JP2015132681A - 2成分現像剤、及び2成分現像剤の製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態において、トナー粒子は、キャリアと混合されて2成分現像剤に含まれる。
図3を参照して、キャリアについて以下に説明する。図3は、本実施形態の2成分現像剤に含まれるキャリア200を示す。図3に示すようにキャリア200は、キャリア芯材210と、キャリア芯材210の表面を被覆する第1層220と、第1層220を被覆する第2層230とを含む。第1層220はフッ素系樹脂から構成され、第2層230はメラミン樹脂から構成される。
図5を参照し、本実施形態の2成分現像剤について説明する。図5は、本実施形態の2成分現像剤400を示す。図5に示すように、本実施形態の2成分現像剤400は、トナー粒子100と、キャリア200とを含む。
2成分現像剤400の製造方法は、トナー粒子100を調製する工程(トナー粒子調製工程)と、キャリア200を調製する工程(キャリア調製工程)と、トナー粒子100とキャリア200とを混合する工程(混合工程)とを包含する。
被覆シリカ微粒子の調製
イオン交換水500mlに水溶性フェームドシリカ(日本アエロジル株式会社製、「AEROSIL200」、比表面積200m2/g)50gを添加して分散させた。次いで、0.5Nの塩酸(和光純薬工業株式会社製、「和光一級 087−01076」)を用いて、pHを3〜4に調整した後、メチロールメラミン(メチロールメラミン前駆体)(日本カーバイド工業株式会社製、「ニカレジンS−260」)50gを溶解させて溶液を得た。この溶液を1Lのセパラブルフラスコに入れ、恒温槽(ヤマト科学株式会社、「恒温水槽 BK400」)にて、70℃で30分間反応させた。反応後、セパラブルフラスコに沈殿した沈殿物をろ過し、乾燥機(ヤマト科学株式会社製、「角型真空定温乾燥機 DP43/63」)を用いて乾燥させた。次いで、乾燥後に凝集したシリカ微粒子に対して粉砕機(日本ニューマチック工業株式会社製、「超音速ジェット粉砕機PJM−80SP」)を用いて粉砕を行い、メラミン樹脂層で被覆されたシリカ微粒子を得た。
シアントナー(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製の「TAKalpha5550」用シアントナー)をトナー母粒子として用いた。トナー母粒子の全量に対して、外添剤として酸化チタン微粒子(チタン工業株式会社製、「EC−100」)1.0質量%、及び上記の被覆シリカ微粒子0.7質量%をそれぞれ加えた。その後、ヘンシェルミキサー(日本コークス工業株式会社製、「FM−10B」)を用いて回転数3500rpmにて5分間混合して外添処理を実行し、トナー粒子aを得た。
まず、キャリア芯材準備工程を実行した。酸化マンガン(II)40質量部、酸化マグネシウム9質量部、酸化鉄(III)50質量部、及び酸化ストロンチウム1質量部を混合し、ボールミルにて2時間粉砕した。その後、1000℃で5時間焼成して、マンガン系フェライトキャリア芯材を得た。得られたマンガン系フェライトキャリア芯材においては、粒子径が40μmであり、そして、3000×103/4π・A/mの磁場を印加した時の飽和磁化が65Am2/kgであった。
トナー粒子aとキャリアAとを、トナー粒子aの割合が10質量%となるように(すなわちトナー粒子aの添加量が、トナー粒子aとキャリアAとの合計量100質量部に対して10質量部となるように)混合し、ロッキングミキサー(登録商標)にて1時間攪拌混合して、実施例1の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液に配合されるフッ素系樹脂として、FEPに代えてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を使用した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例2の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液に配合されるフッ素系樹脂として、FEPに代えてポリテトラフロロエチレン(PTFE)を使用した以外は,実施例1と同様の操作を行って、実施例3の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液に配合されるフッ素系樹脂として、FEPに代えてテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体[FEP(4.6フッ化)]とポリテトラフロロエチレン(PTFE)とが1:1(質量比)の割合で混合された混合樹脂を使用した以外は、実施例1と同様の処理を行って、実施例4の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液供給工程後に無機微粒子層形成工程を実施した以外は、実施例1と同様の操作を行って、2成分現像剤を得た。つまり、第1層形成用液供給工程を経た後のキャリア芯材100質量部を流動槽にて流動化させつつ、これにマグネタイト微粒子(チタン工業株式会社製、「RB−BL−P」、体積平均粒子径0.1μm)を3.0質量部添加し、このマグネタイト微粒子を第1層形成用液の表面に付着させて無機微粒子層を形成し、次いで第2層形成用液供給工程を実行した以外は、実施例1と同様の操作を行って、実施例5の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液に配合されるフッ素系樹脂として、FEPに代えてテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、実施例6の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液に配合されるフッ素系樹脂として、FEPに代えてポリテトラフロロエチレン(PTFE)を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、実施例7の2成分現像剤を得た。
第1層形成用液に配合されるフッ素系樹脂として、FEPに代えてテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体[FEP(4.6フッ化)]とポリテトラフロロエチレン(PTFE)とが1:1(質量比)の割合で混合された混合樹脂を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、実施例8の2成分現像剤を得た。
無機微粒子層形成工程において用いられるマグネタイト微粒子を、三井金属鉱業株式会社製のマグネタイト微粒子「TN−15」(体積平均粒子径0.17μm)に変更した以外は、実施例8と同様の操作を行って、実施例9の2成分現像剤を得た。
無機微粒子層形成工程において用いられるマグネタイト微粒子を、酸化チタン微粒子(テイカ株式会社製、「JA−C」、体積平均粒子径0.18μm)に変更した以外は、実施例8と同様の操作を行って、実施例10の2成分現像剤を得た。
シリカ微粒子の作製において、メチロールメラミンの使用量を10gとした以外は、実施例5と同様の操作を行って、実施例11の2成分現像剤を得た。
シリカ微粒子の作製において、メチロールメラミンの使用量を100gとした以外は、実施例5と同様の操作を行って、実施例12の2成分現像剤を得た。
シリカ微粒子の作製において、メチロールメラミンの使用量を500gとした以外は、実施例5と同様の操作を行って、実施例13の2成分現像剤を得た。
シリカ微粒子として、水溶性フェームドシリカ(日本アエロジル株式会社製、「AEROSIL200」、比表面積200m2/g)の未処理品を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、比較例1の2成分現像剤を得た。
被覆シリカ微粒子の作製において、メラミン樹脂溶液に代えてアミノ変性シリコンオイルにて処理された水溶性フェームドシリカ(日本アエロジル株式会社製、「AEROSIL200」、比表面積200m2/g)を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、比較例2の2成分現像剤を得た。
キャリア芯材の表面に第2層(FEPから構成される層)のみを形成してキャリアAを得、第1層を形成しなかった以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例3の2成分現像剤を得た。
キャリア芯材の表面に第2層(メラミン樹脂から構成される層)のみを形成してキャリアAを得、第1層を形成しなかった以外は実施例1と同様の操作を行って、比較例4の2成分現像剤を得た。
テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)とメラミン樹脂とを混合分散させた樹脂溶液をキャリア芯材の表面に付与し、フッ素系樹脂とメラミン樹脂とから構成される層のみを形成した以外は、つまり、キャリアAにおいて第1層及び第2層が積層された2層構成を採用せず、フッ素系樹脂とメラミン樹脂との混合樹脂から構成される被覆層を形成した以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例5の2成分現像剤を得た。なお、比較例5にて用いられた樹脂溶液は、イオン交換水100質量部に対して、5質量部のFEPを混合した樹脂溶液と、実施例1の第2層形成用液供給工程において調製されたメラミン樹脂溶液5質量部とを混合して得られた。
実施例1における第2層形成用液をキャリア芯材に供給し、実施例1における第1層形成用液を無機微粒子層上に供給した以外は、つまり、実施例1に対して、第1層と第2層との積層順を入れ替えた以外は、実施例1と同様の操作を行って、比較例6の2成分現像剤を得た。
第2層形成用液において、メラミン樹脂溶液におけるメチロール化尿素樹脂に代えて尿素樹脂(昭和電工株式会社製、「ミルベンレジン3HSP−H」)を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、比較例7の2成分現像剤を得た。
第2層形成用液において、メラミン樹脂溶液におけるメチロール化尿素樹脂に代えてシリコーン樹脂(東レダウコーニング株式会社製、「SR2410」)を使用した以外は、実施例5と同様の操作を行って、比較例8の2成分現像剤を得た。
(1)画像濃度(ID)
実施例及び比較例にて得られた2成分現像剤と補充用のトナー粒子とを用い、通常環境(温度20℃、相対湿度50%)にて、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製、「Taskalfa 500ci」)を用いて、初期評価用の画像サンプルAを出力した。その後、1.0%の印字率で10,000枚連続印刷を行った。そして、10,000枚連続印刷後の画像サンプル(画像サンプルB)を出力した。その後、5.0%の印字率で100,000枚連続印刷を行った。そして、100,000枚連続印刷後の画像サンプル(画像サンプルC)を出力した。なお、画像サンプルにはベタ画像領域(5cm×5cm)と非印字領域とが含まれる。画像サンプルA、画像サンプルB及び画像サンプルCのベタ画像の画像濃度(ID)を、マクベス反射濃度計(サカタインクスエンジニアリング株式会社製、「RD914」)を用いて測定した。5箇所の測定値の平均を測定対象の画像の画像濃度とした。そして、以下の基準で画像濃度を評価した。
◎(非常に良い):IDが1.3(−)以上である。この場合は、画像濃度が特に高く、画像品質が極めて良好である。
○(良い):IDが1.0(−)以上1.3(−)未満である。この場合は、画像濃度が高く、画像品質が良好である。
×(不良):IDが1.0(−)未満である。この場合は、画像濃度が非常に薄く、画像品質が悪い。
上記画像濃度評価で得た、画像サンプルA、画像サンプルB及び画像サンプルCの非印字領域のかぶり値(FD)を反射濃度計(井原電子工業株式会社製、「R710」)にて測定した。なお、FDは下記式にて算出した。なお、5箇所の測定値の平均をかぶり値とした。
FD=(印刷を施した紙の白紙部の反射濃度)―(印刷を施していない紙の反射濃度)
なお、以下の基準でかぶり値を評価した。
◎(非常に良い):FDが0.005(−)以下である。この場合は、FDが特に低く、極めて良好である。
○(良い):FDが0.005(−)を超え0.010(−)以下である。この場合は、FDが低く、良好である。
×(不良):FDが0.010(−)を超える。この場合は、FDが非常に高く、画像品質が悪い。
110 トナー母粒子
120 シリカ微粒子
130 メラミン樹脂層
140 被覆シリカ微粒子
150 シリカ微粒子以外の外添剤微粒子
160 外添剤
200 キャリア
210 キャリア芯材
220 第1層
230 第2層
300 キャリア
310 無機微粒子層
400 2成分現像剤
Claims (5)
- トナー粒子とキャリアとを含む2成分現像剤であって、
前記トナー粒子は結着樹脂を含有するトナー母粒子と、前記トナー母粒子の表面に外添された外添剤とを含み、
前記外添剤は、メラミン樹脂層で被覆されたシリカ微粒子を含み、
前記キャリアは、キャリア芯材と、前記キャリア芯材の表面を被覆する第1層と、前記第1層の表面を被覆する第2層とを含み、
前記第1層がフッ素系樹脂から構成され、前記第2層がメラミン樹脂から構成される、2成分現像剤。
- 前記フッ素系樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、及びポリテトラフルオロエチレンから選択される1種以上である、請求項1に記載の2成分現像剤。
- 前記第1層と前記第2層との層間に形成された無機微粒子層をさらに含み、前記無機微粒子層が無機微粒子を含む、請求項1又は2に記載の2成分現像剤。
- 前記無機微粒子がマグネタイト微粒子である、請求項3に記載の2成分現像剤。
- トナー粒子とキャリアとを含む2成分現像剤の製造方法であって、
前記トナー粒子を調製する工程と、
前記キャリアを調製する工程と、
前記キャリアと前記トナー粒子とを混合する工程とを包含し、
前記トナー粒子を調製する工程が、
トナー母粒子を準備する工程と、
外添剤を調製する工程と、
前記外添剤を前記トナー母粒子に外添する工程とを含み、
前記外添剤がメラミン樹脂層で被覆されたシリカ微粒子を含有し、
前記キャリアを調製する工程が、
キャリア芯材を準備する工程と、
前記キャリア芯材の表面にフッ素系樹脂を含む第1層形成用液を供給する工程と、
前記第1層形成用液が供給された前記キャリア芯材の表面にメラミン樹脂を含む第2層形成用液を供給する工程と、
前記第1層形成用液及び前記第2層形成用液が供給された前記キャリア芯材を熱処理する工程と
を含む、2成分現像剤の製造方法。
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