JPH10239130A - フローセンサ - Google Patents
フローセンサInfo
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- JPH10239130A JPH10239130A JP9054241A JP5424197A JPH10239130A JP H10239130 A JPH10239130 A JP H10239130A JP 9054241 A JP9054241 A JP 9054241A JP 5424197 A JP5424197 A JP 5424197A JP H10239130 A JPH10239130 A JP H10239130A
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- fluid
- flow
- heater wire
- film
- insulating film
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 周囲の流体の流れの状態に関係なく、高精度
・高感度なセンサとすることができ、測定精度の高いフ
ローセンサを提供すること 【解決手段】 矩形状のシリコン基板10の上面に絶縁
膜12を設け、その上面に所定パターン形状の導電体膜
を形成し、ヒータ線14を構成することにより、フロー
センサの基本構造が形成される。係る基本構造に対し、
絶縁膜の上面所定位置に、すなわち、前記ヒータ線に対
して直交方向に流体の流れを誘導するための整流板20
を設ける。これにより、周囲の流体は、整流板を通過す
る際に、その進路が整流され、ヒータ線上を通過すると
きには、直交方向となる。よって、通過方向は常時一定
の角度となるので、ばらつきがなく、垂直方向に進むこ
とから高感度な測定が可能となる。
・高感度なセンサとすることができ、測定精度の高いフ
ローセンサを提供すること 【解決手段】 矩形状のシリコン基板10の上面に絶縁
膜12を設け、その上面に所定パターン形状の導電体膜
を形成し、ヒータ線14を構成することにより、フロー
センサの基本構造が形成される。係る基本構造に対し、
絶縁膜の上面所定位置に、すなわち、前記ヒータ線に対
して直交方向に流体の流れを誘導するための整流板20
を設ける。これにより、周囲の流体は、整流板を通過す
る際に、その進路が整流され、ヒータ線上を通過すると
きには、直交方向となる。よって、通過方向は常時一定
の角度となるので、ばらつきがなく、垂直方向に進むこ
とから高感度な測定が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検知部の温度変化
を電気信号の変化として検出し、ガスや液体などの流
量,流速,湿度等の物理量を測定するために用いられる
フローセンサに関するものである。
を電気信号の変化として検出し、ガスや液体などの流
量,流速,湿度等の物理量を測定するために用いられる
フローセンサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来のフローセンサの一例を示
している。同図に示すように、平面ロ字型の基板1の上
面に、誘電体等からなる絶縁膜2が接合されて一体化さ
れている。基板1の中央の開口部1aに対向する絶縁膜
2の表面に所定パターンの多結晶シリコン薄膜を成膜し
てヒータ線3を形成しており、このヒータ線3が検知部
となる。
している。同図に示すように、平面ロ字型の基板1の上
面に、誘電体等からなる絶縁膜2が接合されて一体化さ
れている。基板1の中央の開口部1aに対向する絶縁膜
2の表面に所定パターンの多結晶シリコン薄膜を成膜し
てヒータ線3を形成しており、このヒータ線3が検知部
となる。
【0003】このフローセンサは、ヒータ線3に通電す
るとそのヒータ線3が発熱する。一方、センサ周辺に流
体の流れが存在すると、ヒータ線3に発生している熱が
奪われ、ヒータ線3の抵抗値が変化する。そして、ヒー
タ線3の抵抗の温度係数は既知であるので、抵抗値の変
化から温度の変化を求めることができ、その温度変化
(奪われた熱量)から流速等を求めるようになってい
る。
るとそのヒータ線3が発熱する。一方、センサ周辺に流
体の流れが存在すると、ヒータ線3に発生している熱が
奪われ、ヒータ線3の抵抗値が変化する。そして、ヒー
タ線3の抵抗の温度係数は既知であるので、抵抗値の変
化から温度の変化を求めることができ、その温度変化
(奪われた熱量)から流速等を求めるようになってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のフローセンサでは、以下に示す問題があった。
すなわち、ヒータ線3のパターンの配置方向(図中X方
向)は、測定対象の流体の流れの方向(図中Y方向)に
対し垂直方向になるように形成されている。このような
位置関係にすると、最も感度が高くなり、高精度な測定
が行える。しかし、実際の測定では、必ずしも流体の流
れが垂直になるとは限らない。すると、同じ流速でも抵
抗の変化が異なり、感度が低下するとともに、測定結果
にばらつきを生じ、精度が低下するという問題もある。
さらに、乱流域の成分が存在する場合には、あらゆる方
向の流れを検知してしまい、測定精度が劣化する。
た従来のフローセンサでは、以下に示す問題があった。
すなわち、ヒータ線3のパターンの配置方向(図中X方
向)は、測定対象の流体の流れの方向(図中Y方向)に
対し垂直方向になるように形成されている。このような
位置関係にすると、最も感度が高くなり、高精度な測定
が行える。しかし、実際の測定では、必ずしも流体の流
れが垂直になるとは限らない。すると、同じ流速でも抵
抗の変化が異なり、感度が低下するとともに、測定結果
にばらつきを生じ、精度が低下するという問題もある。
さらに、乱流域の成分が存在する場合には、あらゆる方
向の流れを検知してしまい、測定精度が劣化する。
【0005】また、ヒータ線3は、平坦な誘電体膜2の
上面に形成されることから、そのヒータ線3を形成した
部分のみ突出した形状となる。しかも、そのヒータ線3
を形成した絶縁膜2の部分は基板1のない薄膜であるの
で、強度も弱い。その結果、流れてくる流体は、ヒータ
線3の突出した側面に突き当たることになるので、その
流体とともに、ゴミ等の物体が流れてきた場合には、突
出したヒータ線3等に当たりやすく、ヒータ線3の剥離
や、絶縁膜2等の破損等を生じるおそれがある。
上面に形成されることから、そのヒータ線3を形成した
部分のみ突出した形状となる。しかも、そのヒータ線3
を形成した絶縁膜2の部分は基板1のない薄膜であるの
で、強度も弱い。その結果、流れてくる流体は、ヒータ
線3の突出した側面に突き当たることになるので、その
流体とともに、ゴミ等の物体が流れてきた場合には、突
出したヒータ線3等に当たりやすく、ヒータ線3の剥離
や、絶縁膜2等の破損等を生じるおそれがある。
【0006】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、周囲の流体の流れの状態に関係なく、高精度・高感
度なセンサとすることができ、しかも、強度もある信頼
性の高いフローセンサを提供することにある。
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、周囲の流体の流れの状態に関係なく、高精度・高感
度なセンサとすることができ、しかも、強度もある信頼
性の高いフローセンサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明では、基板上に開口部を有し、その開口
部を覆うようにして前記基板上面に絶縁膜を設けるとと
もに、その絶縁膜にヒータ線を設けてなるフローセンサ
において、前記ヒータ線に対して所定角度で交差する方
向に流体の流れを誘導するための整流板を設けるように
構成した(請求項1)。
ために、本発明では、基板上に開口部を有し、その開口
部を覆うようにして前記基板上面に絶縁膜を設けるとと
もに、その絶縁膜にヒータ線を設けてなるフローセンサ
において、前記ヒータ線に対して所定角度で交差する方
向に流体の流れを誘導するための整流板を設けるように
構成した(請求項1)。
【0008】係る構成にすると、センサ設置周囲の流体
の流れ方向に関係なく、センサの検知部位であるヒータ
線上を通過する流体は、その上流側に設置された整流板
により整流されるので、常にヒータ線の配置方向に対し
て、所定角度の方向に通過する。よって、流体の流れ方
向に関係なく、また、仮にセンサの設置角度をラフにし
たとしても、検出感度は一定となり、測定結果がばらつ
かず、高精度のセンサとなる。
の流れ方向に関係なく、センサの検知部位であるヒータ
線上を通過する流体は、その上流側に設置された整流板
により整流されるので、常にヒータ線の配置方向に対し
て、所定角度の方向に通過する。よって、流体の流れ方
向に関係なく、また、仮にセンサの設置角度をラフにし
たとしても、検出感度は一定となり、測定結果がばらつ
かず、高精度のセンサとなる。
【0009】そして、上記した所定角度は、任意の値を
とることができるが、角度が大きくなるにつれて感度も
高くなる。そして、請求項2で規定するように垂直方向
になるように設定すると、もっとも高感度となる。
とることができるが、角度が大きくなるにつれて感度も
高くなる。そして、請求項2で規定するように垂直方向
になるように設定すると、もっとも高感度となる。
【0010】また前記整流板で誘導された流体の流れ方
向で、前記ヒータ線の下流側に、前記流体の流れを遮断
する壁部を設けることもできる(請求項3)。係る構成
をとると、下流側からヒータ線側に流れ込む流体を阻止
できるので、乱流の発生を抑制できるとともに、測定精
度が向上する。
向で、前記ヒータ線の下流側に、前記流体の流れを遮断
する壁部を設けることもできる(請求項3)。係る構成
をとると、下流側からヒータ線側に流れ込む流体を阻止
できるので、乱流の発生を抑制できるとともに、測定精
度が向上する。
【0011】また、上記した各構成を前提とし、さらに
前記開口部に対向する前記絶縁膜の上面に凹部を設け、
その低くなった凹部内に前記ヒータ線を設けるようにし
てもよい(請求項4)。係る構成にすると、ヒータ線の
上面を通過する流体にゴミなどがあったとしても、ヒー
タ線は凹部内に挿入されるため、上記ゴミ等が突き当た
ることがなく、ヒータ線14や絶縁膜12に過度な力が
加わって、破損するのを抑制できる。
前記開口部に対向する前記絶縁膜の上面に凹部を設け、
その低くなった凹部内に前記ヒータ線を設けるようにし
てもよい(請求項4)。係る構成にすると、ヒータ線の
上面を通過する流体にゴミなどがあったとしても、ヒー
タ線は凹部内に挿入されるため、上記ゴミ等が突き当た
ることがなく、ヒータ線14や絶縁膜12に過度な力が
加わって、破損するのを抑制できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図2は、本発明に係るフローセン
サの第1の実施の形態を示している。図1と比較すると
明らかなように、基本的な構成は従来と同様で、矩形状
のシリコン基板10の上面に絶縁膜たる誘電体膜12を
設けている。この誘電体膜12は、例えば酸化膜や窒化
膜等からなる単層或いは複数層により構成されいてる。
また、シリコン基板10は、平面略ロ字型からなり、中
央は上下に貫通する開口部10aとなる。従って、誘電
体膜12は、シリコン基板10の周囲の枠体部分10b
の上面にて接合され、開口部10aは、誘電体膜12で
被覆される。その結果、誘電体膜12のうち開口部10
aに対向する部分は、ダイアフラムのようになる。
サの第1の実施の形態を示している。図1と比較すると
明らかなように、基本的な構成は従来と同様で、矩形状
のシリコン基板10の上面に絶縁膜たる誘電体膜12を
設けている。この誘電体膜12は、例えば酸化膜や窒化
膜等からなる単層或いは複数層により構成されいてる。
また、シリコン基板10は、平面略ロ字型からなり、中
央は上下に貫通する開口部10aとなる。従って、誘電
体膜12は、シリコン基板10の周囲の枠体部分10b
の上面にて接合され、開口部10aは、誘電体膜12で
被覆される。その結果、誘電体膜12のうち開口部10
aに対向する部分は、ダイアフラムのようになる。
【0013】そして、誘電体膜12の上面に所定パター
ン形状の導電体膜を形成する。この導電体膜は、例えば
多結晶シリコン薄膜を適宜折れ曲がった線状にパターニ
ングして形成し、これによりヒータ線14を構成する。
このヒータ線14は、凹部10aに対向する上記したダ
イアフラムの部位に形成される。また、このヒータ線1
4の両端は、凹部10a外のシリコン基板10の枠体部
分10bにまで延長形成され、その端部が端子部14
a,14aとなる。この端子部14a,14a間に通電
することにより、ヒータ線14を発熱させる。この時、
誘電体層12の上面側(ヒータ線14の形成側)に流れ
る流体により吸熱させて温度低下し、それに基づきヒー
タ線14の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に基づ
いて前記流体の流量等を検出するようになっている。
ン形状の導電体膜を形成する。この導電体膜は、例えば
多結晶シリコン薄膜を適宜折れ曲がった線状にパターニ
ングして形成し、これによりヒータ線14を構成する。
このヒータ線14は、凹部10aに対向する上記したダ
イアフラムの部位に形成される。また、このヒータ線1
4の両端は、凹部10a外のシリコン基板10の枠体部
分10bにまで延長形成され、その端部が端子部14
a,14aとなる。この端子部14a,14a間に通電
することにより、ヒータ線14を発熱させる。この時、
誘電体層12の上面側(ヒータ線14の形成側)に流れ
る流体により吸熱させて温度低下し、それに基づきヒー
タ線14の抵抗値が変化する。この抵抗値の変化に基づ
いて前記流体の流量等を検出するようになっている。
【0014】なお、図示省略するが、ヒータ線14及び
誘電体層12の表面を覆うようにして、酸化膜等の誘電
体膜が被膜されることにより、保護膜が設けられる。そ
して、係る場合に、上記した端子部14aの上方には保
護膜を設けずに露出させるようになる。
誘電体層12の表面を覆うようにして、酸化膜等の誘電
体膜が被膜されることにより、保護膜が設けられる。そ
して、係る場合に、上記した端子部14aの上方には保
護膜を設けずに露出させるようになる。
【0015】ここで本発明では、絶縁膜12の上面所定
位置、より具体的には、上記した枠体部分10bの上方
接合部分で、測定対象の流体の流れ方向の上流側に、整
流板20を起立形成している。この整流板20は、同図
(B)に示すように、ヒータ線14の配置方向(X方
向)に対して垂直方向(Y方向)にのびるように配置さ
れている。
位置、より具体的には、上記した枠体部分10bの上方
接合部分で、測定対象の流体の流れ方向の上流側に、整
流板20を起立形成している。この整流板20は、同図
(B)に示すように、ヒータ線14の配置方向(X方
向)に対して垂直方向(Y方向)にのびるように配置さ
れている。
【0016】係る構成にすることにより、仮にセンサ設
置周囲の流体の流れ方向が、同図(B)中一点鎖線で示
すように、垂直方向(Y方向)に対して所定角度傾斜し
ているような場合であっても、ヒータ線14上を通過す
る際には、整流板20により整流されて、同図中破線で
示すようにヒータ線14と直交するY方向に沿った方向
に流れるようになる。つまり、センサ周囲の流体の流れ
方向に関係なく、また仮に乱流域の成分が存在している
場合であっても、ヒータ線14上を通過する流体の進行
方向は、常に一定であるので、測定結果にばらつきがな
く、高精度となる。しかも、その流体の流れ方向は、ヒ
ータ線14に対して直交する方向であるので、最も高感
度となる。
置周囲の流体の流れ方向が、同図(B)中一点鎖線で示
すように、垂直方向(Y方向)に対して所定角度傾斜し
ているような場合であっても、ヒータ線14上を通過す
る際には、整流板20により整流されて、同図中破線で
示すようにヒータ線14と直交するY方向に沿った方向
に流れるようになる。つまり、センサ周囲の流体の流れ
方向に関係なく、また仮に乱流域の成分が存在している
場合であっても、ヒータ線14上を通過する流体の進行
方向は、常に一定であるので、測定結果にばらつきがな
く、高精度となる。しかも、その流体の流れ方向は、ヒ
ータ線14に対して直交する方向であるので、最も高感
度となる。
【0017】また、図示の例では、整流板20の形状
は、扁平な矩形平板状としたが、本発明はこれに限るこ
とはなく、同図(B)中、二点鎖線で示すように、整流
板20の先端側20aを尖らす(薄くする)ようにして
も良い。これにより、ガイド機能を発揮させ、よりスム
ーズに整流板20間に測定対象の流体を流れ込ませると
ともに、整流板20の設置にともなう乱流成分の発生を
低減させることができるようになる。
は、扁平な矩形平板状としたが、本発明はこれに限るこ
とはなく、同図(B)中、二点鎖線で示すように、整流
板20の先端側20aを尖らす(薄くする)ようにして
も良い。これにより、ガイド機能を発揮させ、よりスム
ーズに整流板20間に測定対象の流体を流れ込ませると
ともに、整流板20の設置にともなう乱流成分の発生を
低減させることができるようになる。
【0018】ここで簡単に製造プロセスを説明すると、
例えば、化学気相堆積法処理により平板状のシリコン基
板10の上面全面に、酸化膜12aや窒化膜12b等の
絶縁膜12を積層形成する。この時、シリコン基板10
の下面の周囲(最終的に残す枠体部分)にも、同様にし
て酸化膜21a,窒化膜21bを形成する。そして、絶
縁膜12の上面所定位置に多結晶シリコン薄膜をパター
ニングして設け、ヒータ線14や端子部(図示省略)を
形成する。その後、化学気相堆積法処理により上面全面
を酸化膜等で被覆して保護膜22を形成する。さらに、
保護膜22のうち、端子部に対向する部位をエッチング
で除去して当該端子部を露出させ、その後露出した部分
に金属を蒸着,スパッタなどにて成膜する。これにより
図3(A)に示すような中間品が形成される。そして、
ここまでの工程は、従来のものと同様である。
例えば、化学気相堆積法処理により平板状のシリコン基
板10の上面全面に、酸化膜12aや窒化膜12b等の
絶縁膜12を積層形成する。この時、シリコン基板10
の下面の周囲(最終的に残す枠体部分)にも、同様にし
て酸化膜21a,窒化膜21bを形成する。そして、絶
縁膜12の上面所定位置に多結晶シリコン薄膜をパター
ニングして設け、ヒータ線14や端子部(図示省略)を
形成する。その後、化学気相堆積法処理により上面全面
を酸化膜等で被覆して保護膜22を形成する。さらに、
保護膜22のうち、端子部に対向する部位をエッチング
で除去して当該端子部を露出させ、その後露出した部分
に金属を蒸着,スパッタなどにて成膜する。これにより
図3(A)に示すような中間品が形成される。そして、
ここまでの工程は、従来のものと同様である。
【0019】次に、通常であれば、シリコン基板10の
下面をエッチングしてダイアフラムを形成する工程に移
行するが、それに先立ち、保護膜20の上面に、ポリイ
ミド樹脂等の絶縁体23を成膜する(図3(B)参
照)。
下面をエッチングしてダイアフラムを形成する工程に移
行するが、それに先立ち、保護膜20の上面に、ポリイ
ミド樹脂等の絶縁体23を成膜する(図3(B)参
照)。
【0020】そして、その後に、ポリイミド樹脂等の絶
縁体23を露光現像して、エッチングを行うことによ
り、不要部分を除去し、図2に示したような整流板20
を形成する。さらに、シリコン基板10をKOH等を用
いたディープエッチングを行う。すると、シリコン基板
10の上面は保護膜22で覆われるとともに、下面の周
囲も酸化膜21a,窒化膜21bで覆われているので、
それら各膜で覆われていないシリコン基板10の下面中
央部が除去され、開口部10aが形成される(図3
(C)参照)。これにより、整流板20付きのフローセ
ンサが製造できる。
縁体23を露光現像して、エッチングを行うことによ
り、不要部分を除去し、図2に示したような整流板20
を形成する。さらに、シリコン基板10をKOH等を用
いたディープエッチングを行う。すると、シリコン基板
10の上面は保護膜22で覆われるとともに、下面の周
囲も酸化膜21a,窒化膜21bで覆われているので、
それら各膜で覆われていないシリコン基板10の下面中
央部が除去され、開口部10aが形成される(図3
(C)参照)。これにより、整流板20付きのフローセ
ンサが製造できる。
【0021】図4は、本発明の他の実施の形態を示して
おり、本実施の形態では、ヒータ線14の上流側に整流
板20を設けるのは、上記したのと同様であるが、ヒー
タ線14の下流側に流体の流れを阻害する遮断壁25を
設けていることを特徴としている。下流側からの逆流は
なく、上流側から流れてくる流体は、整流板20を経て
整流されて、ヒータ線14上を垂直方向に移動後、遮断
壁25に突き当たり進路を変えて側方より外部へ導かれ
る。このように遮断壁25を設けることにより、乱流成
分の発生を抑制でき、検出精度が高まる。なお、その他
の構成並びに作用効果は、上記した実施の形態と同様で
あるので、同一符号を付し、その詳細な説明を省略す
る。
おり、本実施の形態では、ヒータ線14の上流側に整流
板20を設けるのは、上記したのと同様であるが、ヒー
タ線14の下流側に流体の流れを阻害する遮断壁25を
設けていることを特徴としている。下流側からの逆流は
なく、上流側から流れてくる流体は、整流板20を経て
整流されて、ヒータ線14上を垂直方向に移動後、遮断
壁25に突き当たり進路を変えて側方より外部へ導かれ
る。このように遮断壁25を設けることにより、乱流成
分の発生を抑制でき、検出精度が高まる。なお、その他
の構成並びに作用効果は、上記した実施の形態と同様で
あるので、同一符号を付し、その詳細な説明を省略す
る。
【0022】図5は、さらに別の実施の形態を示してお
り、この例では、下流側にも整流板20′を設けてい
る。このようにすると、ヒータ線14を挟んで対向配置
される整流板20,20′のいずれが上流側にきても、
同様の整流効果を発揮できるようになる。よって、乱流
域に設置した場合であっても、確実に計測が可能とな
る。
り、この例では、下流側にも整流板20′を設けてい
る。このようにすると、ヒータ線14を挟んで対向配置
される整流板20,20′のいずれが上流側にきても、
同様の整流効果を発揮できるようになる。よって、乱流
域に設置した場合であっても、確実に計測が可能とな
る。
【0023】図6は、上記した図5の実施の形態を基本
とし、流体の進行方向に沿って、つまり、整流板20,
20′と平行にのびるようにして遮断壁27を設けてい
る。係る遮断壁27を設けることにより、図中矢印で示
すヒータ線14の横側か進入してくる流体を遮断でき
る。よって、整流板20を通過した正規の流体のみをヒ
ータ線14上を通過させることができ、精度が向上す
る。
とし、流体の進行方向に沿って、つまり、整流板20,
20′と平行にのびるようにして遮断壁27を設けてい
る。係る遮断壁27を設けることにより、図中矢印で示
すヒータ線14の横側か進入してくる流体を遮断でき
る。よって、整流板20を通過した正規の流体のみをヒ
ータ線14上を通過させることができ、精度が向上す
る。
【0024】図7は、さらに別の形態を示しており、整
流板20の先端延長部20bを外側に広がるように傾斜
配置する。これにより、係る先端延長部20bがガイド
板として機能し、よりスムーズに周囲の流体を呼び込む
とともに、整流させヒータ線14上を直交方向に通過さ
せることができる。
流板20の先端延長部20bを外側に広がるように傾斜
配置する。これにより、係る先端延長部20bがガイド
板として機能し、よりスムーズに周囲の流体を呼び込む
とともに、整流させヒータ線14上を直交方向に通過さ
せることができる。
【0025】図8は、さらに別の形態を示しており、こ
の形態では、整流板20の上面に天板29を設けてい
る。これにより、上側から斜めに進入してくるのを抑制
でき、絶縁膜12と平行な平面上を、ヒータ線14と垂
直方向に進むことになり、より整流機能が発揮でき、精
度の向上が図れる。
の形態では、整流板20の上面に天板29を設けてい
る。これにより、上側から斜めに進入してくるのを抑制
でき、絶縁膜12と平行な平面上を、ヒータ線14と垂
直方向に進むことになり、より整流機能が発揮でき、精
度の向上が図れる。
【0026】なお、この天板29付の整流板20を製造
するには、上記した製造方法の説明のように、シリコン
基板10の上に順次所定層を製造するのではなく、たと
えば、整流板20と天板29とが一体に形成されたもの
を別途用意し、それをヒータ線14などが形成されたシ
リコン基板10(絶縁膜12)の上に接合一体化するこ
とにより形成できる。
するには、上記した製造方法の説明のように、シリコン
基板10の上に順次所定層を製造するのではなく、たと
えば、整流板20と天板29とが一体に形成されたもの
を別途用意し、それをヒータ線14などが形成されたシ
リコン基板10(絶縁膜12)の上に接合一体化するこ
とにより形成できる。
【0027】図9は、さらに本発明の他の実施の形態を
示している。本実施の形態では、上記した各形態を基本
にし、ヒータ線14の形成面を加工している。つまり、
同図(A)に示すように、シリコン基板10の開口部1
0aに対向する絶縁膜12の上面、つまりダイヤフラム
部分に凹部30を設ける。このときの凹部30の深さ
は、ヒータ線14の厚みよりも大きくしている。これに
より、凹部30上にヒータ線14を設けても、ヒータ線
14の上面は絶縁膜12の上面よりも下方に位置するこ
とになる。その結果、たとえ流体に混ざってゴミなどが
流れてきても、係るゴミはヒータ線14に引っかかるこ
ともなく、そのままセンサ外に排出される。よって、ヒ
ータ線14に無理な力が加わることもなく、ヒータ線1
4が絶縁膜12や保護膜から剥離したり、絶縁膜12自
体が破損したりすることがなくなり、強度が増す。
示している。本実施の形態では、上記した各形態を基本
にし、ヒータ線14の形成面を加工している。つまり、
同図(A)に示すように、シリコン基板10の開口部1
0aに対向する絶縁膜12の上面、つまりダイヤフラム
部分に凹部30を設ける。このときの凹部30の深さ
は、ヒータ線14の厚みよりも大きくしている。これに
より、凹部30上にヒータ線14を設けても、ヒータ線
14の上面は絶縁膜12の上面よりも下方に位置するこ
とになる。その結果、たとえ流体に混ざってゴミなどが
流れてきても、係るゴミはヒータ線14に引っかかるこ
ともなく、そのままセンサ外に排出される。よって、ヒ
ータ線14に無理な力が加わることもなく、ヒータ線1
4が絶縁膜12や保護膜から剥離したり、絶縁膜12自
体が破損したりすることがなくなり、強度が増す。
【0028】さらに本例では、凹部30の内側面を傾斜
面30aにしている。そして、同図(b)から明らかな
ように、ヒータ線14は、係る傾斜面30aを介して、
端子部14aに接続されている。このように、傾斜面と
したことから、ヒータ線14aが断線することを可及的
に抑制できる。
面30aにしている。そして、同図(b)から明らかな
ように、ヒータ線14は、係る傾斜面30aを介して、
端子部14aに接続されている。このように、傾斜面と
したことから、ヒータ線14aが断線することを可及的
に抑制できる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明に係るフローセン
サでは、絶縁膜の上面所定位置に整流板を設けたため、
周囲の流体の流れ方向に関係なく、ヒータ線に対して所
定の角度で導くことができる。よって、高精度・高感度
なセンサとすることができる。また、請求項3のように
構成した場合には、乱流の発生を可及的に抑制できるの
で、より精度が向上する。さらには、請求項4のように
構成すると、上記効果に加えて、さらに、強度もある信
頼性の高いフローセンサを製造できる。
サでは、絶縁膜の上面所定位置に整流板を設けたため、
周囲の流体の流れ方向に関係なく、ヒータ線に対して所
定の角度で導くことができる。よって、高精度・高感度
なセンサとすることができる。また、請求項3のように
構成した場合には、乱流の発生を可及的に抑制できるの
で、より精度が向上する。さらには、請求項4のように
構成すると、上記効果に加えて、さらに、強度もある信
頼性の高いフローセンサを製造できる。
【図1】従来例を示す図である。
【図2】本発明に係るフローセンサの一実施の形態を示
す図である。
す図である。
【図3】その製造プロセスの一例を示す図である。
【図4】他の実施の形態を示す図である。
【図5】さらに他の実施の形態を示す図である。
【図6】さらに別の実施の形態を示す図である。
【図7】さらに別の実施の形態を示す図である。
【図8】さらに別の実施の形態を示す図である。
【図9】さらに別の実施の形態を示す図である。
10 シリコン基板 12 絶縁膜 14 ヒータ線 20 整流板 25 遮断壁
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に開口部を有し、その開口部を覆
うようにして前記基板上面に絶縁膜を設けるとともに、
その絶縁膜にヒータ線を設けてなるフローセンサにおい
て、 前記ヒータ線に対して所定角度で交差する方向に流体の
流れを誘導するための整流板を設けたことを特徴とする
フローセンサ。 - 【請求項2】 前記所定角度は、直交方向であることを
特徴とする請求項1に記載のフローセンサ。 - 【請求項3】 前記整流板で誘導された流体の流れ方向
で、前記ヒータ線の下流側に、前記流体の流れを遮断す
る壁部を設けたことを特徴とする請求項1に記載のフロ
ーセンサ。 - 【請求項4】 前記開口部に対向する前記絶縁膜の上面
に凹部を設け、 その凹部内に前記ヒータ線を設けることを特徴とする請
求項1〜3のいずれか1項に記載のフローセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9054241A JPH10239130A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | フローセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9054241A JPH10239130A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | フローセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10239130A true JPH10239130A (ja) | 1998-09-11 |
Family
ID=12965056
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9054241A Withdrawn JPH10239130A (ja) | 1997-02-24 | 1997-02-24 | フローセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10239130A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009036639A (ja) * | 2007-08-01 | 2009-02-19 | Denso Corp | センサ装置 |
EP2482044A1 (en) * | 2011-01-31 | 2012-08-01 | Honeywell International, Inc. | Flow sensor with enhanced flow range capability |
US9003877B2 (en) | 2010-06-15 | 2015-04-14 | Honeywell International Inc. | Flow sensor assembly |
JP2015087146A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 株式会社フジキン | ガス流量計 |
US9052217B2 (en) | 2012-11-09 | 2015-06-09 | Honeywell International Inc. | Variable scale sensor |
US9091577B2 (en) | 2011-01-31 | 2015-07-28 | Honeywell International Inc. | Flow sensor assembly with integral bypass channel |
US9952079B2 (en) | 2015-07-15 | 2018-04-24 | Honeywell International Inc. | Flow sensor |
CN111693105A (zh) * | 2019-03-14 | 2020-09-22 | 欧姆龙株式会社 | 流量测定装置 |
-
1997
- 1997-02-24 JP JP9054241A patent/JPH10239130A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009036639A (ja) * | 2007-08-01 | 2009-02-19 | Denso Corp | センサ装置 |
US9003877B2 (en) | 2010-06-15 | 2015-04-14 | Honeywell International Inc. | Flow sensor assembly |
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US9091577B2 (en) | 2011-01-31 | 2015-07-28 | Honeywell International Inc. | Flow sensor assembly with integral bypass channel |
US9052217B2 (en) | 2012-11-09 | 2015-06-09 | Honeywell International Inc. | Variable scale sensor |
JP2015087146A (ja) * | 2013-10-29 | 2015-05-07 | 株式会社フジキン | ガス流量計 |
US9952079B2 (en) | 2015-07-15 | 2018-04-24 | Honeywell International Inc. | Flow sensor |
CN111693105A (zh) * | 2019-03-14 | 2020-09-22 | 欧姆龙株式会社 | 流量测定装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040511 |