JP4975433B2 - 大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料、その製造方法および負極材料を用いる電池 - Google Patents

大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料、その製造方法および負極材料を用いる電池 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は非水二次電池に関するものであり、更に小型、軽量で入力および出力密度の高い二次電池の負極材料として有用な炭素材料およびその製造方法、並びに上記炭素材料
を用いた非水電解質二次電池に関するものである。
【背景技術】
【0002】
高エネルギー密度の二次電池として、炭素質材料を負極として用いる非水電解質系リチウム二次電池が提案されている(例えば、下記特許文献1〜4参照)。これはリチウムの炭素層間化合物が電気化学的に容易に形成できることを利用したものであり、この電池を充電すると、例えばLiCoO等のカルコゲン化合物からなる正極中のリチウムは電気化学的に負極炭素の層間にドープされる。そして、リチウムをドープした炭素はリチウム電極として作用し、放電に伴ってリチウムは炭素層間から脱ドープされ、正極中に戻る。このような非水電解液二次電池は小型・軽量で高エネルギー密度を有することから、携帯機器の電源用途として近年需要が拡大している。
【0003】
このような小型携帯機器用の非水電解質二次電池負極材料としては、炭素1g当りの放電容量が黒鉛の理論値である372mAh/gを大幅に超える潜在能力を持つ難黒鉛化性炭素も広く使用されており、その放電容量を増大するために、不活性ガスを積極的に流す条件下(下記特許文献5)あるいは減圧下(下記特許文献6)で焼成を行うことにより炭素化反応時の発生ガスを積極的に除去することにより細孔の発達を促進する等の手段が採られている。しかしながら、このようにして形成された難黒鉛化性炭素は大気中に放置すると酸化反応を起こし、不可逆容量の増加やサイクル特性の低下を引き起こすという問題があった。このような問題を解決する方法として、難黒鉛化性炭素を不活性ガス雰囲気中で保存する方法(下記特許文献7)が提案されている。また、他の劣化抑制手段として、炭素表面に熱分解炭素を析出させて細孔径を調整する方法(下記特許文献8)も提案されている。
【0004】
小型・軽量という非水電解質二次電池の特徴を活かした新たな用途として、モーターのみで駆動する電気自動車(EV)や内燃エンジンとモーターを組み合わせたハイブリッド型電気自動車(HEV)といった電気自動車用の電池としての開発が盛んに行われており、なかでもエンジンと電池駆動モーターを組み合わせたHEVが経済性と低燃費を両立した自動車として脚光を浴びている。特にHEVに関しては1997年の市販車の登場以来、環境に優しいというコンセプトが受け入れられ、年々市場を拡大しつつある。これらの自動車では電池の軽量化と入力および出力密度が燃費向上に直結することから搭載する電池の特性向上が求められており、非水電解質二次電池が自動車用途として一部実用化している。
【0005】
HEV車は、低速下や軽負荷の走行モードでは内燃エンジンよりも運転効率の高いモーターの負荷を大きくして走行し、急発進や高速化での追い越しといった高速、高負荷の走行モードではモーターよりも運転効率の高いエンジンを主体として走行する。また、ブレーキ時にはモーターを発電機として回生電流をエネルギーとして取り出し、電池に蓄える。従って、モーターは主として車両の発進、加速や減速時に用いられ、そのモーターに電力を供給する電池には、小型携帯機器用途のように小電力を長時間に渡って供給する高エネルギー密度ではなく、短時間での大電力供給と受け入れを繰り返す高い入力および出力特性を持つことが要求されている。
【0006】
このように、HEV用二次電池には従来の小型携帯機器用途の二次電池とは異なる特性が要求される。しかしながら、従来の非水電解質二次電池用二次電池負極材料の研究は殆んどが小型携帯機器用電源としての二次電池の負極材料の特性改善に向けられていて、このようなHEV用二次電池に代表される大電流入出力非水電解質二次電池用に適した充分な特性を有する負極材料が開発されていなかったのが実情である。
【特許文献1】
特開昭57−208079号公報
【特許文献2】
特開昭62−90863号公報
【特許文献3】
特開昭62−122066号公報
【特許文献4】
特開平2−66856号公報
【特許文献5】
特許第3399015号公報
【特許文献6】
特許第3427577号公報
【特許文献7】
特開平8−298111号公報
【特許文献8】
特開2003−323891号公報
【発明の開示】
【0007】
従って、本発明の主要な目的は、HEV用非水電解質二次電池で代表される大電流入出力非水電解質二次電池用途に適した特性の負極材料を提供することにある。
【0008】
より具体的には、本発明は、上記要求特性として、(1)大電流での入力および出力特性に加えて、(2)高温下での耐久性および(3)価格競争力を兼ね備えた非水電解質二次電池用負極材料を提供することを目的とする。
【0009】
しかして、本発明によれば、空気酸化による架橋処理を施した石油系または石炭系ピッチの炭素化物であり且つX線回折法により求められる(002)面の平均層面間隔d002が0.355〜0.400nm、真密度が1.50〜1.60g/cmの炭素材料からなり、対極リチウム評価における放電時の電池電圧範囲0.3〜1.0Vの容量(A)が50mAh/g以上、容量(A)と電池電圧範囲0〜1.0Vの容量(B)との比((A)/(B))が0.3以上であることおよび大気中1カ月放置における放電容量/充電容量で定まる効率の低下が2%以下であることを特徴とする大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料が提供される。
【0010】
上記本発明の負極材料の規定のうち、前段の「X線回折法により求められる(002)面の平均層面間隔d002が0.355〜0.400nm、真密度が1.50〜1.60g/cmの炭素材料からなり」とは、本発明の負極材料が難黒鉛化性炭素材料(ハードカーボン)であることを示し、「対極リチウム評価における放電時の電池電圧範囲0.3〜1.0Vの容量(A)が50mAh/g以上」は従来の難黒鉛化性炭素にも共通する大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料として適した特性であり、「容量(A)と電池電圧範囲0〜1.0Vの容量(B)との比((A)/(B))が0.3以上」が本発明で実現された大電流入出力非水電解質二次電池に適した特性である。
【0011】
以下、本発明者等が上記目的で研究して本発明に到達した経緯について説明する。
【0012】
大電流入出力非水電解質二次電池に要求される上述の(1)〜(3)の特性のうち、(1)の特性を満足させるためには、充放電時の電位変化挙動を変える必要がある。非水電解質系リチウム二次電池では、正極と負極の組み合わせにより、容量変化に対する電位変化の形態を変えることが可能である。図1は、正極:LiCo2−負極:黒鉛(グラファイト)の組合せおよび正極:LiMn−負極:難黒鉛化性炭素(ハードカーボン)の組合わせのそれぞれの場合の放電カーブであり、横軸に示した放電割合(Depth of Discharge)(%)の変化に伴なう縦軸:電池電圧変化を示している。一般に小型携帯機器用途においては、小電流で満充電から下限電位に達するまで放電し、再び満充電して放電を繰り返すという使い方を行っている。このような用途では、放電状態においてできる限り高い電位で推移し、かつ容量変化に対して電位変化が小さい電池が好適であることから、容量に対して電位変化の小さい活物質として、正極にはLiCoO、負極には黒鉛が主に用いられてきた。
【0013】
電池の充電時および放電時においては、開放端子電圧に対して充電時には高い電位、放電時には低い電位方向へ電位が変化する。この電位差をΔVと表すと、ΔV=I×Rで表される。ここでIは電流、Rは電池の内部抵抗である。大電流充電時にはIが大きくなることから、電池の大電流特性を向上する手法として電池の内部抵抗の低減があり、多くの手法が提案されている。
【0014】
ΔVは開放端子電圧を基準として、充電時には高い電位、放電時には低い電位方向へ電位が変化するが、ΔVの絶対値については充電時には上限電位、放電時には下限電位と端子開放電圧との差で表される。内部抵抗を一定にした場合、ΔVが大きいほど大電流下での使用が可能となる。
【0015】
正極の選択において、小型携帯機器用途のようにLiCoOを用いる場合や、HEV用二次電池において安全性、負荷特性、コスト競争力の観点から用いられることの多いLiMnを使用した場合、負極に黒鉛を使用すると、電池は容量に対して常に高い電位で推移することから、特に回生電流の受け入れ、すなわち大電流充電において、上限電位と開放端子電圧との差であるΔVが小さいため、十分に電流を受け入れることができないという本質的な課題があった。
【0016】
また、電池の使用形態についても、小型携帯機器のような満充電と完全放電を繰り返す使い方でなく、大電流での充電と放電を繰り返すという使われ方がなされる。このような形態においては、入力特性と出力特性のバランスが取れた領域、すなわち満充電を100とした場合に半分の50前後の充電領域に電池を保ちつつ入力と出力を繰り返すという使用形態を取ることが好ましい。
【0017】
このような使用形態を想定した場合、従来の小型携帯機器用途の負極材のように使用条件下での容量変化に対してほぼ一定の電位を示す負極材でなく、むしろ使用条件下での容量変化に対して電位変化の大きな負極材を使用することで、入力特性の向上を図ることができる。具体例として、負極に容量に対して電位変化の大きな活物質である難黒鉛化性炭素や易黒鉛化性炭素を選択することが好ましい。耐久性の高さの観点から、難黒鉛化性炭素を使用することがさらに好ましい。
【0018】
図1を参照して、正極にLiCoO、負極に黒鉛を用いた場合、上限電圧4.1V、下限電圧3.0Vとなり、満充電に対して半分の充電量における電圧は約3.8Vであるので、充電時のΔVが0.3V、放電時のΔVが0.8Vとなる。一方、正極にLiMn、負極に難黒鉛化性炭素を使用した場合、上限電圧4.2V、下限電圧2.5Vと前者よりも上限電位と下限電位の差を大きくとることができる(特に上限電圧4.2Vで負極黒鉛を用いると、負極表面への金属リチウムの析出や、接触する電解液の分解が起りがちである)。また、満充電に対して半分の充電量における電圧は電池設計に依存して約3.4〜3.7Vとなり、電位を3.5Vとした場合、充電時のΔVが0.7V、放電時のΔVが1.0Vとなり、黒鉛を負極とした場合よりも特に充電時のΔVを広く取ることが可能となり、課題である入力特性の大幅な向上を図ることが可能となる。さらに、黒鉛を負極材として用いた場合には容量が変化しても電位がほとんど変化しないのに対して、難黒鉛化性炭素や易黒鉛化性炭素を選択した場合は、容量変化に対応して電位が大きく変化することから、端子電圧から電池の残存容量を容易に判定できるというメリットもある。
【0019】
このように難黒鉛化性炭素は、大電流入出力非水電解質二次電池の負極材料として優れた入出力特性を有する。また難黒鉛化性炭素は、(2)高温下での耐久性および(3)価格競争力という、大電流入出力非水電解質二次電池の他の要求特性についても適応力を有していると解される。
【0020】
しかしながら、従来、小型携帯機器向け負極材料として研究されてきた難黒鉛化性炭素はその満充電近傍の電位変化の小さい領域の容量が顕著に大であり、HEV用途で重視されるような容量とともに電位が大きく変化する領域(図1参照)においては、電位変化に伴う容量増加が小さいという傾向がある。本発明者等の研究によれば、このような負極材料の入出力特性は、対極材料の特性によらない対極リチウム評価における放電時の容量(電気量)−電池電圧曲線(その例を図2に示す)により最もよく表現されることが判明した。従来の難黒鉛化性炭素についての同曲線は比較例1(後述の比較例1により得られた難黒鉛化性炭素についての特性曲線)として示されている。すなわち、従来の難黒鉛化性炭素負極材料は、対極リチウム評価における電池電圧0V近傍(満充電領域近傍に相当)での容量が大である。
【0021】
これに対し、本発明者等は、架橋した多孔質ピッチ等からなる炭素前駆体を焼成するに際して不活性ガス量を極めて抑制した不活性ガス雰囲気を採用することにより、上述した対極リチウム評価における電圧0V近傍の容量を抑制し、電池電圧範囲0.3〜1.0Vの容量(A)を主とする、HEV用途のように大電流入出力非水電解質二次電池用の負極材料に極めて適した難黒鉛化性炭素の製造に成功して、本発明に到達したものである。
【0022】
すなわち、本発明の非水電解質二次電池用負極材料の製造方法は、空気酸化による架橋処理を施した石油系又は石炭系ピッチを、その1g当りの供給量が60ml以下となるような抑制した量の不活性気体雰囲気下、温度1000℃以上で熱処理することを特徴とするものである。このようにして得られた本発明の負極材料は同時に、大気中に放置しても放電容量/充電容量で定まる効率の低下が著しく小さいという特性をも有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】正極:LiCoO−負極:グラファイトの組合せおよび正極:LiMn−負極:ハードカーボンの組合せからなる電池の放電カーブ。
【図2】対極リチウム評価による各種負極材料の放電時の容量(電気量)−電池電圧曲線。
【図3】実施例、比較例で得た負極炭素材料のLi拡散係数測定データプロット。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料は、X線回折法により求められる平均層面間隔d002が0.355〜0.400nmおよび真密度が1.50〜1.60g/cmを有することで特徴付けられ、基本的に難黒鉛化性炭素である。小さな平均層面間隔は、乱層構造を有した易黒鉛化性炭素やそれを高温で処理した黒鉛質材料で特徴的な結晶構造である。乱層構造を有する炭素材や黒鉛質材料は、前述した大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料としての入出力特性、特に充電特性が劣るほか、リチウムのドープ・脱ドープ反応時に結晶の膨張収縮を伴うため耐久性に問題があり好ましくない。大きすぎる平均層面間隔は炭素化度が不十分であることを示しており、リチウムのドープ容量から脱ドープ容量を差し引いた不可逆容量が増加するため好ましくない。平均層面間隔d002は0.360nm以上0.390nm以下が好ましく、更に好ましくは0.370nm以上0.380以下である。炭素材の結晶構造において易黒鉛化性炭素と難黒鉛化性炭素を平均層面間隔だけで区別することは困難である。
【0025】
本発明の負極材料は、真密度が1.50〜1.60g/cmの範囲にあり、これと上記d002の規定とが相まって、難黒鉛化性炭素であることが規定される。
【0026】
元素分析により求められる水素原子と炭素原子の原子比(H/C)は、炭素材の炭素化度を表す良い指標となる。炭素化度が低いと官能基が多く存在しリチウムとの反応により不可逆容量が増加するため好ましくない。好ましい水素原子と炭素原子の原子比(H/C)は0.1以下、さらに好ましくは0.05以下である。
【0027】
出力特性を向上させるには電極の活物質層を薄くすることが重要であり、そのためには平均粒子径を小さくすることが重要である。しかし、平均粒子径が小さ過ぎると微粉が増加し安全性が低下するので好ましくない。また、粒子が小さすぎると電極にするために必要なバインダー量が多くなり、電極の抵抗が増加するため好ましくない。一方、平均粒子径が大きくなると、電極を薄く塗工することが困難になり、さらに粒子内でのリチウムの拡散自由行程が増加するため急速な充放電が困難となるので好ましくない。好ましい平均粒子径Dv50(すなわち累積容積が50%となる粒子径)は、2〜30μm、さらに好ましくは4〜20μm、特に好ましくは5〜15μmである。
【0028】
出力特性を向上させるには電極の活物質層を薄くすることが重要であり、そのためには最大粒子径を小さくすることが重要である。好ましい最大粒子径は80μm以下、更に好ましくは50μm以下である。最大粒子径を小さくすると平均粒子径が小さくなる。
【0029】
電解液との分解を抑制すため比表面積を小さくすることが好ましい。好ましい比表面積は、0.5〜15m/g、特に1.0〜5.0m/gである。
【0030】
本発明の負極材料は、大なる拡散係数を持ち、リチウムイオンの吸蔵・放出特性が良いことが一つの特徴である。好ましくは、対極リチウム評価において、電池電圧範囲0.3〜1.0Vの全領域においてリチウム拡散係数が10−7cm/s以上である。これは、易黒鉛化性炭素では、満たされない(0.3V近辺では拡散係数が0.5×10−7cm/s程度に落ちる)。また、経験的に黒鉛負極材料におけるリチウムイオンの吸蔵・放出特性はかなり低いが、リチウム充填構造の段階的相構造変化を伴う黒鉛負極材料では拡散係数の測定は原理的に不可能である。
【0031】
本発明の負極材料は大気中における耐酸化安定性が良いのが特徴で、特に大気中に1カ月放置した際に、放電容量/充電容量で定まる効率の低下が2%以下と極めて小さい。
【0032】
本発明の負極材料は、好ましくは、従来の非水電解質二次電池用ピッチ系炭素負極材料と類似の製造法であるが、ただし焼成時の雰囲気制御法を変えることにより製造される。より具体的には、例えば以下の方法により製造することができる。
【0033】
すなわち、例えば石油系または石炭系のピッチに架橋処理を施して得られた架橋処理を施した炭素前駆体を調製したのち、その1g当りの供給量が60ml以下となるような抑制した量の不活性気体雰囲気下で炭素化する方法である。
【0034】
ッチに対する架橋処理は、架橋処理を行ったピッチを炭素化して得られる炭素質材料を難黒鉛化性にすることを目的とするものである。
【0035】
ッチとしては、エチレン製造時に副生する石油系のピッチ、石炭乾留時に生成するコールタールの低沸点成分を蒸留除去したピッチ、石炭の液化により得られるピッチのような石油系又は石炭系のピッチが使用できる。また、これらピッチの2種以上を混合して使用してもよい。
【0036】
架橋処理の方法としては、空気を酸化剤として処理する方法が用いられる。
【0037】
【0038】
また、空気を酸剤として処理して架橋反応を進める場合は、以下のような方法で炭素前駆体を得ることが好ましい。
【0039】
すなわち石油系又は石炭系のピッチに対し、添加剤として沸点200℃以上の2乃至3環の芳香族化合物又はその混合物を加えて加熱混合した後、成形しピッチ成形体を得る。次にピッチに対し低溶解度を有しかつ添加剤に対して高溶解度を有する溶剤で、ピッチ成形体から添加剤を抽出除去し、多孔性ピッチとした後、酸化剤を用いて酸化し、炭素前駆体を得る。
【0040】
上記した芳香族添加剤の目的は、成形後のピッチ成形体から該添加剤を抽出除去して成形体を多孔質とし、酸化による架橋処理を容易にし、また炭素化後に得られる炭素質材料を多孔質にすることにある。このような添加剤は、例えばナフタレン、メチルナフタレン、フェニルナフタレン、ベンジルナフタレン、メチルアントラセン、フェナンスレン、ビフェニル等の1種又は2種以上の混合物から選択される。ピッチに対する添加量は、ピッチ100重量部に対し30〜70重量部の範囲が好ましい。
【0041】
ピッチと添加剤の混合は、均一な混合を達成するため、加熱し溶融状態で行う。ピッチと添加剤の混合物は、添加剤を混合物から容易に抽出できるようにするため、粒径1mm以下の粒子に成形することが好ましい。成形は溶融状態で行ってもよく、また混合物を冷却後粉砕する等の方法によってもよい。
【0042】
ピッチと添加剤の混合物から添加剤を抽出除去するための溶剤としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ナフサ、ケロシン等の脂肪族炭化水素主体の混合物、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等の脂肪族アルコール類が好適である。
【0043】
このような溶剤でピッチと添加剤の混合物成形体から添加剤を抽出することによって、成形体の形状を維持したまま添加剤を成形体から除去することができる。この際に成形体中に添加剤の抜け穴が形成され、均一な多孔性を有するピッチ成形体が得られるものと推定される。
【0044】
このようにして得られた多孔性ピッチを架橋するため、次に空気を酸化剤として用いて、好ましくは50℃〜400℃の温度で酸化する。
【0045】
酸化剤として空気又は空気と他のガス例えば燃焼ガス等との混合ガスのような酸素を含むガスを用いて、120℃〜300℃で酸化して架橋処理を行うことが簡便であり、経済的にも有利である。この場合、ピッチの軟化点が低いと、酸化時にピッチが溶融して酸化が困難となるので、使用するピッチは軟化点が150℃以上であることが好ましい。
【0046】
上述のようにして架橋処理を施した炭素前駆体を、その1g当りの供給量が60ml以下となるような抑制した量の不活性気体雰囲気下、1000〜2000℃、好ましくは、1100〜1600℃で炭素化することにより、本発明の負極材料が得られる。焼成は、工業的には例えば横型の焼成炉中に炭素前駆体の粉砕物を約5mm以下と薄く堆積した状態でその1g当り60ml以下(例えば焼成時間が1時間である場合は1ml/g・分以下)、と小流量の例えば窒素、アルゴン等の不活性気体の流通下に行われるが、小規模であれば不活性気体雰囲気下に置かれたるつぼ等の密閉雰囲気下において行ってもよい。いずれにしても、60ml/g以下の不活性気体流量は、前記特許文献5が小型携帯機器向け負極材料の製造実施例に採用している60000ml/gに比べてはるかに抑制した流量である。
【0047】
上述のようにして得られた本発明の負極材料は、そのまま、または例えばその1〜10重量%のアセチレンブラックや、ファーネスブラック等の導電性カーボンブラック等からなる導電助剤とともに用いられ、更に結合剤(バインダー)を添加し適当な溶媒を適量添加、混練し、電極合剤ペーストとした後、例えば、円形あるいは矩形の金属板等からなる導電性の集電材に塗布・乾燥後、加圧成形することにより、厚さが10〜200μmの層を形成するなどの方法により、電極製造に用いられる。結合剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、およびSBR等、電解液と反応しないものであれば特に限定されない。ポリフッ化ビニリデンの場合、N−メチルピロリドン(NMP)などの極性溶媒が好ましく用いられるが、SBRなどの水性エマルジョンを用いることもできる。結合剤の好ましい添加量は、本発明の負極材料100重量部に対して、0.5〜10重量部である。結合剤の添加量が多すぎると、得られる電極の電気抵抗が大きくなり電池の内部抵抗が大きくなり電池特性を低下させるので好ましくない。また、結合剤の添加量が少なすぎると、負極材料粒子相互および集電材との結合が不充分となり好ましくない。本発明の負極材料は、その良好な大電流入出力特性を利用して、HEV等の大電流入出力非水電解質型二次電池の負極、特にリチウム二次電池の負極活物質として、リチウムドープ用負極の構成に用いることが好ましい。さらに活物質の目付けは少ないほど大きな出力が得られるので好ましい。好ましくは60g/m以下、更に好ましくは50g/m以下である。
【0048】
本発明の負極材料を用いて、非水電解質二次電池の負極を形成した場合、正極材料、セパレータ、電解液など電池を構成する他の材料としては特に制限されることなく、非水溶媒二次電池として従来使用され、或いは提案されている種々の材料を使用することが可能である。
【0049】
例えば、正極材料としては、LiCoO、LiNiO、LiMnO、LiMn等の複合金属カルコゲン化物が好ましく、適当なバインダーと電極に導電性を付与するための炭素材料とともに成形して、導電性の集電材上に層形成することにより正極が形成される。
【0050】
これら正極および負極との組み合わせで用いられる非水溶媒型電解液は、一般に非水溶媒に電解質を溶解することにより形成される。非水溶媒としては、例えばプロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、γ−プチロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、1,3−ジオキソラン等の有機溶媒の一種または二種以上を組合わせて用いることができる。また電解質としては、LiClO、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiAsF、LiCl、LiBr、LiB(C、LiN(SOCF等が用いられる。二次電池は、一般に上記のようにして形成した正極層と負極層とを必要に応じて不織布、その他の多孔質材料等からなる透液性セパレータを介して、対向させ電解液中に浸漬することにより形成される。
【0051】
セパレータの代わりに電解液を含浸させたポリマーゲルからなる固体電解質を用いることもできる。
【実施例】
【0052】
以下、実施例および比較例により、本発明を更に具体的に説明する。以下の例を含めて、本明細書中に記載する物性値は、以下の方法により求めた値に基づく。
【0053】
[評価試験項目]
(XRD測定)
「炭素材料のd002」:炭素質材料粉末を試料ホルダーに充填し、グラファイトモノクロメーターにより単色化したCuKα線を線源とし、X線回折図形を得る。回折図形のピーク位置は積分法(回折線の接線と回折図形に囲まれた面積の重心位置を求め、これに対応する2θ値でピークの位置を求める方法)により求め、標準物質用高純度シリコン粉末の(111)面の回折ピークを用いて補正する。CuKα線の波長を0.15418nmとし、Braggの公式によりをd002計算する。
【0054】
【数1】
002=λ/(2・sinθ) (Braggの公式)
【0055】
(比表面積測定)
「窒素吸着による比表面積」:B.E.T.の式から誘導された近似式
【数2】
Vm=1/(v(1−x))
を用いて液体窒素温度における、窒素吸着による1点法(相対圧力x=0.3)によりvを求め、次式により試料の比表面積を計算した。
【数3】
比表面積=4.35×v(m/g)
ここに、vは試料表面に単分子層を形成するに必要な吸着量(cm/g)、vは実測される吸着量(cm/g)、xは相対圧力である。
【0056】
具体的には、MICROMERITICS社製「Flow Sorb II2300」を用いて、以下のようにして液体窒素温度における炭素質物質への窒素の吸着量を測定した。
【0057】
粒子径9μm〜24μmに粉砕した炭素材料を試料管に充填し、窒素ガスを20モル%濃度で含有するヘリウムガスを流しながら、試料管を−196℃に冷却し、炭素質材料に窒素を吸着させる。次に試験管を室温に戻す。このとき試料から脱離してくる窒素量を熱伝導度型検出器で測定し、吸着ガス量vとした。
【0058】
(真密度測定)
JIS R7211に定められた方法に従い、30℃でブタノールを置換媒体として、真密度(ρ)を測定した。
【0059】
各種炭素質材料調製の実施例および比較例を次に記す。以下に記載するガス流量は、標準状態(0℃、1気圧)での値を示す。
【0060】
(比較例1)軟化点205℃、H/C原子比0.65の石油系ピッチ70kgと、ナフタレン30kgとを、撹拌翼および出口ノズルのついた内容積300リットルの耐圧容器に仕込み、190℃で加熱溶融混合を行った後、80〜90℃に冷却し、耐圧容器内を窒素ガスにより加圧して、内容物を出口ノズルから押出し、直径約500μmの紐状成型体を得た。次いで、この紐状成型体を直径(D)と長さ(L)の比(L/D)が約1.5になるように粉砕し、得られた破砕物を93℃に加熱した0.53重量%のポリビニルアルコール(ケン化度88%)を溶解した水溶液中に投入し、撹拌分散し、冷却して球状ピッチ成型体スラリーを得た。大部分の水をろ過により取り除いた後、球状ピッチ成形体の約6倍量の重量のn−ヘキサンでピッチ成形体中のナフタレンを抽出除去した。このようにして得た多孔性球状ピッチを、流動床を用いて、加熱空気を通じながら、270℃まで昇温し、270℃に1時間保持して酸化し、熱に対して不融性の多孔性球状酸化ピッチを得た。
【0061】
次に酸化ピッチを窒素ガス雰囲気中(常圧)で600℃まで昇温し、600℃で1時間保持して予備炭素化を実施し、揮発分2%以下の炭素前駆体を得た。得られた炭素前駆体を粉砕し、平均粒径約10μmの粉末状炭素前駆体とした。
【0062】
次に粉末状炭素前駆体10gをアルミナ製板に堆積層高2mmになるように堆積し、直径100mmの横型管状炉に入れ、1分間に10リットルの窒素ガスを流しながら250℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1200℃で1時間保持して炭素化した。
【0063】
得られた炭素質材料の性状を、以下の実施例、比較例の結果とともにまとめて、後記表1に示す。
【0064】
(実施例1)炭素化時の窒素流量を1分間に10ミリリットルとした以外は、比較例1と同様にして炭素質材料を製造した。
【0065】
(実施例2)比較例1における粉末状炭素前駆体を試料収容部直径40mm、高さ60mmの円柱状るつぼに30g仕込み、炭素板で入り口を密封し、炭素化反応時に発生したガスがるつぼ内に滞留する状態で炭素化を行った。電気炉内にるつぼを仕込み、系内を真空脱気して窒素ガス置換した後、電気炉内を窒素ガス雰囲気とし、250℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1200℃で1時間保持して炭素質材料を製造した。
【0066】
(実施例3)実施例2における粉末状炭素前駆体の炭素化時の保持温度を1300℃とした以外は実施例2と同様にして炭素質材料を製造した。
【0067】
(実施例4)実施例2における粉末状炭素前駆体の炭素化時の保持温度を1500℃とした以外は実施例2と同様にして炭素質材料を製造した。
【0068】
(実施例5)実施例2における粉末状炭素前駆体の炭素化時の保持温度を1900℃とした以外は実施例2と同様にして炭素質材料を製造した。
【0069】
(比較例2)硫黄含有率3%のオイルコークスを粉砕し、平均粒径が約10μmの炭素前駆体粒子とした。次に粉末状炭素前駆体10gをアルミナ製板に堆積層高2mmになるように堆積し、直径100mmの横型管状炉に入れ、1分間に10リットルの窒素ガスを流しながら250℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1200℃で1時間保持して炭素化して易黒鉛炭素材を得た。
【0070】
(比較例3)中国産天然黒鉛(平均粒径24μm)10gをアルミナ製板に堆積層高2mmになるように堆積し、直径100mmの横型管状炉に入れ、1分間に10リットルの窒素ガスを流しながら250℃/hの速度で1200℃まで昇温し、1200℃で1時間保持して炭素化した。
【0071】
上記各例で得た炭素質材料の性状を、後記表1にまとめて記す。
【0072】
また、上記各例で得た炭素質材料については、下記の特性評価を行い、主な特性評価結果を後記表2に、拡散係数測定結果を図3に、それぞれまとめて記す。
【0073】
(測定セルの作成方法および充放電量評価、交流インピーダンス測定試験)
上記各実施例、比較例で得られた各炭素質材料を用いて、以下のようにして非水溶媒系二次電池を作成し、その特性を評価した。本発明の炭素質材料は非水溶媒二次電池の負極として用いるのに適しているが、本発明の効果である電池活物質の充電容量、放電容量及び非放電容量を、対極の性能のバラツキに影響されることなく精度良く評価するために、対極リチウム評価を行った。すなわち特性の安定したリチウム金属を負極とし、上記で得られた炭素質材料を正極とするリチウム二次電池を構成し、その特性を評価した。
【0074】
正極(炭素極)は以下のようにして製造した。各例で製造した炭素質材料を95重量部、ポリフッ化ビニリデン5重量部に、N−メチル−2−ピロリドンを加えてペースト状とし、ペーストを銅箔上に均一に塗布し,不活性雰囲気下、130℃で30分乾燥した。シート状の電極を直径15mmの円盤状に打ち抜き、これをプレスして電極とした。電極中の炭素材料の重量は約20mgになるように調製し、炭素材料の充填率が約67%となるようにプレスを行った。負極(リチウム極)の調製はAr雰囲気中のグローブボックス内で行った。予め2016サイズのコイン型電池用缶の外蓋に直径17mmのステンレススチール網円板をスポット溶接した後、厚さ0.5mmの金属リチウム薄板を直径15mmの円板状に打ち抜いたものをステンレススチール網円板に圧着し負極とした。
【0075】
このようにして製造した正極及び負極を用い、電解液としてはエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートを容量比で3:4:4で混合した混合溶媒に1モル/リットルの割合でLiPFを加えたものを使用し、ポリプロピレン製微細孔膜をセパレータとし、ポリエチレン製のガスケットを用いてArグローブボックス中で2016サイズのコイン型非水溶媒系リチウム二次電池を組み立てた。
【0076】
このような構成のリチウム二次電池において炭素質材料にリチウムのドーピング・脱ドーピングを行い、そのときの容量を求めた。ドーピングは定電流定電圧法により行った。0.5mA/cmの電流密度で0Vになるまで定電流充電を行い、0Vに達した時点一定電圧のまま電流値を減衰し、20μAとなった時点で充電終了とした。このときの電気量を、使用した炭素質材料の重量で除した値を充電容量と定義し、mAh/gを単位として表した。次に同様にして逆方向に電流を流し炭素質材料にドープされたリチウムを脱ドープした。脱ドープは0.5mA/cmの電流密度で行い、端子電圧1.5Vをカットオフ電圧とした。このときの電気量を放電容量と定義し、mAh/gを単位として表した。次いで充電容量と放電容量との差として不可逆容量を求めた。放電容量を充電容量で除した値に100を乗じて、放電効率(%)を求めた。これは活物質がどれだけ有効に使用されたかを示す値である。特性測定は25℃で行った。
【0077】
(放置特性)
炭素質材料粉末を湿度15%、室温22℃に保持された大気雰囲気下、層高3mmの状態で1カ月放置後、同様にセルを作成し、電気特性評価を行った。
【0078】
(拡散係数測定)
交流インピーダンス測定を通じて、Liイオン拡散係数を求めた。
【0079】
<交流インピーダンス測定用試験セルの調製>
交流インピーダンス測定用の試験電池は次のように作成した。上記の充放電を行った電池に対し、再度0.5mA/cmの電流密度で規定電位になるまで定電流充電を行い、規定に達した時点で一定電圧のまま電流値を減衰し、20μAとなった時点で充電終了とした。規定電位まで充電したセルを24時間放置後に交流インピーダンス測定を行った。
【0080】
<交流インピーダンス測定の詳細>
交流インピーダンス法とは,電極と電解液界面を周波数の異なる微小交流電圧で分極させたときの電流変化から、電極界面のインピーダンスを測定し,電極反応を分離し定量的に解析する方法である。交流インピーダンス法は電気化学反応の素過程を分離し,拡散係数,電荷移動抵抗などを定量的に求めることが可能であり、X軸にインピーダンスの実数項、Y軸にインピーダンスの虚数項をプロットして得られるナイキストプロットの形状からパラメーターを導出し、理論式に代入することで律速過程を推定できる。
【0081】
交流インピーダンス測定用の試験機には東陽テクニカ社製(ソーラトロン社)のポテンショ/ガルバノスタット(SI1286)と周波数応答アナライザ(FRA、SI1260)を使用した。測定結果は温度の影響を受けるため、25℃の恒温槽内にセルを設置して測定を行った。交流インピーダンス測定は、規定電位まで充電したセルを24時間放置後に行った。測定条件を以下に示す。
重畳交流電圧 : 5mV
周波数範囲 : 10kHz〜0.1mHz
測定温度 : 25℃
【0082】
<拡散係数の導出>
拡散係数の計算はHOらの文献(Journal of Electro Chemical Soc.Vol.127P.343(1980))に示されている式に基づき、以下のように行った。
【0083】
ナイキストプロットにおいて、低周波数領域に現れる45°の直線領域では,インピーダンス(Zw)を(1)式で表すことができる。式中に含まれるワールブルグ要素Awは(2)式で表される。(1)、(2)式より拡散係数Dは(3)式となる。ナイキストプロットにおいて、45°の直線領域がより大きな傾きへと変位する点、すなわち無限拡散領域が有限拡散領域に変位する点におけるZwと周波数ωを(3)式に代入して拡散係数を導出した。
【0084】
[数4]
=Aω−1/2 ……(1)
Aw=Vm(dE/dX)/ZFAD1/2 ……(2)
D=Vm(dE/dX)/(ZFA)×ω−1×(21/2Zw)−2……(3)
ここで、Awはワールブルグ要素を表す。
Vm:モル体積
A:面積(今回の測定ではコインセルの正極と負極の接触面積(1.767cm)を電極面積とする)
dE/dX:電気量の変化に対する電位の変化量
F:ファラデー定数(96485C/mol)
Zi:Liの原子価(ここでは1)
D:拡散係数(cm/sec)
ω:角周波数(=2πf f:周波数/Hz)
【0085】
(高温サイクル耐久性)
LiCoO正極との組み合わせ電池における、45℃で100サイクル後の放電量を、初回放電量に対する%容量維持率として求めた。その詳細は、以下の通りである。
【0086】
正極材料(活物質)としてLiCoO(日本化学工業(株)製「セルシードC5−H」)を用い、この正極材料を94重量部、アセチレンブラックを3重量部を、結着剤ポリフッ化ビニリデン3重量部と混合し、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を加えてペースト状にし、厚さ20μmの帯状アルミニウム箔の両面に均一に塗布した。130℃で30分乾燥した後、得られたシート状電極を直径14mmの円板状に打ち抜き、これをプレスして電極とした。
【0087】
負極(炭素極)としては、上記実施例または比較例で得られた炭素材各95重量部、ポリフッ化ビニリデン5重量部にNMPを加えてペースト状にし、銅箔上に均一に塗布した。不活性雰囲気下、130℃で30分乾燥した後、シート状の電極を直径15mmの円板状に打ち抜き、これをプレスして電極(負極)とした。なお、電極中の炭素材料の量は約20mgになるように調整し、炭素材料の充填率が約67%となるようにプレスを行った。
【0088】
上記のようにして調製した正極と負極を用い、電解液としてはエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとエチルメチルカーボネートを容量比で3:4:4に混合した混合溶媒に1モル/リットルの割合でLiPFを加えたものを使用し、ポリプロピレン製微細孔膜をセパレータとし、ポリエチレン製のガスケットを用いてArグローブボックス中で、2016サイズのコイン型非水溶媒系リチウム二次電池を組み立てた。このような構成のリチウム二次電池において充放電試験を行った。
【0089】
充電は定電流定電圧法により行った。充電条件は、充電上限電圧を4.2V、充電電流値を1C(すなわち一時間で充電するために必要な電流値)に設定し、4.2Vに到達後、一定電圧のまま電流を減衰させて、1/100Cの電流になった時点で充電終了とした。続いて逆方向に電流を流し放電を行った。放電は、1Cの電流値で行い2.75Vに達した時点で放電終了した。このような充電および放電を45℃の恒温槽中で繰り返して行い、高温サイクル特性の評価を行った。
【0090】
上記サイクル特性評価において、100サイクル後の放電容量を、1サイクル目の放電容量で除し、容量維持率(%)とした。
【0091】
【表1】
Figure 0004975433
【0092】
【表2】
Figure 0004975433
【0093】
上記表2の特性を表1の性状と対比して見れば、本発明の実施例にかかる抑制された流量の不活性ガス雰囲気での焼成により得られた負極炭素材料は、対極リチウム評価において大電流入出力非水電解質二次電池負極材料に要求される0.3−1.0V放電容量、およびその0−1.0V放電容量に対する比である放電容量比がともに高く、且つ高温サイクル耐久性および大気中放置特性にも優れ、大電流入出力非水電解質二次電池負極材料としてのバランスが良いことが分る。これに対し、不活性ガス流量の大なる条件で焼成された従来型難黒鉛化性炭素負極材料(比較例1)は、放電容量比に劣り大気中放置による効率低下(86.4−82.6=3.8%)が大きい。また易黒鉛化炭素(比較例2)は、不可逆容量が初期から大であり、高温サイクル耐久性が劣る。また黒鉛負極材料(比較例3)は、0.3−1.0V放電容量および放電容量比が小さい。

Claims (8)

  1. 空気酸化による架橋処理を施した石油系または石炭系ピッチの炭素化物であり且つX線回折法により求められる(002)面の平均層面間隔d002が0.355〜0.400nm、真密度が1.50〜1.60g/cmの炭素材料からなり、対極リチウム評価における放電時の電池電圧範囲0.3〜1.0Vの容量(A)が50mAh/g以上、容量(A)と電池電圧範囲0〜1.0Vの容量(B)との比((A)/(B))が0.3以上であることおよび大気中1カ月放置における放電容量/充電容量で定まる効率の低下が2%以下であることを特徴とする大電流入出力非水電解質二次電池用負極材料。
  2. 対極リチウム評価における電池電圧範囲0.3〜1.0Vの全領域においてリチウム拡散係数が10−7cm/s以上である請求項1に記載の負極材料。
  3. 平均粒子径が2〜30μm、最大粒子径が80μm以下である請求項1または2に記載の負極材料。
  4. 比表面積が0.5〜15m/gである請求項1〜3のいずれかに記載の負極材料。
  5. 容量(A)と容量(B)との比((A)/(B))が0.36以上、0.41以下である請求項1〜4のいずれかに記載の負極材料。
  6. 空気酸化による架橋処理を施した石油系又は石炭系ピッチを、その1g当りの供給量が60ml以下となるような抑制した量の不活性気体雰囲気下、温度1000℃以上で熱処理することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水電解質二次電池用負極材料の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の負極材料からなる負極を有する非水電解質二次電池。
  8. 請求項の非水電解質二次電池をモータ作動およびエネルギー回生用電源として搭載したモータと、内燃エンジンと、を動力源として有するハイブリッド自動車。
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