JPH10221142A - 半導体フローセンサ - Google Patents

半導体フローセンサ

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JPH10221142A
JPH10221142A JP9034445A JP3444597A JPH10221142A JP H10221142 A JPH10221142 A JP H10221142A JP 9034445 A JP9034445 A JP 9034445A JP 3444597 A JP3444597 A JP 3444597A JP H10221142 A JPH10221142 A JP H10221142A
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JP
Japan
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insulating film
heater wire
concave portion
flow sensor
substrate
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Pending
Application number
JP9034445A
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English (en)
Inventor
Masakazu Shiiki
正和 椎木
Tomonori Seki
知範 積
Fumihiko Sato
文彦 佐藤
Kenichi Nakamura
健一 中村
Norihiro Konda
徳大 根田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Tokyo Gas Co Ltd
Original Assignee
Omron Corp
Tokyo Gas Co Ltd
Omron Tateisi Electronics Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁膜の上方空間と下方空間とを接続する貫
通孔を有するタイプの半導体フローセンサにおいて、専
有面積の小型化を図ること 【解決手段】 下面が開口する凹部10aを有するシリ
コン基板10の上面に絶縁膜12を設け、凹部の上方に
位置する絶縁膜の上面にヒータ線14を設け、さらにそ
の上を保護膜16で覆い、センサの基本構造が形成され
る。係る基本構造に対し、シリコン基板の上面に、一端
が凹部に接続され他端が基板の側縁にまで延長形成され
たV溝18を設ける。センサーの上方空間と、凹部内
は、V溝を介して連続した空間となり、絶縁膜,保護膜
の上下空間での差圧がなくなる。V溝がシリコン基板側
に形成されたため、絶縁膜に貫通孔を形成する必要がな
く、凹部10aの面積を小さくすることができ、センサ
全体も小型化できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知部の温度変化
を電気信号の変化として検出し、ガスや液体などの流
量,流速などの物理量を測定するために用いられる半導
体フローセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来の半導体フローセンサの一
例を示している。同図に示すように、所定位置に上下に
貫通する開口部を有する平面矩形状の基板1の上面にシ
ート状の絶縁膜2が形成され、この絶縁膜2により、開
口部が覆われ、下方が開口した凹部1aとなる。つま
り、凹部1aの上面に絶縁膜2の下面が露出される。ま
た、この絶縁膜2上にヒータ線3が設けられている。係
る構成のフローセンサでは、ヒータ線3に通電するとそ
のヒータ線3が発熱する。一方、センサ周辺に流体の流
れが存在すると、ヒータ線3に発生している熱が奪わ
れ、ヒータ線3の抵抗値が変化する。そして、ヒータ線
3の抵抗の温度係数は既知であるので、抵抗値の変化か
ら温度の変化を求めることができ、その温度変化(奪わ
れた熱量)から流速等を求めるようになっている。
【0003】ところで、凹部1aに面する絶縁膜2のヒ
ータ線3未形成領域には、上下に貫通する貫通孔2aを
形成している。この貫通孔2aを介して測定対象の流体
が存在する絶縁膜2の上方空間と、絶縁膜2の下方空間
(凹部1a内)とが接続され、両空間での圧力差が無く
なる。これにより、差圧に応じた絶縁膜2の撓みによっ
て、ヒータ線3に負荷がかかって破断したり、抵抗値が
変化したりすることがなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の半導体フローセンサでは、以下に示す問題があ
った。すなわち、絶縁膜2には、ヒータ線3の両サイド
に貫通孔2aを設けているので、基板1に形成する凹部
1aの面積は、ヒータ線3と貫通孔よりも小さくはでき
なくなり、小型化を疎外する。
【0005】さらに、絶縁膜2は、酸化膜や窒化膜等を
半導体プロセスにより成膜して形成するので、絶縁膜2
の面積が大きくなると、製造時に損傷するおそれがあ
り、歩留まりの低下をきたす。
【0006】また、センサの周囲を流れる流体は、その
多くが図1(B)中矢印(実線)で示すように、センサ
(絶縁膜2)の上方空間を流れるが、その一部は矢印
(破線)で示すように分流して上流側の貫通孔2aを介
して基板1の凹部1a側に至り、絶縁膜2の下面を通過
後、下流側の貫通孔2aを介して上方の空間に至る経路
をとる。この時、当然のことながら、貫通孔2aの上方
開口位置は、絶縁膜2の上面と同一平面上にあることか
ら、絶縁膜2の下側を通る経路は貫通孔2aのところで
その進路を下方に変更し迂回することになる。よって、
流体は、係る経路をとって凹部1a側に入り込みにく
い。その傾向は、流速が高くなるにつれて大きくなるの
で、流体が高速で流れている場合には、その大部分は、
凹部1a側にいくことなく、同図(B)に示すように絶
縁膜2の上方空間のみを通過してしまう。すると、凹部
1a内の圧力が低下し、凹部1aに面する絶縁膜2の部
分が撓み、ヒータ線3が破損するおそれがある。また、
撓みに基づいて抵抗値が変化するため、測定誤差とな
る。
【0007】さらにまた、ヒータ線3のパターンは、測
定対象の流体の流れの方向に対し垂直方向になるように
形成されているが、実際の測定では、必ずしも流体の流
れが垂直になるとは限らない。すると、同じ流速でも抵
抗の変化が異なり、感度が低下するという問題もある。
【0008】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、絶縁膜の上方空間と下方空間とを接続する貫通孔を
有するタイプのセンサにおいて、専有面積の小型化を図
ることができ、製造時或いは使用時に絶縁膜,ヒータ線
等が損傷するおそれを可及的に抑制できる半導体フロー
センサを提供することにある。また、上記目的を達成し
た上で、さらに測定感度が高く、またばらつきが少ない
半導体フローセンサを提供することを他の目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る半導体フローセンサでは、下面に
凹部のある基板と、前記基板の上面に形成された絶縁膜
と、前記凹部の上方に位置する前記絶縁膜上に形成され
たヒータ線と、そのヒータ線を覆うようにして成膜され
た薄い保護膜を有し、前記ヒータ線上を流れる流体の速
度の変化をヒータ線の温度低下による抵抗変化として検
知する半導体フローセンサを前提とする。そして、前記
基板の上面にくぼみを設け、そのくぼみが前記凹部の側
面とつながることにより前記絶縁膜の上下空間を接続す
る貫通孔となっているように構成した(請求項1)。
【0010】このようにすると、従来凹部に面する絶縁
膜部分に形成していた貫通孔が、本発明では基板上に形
成されるので、凹部に面する絶縁膜部分には、少なくと
もヒータ線を形成すればよくなる。換言すれば、凹部の
寸法形状は、ヒータ線のパターン形状を考慮して設定す
ればよく、従来の貫通孔に相当する領域が不要となり、
小型化できる。そして、凹部の小型化にともない、絶縁
膜と保護膜のみ(ヒータ線は内蔵される)からなる薄肉
の部分が少なくなり、製造時に破損しにくくなるととも
に、強度も増すのでたとえ絶縁膜の上下で圧力差が生じ
ても絶縁膜ひいてはヒータ線が破損することも少なくな
る。
【0011】さらには、基板の上に絶縁膜等が成膜され
るので、くぼみの位置は、絶縁膜やヒータ線よりも低く
なる。よって、流体がくぼみ(貫通孔)を介して凹部内
に入り込みやすくなり、凹部内とセンサの外周囲との圧
力差が少なくなる。その結果、絶縁膜,保護膜の撓み量
が少なくなり、使用時にヒータ線が破損するのが可及的
に抑制される。
【0012】前記くぼみの設置位置や個数は任意である
が、例えば、前記ヒータ線の上流側以外の領域に形成す
ることができる(請求項2)。このようにすると、流体
に塵埃が含まれている場合に、その塵埃が凹部内に侵入
するのを可及的に抑制でき、ヒータ線に付着するのを防
止できる。それにより、ヒータ線からの熱拡散の状態を
長期にわたって均一・一定にでき、測定感度がばらつか
ない。
【0013】また、前記くぼみは、前記基板の外周縁に
まで延長形成され、かつ前記ヒータ線を挟んで対向する
位置にそれぞれ形成することもできる(請求項3)。こ
のように構成すると、センサの周囲を流れる流体は、ヒ
ータ線を挟んで対向する一方の「くぼみ」から凹部内に
入り他方の「くぼみ」から凹部外に流出しやすくなる。
つまり、「くぼみ」が整流機能を発揮し、ヒータ線上を
通過する流体の向きが一定となるので、測定のばらつき
がなくなる。そして、第1の実施の形態のように、対向
する「くぼみ」を上流側と下流側にすると、ヒータ線と
直交する方向に流体を通過させることができ、測定感度
が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係る半導体フロ
ーセンサの第1の実施の形態を示している。同図に示す
ように、基本的な構成は従来と同様で、矩形状のシリコ
ン基板10の上面に絶縁膜12を設けている。シリコン
基板10は、その所定位置に上下に貫通する貫通孔が設
けられており、その貫通孔の上方は絶縁膜12が存在す
るため、その貫通孔部分が下方開口した凹部10aとな
る。絶縁膜12は、例えば酸化膜や窒化膜等からなる単
層或いは複数層により構成されいてる。
【0015】絶縁膜12の上面には、所定パターン形状
の導電体膜を形成する。この導電体膜は、例えば多結晶
シリコンを適宜折れ曲がった線状にパターニングして形
成し、これによりヒータ線14を構成する。ヒータ線1
4は、凹部10aの上方に位置する部位に形成される。
また、このヒータ線14の両端は、凹部10a外のシリ
コン基板10の枠体部分にまで延長形成され、その端部
が端子部14a,14aとなる。この端子部14a,1
4a間に通電することにより、ヒータ線14を発熱させ
る。この時、絶縁膜12の上面側(ヒータ線14の形成
側)に流れる流体により吸熱させて温度低下し、それに
基づきヒータ線14の抵抗値が変化する。この抵抗値の
変化に基づいて前記流体の流量を検出するようになって
いる。
【0016】さらに、ヒータ線14及び絶縁膜12の表
面を覆うようにして、保護膜16が形成されている。そ
して、この保護膜16としては、例えば酸化膜を成膜す
ることにより形成できるが、形成材料はこれに限ること
はない。この時、端子部14aの上方には保護膜16を
設けずに露出させている。係る構成は基本的に従来と同
様である。
【0017】ここで本発明では、シリコン基板10の上
面所定位置に「くぼみ」たるV溝18を形成している。
このV溝18は、測定対象の流体の流れ方向に沿うよう
にヒータ線14を挟んで上流側と下流側にそれぞれ配置
されており、上流側と下流側で対向するV溝18同士
は、同一直線上に位置している。また、各V溝18は、
それぞれ一端が凹部10aに接続され他端が基板10の
側縁にまで延長形成されている。これにより、センサー
の上方空間と、凹部10a内とは、V溝18を介して連
続した空間となり、絶縁膜12,保護膜16の上下空間
での差圧がなくなる。
【0018】このように、上下の空間を接続するV溝1
8をシリコン基板10側に形成したため、従来のように
絶縁膜に貫通孔を形成する必要がなく、凹部10aの面
積を小さくすることができる。つまり、ヒータ線14の
形成領域を考慮して決定することができ、少なくとも、
図1に示す従来例における貫通孔の分だけ小型化が図れ
る。
【0019】さらに、同図(B)に示すように、各V溝
18は、ヒータ線14の上流側と下流側に、そのヒータ
線14に対して直交する方向に形成されているので、セ
ンサーの周囲を流れる流体は、そのV溝18に案内され
てヒータ線14の周囲を通過する。つまり、V溝18が
整流作用を発揮し、常にヒータ線14に対して直交方向
に流体を通過させることができ、ばらつきなく高感度の
測定ができる。
【0020】また、同図(C)に示すように、V溝18
は、シリコン基板10側に形成されるので、そのV溝1
8の形成位置は、絶縁膜12よりも下方にすることがで
きる。したがって、絶縁膜12の下側を通過する流体
も、保護膜16の上方を通過する流体も共にその進路が
図中矢印で示すように直線となるので、凹部10a内に
侵入しやすくなる。したがって、たとえ流速が高速であ
っても、凹部10a内にも侵入するので、凹部10a内
の圧力が、保護膜16の上方空間の圧力に比べて極端に
低くなることがなく、凹部10aの上方に位置する絶縁
膜12等が大きく撓んでヒータ線14が破損することも
ない。
【0021】図3は、本発明の第2の実施の形態を示し
ている。本実施の形態では、上記した実施の形態と相違
し、ヒータ線14の上流側以外の領域にV溝18を形成
している。具体的には、同図(A)は、ヒータ線14の
下流側のみにV溝18を形成している。また同図(B)
は、ヒータ線14の側部にV溝18を形成している。係
る構成にしたことにより、流体とともに流れてくる塵埃
が、凹部10a内に侵入しにくくなり、ヒータ線に付着
するのを抑制できる。なお、同図中矢印で示した方向が
流体の流れる方向である。
【0022】ここで簡単に製造プロセスを説明すると、
化学気相堆積法処理により平板状のシリコン基板の上面
に、酸化膜や窒化膜等の所定層を形成して絶縁膜を成膜
し、さらにその絶縁膜の上面所定位置に多結晶シリコン
薄膜をパターニングして形成し、ヒータ線を製造する。
そして、表面全面に酸化膜等を成膜して保護膜を成膜す
る。係る工程は従来と同様である。そして、シリコン基
板の下面の周囲にマスクをし、その状態でシリコン基板
をKOH等を用いたディープエッチングを行う。する
と、シリコン基板の上面は保護膜で覆われるとともに、
下面の周囲もマスクで覆われているので、結局シリコン
基板の露出した下面が除去されて凹部が形成される。
【0023】次いで、シリコン基板の上方より所定領域
をエッチングし、V溝を形成する。この時、V溝の形成
位置を適宜に設定することにより、所定深さまでエッチ
ングすると、V溝の端部が凹部に連通する。これによ
り、貫通孔が形成される。
【0024】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る半導体フロ
ーセンサでは、貫通孔を基板側に設けたため、基板に形
成する凹部を小さくでき、その結果専有面積の小型化を
図ることができる。また、「くぼみ」の方が絶縁膜より
も下側に位置するので、凹部内に流体が侵入しやすくな
る。その結果、製造時或いは使用時に絶縁膜,保護膜,
ヒータ線が損傷するおそれが可及的に抑制できる。
【0025】また、請求項2のように構成すると、ヒー
タ線に塵埃が付着するのが可及的に抑制でき、請求項3
のように構成すると、「くぼみ」に整流機能が発揮す
る。その結果、測定感度が高く、ばらつきも少ない半導
体フローセンサを構成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例を示す図である。
【図2】(A)は、本発明に係る半導体フローセンサの
第1の実施の形態を示す斜視図である。(B)は、同図
(A)におけるB−B線矢視断面図である。(C)は、
その要部拡大断面図である。
【図3】本発明に係る半導体フローセンサの第2の実施
の形態を示す図である。
【符号の説明】
10 シリコン基板 10a 凹部 12 絶縁膜 14 ヒータ線 16 保護膜 18 V溝(くぼみ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 文彦 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オ ムロン株式会社内 (72)発明者 中村 健一 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 根田 徳大 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下面に凹部のある基板と、 前記基板の上面に形成された絶縁膜と、 前記凹部の上方に位置する前記絶縁膜の上面に形成され
    たヒータ線と、 そのヒータ線を覆うようにして成膜された保護膜を有
    し、 前記ヒータ線上を流れる流体の速度の変化をそのヒータ
    線の温度低下による抵抗変化として検知する半導体フロ
    ーセンサにおいて、 前記基板の上面にくぼみを設け、そのくぼみが前記凹部
    の側面とつながることにより前記絶縁膜の上下空間を接
    続する貫通孔となっていることを特徴とする半導体フロ
    ーセンサ。
  2. 【請求項2】 前記くぼみは、前記ヒータ線の上流側以
    外の領域に形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の半導体フローセンサ。
  3. 【請求項3】 前記くぼみは、前記基板の外周縁にまで
    延長形成され、かつ前記ヒータ線を挟んで対向する位置
    にそれぞれ形成してなることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の半導体フローセンサ。
JP9034445A 1997-02-03 1997-02-03 半導体フローセンサ Pending JPH10221142A (ja)

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