JP2017150819A - ガスセンサ - Google Patents

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裕 松尾
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Abstract

【課題】高精度なガス検知が可能で、パッケージの小型化が可能なガスセンサを提供する。【解決手段】ガスセンサ素子を有する第一の基板と、温度センサを有する第二の基板と、第一の基板のガスセンサ素子を有する面と、第二の基板の温度センサを有する面と、第一の基板と第二の基板を接合する接合部により形成された空洞部を有し、空洞部は、通気手段を有することを特徴するガスセンサである。また、前記温度センサの少なくとも一部は、前記空洞部を挟んで前記ガスセンサ素子と重なる位置にあるとよい。【選択図】図1

Description

本発明は、ガスセンサ素子(検知素子とヒータ)を用いて、対象ガスを検知するガスセンサに関するものである。
対象ガスを検知する手段として、大気中の熱伝導率と対象ガスの熱伝導率の差を使用した熱伝導式、対象ガスと触媒との反応熱を使用した接触燃焼式、金属酸化物半導体のガス吸着による電気伝導度の差を使用した半導体式などが知られている。
これらのガスセンサ素子は、検知素子とヒータから構成され、ヒータにより検知素子が一定の温度に加熱されることで検知素子が対象ガスを検知するものである。ガスセンサ素子による対象ガスの検知は、ガスセンサ素子の周辺の環境温度の影響を受けるためより高精度の測定を行うために、環境温度を測定する手段(温度センサ)が必要となる。
特許文献1には、検知素子(金属酸化物)と環境温度(動作温度)を測定する手段を半導体チップ上に構成したガス検知装置が開示されている。このガス検知装置は、検知素子と環境温度が同一半導体チップ上に形成されており、半導体チップをヘッダーに実装することでガス検知装置として構成される。
特公昭59−042826号公報
特許文献1で開示されたガス検知装置では、検知素子と環境温度を測定する手段を同一半導体チップで形成することで、信頼性が高く、かつ均一な特性を有する超小型ガス検知装置を多量に製造することができるとしている。しかしながら、パッケージに半導体チップをダイボンディングして、ワイヤボンディングしており、ガスセンサのパッケージの小型化については十分な考慮がなされていない。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、環境温度の測定により高精度なガス検知が可能で、更なるパッケージの小型化が可能なガスセンサを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明に係わるガスセンサは、ガスセンサ素子を有する第一の基板と、温度センサを有する第二の基板と、前記第一の基板の前記ガスセンサ素子を有する面と、前記第二の基板の前記温度センサを有する面と、前記第一の基板と前記第二の基板を接合する接合部により形成された空洞部を有し、前記空洞部は、通気手段を有することを特徴するガスセンサである。
本発明における、前記温度センサの少なくとも一部は、前記空洞部を挟んで前記ガスセンサ素子と重なる位置にあることを特徴とするガスセンサとしてもよい。
本発明における、前記第二の基板は、前記ガスセンサ素子からの信号を処理する信号処理回路を備えることを特徴とするガスセンサとしてもよい。
本発明における、前記通気手段は、前記接合部の少なくとも一部がガス透過性を有する材質構成部であることを特徴とするガスセンサとしてもよい。
本発明における、前記通気手段は、前記接合部の通気部であることを特徴とするガスセンサとしてもよい。
本発明によれば、第一の基板と第二の基板が接合部により接合して間に空洞部が形成されることで、第一の基板のガスセンサ素子が第二の基板と接合部によってパッケージされる。また、空洞部に通気手段を備えることで、パッケージ外部から対象ガスを導入する機能を持つことになる。さらに、第二の基板の温度センサによって、環境温度の測定が可能なパッケージされたガスセンサとなる。第二の基板がパッケージと温度センサの2つの機能を持つことで、CANパッケージやセラミックパッケージ等の部材および実装が不要で、環境温度の測定可能な小型で高精度のガスセンサが可能となる。
温度センサとガスセンサ素子が概ね重なる位置にあることで、環境温度をより正確に知ることが可能となる。
第二の基板にガスセンサ素子からの信号を処理する回路を備えることで、外部に信号処理回路が不要となり、より小型なガスセンサが可能となる。
第一の基板と第二の基板を接合する接合部が通気手段すなわちガス透過性を備えることで、第一の基板または第二の基板に通気手段を備えずとも対象ガスの検知が可能となる。
第一の基板と第二の基板を接合する接合部の外周の一部に接合部が存在しないことで、第一の基板または第二の基板に通気手段を備えずとも対象ガスの検知が可能となる。
第1実施形態におけるガスセンサの断面図である。 第1実施形態におけるガスセンサ素子基板の断面図である。 第1実施形態におけるガスセンサ素子基板の上面図である。 第2実施形態における第1の感熱素子の断面図である。 第3実施形態におけるガスセンサの断面図である。 第5実施形態における感熱素子の上面図である。 変形例における第1の感熱素子の断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、図面は模式的なものであり、厚み及び平面寸法などは、本実施形態の効果が得られる範囲内で現実のガスセンサとは異なっていてもかまわない。
(第1実施形態)
第1実施形態について図1から図3を用いて説明する。図1は第1の実施形態におけるガスセンサの断面図、図2は第1の実施形態におけるガスセンサ素子基板の断面図、図3は第1の実施形態におけるガスセンサ素子基板の上面図である。図1に示すように第1実施形態のガスセンサ100はガスセンサ基板1と温度センサ基板2と接合部6から構成される。ガスセンサ基板1の表面にはガスセンサ素子3とパッド電極8が形成されている。また、ガスセンサ基板1の裏面には信号取出し電極11が形成されている。また、ガスセンサ基板1の表面と裏面を貫通してパッド電極8と信号取出し電極11を導通させるための貫通電極10が形成されている。また、ガスセンサ基板1のガスセンサ素子3の形成されている部分を含む領域が一部除去されたキャビティ9が形成されている。キャビティ9はガスセンサ素子3を中空構造にすることで熱容量を小さくするために形成されているもので、熱容量を小さくする必要がない場合は存在していなくてもかまわない。また、ガスセンサ基板1の表面と裏面を貫通して、表面と裏面を通気する通気孔7が形成されている。温度センサ基板2の表面には温度センサ4とパッド電極8が形成されている。ガスセンサ基板1の表面と温度センサ基板2の表面が対面して間に空洞部5が形成されるように、ガスセンサ基板1と温度センサ基板2の外周部に接合部6が形成される。ガスセンサ基板1と温度センサ基板2の外形サイズはほぼ同じとなるようにしている。センサ素子基板1のパッド電極8と温度センサ基板2のパッド電極8を導通させる接続電極12が形成されている。
図1に示すガスセンサ100は、空洞部5が通気孔7により空洞部5以外と通気されている。すなわち、通気孔7はガスセンサ基板1と温度センサ基板2と接合部6でパッケージされたガスセンサ素子3へ対象ガスを導入する機能を持っている。
図1に示すガスセンサ100は、信号取出し電極11によりガスセンサ素子3と温度センサ4の検出信号を取り出している。ガスセンサ素子3はガスセンサ基板1の電極パッド8、貫通電極10を介して信号取出し電極11に導通される。温度センサ4は温度センサ基板2の電極パッド8、接続電極12、ガスセンサ基板1の電極パッド8、貫通電極10を介して信号取出し電極11に導通される。
図2のガスセンサ素子基板101は、図1で示したガスセンサ100のガスセンサ基板1およびガスセンサ素子3を含む部分を詳細に示したものである。ガスセンサ基板1の表面とキャビティ9を覆うように下部絶縁膜16が形成される。下部絶縁膜16の上にヒータ電極15が形成される。キャビティ9の領域上にヒータ電極15を形成することで、ヒータ電極15による発熱がガスセンサ基板1へ放熱されることを低減することが可能となる。ヒータ電極15を覆うように中間絶縁膜17が形成される。中間絶縁膜17の上に検知電極13と検知膜14が形成される。検知電極13と検知膜14を覆うように上部絶縁膜18が形成される。ガスセンサ素子3は検知電極13、検知膜14、ヒータ電極15、下部絶縁膜16、中間絶縁膜17、上部絶縁膜18が積層されている部分となる。上部絶縁膜18は検知膜14を保護する必要がある場合に形成されるもので、検知膜14の保護が必要ない場合には存在していなくてもかまわない。熱伝導式のガスセンサでは上部保護膜18があることが望ましく、半導体式のガスセンサ素子では、上部保護膜18がないことが望ましい。また、図示していないが、上部絶縁膜18の上に触媒を形成して接触燃焼式とすることも可能である。
図3のガスセンサ素子基板102は、図2のガスセンサ素子基板101と接合部6の上面図を示したものである。接合部6はガスセンサ基板1の外周部を完全に取り囲むように形成されている。通気孔7は接合部6の内側に形成されている。通気孔7はキャビティ9の領域外に形成されているが、キャビティ9の領域に形成されていてもかまわない。キャビティ9の形成はガスセンサ素子3の形成後にエッチングにより基板を除去することにより行うことが出来き、キャビティ9を形成するための孔がキャビティ9の領域に存在する(図示せず)。また事前にキャビティ9を形成した貼り合せ基板、いわゆるキャビティ付SOI基板(Silicon on Insulator基板)を用いてガスセンサ素子3の下部を部分的にエッチングすることで形成してもかまわない。
ここでガスセンサ素子3と温度センサ4について記載する。ガスセンサ素子3としては、例えば、熱伝導式、半導体式、接触燃焼式などの方式が好適である。対象ガスによって好適な方式を選択することが出来る。温度センサ4としては、例えば、サーマルダイオードなどの半導体、複合金属酸化物等の負の温度係数を有するサーミスタなどが好適である。
ここで各部の材質について記載する。ガスセンサ基板1および温度センサ基板2の材質としては、適度な機械的強度を有し、且つエッチング等の微細加工に適した材質であればよく、特に限定されるものではないが、例えば、シリコン単結晶基板、サファイア単結晶基板、セラミックス基板、石英基板、ガラス基板等が好適である。接合部6は、金属材料を使用することも可能であるが、エポキシやアクリルなどの接着力のある樹脂が好適である。液体状のものであればディスペンス法などで塗布することが可能である。また、基材シートの両面にエポキシやアクリルなどの接着力のある樹脂を付着したシート形状のものを用いることもできる。接合部6に樹脂を使用することで、樹脂の分子構造の隙間から気体の分子が透過し、ガス透過性を持つことになる。パッド電極8、貫通電極10、信号取出し電極11の材質としては、電気的接続が容易な材質、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)等が好適であり、必要に応じて積層してもよい。接続電極12の材質としては、パッド電極8と電気的接続が容易な材質、例えば、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)、ハンダ合金等が好適である。液体状のものであればディスペンス法などで塗布することが可能である。また、金バンプやハンダバンプを用いることもできる。検知電極13およびヒータ電極15の材質としては、工程中の熱処理に耐え得る耐熱性を有し、且つ適度な伝導性を有する比較的高融点の材質が好ましく、例えば、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、金(Au)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、又はこれらの金属を2種類以上含む合金等が好適である。検知膜14の材質としては、熱伝導式として使用する場合は、例えば、複合金属酸化物等の負の温度係数を有するサーミスタなどが好適である。あるいは一定の温度係数を持った白金(Pt)やニッケル(Ni)などの温度測温体でもよい。また、半導体式として使用する場合は、例えば、酸化錫、酸化タングステン、酸化インジウムなどの酸素の還元による抵抗変化を有する金属酸化物が好適である。接触燃焼式として使用する場合は、例えば、白金(Pt),パラジウム(Pd)などの触媒金属をアルミナで担持した燃焼触媒が好適である。下部絶縁膜16および中間絶縁膜17および上部絶縁膜18の材質としては、適度な機械的強度を有し、且つ公知の薄膜プロセスで容易に形成できるものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜等が好適である。
以上のような構成により、ガスセンサ100は、ガスセンサ基板1の表面のガスセンサ素子3と温度センサ基板2の表面の温度センサ4が対面して間に空洞部5が形成されるように、接合部6で接合してパッケージされることで、温度センサ基板2がパッケージと温度センサの2つの機能を持った小型で高精度のガスセンサが可能となる。
(第2実施形態)
図4に示す第2実施形態のガスセンサ200は、温度センサ4がガスセンサ素子3と概ね重なる位置に来るように配置されている。温度センサ4が空洞部5を挟んでガスセンサ素子3と重なる位置にあることで、ガスセンサ素子3が加熱された状態の環境温度を精度よく測定することが可能となる。
(第3実施形態)
図5に示す第3実施形態のガスセンサ300は、温度センサ基板2に温度センサ4と信号処理回路19が形成されている。温度センサ基板2に信号処理回路19が形成されることで、外部に信号処理回路が不要となり、より小型なガスセンサが可能となる。
(第4実施形態)
第4実施形態は、ガスセンサ基板1と温度センサ基板2を接合する接合部6が外部との通気手段すなわちガス透過性を備える。接合部6がガス透過性を備えることで、通気孔7がなくても対象ガスを導入する機能を持つことが可能となる。これにより通気孔7を形成する工程が不要になり工程の簡易化が可能で、ガスセンサ基板1の有効面積も増加する。更に、通気孔7から埃などが侵入してガスセンサ素子3や温度センサ4が望まない影響を受けることを防ぐことが出来る。
(第5実施形態)
第5実施形態は、ガスセンサ基板1と温度センサ基板2を接合する接合部6の外周の一部に接合部6が存在しないことで外部との通気手段を備える。図6に示すように、接合部6の一部に通気部20が形成される。通気部20により通気孔7がなくても対象ガスを導入する機能を持つことが可能となる。これにより通気孔7を形成する工程が不要になり工程の簡易化が可能で、ガスセンサ基板1の有効面積も増加する。図6では通気部20は1か所であるが、2か所以上でもかまわない。
(変形例)
図7に示す変形例のガスセンサ400は、ガスセンサ素子3と温度センサ4が2組ある構造である。ガスセンサ素子3が複数あることで、複数の対象ガスを検知するガスセンサが可能となる。ガスセンサ素子3を異なる方式にすることで、多様なガス検知が可能となる。また、ガスセンサ基板1は複数のガスセンサ素子3を備えるためサイズが大きくなり、それに伴い温度センサ基板2も大きくなるため、信号処理回路19に使える領域が大きくなるので多機能な回路が可能となる。サイズが大きくなってもガスセンサ300を2組で構成するよりもサイズ効率は向上する。
(第1実施例)
実際に、第1実施形態におけるガスセンサ100を以下の手順で作製した。まず、ガスセンサ基板1として、シリコン基板を用意し、ガスセンサ基板1の電極パッド8と電気的な接続を採るための穴をDRIE法によるドライエッチングにより基板の厚みの80%まで形成した。穴の内部にスパッタ法により薄くTi層を形成したのちメッキ法により穴の内部をCuで埋め込んだ。その後穴を形成した面と反対側の面からカバー2の厚みの20%をCMPにより研磨することにより穴内に埋め込まれたCuを露出させて貫通電極10を形成した。その後、ガスセンサ基板1の表面に貫通電極10の電気的な接続を補助する電極として、Cuをスパッタ工程およびフォトリソグラフィを用いて形成した(図示せず)。その後、ガスセンサ基板1の裏面に外部との信号取出し電極11を同様の工程で形成した。
次に、ガスセンサ基板1の表面に、TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate)−CVD法によりSiO2膜を成膜することで、厚さ0.4μmの下部絶縁膜16を形成した。さらに、ガスセンサ基板1の裏面にもSiO2膜を形成した(図示せず)。その後、下部絶縁膜16の上で、ヒータ電極15の電極パッド8を配置する部位にフォトリソグラフィによりエッチングマスクを作成し、ウェットエッチング処理を施し、下部絶縁膜16のSiO2膜を除去することで開口を形成し、電子ビーム蒸着法により厚さ0.4μmのAu金属薄膜を形成し、リフトオフ法により、開口を充填するように形成したAu金属薄膜以外の部位のAuおよびマスクを除去し、貫通電極10とヒータ電極15を接続するパッド電極8を形成した。
次に、下部絶縁膜16の上に高周波マグネトロンスパッタ法により、厚さ5nmのTiからなる密着層(図示せず)を形成し、その上に、厚さ100nmのPtからなる金属層をほぼ全面に形成した。なお、Tiからなる密着層はPtからなる金属層と下部絶縁膜16とを密着させるための密着層である。なお、必要に応じて、Tiからなる密着層はなくてもよい。その後、形成された金属層に、フォトリソグラフィにてミアンダ状など所望の形状のエッチングマスクをフォトレジストで形成した後、エッチングマスクで覆われていないPtからなる金属層および、Tiからなる密着層をイオンミリング法によりエッチングした。そして、エッチングマスクを除去することにより、ヒータ電極15を所望の形に形成した。
次に、ガスセンサ素子3を形成するにあたり加熱手段であるヒータ電極15と電気的に絶縁するための中間絶縁膜17を形成した。TEOS(Tetra−Ethyl−Ortho−Silicate)−CVD法によりSiO2膜を成膜することで、厚さ0.4μmの中間絶縁膜17を形成した。ここで下部絶縁膜16と同じSiO2膜とすることで、ヒータ電極15の動作時における熱ストレスに対しても強固に保護膜としての機能を果たす。その後、中間絶縁膜17の上で、検知電極13の電極パッド8を配置する部位にフォトリソグラフィによりエッチングマスクを作成し、ウェットエッチング処理を施し、中間絶縁膜17、下部絶縁膜16のSiO2膜を除去することで開口を形成し、電子ビーム蒸着法により厚さ0.8μmのAu金属薄膜を形成し、リフトオフ法により、開口を充填するように形成したAu金属薄膜以外の部位のAuおよびマスクを除去し、貫通電極10と検知電極13を接続するパッド電極8を形成した。
次に、中間絶縁膜17の上に、高周波マグネトロンスパッタ法により、厚さ5nmのTiからなる密着層(図示せず)、および、厚さ100nmのPtからなる金属層を順次にほぼ全面に形成した。Tiからなる密着層はPtからなる金属層と中間絶縁膜17とを密着させるための密着層である。ここでも、必要に応じて、Tiからなる密着層はなくてもよい。その後、形成された金属層に、フォトリソグラフィにて櫛歯状など所望の形状のエッチングマスクをフォトレジストで形成した後、エッチングマスクで覆われていないPtからなる金属層および、Tiからなる密着層をイオンミリング法によりエッチングした。その後、エッチングマスクを除去することにより、検知電極13を所望の形に形成した。
次に、形成した検知電極13の上に、スパッタ法により厚さ0.4μmのMnNiCo系複合酸化膜を成膜した。そして、フォトリソグラフィにより、所望のエッチングマスクを作成し、塩化第二鉄水溶液を用いてウェットエッチング処理し非マスク領域のMnNiCo系複合酸化膜を除去した。その後、エッチングマスクを除去することにより、検知膜14を形成した。以上により、抵抗値140kΩの対象ガスを検知する機能を持つガスセンサ素子3を形成した。
次に、検知膜14を覆うように、TEOS−CVD法によりSiO2膜を成膜することで、厚さ0.4μmの上部絶縁膜18を形成した。その後、上部絶縁膜18の上で、接続電極12と接続されるパッド電極8が配置される部位を除く位置に、フォトリソグラフィによりエッチングマスクを作成し、ウェットエッチング処理を施し、下部絶縁膜16、中間絶縁膜17、上部絶縁膜18のSiO2膜を除去することで開口を形成し、電子ビーム蒸着法により厚さ1.2μmのAu金属薄膜を形成し、リフトオフ法により、開口を充填するように形成したAu金属薄膜以外の部位のAuおよびマスクを除去し、接続電極12と接続されるパッド電極8を形成した。
次に、ガスセンサ基板1の表面にフォトリソグラフィによってエッチングマスクを形成した後、HFおよびKOHを用いたウェットエッチングによって、ガスセンサ基板1の表面に対してキャビティ9を30μmの深さで形成した。HFにより基板表面にある絶縁膜を除去した後、KOH水溶液による異方性エッチングにより検知領域および信号を取り出すための梁部分を残してガスセンサ基板1を部分的に除去することで中空構造とした。最後に必要部分のカバーに用いたエッチングマスクを除去した。
最後に、ガスセンサ基板1の裏面にフォトリソグラフィによりエッチングマスクを形成したのち、フッ化物系ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)によってガスセンサ基板1の裏面の熱酸化絶縁膜を除去した。熱酸化絶縁膜が除去された部分が、通気孔7となるので、エッチングマスクの形状を加工前にパターンを形成することで所望の形状を形成することが出来る。その後、フッ化物系ガスを用いたRIEによって、熱酸化絶縁膜が除去された部分のガスセンサ基板1を除去し、直径が100μm程度の通気孔7を形成してガスセンサ素子基板101が完成した。
ガスセンサ基板1を除去し通気孔7を形成するに、エッチングとバリア層形成を交互に行いながら垂直に加工する深堀りRIE(Deep−RIE、D−RIE)法を用いた。D−RIE法とは、C4F8ガスを用いて反応抑止膜(フルオロカーボン系ポリマー)をキャビティの側壁に堆積させることにより、主としてFラジカルによる化学的なサイドエッチングを抑制するためのプラズマデポジション工程と、SF6ガスを用いてFラジカルによるガスセンサ基板1の化学的エッチングとFイオンによる反応抑止膜の物理的エッチングとにより、ガスセンサ基板1をほぼ垂直に異方性エッチングするためのプラズマエッチング工程とを交互に繰り返してガスセンサ基板1を深堀する方法である。
温度センサ基板2はガスセンサ基板1と同様にシリコン基板を用いた。ガスセンサ基板1の検知電極13、検知膜14、パッド電極8の形成と同様の手順でMnNiCo系複合酸化膜の温度センサを形成した。温度センサ基板2の外周部にディスペンサを用いてエポキシ樹脂を塗布して接合部6を形成した。温度センサ基板2のパッド電極8にディスペンサを用いてAuペーストを塗布して、接続電極12を形成した。
ガスセンサ基板1と温度センサ基板2と接合部6、パッド電極8と接続電極12の接合は両面ウエハアライナー・ボンダーを用いて、ウエハーレベルで位置合わせを行ったのち、ガスセンサ基板1と温度センサ基板2と接合部6、パッド電極8と接続電極12を接触させて加熱硬化して形成した。
上記の構成を用いることにより、小型で高精度の測定が可能なガスセンサを構成することが出来ることを示した。
本発明は、産業機器や環境モニタリング装置に搭載され、対象ガスを検知する用途に用いられる。
1 ガスセンサ基板
2 温度センサ基板
3 ガスセンサ素子
4 温度センサ
5 空洞部
6 接合部
7 通気孔
8 パッド電極
9 キャビティ
10 貫通電極
11 信号取出し電極
12 接続電極
13 検知電極
14 検知膜
15 ヒータ電極
16 下部絶縁膜
17 中間絶縁膜
18 上部絶縁膜
19 信号処理回路
20 通気部
100、200、300、400 ガスセンサ
101、102ガスセンサ素子基板

Claims (5)

  1. ガスセンサ素子を有する第一の基板と、温度センサを有する第二の基板と、前記第一の基板の前記ガスセンサ素子を有する面と、前記第二の基板の前記温度センサを有する面と、前記第一の基板と前記第二の基板を接合する接合部により形成された空洞部を有し、前記空洞部は、通気手段を有することを特徴するガスセンサ。
  2. 前記温度センサの少なくとも一部は、前記空洞部を挟んで前記ガスセンサ素子と重なる位置にあることを特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記第二の基板は、前記ガスセンサ素子からの信号を処理する信号処理回路を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のガスセンサ。
  4. 前記通気手段は、前記接合部の少なくとも一部がガス透過性を有する材質構成部であることを特徴する請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガスセンサ。
  5. 前記通気手段は、前記接合部の通気部であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載のガスセンサ。
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