JP2008242348A - 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 - Google Patents

電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2008242348A
JP2008242348A JP2007086438A JP2007086438A JP2008242348A JP 2008242348 A JP2008242348 A JP 2008242348A JP 2007086438 A JP2007086438 A JP 2007086438A JP 2007086438 A JP2007086438 A JP 2007086438A JP 2008242348 A JP2008242348 A JP 2008242348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
carrier
filled
electrophotographic developer
ferrite carrier
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007086438A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4980113B2 (ja
Inventor
Hiromichi Kobayashi
弘道 小林
Takao Sugiura
隆男 杉浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Powdertech Co Ltd
Original Assignee
Powdertech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Powdertech Co Ltd filed Critical Powdertech Co Ltd
Priority to JP2007086438A priority Critical patent/JP4980113B2/ja
Priority to US12/041,836 priority patent/US8187781B2/en
Priority to EP08006008A priority patent/EP1975732A3/en
Publication of JP2008242348A publication Critical patent/JP2008242348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4980113B2 publication Critical patent/JP4980113B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1132Macromolecular components of coatings
    • G03G9/1135Macromolecular components of coatings obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • G03G9/1136Macromolecular components of coatings obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds containing silicon atoms
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/107Developers with toner particles characterised by carrier particles having magnetic components
    • G03G9/1075Structural characteristics of the carrier particles, e.g. shape or crystallographic structure
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1131Coating methods; Structure of coatings
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/10Developers with toner particles characterised by carrier particles
    • G03G9/113Developers with toner particles characterised by carrier particles having coatings applied thereto
    • G03G9/1132Macromolecular components of coatings
    • G03G9/1137Macromolecular components of coatings being crosslinked

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、現像剤としたときに安定した帯電特性を有し、白斑等の画像欠陥が生じることがなく、かつ良好な生産安定性を有する電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供すること。
【解決手段】多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアであって、該空隙に充填されている樹脂が、40℃以上の軟化点をもち、該軟化点以上で硬化されているシリコーン系樹脂であり、その充填量が、該芯材100重量部に対して、7〜30重量部である電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を採用する。
【選択図】なし

Description

本発明は、複写機、プリンター等に用いられる二成分系電子写真現像剤に使用される電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関し、詳しくは真密度が軽くなり長寿命化され、帯電特性の安定性が確保でき、白斑等の画像欠陥がない現像剤が安定して得られる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナー粒子を感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法であり、この方法で使用される現像剤は、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤及びトナー粒子のみを用いる一成分系現像剤に分けられる。
こうした現像剤のうち、トナー粒子とキャリア粒子からなる二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
二成分系現像剤において、キャリア粒子は、現像剤が充填されている現像ボックス内において、トナー粒子と共に撹拌されることによって、トナー粒子に所望の電荷を付与し、さらにこのように電荷を帯びたトナー粒子を感光体の表面に搬送して感光体上にトナー像を形成するための担体物質である。マグネットを保持する現像ロール上に残ったキャリア粒子は、この現像ロールから再び現像ボックス内に戻り、新たなトナー粒子と混合、撹拌され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア粒子はトナー粒子と混合、撹拌され、トナー粒子を帯電させ、さらに搬送する機能を有しており、現像剤を設計する際の制御性が良い。従って、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
このようにして用いられる二成分系現像剤においては、画像濃度、カブリ、白斑、階調性、解像力等の画像特性が、初期の段階から所定の値を示し、しかもこれらの特性が耐刷期間中に変動せず、安定に維持されることが必要である。これらの特性を安定に維持するためには、二成分系現像剤中に含有されるキャリア粒子の特性が安定していることが必要になる。
二成分系現像剤を形成するキャリア粒子として、従来は、表面を酸化被膜で覆った鉄粉あるいは表面を樹脂で被覆した鉄粉等の鉄粉キャリアが使用されていた。このような鉄粉キャリアは、磁化が高く、導電性も高いことから、ベタ部の再現性のよい画像が得られやすいという利点がある。
しかしながら、このような鉄粉キャリアは真比重が約7.8と重く、また磁化が高すぎることから、現像ボックス中におけるトナー粒子との撹拌、混合により、鉄粉キャリア表面へのトナー構成成分の融着、いわゆるトナースペントが発生しやすくなる。このようなトナースペントの発生により有効なキャリア表面積が減少し、トナー粒子との摩擦帯電能力が低下しやすくなる。
また、樹脂被覆鉄粉キャリアでは、耐久時のストレスにより表面の樹脂が剥離し、高導電性で絶縁破壊電圧が低い芯材(鉄粉)が露出することにより、電荷のリークが生ずることがある。このような電荷のリークにより、感光体上に形成された静電潜像が破壊され、ベタ部にハケスジ等が発生し、均一な画像が得られにくい。これらの理由から、酸化被膜鉄粉及び樹脂被覆鉄粉等の鉄粉キャリアは、現在では使用されなくなってきている。
近年は、鉄粉キャリアに代わって真比重約5.0程度と軽く、また磁化も低いフェライト芯材を用い、表面に樹脂を被覆した樹脂コートフェライトキャリアが多く使用されており、現像剤寿命は飛躍的に伸びてきた。
しかしながら、最近、オフィスのネットワーク化が進み、単機能の複写機から複合機への時代に進化し、サービス体制も、契約したサービスマンが定期的にメンテナンスを行って現像剤等を交換するようなシステムから、メンテナンスフリーシステムの時代へシフトしてきており、市場からは、現像剤の更なる長寿命化に対する要求が一層高まってきている。
また、オフィスではフルカラー画像が認知され、更なる高画質の要求が高まってきており、トナー粒径も、高解像度を得るため小粒径になってきている。
これに対応し、キャリア粒径もトナーに所望の電荷を素早く帯電させる必要があり、高比表面積を有する小粒径の方向にシフトしてきている。全体的に粒度分布を小粒径化した場合、特に、微粉側の粒子が、感光体へ飛散又は付着する現象、いわゆるキャリア付着が起きやすくなり、白抜け等致命的な画像欠陥を誘発しやすくなる。従って、小粒径キャリアは、粒度分布幅をさらに狭く管理することも要求されてきている。
このような中で、キャリア粒子の軽量化を図り、現像剤寿命を伸ばすことを目的として、微細な磁性微粒子を樹脂中に分散させた磁性粉分散型キャリアも多く提案されている。
このような磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子の量を少なくすることにより真密度を下げることができ、撹拌によるストレスを軽減できるため、被膜の削れや剥離を防止することができ、長期にわたって安定した画像特性を得ることができる。
しかしながら、磁性粉分散型キャリアは、バインダー樹脂が磁性微粒子を覆っているため、キャリア抵抗が高い。そのため、充分な画像濃度を得ることが難しいという問題がある。
また、磁性粉分散型キャリアは、磁性微粒子をバインダー樹脂で固めているものであり、撹拌ストレスや現像機内での衝撃により磁性微粒子が脱離したり、従来用いられてきた鉄粉キャリアやフェライトキャリアに比べ機械的強度に劣るためか、キャリア粒子自体が割れたりするという問題が発生することがあった。そして、脱離した磁性微粒子や割れたキャリア粒子は感光体に付着し、画像欠陥を引き起こす原因となることがあった。
さらに、磁性粉分散型キャリアは、微細な磁性微粒子を用いるため、残留磁化及び保磁力が高くなり、現像剤の流動性が悪くなるという欠点がある。特にマグネットロール上に磁気ブラシを形成した場合、残留磁化及び保磁力があるために、磁気ブラシの穂が硬くなり、高画質を得にくい。また、マグネットロールを離れても、キャリアの磁気凝集がほぐれず、補給されたトナーとの混合が速やかに行われないため、帯電量の立ち上がりが悪く、トナー飛散やかぶりといった画像欠陥を起こすという問題があった。
磁性粉分散型キャリアに代わるものとして多孔性キャリア芯材の空隙に樹脂を充填した樹脂充填型キャリアが提案されている。例えば特許文献1(特開平11−295933号公報)には、コアと、コアの細孔に含まれるポリマーと、コアを覆うコーティングとを含むキャリアが記載されている。これらの樹脂充填型キャリアにより、衝撃が少なく、所望の流動性を持ち、摩擦帯電値の範囲が広く、所望の伝導率であり、体積平均粒径が一定範囲にあるキャリアが得られるとされている。
ここで、特許文献1には、コア材として、既知の多孔性コア等の、様々な適当な多孔性固体状コアキャリア物質を用いることができるとされている。
しかし、同特許文献1の実施例に記載の様に、BET面積が1600cm/g程度の多孔度では、樹脂を充填させても充分な低比重化が図れるものではなかった。
また、このような芯材に多量の樹脂を充填しようとすると、充填しきれなかった樹脂が、芯材と密着せずに単独で存在し、キャリア中で浮遊したり、粒子間の凝集が多量発生し、流動性が悪くなったり、実使用期間中に凝集が解れた際に、帯電特性が大きく変動する等、安定した特性を得ることが困難である。
加えて、同特許文献1には、多孔性コアを用い、そこに充填する樹脂とさらにその表面を被覆する樹脂の総含有量がキャリアの約0.5重量%〜約10重量%であることが好ましいとされている。さらに同特許文献1の実施例では、それらの樹脂は、キャリアに対して高々6重量%に満たない。このような少量の樹脂では、所望とする低比重を実現することはできず、従来から使用されてきた樹脂被覆キャリアと同様の性能しか得ることができない。
加えて、本特許文献1に記載のキャリアは、コア材の多孔性が充分でない上に、施している樹脂の量が少ないため、樹脂層とフェライト層とが交互に存在する立体的積層構造をなしている樹脂充填型キャリアを得ることはできない。本発明者らは、表面から連続する空隙が芯材内部まで達している多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填することにより、樹脂層とフェライト層とが交互に存在する立体的積層構造が複数回存在している樹脂充填型キャリアを得ることができることを知見している。ここでいう立体的積層構造とは、キャリア粒子の断面において、粒子の中心を通る直線(直径)をひいた場合、その直線に沿って粒子の端から端まで通過する間に、樹脂層とフェライト層とが交互に複数存在する構造である。本発明者らは、また、このような立体的積層構造をなすことにより、コンデンサー的な性質を保有しているため帯電付与能力に優れ、さらにその安定性に優れ、しかも、磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、熱や衝撃による割れ、変形、溶融がないという効果を奏することを知見している。
特許文献1で開示されているキャリアは、樹脂又は電気絶縁性樹脂の微粉末を充填するものであるが、その形態は実質的には、従来から知られているコア表面を樹脂で被覆したキャリアの樹脂量を増やしたものに過ぎず、僅かな空孔にしみ込んでいる程度のものであり、帯電付与能力やその安定性に関して、満足できるレベルではなかった。
特許文献2(特開2006−337579号公報)には、空隙率が10〜60%であるフェライト芯材に樹脂を充填してなる樹脂充填型キャリアが提案されている。同特許文献2では、この樹脂充填型キャリアは、樹脂を充填しているため真密度が軽くなり長寿命化が達成でき、流動性に優れ、また充填する樹脂の選択により、帯電量等の制御が容易にでき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、また熱や衝撃による割れ、変形、溶融がないとされている。この充填型キャリアは、上記特許文献1に記載されているような樹脂充填型キャリアの課題を解決するものである。
さらに、特許文献3(特開2007−57943号公報)には、表面から連続する空隙が内部まで達している多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなる樹脂充填型フェライトキャリアであって、樹脂層とフェライト層が交互に存在する立体的積層構造が複数回存在している電子写真現像剤用キャリアが開示されている。また、同特許文献3の実施例においては、フェライト芯材100重量部に対して、縮合架橋型シリコーン樹脂12〜20重量部を充填する例が記載されている。
このように多量の樹脂を多孔質フェライト芯材に充填しようとすると、充填しきれずに、フェライト芯材に密着しない状態で存在する樹脂が発生し、その結果、トナーとの摩擦帯電を阻害する等の問題があった。
また、浮遊した樹脂微粒子が静電潜像に移行し、白斑等の画像欠陥につながることがあった。さらには、このような浮遊した樹脂微粒子の存在量が樹脂充填型キャリアの製造の度に変わり、現像剤特性の変動につながり、生産安定性を著しく悪くしていた。
キャリア芯材に樹脂を充填又は被覆する樹脂及び被覆量については、例えば特許文献4(特開平3−229271号公報)には、長軸を含む断面の空隙面積が10%未満であるキャリアコア粒子の表面を酸又はアルカリで腐食させることにより凹凸を作り、その表面に樹脂をコーティングした電子写真現像剤用キャリアが開示されている。また、同特許文献4の比較例2には、長軸を含む断面の空隙面積17.8%、比表面積915cm/g、平均粒径95μmであるフェライト粒子を塩酸溶液中で処理した芯材並びに同芯材にアクリル系樹脂のコーティングを施したキャリアが例示されている。本特許文献4の比較例にも記載されているように、単にアクリル系樹脂をコーティングしたキャリアでは、充分な帯電安定性を得ることができなかった。本特許文献4には、施した樹脂コーティングの量に関する詳細な記載がなく、また施した樹脂の特性に関する開示もない。従って、帯電性が不安定な理由は定かではないが、比表面積がたかだか1400cm/gに満たないフェライト芯材に、多量の樹脂をコーティングすると、芯材に密着せずに浮遊した樹脂が多量に発生することが考えられ、帯電安定性の欠如の原因となるものと考えられる。さらには、本特許文献4の比較例2に記載のキャリアの平均粒径は約95μmであるが、このような大粒径のキャリアでは、近年のトナー小粒径化に対応できる程の帯電能力を得ることは困難であった。
また、特許文献5(特開2004−77568号公報)には、キャリア芯材表面に樹脂被覆層を形成した電子写真現像用樹脂被覆キャリアであって、該キャリアは重量平均粒径20〜45μmの多孔質磁性体の表面及び内部の空隙に、該多孔質磁性体自体の抵抗よりも高抵抗物質を有し、かつ5000ボルト印可時の抵抗LogRが10.0Ωcm以上である電子写真現像剤用キャリアが開示されている。
そして、同特許文献5の実施例3においては、芯材5kgとメチルメタアクリレート150g及びトルエン5kgを混合しスプレードライする工程を2回繰り返し、その後シリコーン樹脂で約0.5μmの被覆膜を形成した例が示されている。つまり、本特許文献5で開示されているキャリアは、多孔質磁性体粒子に高々6重量%の樹脂処理を施しているものである。このような量の樹脂では、低比重化を図ることは困難であり、帯電性の安定化や長寿命化を得ることは難しい。また、ここで開示されている被覆樹脂(シリコーン樹脂SR−2411)は、軟化点を持つものではなく、後述する本発明で開示しているような方法で浮遊樹脂の発生を防ぐことができず、帯電量の安定化には不向きである。
上記特許文献1〜特許文献5には、充填又は被覆する樹脂の例として、上述のように様々な種類の樹脂が開示されている。しかし、これらの特許文献1〜特許文献5には、使用する樹脂の軟化点や硬化温度に関する開示はなく、どのような樹脂でも使用できるとの説明があるのみである。
例えば、特許文献2では縮合架橋型シリコーン樹脂SR−2411(東レダウコーニングシリコーン社製)や熱可塑性アクリル樹脂(三菱レイヨン社製)が用いられている。このような樹脂では、多量の樹脂を充填しようとした場合、芯材に密着せずに浮遊した樹脂が多量に発生することが考えられ、帯電安定性の欠如の原因となるものと考えられる。
また、キャリア芯材に樹脂を充填又は被覆する方法としても種々提案されている。特許文献6(特開平5−100492号公報)には、磁性核体粒子と被覆用樹脂とを乾燥状態にて混合、加熱、溶融、冷却して製造された静電荷像現像用キャリアにおいて、比表面積100〜1000cm2 /gのフェライト磁性体を用い、樹脂による表面被覆率を90%以上とする静電荷像現像用キャリアが開示されている。
ここで、本特許文献6の〔0007〕には、「溶剤を使用しない樹脂被覆法で製造する場合は、均一な被覆ができないばかりでなく、被覆部分の内部に空隙を有することが多いため、膜強度が著しく小さくなる。また、表面があまりに平滑であると、樹脂被膜と核体粒子との投錨効果が不足するために密着性が劣り、製造時に遊離樹脂の発生が多くなるという問題がある」との記載がある。確かに、ある程度の凹凸があるフェライト芯材と被覆用樹脂とを乾燥状態にて混合、加熱、溶融、冷却して製造することによって、樹脂の密着性を上げることができるが、本特許文献6に記載されているような、比表面積が1000cm2 /g程度のフェライト磁性体は、空隙が少なく、磁性体内部に樹脂を浸透させてキャリアの低比重化を図ることは困難である。
また、本特許文献6には使用できる樹脂として様々な樹脂の例示があり、キャリアの粒径としても20〜200μmという広範囲にわたって使用ができる旨の記載がある。しかし、実施例においては、フッ素樹脂及びSt−MMA樹脂の例が示されているのみで、粒径も80μmのみが示されている。このことから勘案するに、本特許文献6には、多孔質フェライトの空隙部分に特定の熱特性を有する樹脂を充填することによって得られる小粒径でかつ低比重なキャリアの技術的な示唆はないものと判断される。
特許文献7(特開平5−173371号公報)には、50℃以上の軟化点を有し、赤外分光光度計による吸光度がメチル基とフェニル基との比で0.6〜3.0の範囲にあるメチルフェニルシリコーン重合体を含有する被覆用樹脂で、核体粒子を被覆した静電荷像現像用キャリアが開示されている。また、被覆用樹脂と核体粒子とを乾燥状態で混合した後、加熱して上記被覆用樹脂を溶融し、核体粒子を被覆する静電荷像現像用キャリアの製造方法の開示がある。
本特許文献7は、特定の樹脂を被覆するものであり、被覆樹脂の適正な配合量としては、0.3〜10重量%程度、好ましくは0.5〜3重量%であるとしている。また、実施例においては高々2重量%程度の樹脂量である。さらに、本特許文献7では、メチル基とフェニル基の比が特定の範囲にあることが好ましいとされている。その理由として、メチル基とフェニル基の比が0.6未満で軟化点が50℃以上のシリコーン重合体を用いると、残留OH基によって架橋が進行し易くなり、加熱溶融被覆法では均一なコートが得られにくく、かつ、剥がれ易くなり、また、上記の比が0.6以上で軟化点が50℃未満のシリコーン重合体を用いると、重合が不十分になり易く、低分子量のポリマーが多数含まれ、製造時の凝集もしくは被覆後にキャリア凝集が発生し易くなる旨記載されている。
このことからも判るように、本特許文献7はあくまでも樹脂被覆キャリアを開示するものであり、本発明のような樹脂充填型キャリアについて示唆するものではない。
特許文献8(特開2002−91091号公報)には、環境に対する安全性が高く且つ安価に製造し得る樹脂被覆キャリアでありながら、高耐久且つ高生産性を達成できるキャリアを提供することを目的として、キャリア芯材上に、一分子中にアミノ基、ポリオキシアルキレン基及びアルコキシ基を有するポリオキシアルキレン変性ポリオルガノシルセスオキサン樹脂被覆層を有するキャリアが開示されている。
また、被覆樹脂の適正な配合量としては、0.3〜10質量%程度、好ましくは0.05質量%以上であり、好ましくは0.1〜10質量%、さらに好ましくは0.2〜5質量%との記載がある。しかし、本特許文献8は、あくまでも表面に被覆することを目的としており、このような方法で上記樹脂を用いると、キャリアの比重が高いため、充分な耐久性を得ることができなかった。
特開平11−295933号公報 特開2006−337579号公報 特開2007−57943号公報 特開平3−229271号公報 特開2004−77568公報 特開平5−100492号公報 特開平5−173371号公報 特開2002−91091号公報
このように、上記した樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、現像剤としたときに安定した帯電特性を有し、白斑等の画像欠陥が生じることがなく、かつ良好な生産安定性を有する樹脂充填型キャリアが求められている。
従って、本発明の目的は、樹脂充填型キャリアの利点を保持しつつ、現像剤としたときに安定した帯電特性を有し、白斑等の画像欠陥が生じることがなく、かつ良好な生産安定性を有する電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤を提供することにある。
本発明者らは、上記のような課題を解決すべく鋭意検討した結果、充填樹脂として、特定の熱特性を有するシリコーン系樹脂を用い、また特定の充填方法を用いることによって、多孔質フェライト芯材に密着せずに浮遊した状態で存在する樹脂微粒子が少なく、このような浮遊する樹脂微粒子が少ないことにより上記目的が達成されることを知見し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアであって、該空隙に充填されている樹脂が、40℃以上の軟化点をもち、該軟化点以上で硬化されているシリコーン系樹脂であり、その充填量が、該芯材100重量部に対して、7重量部〜30重量部であることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアを提供するものである。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記シリコーン系樹脂の上記軟化点は50℃〜100℃であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記シリコーン系樹脂の上記硬化は、脱水縮合反応による硬化であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記シリコーン系樹脂の充填量は、上記芯材100重量部に対し、12重量部〜20重量部であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記シリコーン系樹脂は、ポリオルガノシルセスキオキサンであることが好ましく、特にポリメチルシルセスキオキサンが好ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記シリコーン系樹脂の350℃における加熱減量が10重量%未満であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、体積平均粒径が20μm〜50μm、飽和磁化が30Am/kg〜80Am/kg、真密度が2.5g/cm〜4.5g/cm、見掛け密度が1.0g/cm〜2.2g/cm、24μm未満の粒子が5体積%以下であることが望ましい。
本発明に係る上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアにおいて、上記多孔質フェライト芯材の組成が、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。
また、本発明は、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法であって、40℃以上の軟化点を有するシリコーン系樹脂を溶剤に溶解して得られる樹脂溶液と該多孔質フェライト芯材とを混合撹拌し、溶剤を揮発させた後、該軟化点以上の温度で昇温しつつ加熱し、保持して該樹脂を軟化、溶融させた後、該樹脂の硬化温度以上に昇温して該樹脂を硬化することを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法を提供するものである。
また、本発明は、上記電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤を提供するものである。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、樹脂充填型フェライトキャリアであるため、真密度が軽くなり長寿命化が達成でき、流動性に優れ、帯電量等の制御が容易にでき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、また熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、特定の熱特性を有するシリコーン系樹脂を用いることによって、多孔質フェライト芯材に密着せずに浮遊した状態で存在する樹脂微粒子が少ないため、現像剤としたときに安定した帯電特性を有し、白斑等の画像欠陥が生じることがない。また、本発明の製造方法により、上記樹脂充填型フェライトキャリアが良好な生産安定性をもって得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア>
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなり、該樹脂としてシリコーン系樹脂を用いる。このようなシリコーン系樹脂充填型フェライトキャリアは、真密度が軽くなり長寿命化が達成でき、流動性に優れ、帯電量等の制御が容易にでき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、また熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、シリコーン系樹脂はある程度の硬度が得られる上に、表面張力が低いために、キャリアとして用いられた場合にトナーによる汚染(トナースペント)を軽減できる。
本発明に用いられるシリコーン系樹脂は、40℃以上の軟化点をもち、該軟化点以上で硬化されているものである。ここで軟化点とは、加熱された物質(シリコーン系樹脂)が軟化し、変形する温度をいう。シリコーン系樹脂の軟化点が40℃以上であることが必要なのは、多孔質フェライト芯材との混合性や生産時のハンドリングを考慮すると、常温では固形物であることが好ましいためである。シリコーン系樹脂の軟化点が40℃未満であると、夏場の高温多湿な環境下で軟化し始めるため、ハンドリングや混合性が悪くなる。
また、樹脂を製造する過程で、固形物にせずに有機溶媒に希釈された液状態のまま取り出すこともできる。この場合の軟化点は、有機溶媒を揮発させた後に残った樹脂固形物の軟化点が40℃以上であればよい。軟化点が40℃未満であると、後述する「2段階充填」において、樹脂が充填されたキャリア粒子と浮遊した状態の樹脂固形物が均一に混合されにくいため好ましくない。
本発明に用いられるシリコーン系樹脂の軟化点は、硬化温度よりも低ければ特に上限はない。しかし、シリコーン樹脂の架橋反応(脱水縮合反応)は、一般的に150℃程度から始まるため、この温度以下であることが好ましく、50〜100℃が最も好ましい。
軟化点を有する樹脂は、温度の上昇に伴って軟化点で軟化が始まり、その後溶融する。樹脂が溶融すると急激に粘度が下がる(流動する)ため、多孔質フェライト芯材の空隙に浸透するようになる。従って、本発明では、この溶融、流動状態が適当に起こるシリコーン系樹脂であることが好ましい。この流動が始まる温度(流動点)は、当然であるが、軟化点よりも高く、硬化温度よりも低い。
本発明に用いられるシリコーン系樹脂の上記硬化は、脱水縮合反応による硬化が望ましい。シリコーン系樹脂の硬化(架橋)形態としては、過酸化物架橋、縮合架橋及び付加反応架橋が一般的であることは公知の事実である。
上記架橋形態の中で過酸化物架橋では、架橋反応中にアルコールやカルボン酸等の副生成物が必ず発生する。このような副生成物が発生すると、多孔質フェライト芯材内部に充填された樹脂中に空隙や空孔が発生するため、充填後のキャリアの強度が弱くなりやすく好ましくない。また、同時に体積変化も大きく、充填後のキャリアの強度低下を招く原因となる。
付加反応架橋であるヒドロシリル化架橋反応は、硬化時に副生成物を発生させないこと、硬化前後で体積変化がないという特徴から本発明のような樹脂充填型フェライトキャリアには適していると言える。しかし、この架橋反応は無触媒ではほとんど進まない。従って、一般的には白金化合物を触媒として用いる。しかし、後述するような「2段階充填」又は「溶融充填」を行うためには、未硬化状態をある程度の時間保つことが必要である。一方、ヒドロシリル化架橋反応は未硬化状態をある程度維持する為に、硬化遅延剤を併用するなどの工夫はなされているものの、その制御は難易度が高く、本発明のような樹脂充填型フェライトキャリアに用いた場合、充填される前に硬化してしまう等の問題が発生することが予測される。
縮合架橋には、用いる架橋剤の種類によって、脱アルコール型、脱酢酸型、脱オキシム型、脱アセトン型等があるが、いずれも発生する副生成物の量が多く、好ましくない。また、これらの反応は比較的早く起こるため、本発明の様に、一定時間の未硬化状態を確保する点でも好ましくない。
本発明において最も良好な架橋形態としては、縮合架橋型の中でも、シリコーン系樹脂にもともと含まれるシラノール基同士の間で起こる脱水縮合である。副生成物として水が発生するが、樹脂のシラノール基の量を調整することによって、悪影響がでない程度に減らすことができる。また、この反応は上記のいずれの架橋反応よりもゆっくりと起こるため、一定時間の未硬化状態を確保する点で、好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、多孔質フェライト芯材100重量部に対して、シリコーン樹脂7〜30重量部、好ましくは10〜30重量部、特に好ましくは12〜20重量部が充填されていることが望ましい。シリコーン樹脂の充填量が7重量部未満では、キャリアの低比重化が図りにくく、30重量部を超えるとキャリアの低比重化は図れるものの、キャリアの抵抗が高くなりすぎるため、画像濃度を得にくくなるため好ましくない。
本発明に用いられるシリコーン系樹脂としては、ポリオルガノシルセスキオキサンが好ましい。シリコーン樹脂は、M単位(1官能性)、D単位(2官能性)、T単位(3官能性)及びQ単位(4官能性)という4つの基本構成単位からなっている。一般的に被覆樹脂として用いられるシリコーンレジンはT単位とD単位から構成される、いわゆるDTレジンと呼ばれるものがほとんどである。T単位が多いほど架橋密度が高まり、硬化性が速く、加熱減量が少なく、硬くて脆いレジンとなる。従って、通常の被覆樹脂として用いると、現像機内のストレスにより、被膜が剥がれてしまうという問題がある。そのため、被覆用の樹脂としてはT単位とD単位を適度な比で構成させる。本発明においては、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填することを第一の特徴としており、このように充填された樹脂は、現像機内の直接的なストレスを受けないため、被覆樹脂として用いた場合に起こる様な問題は発生しない。逆に、硬化性が速いこと、加熱減量が少ないことと、硬いという特徴が功を奏し、現像機内のストレスによってキャリア粒子自体が割れることを防止することができる。
ポリオルガノシルセスキオキサンの中でもポリメチルシルセスキオキサンが特に好ましい。シリコーン系樹脂は、ケイ素原子が持つ有機基の違いで、メチル系、フェニル系及びメチルフェニル系の3つに分類される。一般に、フェニル基の含有量が多いほど、被膜の硬さは硬くなるが、縮合速度が遅く、熱可塑性の性質を帯びてくる。また、フェニル基の方が炭素原子を多く持つため、加熱減量が多いのが一般的である。従って、多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填することを考えた場合、縮合速度が遅く、加熱減量が多いフェニル系のシリコーン系樹脂は好ましくない。さらに、フェニル基の臨界表面張力はおよそ35dyne/cmであるが、メチル基の臨界表面張力はおよそ20dyne/cmであるため、メチル基の方が撥水性は高い。トナーとの摩擦帯電における環境(湿度)依存性の観点からも、メチル系のシリコーン系樹脂が好ましいと言える。上記のようにフェニル基は臨界表面張力が高く、また有機基との相溶性が良いため、トナーによるキャリア表面の汚染に対しても、メチル系の方が良好である。
本発明に用いられるシリコーン系樹脂の架橋による副生成物の発生量としては、加熱減量を測定することにより判る。ここで、樹脂を充填した後に加熱する温度は、熱硬化性のシリコーン樹脂を用いた場合でも、高くても350℃程度である。従って、350℃における加熱減量は10重量%未満であることが好ましく、7重量%以下であることが特に好ましい。加熱減量が10重量%を越えると、充填後のキャリア内部に発生する空隙や、空孔が多くなり、キャリアの強度が低下する。逆に2重量%未満になると、反応するシラノール基の量が少なく、架橋密度が低下するために、強度が低下する原因となるため、最も好ましい範囲としては2〜7重量%である。
フェライトキャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的に、充填するシリコーン系樹脂中に導電性剤を添加することができる。導電性剤はそれ自身の持つ電気抵抗が低いことから、添加量が多すぎると急激な電荷リークを引き起こしやすい。従って、添加量としては、充填樹脂の固形分に対し0.25〜20.0重量%であり、好ましくは0.5〜15.0重量%、特に好ましくは1.0〜10.0重量%である。導電性剤としては、導電性カーボンや酸化チタン、酸化スズ等の酸化物、各種の有機系導電剤が挙げられる。
また、上記シリコーン系樹脂中には、帯電制御剤を含有させることができる。帯電制御剤の例としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、各種シランカップリング剤が挙げられる。これは多量の樹脂を充填した場合、帯電付与能力が低下することがあるが、各種の帯電制御剤やシランカップリング剤を添加することにより、コントロールできるためである。使用できる帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等が好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、その平均粒径が20〜50μmであり、この範囲でキャリア付着が防止され、また良好な画質が得られる。平均粒径が20μm未満では、キャリア付着が発生しやすくなるため好ましくない。平均粒径が50μmを超えると、画質が劣化しやすくなり、好ましくない。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、その飽和磁化が望ましくは30〜80Am/kg、さらに望ましくは50〜70Am/kgである。飽和磁化が30Am/kg未満では、キャリア付着を誘発しやすくなり、80Am/kgを超えると、磁気ブラシの穂が高くなり、高画質を得にくく好ましくない。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、その真比重が望ましくは2.5〜4.5g/cm、さらに望ましくは2.8〜4.0g/cm、最も望ましくは3.0〜4.0g/cmである。真密度が2.5g/cm未満では、キャリアの真密度が低すぎ、流動性が悪化するため、帯電速度が低下したり、1粒子当たりの磁化が下がりすぎ、キャリア付着の原因となる。真密度が4.5g/cmを超えると、真密度が高すぎるため、耐久時のストレスにより、長寿命化が図れない。
本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、その見掛け密度が望ましくは1.0〜2.2g/cmである。見掛け密度が1.0g/cm未満では、形状が悪く、突起している部分が多くなりやすい。そういった部分は機械的ストレスに弱く、脆いため、強度が低くなりキャリアが破壊されやすくなる。見掛け密度が2.2g/cmを超えると、長寿命化が図りにくい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、24μm未満の粒子が5体積%以下であることが望ましい。24μm未満の粒子が5体積%を超えると、キャリア付着を誘発しやすくなる。24μm未満の粒子は2体積%以下であることが特に好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの芯材の組成は、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含むことが望ましい。近年の廃棄物規制を始めとする環境負荷低減の流れを考慮すると、Cu、Zn、Niの重金属を、不可避不純物(随伴不純物)の範囲を超えて含まないことが好ましい。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの芯材のBET比表面積は、2000cm2 /g以上であることが好ましい。比表面積が2000cm2 /g未満であると、樹脂を充填しても低比重化が図れず好ましくない。好ましくは2500cm2 /g以上である。また、8000cm2 /gを越えると、空隙が多くなりすぎるため、樹脂を充填しても充分な強度が得にくい。好ましくは7000cm2 /g以下である。従って、好ましいBET比表面積の範囲は2000〜8000cm2 /gであり、特に好ましくは2500〜7000cm2 /gである。
本発明に係るシリコーン系樹脂充填型フェライトキャリアは、樹脂が被覆されていてもよい。被覆樹脂は特に制限されない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル−スチレン樹脂、シリコーン樹脂、あるいはアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変性シリコーン樹脂等が挙げられる。使用中の機械的ストレスによる樹脂の脱離を考慮すると、熱硬化性樹脂が好ましく用いられる。具体的な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。樹脂の被覆量は、シリコーン系樹脂充填型フェライトキャリア(樹脂被覆前)100重量部に対して、0.5〜5.0重量部が好ましい。
<測定方法>
本発明に係る上記樹脂充填型フェライトキャリアの各特性の測定方法を下記に示す。
(平均粒径)
この平均粒径の測定は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320−X100)を用いて測定される。分散媒には水を用いた。試料10gと水80mlを100mlのビーカーにいれ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2〜3滴添加する。次いで超音波ホモジナイザー(SMT.CO.LTD.製 UH−150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行った。その後、ビーカー表面にできた泡を取り除き、試料を装置へ投入した。24μm未満の粒子の体積%も同様に測定して算出した。
(磁気特性)
飽和磁化の測定は、積分型B−HトレーサーBHU−60型((株)理研電子製)を使用して測定した。電磁石間に磁場測定用Hコイル及び磁化測定用4πIコイルを入れる。この場合、試料は4πIコイルに入れる。電磁石の電流を変化させ磁場Hを変化させたHコイル及び4πIコイルの出力をそれぞれ積分し、H出力をX軸に、4πIコイルの出力をY軸に、ヒステリシスループを記録紙に描く。ここで測定条件としては、試料充填量:約1g、試料充填セル:内径7mmφ±0.02mm、高さ10mm±0.1mm、4πIコイル:巻数30回にて測定した。
(真密度)
キャリア粒子の真密度は、JIS R9301−2−1に準拠して、ピクノメーターを用いて測定した。ここで、溶媒としてメタノールを用い、温度25℃にて測定を行った。
(見掛け密度)
この見掛け密度の測定は、JIS−Z2504(金属粉の見掛け密度試験法)に従って測定される。
(透過率(浮遊樹脂量))
浮遊樹脂の量を示す透過率を下記の方法にて測定した。
測定装置としては、可視分光高度計Modl6100(オガワ精機社製)を用いた。ガラスセル(藤原製作所社 MG−10)にMEKを3ml入れてセルホルダーにセットした。波長選択において500nmを選択した。サンプルチャンバーを閉じ、Calibrateボタンを押す(この操作により、得られた透過率を100%とした)。
キャリアサンプルを15g秤量し、50mlのサンプル瓶にいれ、MEK20mlを加えて蓋をした。このサンプル瓶を回転式撹拌機にセットし、150rpmで20分間撹拌した。次にサンプル瓶の底に磁石をつけ、キャリアを沈め、その状態で3回サンプル瓶を手で振った。上澄み液3mlを空のガラスセルに入れた。
試料(上澄み液)の入ったセルを、セルホルダーに入れ、サンプルチャンバーを閉めた。測定装置のディスプレーに表示された値を読み、透過率を測定した。
透過率の値が低いほど、浮遊樹脂量が多いことを示す。透過率が90%未満であると、浮遊樹脂量が多いことを示し、85%未満では非常に多いことを示している。
(加熱減量)
加熱減量は、示差熱天秤(ブルカー・エイエックスエス社製TG−DTA2000S)を用いて測定した。
白金セルに試料(樹脂粉末)を10mg秤量する。試料の入った白金セルを、上記示差熱天秤にセットし、5℃/分の昇温速度で室温から800℃まで加熱する。この時、測定雰囲気は大気雰囲気とし、空気の打ち込み量を150ml/分とした。
800℃まで加熱した際の重量変化を測定し、350℃における減量分を加熱減量(重量%)とした。
溶液状態の樹脂の場合は、まず希釈溶媒を揮発させる。この時、樹脂が硬化する温度よりも充分低い温度で加熱することが必要である。希釈溶媒が揮発した後に残る樹脂固形物を上述の方法と同様にして、加熱減量を測定する。
(BET比表面積)
多孔質フェライト芯材のBET比表面積を「自動比表面積測定装置GEMINI2360」(島津製作所社製)を用いて測定した。測定管は、直管部外径9.5mm、試料収容部外径19mm、長さ38mm、サンプル容量約6.0cmのものを用いた。測定前に、窒素雰囲気下にて200℃で1時間の空焼きを行った。この測定管にキャリア粒子を約10〜15gを入れ精密天秤で正確に秤量した。Nガスを吸着させてその吸着量を測定した。測定は10点法で行い、測定終了時に試料の重量を入力すると、BET比表面積が自動的に算出される。
(樹脂の軟化点)
JIS K5601−2−2に記載の軟化点測定法(環球法)に準じて、軟化点の測定を行った。
(帯電特性)
帯電量は、キャリアとトナーとの混合物を、吸引式帯電量測定装置(Epping q/m−meter、PES−Laboratoriumu社製)により測定し求めた。トナーはフルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、富士ゼロックス株式会社製DocuPrintC3530用)を用い、トナー濃度を5重量%に調整した。調整した現像剤を50ccのガラス瓶に入れ、100rpmの回転数で撹拌した。
ここで、トナーと3分、5分、30分及び240分間撹拌後の帯電量をそれぞれ測定した。その結果を3段階で示し、帯電量変化の小さい順に、○、△、×とした。
<本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法>
次に、本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの芯材を製造する場合、原材料を適量秤量した後、ボ−ルミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1〜20時間粉砕混合する。このようにして得られた粉砕物を加圧成型機等を用いてペレット化した後、700〜1200℃の温度で仮焼成する。加圧成型機を使用せずに、粉砕した後、水を加えてスラリー化し、スプレードライヤーを用いて粒状化しても良い。仮焼成後さらにボ−ルミル又は振動ミル等で粉砕した後、水及び必要に応じ分散剤、バインダー等を添加し、粘度調整後、スプレードラヤーにて粒状化し、酸素濃度を制御し、1000〜1500℃の温度で1〜24時間保持し、本焼成を行う。仮焼後に粉砕する際は、水を加えて湿式ボールミルや湿式振動ミル等で粉砕しても良い。
上記のボールミルや振動ミル等の粉砕機は特に限定されないが、原料を効果的かつ均一に分散させるためには、使用するメディアに1mm以下の粒径を持つ微粒なビーズを使用することが好ましい。また使用するビーズの径、組成、粉砕時間を調整することによって、粉砕度合いをコントロールすることができる。
このようにして得られた焼成物を、粉砕し、分級する。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法など用いて所望の粒径に粒度調整する。
その後、必要に応じて、表面を低温加熱することで酸化皮膜処理を施し、電気抵抗調整を行うことができる。酸化被膜処理は、一般的なロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、例えば300〜700℃で熱処理を行うことができる。この処理によって形成された酸化被膜の厚さは、0.1nm〜5μmであることが好ましい。0.1nm未満であると、酸化被膜層の効果が小さく、5μmを超えると、磁化が低下したり、高抵抗になりすぎたりするため、所望の特性を得にくくなり好ましくない。また、必要に応じて、酸化被膜処理の前に還元を行っても良い。
このようにして得られた電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材に、多孔質フェライト芯材にシリコーン系樹脂を充填する方法としては、様々な方法が使用できる。その方法としては、例えば乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能撹拌機等による液浸乾燥法等が挙げられる。
例えば上述した特許文献に書かれているような方法である。しかし、このような方法や特許文献に例示されているような樹脂を用い、多孔質フェライト芯材の内部に芯材100重量部に対して7〜30重量部充填しようとすると、充填工程時における、装置内の撹拌機構との衝撃や粒子同士の摩擦によって、本来、内部に充填されるべき樹脂が充填されず、多孔質フェライト芯材と密着していない状態(浮遊状態)になってしまう。このような状態の樹脂充填型フェライトキャリアを用いると、上述したような問題(帯電阻害、白斑等の画像欠陥、生産安定性の欠如)が発生する。
このような従来の方法の一例としては、汎用されている縮合架橋型シリコーン系樹脂SR−2411樹脂溶液を準備し、この樹脂溶液と多孔質フェライト芯材を、a)減圧下もしくはb)有機溶媒が揮発する温度での加熱下、もしくはc)減圧下かつ加熱下で混合撹拌する。このような状態で混合撹拌することによって、樹脂溶液は多孔質フェライト芯材内部に浸透していく。樹脂溶液が浸透しながら有機溶媒が揮発するため、多孔質フェライト芯材の内部に樹脂(固形物)が残り、いわゆる「充填」される。しかし、樹脂溶液の一部は、多孔質フェライト芯材表面で、このような状態になるため、撹拌ストレスや粒子同士の摩擦によって、表面についた樹脂が剥がれてしまう。このようにして剥がれた樹脂が、「浮遊樹脂」となってしまう。その後、樹脂の硬化温度以上で熱処理を行って、樹脂を硬化させるのであるが、「浮遊樹脂」は、多孔質フェライト芯材に密着することなく、浮遊したまま硬化してしまう。
このため、本発明では、特定の軟化点40℃以上のシリコーン系樹脂(固形物)を有機溶媒(トルエン、IPA等)に溶解させ、得られた樹脂溶液と多孔質フェライト芯材を、a)減圧下もしくはb)有機溶媒が揮発する温度での加熱下、もしくはc)減圧下かつ加熱下で混合撹拌する。以降は、上記従来の方法と同じように樹脂を充填する。樹脂の充填が終わった段階では、従来と同じように「浮遊樹脂」が発生している。
その後、本発明に用いられるシリコーン系樹脂が持つ「軟化点」以上に加熱する。温度が軟化点以上になると、浮遊した樹脂は軟化し、やがて溶融した状態になる。溶融した状態でしばらく保持することによって、「浮遊」していた樹脂が、多孔質フェライト芯材内部に浸透する。ここで、温度を硬化温度以上に上げる。こうすることによって、シリコーン系樹脂が多孔質フェライト芯材内部で硬化する。硬化したシリコーン系樹脂は、多孔質フェライト芯材と強固に密着するため、浮遊樹脂とはならない。
ここで、はじめから樹脂固形物と多孔質フェライト芯材とを混合し、加熱することによって樹脂を溶融させ、多孔質フェライト芯材内部に浸透させる方法が考えられる。このような方法でも、「浮遊樹脂」を発生させることなく、樹脂を充填することは可能である。しかし、上記のように溶媒に溶解させて充填することによって樹脂溶液の粘度が下がるため、多孔質フェライト芯材の奥深くまで、樹脂を浸透、充填することができるが、樹脂固形物と多孔質フェライト芯材を混合し、加熱した場合には、このような効果は得られない。つまり、好ましい形態としては、一度充填した後、発生した浮遊樹脂を溶融充填する「2段階充填」である。
このような「2段階充填」もしくは「溶融充填」を可能にする樹脂としては、軟化点を持ち、それ以上の温度で硬化するものが必要である。
上記加熱方式としては、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。温度は、充填する樹脂によって異なるが、充分硬化が進む温度まで上げることにより、衝撃に対して強い樹脂充填型フェライトキャリアを得ることができる。
また、上記シリコーン系樹脂充填後のフェライトキャリアに、樹脂をさらに被覆する方法としては、公知の方法、例えば刷毛塗り法、乾式法、流動床によるスプレードライ方式、ロータリードライ方式、万能撹拌機による液浸乾燥法等により被覆することができる。被覆率を向上させるためには、流動床による方法が好ましい。被覆樹脂は上述した通りである。
シリコーン系樹脂を樹脂充填後のフェライトキャリアに被覆後、焼き付けする場合には、外部加熱方式又は内部加熱方式のいずれでもよく、例えば固定式又は流動式電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉でもよく、もしくはマイクロウェーブによる焼き付けでもよい。UV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けの温度は使用する樹脂により異なるが、融点又はガラス転移点以上の温度は必要であり、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等では、充分硬化が進む温度まで上げる必要がある。
以下、実施例に基づき本発明を具体的に説明する。
MnO:35mol%、MgO:14.5mol%、Fe:50mol%及びSrO:0.5mol%になるように原料を秤量し、湿式のメディアミルで5時間粉砕してスラリーを得た。得られたスラリーをスプレードライヤーにて乾燥し、真球状の粒子を得た。形成する空隙度合いを調整するために、MnO原料としては炭酸マンガンを、MgO原料としては水酸化マグネシウムを用いた。
得られた粒子を950℃で2時間加熱し、仮焼成を行った。次いで、空隙率を高めにしつつ適度な流動性を得るために、1/8インチ径のステンレスビーズを用いて湿式ボールミルで1時間粉砕したのち、さらに1/16インチ径のステンレスビーズを用いて4時間粉砕した。このスラリーに分散剤を適量添加し、また造粒される粒子の強度を確保し、空隙度合いを調整する目的で、バインダーとしてPVA(20%水溶液)を固形分に対して1重量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥した。得られた粒子を粒度調整した後、650℃で2時間加熱し、分散剤やバインダーといった有機成分を除去した。その後、電気炉にて、温度1100℃、酸素濃度0体積%で4時間保持し、本焼成を行った。その後、解砕し、さらに分級して粒度調整し、その後磁力選鉱により低磁力品を分別し、多孔質フェライト粒子の芯材を得た。このフェライト芯材の体積平均粒径は35.1μmであった。また、BET比表面積を測定したところ、4604cm2 /gであった。
次に、樹脂溶液を以下のように準備した。
上記多孔質フェライトの空隙に充填する樹脂として、軟化点が65℃、150℃における溶融粘度が約500cpであり、硬化開始温度が約150℃、350℃における加熱減量が5.4重量%であるポリメチルシルセスキオキサンを準備した。
上記樹脂(固形)1800gを、7200gのトルエンに溶解させ、樹脂溶液を調合した。この樹脂溶液と前記多孔質フェライト粒子10kgを、60℃、2.3kPaの減圧下で混合撹拌し、トルエンを揮発させながら、樹脂を多孔質フェライト芯材内部に浸透、充填させた。
容器内を常圧に戻し、トルエンが充分揮発したことを確認した後、撹拌機の内部を目視観察したところ、湿った感じもなく非常に流動性が良い状態であった、常圧下で撹拌を続けながら2℃/分の昇温速度で、撹拌機の熱媒温度を120℃まで上げた。途中、熱媒温度が100℃に到達した頃に撹拌機内部を確認したところ、樹脂が溶融したために粘性のある状態になっていた。
さらに、2℃/分の昇温速度で、撹拌機の熱媒温度を220℃まで上げた。この温度で60分間、加熱撹拌を行い樹脂を硬化させた。60分後、フェライト粒子そのものの温度を接触温度計で測定したところ、207℃であった。
その後、室温まで冷却し、樹脂が被覆、硬化されたフェライト粒子を取り出し、150メッシュの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂が充填された樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
これらを混合し樹脂充填型フェライトキャリアを得た。得られたキャリアの体積平均粒径を測定したところ、38.3μm、透過率(浮遊樹脂量)は93.2%であった。それ以外のキャリア特性及び評価結果は表1及び表2に示す。なお、測定方法は、上述した通りである。
また、以下に示す実施例2及び比較例1〜2で得られたキャリアの体積平均径、透過率(浮遊樹脂量)、それ以外の特性及び評価結果も合わせて表1及び表2に示す。
充填する樹脂の量(固形)を1800gから1200gに変更した以外は、実施例1と同様にして、樹脂充填型フェライトキャリアを得た。
比較例
(比較例1)
実施例1で用いたのと同様の多孔質フェライト粒子をフェライト芯材とした。
特許文献5(特開2004−77568号公報)記載のキャリアとの差異を明確にするため、コート樹脂については、できる限り同公報をトレースする様にして実験を行った。
具体的には、まずメチルメタアクリレート(MMA)として、三菱レイヨン社製BR−83(分子量約4万)を準備した。この樹脂300gを10kgのトルエンに溶解し、上記フェライト芯材10kgと共に加熱撹拌し、トルエンを揮発させた。この工程を2回繰り返し、MMA処理が施されたフェライト粒子を得た。
次いで、被覆膜の厚みが約0.5μmになるよう、シリコーン樹脂としてSR−2411(東レダウコーニングシリコーン社製)を固形分換算で200g、樹脂の固形分に対して5.5重量%のカーボン(ケッチェンブラックEC ケッチェンブラックインターナショナル社製)、γ−アミノプロピルアミノエチルトリメトキシシランを10重量%加え、固形分5%の溶液になるようトルエンを加えて樹脂溶液を調製した。
上記のメチルメタアクリレートによって処理されたフェライト粒10kgを流動床コート装置に入れ、上記樹脂溶液を、90℃の雰囲気下で塗布した。樹脂が被覆された後、容器に取り出し、静置型の加熱器によって、温度を200℃で2時間加熱処理を行った。樹脂が被覆、硬化されたフェライト粒子を取り出し、150メッシュの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
フェライト粒子に処理された樹脂固形分量(メチルメタアクリレートとシリコーン樹脂の固形分合計量)は、合計でフェライト粒子10kgに対して、800gとなり、フェライト芯材に対して8重量%となる。
(比較例2)
実施例1で用いたのと同様のフェライト粒子をフェライト芯材とした。この多孔質フェライト芯材10kgと、上記のSR−2411を固形分換算で2.2kg(SR−2411は固形分が20%の樹脂溶液であるため、実際には11kgとなる)とγ−アミノプロピルアミノエチルトリメトキシシラン200gを混合した樹脂溶液を、撹拌翼と加熱装置を備えた混合機に投入し、常圧下、70℃の温度下で撹拌しながらトルエンを揮発させ、樹脂を多孔質内部に浸透、充填させた。
トルエンが充分揮発したことを確認し、さらに5分間撹拌した後取り出し、200℃で2時間加熱を行い、樹脂を硬化させた。
樹脂が被覆、硬化されたフェライト粒子を取り出し、150メッシュの目開きの振動篩にて粒子の凝集を解し、磁力選鉱機を用いて、非磁性物を取り除いた。その後、再度振動篩にて粗大粒子を取り除き樹脂被覆フェライトキャリアを得た。
Figure 2008242348
Figure 2008242348
表2に示した結果から明らかなように、実施例1〜2に示した樹脂充填型フェライトキャリアは、多孔質フェライト芯材に密着せずに浮遊している樹脂量を示す透過率の数値が高く、浮遊樹脂がほとんど無いことが判る。一方で、比較例1〜2に示したキャリアは、透過率が低く、浮遊樹脂量が多いことがわかる。
帯電量の測定においても、実施例1〜2に示した樹脂充填型キャリアは、撹拌時間が長くなっても、帯電量値にほとんど変化が見られず、非常に優れた結果を示している。一方で、比較例1〜2で得られたキャリアは、浮遊樹脂による帯電阻害があるために、撹拌時間が経過するに従って、帯電量が徐々に上昇していることが判る。このような現像剤を実際に使用した場合、実機内でのストレスにより帯電量が著しく変動し、画像濃度等について所望とするレベルを安定的に維持できないことが容易に想像される。
また、樹脂の使用量が8重量%と低い比較例1においては、キャリアの真密度及び見掛密度が高く、撹拌時間後半で帯電量が下がってきている。これは、密度が高いために、撹拌ストレスが強く、トナー成分が、キャリア表面に融着する現象、いわゆるトナースペントが発生しているためと考えられる。
本発明に係る電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアは、樹脂充填型フェライトキャリアであるため、真密度が軽くなり長寿命化が達成でき、流動性に優れ、帯電量等の制御が容易にでき、しかも磁性粉分散型キャリアに比して高強度であり、また熱や衝撃による割れ、変形、溶融がない。また、特定の熱特性を有するシリコーン系樹脂を用いることによって、多孔質フェライト芯材に密着せずに浮遊した状態で存在する樹脂微粒子が少ないため、現像剤としたときに安定した帯電特性を有し、白斑等の画像欠陥が生じることがない。また、本発明の製造方法によって、上記樹脂充填型フェライトキャリアが良好な生産安定性をもって製造される。
従って、本発明は、高画質の要求されるフルカラー機並びに画像維持の信頼性及び耐久性の要求される高速機等の分野に広く使用可能である。

Claims (11)

  1. 多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアであって、該空隙に充填されている樹脂が、40℃以上の軟化点をもち、該軟化点以上で硬化されているシリコーン系樹脂であり、その充填量が、該芯材100重量部に対して、7重量部〜30重量部であることを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  2. 上記シリコーン系樹脂の上記軟化点が50℃〜100℃である請求項1記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  3. 上記シリコーン系樹脂の上記硬化が、脱水縮合反応による硬化である請求項1又は請求項2記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  4. 上記シリコーン系樹脂の充填量が、上記芯材100重量部に対し、12重量部〜20重量部である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  5. 上記シリコーン系樹脂が、ポリオルガノシルセスキオキサンである請求項1〜請求項4のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  6. 上記ポリオルガノシルセスキオキサンが、ポリメチルシルセスキオキサンである請求項5記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  7. 上記シリコーン系樹脂の350℃における加熱減量が10重量%未満である請求項1〜請求項6のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  8. 体積平均粒径が20μm〜50μm、飽和磁化が30Am/kg〜80Am/kg、真密度が2.5g/cm〜4.5g/cm、見掛け密度が1.0g/cm〜2.2g/cm、24μm未満の粒子が5体積%以下である請求項1〜請求項7のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  9. 上記多孔質フェライト芯材の組成が、Mn、Mg、Li、Ca、Sr、Cu、Znから選ばれる少なくとも1種を含む請求項1〜請求項8のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア。
  10. 多孔質フェライト芯材の空隙に樹脂を充填してなる電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法であって、40℃以上の軟化点を有するシリコーン系樹脂を溶剤に溶解して得られる樹脂溶液と該多孔質フェライト芯材とを混合撹拌し、溶剤を揮発させた後、該軟化点以上の温度で昇温しつつ加熱し、保持して該樹脂を軟化、溶融させた後、該樹脂の硬化温度以上に昇温して該樹脂を硬化することを特徴とする電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアの製造方法。
  11. 請求項1〜請求項9のいずれかに記載の電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリアとトナーとからなる電子写真現像剤。
JP2007086438A 2007-03-29 2007-03-29 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤 Active JP4980113B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007086438A JP4980113B2 (ja) 2007-03-29 2007-03-29 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
US12/041,836 US8187781B2 (en) 2007-03-29 2008-03-04 Resin-filled ferrite carrier for electrophotographic developer, production method thereof and electrophotographic developer using the ferrite carrier
EP08006008A EP1975732A3 (en) 2007-03-29 2008-03-28 Resin-filled ferrite carrier for electrophotographic developer, production method thereof and electrophotographic developer using the ferrite carrier

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007086438A JP4980113B2 (ja) 2007-03-29 2007-03-29 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008242348A true JP2008242348A (ja) 2008-10-09
JP4980113B2 JP4980113B2 (ja) 2012-07-18

Family

ID=39580417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007086438A Active JP4980113B2 (ja) 2007-03-29 2007-03-29 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8187781B2 (ja)
EP (1) EP1975732A3 (ja)
JP (1) JP4980113B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010210951A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Powdertech Co Ltd 静電潜像現像用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた静電潜像現像剤
JP2010256855A (ja) * 2009-03-31 2010-11-11 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP2011164225A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP2011180296A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
WO2012074035A1 (en) * 2010-11-30 2012-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Two-component developer
WO2013002296A1 (en) * 2011-06-29 2013-01-03 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic carrier and two-component developer
EP2927750A1 (en) 2014-03-31 2015-10-07 Powdertech Co., Ltd. Resin-filled ferrite carrier for electrophotographic developer and electrophotographic developer using the ferrite carrier

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2199864B1 (en) * 2008-12-22 2013-10-02 Canon Kabushiki Kaisha Electrophotographic development carrier, two-component developer and image-forming method using the two-component developer
JP5522446B2 (ja) * 2010-01-28 2014-06-18 パウダーテック株式会社 電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP6163652B2 (ja) * 2012-01-13 2017-07-19 パウダーテック株式会社 電子写真現像剤用多孔質フェライト芯材、樹脂被覆フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04345172A (ja) * 1991-05-23 1992-12-01 Fuji Xerox Co Ltd 現像剤組成物
JPH0588413A (ja) * 1991-09-30 1993-04-09 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd キヤリアコーテイング用シリコーン樹脂組成物およびキヤリアの製造方法
JP2006337579A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Powdertech Co Ltd 樹脂充填型キャリア用フェライト芯材、樹脂充填型キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤
JP2007057943A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2847415B2 (ja) 1990-02-02 1999-01-20 パウダーテック株式会社 電子写真現像剤用キャリアおよび該キャリアを用いた現像剤
US5256511A (en) * 1991-02-20 1993-10-26 Fuji Xerox Co., Ltd. Carrier for developing electrostatic latent image and process for producing the same
JPH05100492A (ja) 1991-07-17 1993-04-23 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キヤリア
JPH05173371A (ja) 1991-12-25 1993-07-13 Fuji Xerox Co Ltd 静電荷像現像用キャリア及びその製造方法
JPH0844118A (ja) * 1994-07-28 1996-02-16 Mita Ind Co Ltd 電子写真現像剤用磁性キャリア及びその製法
US5966042A (en) 1997-09-29 1999-10-12 Lucent Technologies Inc. Current steering output circuit with switchable shunt resistor
US6528225B1 (en) * 1998-03-09 2003-03-04 Xerox Corporation Carrier
US5989767A (en) * 1998-12-15 1999-11-23 Eastman Kodak Company Carrier particles for electrostatographic developers
JP2002091091A (ja) 2000-09-13 2002-03-27 Canon Inc キャリア及びその製造方法
JP2004077568A (ja) 2002-08-09 2004-03-11 Ricoh Co Ltd 電子写真現像剤、電子写真現像剤用キャリア及びそのキャリアの製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04345172A (ja) * 1991-05-23 1992-12-01 Fuji Xerox Co Ltd 現像剤組成物
JPH0588413A (ja) * 1991-09-30 1993-04-09 Toray Dow Corning Silicone Co Ltd キヤリアコーテイング用シリコーン樹脂組成物およびキヤリアの製造方法
JP2006337579A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Powdertech Co Ltd 樹脂充填型キャリア用フェライト芯材、樹脂充填型キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤
JP2007057943A (ja) * 2005-08-25 2007-03-08 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010210951A (ja) * 2009-03-10 2010-09-24 Powdertech Co Ltd 静電潜像現像用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた静電潜像現像剤
JP2010256855A (ja) * 2009-03-31 2010-11-11 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP2011164225A (ja) * 2010-02-05 2011-08-25 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP2011180296A (ja) * 2010-02-26 2011-09-15 Powdertech Co Ltd 電子写真現像剤用フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
CN103261972A (zh) * 2010-11-30 2013-08-21 佳能株式会社 双组分显影剂
WO2012074035A1 (en) * 2010-11-30 2012-06-07 Canon Kabushiki Kaisha Two-component developer
JP2012133347A (ja) * 2010-11-30 2012-07-12 Canon Inc 二成分系現像剤
WO2013002296A1 (en) * 2011-06-29 2013-01-03 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic carrier and two-component developer
KR20150093853A (ko) * 2011-06-29 2015-08-18 캐논 가부시끼가이샤 자성 캐리어 및 2성분 현상제
US9811019B2 (en) 2011-06-29 2017-11-07 Canon Kabushiki Kaisha Magnetic carrier and two-component developer
KR101826390B1 (ko) * 2011-06-29 2018-02-06 캐논 가부시끼가이샤 자성 캐리어 및 2성분 현상제
KR101958054B1 (ko) * 2011-06-29 2019-03-13 캐논 가부시끼가이샤 자성 캐리어 및 2성분 현상제
EP2927750A1 (en) 2014-03-31 2015-10-07 Powdertech Co., Ltd. Resin-filled ferrite carrier for electrophotographic developer and electrophotographic developer using the ferrite carrier
US9588453B2 (en) 2014-03-31 2017-03-07 Powdertech Co., Ltd. Resin-filled ferrite carrier for electrophotographic developer and electrophotographic developer using the ferrite carrier

Also Published As

Publication number Publication date
US20080241726A1 (en) 2008-10-02
EP1975732A3 (en) 2010-12-29
JP4980113B2 (ja) 2012-07-18
US8187781B2 (en) 2012-05-29
EP1975732A2 (en) 2008-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4980113B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及びその製造方法、並びに該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP4001606B2 (ja) 樹脂充填型キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤
JP4001609B2 (ja) 電子写真現像剤用キャリア及び該キャリアを用いた電子写真現像剤
JP5550105B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP5488890B2 (ja) 電子写真現像剤用多孔質フェライト芯材、樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP5534312B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP5454081B2 (ja) キャリア
JP5464640B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤
JP5464639B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤
US20090239173A1 (en) Resin-filled carrier for electrophotographic developer, and electrophotographic developer using the resin-filled carrier
JP2010055014A (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型キャリア及び該樹脂充填型キャリアを用いた電子写真現像剤
EP2781962B1 (en) Core material for resin-filled ferrite carrier and ferrite carrier for electrophotographic developer, and electrophotographic developer using the ferrite carrier
JP5629958B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP5550104B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア芯材、フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP5032147B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP2012215858A (ja) 電子写真現像剤用樹脂被覆キャリア及び該樹脂被覆キャリアを用いた電子写真現像剤
TWI702481B (zh) 具有外殼構造之鐵氧體粒子
JP5757403B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該樹脂充填型フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JPH1124322A (ja) 電子写真用磁性キャリア及びその製造法
JP6021049B2 (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型フェライトキャリア及び該フェライトキャリアを用いた電子写真現像剤
JP2009086093A (ja) 電子写真現像剤用樹脂充填型キャリアの製造方法
CN110268336B (zh) 电子照相显影剂用磁性芯材、电子照相显影剂用载体及显影剂
JP2009151189A (ja) 静電荷像現像用キャリア、静電荷像現像剤、カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成方法、及び、画像形成装置
JP4809068B2 (ja) 被覆キャリヤ
JP6742119B2 (ja) キャリア用芯材、キャリア、現像剤及び電子写真現像システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100305

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110811

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120413

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120418

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150427

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4980113

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250