。電気配線層には大電流を加えることもできるようにし、かつ経時安定性を確保するに当たっては、層の厚さを0.2μm以上に厚くすることに効果があるが、層を厚くするほど成膜に要する所要時間、膜厚分布精度、歩留まりやコストに負荷が増す。電気抵抗値を下げるに当たっては、層の厚さを3μm以上に厚くすると、応力が膜自身に吸収できなくなり応力剥離が起きやすい。また、配線パターン部分についてのみ、層の厚さを増やす方法があるが、プロセスを追加することになり歩留まりやコストに負荷が増す。従って、電気配線層の厚さは0.2〜3μmで、できるだけ給電配線パターン幅を広くすることになる。ただし、幅を広くするほど熱膨張あるいは熱収縮や応力作用が距離加算されて、剥離しやすくなるので、幅の寸法条件範囲が課題となる。
次に、上部電気絶縁層の膜材料特性に関する課題がある。Au、Ptなどの電気配線層には大電流を加えることもできるようにし、かつ経時安定性を確保したい。このため、電気配線層のエレクトロマイグレーションの防止やパッシベーションの役割として、高硬度材料の上部電気絶縁層が一般に用いられているが、上部電気絶縁層の硬度が高いとその応力は膜自身に吸収されにくく、上部電気絶縁層の下層部の膜剥離や基板の反りが発生しやすい。従って、エレクトロマイグレーションの防止やパッシベーションの役割をなし、上部電気絶縁層による剥離を防止することが課題となる。
更に、付着力を低下させる製造プロセスに関する課題がある。Au、Ptなどを膜パターンとして形成するためのフォトエッチングプロセスで、100℃を超える溶剤やエッチング液に浸漬されることによって、付着力が低下するので剥離しないようにする。特に、Au、Ptなどを膜パターンとして形成したSi基板を立体構造にしたセンサ素子の製造プロセスにおいては、Si基板をエッチング加工するために100℃の高温度で30w%の高濃度のKOHなどの強アルカリ水溶液に1時間以上浸漬されてしまうため、Si基板上の下部電気絶縁層の上にすでに配設されているAu、Ptなどに剥離が発生し易い。特に、長さが20μm以上の部分の剥離が発生し易い。また、一般的に薄膜おいては、成膜直後のas−depo状態では安定、かつバルクと同じような物性値が得られないので、膜の密度を上げたり、結晶化操作を行うために積層成膜後500℃以上の追加の加熱アニールなどを行う。つまりセンサ素子が使用される室温程度の環境をはるかに超えた過酷な温度が加わる。基板上にSiOの下部電気絶縁層を配し、Au、Ptなどの電気配線層をパターニングした後、あるいは上部電気絶縁層をさらに形成した後に、高温度雰囲気中で加熱アニールしても剥離しないようにする課題がある。
更に、付着力を低下させる使用環境雰囲気に対する課題がある。Au、Ptなどの電気配線層を用いる雰囲気センサとしては、通常のICの様に樹脂モールドされ気密パッケージにマウントされている状態ではなく、雰囲気に露出されている。よって、気密封止された、一般的な半導体回路チップとは比べられないほど温度や湿度に影響される。温度湿度検出センサ素子としては、−40℃から+150℃および0から100%RHの範囲の温度と湿度に露出される。燃料電池セル内の雰囲気センサとしては、硫酸や水素の雰囲気が存在する電解質膜付近の水分量検出や水素濃度検出を行うに当たり、金属元素Pt、Pdなどの電気配線層が、還元性である炭化水素や水素の雰囲気への露出により脆化されても、膜剥離を起こさない必要がある。検出対象によっては塩類や強塩基性、強酸化性、等腐食性の溶液からガス雰囲気に長時間露出させなければならない。このような雰囲気環境に露出されていても剥離しない必要がある。
なお、一般にはIC技術を用いた電気配線パターンは、素子面内パターンレイアウトにおいて信号配線は高密度微細化が求められ、幅広パターンが無く幅広パターンの剥離が顕在化しない。ただし、特殊な電力用ICチップにおいては、大電流を流せられるように電気配線は幅広パターンになっているが、付着力を有するAlか接着介助層を設けてあり、しかもパッケージに気密封止され、層間付着力を低下させる過酷な環境に露出されない。
また、逆に下部電気絶縁層と付着力が大きいW、Mo、Cr、Tiのような電気配線層であって、かつ応力が大きく高硬度で下部電気絶縁層と熱膨張係数が異なる電気配線層においては、使用環境や製造プロセスの影響が少ない場合でも、大面積の電気配線層である場合には基板に反りや歪を与えてしまう。例えば、基板に空間ギャップを形成した光学回路の光路ずれや歪を検出するセンサ基板では特性変位を起こしたり、あるいは基板のクラックが発生する。このように付着力が大きい場合でも、基板に反りや歪を生じないようにしたい。
本発明はこれら問題点を解決するためのものであり、汎用性が高く、膜剥離、歪や基板の反りを防止できる積層薄膜電気配線板を提供することを目的とする。
前記問題点を解決するために、本発明の積層薄膜電気配線板は、基板上に下部電気絶縁層と上部電気絶縁層を有し、下部電気絶縁層と上部電気絶縁層との間に電気配線層を有している。更に、本発明の積層薄膜電気配線板によれば、電気配線層に孔部を設けることに特徴がある。
また、別の発明の積層薄膜電気配線板は、基板上に電気絶縁層膜を有し、電気絶縁層の上に電気配線層を有し、更に電気配線層に孔部を設けることに特徴がある。
更に、電気配線層の孔部において下部電気絶縁層と上部電気絶縁層を接合することに特徴がある。
また、孔部が複数設けられ、各孔部を、正三角形又は互いの一辺を共有する複数の正三角形の各頂点位置に配置して均等配置することに特徴がある。
更に、電気配線層の膜パターンの一方端部から、剥離力が付着強度を超えない距離をrとすると、正三角形の1辺の長さを√3rとすることに特徴がある。
また、下部電気絶縁層と上部電気絶縁層又は電気絶縁層は、SiO、Si、Ta,Al又はTiOのいずれかもしくは組み合わせからなり、電気配線層は、Au、Pt、Ir、Pd、又はRd、あるいはW、Mo、Cr、又はTiのいずれかからなることに特徴がある。
本発明によれば、電気配線層に孔部を設け、さらに上部電気絶縁層を積層することによって、膜剥離を防止できあるいは積層薄膜電気配線板の歪や反りを防止でき、よって幅広の電気配線パターンにも対応可能となる。
また、本発明によれば、電気配線層に孔部を設けることによって、膜剥離を防止できあるいは積層薄膜電気配線板の歪や反りを防止でき、よって幅広の電気配線パターンにも対応可能となる。
更に、本発明によれば、電気配線層の孔部において、下部電気絶縁層と上部電気絶縁層を接合することにより電気配線層を繋ぎ留められるので、より強固に膜剥離を防止できあるいは積層薄膜電気配線板の歪や反りを防止でき、よって幅広の電気配線パターンにも対応可能となる。
また、本発明によれば、電気配線層の正三角形の各頂点位置に孔部を設けることによって、各頂点位置の3点支持により最小数の支点配置でより強固に、膜剥離を防止できあるいは積層薄膜電気配線板の歪や反りを防止でき、よって幅広の電気配線パターンにも対応可能となる。さらに、電気配線層の孔部による断絶で抵抗値の増加を招く上で小さくおさえられるため、電力の給電ロスを小さくできる。
更に、本発明によれば、正三角形の1辺の長さが√3rであれば少なくとも膜剥離を防止できあるいは積層薄膜電気配線板の歪や反りを防止でき、よって幅広の電気配線パターンにも対応可能となる。同時に、最小の抵抗値増加であるため、電力の給電ロスを最小にできる。
また、本発明によれば、下部電気絶縁層と付着強度が小さい電気配線材料でも使用でき、あるいは下部電気絶縁層と付着強度が強固で応力が大きく、高硬度で下部電気絶縁層と熱膨張係数が異なる電気配線材料でも使用できる。
はじめに、積層薄膜電気配線板における剥離が発生するメカニズムについて図面を用いて以下に説明する。
図1は積層薄膜電気配線板の断面図である。同図に示すような薄く弱い被覆構造の積層薄膜電気配線板10は、基板11上の下部電気絶縁層12に形成された電気配線層13を膜厚1μmの薄い上部電気絶縁保護層14で覆った構造を成している。また、電気配線層13の配線層端部15(図中破線で囲む部分)の被覆では、被覆段差部16(図中点線で囲む部分)が薄いと、図1の(b),(c)に示すように、構造に乱れやピンホール等の欠陥が多いため、剥離17(図中破線で囲む部分)が発生しやすい。つまり、水分や薬品(エッチング液・溶剤・洗浄剤)がピンホールから浸透し、膜界面の微細なすきまに広がり、図中に示す矢印方向の応力による剥離作用に加え、界面に浸透した物質の蒸気圧による剥離力が付着強度以上になると、剥離17が進行するのである。なお、下部電気絶縁層12、上部電気絶縁保護層14は、SiO、Si、Ta、Al、TiO、のいずれか、電気配線層13はAu、Pt、Ir、Pd、Rd、のいずれかからなる。
図2は別の積層薄膜電気配線板の断面図である。図1の積層薄膜電気配線板10と異なり、同図に示すような厚く強固な被覆構造の積層薄膜電気配線板20は、基板21上の下部電気絶縁層22に形成された電気配線層23を膜厚2μmの厚い上部電気絶縁保護層24で覆った構造を成している。被覆段差部26(図中点線で囲む部分)が適当な厚みを持った高硬度な上部電気絶縁保護層24として積層されると剥離は発生しにくくなる。この場合、上部電気絶縁保護層24は強固な性質であるが、住々にして図中に示す矢印方向の応力が大きくなり、配線部端部25(図中破線で囲む部分)は押さえ込まれる。下部電気絶縁層22と上部電気配線保護層24の材料は同一の材料か同質(SiO/Al酸化物同士やSi窒化物同士)であるので結合力が大きく、配線層端部25を上部電気絶縁保護層24と下部電気絶縁層22の接合界面で挟み込むような働きが生じ付着強度が得られる。この場合、上部電気絶縁保護膜24が高温度の加熱アニールによって焼きしまると収縮するので電気配線層23の収縮より大きければ大きいほど剥離は助長される。ここで、上部電気絶縁保護膜24の収縮は加熱アニール温度、時間と雰囲気、材料の種類、成膜条件による膜密度、膜厚により可変する。また、電気配線層23と上部電気絶縁保護膜24との膨張率の差によっても可変する。更に、外部環境温度による膨張収縮の作用によっても可変する。すると、配線層端部25から離れた膜パターンの中心領域では膜端面での挟み込み効果が無くなり、図2の(b)に示すように、図中に示す矢印方向の熱膨張収縮や応力などの剥離力が付着強度を超えると、シワや亀裂が発生して下部電気絶縁層22から電気配線層23及び上部電気絶縁保護層24の膜剥離が発生する。更に、図2の(c)に示すように、図中に示す矢印方向の静電付着する力や配線層端部25と被覆段差部26を支点とする上部電気絶縁保護層24の形状維持力とのバランスで、端部から所定の寸法範囲(r)以内の電気配線層23及び上部電気絶縁保護層24を残して剥離してしまう。
そこで、このような膜剥離を防止するための、積層薄膜電気配線板における剥離防止メカニズムを本発明の積層薄膜電気配線板の断面図である図3を用いて以下に説明する。同図の(a)に示す積層薄膜電気配線板30によれば、電気配線層33の配線層端部35(図中破線で囲む部分)は被覆段差部36(図中点線で囲む部分)で両端から挟まれるので付着寸法rの2倍で付着強度が保たれ、つまり距離2rの寸法に相当する剥離発生限界値を超えると付着強度を得られない。すなわち、付着するのはこの付着寸法に限られることになり、剥離力が付着強度を超えることはない。電気配線層33の構造に、熱膨張収縮や応力を緩和するために、ミクロな粒界隙間ができるように緻密性が低い成膜をすれば低応力化にもなりある程度の付着力は得られるが、導電性や経時安定性が低下し電気配線には不適切である。電気配線層33は高密度で連続、かつ緻密な膜でなければならない。そうすると、熱膨張収縮や応力を緩和する隙間がないので、緻密化した膜の一部に隙間を予め設置しておくことが良い。特に、同図の(b)に示すように、基板31上に一様で大面積な薄膜を形成したパターンの場合では熱膨張・収縮や応力が加算されて剥離力が付着強度より大きくなり剥離しやすいので、短い寸法に区切った分断個所となるスペース37(図中点線で囲む部分、接合寸法s)を設けるとその分加算されなくなる。
ここで、付着寸法rが可変する要因、例えば保護層や電気配線層の各膜厚の相互関係、材質、温度などについて説明すると、図4の(a)に示す加熱アニール温度と付着寸法rとの関係を示す特性図からわかるように、Pt膜厚が0.5μmと0.2μmでは加熱アニール温度が上がるにつれて付着寸法rの変化が異なる。また、図4の(b)は図4の(a)と異なる材質であるAuを用いた以外は同じ条件で加熱アニール温度と付着寸法rとの関係を示す特性図である。図4の(a)と図4の(b)を比較してわかるように、材質が異なると、全く異なる付着寸法rの変化となる。
また、図5は高湿度高温度並びに水素環境における絶対温度と付着寸法rとの関係を示す特性図である。なお、サンプルはSi基板上にPt/Ta、Pt膜厚を0.5μmであり、加熱アニール温度を550℃とし1時間加熱し、環境放置時間は1000時間とした。また、Air+水蒸気(トータルで1気圧)の環境の場合と、H(水素)+水蒸気(トータルで1気圧)の環境の場合、つまり燃料電池セル内の環境を想定した。図5からわかるように、絶対温度が高い、あるいは水蒸気量が多い場合、付着寸法rが小さい傾向を示し、AirよりもHの方が付着寸法rが小さくなる傾向を示す。
更に、図6はエッチング時間と付着寸法rとの関係を示す特性図である。なお、図6の(a)のサンプルはSi基板上にPt/Taを用いたものであり、Siのエッチング条件はNaOH(20weight%)水溶液、110℃であるとき、Siのエッチングプロセスの影響で、センサを作製するSiエッチングプロセスでPt膜の剥離が発生する付着寸法rを測定した。図6の(b)のサンプルはSi基板上にPt/Taを用い、膜厚が0.5μmのSiO2の電気絶縁保護膜で覆ったものであり、Siのエッチング条件はNaOH(20weight%)水溶液、110℃であるとき、Siのエッチングプロセスの影響で、センサを作製するSiエッチングプロセスでPt膜の剥離が発生する付着寸法rを測定した。両図からわかるように、電気絶縁保護膜があるかないかによってもエッチング時間に応じた付着寸法rの変化が異なる。
以上電気配線層を上部電気絶縁保護層で覆った構造を成す積層薄膜電気配線板における剥離が発生するメカニズムについて図1〜図3を用いて説明したが、この上部電気絶縁保護膜を有しない構造を成す積層薄膜電気配線板においても剥離が発生する。この剥離発生メカニズムについて以下に説明する。
図7は積層薄膜電気配線板の断面図である。同図に示すような薄く弱い被覆構造の積層薄膜電気配線板40は、基板41上の電気絶縁層42に形成され、その電気絶縁層42の上に電気配線層43を形成した構造を成している。また、電気配線層43の配線層端部44(図中破線で囲む部分)の被覆では、図7の(b),(c)に示すように、やはり構造に乱れやピンホール等の欠陥が多いため、剥離45(図中破線で囲む部分)が発生しやすい。つまり、水分や薬品(エッチング液・溶剤・洗浄剤)がピンホールから浸透し、膜界面の微細なすきまに広がり、図中に示す矢印方向の応力による剥離作用に加え、界面に浸透した物質の蒸気圧による剥離力が付着強度以上になると、剥離45が進行するのである。
図8は別の積層薄膜電気配線板の断面図である。図7の積層薄膜電気配線板40と異なり、同図に示すような厚く強固な被覆構造の積層薄膜電気配線板50は、基板51上に電気絶縁層52が形成され、その電気絶縁層52の上に電気配線層53を形成した構造を成している。図8の電気配線層53の厚さや硬さ、そして電気絶縁層52との接合界面により付着強度は得られる。しかし、一方ではこのような構成の積層薄膜電気配線板50によれば、電気配線層53は高温度の加熱アニールや環境影響を受けて収縮や膨張を生じる。すると、配線層端部54から離れた膜パターンの中心領域では、熱膨張収縮や応力が分断されず加算され、図8の(b)に示すように、図中に示す矢印方向の熱膨張収縮や応力などの剥離力が付着強度を超えると、シワや亀裂が発生して下部電気絶縁層52から電気配線層53の膜剥離が発生する。更に、図8の(c)に示すように、図中に示す矢印方向の静電付着する力により、端部から所定の寸法範囲(r)以内の電気配線層53を残して剥離してしまう。
以上説明した膜剥離を防止するための、積層薄膜電気配線板における剥離防止メカニズムを本発明の積層薄膜電気配線板の断面図である図9を用いて以下に説明する。同図の(a)に示す積層薄膜電気配線板60によれば、電気配線層63の配線層端部64(図中破線で囲む部分)は付着寸法rの2倍で付着強度が保たれ、つまり距離2rの寸法に相当する剥離発生限界値を超えると付着強度を得られない。すなわち、付着するのはこの付着寸法に限られることになり、剥離力が付着強度を超えることはない。電気配線層63の構造に、熱膨張収縮や応力を緩和するために、ミクロな粒界隙間ができるように緻密性が低い成膜をすれば低応力化にもなりある程度の付着力は得られるが、導電性や経時安定性が低下し電気配線には不適切である。電気配線層63は高密度で連続、かつ緻密な膜でなければならない。そうすると、熱膨張収縮や応力を緩和する隙間がないので、緻密化した膜の一部に隙間を予め設置しておくことが良い。特に、同図の(b)に示すように、基板61上に一様で大面積な薄膜を形成したパターンでは熱膨張・収縮や応力が加算されて剥離しやすいので、短い寸法に区切った分断個所となるスペース65(図中点線で囲む部分、接合寸法s)を設けるとその分加算されなくなる。
以上のように、図3のスペース37や図9のスペース65としては、電気配線層の膜パターンではこのような分断個所となるスペースがあると、電気抵抗値が上昇してロスになるので、最小の電力損失の隙間にする必要がある。例えば図3のように電気配線層33が分断され、下部電気絶縁層32と上部電気絶縁保護層34の接合している部分の接合寸法sは段差の高さ(電気配線層33の厚さ)程度以上であればよい。電気配線層33の膜パターンが大きければ、付着寸法2rである剥離発生限界値と接合寸法sを繰り返すように電気配線層33の膜パターンを分割(ライン&スペース)して配設すればよい。
従って、付着寸法2rである剥離発生限界値の概略を示す図10からわかるように、電気配線層の膜パターンの一方の端部から剥離力が付着強度を超えない距離をrとすると、電気配線層の膜パターンのそれぞれの端部からの距離をr+r=2rとし、この長さが付着力を影響する長さとなる。よって、付着強度を得る条件は、本発明の原理を示す図11からわかるように、付着寸法2rである剥離発生限界値以内の配線パターン(ライン)幅で、少なくとも接合寸法s以上のスペースを有することとなる。付着寸法2rである剥離発生限界値以内の少なくとも2箇所以上で配線パターンの端部、つまり例えば図3の配線層端部35があればよい。また、図3において下部電気絶縁層32と上部電気絶縁保護層34の材料は、同一の材料か同質、例えばSiO/Al酸化物同士やSi/TiN窒化物同士なので、接合している部分の結合している部分の結合力は大きく、微小面積でも付着強度は得られる。しかし、図3の配線パターンでは、無駄な段差被覆端部が多く、電気抵抗値の上昇抑制に対して効率が低い。
そこで、本発明によれば、本発明の積層薄膜電気配線板に係る一実施の形態例を示す平面図である図12からわかるように、電気配線層の膜パターン面内に設けた端部は、直径sの円形となる膜パターンの微細孔91の内周端であり、微細孔91同士の配置関係を、正三角形の一辺の長さを付着寸法2rである剥離発生限界値未満である√3rとした正三角形の頂点の位置に均等配置した電気配線層の膜パターンとする。よって、幅広の膜パターンが得られると共に、この正三角形頂点に均等に配置すると面に沿って均等な付着強度が得られ、最小の抵抗値上昇で幅の広い膜パターンができる。
また、下部電気絶縁層と上部電気絶縁保護層の接合寸法と電気配線層の厚みの関係を説明する断面図である図13の(a)に示すように、電気配線層102の厚さに対して、下部電気絶縁層101と上部電気絶縁保護層103の接合している部分の接合寸法sが小さいと、電気配線層102を貫通しきれず、微細孔104の底部に電気配線層102が残ってしまう。また、上部電気絶縁保護層103は特別の埋め込み技術を適用しないかぎり、微細孔104の下部に入り込めない。よって、下部電気絶縁層101と上部電気絶縁保護層103の接合している部分の接合寸法sは、図13の(b)に示すように、電気配線層102の厚さdに対して2〜10倍、また製造歩留まりを考慮すると2〜5倍程度が好ましい。例えば、電気配線層102の厚さが1μmであると、s=2〜5μmが実用的である。それ以上では配線パターン幅にもよるが配線抵抗値の高抵抗値化となってしまう。
次に、図14は層構造とカラム成長の様子を示す概略断面図である。同図に示すように、薄膜の構造は、時間及び加熱によって結晶成長するに従い、図14の(a)に示すようにはっきりとした柱状(カラム状)構造を示してくる。隣接のカラムと融合し結晶粒が増大する。このように粒界隙間があるように成膜すれば付着力は得られる。一方、時間経過での変化や高温度変質を防ぎ、導電性を良好にする必要から、高密度で連続、かつ緻密な膜でなければならない。そうすると、熱膨張収縮や応力を緩和する余地が無い。
ここで、このようなトレードオフの関係を解決する手段としては、成膜時は、ある程度緻密ではないが付着強度を得て、加熱アニールすることにより緻密化する手段を施す。この場合、緻密化する前に熱膨張収縮や応力が分散され基板の反り返りが防止できる。膜はas−depoから時間が経過するにつれ、また高温度にさらされるにつれて緻密化するため、予め膨張収縮や応力による変位寸法を考慮し、それらを吸収できる隙間を予め設置しておくことが良い。また、Pt膜に貫通孔を設けると共に上部電気絶縁保護層と下部電気絶縁層が互いに付着力が強固である性質の材料の組み合わせを選択し、貫通孔の領域(部分)で上部電気絶縁保護層と下部電気絶縁層が互いに接合する構造である。これによって応力が分断し基板の反りによる歪も防止できる。
次に、本発明の積層薄膜電気配線板を用いた具体例について説明する。
図15は本発明の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンを示す平面図である。同図に示すような発熱体給電用配線パターン120によれば、電力は電極122から給電用配線パターン123を介して発熱領域121へ供給され、発熱領域121の電気抵抗により周囲温度以上から500℃のジュール発熱が発生するものである。ここで、同図に示す本発明の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターン120は、面積1mm×2mm厚さ0.4mmのSi基板上の厚さ1μmのSiOとTaの下部電気絶縁膜上に、Pt厚さ0.5μm電気配線層の膜パターン、さらに厚さ1μmのTaとSiOの上部電気絶縁保護層が積層され、給電用配線パターン幅を40μmに設定したものである。なお、微細孔124を均等配置して付着寸法2rである剥離発生限界値を20μmとし、接合寸法sは3μmとした。また、1μmルール程度の比較的容易で歩留まりが高い紫外線感光フォトレジストを用いた、フォトエッチングレベルを適用すれば、下部電気絶縁層と上部電気絶縁層の接合部の寸法sは接合可能な最小寸法とし、よって電気配線層の厚さの0.5〜10倍程度とした。
次に、図15の本発明の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンの製造工程について説明する。
はじめに、図16に示すような幅広の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンの製造工程を図17の工程断面図に従って説明する。図17の断面図は図16のA−A’線断面図である。
先ず、図17の(a)に示すように、Si基板上に、SiO、Ta、Pt、Ta、SiOの順でスパッタリング成膜する。そして、図17の(b)に示すように、微細孔パターンに相当するSiO、Ta、Ptをフォトリゾグラフ処理した後、SiOをスパッタリング成膜し、微細孔パターンを形成する。その後、図17の(c)に示すように、2つの層のSiOをフォトリゾグラフ処理して、PtボンディングパッドとSi基板の表面を露出させる。図17の(d)に示すように、Si基板をエッチングして空洞を形成する。
また、Au、Ptなどの電気配線層を給電用配線パターンとして用いるにあたり、電気配線層には大電流を加えることもできるようにし、かつ経時安定性を確保したい。また、給電用配線パターンでの電力輸送ロスを防ぐために、できるだけ電気抵抗値が高くなるような構造や形状は避ける必要がある。電気配線層には大電流を加えることもできるようにし、かつ経時安定性を確保するに当たっては、層の厚さを0.2μm以上に厚くすることに効果があるが、層を厚くするほど成膜に要する所要時間、膜厚分布精度、歩留まりやコストに負荷が増す。電気抵抗値を下げるに当たっては、層の厚さを3μm以上に厚くすると、応力が膜自身に吸収できなくなり応力剥離が起きやすいが、配線パターン部分についてのみ、層の厚さを3μm近くまで増やす方法がある。図18に示すような幅狭の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンの製造工程を図19の工程断面図に従って説明する。図19の断面図は図18のB−B’線断面図である。
先ず、図19の(a)に示すように、Si基板上に、SiO、Ta、Pt、Ta、SiOの順でスパッタリング成膜する。そして、図19の(b)に示すように、微細孔パターンに相当するSiO、Ta、Ptをフォトリゾグラフ処理した後、SiOをスパッタリング成膜する。その後、図19の(c)に示すように、SiOをフォトリゾグラフして、PtボンディングパッドとSi基板の表面を露出させる。図19の(d)に示すように、2つの層のPtをスパッタリング成膜し、もしくは更にSiOをスパッタリング成膜する。そして、図19の(e)に示すように、Pt配線パターンを除いてPtエッチング又はPtリフトオフにて、再びPtボンディングパッドとSi基板の表面を露出させる。最後に、図19の(f)に示すように、Si基板をエッチングして空洞を形成する。電気配線層の電気抵抗値は低くなるが、プロセスを追加することになり歩留まりやコストに負荷が増すので、図17によるプロセスの方が優れている。
図20は本発明の積層薄膜電気配線板を用いたセンサを示す断面図である。同図に示すセンサは、雰囲気の熱伝導メカニズムにおけるガス流量、ガス濃度、温度湿度などを検出するセンサであって、加熱により膜質の変化しやすい、成膜材料を使用して構成する素子に対してより効果が高い。また、温度変動範囲の広い使用目的に優位であって、本発明の積層薄膜電気配線板は大電流を加える幅広の電気配線パターン用に適している。例えば、腐食性ガスの検出センサとして、−100℃から+200℃の範囲の温度、乾燥〜露点の高湿度、あるいは検出対象によっては塩水やアルカリ水、腐食性ガスと呼ばれる硝酸や硫酸ガス雰囲気に露出できるようになって、本発明を適用してより信頼性を確実にできる。
図21は電池に装着したセンサの組み込み構造を示す断面図である。同図に示す燃料電池はガス分布及び濃度計測のセンサチップを装着したものであり、このセンサチップに本発明が適用されている。燃料電池のセル内水分、水素濃度測定センサや水素漏れ検出センサとして、発電セルや燃料電池配管経路内では80℃〜200℃で露点水分量の高温度高湿度であり、燃料電池車内の雰囲気環境も−40℃〜90℃の過酷な環境である。そこで、気体成分の熱伝導を測定する原理のPt膜を用いた微小電熱ヒータは、絶対湿度や水素濃度を測定する場合に小型で高速応答性能であるため、高温高湿度や、水素やアルコールや炭化水素系の原料ガスの濃度測定用センサとして適している。これに本発明を適用し、Pt膜に対する還元性雰囲気劣化や水素脆化による膜剥離を防止することができる。
以上のように、主に、付着強度の小さい電気配線層の剥離について説明したが、逆に付着強度が大きくかつ応力が大きく高硬度で下部電気絶縁層と熱膨張係数が異なる電気配線層においても、本発明のパターン形状が有効である。本発明は、電気配線層と合金化するような接着介助のための中間層を設けず、特別な製造プロセスを加えずに、電気配線層あるいは上部電気絶縁層を加えた電気配線層を、下部電気絶縁層上に設けて、製造プロセスや使用環境条件からの影響の範囲で、膜剥離や歪や基板の反りを発生させないためのパターン形状、および電気配線としての性能を満たすパターン形状である。なお、寸法範囲は成膜材料の性質や製造プロセス条件に依存する。上記実施の形態例においてはその代表例を示している。
なお、本発明は上記実施の形態例に限定されるものではなく、特許請求の範囲内の記載であれば多種の変形や置換可能であることは言うまでもない。
積層薄膜電気配線板の断面図である。 別の積層薄膜電気配線板の断面図である。 本発明の積層薄膜電気配線板の断面図である。 アニール温度と付着寸法rとの関係を示す特性図である。 高湿度高温度並びに水素環境における絶対温度と付着寸法rとの関係を示す特性図である。 エッチング時間と付着寸法rとの関係を示す特性図である。 積層薄膜電気配線板の断面図である。 別の積層薄膜電気配線板の断面図である。 本発明の積層薄膜電気配線板の断面図である。 付着寸法2rである剥離発生限界値の概略を示す図である。 本発明の原理を示す図である。 本発明に係る一実施の形態例を示す平面図である。 下部電気絶縁層と上部電気絶縁保護層の接合寸法と電気配線層の厚みの関係を説明する断面図である。 層構造とカラム成長の様子を示す概略断面図である。 本発明の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンを示す平面図である。 幅広の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンを示す平面図である。 幅広の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンの製造工程を示す工程断面図である。 幅狭の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンを示す平面図である。 幅狭の積層薄膜電気配線板を用いた発熱体給電用配線パターンの製造工程を示す工程断面図である。 本発明の積層薄膜電気配線板を用いたセンサを示す断面図である。 燃料電池の発電セルに装着したセンサの組み込み構造を示す断面図である。 従来例の層構造を示す断面図である。
符号の説明
30;積層薄膜電気配線板、31;基板、32;下部電気絶縁層、
33;電気配線層、34;上部電気絶縁保護層、35;配線層端部、
36;被覆段差部、37;スペース、91;微細孔。

Claims (6)

  1. 基板上に下部電気絶縁層と上部電気絶縁層を有し、前記下部電気絶縁層と前記上部電気絶縁層との間に電気配線層を有する積層薄膜電気配線板において、
    前記電気配線層に孔部を設けることを特徴とする積層薄膜電気配線板。
  2. 基板上に電気絶縁層膜を有し、前記電気絶縁層の上に電気配線層を有する積層薄膜電気配線板において、
    前記電気配線層に孔部を設けることを特徴とする積層薄膜電気配線板。
  3. 前記孔部において前記下部電気絶縁層と前記上部電気絶縁層が接合されている請求項1記載の積層薄膜電気配線板。
  4. 前記孔部が複数設けられ、前記各孔部を、正三角形又は互いの一辺を共有する複数の正三角形の各頂点位置に配置して均等配置する請求項1〜3のいずれかに記載の積層薄膜電気配線板。
  5. 電気配線層の膜パターンの一方端部から、剥離力が付着強度を超えない距離をrとすると、前記正三角形の1辺の長さを√3rとする請求項4に記載の積層薄膜電気配線板。
  6. 前記下部電気絶縁層と前記上部電気絶縁層又は前記電気絶縁層は、SiO、Si、Ta,Al又はTiOのいずれかもしくは組み合わせからなり、前記電気配線層は、Au、Pt、Ir、Pd、又はRd、あるいはW、Mo、Cr、又はTiのいずれかからなる請求項1〜5のいずれかに記載の積層薄膜電気配線板。
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