JP3678180B2 - フローセンサ - Google Patents
フローセンサ Download PDFInfo
- Publication number
- JP3678180B2 JP3678180B2 JP2001228246A JP2001228246A JP3678180B2 JP 3678180 B2 JP3678180 B2 JP 3678180B2 JP 2001228246 A JP2001228246 A JP 2001228246A JP 2001228246 A JP2001228246 A JP 2001228246A JP 3678180 B2 JP3678180 B2 JP 3678180B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- silicon oxide
- oxide film
- flow sensor
- thickness
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Classifications
-
- G—PHYSICS
- G01—MEASURING; TESTING
- G01F—MEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
- G01F1/00—Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
- G01F1/68—Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
- G01F1/684—Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
- G01F1/688—Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element
- G01F1/69—Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element of resistive type
- G01F1/692—Thin-film arrangements
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フローセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平11−194043号公報においては、素子より下部の膜を軽度の引張応力とし、素子の被覆膜(素子より上部の膜)も軽度の引張応力としている。即ち、素子の上部の膜と下部の膜をほとんど同じ応力としている。
【0003】
ここで、素子の上下の膜全体を軽度の引張応力としているのは、膜全体が引張応力となればなるほど膜の耐圧は低下し、また膜全体が圧縮応力となると膜は座屈するので、膜が座屈せずかつできるだけ耐圧を上げるために、膜全体を弱い引張応力としている。また、素子の上部の膜と下部の膜をともに軽度の引張応力としているのは、センサの長期安定性を確保するためである。
【0004】
一般に、これら素子の上下の膜は、それぞれ、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の組み合わせで作られている。シリコン窒化膜は引張応力を有することが多く、シリコン酸化膜は圧縮応力を有することが多いので、これらの膜厚比を調節することで、素子の上と下の膜の応力を所望の応力にすることが可能であり、軽度の引張応力とすることが実現できる。ここで、素子の上下の膜を同様に軽度の引張応力としようとすると、素子の上と下の膜のそれぞれが窒化膜と酸化膜からなり、かつそれらの膜厚比がほぼ等しくなければならない。つまり、次式のような関係が成り立つ。
(上部膜内の窒化膜の膜厚の合計)/(上部膜内の酸化膜の膜厚の合計)
=(下部膜内の窒化膜の膜厚の合計)/(下部膜内の酸化膜の膜厚の合計)
・・・(1)
ところで、高流量まで測定するためのフローセンサでは、素子を配した膜付近の流れの剥離が問題となる。一般に、剥離は膜が下に凸状にたわんでいるときに起こり、空気の流量が多いほど起こりやすい。剥離点より後ろでは、不規則な渦を伴う剥離域となるので、流量の測定は難しい。
【0005】
シリコン窒化膜は引張応力、シリコン酸化膜は圧縮応力、素子を構成する白金膜(Pt膜)は引張応力であることが多いが、前述の(1)式が成り立つようにセンサを設計すると、膜は下に凸状にたわむ。従って、高流量を測ろうとすると剥離が生じ、流量を正しく測定できないという課題が残る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような背景の下になされたものであり、その目的は、素子を配置した部位における気流の剥離現象を抑制して高精度に流量測定を行うことができるフローセンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載のフローセンサは、上層側絶縁膜の平均応力を、下層側絶縁膜の平均応力よりも圧縮側としたことを特徴としている。このようにすると、素子を上下から挟んでいる上層側・下層側絶縁膜において、素子を配置した部位が下側に反った状態(下に凸となった状態)となることはなく下側に反ることに伴う気流の剥離現象は生じない。即ち、素子を配置した部位の反りが無い、あるいは、上側に反った状態(上に凸となった状態)とすることができ、素子を配置した部位における気流の剥離現象を抑制して高精度に流量測定を行うことができる。
【0008】
特に、請求項2に記載のように、上層側絶縁膜と下層側絶縁膜のうち少なくともいずれか一方は、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体であり、さらに、請求項3に記載のように、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体として、最表面にシリコン窒化膜を配置すると、当該シリコン窒化膜を表面保護膜として機能させることができ好ましいものとなる。
【0009】
また、請求項4に記載のように、上層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜の膜厚が、下層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜の膜厚よりも厚いと、請求項1に記載のように上層側絶縁膜の平均応力を下層側絶縁膜の平均応力よりも圧縮側にすることが可能となる。
【0010】
加えて、請求項5に記載のように、上層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜の膜厚tu1と、下層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜の膜厚td2の関係として、tu1/td2>1.22を満たすようにすると、より確実に、素子を配置した部位の反りが無い、あるいは、上側に反った状態(上に凸となった状態)とすることができる。
【0011】
また、請求項6,7に記載のように、素子は、引張応力の材料、特に白金を含む材料であると、実用上好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施の形態を図面に従って説明する。
図1には、本実施の形態における感熱式フローセンサを示し、センサ平面とその平面でのA−A断面を示す。
【0013】
単結晶シリコン基板(半導体基板)1の上面には、シリコン窒化膜2が形成されるとともにその上にシリコン酸化膜3が形成されている。両膜2,3は基板1上面において全面にわたり形成されている。さらに、シリコン酸化膜3の上には素子4,5が配置されている。素子4,5は金属薄膜(低抵抗材料)よりなり、詳しくは白金(Pt)の膜を用いている。素子4はヒータ(発熱素子)であり、素子5は測温体(温度測定素子)であり、これら素子4,5は基板1の上面における中央部に配置されている。さらに本センサにおいては流体温度計6がシリコン酸化膜3の上において基板上面でのやや外周側に配置されている。流体温度計6は白金(Pt)の膜よりなる。ヒータ4と測温体5と流体温度計6の配置位置としては、気体の流れる方向に対し最も下流側にヒータ4が、また、最も上流側に流体温度計6が、さらに、ヒータ4と流体温度計6の間に測温体5が配置されている。ヒータ4と測温体5と流体温度計6は帯状をなしている。
【0014】
さらに、ヒータ4と測温体5と流体温度計6の上にはシリコン酸化膜7が形成されるとともにその上にはシリコン窒化膜8が形成されている。両膜7,8は基板1上面において全面にわたり形成されており、この積層体7,8にてヒータ4と測温体5と流体温度計6を被覆している。
【0015】
一方、単結晶シリコン基板1の中央部分には上下に貫通する貫通孔10が形成されている。貫通孔10の上側開口部において前述のヒータ4と測温体5が位置し、流体温度計6は貫通孔10の開口部よりも外側に位置している。この貫通孔10は基板1を裏面(下面)からエッチングすることにより形成したものである。帯状をなすヒータ4及び測温体5は貫通孔10の開口部から基板1の外周部に延びている。シリコン基板1の外周部においてシリコン窒化膜8の上にはヒータ4のパッド(電気接続部)4a,4bと測温体5のパッド5a,5bと流体温度計6のパッド6a,6bが形成されている。そして、パッド4a,4b,5a,5b,6a,6bを用いてボンディングワイヤ(接続端子)を引き出すことができるようになっている。
【0016】
本例では、シリコン窒化膜2とシリコン酸化膜3が下層側絶縁膜となり、シリコン酸化膜7とシリコン窒化膜8が上層側絶縁膜となる。下層側絶縁膜としてのシリコン窒化膜2とシリコン酸化膜3の積層体は、最表面(図1のA−A断面では下面)にシリコン窒化膜2が配置されることになる。また、上層側絶縁膜としてのシリコン酸化膜7とシリコン窒化膜8の積層体は、最表面(図1のA−A断面では上面)にシリコン窒化膜8がパッシベーション膜として配置されることになる。
【0017】
このように本フローセンサは、シリコン基板1の上面に下層側絶縁膜2,3が形成され、この下層側絶縁膜2,3の上に素子4,5が配置されるとともに素子4,5の上に上層側絶縁膜7,8が形成され、さらに、素子4,5の下方におけるシリコン基板1に貫通孔10が形成されている。また、本例では、素子4,5を上下方向から挟み込んだ下層側絶縁膜2,3および上層側絶縁膜7,8が、貫通孔10の上側開口部に形成されたダイアフラム(薄肉部)となる。
【0018】
次に、本フローセンサの動作について説明する。
この種の感熱式フローセンサでは、まず流体温度計6を形成する金属配線の抵抗値変動から流体の温度を測定する。そして、流体温度計6から得られる流体温度よりも一定温度(例えば200℃)高い温度になるように、ヒータ4に印加する電圧をフィードバック制御しながら加熱する。流体が流れることにより、ヒータ4よりも上流側に配置されている測温体5は熱を奪われて温度が下がり、この温度を抵抗値の変化として読み取って、流体の流速が計測される。
【0019】
ここで、ヒータ4の温度を流体温度計6に対して一定温度だけ高くしているのは、流体の温度が変化した場合でも流量を正しく検知するため(温度特性を良くするため)であるが、流体の温度が一定であることがわかっている場所で使うことが明らかな場合には、流体温度計6は不要であり、もちろん、フィードバック制御も不要であり、流体温度計6を無くすことによって、コストを下げることも可能である。
【0020】
また、測温体5の位置に関して、ヒータ4の上流側に測温体5を配置したが、測温体5はヒータ4の下流にあってもよい。あるいは、下流と上流の両方にあってもよい。あるいは、上流・下流でなくても、流れによって温度が変化する場所であれば、どこにあってもよい。
【0021】
次に、本実施の形態におけるフローセンサの特徴的部分について説明する。
図2の左側に図1のY部の拡大図を示す。図2の左側に示すように、下層側絶縁膜であるシリコン窒化膜2の膜厚をtd1、同じく下層側絶縁膜であるシリコン酸化膜3の膜厚をtd2、上層側絶縁膜であるシリコン酸化膜7の膜厚をtu1、同じく上層側絶縁膜であるシリコン窒化膜8の膜厚をtu2としたとき、シリコン窒化膜2の膜厚td1とシリコン窒化膜8の膜厚tu2が等しく(td1=tu2)、かつ、シリコン酸化膜7の膜厚tu1がシリコン酸化膜3の膜厚td2よりも厚くなっている(tu1>td2)。より詳しくは、tu1/td2>1.22を満たしている。このようにすることにより、図2の右側に示すように上層側絶縁膜7,8の平均応力σup・avを、下層側絶縁膜2,3の平均応力σdown・avよりもΔσだけ圧縮側としている。
【0022】
具体的な膜厚としては、シリコン窒化膜2の膜厚td1を0.12μm、シリコン酸化膜3の膜厚td2を0.3μm、シリコン酸化膜7の膜厚tu1を0.7μm、シリコン窒化膜8の膜厚tu2を0.12μmとしている。
【0023】
なお、膜の平均応力σavは、膜の数がn(n=1,2,3,…)の積層体の場合、各膜の厚さをt1,t2,…,tnとし、各膜の応力をσ1,σ2,…,σnとすると、
【0024】
【数1】
【0025】
で表すことができる。無論、単層(n=1)の場合には、平均応力σavはσ1である。
また、上層側絶縁膜7,8の平均応力σup・avは圧縮応力であり、下層側絶縁膜2,3の平均応力σdown・avは引張応力である。さらに、ダイアフラム全体の平均応力、つまり、素子4,5の上層側及び下層側の絶縁膜(膜2,3,7,8の積層体)における応力は弱い引張応力となっている。
【0026】
このように、シリコン酸化膜は圧縮応力であり、シリコン窒化膜は引張応力であり、上層側絶縁膜が圧縮応力であるとともに、下層側絶縁膜が引張応力であり、しかも、ダイアフラム全体の平均応力が弱い引張応力となっている。換言すれば、そうなるようにそれぞれの膜厚td1,td2,tu1,tu2を調整している。従って、ダイアフラム全体が上に少し凸(あるいはフラット)となっており、剥離が生ぜず、高流量域までの測定が可能である。
【0027】
もちろん、膜(ダイアフラム)の変形を抑えるには膜厚を厚くする等の工夫もできるが、こうすると膜(ダイアフラム)を通してヒータ4からの熱の逃げが激しく、消費電力の大きなセンサとなってしまう。また、ダイアフラム全体(膜全体)の応力についても引張応力が強ければダイアフラム(膜)は破壊しやすく、また、圧縮応力になるとダイアフラムは座屈してしまうので、軽度の引張応力にしておくことが最適である。
【0028】
こうして、ダイアフラム(膜全体)の厚さ(=td1+td2+tu1+tu2)と平均応力を変更せず、ダイアフラム内の応力分布を変更することによって、素子4,5の上下での窒化膜のトータルの膜厚(=td1+tu2)を同じにしたまま、ダイアフラム(膜全体)の応力と強度と信頼性(耐圧、耐エッチング性、耐久性)を失うことなく、高流量域まで正しく測定できるフローセンサを実現することができる。
【0029】
次に、本フローセンサの製造方法について、図3,4を用いて説明する。
まず、図3(a)に示すように、単結晶シリコン基板1の上面に下層側絶縁膜としてのシリコン窒化膜2を形成するとともにその上に同じく下層側絶縁膜としてのシリコン酸化膜3を形成する。そして、ヒータ4、測温体5、流体温度計6となるPt膜を真空蒸着機により2000Å堆積させる。なお、Pt膜の下面における接着層として50ÅのTi層(図示略)を用いている。
【0030】
さらに、Pt膜に対しヒータ、測温体、流体温度計として所定の形状となるようにパターニング(エッチング)する。
その後、図3(b)に示すように、ヒータ4、測温体5、流体温度計6の上を含むシリコン酸化膜3の上に上層側絶縁膜としてのシリコン酸化膜7を形成するとともに、その上に同じく上層側絶縁膜としてのシリコン窒化膜8を形成する。この上層側絶縁膜7,8を形成する工程において、上層側絶縁膜7,8の平均応力が、下層側絶縁膜2,3の平均応力よりも圧縮側となるように形成する。つまり、上層側絶縁膜7,8の形成工程と下層側絶縁膜2,3の形成工程のうち少なくともいずれか一方は、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体を形成する工程を含み、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体の形成工程は、最表面にシリコン窒化膜2,8を形成するものであり、上層側絶縁膜7,8に含まれるシリコン酸化膜7の膜厚tu1が、下層側絶縁膜2,3に含まれるシリコン酸化膜3の膜厚td2よりも厚くなるように形成し、特に、tu1/td2>1.22の関係式を満たすように形成する。
【0031】
この後、図3(c)に示すように、上層側絶縁膜7,8の一部をエッチングにて除去してコンタクトホール20を形成する。
引き続き、全面に5000ÅのAuを蒸着した後、図4(a)に示すように、不要箇所をエッチングにて除去して(パターニングして)パッド4a,4b,5a,5b,6a,6bを形成する。さらに、図4(b)に示すように、基板1の裏面に、シリコン窒化膜やシリコン酸化膜等の膜21を成膜し、この膜21での所定箇所をエッチングにて除去する。この膜21は基板の裏面からSiエッチングを行う時のマスクとして働く。
【0032】
そして、図4(c)に示すように、シリコン基板1の裏面からTMAH溶液、KOH溶液等で異方性エッチングを行い、貫通孔10を形成する。この際、シリコン基板1におけるエッチングを行わない面(図中の上面)でのダメージを避けるために、レジスト等で当該基板上面側を保護膜にて覆った状態にてエッチングを行うようにする。
【0033】
以上のようにして、図1に示すフローセンサを製造することができる。
次に、膜の応力分布による反りのシミュレーションを行ったので、それを説明する。
【0034】
シミュレーションは、図5に示すように、シリコン基板1の上面側での貫通孔10の開口部においてPtよりなる素子4,5が下層側絶縁膜2,3と上層側絶縁膜7,8に挟まれた状態で配置されたとき、貫通孔10の開口部の端部を固定端(x=0,x=1)とし、貫通孔10の開口部の中心部(x=0.5)での上下方向での反り量を算出した。
【0035】
膜厚条件は、次の(i),(ii),(iii)の3種類とした。
(i)として、図6に示すように、下層側絶縁膜としてシリコン窒化膜が0.12μm、シリコン酸化膜が0.5μm、上層側絶縁膜としてシリコン酸化膜が0.5μm、シリコン窒化膜が0.12μmである。
(ii)として、図7に示すように、下層側絶縁膜としてシリコン窒化膜が0.12μm、シリコン酸化膜が0.7μm、上層側絶縁膜としてシリコン酸化膜が0.3μm、シリコン窒化膜が0.12μmである。
(iii)として、図8に示すように、下層側絶縁膜としてシリコン窒化膜が0.12μm、シリコン酸化膜が0.3μm、上層側絶縁膜としてシリコン酸化膜が0.7μm、シリコン窒化膜が0.12μmである。
【0036】
(i),(ii),(iii)はともにダイアフラム(膜)の平均応力は等しく、弱い引張応力となっている。(i)は上の膜、下の膜ともに弱い引張応力としたものであり、(ii)は上の膜を引張応力、下の膜を圧縮応力としたものであり、(iii)は、上の膜を圧縮応力、下の膜を引張応力としたものである。
【0037】
図6の(i)は、特開平11−194043号公報に相当するが、この場合は図6の下側に示すようにダイアフラム(膜)が下に凸となっており、その反り量(変位量)は0.06μmであった。また、図7の(ii)は、(i)に比べ窒化膜の膜厚および酸化膜の膜厚はトータルでは変わらないが、上の酸化膜の膜厚を薄くし、下の酸化膜の膜厚を厚くした場合である。この場合には、図7の下側に示すように、ダイアフラム(膜)は(i)よりもさらに下にたわみ、その反り量(変位量)は0.25μmであった。さらに、図8の(iii)は、本実施形態に相当し、(i)に比べ(ii)とは逆に上の酸化膜の膜厚を厚くし、下の酸化膜の膜厚を薄くした場合である。この場合には、図8の下側に示すように、ダイアフラム(膜)が上に凸となっており、その反り量(変位量)は0.15μmであった。
【0038】
これらのデータをまとめたものが図9である。図9において横軸は、(上層側絶縁膜でのシリコン酸化膜の膜厚)/(下層側絶縁膜と上層側絶縁膜での全部のシリコン酸化膜の膜厚)であり、縦軸は反り量である。図9には前述の(i),(ii),(iii)の反り量の検出結果をプロットするとともに、このプロット点を最小二乗法で直線近似している。最小二乗法で直線近似した線における反り量=0での横軸の値は0.55であった。従って、(上層側絶縁膜でのシリコン酸化膜の膜厚)/(下層側絶縁膜でのシリコン酸化膜の膜厚)が、0.55/(1−0.55)=1.22よりも大きいとき、ダイアフラム(膜)は上に凸またはフラットになることになる。
【0039】
図6の(i)の場合には、図10(a)に示すように、高流量域では流れの剥離が生じる。即ち、上下の酸化膜を同じ膜厚とした場合には膜の部分は下に凸となり、高流量の時に剥離が生じてしまう。また、図7の(ii)の場合には、(i)の場合よりも反り量が大きいので流れの剥離は(i)よりも低い流量域で生じてしまう。
【0040】
これに対し図8の(iii)の場合には、たわみが上に凸であり、図10(c)に示すように、流れの剥離は生じないので、高流量域まで測定可能である。即ち、上の酸化膜の膜厚を下の酸化膜の膜厚よりも厚くすることによりダイアフラム(膜)の部分は上に凸となり、高流量の時にも剥離は生じない。また、たわみが上下方向において「0」の場合にも、図10(b)に示すように、流れの剥離は生じないので、高流量域まで測定可能である。
【0041】
つまり、特開平11−194043号公報においては、素子の上下の膜をともに弱い引張応力とし、かつ、全体の平均応力も弱い引張応力とすることで、ダイアフラムの安定性を増しているが、このような膜においては図6のシミュレーション結果によりダイアフラムが下に凸となってしまう。これに対し本実施形態においては、膜全体を弱い引張応力とすることは変わらないが、膜内の応力分布を変化させたことによって反りを制御することができる。
【0042】
以上説明してきたように、ダイアフラム内での素子の上の膜と素子の下の膜とで膜厚分布を異ならせダイアフラム全体の平均応力を弱い引張応力としたまま、またダイアフラムの膜厚を増やすことなく、ダイアフラムのたわみを上に凸(または0)とし、高流量域においても流れの剥離が生ぜず、高流量まで測定可能なフローセンサとすることができる。
【0043】
このように本実施形態のフローセンサは下記の特徴を有する。
(イ)図2に示すように、上層側絶縁膜7,8の平均応力σup・avを、下層側絶縁膜2,3の平均応力σdown・avよりも圧縮側とした。よって、素子4,5を上下から挟んでいる上層側・下層側絶縁膜2,3,7,8において、素子4,5を配置した部位が下側に反った状態(下に凸となった状態)となることはなく下側に反ることに伴う気流の剥離現象は生じない。即ち、素子4,5を配置した部位の反りが無い、あるいは、上側に反った状態(上に凸となった状態)とすることができ、素子4,5を配置した部位における気流の剥離現象を抑制して高精度に流量測定を行うことができる。
(ロ)図2に示すように、上層側絶縁膜と下層側絶縁膜のうち少なくともいずれか一方は、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体であり、さらに、シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体として、最表面にシリコン窒化膜2,8を配置すると、当該シリコン窒化膜2,8を表面保護膜として機能させることができ好ましいものとなる。
(ハ)図2に示すように、上層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜7の膜厚tu1を、下層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜3の膜厚td2よりも厚くしたので、上層側絶縁膜の平均応力σup・avを下層側絶縁膜の平均応力σdown・avよりも圧縮側にすることが可能となる。
(ニ)特に、上層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜7の膜厚tu1と、下層側絶縁膜に含まれるシリコン酸化膜3の膜厚td2の関係として、図9に示す結果から、tu1/td2>1.22を満たすようにすると、より確実に、素子4,5を配置した部位の反りが無い、あるいは、上側に反った状態(上に凸となった状態)とすることができる。
(ホ)素子4,5として、引張応力を有する材料、特に白金を含む材料で構成するとよい。
【0044】
以下に応用例を説明する。
絶縁膜の材料として、シリコン酸化膜・シリコン窒化膜の他にも、アルミナ(Al2O3)、SiON、TiO2、Ta2O5、MgO膜などの膜(単一の膜)、あるいはこれらの膜を積層した膜(多層膜)を用いてもよい。
【0045】
また、素子4,5の材料として、Pt系材料の他にも、ポリシリコン、NiCr、TaN、SiC、W等を用いてもよい。
さらに、フローセンサは図1に示したものに限らず、図11,12に示すようにブリッジ形状のフローセンサであってもよい。つまり、シリコン基板1の上面に、スリット30を有する膜2,3,7,8が形成され、スリット30の下でのシリコン基板1に凹部31を形成したセンサに適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態におけるフローセンサを示す図。
【図2】 図1のY部およびその箇所での応力分布を示す図。
【図3】 実施形態におけるフローセンサの製造工程を説明するための断面図。
【図4】 実施形態におけるフローセンサの製造工程を説明するための断面図。
【図5】 シミュレーションを説明するための図。
【図6】 シミュレーションを説明するための図。
【図7】 シミュレーションを説明するための図。
【図8】 シミュレーションを説明するための図。
【図9】 シミュレーションを説明するための図。
【図10】 シミュレーションを説明するための図。
【図11】 別例のフローセンサを示す斜視図。
【図12】 図11のB−B線での断面図。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2…シリコン窒化膜(下層絶縁膜)、3…シリコン酸化膜(下層絶縁膜)、4…素子(ヒータ)、5…素子(測温体)、7…シリコン酸化膜(上層絶縁膜)、8…シリコン窒化膜(上層絶縁膜)、10…貫通孔、31…凹部。
Claims (7)
- 半導体基板(1)の上面に下層側絶縁膜(2,3)が形成され、この下層側絶縁膜(2,3)の上に素子(4,5)が配置されるとともに当該素子(4,5)の上に上層側絶縁膜(7,8)が形成され、さらに、前記素子(4,5)の下方における前記半導体基板(1)に貫通孔(10)または凹部(31)を形成したフローセンサにおいて、
前記上層側絶縁膜(7,8)の平均応力(σup・av)を、前記下層側絶縁膜(2,3)の平均応力(σdown・av)よりも圧縮側としたことを特徴とするフローセンサ。 - 前記上層側絶縁膜(7,8)と下層側絶縁膜(2,3)のうち少なくともいずれか一方は、シリコン窒化膜(2,8)とシリコン酸化膜(3,7)の積層体であることを特徴とする請求項1に記載のフローセンサ。
- 前記シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層体は、最表面にシリコン窒化膜(2,8)を配置したものであることを特徴とする請求項2に記載のフローセンサ。
- 前記上層側絶縁膜(7,8)に含まれるシリコン酸化膜(7)の膜厚(tu1)が、前記下層側絶縁膜(2,3)に含まれるシリコン酸化膜(3)の膜厚(td2)よりも厚いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のフローセンサ。
- 前記上層側絶縁膜(7,8)に含まれるシリコン酸化膜(7)の膜厚tu1と、前記下層側絶縁膜(2,3)に含まれるシリコン酸化膜(3)の膜厚td2の関係として、
tu1/td2>1.22
を満たしていることを特徴とする請求項4に記載のフローセンサ。 - 前記素子(4,5)は、引張応力を有する材料であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のフローセンサ。
- 前記素子(4,5)は、白金を含む材料であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のフローセンサ。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001228246A JP3678180B2 (ja) | 2001-07-27 | 2001-07-27 | フローセンサ |
US10/199,116 US6701782B2 (en) | 2001-07-27 | 2002-07-22 | Flow sensor |
DE10234171A DE10234171B4 (de) | 2001-07-27 | 2002-07-26 | Strömungssensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001228246A JP3678180B2 (ja) | 2001-07-27 | 2001-07-27 | フローセンサ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003042824A JP2003042824A (ja) | 2003-02-13 |
JP3678180B2 true JP3678180B2 (ja) | 2005-08-03 |
Family
ID=19060786
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001228246A Expired - Lifetime JP3678180B2 (ja) | 2001-07-27 | 2001-07-27 | フローセンサ |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6701782B2 (ja) |
JP (1) | JP3678180B2 (ja) |
DE (1) | DE10234171B4 (ja) |
Families Citing this family (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1350078B1 (de) * | 2001-01-10 | 2018-02-14 | Sensirion Holding AG | Mikromechanischer flusssensor mit tensiler beschichtung |
JP3699703B2 (ja) * | 2002-11-06 | 2005-09-28 | 三菱電機株式会社 | 発熱構造体および熱式センサ |
JP4547974B2 (ja) * | 2004-04-26 | 2010-09-22 | 株式会社デンソー | 流量センサおよびその製造方法 |
JP2006010426A (ja) * | 2004-06-24 | 2006-01-12 | Denso Corp | センサ装置およびその製造方法 |
JP5108234B2 (ja) * | 2005-02-07 | 2012-12-26 | 日本特殊陶業株式会社 | マイクロヒータ及びセンサ |
JP4966526B2 (ja) | 2005-09-07 | 2012-07-04 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 流量センサ |
US8089070B2 (en) * | 2006-02-16 | 2012-01-03 | California Institute Of Technology | Apparatus and method of manufacture for an imager equipped with a cross-talk barrier |
US8174014B2 (en) * | 2006-02-16 | 2012-05-08 | California Institute Of Technology | Apparatus and method of manufacture for depositing a composite anti-reflection layer on a silicon surface |
JP4906422B2 (ja) * | 2006-07-24 | 2012-03-28 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 熱式ガス流量センサ及びそれを用いた内燃機関制御装置 |
US20100078753A1 (en) * | 2008-10-01 | 2010-04-01 | Flowmems, Inc. | Flow Sensor and Method of Fabrication |
JP5276964B2 (ja) * | 2008-12-08 | 2013-08-28 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 熱式流体流量センサおよびその製造方法 |
JP5547413B2 (ja) * | 2009-03-05 | 2014-07-16 | 株式会社神戸製鋼所 | 熱型センサ用中空構造素子 |
EP2348292A1 (en) * | 2010-01-13 | 2011-07-27 | Sensirion AG | Sensor device |
DE112011100441A5 (de) * | 2010-02-04 | 2013-04-04 | E+E Elektronik Gmbh | Sensoranordnung |
JP2012208061A (ja) * | 2011-03-30 | 2012-10-25 | Azbil Corp | フローセンサ |
US8709893B2 (en) * | 2011-08-23 | 2014-04-29 | Alpha & Omega Semiconductor, Inc. | Method of making a low-Rdson vertical power MOSFET device |
JP5108158B2 (ja) * | 2012-02-13 | 2012-12-26 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 流量センサ |
JP6295209B2 (ja) * | 2015-01-09 | 2018-03-14 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 熱式流体流量センサ |
WO2018067136A1 (en) * | 2016-10-05 | 2018-04-12 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Insulated sensors |
JP7134920B2 (ja) * | 2019-06-17 | 2022-09-12 | 日立Astemo株式会社 | 熱式センサ装置 |
CN115684652B (zh) * | 2022-10-27 | 2023-09-19 | 瑞纳智能设备股份有限公司 | 一种计量表整流效果分析方法 |
Family Cites Families (13)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE68928739T2 (de) * | 1988-12-29 | 1999-02-11 | Sharp Kk | Detecteur d'humidite |
JP2742641B2 (ja) | 1992-03-17 | 1998-04-22 | 光照 木村 | フローセンサ |
US5428244A (en) * | 1992-06-29 | 1995-06-27 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Semiconductor device having a silicon rich dielectric layer |
US5393351A (en) * | 1993-01-13 | 1995-02-28 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of Commerce | Multilayer film multijunction thermal converters |
EP0627763B1 (en) * | 1993-05-31 | 2004-12-15 | STMicroelectronics S.r.l. | Process for improving the adhesion between dielectric layers at their interface in semiconductor devices manufacture |
DE69529493T2 (de) * | 1994-06-20 | 2003-10-30 | Canon Kk | Anzeigevorrichtung und Verfahren zu ihrer Herstellung |
US5804462A (en) * | 1995-11-30 | 1998-09-08 | Motorola, Inc. | Method for forming a multiple-sensor semiconductor chip |
US5659127A (en) * | 1996-08-26 | 1997-08-19 | Opto Tech Corporation | Substrate structure of monolithic gas sensor |
JPH10260068A (ja) | 1997-03-17 | 1998-09-29 | Ricoh Co Ltd | マイクロブリッジセンサ及びその製造方法 |
DE19744228C1 (de) * | 1997-10-07 | 1998-11-26 | Bosch Gmbh Robert | Sensor mit einer Membran |
JP3867393B2 (ja) * | 1998-03-20 | 2007-01-10 | 株式会社デンソー | マイクロヒータおよびその製造方法ならびにエアフローセンサ |
JP2001021401A (ja) | 1999-07-08 | 2001-01-26 | Hitachi Ltd | 熱式空気流量計 |
DE19952055A1 (de) * | 1999-10-28 | 2001-05-17 | Bosch Gmbh Robert | Massenflußsensor mit verbesserter Membranstabilität |
-
2001
- 2001-07-27 JP JP2001228246A patent/JP3678180B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
2002
- 2002-07-22 US US10/199,116 patent/US6701782B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-07-26 DE DE10234171A patent/DE10234171B4/de not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US6701782B2 (en) | 2004-03-09 |
DE10234171B4 (de) | 2009-04-30 |
US20030019290A1 (en) | 2003-01-30 |
JP2003042824A (ja) | 2003-02-13 |
DE10234171A1 (de) | 2003-03-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3678180B2 (ja) | フローセンサ | |
US6450025B1 (en) | Micro-heater and airflow sensor using the same | |
JP5276964B2 (ja) | 熱式流体流量センサおよびその製造方法 | |
US5231878A (en) | Mass air flow sensor | |
JP2009180504A (ja) | 熱式流体流量センサ | |
JP5138134B2 (ja) | 薄膜式センサの製造方法ならびにフローセンサの製造方法 | |
JP2011196711A (ja) | 薄膜サーミスタセンサ | |
JP5057606B2 (ja) | 電子部品および製造方法 | |
US6762672B2 (en) | Thermal sensor | |
US6644113B2 (en) | Flow-rate detecting device for heat-sensitive type flow sensor | |
JP2009300381A (ja) | 熱伝導型真空計、圧力測定方法 | |
JP5753807B2 (ja) | 熱式流体流量センサおよびその製造方法 | |
JP3601993B2 (ja) | 熱型センサおよびその製造方法 | |
JPH0755523A (ja) | 流量センサ | |
US6602428B2 (en) | Method of manufacturing sensor having membrane structure | |
JP2003035580A (ja) | フローセンサ | |
JP2633124B2 (ja) | ダイアフラムセンサ | |
JP4258084B2 (ja) | フローセンサおよびその製造方法 | |
JPH10221142A (ja) | 半導体フローセンサ | |
JP6990165B2 (ja) | 熱式センサおよびその製造方法並びに半導体装置 | |
JP7134920B2 (ja) | 熱式センサ装置 | |
JP4830221B2 (ja) | フローセンサ | |
JP2001153705A (ja) | 熱型センサ、フローセンサおよびフローセンサの製造方法 | |
WO2019159394A1 (ja) | 半導体素子及びそれを用いた流量測定装置 | |
WO2019215981A1 (ja) | 熱式センサ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050411 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050419 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050502 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3678180 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110520 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120520 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130520 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140520 Year of fee payment: 9 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |