JP2023151510A - フェライト粒子、電子写真現像剤用キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤 - Google Patents

フェライト粒子、電子写真現像剤用キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】本件発明の課題は、現像メモリーが良好で高温高湿下におけるキャリア飛散の発生を抑制することができるキャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤を提供することにある。【解決手段】上記課題を解決するため、組成式(MO)x(Fe2O3)y(但し、MはMnである、又は、MnとFe,Mg,Cu,Zn,Ni,Liからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、x+y=100mol%)で表される構造を主組成とし、Laを含むフェライト粒子によりキャリア芯材を構成する。また、当該キャリア芯材を用いて、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤を得る。【選択図】なし

Description

本発明は、フェライト粒子、電子写真現像剤用キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤に関する。
電子写真現像方法は、現像剤中のトナーを感光体上に形成された静電潜像に付着させて現像する方法をいう。この方法で使用される現像剤は、トナーとキャリアからなる二成分系現像剤と、トナーのみを用いる一成分系現像剤とに分けられる。二成分系現像剤を用いた現像方法としては、古くはカスケード法等が採用されていたが、現在では、マグネットロールを用いる磁気ブラシ法が主流である。
磁気ブラシ法では、現像剤が充填されている現像ボックス内においてキャリアとトナーとを攪拌・混合することによって、トナーに電荷を付与する。そして、マグネットを保持する現像ロールによりキャリアを感光体の表面に搬送する。その際、キャリアにより、電荷を帯びたトナーが感光体の表面に搬送される。感光体上で静電的な作用によりトナー像が形成された後、現像ロール上に残ったキャリアは再び現像ボックス内に回収され、新たなトナーと撹拌・混合され、一定期間繰り返して使用される。
二成分系現像剤は、一成分系現像剤とは異なり、キャリア自体の磁気特性や電気特性をトナーと分離して設計することができるため、現像剤を設計する際の制御性がよい。そのため、二成分系現像剤は高画質が要求されるフルカラー現像装置及び画像維持の信頼性、耐久性が要求される高速印刷を行う装置等に適している。
近年、静電潜像を高精細に現像するためトナーの小粒径化が進められている。トナーの小粒径化に伴いキャリアも小粒径化されている。キャリアを小粒径化することで、キャリアとトナーとが撹拌・混合される際の機械的ストレスが軽減し、トナースペント等の発生を抑制することができるため、従来と比較すると現像剤は長寿命化している。キャリアは一般にフェライト粒子などの磁性を有する芯材の表面に樹脂被覆層を設けたものが使用されている。現像剤を長期間使用すると、キャリア表面の樹脂被覆層が剥離して芯材の表面が露出することがある。芯材の抵抗は低いため、芯材の表面が露出するとキャリアの表面抵抗が低下し、電荷注入によるキャリア飛散が生じ、画像欠陥が生じやすくなる。
このような課題に対処するため、例えば、芯材として抵抗の高いフェライト粒子を用いることが種々提案されている。そのような抵抗の高いフェライト粒子として、特許文献1には、(MnO)(MgO)(Feの組成式で表され、x,y,zの量が所定の範囲内であるフェライト成分と、このフェライト成分に固溶されていない所定量のZrOとを含むフェライト粒子が提案されている。特許文献1に記載のフェライト粒子を芯材とすることで、高抵抗なキャリアを得ることができ、キャリア飛散を抑制することができる。さらに、樹脂被覆層が剥離したときも、芯材自体の抵抗が高いため、電荷注入によるキャリア飛散を抑制することができる。これらのことから、長期間にわたってキャリア飛散を抑制し、キャリア飛散に伴う画像欠陥を抑制することが可能になる。
特許第3872025号公報
しかしながら、上記従来のフェライト粒子を芯材とするキャリアでは、適度な凹凸を有するものの現像メモリーを抑制するうえで十分とはいえない。また高温高湿下では抵抗値が低くなる傾向にあり、そのため高温高湿環境下では十分にキャリア飛散を抑制することが困難であった。
そこで、本件発明の課題は、現像メモリーが良好で高温高湿下におけるキャリア飛散の発生を抑制することができるフェライト粒子、電子写真現像剤用キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤を提供することにある。
上記課題を解決するために、本件発明に係るキャリア芯材は、組成式(MO)(Fe(但し、MはMnである、又は、MnとFe,Mg,Cu,Zn,Ni,Liからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、x+y=100mol%)で表されるフェライト粒子から構成され、Laを含むことを特徴とする。
本件発明に係るキャリア芯材において、前記フェライト粒子の表面粗さRzが2.5μm以上4.5μm以下であることが好ましい。
本件発明に係るキャリア芯材において前記フェライト粒子のBET比表面積が0.07m/g以上0.150m/g以下であり、見掛密度2.15g/cm以上2.40g/cm以下であることが好ましい。
本件発明に係るキャリア芯材において、Laを0.01mol%以上2.5mol%以下の範囲で含むことが好ましい。
本件発明に係るキャリア芯材において、Sr又はCaを0.1mol%以上2.0mol%以下の範囲で含むことが好ましい。
本件発明に係るキャリア芯材では、前記組成式(MO)(Feにおいて、MはMnであり、又は、MはMn及びMgであることが好ましい。
本件発明に係るキャリア芯材において、前記組成式は(MnO)(MgO)(Fe(但し、25≦a≦55、0≦b≦20、45≦c≦65、a+b+c=100(mol%))で表されることが好ましい。
上記課題を解決するために、本件発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記キャリア芯材と、当該キャリア芯材の表面に設けられた樹脂被覆層とを備えることを特徴とする。
上記課題を解決するために、本件発明に係る電子写真現像剤は、上記電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含むことを特徴とする。
本件発明に係る電子写真現像剤は、補給用現像剤として用いられることも好ましい。
本件発明によれば、現像メモリーが良好で高温高湿下におけるキャリア飛散の発生を抑制することができるキャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤を提供することができる。
以下、本件発明に係るキャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤の実施の形態を説明する。なお、本明細書において、フェライト粒子、キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤は、特記しない限り、それぞれ個々の粒子の集合体、つまり粉体を意味するものとする。なお、以下に説明するキャリア芯材を構成するフェライト粒子は、電子写真現像剤のキャリア芯材に限らず、磁性インク、磁性流体、磁性フィラー、ボンド磁石用フィラー及び電磁波シールド材用フィラー等の各種機能性フィラー、電子部品材料等の各種用途に用いることができる。
1.キャリア芯材
まず、本件発明に係るキャリア芯材は、組成式(MO)(Fe(但し、MはMnである、又は、MnとFe,Mg,Cu,Zn,Ni,Liからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、x+y=100mol%)で表されるフェライト粒子により構成され、Laを含むことを特徴とする。
本件発明者は、上記組成式で表されるフェライト粒子により構成されるキャリア芯材において、La(ランタン)を含ませることにより、現像メモリーが良好で高温高湿下におけるキャリア飛散の発生を抑制することができることを見出した。その明確な機構は定かではないが、以下のように考えられる。
上記組成式で表されるフェライトはスピネル型結晶構造を有する。Laのイオン半径は、Mn、Mg等の上記Mに該当する元素(以下、「M元素」と称する。)のイオン半径と比較すると大きい。そのため、Laはスピネル型結晶相には取り込まれず、粒界に偏析しやすくなる。粒界に偏析したLaは、FeやM元素と固相反応し、La-Fe化合物やLa-M化合物を生成すると考えられる。LaやこれらのLa化合物を含むことで、これらを含まない場合と比較すると電荷がリークしにくい高抵抗のフェライト粒子が得られやすくなる。また、粒界にLaやこれらのLa化合物が存在すると、スピネル型結晶相の成長が抑制されて表面に適度な凹凸が生じると考えられる。その結果、トナーとの摩擦帯電を良好に行わせることができると考えられる。また、粒界にLaやLa化合物が存在すると、トナーとの摩擦帯電時の電荷移行がスムーズに行われ、帯電立ち上がり性の良好なキャリア芯材が得られると考えられる。さらに、上記組成式において、MとしてMnを含む組成とすることで他の元素を使用した場合と比較して高磁化高抵抗のキャリア芯材を得ることができ、La添加による上記効果を顕著にすることができる。以下、当該キャリア芯材についてより詳細に説明する。
1-1.フェライト組成
上述のとおり、当該キャリア芯材を構成するフェライト粒子は、(MO)(Fe(但し、MはMnである、又は、MnとFe,Mg,Cu,Zn,Ni,Liからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、x+y=100(mol%))の組成式で表される。このようなスピネル型結晶構造を有するフェライトは軟磁性を示し、抵抗などの電気特性の調整も容易であることから、電子写真現像剤用キャリア芯材に好適である。
特に、MはMnである、又は、MはMn及びMgであることが好ましい。
Mnを必須の組成とすることにより、低磁場側の磁化を高くすることができる。また、Mnを含む組成とすることにより、本焼成後の炉出の際のフェライトの再酸化を防止することができる。また、Mgを含む組成とすることにより、高抵抗のフェライト粒子を得ることがより容易になる。
さらに、当該フェライト粒子は、(MnO)(MgO)(Fe(但し、25≦a≦55、0≦b≦20、45≦c≦65、a+b+c=100(mol%))の組成式で表されることがより好ましい。
Mnの含有量を25mol%以上とすることで、相対的にFeの含有量が増加するのを抑制し、当該フェライト粒子中のマグネタイト成分の含有割合が大きくなるのを抑制することができる。そのため、低磁場側の磁化の低下を抑制し、キャリア付着の発生を抑制することができる。また、電子写真印刷を行う上で良好な抵抗値に調整することが容易になるため、カブリの発生や階調性の悪化、白抜け等の画像欠陥の発生を抑制することができる。さらに、トナー消費量を適正に保つことができる。Mnの含有量を55mol%以下とすることで抵抗が高くなりすぎ、白抜け等の画像欠陥が発生するのを抑制できる。
Mgの含有量は20mol%以下であることが好ましい。Mgの含有量は0mol%であってもよいが、Mgを含有する組成とすることで、上述のとおり、高抵抗のフェライト粒子を得ることがより容易になる。このとき、Mgの含有量を2mol%以上とすることで、Feの含有量に対してMnの含有量が適切になり、フェライト粒子の磁化や抵抗を電子写真印刷を行う上で良好な範囲内に調整することがさらに容易になる。そのため、カブリの発生や階調性の悪化、はけ筋の発生、キャリア飛散等の画像欠陥の発生を抑制することができる。さらに、Mg原料として水酸化マグネシウムを用いたときに、当該フェライト粒子を製造する際の焼成温度が低いと、フェライト粒子に水酸基が残存する場合がある。Mgの含有量を20mol%以下とすることで、原料に起因して存在する残存水酸基の量を低減することができる。そのため、残存水酸基により当該フェライト粒子の帯電量や抵抗といった電気的特性が雰囲気湿度の影響を受けて変動するのを抑制し、当該フェライト粒子の電気的特性の環境依存性をより良好にすることができる。
当該フェライト粒子は酸化第二鉄を主成分とする磁性酸化物である。従って、基本的には、a<cであり、Feの含有量を45mol%以上65mol%以下とすることで、フェライト粒子の磁化や抵抗を電子写真印刷を行う上で良好な範囲内に調整することが容易になる。
1-2.La含有量
当該キャリア芯材はLaを含むことで上記効果が得られる。電子写真現像剤のキャリアに呈した磁気特性、電気特性等が得られる限りLa含有量が限定されるものではないが、概ね0.01mol%以上2.5mol%以下であることが好ましい。但し、ここでいうLa含有量は、当該フェライト粒子に含まれるFe、M元素の酸化物MO換算での総量を100molとしたときのLa元素の含有量をいう。
また、La含有量は、各フェライト粒子における元素組成をICP質量分析により求めた上で、上記のようにしてLa元素の含有量をmol%で表した値とした。
La含有量が2.5mol%を超えると、Laを含有することにより得られる上記効果が飽和する。また、La含有量が2.5mol%を超えて大きく増加すると、La含有量がFeやM元素に対して相対的に大きくなり、格子欠損等のスピネル型結晶構造に欠陥が生じたり、粒界におけるLa化合物の構造に欠陥が生じ、粒界に隙間が生じるなどのおそれがある。このような構造欠陥が生じることで電荷のリークが生じやすくなり、帯電立ち上がりが悪化するおそれがある。また、帯電付与能力に対して電荷のリークが勝ると、帯電量自体も低下し、高帯電なキャリアを得ることが困難になる。さらにLa含有量が多くなるにつれて抵抗値が低下する傾向にある。また、流動度も低下する傾向にある。そのため、La含有量が多くなると帯電立ち上がりが低下するため好ましくない。
La添加による所期の効果を得る上で、La含有量は0.05mol%以上2.0mol%以下であることが好ましい。特に、帯電立ち上がりの良好な電子写真現像剤を得るには、1.0mol%以下であることが好ましく、La含有量が0.8mol%以下であることが好ましく、0.6mol%以下であることがより好ましく、0.5mol%以下であることがさらに好ましい。
1-3.Sr/Ca
当該キャリア芯材は、Laと共に、Sr又はCaを0.1mol%以上2.0mol%以下含むことが好ましい。スピネル型結晶構造を有するフェライト粒子に、Sr又はCaを微量に含有させることで、粒界にこれらの元素が偏析して、Feと固相反応することでSrフェライト又はCaフェライト等のSr-Fe化合物又はCa-Fe化合物が生成される。また、Laのイオン半径と、Sr及びCaのイオン半径は同程度であるため、Sr又はCaを添加することで、LaはSr-Fe化合物又はCa-Fe化合物に一部が取り込まれる場合もあるが、相対的にFeやM元素が多いため、La-Fe化合物やLa-M化合物が生成される。これらの化合物が生成することで、スピネル型結晶相の成長が抑制されるため、表面の凹凸化が促進される。Sr又はCaの含有量が2.0mol%を超えて多くなると、流動性の低下や磁化の低下、原料中の塩素成分がSr塩化物、Ca塩化物となって残留しやすく、帯電付与性の低下を招く点から好ましくない。
Sr又はCaの含有量についても、当該フェライト粒子に含まれるFe、M元素の酸化物MO換算での総量を100molとしたときのSr元素又はCa元素の含有量をいう。
1-4.磁気特性
上記キャリア芯材について、1K・1000/4π・A/mの磁場をかけたときのVSM測定による飽和磁化は概ね55Am/kg以上70Am/kg以下の範囲となる。飽和磁化が55Am/kg以上70Am/kg以下の範囲になると、芯材の磁力が高く、低磁化に起因するキャリア飛散を良好に抑制することができ、緻密な穂を形成することで均一にトナーを抱え込むことができる。上記組成式で表れるフェライト粒子では、飽和磁化と電気抵抗はトレードオフの関係にあるが、次に説明するとおり、Laを上記範囲で含有させることで、高画質の電子写真印刷を良好に行う上で好適な飽和磁化を達成しつつ、従来よりも電荷のリークが起こりにくい高抵抗のキャリア芯材を得ることができ、高速印刷を行う際に帯電立ち上がりの良好な電子写真現像剤を得ることができる。より好ましい範囲としては飽和磁化が58Am/kg以上67Am/kg以下が望ましい。
1-5.電気的特性
上記キャリア芯材は、Laを上記範囲で含有させることにより、電極間距離6.5mm及び印加電圧1000Vで測定したときの、常温常湿環境(23℃相対湿度55%)下での抵抗値が概ね1.0×10(Ω)以上1.0×10(Ω)以下の値を示す。すなわち、その対数値(logΩ)が7.0以上9.0以下となり、高抵抗のキャリア芯材を得ることができる。このように高抵抗のキャリア芯材を用いて、その表面に樹脂被覆層を設けて電子写真現像剤用キャリアとすれば、高帯電量が得られ、帯電立ち上がりも良好にすることができる。これと同時にトナーとの攪拌時に樹脂被覆層が剥離し、芯材が露出したときも電荷注入によるキャリア飛散を抑制することができる。
1-6.粉体特性
(1)見掛密度(AD)
当該キャリア芯材の見掛密度(g/cm)は2.15以上2.40以下であることが好ましい。
ここでいう見掛密度は、漏斗法によりJIS Z 2504:2012に準拠して測定した値をいう。キャリア芯材の見掛密度が上記式で表される範囲内であると、内部空孔が少なく強度が高いため、例えば、高速印刷時等にトナーとの混合攪拌時に強い機械的ストレスが加わっても割れや欠けを防ぐことができる。そのため、キャリア飛散等を抑制し、高速印刷時にも良好な画像特性を得ることができる。
これに対して、見掛密度が2.15未満になると、例えば、高速印刷時などにトナーとの混合攪拌時に強い機械的ストレスが加わると、割れや欠けが生じるおそれがある。キャリアの割れや欠けが生じると、キャリア飛散による画像欠陥が生じたり、感光体ドラムや定着ローラに付着してこれらを損傷するおそれがある。一方、見掛密度が2.40を超えると、内部空孔は少なくなるが過焼結により結晶粒が粗大化する。このとき、LaやLa化合物が結晶粒界に偏析していると、粒界を起点として割れや欠けが生じやすくなり、キャリア飛散に伴う画像欠陥や感光体ドラムや定着ローラの損傷等を生じるおそれがあるため好ましくない。
(2)BET比表面積
当該キャリア芯材のBET比表面積(m/g)は0.07以上0.150以下であることが好ましい。
ここでいうBET比表面積は、例えば、比表面積測定装置(型式:Macsorb HM model-1208(マウンテック社製)を用いて測定した値とすることができる。当該BET比表面積が上記範囲内であると表面の凹凸が粒径に対して適正な範囲内となる。そのため、当該キャリア芯材の表面を樹脂で良好に被覆することができる。また、粒径に対する表面の凹凸差が小さくなるため、表面に機械的ストレスが加えられた際に凸部に負荷が集中するのを抑制し、割れや欠けを防ぐことができる。そのため、当該キャリア芯材を用いて電子写真現像剤用キャリアを得ることで、トナーとの混合攪拌時に表面から樹脂が剥離することを抑制でき、キャリアの割れや欠けを防いで、キャリア飛散等を防ぐことができる。
これに対して、BET比表面積が0.07未満である場合は、粒径に対するフェライト粒子表面の凹凸が少なくなり、或いは、小さくなりすぎるため、当該キャリア芯材の表面を樹脂で被覆した際に、樹脂がトナーとの混合時等に剥離し易くなる。キャリアの表面から樹脂が剥離すると、その部分は芯材が露出する。すなわち、磁性粒子であるフェライト粒子の表面が露出するため、キャリア飛散や帯電性低下による画像欠陥が生じ易くなる。一方、BET比表面積が0.20を超えると、粒径に対して表面の凹凸が多く、或いは、大きくなるため、流動性が悪化したり、凸部を樹脂で被覆することが困難になり、凸部が露出する場合がある。そのため、トナーに対する十分な帯電付与性を有するキャリアを得ることができない場合がある。また、表面の凹凸が大きくなると、トナーとの混合時等にキャリア表面の凸部に機械的ストレスが加わるなどして、凸部に負荷が集中し、キャリアの割れ・欠けが生じやすくなるため好ましくない。すなわち、現像剤使用時におけるキャリアの強度を維持することができない場合があり、好ましくない。
(3)体積平均粒径(D50
当該フェライト粒子を電子写真現像剤用キャリアの芯材として用いる場合、その体積平均粒径(D50)は24μm以上40μm以下であることが好ましい。但し、ここでいう体積平均粒径は、レーザ回折・散乱法によりJIS Z 8825:2013に準拠して測定した値をいう。体積平均粒径が当該範囲内であると、トナーに対する帯電付与性が高く、長期間に亘って当該帯電付与性を維持することができる。そのため、電子写真現像剤の長寿命化を図ることができる。
これに対して、当該フェライト粒子の体積平均粒径(D50)が24μm未満であると、粒径が小さいため、キャリア飛散が生じやすくなる。また、当該フェライト粒子の体積平均粒径(D50)が24μm未満であると、粒径が小さいため、当該フェライト粒子が凝集しやすくなる。当該フェライト粒子を芯材とし、その表面に樹脂を被覆してキャリアとする際に、当該フェライト粒子が凝集していると、個々のフェライト粒子の表面を良好に樹脂で被覆することができなくなる。その後、現像剤の製造時或いは使用時に、フェライト粒子の凝集がほぐれると、当該現像剤は樹脂が被覆されていない領域の大きいキャリアの含有率が高くなる。そのため、このようなフェライト粒子を芯材とするキャリアを用いて現像剤を製造すると、トナーに対する十分な帯電付与性を得られない場合があるため好ましくない。
一方、当該フェライト粒子の体積平均粒径(D50)が40μmを超えると、当該粉体を構成する一つ一つの粒子の粒径が大きくなる。そのため、体積平均粒径(D50)が小さいフェライト粒子と比較すると、粉体全体としてみたときにトナーとの摩擦帯電に寄与するキャリアの表面積が小さくなる。そのため、トナーに対する十分な帯電付与性が得られなくなる場合がある。これを改善するために、個々のフェライト粒子の表面に凹凸を付与して、個々のフェライト粒子の表面積を増加させると、トナーとの摩擦帯電に寄与するキャリアの表面積を増加させることができる。この場合、トナーに対する帯電付与性は向上するが、トナーとの混合時等にキャリア表面の凸部に機械的ストレスが加わるなどして、キャリアの割れ・欠けが生じやすくなるため好ましくない。すなわち、現像剤使用時におけるキャリアの強度を維持することができない場合があり、好ましくない。
(4)流動度(FR)
当該フェライト粒子の流動度は22sec/50g以上42sec/50g以下であることが好ましい。当該フェライト粒子の流動度が当該範囲内であると、当該フェライト粒子を電子写真現像剤用芯材としてキャリアを得たときに、キャリアの流動性が良好であり、トナーとの接触頻度及び接触強度を確保することができる。
ここでいう流動度(FR)はJIS Z2502:2012に準拠して測定した値を言う。
2.電子写真現像剤用キャリア
次に、本件発明に係る電子写真現像剤用キャリアについて説明する。本発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記フェライト粒子と、当該フェライト粒子の表面に設けられた樹脂被覆層とを備えることを特徴とする。すなわち、上記フェライト粒子は、電子写真現像剤用キャリアの芯材として用いられることを特徴とする。フェライト粒子については上述したとおりであるため、ここでは主として樹脂被覆層について説明する。
(1)被覆樹脂の種類
樹脂被覆層を構成する樹脂(被覆樹脂)の種類は、特に限定されるものではない。例えば、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フッ素アクリル樹脂、アクリル-スチレン樹脂、シリコーン樹脂等を用いることができる。また、シリコーン樹脂等をアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹脂等の各樹脂で変性した変成シリコーン樹脂等を用いてもよい。例えば、トナーとの撹拌混合時に受ける機械的ストレスによる樹脂剥離を抑制するという観点からは、被覆樹脂は熱硬化性樹脂であることが好ましい。当該被覆樹脂に好適な熱硬化性樹脂として、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂及びそれらを含有する樹脂等が挙げられる。但し、上述のとおり、被覆樹脂の種類は特に限定されるものではなく、組み合わせるトナーの種類や使用環境等に応じて、適宜適切なものを選択することができる。
また、1種類の樹脂を用いて樹脂被覆層を構成してもよいし、2種類以上の樹脂を用いて樹脂被覆層を構成してもよい。2種類以上の樹脂を用いる場合は、2種類以上の樹脂を混合して1層の樹脂被覆層を形成してもよいし、複数層の樹脂被覆層を形成してもよい。例えば、フェライト粒子の表面に、フェライト粒子と密着性の良好な第一の樹脂被覆層を設け、当該第一の樹脂被覆層の表面に、当該キャリアに所望の帯電付与性能を付与するための第二の樹脂被覆層を設けることなども好ましい。
(2)樹脂被覆量
フェライト粒子の表面を被覆する樹脂量(樹脂被膜量)は、芯材として用いるフェライト粒子に対して0.1質量%以上10質量%以下であることが好ましい。当該樹脂被覆量が0.1質量%未満であると、フェライト粒子の表面を樹脂で十分被覆することが困難になり、所望の帯電付与能力を得ることが困難になる。また、当該樹脂被覆量が10質量%を超えると、製造時にキャリア粒子同士の凝集が発生してしまい、歩留まり低下等の生産性の低下と共に、実機内での現像剤の流動性或いは、トナーに対する帯電付与性等の現像剤特性が変動するため好ましくない。
(3)添加剤
樹脂被覆層には、導電剤や帯電制御剤等のキャリアの電気抵抗や帯電量、帯電速度をコントロールすることを目的とした添加剤が含まれていてもよい。導電剤としては、例えば、導電性カーボン、酸化チタンや酸化スズ等の酸化物、又は、各種の有機系導電剤を挙げることができる。但し、導電剤の電気抵抗は低いため、導電剤の添加量が多くなりすぎると、電荷リークを引き起こしやすくなる。そのため、導電剤の含有量は、被覆樹脂の固形分に対して0.25質量%以上20.0質量%であることが好ましく、0.5質量%以上15.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
帯電制御剤としては、トナー用に一般的に用いられる各種の帯電制御剤や、シランカップリング剤が挙げられる。これらの帯電制御剤やカップリング剤の種類は特に限定されないが、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、有機金属錯体、含金属モノアゾ染料等の帯電制御剤や、アミノシランカップリング剤やフッ素系シランカップリング剤等を好ましく用いることができる。帯電制御剤の含有量は、被覆樹脂の固形分に対して好ましくは0.25質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、0.5質量%以上15.0質量%以下であることがより好ましく、1.0質量%以上10.0質量%以下であることがさらに好ましい。
3.電子写真現像剤
次に、本件発明に係る電子写真現像剤の実施の形態について説明する。当該電子写真現像剤は、上記電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含む。
当該電子写真現像剤を構成するトナーとして、例えば、重合法により製造される重合トナー及び粉砕法によって製造される粉砕トナーのいずれも好ましく用いることができる。これらのトナーは各種の添加剤を含んでいてもよく、上記キャリアと組み合わせて電子写真現像剤として使用することができる限り、どのようなものであってもよい。
トナーの体積平均粒径(D50)は2μm以上15μm以下であることが好ましく、3μm以上10μm以下であることがより好ましい。トナーの体積平均粒径(D50)が当該範囲内であると、高画質な電子写真印刷を行うことができる電子写真現像剤を得ることができる。
キャリアとトナーとの混合比、すなわちトナー濃度は、3質量%以上15質量%以下であることが好ましい。トナーを当該濃度で含む電子写真現像剤は、所望の画像濃度が得られやすく、カブリやトナー飛散をより良好に抑制することができる。
一方、当該電子写真現像剤を補給用現像剤として用いる場合には、キャリア1質量部に対してトナー2質量部以上50質量部以下であることが好ましい。
上記電子写真現像剤は、磁気ドラム等にキャリアを磁力により吸引付着させてブラシ状にしてトナーを搬送し、バイアス電界を付与しながら、感光体上等に形成された静電潜像にトナーを付着させて可視像を形成する磁気ブラシ現像法を適用した各種電子写真現像装置に好適に用いることができる。当該電子写真現像剤は、バイアス電界を付与する際に、直流バイアス電界を用いる電子写真現像装置だけでなく、直流バイアス電界に交流バイアス電界を重畳した交番バイアス電界を用いる電子写真現像装置にも用いることができる。
4.製造方法
以下では、本件発明に係るフェライト粉、電子写真現像剤用キャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤の製造方法について説明する。
4-1.キャリア芯材
本件発明に係るキャリア芯材は、次のようにして製造することができる。
まず、上記組成式((MO)(Fe(但し、MはMnである、又は、MnとFe,Mg,Cu,Zn,Ni,Liからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、x+y=100mol%))で表される所望のフェライト組成となるように原料を適量秤量した後、ボールミル又は振動ミル等で0.5時間以上、好ましくは1時間以上20時間以下粉砕混合する。
具体的には、Feと、所望のM元素がそれぞれx、yの値となるようにそれぞれの原料を秤量し、粉砕混合する。Fe原料としては、Feを好適に用いることができる。M元素原料としては、各M元素の酸化物、水酸化物、炭酸塩などを用いることができる。例えば、M元素がMnである場合、MnO、Mn、Mn及びMnCOなどをMn原料(M元素原料)として用いることができる。M元素がMgである場合、Mg(OH)、MgCOなどをMg原料(M元素原料)として用いることができる。M元素がその他の元素である場合も同様である。
また、Laの含有量が上記範囲内の所望の量となるようにLa原料を秤量して、Fe原料及びM元素原料に添加する。Sr又はCaを添加する場合も、同様に上記範囲内の所望の量となるようにSr原料又はCa原料を秤量して、Fe原料及びM元素原料に添加する。
La原料としては、La(酸化ランタン(III))又はLa(CO等を用いることができる。Sr原料としては、SrO、Sr(OH)、SrCOなどを用いることができる。Ca原料としては、CaO、Ca(OH)、CaCOなどを用いることができる。
このように原料を粉砕混合して得られたスラリーに、必要に応じて分散剤、バインダー等を添加し、2ポイズ以上4ポイズ以下に粘度調整することが好ましい。この際、バインダーとしてポリビニルアルコールやポリビニルピロリドンを用いることができる。必要に応じて、フェライト化反応を進めるために800℃~1200℃で仮焼成を行うこともできる。仮焼成は、秤量した原料を乾式のメディアミル(振動ミル、1/8インチ径のステンレスビーズ)で2時間~24時間粉砕し、得られた粉砕物をローラーコンパクターによりぺレットにし、大気下にて800℃~1200℃で行われる。得られた仮焼成物をさらにボールミル又は振動ミル等で粉砕した後に上述のスラリー化を行う。
上記のように調整されたスラリーを、スプレードライヤーを用いてスラリーを噴霧し、乾燥させることで造粒物を得る。この際、造粒条件としては、吐出量を20Hz以上50Hz以下、アトマイザーディスク回転数を11000rpm以上20000rpm以下、乾燥温度を100℃以上500℃以下の範囲とすることが好ましい。例えば、上記見掛密度が上記範囲内のフェライト粒子を得るには、アトマイザーディスク回転数を11000rpm以上16000rpm以下、乾燥温度を150℃以上300℃以下とすることが好ましい。
次に、上記造粒物を焼成する前に分級し、当該造粒物に含まれる微細粒子を除去することが粒度の揃ったフェライト粒子を得る上で好ましい。造粒物の分級は、既知の気流分級や篩等を用いて行うことができる。
次に、分級された造粒物を焼成する。造粒物は必要に応じてバインダーなどを除去するため一次焼成した後に、本焼成を行うことが好ましい。一次焼成を行う場合、その焼成温度は600℃以上1100℃以下にすることが好ましい。
また、本焼成は、不活性雰囲気又は弱酸化性雰囲気下で、1100℃以上1300℃以下の温度で4時間以上24時間以下保持することにより、行うことが好ましい。焼成温度が1100℃未満である焼結が進みにくく、内部空孔が存在しやすくなり強度が低下する恐れがある。また焼成温度が1300℃を超えると過剰に焼結が進み、形状が悪化するため流動性が低下する恐れがある。上記本焼成温度に至るまでの昇温速度としては100℃/h以上500℃/h以下の範囲が好ましい。また冷却速度については、得られたフェライト粒子の表面の凹凸や粒子形状に影響を与えぬように残留塩素を除去するため、本焼成温度から900℃までの間は、50℃/時以上150℃/時以下、900℃以下では25℃/時以上60℃/時以下とすることが好ましい。
その後、焼成物を解砕、分級を行ってフェライト粒子を得る。分級方法としては、既存の風力分級、メッシュ濾過法、沈降法等を用いて所望の粒子径に粒度調整する。乾式回収を行う場合は、サイクロン等で回収することも可能である。粒度調整を行う際は前述の分級方法を2種類以上選んで実施してもよく、1種類の分級方法で条件を変更して粗粉側粒子と微粉側粒子を除去してもよい。
その後、必要に応じて、フェライト粒子の表面を低温加熱することで表面酸化処理を施し、フェライト粒子の表面抵抗を調整することができる。表面酸化処理は、ロータリー式電気炉、バッチ式電気炉等を用い、大気等の酸素含有雰囲気下で、400℃以上730℃以下、好ましくは450℃以上650℃以下でフェライト粒子に熱処理を施すことにより行うことができる。表面酸化処理時の加熱温度が400℃よりも低い場合は、フェライト粒子表面を十分に酸化することができず、所望の表面抵抗特性が得られない場合がある。一方、加熱温度が730℃よりも高い場合、マンガン含有フェライトでは、マンガンの酸化が進みすぎ、フェライト粒子の磁化が低下するため好ましくない。フェライト粒子の表面に均一に酸化被膜を形成するには、ロータリー式電気炉を用いることが好ましい。但し、当該表面酸化処理は任意の工程である。
4-2.電子写真現像剤用キャリア
本件発明に係る電子写真現像剤用キャリアは、上記フェライト粒子により構成されたキャリア芯材の表面に樹脂被覆層を設けたものである。樹脂被覆層を構成する樹脂は上述したとおりである。フェライト粒子の表面に樹脂被覆層を形成する際には、公知の方法、例えば刷毛塗り法、流動床によるスプレードライ法、ロータリドライ方式、万能攪拌機による液浸乾燥法等を採用することができる。フェライト粒子の表面に対する樹脂の被覆面積の割合(樹脂被覆率)を向上させるためには、流動床によるスプレードライ法を採用することが好ましい。いずれの方法を採用する場合であっても、キャリア芯材に対して、1回又は複数回樹脂被覆処理を行うことができる。樹脂被覆層を形成する際に用いる樹脂被覆液には、上記添加剤を含んでいてもよい。また、キャリア芯材表面における樹脂被覆量は上述したとおりであるため、ここでは説明を省略する。
キャリア芯材の表面に樹脂被覆液を塗布した後、必要に応じて、外部加熱方式又は内部加熱方式により焼き付けを行ってもよい。外部加熱方式では、固定式又は流動式の電気炉、ロータリー式電気炉、バーナー炉などを用いることができる。内部加熱方式では、マイクロウェーブ炉を用いることができる。被覆樹脂にUV硬化樹脂を用いる場合は、UV加熱器を用いる。焼き付けは、被覆樹脂の融点又はガラス転移点以上の温度で行うことが求められる。被覆樹脂として、熱硬化性樹脂又は縮合架橋型樹脂等を用いる場合は、これらの樹脂の硬化が十分進む温度で焼き付ける必要がある。
4-3.電子写真現像剤
次に、本発明に係る電子写真現像剤の製造方法について説明する。
本発明に係る電子写真現像剤は、上記電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含む。トナーは上述したとおり、重合トナー及び粉砕トナーのいずれも好ましく用いることができる。
重合トナーは、懸濁重合法、乳化重合法、乳化凝集法、エステル伸長重合法、相転乳化法等の公知の方法で製造することができる。例えば、界面活性剤を用いて着色剤を水中に分散させた着色分散液と、重合性単量体、界面活性剤及び重合開始剤を水性媒体中で混合撹拌し、重合性単量体を水性媒体中に乳化分散させて、撹拌、混合しながら重合させた後、塩析剤を加えて重合体粒子を塩析させる。塩析によって得られた粒子を、濾過、洗浄、乾燥させることにより、重合トナーを得ることができる。その後、必要により乾燥されたトナー粒子に外添剤を添加してもよい。
さらに、この重合トナー粒子を製造するに際しては、重合性単量体、界面活性剤、重合開始剤、着色剤等を含むトナー組成物を用いる。当該トナー組成物には、定着性改良剤、帯電制御剤を配合することができる。
粉砕トナーは、例えば、バインダー樹脂、着色剤、帯電制御剤等を、例えばヘンシェルミキサー等の混合機で充分混合し、次いで二軸押出機等で溶融混練して均一分散し、冷却後に、ジェットミル等により微粉砕化し、分級後、例えば風力分級機等により分級して所望の粒径のトナーを得ることができる。必要に応じて、ワックス、磁性粉、粘度調節剤、その他の添加剤を含有させてもよい。さらに分級後に外添剤を添加することもできる。
次に、実施例および比較例を示して本件発明を具体的に説明する。但し、本件発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)キャリア芯材
実施例1では、Fe原料、Mn原料及びMg原料をそれぞれ、モル比でFe:50.0、MnO換算:40.0、MgO換算:10.0となるように秤量した。また、これらのフェライト原料:100に対してモル比でLa:0.30になるようにLa原料を秤量した。ここで、Fe原料として酸化第二鉄、MnO原料としては四酸化三マンガン、MgO原料としては酸化マグネシウム、La原料としては酸化ランタン(III)をそれぞれ用いた。
秤量した原料に、水を加えてビーズミル等を用いて微粉砕しスラリーを得た。得られたスラリーの粒径(粉砕の一次粒子径)をレーザ回折式粒度分布測定装置(LA-950、株式会社堀場製作所)で測定したところ、D50は約2.2μm、D90は3.3μmであった。
さらに、上記のようにして調製したスラリーに分散剤を適量添加し、バインダーとしてPVA(ポリビニルアルコール)を固形分(スラリー中の原料重質量に対して0.4質量%添加し、次いでスプレードライヤーにより造粒、乾燥した。得られた造粒物の粒度調整を行った。
その後、トンネル式電気炉により、焼成温度(保持温度)1230℃、酸素濃度0.3体積%雰囲気下で3時間保持することにより造粒物の本焼成を行った。このとき、昇温速度を150℃/時とした。また、冷却速度は焼成温度から900℃までの間を110℃/時とし、900℃以下では50℃/時とした。上述のとおり、残留塩素を除去しつつ、表面の凹凸や形状に影響を与えぬようにするためである。得られた焼成物をハンマークラッシャーにより解砕し、さらにジャイロシフター(振動篩機)及びターボクラシファイア(気流分級機)により分級して粒度調整を行い、磁力選鉱により低磁力品を分別し、フェライト粒子を得た。
得られたフェライト粒子を、熱間部と、当該熱間部に後続する冷却部とを備えるロータリー式の電気炉により表面酸化処理を行い、続いて冷却することにより、表面酸化処理が施されたフェライト粒子を得た。表面酸化処理では、熱間部では大気雰囲気下、450℃でフェライト粒子の表面に酸化被膜を形成した。実施例1のフェライト粒子の主たる製造条件を表1に示す。
(2)電子写真現像剤用キャリア
上記フェライト粒子を芯材とし、当該フェライト粒子に対して、以下のようにシリコーン樹脂を被覆して、実施例1のキャリアを得た。
まず、シリコーン樹脂とトルエンとを混合したシリコーン樹脂溶液(樹脂固形分10質量%)を調製した。この樹脂溶液と上記実施例1のフェライト粒子とを万能撹拌機によって混合することによりフェライト粒子の表面を当該樹脂溶液で被覆した。その際、フェライト粒子に対して樹脂固形分が0.5質量%となる量の樹脂溶液を用いた。続いて、樹脂溶液が付着したフェライト粒子を熱交換型撹拌加熱装置により、220℃で2時間撹拌しながら加熱し、樹脂溶液に含まれる揮発成分を揮発させてフェライト粒子を乾燥させた。これにより、フェライト粒子の表面に樹脂被覆層を備える実施例1の電子写真現像剤用キャリアを得た。
(3)電子写真現像剤
上記電子写真現像剤用キャリアとトナーとをターブラミキサーを用いて30分間撹拌して混合して現像剤(トナー濃度7.0重量%)を得た。ここで、トナーはフルカラープリンターに使用されている市販の負極性トナー(シアントナー、平均粒径約6.0μm)を用いた。
本実施例では、焼成温度を1180℃にした点を除いて実施例1と同様にして、実施例2のキャリア芯材を製造した。実施例2の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、焼成温度を1280℃にした点を除いて実施例1と同様にして、実施例3のキャリア芯材を製造した。実施例3の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、モル比で上記フェライト原料:100に対してLa:0.01になるようにLa原料を秤量した点を除いて実施例1と同様にして、実施例4のキャリア芯材を製造した。実施例4の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、モル比で上記フェライト原料:100に対してLa:0.05になるようにLa原料を秤量した点を除いて実施例1と同様にして、実施例5のキャリア芯材を製造した。実施例5の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、モル比で上記フェライト原料:100に対してLa:1.00になるようにLa原料を秤量した点を除いて実施例1と同様にして、実施例6のキャリア芯材を製造した。実施例6の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、モル比で上記フェライト原料:100に対してLa:2.00になるようにLa原料を秤量した点を除いて実施例1と同様にして、実施例7のキャリア芯材を製造した。実施例7の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、モル比で上記フェライト原料:100に対してLa:2.20になるようにLa原料を秤量した点を除いて実施例1と同様にして、実施例8のキャリア芯材を製造した。実施例8の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、Laに加えて、モル比で上記フェライト原料:100に対してSr:0.1になるようにSr原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、実施例9のキャリア芯材を製造した。但し、Sr原料としてはSrCOを用いた。なお、後述する実施例10、実施例11、比較例3、比較例6及び比較例7についても同様にSrCOをSr原料として用いた。実施例9の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、Laに加えて、モル比で上記フェライト原料:100に対してSr:0.5になるようにSr原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、実施例10のキャリア芯材を製造した。実施例10の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、Laに加えて、モル比で上記フェライト原料:100に対してSr:2.0になるようにSr原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、実施例11のキャリア芯材を製造した。実施例11の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、Laに加えて、モル比で上記フェライト原料:100に対してCa:0.5になるようにCa原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、実施例12のキャリア芯材を製造した。但し、Ca原料としてはCaCOを用いた。また、後述する比較例4及び比較例5についても同様にCaCOをCa原料として用いた。実施例12の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、Fe原料及びMn原料をそれぞれ、モル比でFe:65.0、MnO換算:35.0となるように秤量し、Mg原料を用いなかった点を除いて実施例1と同様にして、実施例13のキャリア芯材を製造した。実施例13の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
本実施例では、Fe原料、Mn原料及びMg原料をそれぞれ、モル比でFe:60.0、MnO換算:39.5、MgO換算:0.5となるように秤量した点を除いて実施例1と同様にして、実施例14のキャリア芯材を製造した。実施例14の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
比較例
[比較例1]
本比較例では、Laを添加しなかった点を除いて実施例1と同様にして、比較例1のフェライト粒子を製造した。比較例1の主たる製造条件を表1に示す。また、当該フェライト粒子を芯材として用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
[比較例2]
本比較例では、Laを添加せず、焼成温度を1150℃にした点を除いて実施例1と同様にして、比較例2のキャリア芯材を製造した。比較例2の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
[比較例3]
本比較例では、Laを添加せず、モル比で上記フェライト原料:100に対してSr:0.5になるようにSr原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、比較例3のCを製造した。比較例3の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
[比較例4]
本比較例では、Laを添加せず、モル比で上記フェライト原料:100に対してCa:0.5になるようにCa原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、比較例4のキャリア芯材を製造した。比較例4の主たる製造条件を表1に示す。また、当該フキャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
[比較例5]
本比較例では、Fe原料及びMg原料をそれぞれ、モル比でFe:80.0、MnO換算:20.0となるように秤量し、Mn原料を用いず、Laを添加しなかった一方、モル比で上記フェライト原料:100に対してCa:1.0になるようにCa原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、比較例5のキャリア芯材を製造した。比較例5の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
[比較例6]
本比較例では、Fe原料及びMg原料をそれぞれ、モル比でFe:60.0、MgO換算:20.0となるように秤量し、Mn原料を用いず、モル比で上記フェライト原料:100に対してLa:1.0になるようにLa原料を秤量して添加した点を除いて実施例1と同様にして、比較例6のキャリア芯材を製造した。比較例6の主たる製造条件を表1に示す。また、当該キャリア芯材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして電子写真現像剤用キャリアを製造し、当該電子写真現像剤用キャリアを用いて電子写真現像剤を製造した。
〈評価〉
以上のようにして得た各実施例及び各比較例について、組成、残留塩素量、磁気的特性、電気的特性、粉体特性、画像特性について評価した。
以下、各評価項目について、評価方法/測定方法及び評価結果を述べる。
1.評価方法/測定方法
1-1.ICP質量分析(組成)
ICP質量分析では、まず、各実施例及び比較例で製造したフェライト粒子0.2gを秤量し、これに純水60mlに1Nの塩酸20ml及び1Nの硝酸20mlを加えたものを加熱し、フェライト粒子を完全溶解させた水溶液を準備し、ICP分析装置(島津製作所製ICPS-1000IV)を用いてFe、Mn、Mgの含有量、Srの含有量、Laの含有量(wt%)を測定し、各キャリア芯材を構成するフェライト粒子の組成を求めた。
1-2.残留塩素量
各実施例及び比較例で製造したフェライト粒子を試料とした。測定に際して、各試料を50.000g+0.0002g以内に正確に秤り、150mlガラス瓶に入れた。次に、フタル酸塩(pH4.01)50mlをガラス瓶に添加した。そして、イオン強度調整剤、1mlをガラス瓶に続けて添加し、蓋を閉めた。そして、ペイントシェ-カ-によりガラス瓶内の試料を10分間撹拌した。その後、150mlガラス瓶の底に磁石を当てキャリアが落ちないように注意しながらNo.5Bの濾紙を用いてPP製(50ml)の容器にろ過した。得られた上澄み液を、pHメーターにて電圧を測定した。同様に、検量線用に作成した塩素濃度別の溶液(純水、1ppm、10ppm、100ppm及び1000ppm)を測定し、それらの値から、試料の溶出塩素量を計算した。
1-3.磁気的特性
飽和磁化、残留磁化、保持力は、振動試料型磁気測定装置(型式:VSM-C7-10A(東英工業社製))を用いて測定した。具体的な測定手順は次のとおりである。まず、各実施例及び各比較例で製造したフェライト粒子を試料とし、内径5mm、高さ2mmのセルに試料を充填し上記装置にセットした。そして、磁場を印加し、1K・1000/4π・A/m(=1kOe)まで掃引した。次いで、印加磁場を減少させ、記録紙上にヒステリシスカーブを作成した。このカーブのデータより印加磁場が1K・1000/4π・A/mにおける磁化を読み取り、飽和磁化(σs)、残留磁化(σr)、及び保持力(Hc)を求めた。
1-4.電気的特性
各実施例及び各比較例で製造したフェライト粒子を試料とし、次の手順により常温常湿環境(23℃相対湿度55%)及び高温高湿環境(30℃相対湿度80%)下での抵抗値(Ω)を求めた。まず、電極間間隔6.5mmとし、非磁性の平行平板電極(10mm×40mm)を対向させて配置し、その間に試料を200mg充填した。試料は、平行平板電極に取り付けた磁石(表面磁束密度:1500Gauss、電極に接する磁石の面積:10mm×30mm)により平行平板電極間に保持させた。そして、互いに対向する平行平板電極間に1000Vの電圧を印加し、エレクトロメータ(KEITHLEY社製、絶縁抵抗計model16517A)を用いて測定した。その際、試料は上記常温常湿環境及び高温高湿環境にそれぞれ雰囲気温度及び湿度が調整された恒温恒湿室内に12時間以上暴露しておくものとした。
1-5.粉体特性
(1)表面粗さ(RZ)
各実施例及び比較例で製造したフェライト粒子を試料として、以下の方法で表面粗さRzを測定した。
まず、レーザーテック株式会社製ハイブリッドレーザーマイクロスコープmc2000を用いて測定対象粒子表面の3次元形状を取得した。サンプルの前処理として、スライドガラス上に両面テープを貼り、粘着面にフェライト粒子を振りかけてフェライト粒子をスライドガラス上に固定した。光源としてキセノンランプを用い、対物レンズの倍率を100倍とし、測定対象とするフェライト粒子(測定対象粒子)を選択し、その表面の3次元形状を装置付属のソフトウェアLMeye7のオート撮影機能により取得した。
上記のようにして取得した測定対象粒子の3次元画像上に15.0umの線分21本を0.75um間隔で引き、各線分上の測定断面曲線を抽出した。得られた各測定断面曲線に輪郭曲線フィルタによる補正をそれぞれ行い、粗さ曲線を取り出した。そして、輪郭曲線フィルタのカットオフ値として、粗さ成分とそれより短い波長成分を分離するλs、粗さ成分とうねり成分を分離するλcを用い、それぞれのカットオフ値をλs=0.0025mm、λc=0.0800mmをとし、得られた粗さ曲線から表面粗さRzを算出した。このようにして21本の線分に基づき得た値の平均値を各測定対象粒子のRzとした。
そして同様の手順で30粒子を測定対象粒子とし、測定対象粒子30粒子分の表面粗さRzの値の平均値を各実施例及び比較例のフェライト粒子の表面Rzとした。
(2)見掛密度(AD)
この見掛け密度の測定は、JIS Z2504:2012(金属粉の見掛密度試験法)に従って測定した。
(3)BET比表面積
各実施例及び各比較例で製造したフェライト粒子を試料とし、次の手順により比表面積測定装置(Macsorb HM model-1208、株式会社マウンテック)を用いてBET比表面積を求めた。まず、ガラスシャーレに20g程度の試料を取り分けた後、真空乾燥機で-0.1MPaまで脱気した。脱気し、ガラスシャーレ内の真空度が-0.1MPa以下に到達していることを確認した後、200℃で2時間加熱した。これらの前処理を施した試料を上記比表面積測定装置専用の標準サンプルセルに約5~7g収容した。標準サンプルセルに収容した試料の質量は精密天秤で正確に秤量した。そして、測定ポートに試料を収容した標準サンプルセルをセットし、温度10℃~30℃、相対湿度20%~80%で、1点法によりBET比表面積の測定を行った。測定終了時に試料の質量を入力し、算出された値をBET比表面積の測定値とした。
(4)体積平均粒径(D50
体積平均粒径(D50)は、日機装株式会社製マイクロトラック粒度分析計(Model9320-X100)を用いて、次のようにして測定した。各実施例及び各比較例で製造したフェライト粒子を試料とし、各試料10gと水80mlを100mlのビーカーに入れ、分散剤(ヘキサメタリン酸ナトリウム)を2滴~3滴添加し、超音波ホモジナイザー(SMT.Co.LTD.製UH-150型)を用い、出力レベル4に設定し、20秒間分散を行い、ビーカー表面にできた泡を取り除くことによりサンプルを調製し、当該サンプルを用いて、上記マイクロトラック粒度分析計によりサンプルの体積平均粒径を測定した。
(5)流動度(FR)
流動度の測定は、JIS Z 2502:2012(金属粉の流動度試験方法)に準拠して行った、その際、各実施例及び比較例で製造したフェライト粒子50gをオリフィス孔径2.63mmのロートに注ぎ、流下する時間(秒)を測定し、流動度とした。
1-6.画像特性
(1)現像メモリー
各実施例及び比較例で製造した電子写真用現像剤を実機(既存の電子写真現像装置)の現像剤ボックスに所定量充填し、白地、ベタ画像(全面黒色画像)、白地の画像を印刷した後に、再びベタ画像を印刷した。そして、1枚目に印刷したベタ画像と、2枚目に印刷したベタ画像についてそれぞれ反射濃度計(エックスライト社製 X-Rite962)を用いて、画像濃度を測定し、その差分から以下の基準で○、△、×の判定を行った。
〇:0.005未満
△:0.005以上0.015未満
×:0.015以上
(2)キャリア飛散
各実施例及び比較例で製造した電子写真用現像剤を用いてキャリア飛散量を次のようにして評価した。高温高湿環境(30℃相対湿度80%)に雰囲気温度及び湿度が調整された恒温恒湿室内にてフルカラー電子写真現像機(Ricoh社製imagio MP C2500)を用いて、適性露光条件下で1000(1k)試験画像の印刷を行った後、ベタ画像を3枚印刷した。そして、ベタ画像中のキャリア飛散量の合計を目視によってカウントし、以下の基準で○、△、×の判定を行った。
「○」:0個~5個
「△」:6個~10個
「×」:11個以上
2.評価結果
表2~表4に上記各評価項目の測定結果を示す。
(1)組成
ICP質量分析による各成分の含有割合を表2に示す。表2において、La、Sr、Caの含有割合は各フェライト粒子に含まれるFe、M元素の酸化物MOであるMnO、MgO換算での総量を100molとしたときのLa元素、Sr元素、又は、Ca元素の含有量(mol%)を示している。表2に示すとおり、実施例1~実施例14のキャリア芯材におけるLa含有量は上記好ましい範囲内となっている。
(2)残留塩素量
表2に示すように、実施例1~実施例14のキャリア芯材の残留塩素量は1.0ppm~15.6ppmであった。一方、比較例1~比較例5のキャリア芯材の残留塩素量は3.0ppm~18.5ppmであった。Sr又はCaを添加すると表面の凹凸化が促進される。表面の凹凸が粒径に対して適正な範囲内であればよいが、粒径に対する表面の凹凸差が大きくなり過ぎるとBET比表面積が適正な範囲外となる。このような粒子形状の悪化を避けるべき焼成温度を低下させると、原料に添加したSr成分又はCa成分がSr塩化物又はCa塩化物となって残留しやすくなる。
ここで、実施例11のキャリア芯材では残留塩素量が15.6ppmであり、比較例2のキャリア芯材(18.5ppm)の次に高い値を示している。しかしながら、実施例11のキャリア芯材では、Sr成分を仕込み量で2.0mol%、質量分析値で1.78%含み、1230℃で焼成することにより得たものであるのに対し、比較例2のキャリア芯材はSr及びCaを含まず、1150℃で焼成することにより得たものである。一方、実施例2のキャリア芯材は、Sr成分及びCa成分を含まず、1180℃で焼成することにより得たものである。実施例2のキャリア芯材の残留塩素量は3.6ppmであり、比較例2のキャリア芯材と比較すると残留塩素量は著しく少ない。よって、これらのことから、Laを含むキャリア芯材では、Sr又はCaを添加し、表面の凹凸化を図る場合にも、フェライト粒子の組成や要求される磁気特性及び電気特性に応じて焼成温度を好ましい温度に設定することができる。
(3)磁気特性
表3に示すように、実施例1~実施例11のキャリア芯材は、飽和磁化が59.3(Am/kg)~67.3(Am/kg)、残留磁化が0.4(Am/kg)~2.1(Am/kg)、保持力が9.5(1000/4π・A/m)~15.5(1000/4π・A/m)の範囲内の値を示した。
実施例1、実施例4~実施例8のキャリア芯材はLa含有量が相違し、その他の点は共通する。また、比較例1はLaを含まない点を除いては、実施例1と共通するキャリア芯材である。これらの対比から、キャリア芯材中のLa含有量が多いほど、飽和磁化の値は小さく、残留磁化の値は大きく、保持力の値は大きいキャリア芯材が得られる傾向にあることが確認された。また、Laを上述した好ましい範囲(0.01mol%以上2.5mol%以下)で含有させることにより、電子写真現像剤のキャリア芯材に好適な範囲内の磁化が得られることが確認された。
(4)電気特性
表3に示すように、実施例1~実施例14のキャリア芯材は、常温常湿下において抵抗値が7.2(logΩ)~8.4(logΩ)、高温高湿下において抵抗値が7.0(logΩ)~7.8(logΩ)の範囲内の値を示した。一方、比較例1~比較例5のキャリア芯材は、抵抗値が6.5(logΩ)~8.2(logΩ)、高温高湿下においては比較例5のキャリア芯材を除いて抵抗値が6.5(logΩ)~6.7(logΩ)の範囲内の値を示した。比較例5のキャリア芯材については高温高湿下では抵抗値は測定不能であった。比較例6のキャリア芯材については常温常湿下及び高温高湿下の双方において抵抗値は測定不能であった。
各実施例と各比較例とを対比すると、Laを含有する本発明に係るキャリア芯材は、高温高湿下においても抵抗値の低下が少なく、Laを含まない比較例のキャリア芯材と比較すると、高温高湿下においても高い抵抗値を維持できることが確認された。またSr又はCaをそれぞれ同量添加した実施例10及び実施例12のキャリア芯材と、比較例3及び比較例4のキャリア芯材とを比較すると常温常湿環境下では同程度の抵抗値を示すが、高温高湿環境下では比較例3及び比較例4のキャリア芯材の抵抗値の低下が著しく大きいことが確認された。さらに、比較例6のキャリア芯材はLaの含有量が1.00mol%であり、La含有量は本発明に規定する範囲内であるが、フェライト粒子がMnを含まず本発明に規定するフェライト組成を有していない。比較例6のキャリ芯材では磁化や抵抗値が低く、特に抵抗は非常に低いため、キャリア飛散などの観点から電子写真現像剤のキャリア芯材として用いることは困難であり、La添加の効果も得られないことが確認された。
また、抵抗値については、実施例1、実施例4~実施例8と、比較例1から、キャリア芯材中のLa含有量が多いほど、抵抗値の値は小さくなる傾向があることが確認された。
(5)粉体特性
表4に示すように、実施例1~実施例14のキャリア芯材は、表面粗さ(Rz)が2.5μm~4.5μm、見掛密度(AD)が2.22(g/cm)~2.31(g/cm)、BET比表面積が0.086(m/g)~0.145(m/g)、流動度が29.5(sec/50g)~33.2(sec/50g)の範囲内の値を示した。
一方、比較例1~比較例5のキャリア芯材は、表面粗さ(Rz)が1.8μm~2.8μm、見掛密度(AD)が2.17(g/cm)~2.39(g/cm)、BET比表面積が0.066(m/g)~0.148(m/g)、流動度が28.3(sec/50g)~35.2(sec/50g)の範囲内の値を示した。
実施例1、実施例9~実施例12と、比較例1、比較例3、比較例4を対比する。上記組成式で表されるフェライト粒子に対して、Sr又はCaを添加すると、Sr及びCaを含まない場合と比較すると、表面の凹凸化に伴い表面粗さRzやBET比表面積の値が大きくなる。しかしながら、実施例10及び実施例12のキャリア芯材はSr又はCaと共にLaを含み、表面粗さRzは4.2μm、4.2μmであり、BET比表面積は0.122(g/cm)、0.107(g/cm)である。一方、比較例3及び比較例4のキャリア芯材はLaを含まず、表面粗さRzは2.8μm、2.7μmであり、BET比表面積は0.101(g/cm)、0.089(g/cm)となる。つまり、Sr又はCaを含み、Laを含まない比較例3及び比較例4のキャリア芯材は、実施例10及び実施例12キャリア芯材と比較すると、表面粗さRz及びBET比表面積が小さくなる。それにも関わらず、実施例10及び実施例12のキャリア芯材の流動度は、29.5sec/50g、31.6sec/50gであるのに対して、比較例3及び比較例4のキャリア芯材では流動度が35.2sec/50g、33.2sec/50gとなり、流動度の低下が認められる。これは、比較例3及び比較例4のキャリア芯材は、実施例9及び実施例12のキャリア芯材と比較すると粒子形状が悪化しているためと考えられる。一方、比較例3及び比較例4のキャリア芯材について、BET比表面積の値がSr又はCaを含まない場合と同程度にするには、焼成温度を下げる方法があるが、焼成温度を下げると内部空孔が発生しやすく、結果として比重が軽くなり、流動度を上げることが難しく、キャリア飛散を招く恐れもあるため好ましくない。
また、実施例1及び実施例2と、比較例1及び比較例2とを対比すると、焼成温度が高い程表面粗さRzは大きくなり、BET比表面積は小さくなることが確認される。しかしながら、実施例1及び実施例2は、比較例1及び比較例2と比較すると表面粗さRzが大きくLaを含むことで表面に適度な凹凸が得られることが確認され、焼成温度を上げた場合もLaを含まない場合と比較するとBET比表面積の低下が少ないことが確認された。
(6)画像特性
表4に示すように、実施例1~実施例14のキャリア芯材は現像メモリー及びキャリア飛散について△又は○の評価が得られ、特に実施例1、実施例3、実施例6、実施例9、実施例12及び実施例14のキャリア芯材は現像メモリー及びキャリア飛散の双方について良好な結果が得られた。一方、比較例1、比較例3及び比較例4のキャリア芯材では、現像メモリー又はキャリ飛散のいずれか一方については△の評価であったが、その他はいずれも×の評価となった。
従来、上記組成式で表されるスピネル型結晶構造を有するフェライト粒子を電子写真現像剤用のキャリア芯材として用いる場合、表面の凹凸化を図るためにSr又はCaを添加することが行われてきたが、Sr又はCaを添加すると高温高湿下における抵抗値が低下するため、従来では表面の凹凸化と、高温高湿環境下における高抵抗値を実現することは困難であった。しかしながら、本発明に係るキャリア芯材によれば、Laを含むキャリア芯材とすることで、表面に適度な凹凸を得つつ、高温高湿環境下における抵抗値の低下を抑制することができることが確認された。
Figure 2023151510000001
Figure 2023151510000002
Figure 2023151510000003
Figure 2023151510000004
本件発明に係るキャリア芯材によれば、現像メモリーが良好で高温高湿下におけるキャリア飛散の発生を抑制することができるキャリア芯材、電子写真現像剤用キャリア及び電子写真現像剤を提供することができる。

Claims (10)

  1. 組成式(MO)(Fe(但し、MはMnである、又は、MnとFe,Mg,Cu,Zn,Ni,Liからなる群より選ばれる少なくとも1種の金属元素であり、x+y=100mol%)で表されるフェライト粒子から構成され、Laを含むことを特徴とするキャリア芯材。
  2. 前記フェライト粒子の表面粗さRzが2.5μm以上4.5μm以下である請求項1に記載のキャリア芯材。
  3. 前記フェライト粒子のBET比表面積が0.07m/g以上0.150m/g以下であり、見掛密度2.15g/cm以上2.40g/cm以下である請求項1又は請求項2に記載のキャリア芯材。
  4. Laを0.01mol%以上2.5mol%以下の範囲で含む請求項1~請求項3のいずれか一項に記載のキャリア芯材。
  5. Sr又はCaを0.1mol%以上2.0mol%以下の範囲で含む請求項1~請求項4のいずれか一項に記載のキャリア芯材。
  6. 前記組成式(MO)(Feにおいて、MはMnであり、又は、MはMn及びMgである請求項1~請求項5のいずれか一項に記載のキャリア芯材。
  7. 前記組成式は(MnO)(MgO)(Fe(但し、25≦a≦55、0≦b≦20、45≦c≦65、a+b+c=100(mol%))で表される請求項1~請求項6のいずれか一項に記載のフェライト粒子。
  8. 請求項1~請求項7のいずれか一項に記載のキャリア芯材と、当該キャリア芯材の表面に設けられた樹脂被覆層とを備えることを特徴とする電子写真現像剤用キャリア。
  9. 請求項8に記載の電子写真現像剤用キャリアとトナーとを含むことを特徴とする電子写真現像剤。
  10. 補給用現像剤として用いられる請求項9に記載の電子写真現像剤。
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