JP5753807B2 - 熱式流体流量センサおよびその製造方法 - Google Patents

熱式流体流量センサおよびその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5753807B2
JP5753807B2 JP2012056657A JP2012056657A JP5753807B2 JP 5753807 B2 JP5753807 B2 JP 5753807B2 JP 2012056657 A JP2012056657 A JP 2012056657A JP 2012056657 A JP2012056657 A JP 2012056657A JP 5753807 B2 JP5753807 B2 JP 5753807B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wiring
heating resistor
flow sensor
fluid flow
stress
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2012056657A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013190320A (ja
Inventor
佐久間 憲之
憲之 佐久間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2012056657A priority Critical patent/JP5753807B2/ja
Priority to PCT/JP2013/051518 priority patent/WO2013136856A1/ja
Publication of JP2013190320A publication Critical patent/JP2013190320A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5753807B2 publication Critical patent/JP5753807B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/684Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
    • G01F1/688Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element
    • G01F1/69Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow using a particular type of heating, cooling or sensing element of resistive type
    • G01F1/692Thin-film arrangements
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01FMEASURING VOLUME, VOLUME FLOW, MASS FLOW OR LIQUID LEVEL; METERING BY VOLUME
    • G01F1/00Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow
    • G01F1/68Measuring the volume flow or mass flow of fluid or fluent solid material wherein the fluid passes through a meter in a continuous flow by using thermal effects
    • G01F1/684Structural arrangements; Mounting of elements, e.g. in relation to fluid flow
    • G01F1/6845Micromachined devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Fluid Mechanics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

本発明は、熱式流体流量センサおよびその製造方法に関し、特に、異なる配線幅の複数の配線を有する熱式流体流量センサおよびその製造方法に関する。
現在、自動車などの内燃機関の電子制御燃料噴射装置に設けられ吸入空気量を測定する空気流量計に用いられる熱式流体流量センサとしては、熱式のものが質量空気量を直接検知できることから主流となってきている。
この中で特に半導体マイクロマシンニング技術により製造された熱式空気流量(エアフロー)センサが、コストを低減でき且つ低電力で駆動することができることから注目されてきた。
このようなエアフローセンサの従来技術としては、例えば特許文献1に開示されているものがあり、発熱素子(ヒータ)および温度検出素子(センサ)に白金(Pt)を用い、ヒータおよびセンサ下部のSi膜を除去したダイヤフラム構造において、ヒータおよびセンサの上層および下層を絶縁膜で覆い、これら絶縁膜の合成した応力を軽度の引張り応力とする技術を開示している。また、特許文献2では、ヒータおよびセンサの上層および下層を圧縮応力と引張り応力との積層構成とし、この膜構成を対称に配置することで、熱ストレスに対して強い構造を形成している。
また、エアフローセンサに関する他の従来技術として、特許文献3がある。特許文献3では、流体温度検出体(センサ)とヒータの間を絶縁するためシリコン酸化膜を堆積させる工程が開示されている。その際、センサおよびヒータのパターンの影響でシリコン酸化膜の表面に凹凸ができるため、この凹凸を除去する目的でシリコン酸化膜の表面にCMP(Chemical Mechanical Polishing)を行い、シリコン酸化膜を平坦化する工程が開示されている。
特開平11―194043号公報 特開2001―153705号公報 特開2001―165737号公報
しかしながら、特許文献1および2においては、ダイヤフラム全体の応力制御に関して記載されているが、ヒータとセンサの形状を考慮した応力制御までは行っていない。そのため、特許文献1および2に開示の応力制御技術だけでは、限られた領域に配置されたヒータおよびセンサを形成する金属材料の応力によって、配線上の平均応力がゼロではなくなり、その結果、ダイヤフラム全体の応力制御を行ったにも関わらず、そりが発生してしまう。通常同一材料で形成するヒータおよびセンサは、それぞれの抵抗値を異ならせるため、それぞれの配線幅も通常異なる。その際、配線の材料が有する応力によって、配線幅が太くなるほどその配線近傍により大きな反りが生じる。結果として、太い配線と細い配線の境界において応力の不均衡によるたわみが生じ、ヒータ加熱による熱影響を受けヒータおよびセンサの抵抗値が変化する課題がある。
なお、特許文献3には、CMPを用いた平坦化工程に関する記載はあるものの、応力制御について特段の記載および考察は開示されていない。
以上を踏まえ、本発明の目的は、異なる配線幅の配線を有する熱式流体流量センサにおいて、より流量計測の検出精度の高い熱式流体流量センサを提供することにある。
本願発明による課題を解決するための手段のうち、代表的なものを例示すれば以下の通りである。
第1に、熱式流体流量センサであって、引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、引っ張り応力を有し発熱抵抗体とは配線幅が異なる測温抵抗体が設けられる配線層と、配線層の上層および下層に設けられ、それぞれが引っ張り応力を有する複数の第1絶縁膜と、それぞれが圧縮応力を有する複数の第2絶縁膜が積層される絶縁層と、を有し、絶縁層は、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の太い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値が、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の細い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値よりも圧縮側であることを特徴とする。
第2に、熱式流体流量センサであって、引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、引っ張り応力を有し発熱抵抗体よりも配線幅が細い測温抵抗体が設けられる配線層と、配線層の上層に設けられ、圧縮応力を有し、発熱抵抗体が設けられる部分の上部の膜厚が測温抵抗体の設けられる部分の膜厚よりも厚い応力調整層と、を有することを特徴とする。
第3に、熱式流体流量センサの製造方法であって、(a)半導体基板の上層に、それぞれが引っ張り応力を有する複数の第1絶縁膜と、それぞれが圧縮応力を有する複数の第2絶縁膜と、を含む絶縁層を形成する工程と、(b)半導体基板の上層に、引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、引っ張り応力を有し発熱抵抗体とは配線幅の異なる測温抵抗体と、を形成する工程と、(c)工程(b)の後に、絶縁層のうち、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の太い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値を、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の細い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値よりも圧縮側にする工程と、を有することを特徴とする。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、異なる配線幅の配線を有する熱式流体流量センサにおいて、より流量計測の検出精度の高い熱式流体流量センサを提供しうる。
本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの一例を示す要部平面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサおよびその製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例1に係る自動車等の内燃機関の吸気通路に取り付けられた熱式流体流量センサを実装した熱式空気流量計の概略配置図である。 図8の一部を拡大した要部平面図である。 図9のB−B’線における要部断面図である。 本発明の実施例1に係る熱式流体流量センサの一例を示した回路図である。 従来方式による熱式流体流量センサの要部断面図(上段)およびその表面の変位量(下段)を示した説明図である。 実施例1に係る熱式流体流量センサの要部断面図(上段)およびその表面の変位量(下段)を示した説明図である。 本発明の実施例1と従来方式の熱式流体流量センサにおける、累積通電時間と抵抗変化率との関係を示した説明図である。 本発明の実施例2に係る熱式流体流量センサおよびその製造方法を示す要部断面図である。 本発明の実施例3に係る熱式流体流量センサおよびその製造方法を示す要部断面図である。
<熱式流体流量センサの構成>
実施例1に係る熱式流体流量センサの要部平面図の一例を図1に示す。実施例1に係る熱式流体流量センサである測定素子1は、半導体基板2、発熱抵抗体3、発熱抵抗体用測温抵抗体4、測温抵抗体5a〜5d、空気温度測温抵抗体6、ヒータ温度制御用抵抗体7、8、端子電極9a9i、および引き出し配線10a、10b、10c−1、10c−2、10d、10e、10f、10g、10h−1、10h−2、10i−1、10i−2等から形成されている。
半導体基板2は、例えば単結晶Siからなる。
発熱抵抗体3は、半導体基板2上に絶縁膜を介して形成されており、配線幅は、例えば1μm〜150μm程度である。
発熱抵抗体用測温抵抗体4は、発熱抵抗体3の温度検知に用いられ、配線幅は、例えば0.3μm〜10μm程度である。
測温抵抗体は、2つの上流側測温抵抗体5a、5bと、2つの下流側測温抵抗体5c、5dからなり、発熱抵抗体3により暖められた空気の温度検知に用いられる。
上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5dの配線幅は、例えば0.3μm〜10μm程度である。空気温度測温抵抗体6は、空気温度の測定に用いられ、配線幅は、例えば0.3μm〜10μm程度である。但し、上流側測温抵抗体5a、5b、下流側測温抵抗体5c、5d、および空気温度測温抵抗体6のそれぞれは、その配線幅が発熱抵抗体3の配線幅よりも細くなるように形成される。
ヒータ温度制御用抵抗体7、8の配線幅は、例えば0.3μm〜10μm程度である。
端子電極9a〜9iは、測温素子1の信号を外部回路へ接続するために用いられる。
引き出し配線10aは、発熱抵抗体3を端子電極9aに電気的に接続し、配線幅は、例えば5μm〜500μm程度である。
引き出し配線10bは、発熱抵抗体3を端子電極9bに電気的に接続し、線幅は、例えば5μm〜500μm程度である。
2つの引き出し配線10c−1、10c−2は、ヒータ温度制御用抵抗体7およびヒータ温度制御用抵抗体8を端子電極9cに電気的に接続し、配線幅は、例えば5μm〜500μm程度である。
引き出し配線10dは、発熱抵抗体用測温抵抗体4およびヒータ温度制御用抵抗体7を端子電極9dに電気的に接続し、配線幅は、例えば5μm〜500μm程度である。
引き出し配線10eは、空気温度測温抵抗体6およびヒータ温度制御用抵抗体8を端子電極9eに電気的に接続し、配線幅は、例えば5μm〜500μm程度である。
引き出し配線10fは、上流測温抵抗体5aおよび下流測温抵抗体5cを端子電極9fに電気的に接続し、配線幅は、例えば1μm〜500μm程度である。
引き出し配線10gは、発熱抵抗体用測温抵抗体4、空気温度測温抵抗体6、上流側測温抵抗体5bおよび下流側測温抵抗体5dを端子電極9gに電気的に接続し、配線幅は、例えば1μm〜500μm程度である。
2つの引き出し配線10h−1、10h−2は、上流側測温抵抗体5bおよび下流側測温抵抗体5cを端子電極9hに電気的に接続し、配線幅は、例えば1μm〜500μm程度である。
2つの引き出し配線10i−1、10i−2は、上流側測温抵抗体5aおよび下流側測温抵抗体5dを端子電極9iに電気的に接続し、配線幅は、例えば1μm〜500μm程度である。
また、少なくとも発熱抵抗体3、発熱抵抗体用測温抵抗体4および測温抵抗体上の保護膜に開口部11が設けられており、下層のSi基板(半導体基板2)は除去されたダイヤフラム構造12となっている。この際、ダイヤフラム構造12により、保護膜の開口部11の外周は、平面でダイヤフラム構造12の外周より約50μm以上内側となっている。
この測定素子1は、空気の流れ13の空気温度を空気温度測定抵抗体6で測定し、発熱抵抗体3で加熱した発熱抵抗体用測温抵抗体4の抵抗増加と比較して温度差(ΔTh)を計算し、発熱抵抗体3で暖められた空気の流れにより測温抵抗体5a、5b、5c、5dの抵抗が変化する構造となっている。なお、各抵抗体の抵抗値を設計値に合わせるために、折り返し蛇行パターンの配線構造としている。
<熱式流体流量センサの製造方法>
次に、実施例1に係る熱式流体流量センサの製造方法の一例を図2〜図7を用いて工程順に説明する。図2〜図7は、図1中のA−A線に対応する要部断面図である。
まず、図2に示すように、単結晶Siからなる半導体基板2を用意する。続いて、半導体基板2の主面上に絶縁膜14を形成し、さらに絶縁膜15、絶縁膜16、絶縁膜17および絶縁膜18を順次形成する。絶縁膜14は、例えば高温の炉体で形成する酸化シリコン膜であり、厚さは200nm程度である。絶縁膜15は、例えばCVD法を用いた窒化シリコン膜であり、厚さは100〜200nm程度である。これら、絶縁膜14および絶縁膜15は、半導体基板2の裏面にも成膜される。絶縁膜16は、例えばCVD法を用いた酸化シリコン膜であり、膜厚は300〜500nm程度である。絶縁膜17は、例えばCVD法またはプラズマCVD法を用いた窒化シリコン膜であり、膜厚はセンサ部の配線ピッチから決められるが、20nm〜200nm程度の範囲である。絶縁膜18は、例えばCVD法またはプラズマCVD法を用いた酸化シリコン膜であり、膜厚は50nm〜300nmである。
ここで、絶縁膜14、絶縁膜16および絶縁膜18は、圧縮応力を有する膜(第2の絶縁膜)であり、絶縁膜15および絶縁膜17は、引っ張り応力を有する膜(第1の絶縁膜)である。第1の絶縁膜の残留応力は、例えば700MPa〜1200MPa程度の引っ張り応力であり、第2の絶縁膜の残留応力は、例えば50MPa〜250MPa程度の圧縮応力である。また、絶縁膜15および絶縁膜17は、500MPa〜1200MPaの引っ張り応力を有する窒化アルミニウム膜としてもよい。これら絶縁膜形成後に各膜の応力を整えるため、窒素雰囲気中で約1000℃の熱処理を行ってもよい。
次に、金属膜19として、例えばスパッタリング法でMo(モリブデン)膜を100〜200nm程度成膜する。この際、接着性向上および結晶性向上のため、Mo膜の堆積前にAr(アルゴン)ガスを用いたスパッタエッチング法により、下地の絶縁膜18を5nm〜20nm程度エッチングし、Mo膜堆積時の半導体基板2の温度を200℃〜500℃程度として形成する。また、Mo膜の結晶性をさらに高めるため、Mo膜成膜後に炉体またはランプ加熱装置において窒素雰囲気中で約1000℃の熱処理を施す。
次に、図3に示すように、フォトリソグラフィ法を用いたエッチングにより金属膜19のパターニングを行い、発熱抵抗体3、発熱抵抗体用測温抵抗体4、測温抵抗体(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d)、空気温度測温抵抗体6、ヒータ温度制御用抵抗体7、8および引き出し配線10a〜10i−2を形成する(但し、図3では、空気温度測温抵抗体6、ヒータ温度制御用抵抗体7、8および引き出し配線の一部の図示を省略)。金属膜19は引っ張り応力を有する膜であるため、そのパターニングによって得られる各配線(3〜10i−2)は、いずれも引っ張り応力を有し、その残留応力は例えば800MPa程度の強い引っ張り応力である。また、金属膜19の加工時のオーバーエッチングにより、下地の絶縁膜18は、金属膜19が無い部分で最大50nm程度エッチングされる。従って、発熱抵抗体3等の金属膜19から形成された部分と、金属膜19の加工より絶縁膜18がエッチングされた部分との段差は、合わせると約150〜250nmとなる。
その後、応力調整層となる絶縁膜20として例えばCVD法またはTEOS(tetraethoxysilane)を原料としプラズマを用いた低温CVD法で堆積した酸化シリコン膜を約300〜600nm形成する。但し、絶縁膜20は、特にこれらの製造方法で製造したものに限定されず、少なくとも圧縮応力を有する膜であれば良い。本実施例では、室温での残留応力が50MPa〜250MPa程度の圧縮応力となる膜(第2の膜)とした。
次に、図4に示すように、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法を用いて絶縁膜20に研磨を施し、下地金属膜の配線幅が異なるヒータとセンサにおいて膜厚が異なるようにする。ここで応力調整層37とは、配線幅が異なるヒータないしセンサのうち、太い配線の上層において相対的に圧縮応力が大きく、細い配線の上層において相対的に圧縮応力が小さい層を指す。特に実施例1および2においては、係る膜厚制御を行った後の絶縁膜20を応力調整層37と称している。
ここで、例えば特許文献3で示されているような従来のCMP法では、配線幅に係わらず平坦化により配線上の膜厚を一定にするのが通常である。しかし、CMP法には、配線上の絶縁膜を研磨する際に、細い配線上の絶縁膜は相対的に大きく研磨され絶縁膜が薄くなり、太い配線上の絶縁膜は相対的に小さく研磨され絶縁膜が厚くなる特性がある。この特性を、ヒータとセンサの配線幅に違いに起因する、局所的な応力の不均衡を解消するために活用することができる。
すなわち、本実施例では特に、発熱抵抗体3、発熱抵抗体用測温抵抗体4、および測温抵抗体(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d)においてパターン配置にも考慮しながらCMP法の上記特性を活かし、配線幅が細い発熱抵抗体用測温抵抗体4、測温抵抗体(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d)は研磨が早く進行し、配線幅が太い発熱抵抗体3では研磨の進行が遅くなる条件、および研磨量を設定することで、発熱抵抗体用測温抵抗体4、測温抵抗体(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d)は薄く、発熱抵抗体3は厚く、同一の絶縁膜20から、下地配線幅により膜厚が異なる応力調整層37を形成することができる。研磨量としては金属膜19の膜厚以下がよい。ただし、金属膜19加工時の下地絶縁膜18の削れ量が大きい場合は、その削れ量を含めた研磨量としてもよい。この後、応力調整および耐湿性が向上のため1000℃程度の熱処理を施すのが望ましい。この応力調整層を形成することで、配線幅によりより異なるそり量の違いを低減することができ、配線幅が異なる境界部分でのたわみを抑制することができ、発熱抵抗体3の加熱による熱影響の塑性変形を低減できる。また、後述するドライエッチングによる工程と比較すると、各配線の上部において生じる絶縁膜の凹凸について、角を取ることができセンサ特性が向上する利点がある。
なお、前記では応力調整層37の下部金属配線幅による膜厚の調整をCMP法により行っているが、図4の工程の変形例として、絶縁膜20を形成後、フォトリソグラフィ法を用いて配線幅の細いセンサ部分のみドライエッチングにより薄くして応力調整層37を形成する方法もある。この方法は、図4の工程と比較して、マスクを形成する工程が必要とはなるものの、絶縁膜20の削れ量をドライエッチングにより調整することができるので、CMPと比較してより設計に対する誤差を低減できる利点がある。
次に、図5に示すように、絶縁膜21および絶縁膜22を順次成膜する。絶縁膜21は、例えばCVD法またはプラズマを用いた低温CVD法で堆積した窒化シリコン膜であり、膜厚は150〜200nm程度とする。絶縁膜22は、例えばCVD法またはTEOSを原料としプラズマを用いた低温CVD法で堆積した酸化シリコン膜であり、膜厚は100〜500nm程度である。なお、酸化シリコン膜である応力調整膜20および絶縁膜22は、室温での残留応力が50MPa〜250MPa程度の圧縮応力となる膜(第2の膜)であり、窒化シリコン膜である絶縁膜21は、室温での残留応力が700MPa〜1200MPa程度の引っ張り応力となる膜(第1の膜)である。また、絶縁膜21がプラズマを用いた低温CVD法による窒化シリコン膜とした場合には、800℃程度以上、好ましくは1000℃程度の熱処理を施して所望の引っ張り応力となるように調整する。絶縁膜22である酸化シリコン膜に関しても、1000℃程度の熱処理を施すことにより耐湿性が向上することから、堆積後に熱処理を行なうのが望ましい。次に、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングまたはウエットエッチングにより、引き出し配線10a〜10i−2の一部を露出させる接続孔23を形成する。なお、図5では、引き出し配線10gに達する接続孔23以外の接続孔23の図示は省略している。その後、金属膜24として、例えば厚さ1μm程度の接続孔23を埋め込むAl合金膜を成膜する。なお、引き出し配線10gとの接触を良好にするため、形成前にAr(アルゴン)ガスにより引き出し配線10a〜10i−2の表面をスパッタエッチングングしてもよい。さらに、その接触を確実なものとするため、Al合金膜の堆積前に第3の金属膜としてTiN(窒化チタン)膜等のバリア金属膜を成膜してバリア膜とAl合金膜の積層膜を形成してもよい。なお、この時のバリア金属膜を相対的に厚く形成するとコンタクト抵抗が増加するため、その厚さは20nm程度とすることが望ましい。しかし、十分接触面積がとれて抵抗増加の問題が回避できる場合は、バリア金属膜の厚さを200nm以下とすることができる。また、バリア金属膜としてTiN膜を挙げたがTiW(チタンタングステン)膜、Ti(チタン)膜およびこれらの積層膜としてもよい。
次に、図6に示すように、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングまたはウエットエッチングにより金属膜24をパターニングし、端子電極9a〜9iを形成する。次に、端子電極9a〜9i上の保護膜25として、例えばポリイミド膜を形成し、フォトリソグラフィ法を用いたエッチングにより少なくとも発熱抵抗体3、発熱抵抗体用測温抵抗体4、上部測温抵抗体5a、5bおよび下部測温抵抗体5c、5d上に開口部11および端子電極9a〜9iを外部回路と接続するための開口部(図示は省略)を形成する。なお、保護膜25は感光性の有機膜等としてもよく、膜厚は2〜3μm程度とする。
次に、図7に示すように、半導体基板2の裏面にフォリソグラフィ法によりフォトレジスト膜のパターン(図示は省略)を形成し、裏面に形成されている絶縁膜14および絶縁膜15をドライエッチング法またはウエットエッチング法により除去する。次いで、残された絶縁膜14および絶縁膜15をマスクとして半導体基板2を裏面からKOH(水酸化カリウム)、TMAH(Tetramethylammonium hydroxide)またはこれらを主成分とする水溶液でウエットエッチングし、ダイヤフラム構造12を形成する。ダイヤフラム構造12は、保護膜25の開口部11より大きく設計されており、保護膜25開口部11の全ての辺より約50μm以上大きく形成するのが望ましい。このダイヤフラム構造12で構成された絶縁膜(絶縁膜14、絶縁膜15、絶縁膜16、絶縁膜17、絶縁膜18、絶縁膜20、絶縁膜21および絶縁膜22)の総膜厚は1.5μm程度以上が望ましい。これより薄い場合には、ダイヤフラム構造12で構成された絶縁膜の強度が低下し、自動車の吸気に含まれるダストの衝突などで破壊するおそれが大きくなる。ただし、絶縁膜14のうち半導体基板2の下方に形成された膜は、下方からのダスト衝突時の緩衝膜の役割を果たしているため、例えばチップ下面がリードフレームで覆われる等の、ダストが衝突しないような構成になっていれば、絶縁膜14は省略してもよい。
なお、上記の実施の形態では、発熱抵抗体3等になる金属膜19をMoにより形成した熱式流体流量センサに関して説明したが、Mo以外の金属、金属窒化化合物、金属シリサイド化合物、多結晶シリコンあるいは不純物としてリンまたはホウ素がドープされた多結晶シリコンから形成してもよい。金属とした場合には、α−Ta(アルファタンタル)、Ti(チタン)、W(タングステン)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Fe(鉄)、Nb(ニオブ)、Hf(ハフニウム)、Cr(クロム)またはZr(ジルコニウム)等を主成分とする金属を例示できる。金属窒化化合物とした場合には、TaN(窒化タンタル)、MoN(窒化モリブデン)またはWN(窒化タングステン)などを例示できる。金属シリサイド化合物とした場合には、MoSi(モリブデンシリサイド)、CoSi(コバルトシリサイド)またはNiSi(ニッケルシリサイド)などを例示できる。さらに他の例として、燐もしくはボロンをドープしたポリシリコンなどを例示できる。
<熱式流体流量計の構成>
図8は、実施例1に係る本実施れに係る熱式流体流量センサが実装され、自動車等の内燃機関の吸気通路に取り付けられた熱式空気流量計の概略配置図である。熱式空気流量計26は、熱式流体流量センサである前述の測定素子1と、上部および下部からなる支持体27と、外部回路28とから構成され、測定素子1は、空気通路29の内部にある副通路30に配置される。外部回路28は、支持体27を介して測定素子1の端子に電気的に接続される。吸気された空気は、内燃機関の条件によって、図8中の矢印(空気の流れ13)で示された空気流の方向、またはこれとは逆の方向に流れる。
図9は、前述の図8の一部(測定素子1および支持体27)を拡大した要部平面図であり、図10は、図9のB−B線における要部断面図である。図9および図10に示すように、測定素子1は、下部の支持体27a上に固定されており、測定素子1の端子電極9a〜9iのそれぞれと外部回路28の端子電極31との間は、例えば金線32等を用いたワイヤボンディング法により電気的に接続されている。端子電極9a〜9i、31および金線32は、上部の支持体27bで覆うことにより保護されている。上部の支持体27bは、樹脂による密封保護であってもよい。
次に、図11を用いて、前述した熱式空気流量計26の動作について説明する。図11は、本実施例1に係る測定素子1と外部回路28とを示した回路図であり、符号33は電源、符号34は発熱抵抗体3に加熱電流を流すためのトランジスタ、符号35はA/D変換器等を含む出力回路と演算処理を行なうCPU(Central Processing Unit)からなる制御回路、符号36はメモリ回路である。
図11に示す回路には二つのブリッジ回路があり、ひとつは発熱抵抗体用測温抵抗体4、空気温度測温抵抗体6およびヒータ制御用抵抗体7、8からなるヒータ制御ブリッジ回路であり、もうひとつは4つの測温抵抗体(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d)による温度センサブリッジ回路である。
図1に示した測定素子1において、端子電極9cが2つの引き出し配線10c−1、10c−2を介して2つのヒータ温度制御用抵抗体7、8の双方に電気的に接続されており、この端子電極9cに所定電位Vref1を供給する。また、端子電極9fが上流測温抵抗体5aおよび下流測温抵抗体5cの双方に電気的に接続されており、この端子電極9fに所定電位Vref2を供給する。さらに、端子電極9gが引き出し配線10gを介して空気温度測温抵抗体6、発熱抵抗体用測温抵抗体4、上流測温抵抗体5bおよび下流測温抵抗体5dのそれぞれに電気的に接続されており、この端子電極9gは図11に示すようにグランド電位とする。
引き出し配線10dを介して発熱抵抗体用測温抵抗体4およびヒータ温度制御用抵抗体7の双方に電気的に接続された端子電極9dは、図11中のノードAに対応する。
また、引き出し配線10eを介して空気温度測温抵抗体6およびヒータ温度制御用抵抗体8の双方に電気的に接続された端子電極9eは、図11中のノードBに対応する。また、2つの引き出し配線10i−1、10i−2を介して上流側測温抵抗体5aおよび下流側測温抵抗体5dの双方に電気的に接続された端子電極9iは、図11中のノードCに対応する。また、2つの引き出し配線10h−1、10h−2を介して上流側測温抵抗体5bおよび下流側測温抵抗体5cの双方に電気的に接続された端子電極9hは、図11中のノードDに対応する。
なお、本実施の形態ではヒータブリッジ回路および温度センサブリッジ回路のグランド電位を共通の端子電極9gで供給しているが、端子電極を増やし、それぞれの端子電極をグランド電位としてもよい。
ヒータ制御用ブリッジ回路は、発熱抵抗体3により熱せられた気体が吸気温度よりある一定温度(ΔTh、例えば100℃)高い場合に、ノードA(端子電極9d)とノードB(端子電極9e)の間の電位差が0Vになるように発熱抵抗体用測温抵抗体4、空気温度測温抵抗体6およびヒータ制御用抵抗体7、8の各抵抗値が設定されている。上記一定温度(ΔTh)が設定よりずれた場合には、ノードAとノードBとの間に電位差が生じ、制御回路35によってトランジスタ34を制御して発熱抵抗体3の電流を変化させ、ブリッジ回路を平衡状態(A−B間の電位差0V)に保つように設計されている。
一方、温度センサブリッジ回路は、発熱抵抗体3からそれぞれの測温抵抗体(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d)までの距離が同じとなるように設計されているため、発熱抵抗体3による加熱にかかわらず、無風の場合には、ノードC(端子電極9i)とノードD(端子電極9h)との間の電位差が平衡状態となり0Vとなる。発熱抵抗体3に電圧を印加し、吸気が空気の流れ13の方向に流れると、発熱抵抗体3で暖められた上流測温抵抗体5a,5bは温度が低下し、下流側測温抵抗体5c、5dの温度が高くなり、測温抵抗体の抵抗値が上流側と下流側で異なり、温度センサブリッジのバランスが崩れ、ノードCとノードDの間に差電圧が発生する。この差電圧を制御回路35に入力し、メモリ36に記録されている差電圧と空気流量の対比表から求めた空気流量(Q)を演算処理して出力する。なお、空気の流れ13が逆方向になった場合においても、同様に空気流量が計測できるので逆流検知も可能である。
<実施例1の特徴およびその効果>
次に、ダイヤフラム表面の変位量を用いて、実施例1の特徴およびその効果について説明する。図12上段は、本発明者が実施例1に係るダイヤフラム構造(図7参照)に対する比較例としたダイヤフラム構造を有する、従来方式の熱式流体流量センサの要部断面図である。図12下段には、センサ配線(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d、発熱抵抗体用測温抵抗体4)の配線幅を約1μmとし、ヒータ配線(発熱抵抗体3)の配線幅を約5μmとし、図12下段ではその表面を触診段差計により計測し、ダイヤフラム部中心における最上層のシリコン酸化膜を基準とした、各表面位置における相対的な変位量を図示している。
図12上段の断面図に示すように、従来方式の熱式流体流量センサは、絶縁膜20に対しCMP工程を行っていない(すなわち、応力調整層37を形成していない)ため、配線幅が太いヒータ配線上と配線幅が細いセンサ配線上では同じ膜厚となっている。
このような従来方式の熱式流体流量センサの構造の場合には、センサ部(発熱抵抗体用測温抵抗体4)とヒータ部(発熱抵抗体3)の境界で変位量が局所的に変化し、ヒータ部が約0.15μmほど下に凸形状となっている。この際、配線間のスペース幅はセンサ部もヒータ部も約1μm程度であり各配線と比較して変位量に影響を与えない程度に小さいため、配線間のスペース部分の応力による局所的な変形は無視できる程度に小さい。よって、上述した変位量の局所的な変化は、金属膜19の配線幅の違いによって発生している。具体的には、通常金属膜19は引っ張り応力を有しており、本発明で用いているMo膜は特に800MPa以上の強い引っ張り応力であるため、特に配線幅の太いヒータ部において、下に凸形状となるそりが顕著に発生し、結果的に図12下段のような変位量となる。
前記のように変位量の局所的な変化があると、ヒータ加熱した際にヒータ部が盛り上がるなどダイヤフラムの変形が起こりやすく、特にたわみが生じている発熱抵抗体用測温抵抗体4が塑性変形して抵抗値が変化する。この発熱抵抗体用測温抵抗体4の抵抗値から基準となる前述の一定温度(ΔTh)を計算しており、抵抗値が変化したまま設計値に合わせて熱式流体流量センサを作動させると、ΔThの低下による検出精度の低下や、過剰電流によるヒータ異常加熱による膜構造体が破壊されてしまう懸念が生じる。
一方、図13上段には、実施例1に係る熱式流体流量センサの要部断面図を図示し、図13下段には、本実施の形態の熱式流体流量センサにおいて、と同様に、センサ配線(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d、発熱抵抗体用測温抵抗体4)、およびヒータ配線(発熱抵抗体3)の表面を触診段差計により計測した変位量を図示している。
以上をまとめると、本発明に係る熱式流体流量センサは、引っ張り応力を有する発熱抵抗体(3)と、引っ張り応力を有し発熱抵抗体とは配線幅が異なる測温抵抗体(4、5a〜5d、または6)と、発熱抵抗体および測温抵抗体のそれぞれの上層および下層に設けられ、引っ張り応力を有する複数の第1絶縁膜と、圧縮応力を有する複数の第2絶縁膜と、を含む絶縁層と、を有する。ここで、「絶縁層」なる用語を、実施例1においては絶縁膜14〜18と、応力調整層37とを含む意味で用いている。さらに、後述する実施例2および3においては、絶縁膜20を含む意味で用いている。そして、絶縁層のうち、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の太い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値が、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の細い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値よりも圧縮側であることを特徴としている。ここで、「上部」なる語は、発熱抵抗体および測温抵抗体のそれぞれにおいて、基板2の表面に対する鉛直上方を指す語として用いており、「下部」なる語は、基板2の表面に対する鉛直下方を指す語として用いている。
また、実施例1および2に共通する熱式流体流量センサの特徴を別の観点から説明すれば、引っ張り応力を有する発熱抵抗体(3)と、引っ張り応力を有し発熱抵抗体よりも配線幅が細い測温抵抗体(4、5a〜5d、または6)と、発熱抵抗体および測温抵抗体の上層に設けられ、圧縮応力を有し、発熱抵抗体が設けられる部分の上部の膜厚が測温抵抗体の設けられる部分の膜厚よりも厚い応力調整層(37)と、を有することを特徴とする。
また、実施例1に係る熱式流体流量センサの特徴を、製造方法の観点から説明すれば、(a)半導体基板の上層に、それぞれが引っ張り応力を有する複数の第1絶縁膜と、それぞれが圧縮応力を有する複数の第2絶縁膜と、を含む絶縁層を形成する工程(図2〜6)と、(b)半導体基板の上層に、引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、引っ張り応力を有し発熱抵抗体とは配線幅の異なる測温抵抗体と、を形成する工程(図3)と、(c)工程(b)の後に、絶縁層のうち、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の太い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値を、発熱抵抗体または測温抵抗体のうち配線幅の細い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値よりも圧縮側にする工程(図6)と、を有することを特徴とする。
その上で、実施例1(実施例2も同様)においては特に、工程(c)が、前記複数の第2絶縁膜のうち少なくとも1つを、CMP法を用いて研磨する工程、または、複数の第2絶縁膜のうち少なくとも1つについて、前記配線幅の細い配線の上部に位置する部分をドライエッチングで除去する工程を有することを特徴とする(ここで、工程(c)における「除去」なる語は、完全に当該部分を取り除く意味では無く、部分的に取り除く、あるいは薄膜化する、という意味で用いている)。
このような本発明に係る熱式流体流量センサのダイヤフラム構造の場合には、ヒータ部とセンサ部とで局所的な段差は見られず、ダイヤフラムと周辺において緩やかに湾曲しているが、その絶対値は約0.05μmと非常に少ない。このような緩やかな湾曲であれば、ヒータ加熱の熱影響によりヒータ部が盛り上がってもダイヤフラム全体で変形を緩和できるため、配線幅が細い発センサ配線(上流側測温抵抗体5a、5bおよび下流側測温抵抗体5c、5d、発熱抵抗体用測温抵抗体4)を塑性変形力させるような応力集中を抑制できる。
したがって、センサ部の抵抗値の変化を防ぎ、ΔThの低下による検出精度の低下や、過剰電流によるヒータ異常加熱による膜構造体の破壊といった不具合を防ぐことが可能となる。
また、特に実施例1(実施例2も同様)においては特に、応力調整層37の膜厚は、ヒータ部(発熱抵抗体3)の上部または下部の方がセンサ部(測温抵抗体4、5a〜5d、6)の上部または下部より厚い。ここで、係る応力調整層の特徴によって、熱膨張によるたわみがより発生し易いヒータ部近傍がより厚膜の絶縁膜で保護されることとなり、ダイヤフラムの強度が向上する効果もある。特にヒータ部は、通常センサ部よりもダイヤフラムにおける中央側、すなわち、特にたわむ際の振幅が大きくなる箇所に設けられるため、特に当該膜厚による効果が有効となる。
図14は、ヒータ部(発熱抵抗体3)が約600℃となるように通電した加速試験の累積通電時間毎の発熱抵抗体用測温抵抗体4の抵抗変化率を示したものであり、従来方式の熱式流体流量センサ(図12上段)と本実施の形態の熱式流体流量センサ(図13上段)とを比較している。
図14に示すように、従来方式の熱式流体流量センサでは、通電初期に発熱抵抗体用測温抵抗体の抵抗が急激に変化し、24時間に以降緩やかに抵抗が変化していることがわかる。これに対し、本実施の形態の熱式流体流量センサでは、通電初期から緩やかな抵抗の変化であり、従来方式の熱式流体流量センサで見られた初期の抵抗変化を抑制できていることがわかる。本結果より、従来方式では、通電初期にヒータ加熱の影響による発熱抵抗体用測温抵抗体4の塑性変形が加速され、抵抗変化として現れていると推測される。
従って、センサ部とヒータ部との間での局所的なたわみを無くすことで信頼性の高い熱式流体流量センサを得ることが可能となる。
なお、後述する実施例2と比較すると、実施例1に係る熱式流体流量センサは、応力調整層が発熱抵抗体および測温抵抗体と接して設けられることを特徴とする。係る特徴により、応力調整層の上段に設けられる絶縁膜21、22の段差に伴う応力集中も緩和されるため、よりセンサ特性が向上する利点がある。
応力調整層を設ける位置は、ヒータ配線およびセンサ配線の直上に限られない。実施例2では、応力調整層をヒータ配線、およびセンサ配線の直上以外に形成した構成の例として、ダイヤフラム最上層に形成した変形例を説明する。
図15は、実施例2に係る熱式流体流量センサの一例であり、図1中のAーA線に対応する要部断面図を示している。
本実施例2に係る熱式流体流量センサは、実施例1と比較して、ヒータ、およびセンサ上にCVD法またはTEOSを原料としプラズマを用いた低温CVD法で堆積した酸化シリコン膜を形成する工程(図2〜図3)まで同等である。
実施例1では、この後絶縁膜20にCMPを行い、配線幅の異なる部位の膜厚を調整したが、実施の形態では、前記膜厚調整をこの工程ではなく、プラズマを用いた低温CVD法で堆積した窒化シリコン膜の絶縁膜21およびCVD法またはTEOSを原料としプラズマを用いた低温CVD法で堆積した酸化シリコン膜の絶縁膜22を形成する。ここで前記絶縁膜22に、図4と同様の膜厚調整(CMPまたはドライエッチング)を行い、配線幅により膜厚の異なる応力調整層37とする。この後、引き出し配線10a〜10i−2の一部を露出させる接続孔23形成以降は実施の形態1と同様に、引き出し配線、保護膜25、ダイヤフラム12を形成する。
上記の構造とすることで、センサ配線部よりヒータ配線部の圧縮応力が大きくなり、センサ配線部とヒータ配線部のたわみは無くなり、実施例1と同様にヒータ加熱時の熱影響を抑制でき、抵抗経時変化を低減できる。
応力調整層は、絶縁膜の膜厚を制御する以外の方法で形成することも可能である。実施例3では、センサ部の上部のみに応力調整層を新たに設けた構造を説明する。
図16は、実施例3に係る熱式流体流量センサの一例であり、図1中のAーA線に対応する要部断面図を示している。
本実施例3の熱式流体流量センサは、実施例2と比較して、絶縁膜22を成膜する工程まで同等であり、その後応力調整層37としてプラズマを用いた低温CVD法で堆積した窒化シリコン膜を約20〜50nm程度形成し、フォトリソグラフィ法を用いたドライエッチングにより、配線幅が細いセンサ部分の上部のみ残す。その後、引き出し配線10a〜10i−2の一部を露出させる接続孔23形成以降は実施の形態1と同様に、引き出し配線、保護膜25、ダイヤフラム12を形成する。なお、前記応力調整層37はセンサ配線上と記載したが配線間を含めた領域であってもよい。
このように、実施例3に係る熱式流体流量センサは、絶縁層が、引っ張り応力を有する絶縁膜であって、配線幅の太い配線(ヒータ部)の上部に設けられ、配線幅の細い配線(センサ部)の上部には設けられない応力調整層37を有することを特徴とする。また、製造方法の観点から説明すれば、上述の工程(c)が、絶縁層に含まれる複数の第1絶縁膜のうち少なくとも1つについて、配線幅の太い配線の上部に位置する部分をドライエッチングで除去する工程であることを特徴とする。係る特徴によって、センサ配線部がヒータ配線部と比較し圧縮応力を低減した構造となり、実施例1および2と同等の効果を持たせることができる。さらに、上層に別途設けられた応力調整層37の成膜量によって応力を調整することが可能となるため、設計に対する誤差がより小さくなり、より高精度のセンサを提供しうる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、本明細書においては、ヒータ部の配線(発熱抵抗体)をセンサ部の配線(測温抵抗体)よりも太いものとして説明してきた。しかしながら、センサ部の配線をヒータ部より太くした場合は、本願発明は、「配線幅の太い配線」をセンサ部とした熱式流体流量センサについても包含するものである。
各部材の材料については、代表的なものを例示しているが、例示した材料は主要なものであって、副次的要素、添加物、付加要素等を排除するものではない。特に、応力(引っ張り応力または圧縮応力)の面から材料を説明している箇所については、同種の応力を有する他の材料を適用しても良い。
各実施例において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、各実施例において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、構成要素等について、「Aからなる」、「Aよりなる」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでない。同様に、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、全図において同一機能を有するものは原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略した。図面においては、平面図であっても図面を見易くするために部分的にハッチングを付した。
1:測定素子、2:半導体基板、3:発熱抵抗体、4:発熱抵抗体用測温抵抗体、5a、5b:上流側測温抵抗体、5c、5d:下流側測温抵抗体、6:空気温度測温抵抗体、7、8:ヒータ温度制御用抵抗体、9a〜9i:端子電極、10a、10b、10c−1、10c−2、10d、10e、10f、10g、10h−1、10h−2、10i−1、10i−2:引き出し配線、11:開口部、12:ダイヤフラム構造、13:空気の流れ、14:絶縁膜、15:絶縁膜、16:絶縁膜、17:絶縁膜、18:絶縁膜、19:金属膜、20:絶縁膜、21:絶縁膜、22:絶縁膜、23:接続孔、24:金属膜、25:保護膜、26:熱式空気流量計、27、27a、27b:支持体、28:外部回路、29:空気通路、30:副通路、31:端子電極、32:金線、33:電源、34:トランジスタ、35:制御回路、36:メモリ回路、37:応力調整層。

Claims (15)

  1. 引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、
    引っ張り応力を有し前記発熱抵抗体とは配線幅が異なる測温抵抗体と、
    前記発熱抵抗体および前記測温抵抗体のそれぞれの上層および下層に設けられ、引っ張り応力を有する複数の第1絶縁膜と、圧縮応力を有する複数の第2絶縁膜と、を含む絶縁層と、を有し、
    前記絶縁層のうち、前記発熱抵抗体または前記測温抵抗体のうち配線幅の太い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値が、前記発熱抵抗体または前記測温抵抗体のうち配線幅の細い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値よりも圧縮側であることを特徴とする熱式流体流量センサ。
  2. 請求項1において、
    前記絶縁層は、圧縮応力を有する絶縁膜であって、前記配線幅の太い配線の上部の膜厚が前記配線幅の細い配線の上部の膜厚よりも厚い応力調整層をさらに有することを特徴とする熱式流体流量センサ。
  3. 請求項2において、
    前記応力調整層は、前記発熱抵抗体および前記測温抵抗体と接して設けられることを特徴とする熱式流体流量センサ。
  4. 請求項2において、
    前記応力調整層は、酸化シリコン膜からなることを特徴とする熱式流体流量センサ。
  5. 請求項1において、
    前記絶縁層は、引っ張り応力を有する絶縁膜であって、前記配線幅の太い配線の上部に設けられ、前記配線幅の細い配線の上部には設けられない応力調整層をさらに有することを特徴とする熱式流体流量センサ。
  6. 請求項5において、
    前記応力調整層は、窒化シリコン膜または窒化アルミニウム膜からなることを特徴とする熱式流体流量センサ。
  7. 請求項1において、
    前記発熱抵抗体の配線幅は、前記測温抵抗体の配線幅よりも太いことを特徴とする熱式流体流量センサ。
  8. 請求項1において、
    前記発熱抵抗体および前記測温抵抗体は、モリブデン、アルファタンタル、チタン、タングステン、コバルト、ニッケル、鉄、ニオブ、ハフニウム、クロム、ジルコニウム、白金、ベータタンタルのうちのいずれかを主成分とする金属膜、窒化タンタル、窒化モリブデン、窒化タングステン、窒化チタンのうちのいずれかを主成分とする金属窒化化合物、タングステンシリサイド、モリブデンシリサイド、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイドのうちのいずれかを主成分とする金属シリサイド化合物、または、燐もしくはボロンをドープしたポリシリコンであることを特徴とする請求項1に記載の熱式流体流量センサ。
  9. 引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、
    引っ張り応力を有し前記発熱抵抗体よりも配線幅が細い測温抵抗体と、
    前記発熱抵抗体および前記測温抵抗体の上層に設けられ、圧縮応力を有し、前記発熱抵抗体が設けられる部分の上部の膜厚が前記測温抵抗体の設けられる部分の膜厚よりも厚い応力調整層と、を有することを特徴とする熱式流体流量センサ。
  10. 請求項9において、
    前記応力調整層は、前記発熱抵抗体および前記測温抵抗体と接することを特徴とする熱式流体流量センサ。
  11. 請求項9において、
    前記応力調整層は、酸化シリコン膜からなることを特徴とする熱式流体流量センサ。
  12. (a)半導体基板の上層に、それぞれが引っ張り応力を有する複数の第1絶縁膜と、それぞれが圧縮応力を有する複数の第2絶縁膜と、を含む絶縁層を形成する工程と、
    (b)半導体基板の上層に、引っ張り応力を有する発熱抵抗体と、引っ張り応力を有し前記発熱抵抗体とは配線幅の異なる測温抵抗体と、を形成する工程と、
    (c)前記工程(b)の後に、前記絶縁層のうち、前記発熱抵抗体または前記測温抵抗体のうち配線幅の太い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値を、前記発熱抵抗体または前記測温抵抗体のうち配線幅の細い配線の上部および下部に位置する部分の応力の平均値よりも圧縮側にする工程と、を有することを特徴とする熱式流体流量センサの製造方法。
  13. 請求項12において、
    前記工程(c)は、前記複数の第2絶縁膜のうち少なくとも1つを、CMP法を用いて研磨する工程であることを特徴とする熱式流体流量センサの製造方法。
  14. 請求項12において、
    前記工程(c)は、前記複数の第2絶縁膜のうち少なくとも1つについて、前記配線幅の細い配線の上部に位置する部分をドライエッチングで除去する工程であることを特徴とする熱式流体流量センサの製造方法。
  15. 請求項12において、
    前記工程(c)は、前記複数の第1絶縁膜のうち少なくとも1つについて、前記配線幅の太い配線の上部に位置する部分をドライエッチングで除去する工程であることを特徴とする熱式流体流量センサの製造方法。
JP2012056657A 2012-03-14 2012-03-14 熱式流体流量センサおよびその製造方法 Active JP5753807B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012056657A JP5753807B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 熱式流体流量センサおよびその製造方法
PCT/JP2013/051518 WO2013136856A1 (ja) 2012-03-14 2013-01-25 熱式流体流量センサおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012056657A JP5753807B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 熱式流体流量センサおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013190320A JP2013190320A (ja) 2013-09-26
JP5753807B2 true JP5753807B2 (ja) 2015-07-22

Family

ID=49160778

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012056657A Active JP5753807B2 (ja) 2012-03-14 2012-03-14 熱式流体流量センサおよびその製造方法

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP5753807B2 (ja)
WO (1) WO2013136856A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6362913B2 (ja) * 2014-04-28 2018-07-25 日立オートモティブシステムズ株式会社 熱式空気流量センサ
EP3182072A1 (en) * 2015-12-15 2017-06-21 Horiba, Ltd. Flow rate measurement device, fuel efficiency measurement device, program for flow rate measurement device and flow rate measurement method
JP7134920B2 (ja) * 2019-06-17 2022-09-12 日立Astemo株式会社 熱式センサ装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE19951595A1 (de) * 1999-10-27 2001-05-17 Bosch Gmbh Robert Massenflusssensor mit verbesserter Membranstabilität und einstellbarer Wärmeleitfähigkeit der Membran
JP4253969B2 (ja) * 1999-12-14 2009-04-15 株式会社デンソー マイクロヒータおよびその製造方法ならびにフローセンサ
JP5108234B2 (ja) * 2005-02-07 2012-12-26 日本特殊陶業株式会社 マイクロヒータ及びセンサ
JP5276964B2 (ja) * 2008-12-08 2013-08-28 日立オートモティブシステムズ株式会社 熱式流体流量センサおよびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2013190320A (ja) 2013-09-26
WO2013136856A1 (ja) 2013-09-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5276964B2 (ja) 熱式流体流量センサおよびその製造方法
JP5202007B2 (ja) 熱式流体流量センサ
JP5526065B2 (ja) 熱式センサおよびその製造方法
JP5406674B2 (ja) 熱式流体流量センサおよびその製造方法
US7886594B2 (en) Thermal type fluid flow sensor with metal film resistor
JP4474771B2 (ja) 流量測定装置
JP5753807B2 (ja) 熱式流体流量センサおよびその製造方法
JP6661678B2 (ja) 熱式検出センサ
JP6215773B2 (ja) 流量センサおよびその製造方法
JP6421071B2 (ja) 流量センサ
JP4258084B2 (ja) フローセンサおよびその製造方法
JP2004294207A (ja) センサ装置
JP6158156B2 (ja) 熱式流体センサの製造方法
JP6293575B2 (ja) マイクロヒータ、及び、ガスセンサ
JP2020046441A (ja) 熱式検出センサ
JP2005181016A (ja) 熱式センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140613

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150428

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150525

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5753807

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250