JP2009079910A - 薄膜型ガスセンサ - Google Patents

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Abstract

【課題】従来から、薄膜型ガスセンサを構成する梁部は、その薄膜化にともない梁部の耐久性が損なわれ、梁部に亀裂が入ってしまうか、損壊してしまうことがあった。梁部の亀裂はセンサとしての信頼性の悪化を招き、損壊に至るとセンサとして機能しないため、大きな問題であった。
【解決手段】本発明の薄膜型ガスセンサは、梁部を第1の絶縁層で形成し、さらにこの梁部と支持基板とを第2の絶縁層で接続する。この第2の絶縁層を設けることで、梁部を支えるメンブレン支持構造体として強度が増すのである。したがって、梁部に対してガスの流入に伴う外力が印加しても、支持基板と梁部とが接する部分への応力集中を緩和し、梁部の破壊を防止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガス検出装置に用いるガスセンサに関し、特に薄膜型ガスセンサに関する。
従来から、水素ガスやメタンガス等の可燃性ガスを検知するセンサとして、ガスセンサが用いられている。ガスセンサは、検知素子の検知面にガスが到来することによる相互作用で検知素子の電気信号の変化を捉えるものである。
ガスセンサの構成は多くの提案をみるものであるが、中でも接触燃焼式ガスセンサが広く知られている。この接触燃焼式ガスセンサは、ガスが検知面の触媒と接触し発熱反応を起こすことでガスの到来を検知するものである。
このような接触燃焼式ガスセンサは、家庭用、産業用等において、可燃性ガスを使用する各種の機器内や、それが設置された室内等におけるガス漏れ検知装置として多用されている。
近年では、接触燃焼式ガスセンサの中でもバルク型と呼ばれるタイプが広く用いられているが、一方でシリコンウェハ上に薄膜状の熱伝膜,触媒膜,電極,配線,ヒーターを形成するマイクロセンサ素子製造技術を利用した、MEMS(Micro Electro
Mechanical Systems:微小電気機械素子)による薄膜型ガスセンサも用いられるようになってきた。(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に示した従来技術を図5を用いて説明する。図5は、説明しやすいようにその主旨を逸脱しないように書き直しした平面図である。
図5において、51は電極パッド、52は電気配線、53は空洞、54は半導体基板、55は熱感知部、56は梁部である。半導体基板54は、枠形状に加工されており、梁部56が形成されており、平面から見てその梁部56がない部分は空洞53となっている。
梁部56の上部に設けられた熱感知部55は、可燃性ガスの到達により発熱反応し電気抵抗が変化する。そこで予め電極パッド51間に電圧を印加しておき、抵抗変化分を検出することで、可燃性ガスの到来を検知するものである。
薄膜型ガスセンサは、構成要素が半導体製造技術により形成することができるため、バルク型接触燃焼式ガスセンサに比べ集積度が高く、量産性も高いという特徴がある。
特開平8−247981号公報(第6項、第1図)
近年では、薄膜型ガスセンサのガス感知性能の向上が要求されている。ところで、ガスセンサのガス感知性能は、ガスセンサの応答性が高いほど向上する。ガスセンサの応答性を決定する要因のうち支配的なのは、電気抵抗体に備わる熱容量の大きさである。
例えば、酸化触媒が可燃性ガスに反応し発熱したとき、この発生熱のヒーターへの伝導は、ヒーターの持つ熱容量が小さいほど熱損失が少なく、応答性が速くなる。
ヒーターの持つ熱容量は、同素材であればヒーターの体積に比例して大きくなり、一方で酸化触媒による発生熱の伝導は、ヒーターと酸化触媒との設置面積が大きいほど良好と
なる。よって、電気抵抗体としてのヒーターの形状は、細長く形成されることが、ガスセンサの感知性能向上の観点から望ましい。
特許文献1に示した従来技術は、MEMS技術を用いた薄膜型ガスセンサであるから、ヒーターの形状はより細く長く形成することができるため、低熱容量な金属配線を形成することができる。このため、ガスセンサの感知性能を向上させることができる。
しかし、発明者が検討したところによると、特許文献1に示した従来技術は、ガスセンサとして運用中にセンサ自体の破壊が発生してしまうことがあるとわかった。
すなわち、特許文献1に示した従来技術に用いる細長く形成しているヒーターは、酸化膜や窒化膜などの絶縁膜により構成された梁部56上に設けている。上述の熱容量の観点からも、この梁部56もできるだけ細く薄く形成することが好ましい。このため、ガスセンサとして使用していると、この梁部56に亀裂が入ってしまうか、損壊してしまうことがあるのである。
つまり、特許文献1に示した従来技術は、ガスセンサの感知性能を向上させることはできるが、ガスセンサとしては、耐久性がないのである。
本発明の薄膜型ガスセンサは、このような課題を解決する為にある。そしてその目的は、ガスセンサとしての感知性能の向上と耐久性の向上とを両立させることである。
上記の課題を解決する手段として、本発明の薄膜型ガスセンサは下記記載の構造を採用するものである。
支持基板に接続してなる梁部を有し、この梁部の上部に薄膜熱感知体と、この薄膜熱感知体の表面に形成するガス感知体とを備える薄膜型ガスセンサにおいて、支持基板の上部には、第1の絶縁層を有し、この第1の絶縁層を延長して梁部を構成し、第1の絶縁層の上部または下部に第2の絶縁層を設け、第2の絶縁層は、薄膜熱感知体と平面的に重なる部分には設けないことを特徴とする。
第1の絶縁層は、酸化膜もしくは窒化膜、またはそれらを積層してなることを特徴とする。
支持基板を平面からみたとき、第2の絶縁層には、支持基板と梁部とで囲まれた領域に貫通孔を有することを特徴とする。
本発明の薄膜型ガスセンサは、梁部を第1の絶縁層で形成し、さらにこの梁部と支持基板とを第2の絶縁層で接続する。この第2の絶縁層を設けることで、梁部を支えるメンブレン支持構造体として強度が増すのである。
したがって、梁部に対してガスの流入に伴う外力が印加しても、支持基板と梁部とが接する部分への応力集中を緩和し、梁部の破壊を防止することができる。
これにより、ガスセンサとしての耐久性が向上する。また、第2の絶縁層には貫通孔を設けることで、ガスの流入を制限することもない。
また、本発明の薄膜型ガスセンサは、梁部を構成する第1の絶縁層を窒化膜と酸化膜とを有する積層絶縁膜の構成としてもよい。このような構成とすると、窒化膜や酸化膜の膜質や膜厚をそれぞれ独立して変更できることから、梁部の強さを自由に変更することができる。
これにより、梁部に生じる応力を緩和し、梁部の破壊を防止することができ、ガスセン
サとしての耐久性が向上する。
以下、本発明の薄膜型ガスセンサを図を用いて詳細に説明する。本発明の薄膜型ガスセンサは、半導体基板を加工して形成する例を用いて説明する。半導体基板は、特に限定しないが、シリコン半導体基板を用いることができる。また、本発明の薄膜型ガスセンサは片持ち梁構造でも両持ち梁構造であってもかまわないが、本発明の実施形態では、両持ち梁構造を例にして説明する。
[構造の説明:図1]
本発明の薄膜型ガスセンサの第1の実施形態を図1を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の薄膜型ガスセンサの第1の実施形態の構造を模式的に示す図である。図1(a)はその平面図、図1(b)は図1(a)の切断線A−A’における端面を模式的に示す端面図、図1(c)は図1(a)の切断線B−B’における端面を模式的に示す端面図である。
図1において、1は第2の絶縁層である多孔絶縁層、2は梁部、5は薄膜熱感知体、6は金属薄膜抵抗体、7,8は電極パッド、9は多孔絶縁層1に複数形成した貫通口、11は支持基板、12は第1の絶縁層である積層絶縁膜であり、梁部2を構成する。19,21は窒化膜、20は酸化膜であり、これらで積層絶縁膜12を構成している。なお、図1は、図面を見やすくするため、薄膜熱感知体5の上部に設けるガス感知体は省略している。
次に、図1を参照しながら構造を説明する。図1に示すように、支持基板11は、平面的に枠形状を有している。支持基板11の上部に積層絶縁膜12が設けられており、その上部に多孔絶縁膜1が設けられている。
梁部2は、図1(a)に示す平面図では、破線でも示すように、日の字状に見えている。その両端を支持基板11と接続しているように見えるが、また、図1(b),図1(c)に示す端面図で分かるように、積層絶縁膜12で構成している。
ところで、このように、支持基板を橋渡しするように梁が設けてある構成を、両持ち梁構造という。
積層絶縁膜12は、支持基板11を平面でみたとき、その中心方向に所定の幅を有して延長しており、この部分が梁部2となっている。つまり、支持基板11の上部に設ける積層絶縁膜12を所定の形状で延長して梁部2を構成している。
梁部2の幅または厚さは、本発明の薄膜型ガスセンサを使用する環境やガスの種類などを鑑みて、自由に選択することができる。
積層絶縁膜12の上部には、薄膜熱感知体5、金属薄膜抵抗体6、電極パッド7,8が設けてある。薄膜熱感知体5と金属薄膜抵抗体6とは一様な金属薄膜で形成してなり、梁部2の上部を薄膜熱感知体5とし、両端部を電極パッド7,8としている。
電極パッド7,8からは、金属薄膜抵抗体6を介して薄膜熱感知体5に所定の電流を通電させる。
多孔絶縁層1は、支持基板11の上部に設けた積層絶縁膜12の上部に設けるとともに、枠形状の支持基板11から梁部2の上部に設ける薄膜熱感知体5の方向に延長し、そして梁部2の上部にまで延在している。このような構成とすることで、多孔絶縁層1は、梁部2を支持するメンブレン支持構造体として機能するのである。このため、梁部2の幅を狭く、厚さ薄くしても、このようなメンブレン支持構造体を有しない場合に比べて、梁部
2と支持基板11との接合が強固となる。
図1(b),図1(c)に示すように、多孔絶縁層1は、梁部2の上部全体に設けているのではない。詳しくは、梁部2の上部に設ける薄膜熱感知体5の上部には多孔絶縁層1を設けていない。このような構造とすることで、梁部2の上部に設ける構造体が有する熱容量を低減することができる。これによりガスセンサとしての感度が向上する。
もちろん、この熱容量を考慮に入れなければ、梁部2の上部全体に多孔絶縁層1を設けることで、梁部2を支えるメンブレン支持構造体としての強度は増す。
図1に示す例では、多孔絶縁層1は、薄膜熱感知体5の側端面と接しているが、もちろん離間することもできる。その距離は、熱容量と梁部2の強度とを鑑みて、自由に選択することができる。
本発明の薄膜型ガスセンサを平面でみたとき、多孔絶縁層1には、支持基板11と梁部2とで囲まれた領域に貫通孔9を設けている。貫通孔9を設けることにより、多孔絶縁層1自体の熱容量を低減することができる。また、貫通孔9は、検知する対象のガスが通過するための穴となる。貫通孔9を設けることで、ガスの流入が活発になるため、ガスセンサの感度が向上する。
貫通孔9は、図1に示す例では、円形で14個設けているが、もちろんこれに限定するものではない。検知するガスの種類や本発明の薄膜型ガスセンサの大きさなどを鑑みて、その形状や数は自由に選択することができる。
梁部2を構成する積層絶縁膜12は、窒化膜19,21や酸化膜20の膜質や膜厚をそれぞれ独立し変更することができる。その変更は、本発明の薄膜型ガスセンサを用いる環境や検出するガスの種類や量に応じて適宜変更することができる。これにより、積層絶縁膜12の硬さや強さなどを自由に選ぶことができる。
また、積層絶縁膜12を構成する各膜自体が持つ応力の方向なども鑑みて、その膜を選択してもよい。例えば、窒化膜19,21が引っ張り応力を有する膜だとして、酸化膜20は、その引っ張り応力に抗う圧縮応力を有する膜とすれば、全体として梁部2自体が有する応力を打ち消しあうこともできる。
このように、梁部2を積層絶縁膜12で構成すると、梁部2の性能を細かく設計できるというメリットがある。
[第1の実施形態の製造方法の簡単な説明]
次に、本発明の薄膜型ガスセンサの第1の実施形態の製造方法を簡単に説明する。もちろん、以下説明する製造方法は、単なる一例であって限定するものではない。
まず、半導体基板の上部に窒化膜19,酸化膜20,窒化膜21を積層して積層絶縁膜12を設ける。この膜の成膜方法は、知られている半導体デバイスの製造方法を用いることができる。
次に、積層絶縁膜12を所定の形状にエッチングして梁部2を形成する。
その後、積層絶縁膜12の上部にスパッタリングなどの知られている金属薄膜形成法を用いて金属薄膜を設け、所定の形状にパターニングして薄膜熱感知体5と金属薄膜抵抗体6と電極パッド7,8とを形成する。
次に、その上部に知られているCVD法などを用いて多孔絶縁層1となる絶縁層を形成する。その後、知られているCMP法などを用いてこの絶縁層を研磨して、薄膜熱感知体5と金属薄膜抵抗体6と電極パッド7,8とを露出させる。このことで、図1(c)に示すように、この絶縁層(多孔絶縁層1)は、薄膜熱感知体5と金属薄膜抵抗体6と電極パ
ッド7,8との上部には有さない状態になる。
次に、その絶縁層を所定の形状にマスキングし、エッチングして貫通孔9を設ける。
最後に、半導体基板を枠形状に加工する。例えば、半導体基板の裏面から半導体基板をエッチングして、支持基板11の形状とする。
[異なる構造の説明:図2]
次に、本発明の薄膜型ガスセンサの第2の実施形態を図2を用いて詳細に説明する。図2は、本発明の薄膜型ガスセンサの第2の実施形態の構造を模式的に示す図である。図2(a)はその平面図、図2(b)は図2(a)のC−C’切断線における端面を模式的に示す端面図、図2(c)は図2(a)の切断線D−D’切断線における端面を模式的に示す端面図である。図2において、50は梁部2の上部に設ける薄膜熱感知体5と平面的に重なる部分を示すものである。なお、すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与しており、その説明は省略する。
図2に示す第2の実施形態と図1に示す第1の実施形態との違いは、多孔絶縁層1を設ける位置である。図2に示す第2の実施形態では、支持基板11の上部の積層絶縁膜12の下部に多孔絶縁層1を設けている。つまり、梁部2の下部に多孔絶縁層1が設けてある。
ただし、多孔絶縁層1は、梁部2の上部に設ける薄膜熱感知体5と平面的に重なる部分50には設けていない。つまり、薄膜熱感知体5の下部は、積層絶縁膜12だけになる。
このような構造とすることで、梁部2の上部に設ける構造体が有する熱容量を低減することができる。これによりガスセンサとしての感度がさらに向上する。
この熱容量を考慮に入れなければ、梁部2の下部全体に多孔絶縁層1を設けることで、梁部2を支えるメンブレン支持構造体としての強度は増す。この部分50の大きさは、このように熱容量と梁部の強度とを鑑みて、自由に選択することができる。
図2に示す第2の実施形態の構造と図1に示す第1の実施形態1の構造とで、どちらを採用するかは、検知するガスの種類やその流入方向などを鑑みて、選択すればよい。
[第2の実施形態の製造方法の簡単な説明]
次に、本発明の薄膜型ガスセンサの第2の実施形態の製造方法を簡単に説明する。もちろん、以下説明する製造方法は、単なる一例であって限定するものではない。
まず、半導体基板の上部に知られているCVD法などを用いて多孔絶縁層1となる絶縁層を形成する。次に、その絶縁層を所定の形状にマスキングし、エッチングして貫通孔9を設ける。
次に、この絶縁層の上部に窒化膜19,酸化膜20,窒化膜21を積層して積層絶縁膜12を設ける。この膜の成膜方法は、知られている半導体デバイスの製造方法を用いることができる。
その後、積層絶縁膜12の上部にスパッタリングなどの知られている金属薄膜形成法を用いて金属薄膜を設け、所定の形状にパターニングして薄膜熱感知体5と金属薄膜抵抗体6と電極パッド7,8とを形成する。
次に、積層絶縁膜12を所定の形状にエッチングして梁部2を形成する。
その後、半導体基板を枠形状に加工する。例えば、半導体基板の裏面から半導体基板をエッチングして、支持基板11の形状とする。
このとき、半導体基板の裏面から見て梁部2の上部に設ける薄膜熱感知体5と平面的に重なる部分の絶縁層(多孔絶縁層1)をエッチング除去して部分50を形成する。
[さらに異なる構造の説明:図3]
次に、本発明の薄膜型ガスセンサの第3の実施形態を図3を用いて詳細に説明する。図3は、本発明の薄膜型ガスセンサの第3の実施形態の構造を模式的に示す図である。図3(a)はその平面図、図3(b)は図3(a)のE−E’切断線における端面を模式的に示す端面図、図3(c)は図3(a)の切断線F−F’切断線における端面を模式的に示す端面図である。図3において、10は多孔絶縁層1の膜厚が薄い薄膜部分を示すものである。なお、すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与しており、その説明は省略する。
図3に示す第3の実施形態と図2に示す第2の実施形態との違いは、多孔絶縁層1の形状である。図3に示す第3の実施形態では、積層絶縁膜12の下部に設ける多孔絶縁層1の厚さが、梁部2の下部近傍では薄くなっている。その部分が薄膜部分10である。
このように、多孔絶縁層1を一様にせず、薄膜部分10を設け、部分的にその膜厚を変更する構造にすることで、梁部2の上部に設ける構造体が有する熱容量を更に低減することができる。これによりガスセンサとしての感度がより向上するのである。
なお、この多孔絶縁層1の膜厚を薄くする位置やその膜厚は、本発明の薄膜型ガスセンサを用いる環境や検出するガスの種類や量、その流入方向などに応じて適宜変更することができる。
[第3の実施形態の製造方法の簡単な説明]
次に、本発明の薄膜型ガスセンサの第3の実施形態の製造方法を説明する。この第3の実施形態の製造方法は、すでに説明した第2の実施形態の製造方法とほとんど同じである。違いは、多孔絶縁層1の膜厚が薄い薄膜部分10を形成する点である。
この部分10の形成は、特に限定するものではないが、例えば、半導体基板を枠形状に加工するとき、半導体基板の裏面から絶縁層(多孔絶縁層1)をエッチング除去して部分10を形成したあと、さらに部分50を除く領域をマスキングして、エッチング除去して形成することができる。
[ガス検知体を用いる構成の説明:図4]
次に、説明した本発明の薄膜型ガスセンサのガス検知にガス検知体を用いる構成を説明する。この説明では、第2の実施形態を例にして、図4を用いて説明する。図4はその平面図である。
図4において、22はガス検知体である。すでに説明した同一の構成には同一の番号を付与してあり、それらの説明は省略する。ガス検知体22は、薄膜熱感知体5の上部に配設している。
ガス検知体22は、例えば、酸化スズ(SnO2)に白金(Pt)とパラジウム(Pd)とを分散させたものを使用する。これは特定の可燃性ガスに反応して発熱する性質を備えている。
具体的には、メタンガス、水素ガス、LPガス(液化石油ガス)、プロパンガス、ブタンガス、エチレンガス、一酸化炭素ガス、またはエタノールやアセトン等の有機成分ガスが挙げられる。
これらのガスがガス検知体22に接触すると発熱反応が起こり、その発生熱は薄膜熱感知体5へ伝導する。これにより、薄膜熱感知体5の電気抵抗値が変化する。そこで予め電
極パッド7と電極パッド8との間に電圧を印加しておき、抵抗変化分を検出することで、可燃性ガスの到来を検知することができる。
本発明の薄膜型ガスセンサは、梁部の耐久性を向上させることができる。このため、平素から外因的な負荷が印加されるような携帯型機器のガスセンサとして好適である。
本発明の薄膜型ガスセンサの第1の実施形態を説明する図である。 本発明の薄膜型ガスセンサの第2の実施形態を説明する図である。 本発明の薄膜型ガスセンサの第3の実施形態を説明する図である。 本発明の薄膜型ガスセンサにガス検知体を設ける構成を説明する図である。 特許文献1に示した従来技術を説明するための図である。
符号の説明
1 多孔絶縁層
2 梁部
5 薄膜熱感知体
6 金属薄膜抵抗体
7,8 電極パッド
9 貫通孔
10 薄膜部分
11 支持基板
12 積層絶縁膜
19,21 窒化膜
20 酸化膜
22 ガス検知体

Claims (3)

  1. 支持基板に接続してなる梁部を有し、
    前記梁部の上部に薄膜熱感知体と、
    前記薄膜熱感知体の表面に形成するガス感知体と、
    を備える薄膜型ガスセンサにおいて、
    前記支持基板の上部には、第1の絶縁層を有し、
    前記第1の絶縁層を延長して前記梁部を構成し、
    前記第1の絶縁層の上部または下部に第2の絶縁層を設け、
    前記第2の絶縁層は、前記薄膜熱感知体と平面的に重なる部分には設けないことを特徴とする薄膜型ガスセンサ。
  2. 前記第1の絶縁層は、酸化膜もしくは窒化膜、またはそれらを積層してなることを特徴とする請求項1に記載の薄膜型ガスセンサ。
  3. 前記支持基板を平面からみたとき、
    前記第2の絶縁層には、前記支持基板と前記梁部とで囲まれた領域に貫通孔を有することを特徴とする請求項1または2に記載の薄膜型ガスセンサ。
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