JP4982745B2 - 電子写真現像用キャリアおよびその製造方法、並びに二成分系電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像用キャリアおよびその製造方法、並びに二成分系電子写真現像剤 Download PDF

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本発明は、電子写真現像用キャリアおよび当該電子写真現像用キャリアを用いた二成分系現像剤に関し、特に、表面に樹脂被覆が施されたソフトフェライト粒子を含む電子写真現像用キャリアおよび当該電子写真現像用キャリアを用いた二成分系電子写真現像剤に関する。
電子写真現像用の二成分系電子写真現像剤(以下、単に「二成分系現像剤」と記載する場合がある。)にはトナーと電子写真現像用キャリアとが含まれている。そして当該電子写真現像用キャリア(以下、単に「キャリア」と記載する場合がある。)には、電気特性、摩擦帯電性、耐久性、流動性などの様々な特性が要求される。さらに、近年急速に普及してきた所謂デジタル電子写真現像機、特にフルカラー機では4種類の現像剤を用いて色の合成を行っている。この為、当該フルカラー機においては、元々、帯電量等の特性の異なる4色の各トナーを、キャリア側の特性を微妙に調整することで、バランスを取ることとしている。
ところが、表面に樹脂被覆を施した従来のキャリアを用いる二成分現像剤では、被覆層の樹脂の硬化性にばらつきがあり、耐刷時に被覆層が磨耗する事により、高温高湿下では帯電量が低下してトナー飛散が生じると同時に、画像かぶり、前引きなどの不具合が生じ、低温低湿時では帯電量が上昇して画像濃度が低下し色のバランスが変化する、という問題がある。
ここで、低湿低温時の帯電量上昇に関しては、当該帯電量上昇を抑える為に、樹脂被覆層に導電材を添加し、抵抗を制御した層と抵抗制御しない層の2層からなる被覆層をもってキャリア表面の抵抗を制御し、長期にわたって高画質を得る方法が特許文献1により提案されている。
特開平5−134467号公報
しかし、本発明者らが検討したところ、樹脂被覆層に導電材を添加することで電荷の蓄積を安定化させようとしても、高温高湿環境や低温低湿環境といった様々な環境下においては、当該電荷の値が安定せず、電子写真の画像劣化が起こる。
本発明は、このような状況を背景としてなされたものであり、高温高湿や低温低湿環境を含めた環境下における使用に際して、高品質画像を維持することが出来る電子写真現像用のキャリアおよび当該キャリアを用いた二成分系電子写真現像剤を提供することを課題とする。
上述の課題を解決するため、本発明者らが鋭意研究を行った結果、高温高湿や低温低湿環境のような環境下において、キャリアの帯電量が不安定化するメカニズムに想到した。
即ち、キャリアの被覆樹脂内部では、樹脂の硬化度にばらつきがある。この為、キャリア製造時に導電材を樹脂へ均一に分散させたとしても、当該導電材は、樹脂の硬化度の低い部分に再凝集する。この結果、キャリア全体としてみると導電材の分布のばらつきが生じることとなる。この状態で、電子写真現像を続けると、被覆樹脂層の磨耗が進むにつれて導電材の分散状態が異なる部分が露出することになる。この結果、例えば高温高湿下においては、キャリア表面への水分の付着により導電材が密な部分を通る電荷のリークが過大となり、低温低湿下においては表面の乾燥が進んで、導電材が密な部分を通る電荷のリークが過少となる為、電荷の値が不安定化していたのである。
ここで、本発明者らが研究を進めた結果、当該導電材のpHが7以下の酸性サイドとなると、上述した、当該導電材が、樹脂の硬化度の低い部分に再凝集する現象が起こり難くなるという画期的な知見を見出した。そして、当該pHが7以下の導電材を用いてキャリアを製造したところ、高温高湿や低温低湿の環境を経た後でも、電荷の値が安定していることを見出し本発明を完成したものである。
即ち、課題を解決するための第1の構成は、
キャリア芯材粒子の表面に樹脂を被覆した電子写真用キャリアであって、
当該被覆中に、pH7以下の導電性微粒子が含まれていることを特徴とする電子写真現像用キャリアである。
第2の構成は、
前記導電性微粒子が、カーボンブラックであり、且つ、その平均粒径が8nm以上、1μm以下であることを特徴とする第1の構成に記載の電子写真現像用キャリアである。
第3の構成は、
前記樹脂被覆中のトルエン溶解分が5wt%以下であることを特徴とする第1または第2の構成に記載の電子写真現像用キャリアである。
第4の構成は、
前記樹脂被覆として、シリコーン樹脂の被覆を用いていることを特徴とする第1から第3の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアである。
第5の構成は、
前記樹脂被覆が、窒素含有樹脂を含んでいることを特徴とする第1から第4の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアである。
第6の構成は、
前記キャリア芯材が、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトまたはマグネタイトの中から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする第1から第5の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアである。
第7の構成は、
第1から第6の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアであって、
pHを5から6に調整した水中に当該電子写真現像用キャリアを投入し、震盪処理したとき、当該震盪処理前後の水のpH変化が2以下であることを特徴とする電子写真現像用キャリアである。
第8の構成は、
キャリア芯材粒子の表面を被覆する樹脂中へ、pH7以下の導電性微粒子分散させることを特徴とする、第1から第7の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアの製造方法である。
第9の構成は、
第1から第7の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアと、トナーとを含むことを特徴とする二成分系電子写真現像剤である。
本発明に係る、第1から第6の構成のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアは、低温低湿環境および高温高湿環境を経た環境下において、安定な帯電量を保つことが出来、当該電子写真現像用キャリアとトナーとを含む第7の構成に記載の二成分系電子写真現像剤によれば、高温高湿環境および低温低湿環境を経た環境下において、画像かぶりやトナー飛散の無い、シャープな画像を得ることができた。
本発明に係る二成分系現像剤に用いられるキャリアは、キャリア芯材粒子の表面に樹脂が被覆された電子写真用キャリアであって、当該樹脂被覆中に導電材としてpH7以下の酸性サイドの導電性微粒子が含まれている。この導電性微粒子のpHが7以下であることにより、詳細な理由は不明であるが、被覆樹脂との親和性が向上し、当該導電性微粒子の被覆樹脂中における分散性が向上する。この結果、当該導電性微粒子が分散した樹脂が硬化する際、硬化性にばらつきができるものの、当該導電性微粒子が、硬化度の低い部分に再凝集することが起こり難い。
この結果、製造されたキャリア全体として見た場合、導電材が樹脂との高い密着性をもって、均一に分散させることが出来た。この結果、キャリアとして安定な帯電量を保つことが出来、当該キャリアとトナ−とを含む二成分系電子写真現像剤を製造し、当該電子写真現像剤を使用したとき、低温低湿環境および高温高湿環境を経た環境下において、画像かぶりやトナー飛散の無い、シャープな画像を得ることができたものと考えられる。
尚、導電性微粒子のpH測定は、JIS−Z−8802に準拠しておこなった。
ここで、前記導電性微粒子としては、カーボンブラック、酸化錫、酸化チタン等が使用可能であるが、原料コスト、被覆樹脂に対する分散性の高さ等の観点から、カーボンブッラクが好ましい。
さらに、当該カーボンブラックの粒径は、8nm以上あれば樹脂への初期分散が容易であり、1μm以下であれば樹脂中における偏析が抑制されることから、8nm以上、1μm以下であることが好ましい。
次に、当該被覆樹脂について説明する。当該被覆樹脂としてはシリコーン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が使用可能であるが、耐久性、環境への影響等の観点からシリコーン樹脂が好ましい。
上述したように、当該樹脂が硬化した際、樹脂の硬化度にばらつきが生じるが、この硬化度の低い部分は「トルエン溶解分」として測定可能である。当該硬化度の低い部分(トルエン溶解分)は低いことが好ましく5%以下であることが好ましい。当該トルエン溶解分は、樹脂の選択や熱処理条件の設定により制御する。
次に、本発明に係るキャリアに含まれるキャリア芯材を被覆するカップリング剤について説明する。
当該キャリア芯材を被覆するカップリング剤は、グリシドキシシランとアミノシランとの混合物を用いることが好ましい。
グリシドキシシランは、SH6040、AY−43−026(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KBM403、KBE403(信越化学株式会社製)等が好ましく使用できる。配合量は、キャリア芯材に対しカップリング剤が0.02wt%〜2.00wt%であることが好ましい。
アミノシランは、SH6020、SZ6023、SZ6050(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KBM603、KBE603(信越化学株式会社製)等が好ましく使用できる。配合量はキャリア芯材に対し、カップリング剤が0.02wt%〜2.00wt%であることが好ましい。
当該被覆樹脂の組成に関し、さらに、窒素原子を含有する樹脂を加える構成が考えられる。当該窒素原子を含有する樹脂はNH基を有するが、当該NH基は高い帯電量を示すことから、キャリアの帯電性を増加したいときに便宜な構成である。
そこで、当該窒素原子を含有する樹脂を用いて帯電量向上を目指す場合は、樹脂の種類として、メチル化メラミンMW−30HM(三和ケミカル製)、ブチル化メラミンJ−820−60(大日本インキ製)といったタイプのものが好ましく使用できる他、グアナミン樹脂として、ブチル化グアナミンTD−126(大日本インキ製)といったタイプのものが好ましく使用できる。
また被覆層に使用する樹脂へ、窒素含有モノマーを混合させることでも窒素含有樹脂にする事ができ、例えばSH6020、SZ6023、SZ6050(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、KBM603、KBE603(信越化学株式会社製)等のアミノシランが好ましく使用できる。
一方、当該窒素原子を含有する樹脂は、強い親水性を示すので、キャリア表面に水分を吸着して表面pHが大きく変動する可能性があり、当該pH変動によりキャリアの帯電量の低下につながることも考えられる。当該問題点については、キャリア芯材を、当該窒素原子を含有する樹脂で被覆した後に、当該キャリアに対して適宜な熱処理を加えることで、キャリア表面付近NH基を分解または除去することで、対策することができる。
以上説明したように、本発明に係るキャリアは表面pHの値が安定している。そして、当該pHの安定は、pHを5から6に調整した水中へキャリアを投入後、震盪処理し、当該震盪処理前後の水のpH変化が1〜2と、2以下に留まることでも裏付けられた。
さらに本発明は、当該キャリアに含まれるキャリア芯材が、フェライト、マグネタイト、鉄、ニッケル、コバルトなどの金属や、これらの金属と、亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビスマス、ベリリウム、マンガン、セレン、タングステン、ジルコニウム、バナジウムなどの金属との合金または混合物や、酸化鉄、酸化チタン、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、窒化クロム、窒化バナジウムなどの窒化物、炭化珪素、炭化タングステンなどの炭化物との混合物や、強磁性フェライト、またはこれらの混合物などを使用することができる。尤も、フルカラーデジタル機等の高級電子写真現像機に多用されるMn系フェライト、Mn−Mg系フェライトおよびマグネタイトをキャリア芯材とするキャリアに適用することで、本発明の効果は遺憾なく発揮され好ましい。
以下、実施例を用いて本発明を、より具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
キャリア芯材として、窒素雰囲気中で焼成した平均粒径50μmのMn−Mg系フェライトを準備した。
カップリング処理剤としてアミノシランとグリシドキシルシランとを1:1の比率で混合撹拌したものを準備した。
次に、カップリング処理剤を有機溶剤(メタノール)に溶かし、ここへキャリア芯材を添加した。このときキャリア芯材に対するカップリング処理剤の総重量割合が0.3%になるように調整した。当該キャリア芯材添加後、加熱撹拌をおこなって有機溶剤を除去し、キャリア芯材のカップリング処理をおこなった。
一方、シリコーン樹脂(東レシリコーン社製SR2411、固形分20%)100重量部と、pH3.0、粒径24nmのカーボンブラック(三菱化学社製MA−100)2重量部と、を混合攪拌しコート液を調製した。
ここで、カップリング処理済みのキャリア芯材を、当該コート液中に投入するが、その際、キャリア芯材表面におけるコート層の重量割合が3.0%となるように調整した。この後、両者の混合物を加熱撹拌することで溶剤を除去して、キャリア芯材表面にカーボンブラックが分散したシリコーン樹脂がコートされたコート後の粒子を得た。
当該コート後の粒子を250℃に加熱して硬化させ、樹脂被覆中のトルエン溶解分が2.2%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が1.4である実施例1に係るキャリアを得た。
このキャリアとトナーとを混合して二成分系現像剤を製造し、デジタル式の電子写真現像機に設置した。そして、当該電子写真現像機を、温度35℃、湿度85%の高温高湿条件下に設置し、10K枚の画像を出力した。そして引き続き、当該電子写真現像機を、温度10℃、湿度15%の低温低湿条件下に設置し、さらに10K枚の画像を出力した。
得られた画像は、表1に示すように、初期から通算2万枚まで安定していた。さらに、試験開始時、高温高湿条件完了の10K枚時、低温低湿条件完了の20K枚時において、実施例1に係るキャリアの帯電量および静抵抗値の変化は、表1に示すように僅かであった。
Figure 0004982745
(実施例2)
シリコーン樹脂100重量部へ、pH5.0、粒径55nmのカーボンブラック(三菱化学社製MA−200RB)5重量部を混合攪拌しコート液を調製した以外は実施例1と同様にして、樹脂被覆中のトルエン溶解分が3.5%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が1.2である実施例2に係るキャリアを得た。
当該キャリアを用いて、実施例1と同様にして、二成分系現像剤を製造し、実機にて画像を出力した。
得られた画像は、表1に示すように、初期から通算2万枚まで安定していた。さらに、試験開始時、高温高湿条件完了の10K枚時、低温低湿条件完了の20K枚時において、実施例2に係るキャリアの帯電量および静抵抗値の変化は、表1に示すように僅かであった。
(実施例3)
シリコーン樹脂100重量部へ、pH4.0、粒径25nmのカーボンブラック(CABOT社製REGAL400)5重量部と、アミノシラン(信越シリコーン社製KBM603)を10重量部とを混合攪拌しコート液を調製した以外は実施例1と同様にして、樹脂被覆中のトルエン溶解分が3.0%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が1.6である実施例3に係るキャリアを得た。
このキャリアとトナーとを混合して二成分系現像剤を製造し、デジタル式の電子写真現像機に設置した。そして、当該電子写真現像機を、温度35℃、湿度85%の高温高湿条件下に設置し、10K枚の画像を出力した。そして引き続き、当該電子写真現像機を、温度10℃、湿度15%の低温低湿条件下に設置し、さらに10K枚の画像を出力した。
得られた画像は、表1に示すように、初期から通算2万枚まで安定していた。さらに、試験開始時、高温高湿条件完了の10K枚時、低温低湿条件完了の20K枚時において、実施例3に係るキャリアの帯電量および静抵抗値の変化は、表1に示すように僅かであった。
(比較例1)
シリコーン樹脂(東芝シリコーン社製TSR128B)100重量部へ、pH10.0、粒径13nmのカーボンブラック(三菱化学社製#2700B)5重量部を混合攪拌しコート液を調製し、コート後の粒子を220℃に加熱して硬化させた以外は、実施例1と同様にして、比較例1に係るキャリアを得た。当該キャリアにおいて、樹脂被覆中のトルエン溶解分は6.5%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が3.1である比較例1に係るキャリアを得た。
このキャリアとトナーとを混合して二成分系現像剤を製造し、デジタル式の電子写真現像機に設置した。そして、当該電子写真現像機を、温度35℃、湿度85%の高温高湿条件下に設置し、10K枚の画像を出力した。そして引き続き、当該電子写真現像機を、温度10℃、湿度15%の低温低湿条件下に設置し、さらに10K枚の画像を出力した。
得られた画像は、表1に示すように、初期から通算2万枚で、使用できないレベルとなっていた。さらに、試験開始時、高温高湿条件完了の10K枚時、低温低湿条件完了の20K枚時において、比較例1に係るキャリアの帯電量および静抵抗値の変化は、表1に示すように大きなものであった。
(比較例2)
シリコーン樹脂100重量部へ、pH10.0、粒径4μmのカーボンブラック(伊藤黒鉛社製X−3M)5重量部を混合攪拌しコート液を調製し、
コート後の粒子を180℃に加熱して硬化させた以外は実施例1と同様にして、比較例2に係るキャリアを得た。当該キャリアにおいて、樹脂被覆中のトルエン溶解分は8.5%であり、pHを5から6に調整した水溶液中での震盪処理前後のpH変化が4.7である比較例2に係るキャリアを得た。
このキャリアとトナーとを混合して二成分系現像剤を製造し、デジタル式の電子写真現像機に設置した。そして、当該電子写真現像機を、温度35℃、湿度85%の高温高湿条件下に設置し、10K枚の画像を出力した。そして引き続き、当該電子写真現像機を、温度10℃、湿度15%の低温低湿条件下に設置し、さらに10K枚の画像を出力した。
得られた画像は、表1に示すように、初期から通算2万枚で、使用できないレベルとなっていた。さらに、試験開始時、高温高湿条件完了の10K枚時、低温低湿条件完了の20K枚時において、比較例2に係るキャリアの帯電量および静抵抗値の変化は、表1に示すように大きなものであった。

Claims (6)

  1. キャリア芯材粒子の表面に樹脂を被覆した電子写真用キャリアであって、
    当該樹脂被覆は、窒素含有樹脂とシリコーン樹脂との混合物の被覆であり、
    当該樹脂被覆中に、pH7以下のカーボンブラックが含まれており
    当該樹脂被覆表面のNH基が、分解または除去されていることを特徴とする電子写真現像用キャリア。
  2. 前記樹脂被覆中のトルエン溶解分が5wt%以下であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真現像用キャリア。
  3. 前記キャリア芯材が、Mn系フェライト、Mn−Mg系フェライトまたはマグネタイトの中から選択される少なくとも1種類であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真現像用キャリア。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアであって、
    pHを5から6に調整した水中に当該電子写真現像用キャリアを投入し、震盪処理したとき、当該震盪処理前後の水のpH変化が2以下であることを特徴とする電子写真現像用キャリア。
  5. キャリア芯材粒子の表面を被覆する窒素含有樹脂とシリコーン樹脂との混合物へ、pH7以下のカーボンブラックを分散させた後、当該樹脂被覆されたキャリア芯材粒子を熱処理して、当該樹脂被覆表面のNH基を分解または除去することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアの製造方法。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の電子写真現像用キャリアと、トナーとを含むことを特徴とする二成分系電子写真現像剤。
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