JP2005097575A - 硬化アミノ樹脂粒子およびその表面処理方法 - Google Patents

硬化アミノ樹脂粒子およびその表面処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、特に正帯電性を高度に帯びやすく、さらに粒子表面の親水性および疎水性を制御した、耐水性、耐溶剤性、耐熱性なども良好である硬化アミノ樹脂粒子を提供する。そして、該硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法を提供する。
【解決手段】 アルキルアミン類にて表面処理された硬化アミノ樹脂粒子、および水性媒体中、0°〜180℃の温度下、硬化アミノ樹脂粒子をアルキルアミン類で表面処理する工程を含む、硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法による。
【選択図】 なし

Description

本発明は、アルキルアミン類にて表面処理された硬化アミノ樹脂粒子、およびその表面処理方法に関するものである。本発明のアルキルアミン類にて表面処理されたアミノ樹脂粒子は、特に正帯電性を高度に帯びやすく、さらに粒子表面の親水疎水性の制御が可能であり、耐水性、耐溶剤性、耐熱性も良好であるという特徴を有し、各種研磨剤、塗料、インキ、艶消し剤、樹脂フィラー、樹脂フィルムの滑り性向上剤、クロマト充填剤、耐磨耗剤、液晶ディスプレイ用スペーサー、光拡散シートの光拡散剤、デジタルペーパーなどの電気泳動表示装置用顔料、タッチパネル用ハードコート剤、トナーおよびトナー用外添剤、ガス吸着剤、酸性物質の吸着剤、太陽電池用電極、水分解用の光触媒、光学材料、磁性材料、導電材料、難燃剤、製紙材料、繊維処理材料などとして好適に利用される。
硬化アミノ樹脂粒子の製造方法としては、種々の方法が提案されている。ベンゾグアナミン、メラミン、ホルムアルデヒドを所定のpH範囲で反応させた初期縮合物を、撹拌状態下にある親水性の高分子保護コロイド水溶液に投入して乳化させて、次いで酸等の硬化触媒を加えて硬化反応させる方法が開示されている(特許文献1参照。)。メラミン及び/又はベンゾグアナミンとホルムアルデヒドとの水親和性初期縮合物を、アニオン性又は非イオン性の界面活性剤を含む水性液中で、炭素数10〜18のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸の懸濁下に縮合硬化させる方法が開示されている(特許文献2参照。)。また、5〜70nmの平均粒子径を有するコロイダルシリカの懸濁下でメラミン化合物とアルデヒド化合物の初期縮合物の水溶液を生成させ、この水溶液に酸触媒を加えて球状複合硬化メラミン樹脂粒子を析出させる方法が開示されている(特許文献3参照。)。
これらの方法で得られる硬化アミノ樹脂粒子は正帯電性を有することが知られているが、メラミンやグアナミン類のアミノ基は一般に塩基性が弱く、粒子表面の正帯電量もあまり大きくなかった。またこれらの硬化アミノ樹脂は親水性が高く、例えば低極性樹脂のフィラーとして適用する場合や低極性溶媒に分散させる場合には粒子同士が凝集しやすく、一次粒子レベルまで分散させることは困難であった。
硬化アミノ樹脂粒子の適用用途範囲を拡大させるために、正帯電量をさらに大きくさせる方法、また粒子表面の親水性および疎水性の制御を可能にする方法の開発が望まれている。
特開昭50−045852号公報(特許請求の範囲) 特開昭62−068811号公報(特許請求の範囲) 特開2002−327036号公報(特許請求の範囲)
上述のように、従来の方法では硬化アミノ樹脂粒子の正帯電性をさらに大きくさせること、また粒子表面の親水疎水性の制御を可能にするという課題がある。
従って、本発明の目的は、特に正帯電性を高度に帯びやすく、さらに粒子表面の親水性および疎水性を制御した、耐水性、耐溶剤性、耐熱性なども良好である硬化アミノ樹脂粒子を提供する。そして、該硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法を提供する。
本発明の目的は、以下の手段によって達成される。
本発明の第一観点は、アルキルアミン類にて表面処理された硬化アミノ樹脂粒子である。
その好ましい態様は、以下の通りである。
アルキルアミン類が水溶性であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジエチルヘキシルアミンなどのアルキルモノアミン類であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアルキルジアミン類であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミンなどのアルキルポリアミン類であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、ピペラジン、ピペリジンなどの環状アルキルアミン類であること。
硬化アミノ樹脂粒子が、メラミン樹脂とシリカを含む球状複合硬化メラミン樹脂粒子であること。
硬化アミノ樹脂粒子が、メラミン樹脂とシリカを含む着色された球状複合硬化メラミン樹脂粒子であること。
次に、本発明の第二観点は、水性媒体中、0°〜180℃の温度下、硬化アミノ樹脂粒子をアルキルアミン類で表面処理する工程を含む、硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法である。
その好ましい態様は、以下の通りである。
アルキルアミン類が水溶性であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジエチルヘキシルアミンなどのアルキルモノアミン類であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアルキルジアミン類であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミンなどのアルキルポリアミン類であること。
その水溶性であるアルキルアミンとして、ピペラジン、ピペリジンなどの環状アルキルアミン類であること。
硬化アミノ樹脂粒子100質量部に対して、アルキルアミン類0.01〜100質量部を用いること。
ここで、メラミン樹脂とシリカを含む球状複合硬化メラミン樹脂粒子の製造方法(参考例1)は、下記の(a)及び(b)の各工程:
(a)水性媒体中、粒子径5〜70nmのコロイダルシリカの懸濁下で、メラミン化合物とアルデヒド類を塩基性条件下で反応させて、水に可溶なアミノ樹脂の初期縮合物の水溶液を調製する工程、及び
(b)(a)工程で得られた水溶液に酸触媒を加えて、硬化アミノ樹脂粒子を析出させる工程、
からなる。
また、メラミン樹脂とシリカを含む着色された球状複合硬化メラミン樹脂粒子の製造方法(参考例2)は、下記の工程(A)及び/又は(B)で水溶性染料を加える、工程(A)及び(B)を含む着色された球状複合硬化メラミン樹脂粒子の製造方法からなる。
(A):水性媒体中、5〜70nmの平均粒子径を有するコロイダルシリカの懸濁下で、メラミン化合物とアルデヒド化合物を塩基性条件下で反応させて、水に可溶なメラミン系樹脂の初期縮合物の水溶液を生成させる工程、
(B):(A)工程で得られた水溶液に酸触媒を加えて、球状複合硬化メラミン樹脂粒子を析出させる工程。
硬化アミノ樹脂粒子の適用用途範囲を拡大させるために、正帯電量をさらに大きくさせる方法、また粒子表面の親水性および疎水性の制御を可能にする方法を確立した。
まず本発明の硬化アミノ樹脂粒子について説明する。硬化アミノ樹脂粒子としては、公知の硬化尿素樹脂粒子、硬化メラミン樹脂粒子、硬化グアナミン樹脂粒子、及びこれらの共縮合樹脂粒子などを使用することができる。また公知の染料や顔料を含ませた着色された硬化アミノ樹脂粒子を使用することもできる。硬化アミノ樹脂粒子の粒子径は特に制限はないが、0.05〜100μmのものが好ましく使用できる。
これらの中では特開2002−327036号公報に記載されているメラミン樹脂とシリカを含む球状複合硬化メラミン樹脂粒子を使用することが好ましい。メラミン樹脂とシリカを含む球状複合硬化メラミン樹脂粒子とはコロイダルシリカが粒子表面付近に偏在した球状複合硬化メラミン樹脂粒子であり、該粒子は一次粒子が球状で独立しており、空孔は有しておらず、コロイダルシリカが粒子最表面から約0.2μmの深さ内の粒子表面付近に存在している。コロイダルシリカは粒子表面付近の硬化メラミン樹脂内に埋め込まれているか、粒子表面上に固着した状態で存在するが、通常最表面成分は硬化メラミン樹脂である。該粒子は製造時に水溶性の保護コロイドや界面活性剤を使用しておらず、これらが粒子表面に存在していないので、粒子表面には硬化メラミン樹脂のメチロール基がより多く存在すると推察され、アルキルアミン類と効率的に反応させることができると考えられる。また蛍光染料や水溶性染料で着色されたメラミン樹脂とシリカを含む球状複合硬化メラミン樹脂粒子を使用することもできる。
アルキルアミン類としては、一分子中に一つ以上の1級または2級のアミノ基を有するアルキルアミン類を使用できる。本発明では硬化アミノ樹脂粒子との表面処理時に水性媒体を使用するので、水溶性のアルキルアミン類を使用することが好ましい。例えば、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ジエチルヘキシルアミンなどのアルキルモノアミン類、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、1,2−ジアミノプロパン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどのアルキルジアミン類、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミンなどのアルキルポリアミン類、ピペラジン、ピペリジンなどの環状アルキルアミン類などのアルキルアミン類を使用することができる。
本発明の硬化アミノ樹脂粒子とアルキルアミン類の表面処理時に使用する反応媒体としては水が最も好ましい。また水の一部を、水に可溶する有機溶媒に置き換えた混合溶液も使用できる。好ましい有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、プロパノールなどのアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルオキシドなどの極性溶媒が挙げられる。
アルキルアミン類の表面処理時の仕込み量は、硬化アミノ樹脂粒子100質量部に対して0.01〜100質量部、特に0.05〜50質量部存在させることが好ましい。0.01質量部未満ではアルキルアミン類での改質効果が低く、正帯電性を高くすることや粒子表面の親水疎水性の制御を行うことが困難になる。また100質量部を超えてもアルキルアミン類にて表面処理させた硬化アミノ樹脂粒子が得られるが、反応に関与しない残存アルキルアミン類が増えるだけであり経済的でない。
本発明の硬化アミノ樹脂粒子とアルキルアミン類の表面処理時の温度は、0°〜180℃で行うことが好ましい。30°〜100℃で行うとさらに好ましい。表面処理媒体に水を使用するので、100℃以上の場合は加圧下で可能なオートクレーブ内で表面処理を行うとよい。
表面処理時間は0.1〜10時間程度でよい。表面処理は塩基性条件下でも酸性条件下でもどちらでもよく、中性条件下で行ってもよい。表面処理時のPHを調節するために、塩基性触媒や酸触媒を使用できる。塩基性触媒としては特に制限なく、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア水などが使用できる。酸触媒としても特に制限はなく、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸や、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、スルファミン酸などのスルホン酸類、ギ酸、シュウ酸、安息香酸、フタル酸などの有機酸などを使用できる。
本発明の方法にて得られた、アルキルアミン類にて表面処理させた硬化アミノ樹脂粒子は、一般的な濾過又は遠心分離した固形分を乾燥するか、又は樹脂粒子の水分散スラリーを直接噴霧乾燥することにより、粉末状の粒子として得ることができる。乾燥条件は、温度が50°〜250℃、時間は0.01〜50時間行うことが好ましい。乾燥された粉末状の粒子が粒子間凝集している場合は、ホモミキサー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサーなどの剪断力を有する混合機や、ピンディスクミル、パルベライザー、イノマイザー、カウンタージェットミルなどの粉砕機で適切に処理すれば、球状粒子を破壊することなく粒子間凝集をほぐすことができる。
本発明で得られるアルキルアミン類にて表面処理させた硬化アミノ樹脂粒子の平均粒子径は、表面処理時に使用する硬化アミノ樹脂粒子の平均粒子径とほぼ同じか若干大きくなる程度であり、平均粒子径は0.05〜100μmである。ここで平均粒子径(μm)は、Mie理論に基づくレーザー回折・散乱法により測定して得られる50%体積径(メジアン径)である。
本発明で得られるアルキルアミン類にて表面処理させた硬化アミノ樹脂粒子は、正帯電性を高くするためには、アルキルアミン類としてアルキルジアミン類やアルキルポリアミン類を使用することが好ましい。また一般的にアルキル鎖長が長いアルキルアミンを使用した時には、粒子表面が疎水性になりやすい傾向が認められる。
本発明で得られるアルキルアミン類にて表面処理させた硬化アミノ樹脂粒子は、硬化アミノ樹脂粒子表面に存在するメチロール基とアルキルアミン類が反応して、アルキルアミン類が粒子表面で化学的に結合していることを特徴とする。
以下に実施例、参考例をもって本発明を更に詳細に説明する。
参考例1(硬化アミノ樹脂粒子の合成)
撹拌機、還流コンデンサー及び温度計を装備した2Lの反応フラスコに、メラミン100g、37%ホルマリン193g、水性シリカゾル[日産化学工業(株)製 スノーテックスN(商品名):Si0濃度20.3質量%、pH9.5、平均粒子径12.0nm]15.5g、水614gを仕込み、25%アンモニア水にてpHを8.0に調整した。その後、上記混合物を撹拌しながら昇温し、温度を70℃に保ち、30分反応させてメラミン樹脂の初期縮合物の水溶液を調製した。この時点でのメラミン樹脂の分子量は、GPC法(ポリスチレン換算)にて測定したところ310であった。次に温度を70℃に維持したまま、得られた初期縮合物の水溶液にパラトルエンスルホン酸・一水和物の10質量%水溶液を添加してpHを5.5に調整した。約2分後に反応系内が白濁して硬化メラミン樹脂粒子が析出した。その後、温度を90℃まで昇温して3時間硬化反応を続けた。冷却後、得られた反応液を濾過し、150℃で一晩静置乾燥し、ピンディスクミルで粉砕することにより白色の硬化メラミン樹脂粒子を得た。平均粒子径はレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置[マスターサイザー2000(商品名)マルバーン社製]で測定したところ、6.5μmであった。この硬化メラミン樹脂粒子をそのままの状態で走査型電子顕微鏡(SEM)にて観察し、およびスライス片の状態で透過型電子顕微鏡−エネルギー分散型X線分析(TEM−EDX)にて観察をしたところ、該粒子は球状で、かつコロイダルシリカが該粒子表面付近に偏在しており、粒子最表面成分はメラミン樹脂であることが確認された。この硬化メラミン樹脂粒子の粒子帯電量を測定[測定機:ホソカワミクロン(株)製 イースパートアナライザ]したところ、+8.4μC/gであった。粒子表面は、親水性を有していた。
参考例2(着色された硬化アミノ樹脂粒子の合成)
撹拌機、還流コンデンサー及び温度計を装備した2Lの反応フラスコに、メラミン100g、37%ホルマリン193g、水性シリカゾル[日産化学工業(株)製 スノーテックスN(商品名):Si0濃度20.3質量%、pH9.5、平均粒子径12.0nm]15.5g、水溶性染料としてナフトールブルーブラック1.3g、水614gを仕込み、25%アンモニア水にてpHを8.0に調整した。その後、上記混合物を撹拌しながら昇温して、温度を70℃に保ち、30分反応させてメラミン樹脂の初期縮合物の濃紺色水溶液を調製した。この時点でのメラミン樹脂の分子量は、GPC法(ポリスチレン換算)にて測定したところ310であった。次に温度を70℃に維持したまま、得られた初期縮合物の水溶液にパラトルエンスルホン酸・一水和物の10質量%水溶液を添加してpHを5.5に調整した。約4分後に反応系内が濁り濃紺色の硬化メラミン樹脂粒子が析出した。その後、温度を90℃まで昇温して3時間硬化反応を続けた。冷却後、得られた反応液を濾過し、130℃で一晩静置乾燥し、ピンディスクミルで粉砕することにより濃紺色の硬化メラミン樹脂粒子を得た。平均粒子径はレーザー回折・散乱式粒度分布測定装置で測定したところ、7.9μmであった。この硬化メラミン樹脂粒子をそのままの状態でSEM観察をし、スライス片の状態でTEM−EDX観察をしたところ、該粒子は球状で、かつコロイダルシリカが該粒子表面付近に偏在しており、粒子最表面成分はメラミン樹脂であることが確認された。この着色された硬化メラミン樹脂粒子の粒子帯電量を測定[測定機:ホソカワミクロン(株)製 イースパートアナライザ]したところ、+6.3μC/gであった。粒子表面は、親水性を有していた。
実施例1
撹拌機、還流コンデンサー及び温度計を装備した2Lの反応フラスコに、参考例1で得られた硬化メラミン樹脂粒子100g、ヘキサメチレンジアミン0.5g、水1900gを仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温した。このときのPHは9.8であった。60℃に維持したまま2時間反応を続けた。ヘキサメチレンジアミンの硬化メラミン樹脂粒子への反応率は、反応前後の慮液中のヘキサメチレンジアミン量をHPLCで定量して求めたところ、92%であった。冷却後、得られた反応液を濾過し、130℃で一晩静置乾燥して、ヘキサメチレンジアミンにて表面処理させた硬化メラミン樹脂粒子を得た。この粒子の粒子帯電量を測定[測定機:ホソカワミクロン(株)製 イースパートアナライザ]したところ、+20.7μC/gであった。粒子表面は、疎水性を有していた。
実施例2
撹拌機、還流コンデンサー及び温度計を装備した2Lの反応フラスコに、参考例1で得られた硬化メラミン樹脂粒子100g、n−ブチルアミン10g、水900gを仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温した。このときのPHは10.2であった。60℃に維持したまま8時間反応を続けた。n−ブチルアミンの硬化メラミン樹脂粒子への反応率は、反応前後の慮液中のn−ブチルアミン量をHPLCで定量して求めたところ、90%であった。冷却後、得られた反応液を濾過し、130℃で一晩静置乾燥して、n−ブチルアミンにて表面処理させた硬化メラミン樹脂粒子を得た。この粒子の粒子帯電量を測定[測定機:ホソカワミクロン(株)製 イースパートアナライザ]したところ、+27.6μC/gであった。粒子表面は、疎水性を有していた。
実施例3
撹拌機、還流コンデンサー及び温度計を装備した2Lの反応フラスコに、参考例2で得られた着色された硬化メラミン樹脂粒子100g、ヘキサメチレンジアミン0.5g、水1900gを仕込み、撹拌しながら60℃まで昇温した。60℃に維持したまま2時間反応を続けた。ヘキサメチレンジアミンの硬化メラミン樹脂粒子への反応率は、反応前後の慮液中のヘキサメチレンジアミン量をHPLCで定量して求めたところ、88%であった。冷却後、得られた反応液を濾過し、130℃で一晩静置乾燥して、ヘキサメチレンジアミンにて表面処理させた硬化メラミン樹脂粒子を得た。この粒子の粒子帯電量を測定[測定機:ホソカワミクロン(株)製 イースパートアナライザ]したところ、+18.5μC/gであった。粒子表面は、疎水性を有していた。

Claims (7)

  1. アルキルアミン類にて表面処理された硬化アミノ樹脂粒子。
  2. アルキルアミン類が水溶性であることを特徴とする請求項1に記載の硬化アミノ樹脂粒子。
  3. 硬化アミノ樹脂粒子が、メラミン樹脂とシリカを含む球状複合硬化メラミン樹脂粒子であることを特徴とする請求項1に記載の硬化アミノ樹脂粒子。
  4. 硬化アミノ樹脂粒子が、メラミン樹脂とシリカを含む着色された球状複合硬化メラミン樹脂粒子であることを特徴とする請求項1に記載の硬化アミノ樹脂粒子。
  5. 水性媒体中、0°〜180℃の温度下、硬化アミノ樹脂粒子をアルキルアミン類で表面処理する工程を含む、硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法。
  6. アルキルアミン類が水溶性であることを特徴とする請求項5に記載の硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法。
  7. 硬化アミノ樹脂粒子100質量部に対して、アルキルアミン類0.01〜100質量部を用いる請求項5に記載の硬化アミノ樹脂粒子の表面処理方法。

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