JP4982745B2 - 電子写真現像用キャリアおよびその製造方法、並びに二成分系電子写真現像剤 - Google Patents
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即ち、キャリアの被覆樹脂内部では、樹脂の硬化度にばらつきがある。この為、キャリア製造時に導電材を樹脂へ均一に分散させたとしても、当該導電材は、樹脂の硬化度の低い部分に再凝集する。この結果、キャリア全体としてみると導電材の分布のばらつきが生じることとなる。この状態で、電子写真現像を続けると、被覆樹脂層の磨耗が進むにつれて導電材の分散状態が異なる部分が露出することになる。この結果、例えば高温高湿下においては、キャリア表面への水分の付着により導電材が密な部分を通る電荷のリークが過大となり、低温低湿下においては表面の乾燥が進んで、導電材が密な部分を通る電荷のリークが過少となる為、電荷の値が不安定化していたのである。
キャリア芯材粒子の表面に樹脂を被覆した電子写真用キャリアであって、
当該被覆中に、pH7以下の導電性微粒子が含まれていることを特徴とする電子写真現像用キャリアである。
前記導電性微粒子が、カーボンブラックであり、且つ、その平均粒径が8nm以上、1μm以下であることを特徴とする第1の構成に記載の電子写真現像用キャリアである。
前記樹脂被覆中のトルエン溶解分が5wt%以下であることを特徴とする第1または第2の構成に記載の電子写真現像用キャリアである。
前記樹脂被覆として、シリコーン樹脂の被覆を用いていることを特徴とする第1から第3の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアである。
前記樹脂被覆が、窒素含有樹脂を含んでいることを特徴とする第1から第4の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアである。
前記キャリア芯材が、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトまたはマグネタイトの中から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする第1から第5の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアである。
第1から第6の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアであって、
pHを5から6に調整した水中に当該電子写真現像用キャリアを投入し、震盪処理したとき、当該震盪処理前後の水のpH変化が2以下であることを特徴とする電子写真現像用キャリアである。
キャリア芯材粒子の表面を被覆する樹脂中へ、pH7以下の導電性微粒子分散させることを特徴とする、第1から第7の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアの製造方法である。
第1から第7の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアと、トナーとを含むことを特徴とする二成分系電子写真現像剤である。
尚、導電性微粒子のpH測定は、JIS−Z−8802に準拠しておこなった。
さらに、当該カーボンブラックの粒径は、8nm以上あれば樹脂への初期分散が容易であり、1μm以下であれば樹脂中における偏析が抑制されることから、8nm以上、1μm以下であることが好ましい。
当該キャリア芯材を被覆するカップリング剤は、グリシドキシシランとアミノシランとの混合物を用いることが好ましい。
グリシドキシシランは、SH6040、AY−43−026(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KBM403、KBE403(信越化学株式会社製)等が好ましく使用できる。配合量は、キャリア芯材に対しカップリング剤が0.02wt%〜2.00wt%であることが好ましい。
アミノシランは、SH6020、SZ6023、SZ6050(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KBM603、KBE603(信越化学株式会社製)等が好ましく使用できる。配合量はキャリア芯材に対し、カップリング剤が0.02wt%〜2.00wt%であることが好ましい。
そこで、当該窒素原子を含有する樹脂を用いて帯電量向上を目指す場合は、樹脂の種類として、メチル化メラミンMW−30HM(三和ケミカル製)、ブチル化メラミンJ−820−60(大日本インキ製)といったタイプのものが好ましく使用できる他、グアナミン樹脂として、ブチル化グアナミンTD−126(大日本インキ製)といったタイプのものが好ましく使用できる。
また被覆層に使用する樹脂へ、窒素含有モノマーを混合させることでも窒素含有樹脂にする事ができ、例えばSH6020、SZ6023、SZ6050(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KBM603、KBE603(信越化学株式会社製)等のアミノシランが好ましく使用できる。
キャリア芯材として、窒素雰囲気中で焼成した平均粒径50μmのMn−Mg系フェライトを準備した。
カップリング処理剤としてアミノシランとグリシドキシルシランとを1:1の比率で混合撹拌したものを準備した。
次に、カップリング処理剤を有機溶剤(メタノール)に溶かし、ここへキャリア芯材を添加した。このときキャリア芯材に対するカップリング処理剤の総重量割合が0.3%になるように調整した。当該キャリア芯材添加後、加熱撹拌をおこなって有機溶剤を除去し、キャリア芯材のカップリング処理をおこなった。
一方、シリコーン樹脂(東レシリコーン社製SR2411、固形分20%)100重量部と、pH3.0、粒径24nmのカーボンブラック(三菱化学社製MA−100)2重量部と、を混合攪拌しコート液を調製した。
ここで、カップリング処理済みのキャリア芯材を、当該コート液中に投入するが、その際、キャリア芯材表面におけるコート層の重量割合が3.0%となるように調整した。この後、両者の混合物を加熱撹拌することで溶剤を除去して、キャリア芯材表面にカーボンブラックが分散したシリコーン樹脂がコートされたコート後の粒子を得た。
当該コート後の粒子を250℃に加熱して硬化させ、樹脂被覆中のトルエン溶解分が2.2%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が1.4である実施例1に係るキャリアを得た。
シリコーン樹脂100重量部へ、pH5.0、粒径55nmのカーボンブラック(三菱化学社製MA−200RB)5重量部を混合攪拌しコート液を調製した以外は実施例1と同様にして、樹脂被覆中のトルエン溶解分が3.5%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が1.2である実施例2に係るキャリアを得た。
当該キャリアを用いて、実施例1と同様にして、二成分系現像剤を製造し、実機にて画像を出力した。
シリコーン樹脂100重量部へ、pH4.0、粒径25nmのカーボンブラック(CABOT社製REGAL400)5重量部と、アミノシラン(信越シリコーン社製KBM603)を10重量部とを混合攪拌しコート液を調製した以外は実施例1と同様にして、樹脂被覆中のトルエン溶解分が3.0%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が1.6である実施例3に係るキャリアを得た。
シリコーン樹脂(東芝シリコーン社製TSR128B)100重量部へ、pH10.0、粒径13nmのカーボンブラック(三菱化学社製#2700B)5重量部を混合攪拌しコート液を調製し、コート後の粒子を220℃に加熱して硬化させた以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係るキャリアを得た。当該キャリアにおいて、樹脂被覆中のトルエン溶解分は6.5%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が3.1である比較例1に係るキャリアを得た。
シリコーン樹脂100重量部へ、pH10.0、粒径4μmのカーボンブラック(伊藤黒鉛社製X−3M)5重量部を混合攪拌しコート液を調製し、
コート後の粒子を180℃に加熱して硬化させた以外は実施例1と同様にして、比較例2に係るキャリアを得た。当該キャリアにおいて、樹脂被覆中のトルエン溶解分は8.5%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が4.7である比較例2に係るキャリアを得た。
Claims (6)
- キャリア芯材粒子の表面に樹脂を被覆した電子写真用キャリアであって、
当該樹脂被覆は、窒素含有樹脂とシリコーン樹脂との混合物の被覆であり、
当該樹脂被覆中に、pH7以下のカーボンブラックが含まれており、
当該樹脂被覆表面のNH基が、分解または除去されていることを特徴とする電子写真現像用キャリア。 - 前記樹脂被覆中のトルエン溶解分が5wt%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真現像用キャリア。
- 前記キャリア芯材が、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトまたはマグネタイトの中から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真現像用キャリア。
- 請求項1から3のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアであって、
pHを5から6に調整した水中に当該電子写真現像用キャリアを投入し、震盪処理したとき、当該震盪処理前後の水のpH変化が2以下であることを特徴とする電子写真現像用キャリア。 - キャリア芯材粒子の表面を被覆する窒素含有樹脂とシリコーン樹脂との混合物へ、pH7以下のカーボンブラックを分散させた後、当該樹脂被覆されたキャリア芯材粒子を熱処理して、当該樹脂被覆表面のNH基を分解または除去することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアの製造方法。
- 請求項1から4のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアと、トナーとを含むことを特徴とする二成分系電子写真現像剤。
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