JP4978013B2 - 半導体装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トレンチゲート構造のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が構成されてなる半導体装置に関する。
トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置が、例えば、特開2003−101020号公報(特許文献1)に開示されている。
図5は、特許文献1に開示された従来の半導体装置で、トレンチゲート構造のノンパンチスルー型IGBTが構成されてなる半導体装置90の模式的な断面図である。
図5に示す半導体装置90では、IGBTのドリフト層11となるFZウェハ1の表面に、均一な厚さの半導体層12が形成されている。エミッタ領域13は、半導体層12の表面層に選択的に形成されている。ポリシリコンよりなるゲート電極14は、エミッタ領域13の表面から半導体層12を貫通してドリフト層11に達するトレンチの内部に、ゲート酸化膜15を介して設けられている。エミッタ電極16は、層間絶縁膜17を介して、エミッタ領域13および半導体層12の一部(近接する2つのエミッタ領域13に挟まれる部分)12aに、共通に接触して形成されている。一方、FZウェハ1の裏面には、コレクタ層18が形成されており、さらにコレクタ電極19が形成されている。
半導体装置90においては、図5に示すように、半導体層12が、ゲート酸化膜15とゲート電極14からなるトレンチによって、複数の領域に分断されている。半導体層12のトレンチによる複数の分断領域のうち、エミッタ電極16が接触する分断領域を固定電位領域12aとし、エミッタ電極16が接触しない分断領域を浮遊電位領域12bとする。この時、半導体装置90においては、固定電位領域12aと浮遊電位領域12bが、図のように交互に配置されている。
特開2003−101020号公報
半導体装置90においては、図5に示すように、IGBTのチャネル形成層である固定電位領域12aの両側に、エミッタ電極16が接触しない浮遊電位領域12bが配置されている。この浮遊電位領域12bの配置により、IGBTが構成されてなる半導体装置90においては、IGBTのオン状態において、コレクタ層18から注入された正孔が浮遊電位領域12bに蓄積される。このため、IGBTのオン電圧を低減することができる。
一方、半導体装置90において、IGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時には、浮遊電位領域12bに蓄積された正孔を引き抜くために時間がかかってしまう。このため、IGBTのスイッチング速度が遅くなると共に、スイッチング損失が大きくなってしまう。
そこで本発明は、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置であって、IGBTのオン状態において低いオン電圧を有すると共に、IGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時においても、スイッチング速度の低下とスイッチング損失の増大を抑制することのできる半導体装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載の半導体装置は、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置であって、第1導電型の半導体基板からなり、前記IGBTのドリフト領域となる第1半導体領域と、前記半導体基板の主面側表層部に選択的に形成された第2導電型の第2半導体領域と、記半導体基板の裏面側表層部に形成された第2導電型の第4半導体領域と備え、前記半導体基板の断面において、前記第2半導体領域を貫通して前記第1半導体領域に達するトレンチであって、記第2半導体領域を複数の領域に分断するトレンチが形成されてなり、前記トレンチ内に絶縁膜を介して設けられた前記IGBTのゲート電極となる第1電極を具備し前記トレンチにより分断された前記第2半導体領域の一方の分断領域は、第1導電型の第3半導体領域が、主面側表層部に、前記トレンチに当接するようにして選択的に形成され、当該分断領域前記第3半導体領域に対して共通に接触した第2電極を具備することで前記IGBTのチャネル形成領域になると共に、電位が固定される固定電位領域となり、前記トレンチにより分断された前記第2半導体領域のもう一方の分断領域は、前記第2電極が接触しないことで、前記IGBTのオン状態においてキャリアの蓄積領域になると共に、電位が浮遊する浮遊電位領域となり前記第4半導体領域に接触した第3電極と、を備えた第1導電チャネルのIGBTが構成されてなる半導体装置において、前記第1半導体領域を間に挟んで、前記第2半導体領域に隣接して、前記半導体基板の主面側表層部に選択的に形成された第2導電型の第5半導体領域を具備し、前記半導体基板の主面上において、絶縁膜を介して、前記浮遊電位領域、前記第1半導体領域、および前記第5半導体領域を部分的に覆う第4電極が設けられ、前記浮遊電位領域および前記第5半導体領域をソースおよびドレインとし、前記第4電極をゲート電極とし、前記第1半導体領域をチャネル形成領域とする第2導電チャネルのMOSトランジスタが構成されてなり、前記第2電極が、前記第5半導体領域に接触すると共に、前記第4電極が、前記第1電極に電気的に接続されてなることを特徴としている。
上記半導体装置は、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置である。上記半導体装置において、例えば、第1導電型をN導電型とし、第2導電型をP導電型とすると、N導電型の第1半導体領域が、IGBTのドリフト領域となる。P導電型の第2半導体領域のトレンチにより分断された複数の分断領域のうち、第2電極が接触する固定電位領域が、IGBTのチャネル形成領域となり、第2電極が接触しない浮遊電位領域が、IGBTのオン状態における正孔の蓄積領域となる。N導電型の第3半導体領域は、IGBTのエミッタ領域となり、P導電型の第4半導体領域は、IGBTのコレクタ領域となる。
また、上記半導体装置においては、トレンチ内に設けられた第1電極が、IGBTのゲート電極となる。第3半導体領域に接触した第2電極が、IGBTのエミッタ電極となり、第4半導体領域に接触した第3電極が、IGBTのコレクタ電極となる。以上のようにして、上記半導体装置は、トレンチゲート構造でNチャネルのIGBTが構成された半導体装置となる。
上記半導体装置では、第2電極(IGBTのエミッタ電極)が接触していない浮遊電位領域が配置されており、この領域が、IGBTのオン状態において正孔の蓄積領域となる。従って、上記半導体装置に構成されたIGBTを、低オン電圧のIGBTとすることができる。
また、上記半導体装置においては、P導電型の第5半導体領域が形成され、絶縁膜を介して、P導電型の浮遊電位領域、N導電型の第1半導体領域、およびP導電型の第5半導体領域を部分的に覆う第4電極が設けられている。この部分は、浮遊電位領域および第5半導体領域をソースおよびドレインとし、第1半導体領域をチャネル形成領域とし、第4電極をゲート電極とする、PチャネルMOSトランジスタ(Metal Oxide Semiconductor transistor)となっている。
上記PチャネルMOSトランジスタのゲート電極は、NチャネルIGBTのゲート電極に接続されており、上記PチャネルMOSトランジスタは、ゲート電圧がオンの時にオフ状態となり、ゲート電圧がオフの時にオン状態となる、ディプレッション型である。また、上記半導体装置のPチャネルMOSトランジスタでは、IGBTのエミッタ電極である第2電極が、第5半導体領域に接触している。従って、IGBTのゲート電圧がオフになってIGBTがオン状態からオフ状態へ切り替わると、上記PチャネルMOSトランジスタがオン状態となり、IGBTのオン状態で浮遊電位領域に蓄積されている正孔を、上記PチャネルMOSトランジスタを介して、IGBTのエミッタ電極である第2電極にすばやく引き抜くことができる。
以上に説明したNチャネルのIGBTとPチャネルのMOSトランジスタが構成されてなる半導体装置の効果は、上記半導体装置の各領域の導電型を全て逆転し、第1導電型をP導電型とし第2導電型をN導電型とする半導体装置、すなわち、PチャネルのIGBTとNチャネルのMOSトランジスタが構成されてなる半導体装置についても、同様に成立する。
以上のようにして、上記半導体装置は、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置であって、IGBTのオン状態において低いオン電圧を有すると共に、IGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時においても、スイッチング速度の低下とスイッチング損失の増大を抑制した半導体装置とすることができる。
請求項2に記載のように、上記半導体装置においては、前記半導体基板の主面側表層部において、前記固定電位領域と浮遊電位領域が、交互に配置されてなることが好ましい。
これにより、固定電位領域の数を増やして大きなコレクタ電流を持つIGBTとした場合においても、低いオン電圧を確保することができる。
請求項3に記載のように、上記半導体装置においては、前記半導体基板の主面側表層部において、前記第5半導体領域が、前記第2半導体領域を取り囲んで配置されてなることが好ましい。
これにより、第5半導体領域を上記したようにIGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時における正孔の引き抜きに利用すると共に、第5半導体領域を高耐圧領域として、内部に取り囲まれた第2半導体領域に形成されるIGBTに対して、サージ電流が発生した場合のガードとして利用することができる。
従って、この場合には特に請求項4に記載のように、前記半導体基板の断面において、前記第5半導体領域が、前記第2半導体領域より深く形成されてなることが好ましい。
これにより、半導体基板の表層部における第5半導体領域の端面の曲率が、第2半導体領域の端面の曲率に較べて小さくなる。このため、半導体基板の表層部における第5半導体領域の端面では、第2半導体領域の端面に較べて電界集中が緩和され、第5半導体領域を第2半導体領域より高耐圧にすることができる。
請求項5に記載のように、上記半導体装置においては、前記浮遊電位領域と前記第2電極間の抵抗値が、0.5Ωより小さいことが好ましい。
シミュレーション結果によれば、上記半導体装置においては、浮遊電位領域と第2電極間の抵抗値を0.5Ωより小さくすることで、IGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時におけるスイッチング損失を大きく低減することができる。
また、良好なIGBT特性を得るため、上記半導体装置においては、特に請求項6に記載のように、前記第1導電N導電し、前記第2導電P導とすることが好ましい。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図に基づいて説明する。
図1は、本発明の半導体装置の一例を示す図である。図1(a)は、半導体装置100を構成する要素部分の配置関係を示した模式的な上面図であり、図1(b)は、図1(a)における一点鎖線A−Aでの断面図である。尚、図1(a)では、図1(b)に示す第2電極26と絶縁膜27a,27bを、図示していない。
半導体装置100は、図1(b)に示すように、N導電型(N−)の半導体基板2からなる第1半導体領域21と、半導体基板2の主面側表層部に選択的に形成されたP導電型(P)の第2半導体領域22と、第2半導体領域22内の主面側表層部に選択的に形成されたN導電型(N+)の第3半導体領域23と、半導体基板2の裏面側表層部に形成されたP導電型(P+)の第4半導体領域28と、第2半導体領域22に隣接して、半導体基板2の主面側表層部に選択的に形成されたP導電型(P+)の第5半導体領域30と、を備えている。尚、半導体装置100において、半導体基板2の裏面側において第1半導体領域21と第5半導体領域30の間に形成されているN導電型(N)の第6半導体領域31は、半導体装置100に構成されたIGBTをパンチスルー型とするためのフィールドストップ層である。
半導体装置100では、図1(b)に示すように、半導体基板2の断面において、第2半導体領域22を貫通して第1半導体領域21に達するトレンチTが形成されている。トレンチTは、図1(a)に示すように、半導体基板2の主面側表層部において、第3半導体領域の端部に当接し、第2半導体領域22を複数の領域22a,22bに分断するように形成されている。トレンチT内には、絶縁膜25を介して、第1電極24が設けられている。トレンチ内に埋め込まれる第1電極24は、ポリシリコンからなる。
半導体装置100では、図1(b)に示すように、半導体基板2の主面上に、絶縁膜27a,27bを介して、第2電極(層)26が配置されている。第2電極(層)26は、アルミニウム等からなる金属層である。第2半導体領域22のトレンチTによる複数の分断領域22a,22bのうち、図1(a)に示す狭い分断領域22aでは、第2電極26が、各分断領域22aと当該分断領域22a内にある第3半導体領域23に対して、図1(b)に示すように共通に接触している。この第2電極26が接触する分断領域22aを、ここでは固定電位領域と呼ぶ。第2電極(層)26は、図1(b)に示すように、第5半導体領域30にも接触している。また、第2半導体領域22のトレンチTによる複数の分断領域22a,22bのうち、図1(a)に示す広い分断領域22bは、第2電極(層)26が接触していない。この第2電極26が接触しない分断領域22bを、ここでは浮遊電位領域と呼ぶ。半導体装置100においては、半導体基板2の主面側表層部において、図1(a)に示すように、固定電位領域22aと浮遊電位領域22bが、交互に配置されている。また、半導体基板2の裏面上には、第4半導体領域28に接触する第3電極29が配置されている。第3電極29にも、例えばアルミニウム等からなる金属層が用いられる。
半導体装置100では、半導体基板2の主面側表層部において、第5半導体領域30が、第1半導体領域21を挟んで、第2半導体領域22を取り囲んで配置されている。尚、図1(a)では半導体装置100における紙面の左右方向を切断して示しているが、半導体装置100における紙面の左右方向の端部も、紙面の上下方向と同じ、第5半導体領域30が、第1半導体領域21を挟んで、第2半導体領域22を取り囲んで配置されている。
半導体装置100では、図1(b)に示すように、半導体基板2の主面上において、絶縁膜27aを介して、浮遊電位領域22b、第1半導体領域21、および第5半導体領域30を部分的に覆う第4電極32が設けられている。第4電極32は、ポリシリコンからなり、同じポリシリコンからなる第1電極24に電気的に接続されている。
図1に示す半導体装置100は、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置である。半導体装置100において、N導電型の第1半導体領域21が、IGBTのドリフト領域となる。P導電型の第2半導体領域22のトレンチTにより分断された複数の分断領域22a,22bのうち、第2電極26が接触する固定電位領域22aが、IGBTのチャネル形成領域となり、第2電極26が接触しない浮遊電位領域22bが、IGBTのオン状態における正孔の蓄積領域となる。N導電型の第3半導体領域23は、IGBTのエミッタ領域となり、P導電型の第4半導体領域28は、IGBTのコレクタ領域となる。
また、半導体装置100においては、トレンチT内に設けられた第1電極24が、IGBTのゲート(G)電極となる。第3半導体領域23に接触した第2電極26が、IGBTのエミッタ(E)電極となり、第4半導体領域28に接触した第3電極29が、IGBTのコレクタ(C)電極となる。以上のようにして、半導体装置100は、トレンチゲート構造でNチャネルのIGBT(Nch−IGBT)が構成された半導体装置となる。Nch−IGBTは、通常、エミッタ電極26が接地して用いられる。
半導体装置100では、第2電極(IGBTのエミッタ電極)26が接触していない浮遊電位領域22bが配置されており、この領域22bが、IGBTのオン状態において正孔の蓄積領域となる。従って、半導体装置100に構成されたIGBTを、低オン電圧のIGBTとすることができる。尚、半導体装置100においては、図1(a)に示すように固定電位領域22aと浮遊電位領域22bが交互に配置されているが、これにより、固定電位領域22aの数を増やして大きなコレクタ電流を持つIGBTとした場合においても、低いオン電圧を確保することができる。
また、半導体装置100においては、図1(b)に示すように、P導電型の第5半導体領域30が形成され、絶縁膜27aを介して、P導電型の浮遊電位領域22b、N導電型の第1半導体領域21、およびP導電型の第5半導体領域30を部分的に覆う第4電極32が設けられている。この部分は、浮遊電位領域22bおよび第5半導体領域30をソースおよびドレインとし、第1半導体領域21をチャネル形成領域とし、第4電極32をゲート電極とする、PチャネルMOSトランジスタ(Pch−MOS)となっている。
上記Pch−MOSのゲート電極32は、Nch−IGBTのゲート電極24に接続されており、上記Pch−MOSは、ゲート電圧がオンの時にオフ状態となり、ゲート電圧がオフの時にオン状態となる、ディプレッション型である。また、半導体装置100の上記Pch−MOSでは、IGBTのエミッタ電極である第2電極26が、第5半導体領域30に接触している。従って、IGBTのゲート電圧がオフになってIGBTがオン状態からオフ状態へ切り替わると、上記Pch−MOSがオン状態となり、IGBTのオン状態で浮遊電位領域22bに蓄積されている正孔を、上記Pch−MOSを介して、接地されたIGBTのエミッタ電極である第2電極26にすばやく引き抜くことができる。これにより、IGBTの完全なオフ状態へスイッチングするまでの時間(フォールタイム)が短縮され、スイッチング速度が向上すると共に、スッチング損失が小さくなる。
半導体装置100では、前述したように、第5半導体領域30が第2半導体領域22を取り囲んで配置されているが、これにより、第5半導体領域30を上記したようにIGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時における正孔の引き抜きに利用すると共に、第5半導体領域30を高耐圧領域として、内部に取り囲まれた第2半導体領域22に形成されるIGBTに対して、サージ電流が発生した場合のガードとして利用することができる。半導体装置100では、図1(b)に示すように、半導体基板2の断面において、第5半導体領域30が、第2半導体領域22より深く形成されている。これにより、半導体基板2の表層部における第5半導体領域30の端面の曲率が、第2半導体領域22の端面の曲率に較べて小さくなる。このため、半導体基板2の表層部における第5半導体領域30の端面では、第2半導体領域22の端面に較べて電界集中が緩和され、第5半導体領域30を第2半導体領域より高耐圧にすることができる。
尚、図1に示した半導体装置100は、Nch−IGBTとPch−MOSが構成されてなる半導体装置である。良好なIGBT特性を得るためには、半導体装置100のように、Nch−IGBTが構成された半導体装置とすることが好ましい。しかしながら本発明の半導体装置はこれに限らず、以上に説明したNch−IGBTとPch−MOSが構成されてなる半導体装置100の効果は、上記半導体装置100の各領域の導電型を全て逆転した半導体装置、すなわち、PチャネルのIGBTとNチャネルのMOSトランジスタが構成されてなる半導体装置についても、同様に成立する。
図2は、図1の半導体装置100の特性をシミュレートした結果で、半導体装置100におけるIGBTのゲート電圧をオンからオフに切り替えた際、VCE(エミッタ−コレクタ間電圧)[V]とI(コレクタ電流)[A]について、経時変化を示した図である。尚、図2では、比較のため、半導体装置100の特性(実線データ)に加えて、図1の半導体装置100における第4電極32を除いた半導体装置99(図示省略)についての特性(点線データ)を同時に示している。
図2に示すように、第4電極32が設けられてPch−MOSを浮遊電位領域22bと第5半導体領域30の間を正孔の引き抜き経路とする半導体装置100では、第4電極32が除かれて正孔の引き抜き経路のない半導体装置99に較べて、Iが零となり、完全なオフ状態へスイッチングするまでの時間が短縮され、スイッチング速度が向上している。
図3は、図2に示す半導体装置100のVCEおよびIと共に、VCE×Iをグラフ化した図である。VCE×Iのグラフにおいて、グラフと横軸の間の面積が、IGBTのゲート電圧をオンからオフに切り替えた際のスイッチング損失Eoff[J]となる。また、図4は、図1の半導体装置100において、浮遊電位領域22bと第2電極26間の抵抗値を変えて、図3に示すスイッチング損失Eoff[J]の値を計算した結果である。
図4からわかるように、半導体装置100においては、浮遊電位領域22bと第2電極26間の抵抗値を0.5Ωより小さくすることで、IGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時におけるスイッチング損失Eoff[J]を大きく低減することができる。
以上のようにして、図1に示す半導体装置100は、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置であって、IGBTのオン状態において低いオン電圧を有すると共に、IGBTのオン状態からオフ状態への切り替え時においても、スイッチング速度の低下とスイッチング損失の増大を抑制した半導体装置とすることができる。
尚、図1に示した半導体装置100は、第5半導体領域30が第2半導体領域22を取り囲んで配置されていた。しかしながら本発明の半導体装置はこれに限らず、第5半導体領域は、第2半導体領域に隣接していれば、任意の位置に配置することが可能である。
本発明の半導体装置の一例を示す図で、(a)は、半導体装置100を構成する要素部分の配置関係を示した模式的な上面図であり、(b)は、(a)における一点鎖線A−Aでの断面図である。 半導体装置100の特性をシミュレートした結果で、半導体装置100におけるIGBTのゲート電圧をオンからオフに切り替えた際、VCE(エミッタ−コレクタ間電圧)とI(コレクタ電流)について、経時変化を示した図である。 半導体装置100のVCEおよびIと共に、VCE×Iをグラフ化した図である。 図1の半導体装置100において、浮遊電位領域22bと第2電極26間の抵抗値を変えて、図3に示すスイッチング損失Eoff[J]の値を計算した結果である。 特許文献1に開示された従来の半導体装置で、トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置90の模式的な断面図である。
符号の説明
100 半導体装置
2 半導体基板
21 第1半導体領域
22 第2半導体領域
22a 分断領域(固定電位領域)
22b 分断領域(浮遊電位領域)
23 第3半導体領域
T トレンチ
24 第1電極
25 絶縁膜
26 第2電極(層)
27a,27b 絶縁膜
28 第4半導体領域
29 第3電極
30 第5半導体領域
31 第6半導体領域
32 第4電極

Claims (6)

  1. トレンチゲート構造のIGBTが構成されてなる半導体装置であって、
    第1導電型の半導体基板からなり、前記IGBTのドリフト領域となる第1半導体領域と、
    前記半導体基板の主面側表層部に選択的に形成された第2導電型の第2半導体領域と、
    記半導体基板の裏面側表層部に形成された第2導電型の第4半導体領域と備え、
    前記半導体基板の断面において、前記第2半導体領域を貫通して前記第1半導体領域に達するトレンチであって、記第2半導体領域を複数の領域に分断するトレンチが形成されてなり、
    前記トレンチ内に絶縁膜を介して設けられた前記IGBTのゲート電極となる第1電極を具備し
    前記トレンチにより分断された前記第2半導体領域の一方の分断領域は、
    第1導電型の第3半導体領域が、主面側表層部に、前記トレンチに当接するようにして選択的に形成され、
    当該分断領域前記第3半導体領域に対して共通に接触した第2電極を具備することで前記IGBTのチャネル形成領域になると共に、電位が固定される固定電位領域となり、
    前記トレンチにより分断された前記第2半導体領域のもう一方の分断領域は、
    前記第2電極が接触しないことで、前記IGBTのオン状態においてキャリアの蓄積領域になると共に、電位が浮遊する浮遊電位領域となり
    前記第4半導体領域に接触した第3電極と、を備えた第1導電チャネルのIGBTが構成されてなる半導体装置において、
    前記第1半導体領域を間に挟んで、前記第2半導体領域に隣接して、前記半導体基板の主面側表層部に選択的に形成された第2導電型の第5半導体領域を具備し、
    前記半導体基板の主面上において、絶縁膜を介して、前記浮遊電位領域、前記第1半導体領域、および前記第5半導体領域を部分的に覆う第4電極が設けられ、
    前記浮遊電位領域および前記第5半導体領域をソースおよびドレインとし、前記第4電極をゲート電極とし、前記第1半導体領域をチャネル形成領域とする第2導電チャネルのMOSトランジスタが構成されてなり、
    前記第2電極が、前記第5半導体領域に接触すると共に、前記第4電極が、前記第1電極に電気的に接続されてなることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体基板の主面側表層部において、前記固定電位領域と浮遊電位領域が、交互に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記半導体基板の主面側表層部において、前記第5半導体領域が、前記第2半導体領域を取り囲んで配置されてなることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体装置。
  4. 前記半導体基板の断面において、前記第5半導体領域が、前記第2半導体領域より深く形成されてなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記浮遊電位領域と前記第2電極間の抵抗値が、0.5Ωより小さいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の半導体装置。
  6. 前記第1導電、N導電あり、前記第2導電、P導電あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の半導体装置。
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