JPH085597A - 防風構造を有するマイクロガスセンサ - Google Patents
防風構造を有するマイクロガスセンサInfo
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- JPH085597A JPH085597A JP6139916A JP13991694A JPH085597A JP H085597 A JPH085597 A JP H085597A JP 6139916 A JP6139916 A JP 6139916A JP 13991694 A JP13991694 A JP 13991694A JP H085597 A JPH085597 A JP H085597A
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- gas
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明の目的は、ガス漏れ検出は勿論のこ
と、ガス流の有無にかかわらずガス種またはガス濃度の
正確な検出を行うことができ、しかも安価な製造コスト
で大量生産され得る超小型のマイクロガスセンサを提供
することである。 【構成】 本発明のマイクロガスセンサは、下方に向か
って開口するように半導体製造技術を用いて形成された
凹部1d,10dを有するシリコン基板1,10と、該
凹部に対応する前記シリコン基板のダイヤフラム構造1
c,10cの表面に半導体製造技術を用いて形成された
ガス検出部と、該ガス検出部をガス流に影響されないよ
うに保護する防風装置とを具備する。この防風装置は、
ガス検出部にガス流が直接当たらないように、ガス検出
部の近傍で、かつシリコン基板1または10上にそれぞ
れ形成または接合された防風壁7a,7bまたは防風フ
ード20である。
と、ガス流の有無にかかわらずガス種またはガス濃度の
正確な検出を行うことができ、しかも安価な製造コスト
で大量生産され得る超小型のマイクロガスセンサを提供
することである。 【構成】 本発明のマイクロガスセンサは、下方に向か
って開口するように半導体製造技術を用いて形成された
凹部1d,10dを有するシリコン基板1,10と、該
凹部に対応する前記シリコン基板のダイヤフラム構造1
c,10cの表面に半導体製造技術を用いて形成された
ガス検出部と、該ガス検出部をガス流に影響されないよ
うに保護する防風装置とを具備する。この防風装置は、
ガス検出部にガス流が直接当たらないように、ガス検出
部の近傍で、かつシリコン基板1または10上にそれぞ
れ形成または接合された防風壁7a,7bまたは防風フ
ード20である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はガスの種類および濃度
を検出するセンサに関し、特に半導体製造技術およびマ
イクロマシンニング技術を用いて安価な製造コストで大
量生産することができる、防風構造を有するマイクロガ
スセンサに関する。
を検出するセンサに関し、特に半導体製造技術およびマ
イクロマシンニング技術を用いて安価な製造コストで大
量生産することができる、防風構造を有するマイクロガ
スセンサに関する。
【0002】
【従来の技術】ガス存在雰囲気中に設置した熱線フィラ
メントに一定電流を流すと、該フィラメントからジュー
ル熱が発生し、この熱はフィラメントの周囲のガスとフ
ィラメントに接している固体に伝播する。雰囲気内の温
度、圧力、ガスの種類、ガスの流量等が変化しない、い
わゆる定常状態であれば、伝播する熱の量は一定にな
り、またフィラメントの温度も一定に保たれる。
メントに一定電流を流すと、該フィラメントからジュー
ル熱が発生し、この熱はフィラメントの周囲のガスとフ
ィラメントに接している固体に伝播する。雰囲気内の温
度、圧力、ガスの種類、ガスの流量等が変化しない、い
わゆる定常状態であれば、伝播する熱の量は一定にな
り、またフィラメントの温度も一定に保たれる。
【0003】ガスの流れがなければ、熱線フィラメント
からの熱の伝播状態はフィラメント周囲のガス雰囲気の
温度、圧力、そしてガスの熱伝導率によって決定され、
さらにガス雰囲気の温度と圧力が一定であるなら、ガス
の熱伝導率が熱線フィラメントからの熱の伝播状態を決
定する。言い替えれば、その時の熱線フィラメントの温
度を測定することによってガスの熱伝導率を知ることが
でき、ガスの種類を特定することができる。何故なら、
ガスの熱伝導率はガスの種類毎に異なっているからであ
る。
からの熱の伝播状態はフィラメント周囲のガス雰囲気の
温度、圧力、そしてガスの熱伝導率によって決定され、
さらにガス雰囲気の温度と圧力が一定であるなら、ガス
の熱伝導率が熱線フィラメントからの熱の伝播状態を決
定する。言い替えれば、その時の熱線フィラメントの温
度を測定することによってガスの熱伝導率を知ることが
でき、ガスの種類を特定することができる。何故なら、
ガスの熱伝導率はガスの種類毎に異なっているからであ
る。
【0004】熱線フィラメントの温度を測定するには、
該フィラメントの端子電圧を測定すれば良い。フィラメ
ントの抵抗値の変化は該フィラメント自体の温度にほぼ
比例し、電流が一定であれば、該抵抗値と端子電圧とは
比例関係になるので、端子電圧の変化がフィラメント自
体の温度に比例するからである。
該フィラメントの端子電圧を測定すれば良い。フィラメ
ントの抵抗値の変化は該フィラメント自体の温度にほぼ
比例し、電流が一定であれば、該抵抗値と端子電圧とは
比例関係になるので、端子電圧の変化がフィラメント自
体の温度に比例するからである。
【0005】ガスの流れがある場合でも、そのガス流速
を検出し、別途検出した熱線フィラメントの温度を検出
したガス流速で補正することによってほぼ正確なガスの
熱伝導率を求めることができる。
を検出し、別途検出した熱線フィラメントの温度を検出
したガス流速で補正することによってほぼ正確なガスの
熱伝導率を求めることができる。
【0006】上記の原理を利用した熱伝導度検出器が特
開平4−301555公報に開示されている。
開平4−301555公報に開示されている。
【0007】該公報に開示のものはガスクロマトグラフ
の熱伝導度検出器であり、該検出器はフローコントロー
ラからのキャリヤガスが最初に導入されるリファレンス
セルと、気化室およびカラムを介してリファレンスセル
に連通する測定セルと、抵抗性を持つ狭い通路を介して
リファレンスセルに連通し、作動時に密封状態にされる
第3のセルとが内部に形成された金属製のセルブロック
を備え、各セル内には定電流電源から一定電流が供給さ
れるそれぞれ同一定格の熱線フィラメントが設置されて
いる。
の熱伝導度検出器であり、該検出器はフローコントロー
ラからのキャリヤガスが最初に導入されるリファレンス
セルと、気化室およびカラムを介してリファレンスセル
に連通する測定セルと、抵抗性を持つ狭い通路を介して
リファレンスセルに連通し、作動時に密封状態にされる
第3のセルとが内部に形成された金属製のセルブロック
を備え、各セル内には定電流電源から一定電流が供給さ
れるそれぞれ同一定格の熱線フィラメントが設置されて
いる。
【0008】この従来検出器においては、リファレンス
セル内と測定セル内とに設置されたそれぞれのフィラメ
ントの電位差を測定することによりキャリヤガスによっ
て運び去られる熱量すなわちキャリヤガスの流量を検知
することができ、一方、同じキャリヤガスが流速のない
状態で収容されている第3のセル内に設置した熱線フィ
ラメントと前記リファレンスセル内の熱線フィラメント
との間における電気抵抗の変化の差を検出することによ
ってキャリヤガスの濃度検出を行うことができるように
なっている。
セル内と測定セル内とに設置されたそれぞれのフィラメ
ントの電位差を測定することによりキャリヤガスによっ
て運び去られる熱量すなわちキャリヤガスの流量を検知
することができ、一方、同じキャリヤガスが流速のない
状態で収容されている第3のセル内に設置した熱線フィ
ラメントと前記リファレンスセル内の熱線フィラメント
との間における電気抵抗の変化の差を検出することによ
ってキャリヤガスの濃度検出を行うことができるように
なっている。
【0009】一方、特開平3−293553号公報に開
示されているような、LPガス、都市ガス等のガス漏れ
警報器に主として用いられてきたガス感応型のガスセン
サは、通常、酸化スズ、酸化亜鉛等のn型金属酸化物半
導体を載せた感応膜を昇温させた状態で使用している。
このため、昇温した状態で感応膜及びその周辺の高温部
に気流が当たると、強制対流熱伝達によって熱が奪わ
れ、感応膜自体の温度が低下する。この温度低下は感応
膜を含むセンサ部の抵抗値を変化(増大)させてセンサ
の出力値を変動させると共に、センサの検知感度を変化
(劣化)させる要因となる。従って、自動車の排気筒等
のように、気流が変動する場所で使用されるガス感応型
のガスセンサの場合、従来ではセンサチップ全体を防風
ケース内に設置した構成にしてセンサ部が直接気流に当
たらないようにしている。
示されているような、LPガス、都市ガス等のガス漏れ
警報器に主として用いられてきたガス感応型のガスセン
サは、通常、酸化スズ、酸化亜鉛等のn型金属酸化物半
導体を載せた感応膜を昇温させた状態で使用している。
このため、昇温した状態で感応膜及びその周辺の高温部
に気流が当たると、強制対流熱伝達によって熱が奪わ
れ、感応膜自体の温度が低下する。この温度低下は感応
膜を含むセンサ部の抵抗値を変化(増大)させてセンサ
の出力値を変動させると共に、センサの検知感度を変化
(劣化)させる要因となる。従って、自動車の排気筒等
のように、気流が変動する場所で使用されるガス感応型
のガスセンサの場合、従来ではセンサチップ全体を防風
ケース内に設置した構成にしてセンサ部が直接気流に当
たらないようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】特開平4−30155
5公報に開示されているように、内部に3個のセルが形
成された金属製のセルブロックを有する従来の熱伝導度
検出器は比較的大型で、しかも構造的にも複雑になって
おり、家庭用のガスメータに組み込むようなことはでき
ない。その上さらに、安価な製造コストでもって大量生
産を行うことも不可能である。
5公報に開示されているように、内部に3個のセルが形
成された金属製のセルブロックを有する従来の熱伝導度
検出器は比較的大型で、しかも構造的にも複雑になって
おり、家庭用のガスメータに組み込むようなことはでき
ない。その上さらに、安価な製造コストでもって大量生
産を行うことも不可能である。
【0011】また、特開平3−293553号公報に開
示されているようなガス感応型のガスセンサにおける従
来の防風構造の場合、センサチップ1個づつをそれぞれ
防風ケースに封入する工程がわざわざ必要になると共
に、幅、奥行き、高さの少なくとも1つが数mm程度以
下のサイズである狭所に設置することが不可能である。
示されているようなガス感応型のガスセンサにおける従
来の防風構造の場合、センサチップ1個づつをそれぞれ
防風ケースに封入する工程がわざわざ必要になると共
に、幅、奥行き、高さの少なくとも1つが数mm程度以
下のサイズである狭所に設置することが不可能である。
【0012】本発明は従来技術における上記問題点を解
決するために為されたもので、その目的とするところ
は、ガス漏れ検出は勿論のこと、ガス流の有無にかかわ
らずガス種またはガス濃度の正確な検出を行うことがで
き、しかも安価な製造コストで大量生産され得る超小型
のマイクロガスセンサを提供することにある。
決するために為されたもので、その目的とするところ
は、ガス漏れ検出は勿論のこと、ガス流の有無にかかわ
らずガス種またはガス濃度の正確な検出を行うことがで
き、しかも安価な製造コストで大量生産され得る超小型
のマイクロガスセンサを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1態様によれば、下方に向かって開口す
るように半導体製造技術を用いて形成された凹部を有す
るシリコン基板と、該凹部に対応する前記シリコン基板
のダイヤフラム部の表面に半導体製造技術を用いて形成
されたガス検出部と、このガス検出部がガス流の影響を
受けないように前記シリコン基板上に設けられた防風手
段とを具備するマイクロガスセンサが提供される。
に、本発明の第1態様によれば、下方に向かって開口す
るように半導体製造技術を用いて形成された凹部を有す
るシリコン基板と、該凹部に対応する前記シリコン基板
のダイヤフラム部の表面に半導体製造技術を用いて形成
されたガス検出部と、このガス検出部がガス流の影響を
受けないように前記シリコン基板上に設けられた防風手
段とを具備するマイクロガスセンサが提供される。
【0014】本発明の第2態様によれば、上記第1態様
に記載の防風手段が、ガス流に直交しかつ前記ガス検出
部の両側に位置するように前記シリコン基板上にマイク
ロマシンニング技術を用いて形成された少なくとも一対
の防風壁であることを特徴とするマイクロガスセンサが
提供される。
に記載の防風手段が、ガス流に直交しかつ前記ガス検出
部の両側に位置するように前記シリコン基板上にマイク
ロマシンニング技術を用いて形成された少なくとも一対
の防風壁であることを特徴とするマイクロガスセンサが
提供される。
【0015】本発明の第3態様によれば、上記第2態様
に記載の防風壁の上にまたがってさらに薄膜状の屋根が
形成されていることを特徴とするマイクロガスセンサが
提供される。
に記載の防風壁の上にまたがってさらに薄膜状の屋根が
形成されていることを特徴とするマイクロガスセンサが
提供される。
【0016】本発明の第4態様によれば、上記第3態様
に記載の薄膜状の屋根が網状またはその類の穴あき構造
であることを特徴とするマイクロガスセンサが提供され
る。
に記載の薄膜状の屋根が網状またはその類の穴あき構造
であることを特徴とするマイクロガスセンサが提供され
る。
【0017】本発明の第5態様によれば、上記第1態様
に記載の防風手段が、少なくとも下方に向かって開口す
る空胴部および該空洞部に連通する通気開口部を有し、
前記シリコン基板上に接合された防風フードであること
を特徴とするマイクロガスセンサが提供される。
に記載の防風手段が、少なくとも下方に向かって開口す
る空胴部および該空洞部に連通する通気開口部を有し、
前記シリコン基板上に接合された防風フードであること
を特徴とするマイクロガスセンサが提供される。
【0018】本発明の第6態様によれば、上記第5態様
に記載の通気開口部が防風フードの上面および一側面に
形成されていることを特徴とするマイクロガスセンサが
提供される。
に記載の通気開口部が防風フードの上面および一側面に
形成されていることを特徴とするマイクロガスセンサが
提供される。
【0019】本発明の第7態様によれば、上記第6態様
に記載の防風フードの上面に形成された通気開口部に網
状の薄膜がさらに形成されていることを特徴とするマイ
クロガスセンサが提供される。
に記載の防風フードの上面に形成された通気開口部に網
状の薄膜がさらに形成されていることを特徴とするマイ
クロガスセンサが提供される。
【0020】本発明の第8態様によれば、下方に向かっ
て開口するように半導体製造技術を用いて形成された第
1凹部および上方に向かって開口するように半導体製造
技術を用いて形成された第2凹部を有するシリコン基板
と、これらの第1および第2凹部を隔てる前記シリコン
基板のダイヤフラム部の表面に半導体製造技術を用いて
形成されたガス検出部と、前記第2凹部と連通する通気
開口部を形成するように前記シリコン基板上に接合され
た防風フードとを具備するマイクロガスセンサが提供さ
れる。
て開口するように半導体製造技術を用いて形成された第
1凹部および上方に向かって開口するように半導体製造
技術を用いて形成された第2凹部を有するシリコン基板
と、これらの第1および第2凹部を隔てる前記シリコン
基板のダイヤフラム部の表面に半導体製造技術を用いて
形成されたガス検出部と、前記第2凹部と連通する通気
開口部を形成するように前記シリコン基板上に接合され
た防風フードとを具備するマイクロガスセンサが提供さ
れる。
【0021】上記第1または第6態様のマイクロガスセ
ンサにおけるガス検出部は電源に接続されたヒータ線で
あっても、あるいはガスの存在によりその性状を変化さ
せる半導体であっても良い。
ンサにおけるガス検出部は電源に接続されたヒータ線で
あっても、あるいはガスの存在によりその性状を変化さ
せる半導体であっても良い。
【0022】また、上記第5乃至第8態様のいずれかに
記載の防風フードはシリコン基板またはガラスによって
形成されている。
記載の防風フードはシリコン基板またはガラスによって
形成されている。
【0023】さらに、該ガス検出部は好適には薄い保護
膜で被覆されている。
膜で被覆されている。
【0024】
【作用】半導体製造技術を用いて安価な製造コストで大
量生産され得るマイクロガスセンサであると共に、マイ
クロマシンニング技術を用いて形成された防風構造を有
しているので、例えば家庭用のガスメータのような狭い
場所で、かつ流れのあるガス雰囲気中に設置して、ガス
濃度の正確な検出などに用いられる。
量生産され得るマイクロガスセンサであると共に、マイ
クロマシンニング技術を用いて形成された防風構造を有
しているので、例えば家庭用のガスメータのような狭い
場所で、かつ流れのあるガス雰囲気中に設置して、ガス
濃度の正確な検出などに用いられる。
【0025】
【実施例】以下、添付の図面を参照しつつ本発明の幾つ
かの好ましい実施例を説明する。なお、下記の説明は検
出部にヒータ線を設けたガスの熱伝導度検出器を例とし
て展開するものであるが、検出部にヒータ線およびガス
の存在によりその性状を変化させる半導体を設けたガス
感応型のガスセンサにおいても基本的に変わる点はな
い。従って、ガス感応型のガスセンサについての図示お
よびその説明は重複を避けるために省略する。
かの好ましい実施例を説明する。なお、下記の説明は検
出部にヒータ線を設けたガスの熱伝導度検出器を例とし
て展開するものであるが、検出部にヒータ線およびガス
の存在によりその性状を変化させる半導体を設けたガス
感応型のガスセンサにおいても基本的に変わる点はな
い。従って、ガス感応型のガスセンサについての図示お
よびその説明は重複を避けるために省略する。
【0026】最初に、図1を参照して本発明の第1実施
例を説明する。第1実施例の切断箇所付き概略斜視図で
ある図1の(イ)に示されているように、シリコン基板
1の上には絶縁膜2を挟んでヒータ線3が形成されてお
り、また矢印Gで示したガスの流れ方向に直交するよう
にヒータ線3の両側に一対の防風壁7a,7bが形成さ
れている。さらに、図1の(ロ)の概略側面図から明ら
かなように、ヒータ線3の熱がシリコン基板1へ極力流
れ出さないようにヒータ線3が設けられたシリコン基板
1のセンサ部をダイヤフラム構造1cにするために、シ
リコン基板1の裏面1bにはエッチングによって下方に
開口する凹部1dが形成されている。参照符号8a,8
bはヒータ線3を外部の定電流供給源(図示せず)に接
続するためのワイヤボンディングである。
例を説明する。第1実施例の切断箇所付き概略斜視図で
ある図1の(イ)に示されているように、シリコン基板
1の上には絶縁膜2を挟んでヒータ線3が形成されてお
り、また矢印Gで示したガスの流れ方向に直交するよう
にヒータ線3の両側に一対の防風壁7a,7bが形成さ
れている。さらに、図1の(ロ)の概略側面図から明ら
かなように、ヒータ線3の熱がシリコン基板1へ極力流
れ出さないようにヒータ線3が設けられたシリコン基板
1のセンサ部をダイヤフラム構造1cにするために、シ
リコン基板1の裏面1bにはエッチングによって下方に
開口する凹部1dが形成されている。参照符号8a,8
bはヒータ線3を外部の定電流供給源(図示せず)に接
続するためのワイヤボンディングである。
【0027】図2は上記第1実施例の製造工程を示すプ
ロセスチャートであり、各工程がそれぞれ断面図で示さ
れる。
ロセスチャートであり、各工程がそれぞれ断面図で示さ
れる。
【0028】まず、図2の(a)に示されているよう
に、シリコン基板1の表面1a上に半導体製造技術によ
って0.1〜1μmの厚さで成膜された酸化シリコンま
たは窒化シリコン等からなる絶縁膜2の直上に、Pt、
Au、Cu、FeNi(パーマロイ)、ポリシリコン等
から選ばれた1つの導電性材料がスパッタリング技術ま
たは蒸着技術により絶縁膜2上の略0.1mm四方の領
域に付着されることによって幅1〜10μmのヒータ線
3が形成される。さらにその上に、防風壁電着用の所定
領域のシード層(下地金属膜)4として、Pt、Au/
Cr合金あるいはFeNiがスパッタリング技術または
蒸着技術によって1μm程度の厚さに成膜された後、防
風壁電着のための領域だけを残してスパッタリングによ
るエッチングで除去される。なお、長期間の使用でもヒ
ータ線3が酸化しないように酸化シリコンまたは窒化シ
リコン等の薄い保護膜5でヒータ線3は被覆されている
ほうが良い。
に、シリコン基板1の表面1a上に半導体製造技術によ
って0.1〜1μmの厚さで成膜された酸化シリコンま
たは窒化シリコン等からなる絶縁膜2の直上に、Pt、
Au、Cu、FeNi(パーマロイ)、ポリシリコン等
から選ばれた1つの導電性材料がスパッタリング技術ま
たは蒸着技術により絶縁膜2上の略0.1mm四方の領
域に付着されることによって幅1〜10μmのヒータ線
3が形成される。さらにその上に、防風壁電着用の所定
領域のシード層(下地金属膜)4として、Pt、Au/
Cr合金あるいはFeNiがスパッタリング技術または
蒸着技術によって1μm程度の厚さに成膜された後、防
風壁電着のための領域だけを残してスパッタリングによ
るエッチングで除去される。なお、長期間の使用でもヒ
ータ線3が酸化しないように酸化シリコンまたは窒化シ
リコン等の薄い保護膜5でヒータ線3は被覆されている
ほうが良い。
【0029】続いて、図2の(b)に示されているよう
に、ヒータ線3およびシード層4が形成された絶縁膜2
の全面にわたって、電着用型膜6がレジストまたはポリ
イミドの塗布によって略50〜80μmの厚さに形成さ
れ、該型膜6の硬化後、パターニングによって防風壁電
着用の凹部6a,6bが形成される。
に、ヒータ線3およびシード層4が形成された絶縁膜2
の全面にわたって、電着用型膜6がレジストまたはポリ
イミドの塗布によって略50〜80μmの厚さに形成さ
れ、該型膜6の硬化後、パターニングによって防風壁電
着用の凹部6a,6bが形成される。
【0030】図2の(c)には、防風壁電着用凹部6
a,6b内にPt、Au、CuまたはFeNiを電着す
ることによって防風壁7a,7bをそれぞれ形成するプ
ロセスが示される。なお、この電着は、防風壁7a,7
bの上面がレジストまたはポリイミドの型膜6の表面の
高さに達するまで続けられる。
a,6b内にPt、Au、CuまたはFeNiを電着す
ることによって防風壁7a,7bをそれぞれ形成するプ
ロセスが示される。なお、この電着は、防風壁7a,7
bの上面がレジストまたはポリイミドの型膜6の表面の
高さに達するまで続けられる。
【0031】その後、図2の(d)に示されるように、
レジストまたはポリイミド膜6が剥離される。
レジストまたはポリイミド膜6が剥離される。
【0032】最後に、ヒータ線3が形成されたセンサ部
をダイヤフラム構造1cにするために、シリコン基板1
の裏面1bに異方性エッチングを施すことによって下方
に開口する凹部1dが形成される。斯くして、ガス検出
部のシリコン基板1への熱絶縁が達成される。
をダイヤフラム構造1cにするために、シリコン基板1
の裏面1bに異方性エッチングを施すことによって下方
に開口する凹部1dが形成される。斯くして、ガス検出
部のシリコン基板1への熱絶縁が達成される。
【0033】以上のように、防風手段を設けたことによ
ってヒータ線3に直接ガス流が当たらなくなるので、ガ
ス流によるヒータ線への影響を遮断でき、ガスセンサと
しての機能を十分に発揮させることができると共に、検
出精度も著しく向上する。
ってヒータ線3に直接ガス流が当たらなくなるので、ガ
ス流によるヒータ線への影響を遮断でき、ガスセンサと
しての機能を十分に発揮させることができると共に、検
出精度も著しく向上する。
【0034】なお、そのほかの工程として、ヒータ線3
を外部の定電流供給源(図示せず)に接続するためのワ
イヤボンディング8a,8bが半導体製造技術によって
形成されることは言うまでもない。
を外部の定電流供給源(図示せず)に接続するためのワ
イヤボンディング8a,8bが半導体製造技術によって
形成されることは言うまでもない。
【0035】次に、本発明の第2実施例の製造プロセス
が図3を参照して説明される。
が図3を参照して説明される。
【0036】第2実施例が前述の第1実施例と異なる点
は、一対の防風壁7a,7bの上にまたがって薄膜状の
屋根が形成されている点のみである。従って、図3の
(A)から(C)まで並びに図3の(E)および(F)
の各プロセスは、図2の(a)から(c)まで並びに図
2の(d)および(e)の各プロセスと同様であるの
で、重複を避けるためにそれらの説明は省略し、図3の
(D)に示されている薄膜状の屋根9の形成プロセスに
関して以下に説明する。
は、一対の防風壁7a,7bの上にまたがって薄膜状の
屋根が形成されている点のみである。従って、図3の
(A)から(C)まで並びに図3の(E)および(F)
の各プロセスは、図2の(a)から(c)まで並びに図
2の(d)および(e)の各プロセスと同様であるの
で、重複を避けるためにそれらの説明は省略し、図3の
(D)に示されている薄膜状の屋根9の形成プロセスに
関して以下に説明する。
【0037】電着による防風壁7a,7bの形成が完了
した後、レジストまたはポリイミドの型膜6を剥離する
前に、型膜6および防風壁7a,7bの表面に半導体製
造技術によって窒化シリコンの薄膜状の屋根9が形成さ
れる。
した後、レジストまたはポリイミドの型膜6を剥離する
前に、型膜6および防風壁7a,7bの表面に半導体製
造技術によって窒化シリコンの薄膜状の屋根9が形成さ
れる。
【0038】窒化シリコンからなる薄膜状の屋根9を設
けることによって、ガス流の変化が激しい場所でもヒー
タ線3がガス流の影響を受けることなくガスセンサとし
ての所望の働きを確実に果たすことができるようにな
る。
けることによって、ガス流の変化が激しい場所でもヒー
タ線3がガス流の影響を受けることなくガスセンサとし
ての所望の働きを確実に果たすことができるようにな
る。
【0039】なお、実施例1および2の変形例として、
図4に示すように防風壁がヒータ線の周囲を囲うように
形成されてもよい。ただし、この場合には、第2実施例
における薄膜状の屋根9は網状またはそれに類する穴あ
き構造にする必要がある。
図4に示すように防風壁がヒータ線の周囲を囲うように
形成されてもよい。ただし、この場合には、第2実施例
における薄膜状の屋根9は網状またはそれに類する穴あ
き構造にする必要がある。
【0040】次に、図5乃至図7に関連して本発明の第
3実施例を説明する。
3実施例を説明する。
【0041】図5は本発明の第3実施例を示す概略斜視
図であり、この第5図から明らかなように、第3実施例
の特徴は、ガス検出部としてのヒータ線13が上面に形
成されたシリコン基板10の上に、通気開口部22およ
びガス停滞用の空洞部23を有する防風手段としての防
風フード20を載せ、両者を陽極接合技術等を用いて接
合した点にある。
図であり、この第5図から明らかなように、第3実施例
の特徴は、ガス検出部としてのヒータ線13が上面に形
成されたシリコン基板10の上に、通気開口部22およ
びガス停滞用の空洞部23を有する防風手段としての防
風フード20を載せ、両者を陽極接合技術等を用いて接
合した点にある。
【0042】この第3実施例においても、ヒータ線13
が形成されたガス検出部に相当するシリコン基板10
は、ガス検出部をシリコン基板から可能な限り熱絶縁す
るように、シリコン基板10の下面10bに異方性エッ
チングを施すことによって下方に開口する凹部10dが
形成されており、それにより該凹部10dの上方にはダ
イヤフラム構造10cが形成されている。このダイヤフ
ラム構造10cはヒータ線3の形成されていない部分に
複数個の熱絶縁用穴11が穿設されていて、ガス検出部
のシリコン基板10に対する熱絶縁をさらに促進するよ
うになっている。なお、各部の材質やサイズなどは前述
の第1実施例のそれらと略同じである。
が形成されたガス検出部に相当するシリコン基板10
は、ガス検出部をシリコン基板から可能な限り熱絶縁す
るように、シリコン基板10の下面10bに異方性エッ
チングを施すことによって下方に開口する凹部10dが
形成されており、それにより該凹部10dの上方にはダ
イヤフラム構造10cが形成されている。このダイヤフ
ラム構造10cはヒータ線3の形成されていない部分に
複数個の熱絶縁用穴11が穿設されていて、ガス検出部
のシリコン基板10に対する熱絶縁をさらに促進するよ
うになっている。なお、各部の材質やサイズなどは前述
の第1実施例のそれらと略同じである。
【0043】図6および図7は第3実施例の製造プロセ
スチャートである。図6の(1)から(4)にはガス検
出部を有するシリコン基板10の製造工程が、一方、図
7の(1)から(4)には防風手段としての防風フード
20の製造工程がそれぞれ示されている。
スチャートである。図6の(1)から(4)にはガス検
出部を有するシリコン基板10の製造工程が、一方、図
7の(1)から(4)には防風手段としての防風フード
20の製造工程がそれぞれ示されている。
【0044】図6の(1)においては、まずシリコン基
板10の表面全体にわたって半導体製造技術を用いて例
えばSi3 N4 のような絶縁膜12が成膜され、次いで
この絶縁膜12をガス検出部に相当する所定の大きさに
すると共に、熱絶縁用の複数個の穴11を穿設するため
に絶縁膜12にパターニングが施される。
板10の表面全体にわたって半導体製造技術を用いて例
えばSi3 N4 のような絶縁膜12が成膜され、次いで
この絶縁膜12をガス検出部に相当する所定の大きさに
すると共に、熱絶縁用の複数個の穴11を穿設するため
に絶縁膜12にパターニングが施される。
【0045】図6の(2)においては、所定の大きさに
パターニングされた絶縁膜12上に半導体製造技術を用
いてPt等の導電材料薄膜が形成され、その後、該導電
材料薄膜をヒータ線13および接続配線用パッド14
a,14bに形成するためにパターニングが施される。
パターニングされた絶縁膜12上に半導体製造技術を用
いてPt等の導電材料薄膜が形成され、その後、該導電
材料薄膜をヒータ線13および接続配線用パッド14
a,14bに形成するためにパターニングが施される。
【0046】続いて、図6の(3)において、ヒータ線
13およびパッド14a,14bを含むシリコン基板1
0の上面全体に半導体製造技術を用いて酸化シリコンま
たは窒化シリコンからなる保護膜15が成膜され、該保
護膜15の硬化後、ヒータ線13を外部の定電流供給源
(図示せず)と接続するために、パッド14a,14b
部分の保護膜15がパターニングを施すことによって除
去される。
13およびパッド14a,14bを含むシリコン基板1
0の上面全体に半導体製造技術を用いて酸化シリコンま
たは窒化シリコンからなる保護膜15が成膜され、該保
護膜15の硬化後、ヒータ線13を外部の定電流供給源
(図示せず)と接続するために、パッド14a,14b
部分の保護膜15がパターニングを施すことによって除
去される。
【0047】そして、図6の(4)において、ヒータ線
13の熱がシリコン基板10へ流出しないように両者間
に可能な限りの熱絶縁を達成するために、シリコン基板
10の裏面10bに異方性エッチングが施され、下方に
開口する凹部10dと共に、ヒータ線13を含むガス検
出部にダイヤフラム構造10cが形成される。
13の熱がシリコン基板10へ流出しないように両者間
に可能な限りの熱絶縁を達成するために、シリコン基板
10の裏面10bに異方性エッチングが施され、下方に
開口する凹部10dと共に、ヒータ線13を含むガス検
出部にダイヤフラム構造10cが形成される。
【0048】一方、図7の(1)においては、防風フー
ド20の通気開口部22となる切り取り部が防風フード
20にステップ状のエッチングを施すことによって形成
される。
ド20の通気開口部22となる切り取り部が防風フード
20にステップ状のエッチングを施すことによって形成
される。
【0049】図7の(2)では、防風フード20のステ
ップ状の切り取り部が形成された側の全面に例えばSi
3 N4 のようなマスキング用薄膜21が成膜され、該マ
スキング用薄膜21の硬化後、ガス停滞用空洞部23の
開口領域に相当する部分のマスキング用薄膜21を取り
除くためのパターニングが施される。
ップ状の切り取り部が形成された側の全面に例えばSi
3 N4 のようなマスキング用薄膜21が成膜され、該マ
スキング用薄膜21の硬化後、ガス停滞用空洞部23の
開口領域に相当する部分のマスキング用薄膜21を取り
除くためのパターニングが施される。
【0050】続いて、図7の(3)に示されているよう
に、マスキング用薄膜21が取り除かれた部分の防風フ
ード20に異方性エッチングが施されて、そこにガス停
滞用空洞部23が形成される。
に、マスキング用薄膜21が取り除かれた部分の防風フ
ード20に異方性エッチングが施されて、そこにガス停
滞用空洞部23が形成される。
【0051】その後、図7の(4)において、マスキン
グ用薄膜21を取り除くために、パターニングが施さ
れ、防風手段としての防風フード20の製造が完了す
る。
グ用薄膜21を取り除くために、パターニングが施さ
れ、防風手段としての防風フード20の製造が完了す
る。
【0052】最終的には、図6の(1)から(4)のプ
ロセスを通して製造されたガス検出部付きシリコン基板
10の上に、図7の(1)から(4)の各プロセスを通
じて製造された防風フード20がガス停滞用空洞部23
を下向きにして載せられ、陽極接合技術などを用いて互
いに接合される。このようにして、上部に防風フード2
0を有する本発明の第3実施例としてのマイクロガスセ
ンサが提供される。
ロセスを通して製造されたガス検出部付きシリコン基板
10の上に、図7の(1)から(4)の各プロセスを通
じて製造された防風フード20がガス停滞用空洞部23
を下向きにして載せられ、陽極接合技術などを用いて互
いに接合される。このようにして、上部に防風フード2
0を有する本発明の第3実施例としてのマイクロガスセ
ンサが提供される。
【0053】図8には上記第3実施例の第1変形例が示
される。この第1変形例によれば、防風フード20の空
洞部23の上方がエッチングによって除去され、通気孔
24として開口されている。
される。この第1変形例によれば、防風フード20の空
洞部23の上方がエッチングによって除去され、通気孔
24として開口されている。
【0054】さらに、図9には上記第3実施例の第2変
形例が示されており、図から明らかなように、通気孔2
4を有する第1変形例の防風フード20の上面が複数個
の小孔25aを有する酸化シリコン、窒化シリコンまた
はポリシリコン等の網状薄膜25でさらに覆われてい
る。
形例が示されており、図から明らかなように、通気孔2
4を有する第1変形例の防風フード20の上面が複数個
の小孔25aを有する酸化シリコン、窒化シリコンまた
はポリシリコン等の網状薄膜25でさらに覆われてい
る。
【0055】次に、図10には本発明の第4実施例の概
略斜視図が示されている。
略斜視図が示されている。
【0056】この第4実施例が前述の第3実施例(図5
参照)と異なる点は、ヒータ線13を含むガス検出部が
シリコン基板10の平坦な表面10a上に形成されてお
らず、図10から明らかなように、シリコン基板10の
表面10aに異方性エッチングを施すことによって形成
された凹部16の底面部16a上に形成されている点で
ある。シリコン基板10をこのように形成することによ
って、その上部に載置され、かつ陽極接合等で互いに接
合される防風フード20にガス停滞用の空洞部23を形
成する必要がなくなる。
参照)と異なる点は、ヒータ線13を含むガス検出部が
シリコン基板10の平坦な表面10a上に形成されてお
らず、図10から明らかなように、シリコン基板10の
表面10aに異方性エッチングを施すことによって形成
された凹部16の底面部16a上に形成されている点で
ある。シリコン基板10をこのように形成することによ
って、その上部に載置され、かつ陽極接合等で互いに接
合される防風フード20にガス停滞用の空洞部23を形
成する必要がなくなる。
【0057】なお、上記第1および第2変形例並びに第
4実施例の製造プロセスは、第3実施例に関する前述の
製造プロセスと殆ど変わらないので、それらの説明をこ
こでは省略する。
4実施例の製造プロセスは、第3実施例に関する前述の
製造プロセスと殆ど変わらないので、それらの説明をこ
こでは省略する。
【0058】また、上記第3実施例およびその変形例な
らびに第4実施例における防風フード20の材料として
は、シリコン基板または光を照射することによって硬化
する感光性ガラス等が好適に用いられる。
らびに第4実施例における防風フード20の材料として
は、シリコン基板または光を照射することによって硬化
する感光性ガラス等が好適に用いられる。
【0059】さらに、これまでは説明の簡略化のために
単一のマイクロガスセンサの製造について説明してきた
が、一つのシリコン基板の上に複数個のマイクロガスセ
ンサを同時に製造し、最終工程としてこれらが1つづつ
切り離されることも本発明の範囲に当然含まれる。
単一のマイクロガスセンサの製造について説明してきた
が、一つのシリコン基板の上に複数個のマイクロガスセ
ンサを同時に製造し、最終工程としてこれらが1つづつ
切り離されることも本発明の範囲に当然含まれる。
【0060】以上の説明は単に本発明の好適な実施例の
例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはな
い。
例証であり、本発明の範囲はこれに限定されることはな
い。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、防風構造を有するマイ
クロガスセンサが半導体製造技術およびマイクロマシン
ニング技術を用いて作られ得ることから下記の効果がも
たらされる。 1.流れのないガス雰囲気中はもちろんのこと、流れの
あるガス雰囲気中に設置された場合でもガス種あるいは
ガス濃度を正確に検出することができる。 2.超小型であることから消費電力が小さく狭い場所に
も設置可能である。 3.ガス検出部が基板から熱絶縁されているので、消費
電力が小さく応答性の早い検出が可能になる。 4.大量生産が容易に可能となり、製造コストが著しく
低減される。 5.同一基板上に増幅回路などを一体的に作製すること
により、センサのS/N比を高くすることができる。 6.一般家庭用のガスメータに組み込むことができ、そ
れによって異常な性状のガスが検知され、種々の事故を
未然に防止することができる。
クロガスセンサが半導体製造技術およびマイクロマシン
ニング技術を用いて作られ得ることから下記の効果がも
たらされる。 1.流れのないガス雰囲気中はもちろんのこと、流れの
あるガス雰囲気中に設置された場合でもガス種あるいは
ガス濃度を正確に検出することができる。 2.超小型であることから消費電力が小さく狭い場所に
も設置可能である。 3.ガス検出部が基板から熱絶縁されているので、消費
電力が小さく応答性の早い検出が可能になる。 4.大量生産が容易に可能となり、製造コストが著しく
低減される。 5.同一基板上に増幅回路などを一体的に作製すること
により、センサのS/N比を高くすることができる。 6.一般家庭用のガスメータに組み込むことができ、そ
れによって異常な性状のガスが検知され、種々の事故を
未然に防止することができる。
【図1】(イ)は本発明の第1実施例を示す破断部付き
概略斜視図であり、(ロ)は該第1実施例の概略側面図
である。
概略斜視図であり、(ロ)は該第1実施例の概略側面図
である。
【図2】本発明の第1実施例の製造工程を示すプロセス
チャートである。
チャートである。
【図3】本発明の第2実施例の製造工程を示すプロセス
チャートである。
チャートである。
【図4】本発明の第1実施例乃至第2実施例の変形例を
示す概略上面図である。
示す概略上面図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す概略斜視図である。
【図6】本発明の第3実施例の製造工程を示すプロセス
チャートである。
チャートである。
【図7】本発明の第3実施例の製造工程を示すプロセス
チャートである。
チャートである。
【図8】本発明の第3実施例の第1変形例を示す概略斜
視図である。
視図である。
【図9】本発明の第3実施例の第2変形例を示す概略斜
視図である。
視図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す概略斜視図であ
る。
る。
1,10 シリコン基板 1a,10a シリコン基板表面 1b,10b シリコン基板裏面 1c,10c ダイヤフラム構造 1d,10d 凹部 2,12 絶縁膜 3,13 ヒータ線 4 シード層 5,15 保護膜 6 電着用型膜 6a,6b 凹部 7a,7b 防風壁 8a,8b ボンディングワイヤ 9 薄膜状の屋根 11 熱絶縁用穴 14a,14b 接続配線用パッド 16 凹部 16a 凹部底面部 20 防風フード 21 マスキング用薄膜 22 通気開口部 23 ガス停滞用空洞部 24 通気孔 24a 小孔 25 網状薄膜 G ガスの流れ方向
Claims (21)
- 【請求項1】 下方に向かって開口するように半導体製
造技術を用いて形成された凹部を有するシリコン基板
と、該凹部に対応する前記シリコン基板のダイヤフラム
部の表面に半導体製造技術を用いて形成されたガス検出
部と、このガス検出部がガス流の影響を受けないように
前記シリコン基板上に設けられた防風手段とを具備する
マイクロガスセンサ。 - 【請求項2】 前記ガス検出部の防風手段が、ガス流に
直交しかつ前記ガス検出部の両側に位置するように前記
シリコン基板上にマイクロマシンニング技術を用いて形
成された少なくとも一対の防風壁であることを特徴とす
る請求項1記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項3】 前記ガス検出部が電源に接続されたヒー
タ線を含むことを特徴とする請求項2記載のマイクロガ
スセンサ。 - 【請求項4】 前記ガス検出部が電源に接続されたヒー
タ線とガスの存在によりその性状を変化させる半導体と
を含むことを特徴とする請求項2記載のマイクロガスセ
ンサ。 - 【請求項5】 前記ヒータ線が保護膜で被覆されている
ことを特徴とする請求項3および4のいずれか1項記載
のマイクロガスセンサ。 - 【請求項6】 前記防風壁の上にまたがってさらに薄膜
状の屋根が形成されていることを特徴とする請求項2乃
至5のいずれか1項記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項7】 前記薄膜状の屋根が網状またはその類の
穴あき構造であることを特徴とする請求項6記載のマイ
クロガスセンサ。 - 【請求項8】 前記ガス検出部の防風手段が、少なくと
も下方に向かって開口する空胴部および該空洞部に連通
する通気開口部を有し、前記シリコン基板上に接合され
た防風フードであることを特徴とする請求項1記載のマ
イクロガスセンサ。 - 【請求項9】 前記ガス検出部が電源に接続されたヒー
タ線を含むことを特徴とする請求項8記載のマイクロガ
スセンサ。 - 【請求項10】 前記ガス検出部が電源に接続されたヒ
ータ線とガスの存在によりその性状を変化させる半導体
とを含むことを特徴とする請求項8記載のマイクロガス
センサ。 - 【請求項11】 前記ヒータ線が保護膜で被覆されてい
ることを特徴とする請求項9および10のいずれか1項
記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項12】 前記通気開口部が前記防風フードの上
面および一側面に形成されていることを特徴とする請求
項8乃至11のいずれか1項記載のマイクロガスセン
サ。 - 【請求項13】 前記防風フードの上面に形成された通
気開口部に網状の薄膜がさらに形成されていることを特
徴とする請求項12記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項14】 前記防風フードがシリコン基板によっ
て形成されていることを特徴とする請求項8乃至13の
いずれか1項記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項15】 前記防風フードがガラスによって形成
されていることを特徴とする請求項8乃至13のいずれ
か1項記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項16】 下方に向かって開口するように半導体
製造技術を用いて形成された第1凹部および上方に向か
って開口するように半導体製造技術を用いて形成された
第2凹部を有するシリコン基板と、これらの第1および
第2凹部を隔てる前記シリコン基板のダイヤフラム部の
表面に半導体製造技術を用いて形成されたガス検出部
と、前記第2凹部と連通する通気開口部を形成するよう
に前記シリコン基板上に接合された防風フードとを具備
するマイクロガスセンサ。 - 【請求項17】 前記ガス検出部が電源に接続されたヒ
ータ線を含むことを特徴とする請求項16記載のマイク
ロガスセンサ。 - 【請求項18】 前記ガス検出部が電源に接続されたヒ
ータ線とガスの存在によりその性状を変化させる半導体
を含むことを特徴とする請求項16記載のマイクロガス
センサ。 - 【請求項19】 前記ヒータ線が保護膜で被覆されてい
ることを特徴とする請求項17および18のいずれか1
項記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項20】 前記防風フードがシリコン基板によっ
て形成されていることを特徴とする請求項16乃至19
のいずれか1項記載のマイクロガスセンサ。 - 【請求項21】 前記防風フードがガラスによって形成
されていることを特徴とする請求項16乃至19のいず
れか1項記載のマイクロガスセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6139916A JPH085597A (ja) | 1994-06-22 | 1994-06-22 | 防風構造を有するマイクロガスセンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6139916A JPH085597A (ja) | 1994-06-22 | 1994-06-22 | 防風構造を有するマイクロガスセンサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH085597A true JPH085597A (ja) | 1996-01-12 |
Family
ID=15256639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6139916A Withdrawn JPH085597A (ja) | 1994-06-22 | 1994-06-22 | 防風構造を有するマイクロガスセンサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085597A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2017049011A (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 気体センサ装置 |
JP2017150819A (ja) * | 2016-02-22 | 2017-08-31 | Tdk株式会社 | ガスセンサ |
JP2017173126A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | ヤマハファインテック株式会社 | ガスセンサ |
JPWO2021144907A1 (ja) * | 2020-01-16 | 2021-07-22 | ||
WO2023243251A1 (ja) * | 2022-06-17 | 2023-12-21 | 日清紡マイクロデバイス株式会社 | ガスセンサ |
-
1994
- 1994-06-22 JP JP6139916A patent/JPH085597A/ja not_active Withdrawn
Cited By (18)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US20130256825A1 (en) * | 2012-03-30 | 2013-10-03 | Nxp B.V. | Integrated circuit comprising a gas sensor |
JP2013213811A (ja) * | 2012-03-30 | 2013-10-17 | Nxp Bv | ガスセンサを有する集積回路 |
CN103364455A (zh) * | 2012-03-30 | 2013-10-23 | Nxp股份有限公司 | 包括气体传感器的集成电路 |
US9263500B2 (en) | 2012-03-30 | 2016-02-16 | Ams International Ag | Integrated circuit comprising a gas sensor |
US20160163766A1 (en) * | 2012-03-30 | 2016-06-09 | Ams International Ag | Integrated circuit comprising a gas sensor |
EP2645091A1 (en) * | 2012-03-30 | 2013-10-02 | NXP Semiconductors B.V. | Integrated circuit comprising a gas sensor |
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WO2017038313A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 気体センサ装置 |
CN107949783A (zh) * | 2015-08-31 | 2018-04-20 | 日立汽车系统株式会社 | 气体传感器装置 |
JP2017049011A (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | 日立オートモティブシステムズ株式会社 | 気体センサ装置 |
US10907999B2 (en) | 2015-08-31 | 2021-02-02 | Hitachi Automotive Systems, Ltd. | Gas sensor device |
JP2017150819A (ja) * | 2016-02-22 | 2017-08-31 | Tdk株式会社 | ガスセンサ |
JP2017173126A (ja) * | 2016-03-24 | 2017-09-28 | ヤマハファインテック株式会社 | ガスセンサ |
JPWO2021144907A1 (ja) * | 2020-01-16 | 2021-07-22 | ||
WO2021144907A1 (ja) * | 2020-01-16 | 2021-07-22 | 三菱電機株式会社 | 車両用空調装置 |
EP4092361A4 (en) * | 2020-01-16 | 2023-01-11 | Mitsubishi Electric Corporation | VEHICLE AIR CONDITIONING DEVICE |
WO2023243251A1 (ja) * | 2022-06-17 | 2023-12-21 | 日清紡マイクロデバイス株式会社 | ガスセンサ |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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