JP4973928B2 - 電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂、電子写真トナー用樹脂組成物及び電子写真トナー - Google Patents

電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂、電子写真トナー用樹脂組成物及び電子写真トナー Download PDF

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本発明は、連続印刷時の画質の安定性、低温定着性、耐ブロッキング性に優れた電子写真トナーを得ることができる電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂、該樹脂を結着樹脂として含有する電子写真トナー用樹脂組成物、及び、該樹脂や該樹脂組成物を含有する電子写真トナーに関する。
近年、電子写真トナーには更なる連続印刷時の画質の安定性、低温定着性、耐ブロッキング性(コピー機内での保存中にトナー粒子が凝集しない性質)が求められている。低温定着性や耐ブロッキング性を向上させる為、結着樹脂として結晶構造を有する樹脂(結晶性樹脂)を用いることが知られている。具体的には、例えば、170℃における貯蔵弾性率が10〜10000Pa、融解熱の最大ピーク温度が55〜150℃、軟化点と融解熱の最大ピーク温度が0.6〜1.3である結晶性ポリエステル樹脂が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、結晶性ポリエステル樹脂は、体積抵抗値が例えば1014Ωcm未満と結晶構造を有さないポリエステル樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)と比較して体積抵抗値が低い。その為、該結晶性ポリエステル樹脂のみを結着樹脂として用いた電子写真トナーは帯電保持力が弱く帯電量の経時的な低下が見られる。その結果、該電子写真トナーには連続印刷時の画質の安定性に劣る問題がある。この結晶性ポリエステル樹脂の欠点を克服する為に、前記特許文献1においても、結着樹脂として帯電量の経時的な低下が少ない非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とを混合させた樹脂(ハイブリッド樹脂)として用いざるを得ない。
しかしながら、非晶性ポリエステル樹脂は結晶性ポリエステル樹脂と比べて低温定着性や耐ブロッキング性に劣る。その為、非晶性ポリエステル樹脂の含有割合を高くした結着樹脂は帯電量の経時的安定性が向上していくものの、結晶性ポリエステル樹脂の有する低温定着性、耐ブロッキング性という優れた性能が相殺される問題が生じる。従って、結晶性ポリエステル樹脂が有する低温定着性、耐ブロッキング性という優れた特徴を発揮するのは困難である。また、非晶性ポリエステル樹脂と結晶性ポリエステル樹脂とを併用する際には、結着樹脂の設計を複雑化する問題もある。
特開2004−197051号公報
本発明の課題は連続印刷時の画質の安定性、低温定着性、耐ブロッキング性に優れた電子写真トナーを得ることができる電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂、該樹脂を結着樹脂として含有する電子写真トナー用樹脂組成物、及び、該樹脂や該樹脂組成物を含有する電子写真トナーを提供することにある。
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、下記の知見を見出した。
(1)結晶性樹脂として、炭素原子数が20〜62のアルキル基および/または炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸と、該モノカルボン酸と反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂とを反応させて得られる結晶性ポリエステル樹脂は帯電保持力が非晶性ポリエステル樹脂並みに良好である。その為、該結晶性ポリエステル樹脂を結着樹脂として用いた電子写真トナーは、帯電量の経時的安定性に優れるので、連続印刷時の画質の安定性が良好である。また、低温定着性、耐ブロッキング性にも優れる。
(2)前記モノカルボン酸の代わりに炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアミンおよび炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアミンを用い、該モノアルコールやモノアミンと反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂とを反応させて得られる結晶性ポリエステル樹脂を用いても連続印刷時の画質の安定性が良好で、低温定着性、耐ブロッキング性にも優れる電子写真トナーが得られる。
(3)前記(1)、(2)の結晶性ポリエステル樹脂はあえて非晶性ポリエステル樹脂と混合せずとも連続印刷時の画質の安定性が良好で、低温定着性、耐ブロッキング性にも優れる電子写真トナーが得られる。その為、従来の結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との混合に関する検討の必要が無く、結着樹脂設計の効率化に大きく貢献する。
本発明は上記知見に基づいて完成したものである。
即ち、本発明は、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアミンおよび炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアミンからなる群から選ばれる一種以上の化合物(a1)と、該化合物(a1)と反応する官能基を主鎖骨格中に結合する官能基として有するポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られるトナー用結晶性ポリエステル樹脂であり、該化合物(a1)を、該化合物(a1)のモル量とポリエステル樹脂(a2)の調製に用いた原料のモル量との合計モル量に対し20〜60モル%用いて得られ、融点が50〜110℃の範囲であるポリエステル樹脂であることを特徴とする電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂を提供するものである。
また、本発明は、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー用樹脂組成物であり、該結着樹脂が前記電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂(A)であることを特徴とする電子写真トナー用樹脂組成物を提供するものである。
更に、本発明は、前記電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂および/または前記電子写真トナー用樹脂組成物を含有することを特徴とするトナーを提供するものである。
本発明によれば、連続印刷時の画質の安定性、低温定着性、耐ブロッキング性に優れた電子写真トナーを提供することができる。また、該電子写真トナーを得るための電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂と該樹脂を結着樹脂として含有する電子写真トナー用樹脂組成物も提供することができる。
本発明のポリエステル樹脂は炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアミンおよび炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアミンからなる群から選ばれる一種以上の化合物(a1)と、該化合物(a1)と反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られる電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂であり、該化合物(a1)を、該化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)の構成成分との合計モル量に対し20〜60モル%用いて得られる。
前記アルキル基として炭素原子数が20より小さいアルキル基や前記アルケニル基とし炭素原子数が20より小さいアルケニル基を有するモノカルボン酸やモノアルコールやモノアミンを用いても、得られる電子写真トナーの帯電量の経時安定性や耐ブロッキング性が低下するため好ましくない。また、前記アルキル基として炭素原子数が62より大きいアルキル基や前記アルケニル基とし炭素原子数が62より大きいアルケニル基を有するモノカルボン酸やモノアルコールやモノアミンを用いても、得られる電子写真トナーの低温定着性が著しく低下するため好ましくない。アルキル基やアルケニル基としては炭素原子数22〜60のアルキル基やアルケニル基が好ましく、炭素原子数24〜58のアルキル基やアルケニル基がより好ましい。
また、本発明のポリエステル樹脂は化合物(a1)と、該化合物(a1)と反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂(a2)とを反応させる際に、該化合物(a1)を、該化合物(a1)のモル量とポリエステル樹脂(a2)の調製に用いた原料のモル量との合計モル量に対し20〜60モル%用いる必要がある。化合物(a1)の使用割合が20モル%より小さいと得られる電子写真トナーの帯電量の経時安定性が低下するため好ましくない。また、化合物(a1)の使用量が60モル%より大きいと得られる電子写真トナーの低温定着性が著しく低下するため好ましくない。化合物(a1)の使用割合は25〜55モル%が好ましく、30〜50モル%がより好ましい。
本発明において、「結晶性」とは、樹脂骨格中に存在する規則的配列構造に由来するラメラ結晶型や球晶型などの結晶構造を有し、この結晶構造が熱により融解する際に発生する単独または複数の結晶融解熱に由来する吸熱ピークを有する性質をいう。本発明のポリエステル樹脂はこの性質を有するポリエステル樹脂である。前記規則的配列構造としては、例えば、本発明で用いる化合物(a1)が有する炭素原子数20〜62のアルキル基等の構造や炭素原子数20〜62のアルケニル基等の構造が挙げられる。
本発明で用いる化合物(a1)は、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアミンおよび炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアミンからなる群から選ばれる一種以上の化合物である。
前記炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸としては、例えば、
アラキン酸(炭素原子数20)、ベヘニン酸(炭素原子数22)、セロチン酸(炭素原子数26)、モンタン酸(炭素原子数28)、メリシン酸(炭素原子数30)、テトラコンタン酸(炭素原子数40)、ペンタコンタン酸(炭素原子数50)、ヘキサコンタン酸(炭素原子数60)等が挙げられる。
前記炭素原子数20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸としては、例えば、ガドレイン酸(炭素原子数20)、エルカ酸(炭素原子数22)、ネルボン酸(炭素原子数24)、トリアコンテン酸(炭素原子数30)、テトラコンテン酸(炭素原子数40)、ペンタコンテン酸(炭素原子数50)、ヘキサコンテン酸(炭素原子数60)等が挙げられる。
前記炭素原子数20〜62のアルキル基を有するモノアルコールとしては、例えば、エイコサノール(炭素原子数20)、トリアコンタノール(炭素原子数30)、テトラコンタノール(炭素原子数40)、ペンタコンタノール(炭素原子数50)、ヘキサコンタノール(炭素原子数60)等が挙げられる。
前記炭素原子数20〜62のアルケニル基を有するモノアルコールとしては、例えばcis−13−ドコセノール(炭素原子数22)、トリアコンテノール(炭素原子数30)、テトラコンテノール(炭素原子数40)、ペンタコンテノール(炭素原子数50)、ヘキサコンテノール(炭素原子数60)等が挙げられる。
前記炭素原子数20〜62のアルキル基を有するモノアミンとしては、例えば、エイコシルアミン(炭素原子数20)、トリアコンチルアミン(炭素原子数30)、テトラコンチルアミン(炭素原子数40)、ペンタコンチルアミン(炭素原子数50)、ヘキサコンチルアミン(炭素原子数60)等が挙げられる。
前記炭素原子数20〜62のアルケニル基を有するモノアミンとしては、例えば、エイコセニルアミン(炭素原子数20)、トリアコンテニルアミン(炭素原子数30)、テトラコンテニルアミン(炭素原子数40)、ペンタコンテニルアミン(炭素原子数50)、ヘキサコンテニルアミン(炭素原子数60)等が挙げられる。
本発明で用いるポリエステル樹脂(a2)は、前記化合物(a1)と反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂である。該化合物(a1)が、モノカルボン酸のときは、ポリエステル樹脂(a2)として、例えば、水酸基を有するポリエステル樹脂やアミノ基を有するポリエステル樹脂等が挙げられる。該化合物(a1)が、モノアルコールやモノアミンのときは、ポリエステル樹脂(a2)として、例えば、カルボキシル基を有するポリエステル樹脂やイソシアネート基を有するポリエステル樹脂等が挙げられる。ポリエステル樹脂(a2)としては、樹脂骨格中への導入が容易なことおよび該化合物(a1)との反応性が良好なこと等から水酸基を有するポリエステル樹脂やカルボキシル基を有するポリエステル樹脂が好ましく、水酸基を有するポリエステル樹脂がより好ましい。
前記水酸基を有するポリエステル樹脂は、例えば、以下の製法により得ることができる。
製法1:2価のアルコールと2価のカルボン酸と3価以上のアルコールとを必須として、必要に応じて1価のカルボン酸や1価のアルコールを用いて窒素ガス雰囲気下触媒存在下で加熱し、脱水縮合する方法。
製法2:エポキシ樹脂と2価のカルボン酸を必須として、必要に応じて3価以上のカルボン酸、1価のカルボン酸、1価のアルコール、2価以上のアルコール等を用いて、空気雰囲気下で加熱し、エポキシ基をカルボン酸により開環付加してエステル化する方法。
前記カルボキシル基を有するポリエステル樹脂は、例えば、以下の製法により得ることができる。
製法3:2価のアルコールと2価のカルボン酸と3価以上のカルボン酸とを必須として、必要に応じて1価のカルボン酸や1価のアルコールを用いて窒素ガス雰囲気下触媒存在下で加熱し、脱水縮合する方法。尚、前記製法1や製法2では、必要に応じて減圧法を用いることも可能である。
前記製法1や製法3で用いる2価のアルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の脂肪族2価アルコール類;ビスフェノールA、ビスフェノールAのポリアルキレンオキサイド付加物等のビスフェノールA誘導体等の芳香族2価アルコール類;シクロヘキサンジメタノール等の脂環族2価アルコール類等が挙げられる。また、カージュラE10「シェルケミカル社製 分枝脂肪酸のモノグリシジルエステル」等の脂肪族モノエポキシ化合物も2価アルコール類として使用することができる。2価のアルコールは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記製法1〜製法3で用いる2価のカルボン酸としては、例えば、アジピン酸、セバシン酸等の脂肪族2価カルボン酸類;オルソフタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、無水コハク酸等の芳香族2価カルボン酸類が挙げられる。2価のカルボン酸は単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記製法1で用いる3価以上のアルコールとしては、例えば、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2−メチルプロパントリオール等が挙げられる。3価以上のアルコールは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記製法2で用いるエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型のエポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
前記製法2や製法3で用いる3価以上の多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、無水トリメリット酸、シアヌール酸、ピロメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
更に、前記製法1〜製法3では、水酸基とカルボキシル基を併有するヒドロキシカルボン酸を用いることができる。例えば、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、リンゴ酸、およびそれらの誘導体が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明で用いるポリエステル樹脂(a2)は直鎖構造、分枝構造のいずれでも良いが、該ポリエステル樹脂(a2)中に官能基を多数存在させることができることから分枝構造を有するポリエステル樹脂が好ましい。
前記水酸基を有し、且つ、分枝構造を有するポリエステル樹脂としては、例えば、水酸基を有し、且つ、分枝構造に規則性を有するポリエステル樹脂(規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂)や水酸基を有し、且つ、分枝構造に分枝構造に規則性を有さないポリエステル樹脂(不規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂)を挙げることができる。規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂としては、例えば、高次に規則的に分枝した構造を有するポリマーであるデンドリマーが挙げられる。不規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂としては、例えば、分子量や分枝度の異なるポリマーの混合物であるハイパーブランチポリマー等が挙げられる。
前記デンドリマーやハイパーブランチポリマーのような樹脂は、「デンドリマーの科学と機能」〔2000年7月20日、(株)アイシーピー発行、岡田鉦彦編著〕に記載された分枝の定義に従うもので、ここに記載の合成方法により製造することが可能である。
前記デンドリマーの合成方法としては、例えば、下記の方法等が挙げられる。まず、水酸基を有するモノマーを出発物質(コア部)として用い、このコア部にカルボキシル基と水酸基を併有するモノマーを縮合反応させ1世代目の枝部を形成させる。さらに、1世代目枝部の末端水酸基にカルボキシル基と水酸基を併有するモノマーを縮合反応させることで2世代目の枝部を形成する。この世代形成を繰り返すことで所望の世代数、水酸基価を有するデンドリマーが得られる。
前記コア部を形成する水酸基を有するモノマーとして、1価または多価アルコールが挙げられる。1価のアルコールとしては、例えば、オクタノール、ステアリルアルコール、エイコサノール等が挙げられる。また、多価アルコールとしては、例えば、前記記載の2価以上のアルコール等を用いることができる。これらアルコールモノマーを用いる際は、単独または2種以上を混合して用いることができ、反応温度とモノマーの沸点を考慮して加圧下で縮合反応を行っても良い。
前記カルボキシル基と水酸基を併有するモノマーとしては種々のポリヒドロキシモノカルボン酸を用いることが可能であり、例えば、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、5−ヒドロキシイソフタル酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、およびそれらの誘導体などが挙げられる。これらポリヒドロキシモノカルボン酸を用いる際は、単独または2種以上を混合して用いることができる。
前記ハイパーブランチポリマーは、例えば、1分子中に二種類の反応性官能基を合計三個以上もつ、いわゆるAB型分子の自己縮合により合成される。このため、世代ごとに形成するデンドリマーの分子量分布が理論的に単分散であるのに対して、ハイパーブランチポリマーは分子量分布の制御が難しく必然的に分子量分布が広くなる。ハイパーブランチポリマーの合成方法として、例えば、上記デンドリマーの合成で用いるポリヒドロキシモノカルボン酸の自己縮合等が挙げられる。
デンドリマー等の規則性分枝構造を有する樹脂やハイパーブランチポリマー等の規則性分枝構造を有さない樹脂とを比較した場合、分子量分布の差異に由来して熱的物性や粘弾性挙動が異なるため、要求されるトナー性能に合わせて単独又は両者を混合して用いることができる。本発明においては低温定着性に優れる電子写真トナーが得られることからシャープな熱的挙動を示すデンドリマー等の規則性分枝構造を有する樹脂(規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂)が好ましく、デンドリマー等の規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂単独での使用がより好ましい。そして、規則性分枝構造を有するポリエステル樹脂の中でもデンドリマーが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂は前記化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られる結晶構造を有する結晶性ポリエステル樹脂である。本発明で用いる化合物(a1)は炭素原子数20〜62のアルキル基や炭素原子数20〜62のアルケニル基を有する。これらのアルキル基やアルケニル基は規則的な配列の構造を有する基であり、化合物(a1)をポリエステル樹脂の原料として用いることによりポリエステル樹脂に結晶構造を付与し、結晶性ポリエステル樹脂とすることができる。従って、ポリエステル樹脂(a2)として結晶構造を有さないポリエステル樹脂を用いたとしても結晶性ポリエステル樹脂を得ることができる。本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)とを以下の組合せで用いる事により得ることができる。
組み合わせ1:化合物(a1)と、ポリエステル樹脂(a2)として非晶性のポリエステル樹脂を用いる。
組み合わせ2:化合物(a1)と、ポリエステル樹脂(a2)として結晶性のポリエステル樹脂を用いる。
前記ポリエステル樹脂(a2)として用いる結晶性のポリエステル樹脂は、例えば、原料として、脂肪族2価アルコール類等と脂肪族2価カルボン酸類等を必須成分として用いて、前記製法1から製法3にと同様の方法で得ることができる。
前記脂肪族2価アルコール類としては、例えば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。また、脂肪族2価カルボン酸類としては、アジピン酸、セバシン酸等が挙げられる。これらは単独で用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
また、本発明のポリエステル樹脂を得るための前記化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)とを反応させる手順としては、例えば、(1)ポリエステル樹脂(a2)として化合物(a1)を用いずに得たポリエステル樹脂をあらかじめ作成し、次いでこのポリエステル樹脂に化合物(a1)を反応させる手順、(2)ポリエステル樹脂(a2)として化合物(a1)を用いて得たポリエステル樹脂を作成し、次いで該ポリエステル樹脂と化合物(a1)とを反応させる手順等が挙げられる。
さらに、化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)とを反応させる方法としては、公知慣用の方法を用いることができる。例えば、ポリエステル樹脂(a2)として水酸基を有するポリエステル樹脂を用いる場合、化合物(a1)としては炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸を選択し、該水酸基を有するポリエステル樹脂と、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸又は炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸とを窒素ガス雰囲気下触媒存在下で加熱し、脱水縮合する方法が好ましく用いられる。
本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂のテトラヒドロフラン可溶分の重量平均分子量は、低温定着性と耐ブロッキング性に優れる電子写真トナーが得られることから7,000〜100,000が好ましく、8,000〜90,000がより好ましい。
なお、本発明において、重量平均分子量の測定は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法を用い、下記の条件により行った。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8120GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN HXL−H
+東ソー株式会社製 TSK−GEL G5000HXL
+東ソー株式会社製 TSK−GEL G4000HXL
+東ソー株式会社製 TSK−GEL G3000HXL
+東ソー株式会社製 TSK−GEL G2000HXL
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII
測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.4重量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂のテトラヒドロフラン不溶分は、低温定着性に優れる電子写真トナーが得られることから10%未満が好ましく、5%未満がより好ましい。
本発明において、テトラヒドロフラン不溶分の測定は、下記の静置法により行った。
<テトラヒドロフラン不溶分の測定>
目開き710μmの篩いにかけた結晶性ポリエステル樹脂1.5gを秤量し、500メッシュの金網に入れる。この金網を、80gのテトラヒドロフランの入った密閉容器に浸漬し、24時間静置する。24時間後金網を取出し、70℃の乾燥機で1時間乾燥させる。乾燥させた金網を室温まで冷却して金網の重さを量る。下記の式より不溶分を算出する。
不溶分(%)=浸漬後の金網重量÷樹脂の重量を含む浸漬前の金網重量×100
本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂の融点は、低温定着性と耐ブロッキング性に優れる電子写真トナーが得られることから50〜110℃の範囲であり、55〜105℃がより好ましい。
本発明において、結晶性ポリエステル樹脂の融点は、示差走査熱量分析(DSC)法を用い、下記の条件により求めた。
測定装置 ;セイコーインスツル株式会社製 DSC−220C
データ処理;EXSTAR6000 PCステーション
測定条件 ;1.20℃から150℃まで昇温(10℃/min)
2.150℃にて10分間保持
3.150℃から0℃まで降温(10℃/min)
4.0℃にて10分間保持
5.0℃から150℃まで昇温(10℃/min)
解析 ;5.の測定結果において、融解熱の最大吸熱ピーク温度を融点とする。
本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂の体積抵抗値は、帯電量の経時安定性に優れ、連続印刷時の画質の安定性が良好な電子写真トナーが得られることから、1.0×1014Ωcm以上が好ましく、1.0×1015Ωcm以上がより好ましい。
本発明において、結晶性ポリエステル樹脂の体積抵抗値は、超高絶縁計を用いて下記の条件により求めた。
測定装置 ;東亜電波株式会社製 SM−10E型
測定試料 ;縦30mm×横30mm×高さ3mmに成型した樹脂片
測定条件 ;25℃50RH%環境下において印加電圧1000Vで測定を行った。得られる測定値は実測抵抗値である。
解析 ;ρ=30÷t×Rv より算出する。
ここで、tは樹脂片の厚み(mm)、Rvは実測抵抗値を示す。
本発明の電子写真トナー用樹脂組成物は少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有する組成物であり、該結着樹脂が本発明の結晶性ポリエステル樹脂である。ここで用いる結晶性ポリエステル樹脂は、単独で使用しても2種以上併用して使用しても良い。
本発明の電子写真トナー用樹脂組成物に用いる着色剤としては、例えば、種々の有機顔料、無機顔料、染料等を用いることができる。具体的には、例えば、カーボンブラック、ランプブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、ウルトラマリンブルー、フタロシアニンブルー、クロムイエロー、ピグメントイエローL、チタンイエロー、ローズベンガラ、キナクリドンレッド、ウオッチングレッド等を挙げることができ、1種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
本発明の電子写真トナー用樹脂組成物中の着色剤の重量割合は特に制限されないが、通常トナー用樹脂組成物100重量部当たり、着色剤1〜60重量部、好ましくは3〜30重量部である。
本発明の電子写真トナーは本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂や電子写真トナー用樹脂組成物を含有する。本発明の電子写真トナーは、例えば、具体的には、例えば、本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂や電子写真トナー用樹脂組成物に、必要に応じて着色剤、離型剤、帯電制御剤等の添加剤を添加して本発明の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂や電子写真トナー用樹脂組成物中の結着樹脂の融点以上で溶融混練した後、粉砕し、分級することにより得ることができる。勿論、これ以外の方法で製造してもよい。
上記着色剤としては、例えば、本発明の電子写真トナー用樹脂組成物に用いる着色剤等を用いることができる。
本発明の電子写真用トナー中の着色剤の重量割合は特に制限されないが、通常電子写真用トナー100重量部当たり、着色剤1〜60重量部、好ましくは3〜30重量部である。
上記離型剤としては、例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュワックス、ステアリルビスアミド、酸化ワックス等の合成ワックスや、カルナウバワックス、モンタンワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス等の天然ワックス等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。好適な離型剤としては、例えば、合成ポリプロピレンワックスであるビスコール660P、ビスコール550P[三洋化成工業(株)製]等がある。
本発明の電子写真用トナー中の離型剤の重量割合は特に制限されないが、通常電子写真用トナー100重量部当たり、離型剤0.3〜15重量部、好ましくは1〜5重量部である。
上記帯電制御剤としては、例えば、ニグロシン系染料、4級アンモニウム塩、トリメチルエタン系染料、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、金属錯塩アゾ系染料等の重金属含有酸性染料等公知慣用の電荷制御剤を挙げることができ、1種又は2種以上の組み合わせで使用することができる。
本発明の電子写真トナー中の帯電制御剤の重量割合は特に制限されるものではないが、好ましくは電子写真トナー100重量部当たり、帯電制御剤0.5〜3重量部が望ましい。
本発明の電子写真トナーを得るに当たっては、その製造の任意の工程において、更に、流動性向上剤等の各種助剤を加えることができる。流動性向上剤は、電子写真トナーの表面に付着させるのが有効である。
さらに、本発明で得られる電子写真トナーは、このままでもトナーとして使用することができるが、シリカを外添することにより、より粉体流動性を向上させることができ実用上好適である。
シリカとしては、比較的大きい平均粒子径を有するものと、比較的小さい平均粒子径を有するものがあり、これらは単独で用いても併用してもよい。シリカの外添量としては、帯電量が必要充分となり、感光体ドラムを傷つけたり、トナーの環境特性の悪化を招くこと等がないことから、電子写真トナー粒子100重量部に対し、0.1〜5.0重量部が実用上好適である。
次に、実施例を用いて本発明を具体的に説明する。例中「部」とあるのは、特にことわりがない限り重量部を表すものとする。
合成例1〔結晶性ポリエステル樹脂(A)の合成〕
攪拌機、窒素ガス導入口、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、トリメチロールプロパン107.2gとジメチロールプロピオン酸321.6gおよびp−トルエンスルホン酸0.20gを仕込み攪拌しながら130℃まで昇温した。さらに0.5時間をかけて減圧しながら140℃まで昇温させた。反応の進行は酸価の変化で確認し、確認の際は窒素ガスを導入しながら減圧を解除して行った。酸価1以下になるまで140℃で減圧を続け、酸価が1以下になった事を確認した。この反応物にジメチロールプロピオン酸を643.2g加え、140℃で減圧しながら酸価1以下になるまで反応を進行させた。酸価1以下を確認した後、さらにこの反応混合物にジメチロールプロピオン酸を1286.4g加え酸価1以下になるまで140℃で減圧しながら反応を進行させた。酸価1以下になったら窒素ガスを導入しながら減圧を解除し、ポリエステル樹脂(a2)としての反応混合物(a2−1)2056.0g(調製に用いた原料のモル量は17.6モル)を取り出した。この反応混合物(a2−1)の水酸基価は524mgKOH/gであった。この反応混合物(a2−1)1310g(調製に用いた原料のモル量は11.2モル)を、別に準備した攪拌機、窒素ガス導入口、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに移し取り、次いで化合物(a1)としてベヘニン酸(炭素原子数22)1010.0g(3.0モル)を仕込んだ。更にジブチルスズオキサイド1.0gを仕込み、攪拌しながら140℃減圧下で5時間反応させた。この後、窒素ガスを導入しながら常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸77.6gを仕込み、0.5時間反応させた後、結晶性ポリエステル樹脂(A1)を得た。同樹脂の酸価は11.6mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は9800、テトラヒドロフラン不溶分は0%、DSCから測定した融点は51℃であった。また、体積抵抗値は2.4×1014Ωcmであった。ベヘニン酸の使用量は、ベヘニン酸のモル量(3.0モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(11.2モル)との合計モル量に対し、20.9モル%であった。
合成例2(同上)
反応混合物(a2−1)を785g(調製に用いた原料のモル量は6.7モル)、ベヘニン酸を1548.8g(4.5モル)及び無水トリメリット酸を77.1g用いた以外は合成例1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A2)を得た。同樹脂の酸価は10.7mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は10200、テトラヒドロフラン不溶分は0%、DSCから測定した融点は54℃であった。また、体積抵抗値は9.1×1014Ωcmであった。ベヘニン酸の使用量は、ベヘニン酸モル量(4.5モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(6.7モル)との合計モル量に対し、40.4モル%であった。
合成例3(同上)
攪拌機、窒素ガス導入口、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、ペンタエリスリトール108.8gとジメチロールプロピオン酸428.8g及びp−トルエンスルホン酸0.20gを仕込み攪拌しながら130℃まで昇温した。さらに0.5時間をかけて減圧しながら140℃まで昇温させた。反応の進行は酸価の変化で確認し、確認の際は窒素ガスを導入しながら減圧を解除して行った。酸価1以下になるまで140℃で減圧を続け、酸価が1以下になった事を確認し、ポリエステル樹脂(a2)としての反応混合物(a2−2)480.0g(4.0モル)を取り出した。反応混合物(a2−2)の水酸基価は748mgKOH/gであった。この反応混合物(a2−2)の457.0g(調製に用いた原料のモル量は3.8モル)を、別に準備した攪拌機、窒素ガス導入口、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに移し取り、次いで、化合物(a1)としてベヘニン酸1822.7g(5.4モル)を仕込んだ。更にジブチルスズオキサイド1.0部を仕込み、攪拌しながら140℃減圧下で5時間反応させた。この後、窒素ガスを導入しながら常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸67.3gを仕込み、0.5時間反応させた後、結晶性ポリエステル樹脂(A3)を得た。同樹脂の酸価は10.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は10600、テトラヒドロフラン不溶分は0.1%、DSCから測定した融点は56℃であった。また、体積抵抗値は3.8×1015Ωcmであった。ベヘニン酸の使用量は、ベヘニン酸のモル量(5.4モル)と前記反応混合物(a2−2)の調製に用いた原料のモル量(3.8モル)との合計モル量に対し、58.4モル%であった。
合成例4(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにテトラコンタン酸(炭素原子数40)1273.2g(2.2モル)を用い、反応混合物(a2−1)を950g(調製に用いた原料のモル量は8.1モル)用い、更に無水トリメリット酸を74.8g用いた以外は合成例1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A4)を得た。同樹脂の酸価は11.0mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は13800、テトラヒドロフラン不溶分は0.1%、DSCから測定した融点は71℃であった。また、体積抵抗値は8.9×1014Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(2.2モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(8.1モル)との合計モル量に対し、20.9モル%であった。
合成例5(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにテトラコンタン酸1618.8g(2.7モル)を用い、反応混合物(a2−1)を487.0g(調製に用いた原料のモル量は4.2モル)用い、更に無水トリメリット酸を70.4g用いた以外は合成例1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A5)を得た。同樹脂の酸価は10.2mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は14500、テトラヒドロフラン不溶分は0.1%、DSCから測定した融点は76℃であった。また、体積抵抗値は8.2×1015Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(2.7モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(4.2モル)との合計モル量に対し、39.6モル%であった。
合成例6(同上)
ベヘニン酸1822.7gの代わりにテトラコンタン酸1775.0g(3.0モル)用い、反応混合物(a2−2)を262g(調製に用いた原料のモル量は2.2モル)用い、更に無水トリメリット酸を54.3g用いた以外は合成例3と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A6)を得た。同樹脂の酸価は9.9mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は16100、テトラヒドロフラン不溶分は0.2%、DSCから測定した融点は79℃であった。また、体積抵抗値は1.6×1016Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(3.0モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(2.2モル)との合計モル量に対し、57.9モル%であった。
合成例7(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにヘキサコンタン酸(炭素原子数60)1436.1g(1.6モル)用い、反応混合物(a2−1)を719g(調製に用いた原料のモル量は6.2モル)用い、更に無水トリメリット酸を72.7g用いた以外は合成例1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A7)を得た。同樹脂の酸価は11.3mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は20100、テトラヒドロフラン不溶分は0.2%、DSCから測定した融点は102℃であった。また、体積抵抗値は5.3×1015Ωcmであった。ヘキサコンタン酸の使用量は、ヘキサコンタン酸のモル量(1.6モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(6.2モル)との合計モル量に対し、21.1モル%であった。
合成例8(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにヘキサコンタン酸1714.2g(2.0モル)用い、反応混合物(a2−1)を349g(調製に用いた原料のモル量は3.0モル)用い、更に無水トリメリット酸を69.4g用いた以外は合成例1と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A8)を得た。同樹脂の酸価は10.3mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は22800、テトラヒドロフラン不溶分は0.3%、DSCから測定した融点は104℃であった。また、体積抵抗値は9.1×1016Ωcmであった。ヘキサコンタン酸の使用量は、ヘキサコンタン酸のモル量(2.0モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(3.0モル)との合計モル量に対し、39.7モル%であった。
合成例9(同上)
ベヘニン酸1822.7gの代わりにヘキサコンタン酸1820.5g(2.1モル)用い、反応混合物(a2−2)を183g(調製に用いた原料のモル量は1.5モル)用い、更に無水トリメリット酸を40.4g用いた以外は合成例3と同様にして結晶性ポリエステル樹脂(A9)を得た。同樹脂の酸価は9.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は24100、テトラヒドロフラン不溶分は0.4%、DSCから測定した融点は109℃であった。また、体積抵抗値は1.1×1017Ωcmであった。ヘキサコンタン酸の使用量は、ヘキサコンタン酸のモル量(2.1モル)と前記反応混合物(a2−2)の調製に用いた原料のモル量(1.5モル)との合計モル量に対し、57.8モル%であった。
合成例10(同上)
攪拌機、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、エピクロン850(大日本インキ化学工業製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、エポキシ当量188)441.6g、アジピン酸172.7g、1,4−ブタンジオール29.9g、化合物(a1)の一部としてテトラコンタン酸518.9g(0.9モル)およびトリフェニルホスフィン2.3gを仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して130℃まで昇温した。130℃で6時間反応した後、化合物(a1)の一部を含有してなるポリエステル樹脂(a2´)としての反応混合物(a2´−1)を得た。この反応混合物(a2´−1)の入ったフラスコに、残りの化合物(a1)のテトラコンタン酸1210.7g(2.0モル)およびジブチルスズオキサイド0.9gを仕込み、同温度にて3時間減圧しながら反応を進行させた。その後、減圧を解除して常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸39.8gを仕込み、0.5時間反応させた後、結晶性ポリエステル樹脂(A10)を得た。同樹脂の酸価は10.2mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は83800、テトラヒドロフラン不溶分は3.8%、DSCから測定した融点は78℃であった。また、体積抵抗値は9.2×1015Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(2.9モル)とテトラコンタン酸を除くポリエステル樹脂(a2´−1)の調製に用いた原料のモル量(2.7モル)との合計モル量に対し、52.1モル%であった。
合成例11(同上)
攪拌機、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、エピクロン850 697.5g、アジピン酸287.5g、1,4−ブタンジオール33.4g、化合物(a1)の一部としてテトラコンタン酸392.5g(0.7モル)およびトリフェニルホスフィン3.0gを仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して130℃まで昇温した。130℃で6時間反応した後、化合物(a1)の一部を含有してなるポリエステル樹脂(a2´)としての反応混合物(a2´−2)を得た。この反応混合物(a2´−2)の入ったフラスコに、残りの化合物(a1)のテトラコンタン酸915.9g(1.5モル)およびジブチルスズオキサイド0.9gを仕込み、同温度にて3時間減圧しながら反応を進行させた。その後、減圧を解除して常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸38.5gを仕込み、0.5時間反応させた後、結晶性ポリエステル樹脂(A11)を得た。同樹脂の酸価は11.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は67100、テトラヒドロフラン不溶分は4.6%、DSCから測定した融点は72℃であった。また、体積抵抗値は4.1×1015Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(2.2モル)とテトラコンタン酸を除くポリエステル樹脂(a2´−2)の調製に用いた原料のモル量(4.2モル)との合計モル量に対し、34.5モル%であった。
合成例12〔比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´)の合成〕
ベヘニン酸1010.0gの代わりにステアリン酸(炭素原子数18)908.6g(3.2モル)を用い、反応混合物(a2−1)を1389.0g(調製に用いた原料のモル量は11.9モル)用い、更に無水トリメリット酸を76.7g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´1)を得た。同樹脂の酸価は12.3mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は5200、テトラヒドロフラン不溶分は0%、DSCから測定した融点は38℃であった。また、体積抵抗値は4.6×1012Ωcmであった。ステアリン酸の使用量は、ステアリン酸のモル量(3.2モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(11.9モル)との合計モル量に対し、21.2モル%であった。
合成例13(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにステアリン酸1384.0g(4.9モル)を用い、反応混合物(a2−1)を845.0g(調製に用いた原料のモル量は11.9モル)7.2モル)用い、更に無水トリメリット酸を73.3g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´2)を得た。同樹脂の酸価は11.4mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は6400、テトラヒドロフラン不溶分は0%、DSCから測定した融点は41℃であった。また、体積抵抗値は4.3×1013Ωcmであった。ステアリン酸の使用量は、ステアリン酸のモル量(4.9モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(7.2モル)との合計モル量に対し、40.2モル%であった。
合成例14(同上)
ベヘニン酸1822.7gの代わりにステアリン酸1632.4g(5.7モル)用い、反応混合物(a2−2)を493.0g(調製に用いた原料のモル量は4.1モル)用い、更に無水トリメリット酸を62.3g用いた以外は合成例3と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´3)を得た。同樹脂の酸価は10.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は6800、テトラヒドロフラン不溶分は0%、DSCから測定した融点は45℃であった。また、体積抵抗値は9.8×1014Ωcmであった。ステアリン酸の使用量は、ステアリン酸のモル量(5.7モル)と前記反応混合物(a2−2)の調製に用いた原料のモル量(4.1モル)との合計モル量に対し、58.3モル%であった。
合成例15(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにテトラヘキサコンタン酸(炭素原子数64)1515.1g(1.6モル)を用い、反応混合物(a2−1)を710.0g(調製に用いた原料のモル量は6.1モル)用い、更に無水トリメリット酸を75.1g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´4)を得た。同樹脂の酸価は11.3mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は18900、テトラヒドロフラン不溶分は0.2%、DSCから測定した融点は115℃であった。また、体積抵抗値は8.5×1015Ωcmであった。テトラヘキサコンタン酸の使用量は、テトラヘキサコンタン酸のモル量(1.6モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(6.1モル)との合計モル量に対し、21.2モル%であった。
合成例16(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにテトラヘキサコンタン酸1682.9g(1.8モル)を用い、反応混合物(a2−1)を314g(調製に用いた原料のモル量は2.7モル)用い、更に無水トリメリット酸を67.2g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´5)を得た。同樹脂の酸価は11.0mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は22100、テトラヒドロフラン不溶分は0.3%、DSCから測定した融点は121℃であった。また、体積抵抗値は1.0×1017Ωcmであった。テトラヘキサコンタン酸の使用量は、テトラヘキサコンタン酸のモル量(1.8モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(2.7モル)との合計モル量に対し、40.3モル%であった。
合成例17(同上)
ベヘニン酸1822.7gの代わりにテトラヘキサコンタン酸1806.7g(1.9モル)用い、反応混合物(a2−2)を172g(調製に用いた原料のモル量は1.4モル)用い、更に無水トリメリット酸を39.9g用いた以外は合成例3と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´6)を得た。同樹脂の酸価は9.2mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は24800、テトラヒドロフラン不溶分は0.4%、DSCから測定した融点は127℃であった。また、体積抵抗値は3.2×1017Ωcmであった。テトラヘキサコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(1.9モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(1.4モル)との合計モル量に対し、57.6モル%であった。
合成例18(同上)
反応混合物(a2−1)を1415.0g(調製に用いた原料のモル量は12.1モル)、ベヘニン酸を884.8g(2.6モル)および無水トリメリット酸を77.1g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´7)を得た。同樹脂の酸価は12.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は8500、テトラヒドロフラン不溶分は0%、DSCから測定した融点は49℃であった。また、体積抵抗値は8.6×1012Ωcmであった。ベヘニン酸の使用量は、ベヘニン酸のモル量(2.6モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(12.1モル)との合計モル量に対し、17.7モル%であった。
合成例19(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにテトラコンタン酸1157.9g(2.0モル)を用い、反応混合物(a2−1)を1045.0g(調製に用いた原料のモル量は8.9モル)用い、更に無水トリメリット酸を74.2g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´8)を得た。同樹脂の酸価は11.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は13300、テトラヒドロフラン不溶分は0.1%、DSCから測定した融点は69℃であった。また、体積抵抗値は2.8×1013Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(2.0モル)と前記反応混合物(a2−1)の調製に用いた原料のモル量(8.9モル)との合計モル量に対し、17.9モル%であった。
合成例20(同上)
ベヘニン酸1010.0gの代わりにヘキサコンタン酸1309.4g(1.5モル)を用い、反応混合物(a2−1)を810.0g(調製に用いた原料のモル量は6.9モル)用い、更に無水トリメリット酸を71.6g用いた以外は合成例1と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´9)を得た。同樹脂の酸価は11.4mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は20000、テトラヒドロフラン不溶分は0.1%、DSCから測定した融点は100℃であった。また、体積抵抗値は8.2×1013Ωcmであった。ヘキサコンタン酸の使用量は、ヘキサコンタン酸のモル量(1.5モル)と前記反応混合物(a2−1)の(調製に用いた原料のモル量(6.9モル)との合計モル量に対し、17.8モル%であった。
合成例21(同上)
反応混合物(a2−2)を434.0g(調製に用いた原料のモル量は3.6モル)、ベヘニン酸を2015.6g(5.9モル)および無水トリメリット酸を32.1g用いた以外は合成例3と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´10)を得た。同樹脂の酸価は7.2mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は8900、テトラヒドロフラン不溶分は0.1%、DSCから測定した融点は58℃であった。また、体積抵抗値は5.3×1015Ωcmであった。ベヘニン酸の使用量は、ベヘニン酸のモル量(5.9モル)と前記反応混合物(a2−2)の調製に用いた原料のモル量(3.6モル)との合計モル量に対し、62.1モル%であった。
合成例22(同上)
ベヘニン酸1822.7gの代わりにテトラコンタン酸2106.8g(3.6モル)用い、反応混合物(a2−2)を262.0g(調製に用いた原料のモル量は2.2モル)用い、更に無水トリメリット酸を23.7g用いた以外は合成例3と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´11)を得た。同樹脂の酸価は7.9mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は12500、テトラヒドロフラン不溶分は0.3%、DSCから測定した融点は83℃であった。また、体積抵抗値は2.5×1016Ωcmであった。テトラコンタン酸の使用量は、テトラコンタン酸のモル量(3.6モル)と前記反応混合物(a2−2)の調製に用いた原料のモル量(2.2モル)との合計モル量に対し、62.0モル%であった。
合成例23(同上)
ベヘニン酸1822.7gの代わりにヘキサコンタン酸2176.0g(2.5モル)用い、反応混合物(a2−2)を183.0g(調製に用いた原料のモル量は1.5モル)用い、更に無水トリメリット酸を23.8g用いた以外は合成例3と同様にして比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´12)を得た。同樹脂の酸価は7.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は18300、テトラヒドロフラン不溶分は0.4%、DSCから測定した融点は121℃であった。また、体積抵抗値は1.6×1017Ωcmであった。ヘキサコンタン酸の使用量は、ヘキサコンタン酸のモル量(2.5モル)と前記反応混合物(a2−2)の調製に用いた原料のモル量(1.5モル)との合計モル量に対し、62.1モル%であった。
合成例24(同上)
攪拌機、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、エピクロン850 525.7g、アジピン酸201.8g、1,4−ブタンジオール48.6g、化合物(a1)の一部としてステアリン酸457.4g(1.6モル)およびトリフェニルホスフィン2.4gを仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して130℃まで昇温した。130℃で6時間反応した後、化合物(a1)の一部を含有してなるポリエステル樹脂(a2´)としての反応混合物(a2´−3)を得た。この反応混合物(a2´−3)の入ったフラスコに、残りの化合物(a1)のステアリン酸1067.2g(3.8モル)およびジブチルスズオキサイド0.9gを仕込み、同温度にて3時間減圧しながら反応を進行させた。その後、減圧を解除して常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸38.3gを仕込み、0.5時間反応させた後、比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´13)を得た。同樹脂の酸価は8.1mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は58300、テトラヒドロフラン不溶分は3.2%、DSCから測定した融点は40℃であった。また、体積抵抗値は8.2×1014Ωcmであった。ステアリン酸の使用量は、ステアリン酸のモル量(5.4モル)とステアリン酸を除くポリエステル樹脂(a2´−3)の調製に用いた原料のモル量(3.3モル)との合計モル量に対し、61.7モル%であった。
合成例25(同上)
攪拌機、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、エピクロン850 233.3g、アジピン酸75.0g、1,4−ブタンジオール17.3g、化合物(a1)の一部としてテトラヘキサコンタン酸598.0g(0.6モル)およびトリフェニルホスフィン1.9gを仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して130℃まで昇温した。130℃で6時間反応した後、化合物(a1)の一部を含有してなるポリエステル樹脂(a2´)としての反応混合物(a2´−4)を得た。この反応混合物(a2´−4)の入ったフラスコに、残りの化合物(a1)のテトラヘキサコンタン酸1395.3g(1.5モル)およびジブチルスズオキサイド0.9gを仕込み、同温度にて3時間減圧しながら反応を進行させた。その後、減圧を解除して常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸39.3gを仕込み、0.5時間反応させた後、比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´14)を得た。同樹脂の酸価は7.2mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は42200、テトラヒドロフラン不溶分は5.5%、DSCから測定した融点は124℃であった。また、体積抵抗値は2.4×1017Ωcmであった。テトラヘキサコンタン酸の使用量は、テトラヘキサコンタン酸のモル量(2.1モル)とテトラヘキサコンタン酸を除くポリエステル樹脂(a2´−4)の調製に用いた原料のモル量(1.3モル)との合計モル量に対し、61.8モル%であった。
合成例26(同上)
攪拌機、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、エピクロン850 1148.0g、アジピン酸614.0g、1,4−ブタンジオール63.7g、化合物(a1)の一部としてステアリン酸150.8g(0.5モル)およびトリフェニルホスフィン2.4gを仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して130℃まで昇温した。130℃で6時間反応した後、化合物(a1)の一部を含有してなるポリエステル樹脂(a2´)としての反応混合物(a2´−5)を得た。この反応混合物(a2´−5)の入ったフラスコに、残りの化合物(a1)のステアリン酸351.7g(1.3モル)およびジブチルスズオキサイド0.9gを仕込み、同温度にて3時間減圧しながら反応を進行させた。その後、減圧を解除して常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸37.6gを仕込み、0.5時間反応させた後、比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´15)を得た。同樹脂の酸価は10.5mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は71200、テトラヒドロフラン不溶分は8.5%、DSCから測定した融点は34℃であった。また、体積抵抗値は2.5×1012Ωcmであった。
ステアリン酸の使用量は、ステアリン酸のモル量(1.8モル)とステアリン酸を除くポリエステル樹脂(a2´−5)の調製に用いた原料のモル量(7.9モル)との合計モル量に対し、18.1モル%であった。
合成例27(同上)
攪拌機、温度計を備えた4つ口の3Lステンレスフラスコに、エピクロン850 884.4g、アジピン酸377.6g、1,4−ブタンジオール43.1g、化合物(a1)の一部としてテトラヘキサコンタン酸324.1g(0.3モル)およびトリフェニルホスフィン1.9gを仕込み、空気を吹き込みながら攪拌して130℃まで昇温した。130℃で6時間反応した後、化合物(a1)の一部を含有してなるポリエステル樹脂(a2´)としての反応混合物(a2´−6)を得た。この反応混合物(a2´−6)の入ったフラスコに、残りの化合物(a1)のテトラヘキサコンタン酸756.1g(0.8モル)およびジブチルスズオキサイド0.9部を仕込み、同温度にて3時間減圧しながら反応を進行させた。その後、減圧を解除して常圧に戻し、窒素ガス雰囲気下で190℃に昇温し無水トリメリット酸39.2gを仕込み、0.5時間反応させた後、比較対照用結晶性ポリエステル樹脂(A´16)を得た。同樹脂の酸価は10.9mgKOH/g、GPCから算出した重量平均分子量は102300、テトラヒドロフラン不溶分は11.3%、DSCから測定した融点は114℃であった。また、体積抵抗値は8.8×1013Ωcmであった。テトラヘキサコンタン酸の使用量は、テトラヘキサコンタン酸のモル量(1.2モル)とテトラヘキサコンタン酸を除くポリエステル樹脂(a2´−6)の調製に用いた原料のモル量(5.4モル)との合計モル量に対し、17.7モル%であった。
実施例1
結晶性ポリエステル樹脂(A1)92部、カーボンブラックMA−11(三菱化学製)5部、ボントロンS34(オリエント化学製 帯電制御剤)1部及びビスコール550P(三洋化成製 ポリプロピレンワックス)2部をヘンシェルミキサ−で混合した後、2軸混練機で混練し、混練物を得た。このようにして得られた混練物を粉砕、分級した。シリカR972(日本アエロジル製)3部をヘンシェルミキサーで混合後、篩かけをして、電子写真トナー用樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物5部とキャリア(シリコン樹脂被覆フェライトキャリア)95部を混合攪拌して電子写真用トナー1を調整した。トナー1について、低温定着性、耐ブロッキング性、帯電量の経時安定性について下記評価方法に従って評価した。評価結果を第1表に示す。
<低温定着性の評価>
熱ロールの設定温度を5℃きざみに80℃から210℃まで変化させ、ベタ印刷を行った。ベタ印刷部分に堅牢度試験を行い試験前後の画像濃度をマクベス濃度計(RD−918)で測定し、その試験前の値に対する剥離後の濃度値の比率を%で表示した場合に、その値が80%以上となる温度を定着開始温度とした。この温度が低いほど低温定着性の良好な電子写真用トナーである。低温定着性の評価基準は下記の通りとした。尚、堅牢度試験は学振型摩擦堅牢度試験機(荷重:200g、擦り操作:5ストローク)を用いて行った。
◎;定着開始温度が110℃未満の場合
○;定着開始温度が110℃以上、115℃未満の場合
△;定着開始温度が115℃以上、120℃未満の場合
×;定着開始温度が120℃以上の場合
尚、定着開始温度の評価は、次のようなヒートローラ定着機条件で行った。
ロール材質:上;ポリテトラフルオロエチレン、下;シリコーン
上ロール荷重:7Kg/350mm
ニップ幅:4mm
紙通し速度:280cm/sec
<耐ブロッキング性の評価方法>
40℃50%RHの環境下で66g/cm2の負荷をかけて48時間放置したトナーをサンプルとして用い、同サンプル400gを目開き45μmの篩いをセットした振動篩い装置で振幅1mm30秒間振動させた。篩いに残った凝集物の割合を下記の基準で評価した。凝集物の割合が小さいものほど耐ブロッキング性は良好である。
◎;10質量%未満の場合
○;10〜20質量%未満の場合
△;20〜30質量%未満の場合
×;30質量%以上の場合
<帯電量の経時安定性の評価方法>
市販のプリンター(40枚/分)のカートリッジから専用トナーを抜き、洗浄したカートリッジに、得られた電子写真用トナー1を充填し、A4サイズの原稿用紙で20時間の連続印字を行った。連続印字の際、15分間印字後(印字初期)と20時間連続印字後(連続印字後Qen)に微量のトナーを抜き取り、吸引式小型帯電量測定装置(トレックジャパン(株)社製MODEL210HS−2A)にてトナーの帯電量を測定した。印字初期の帯電量をQinとし、連続印字後の帯電量をQenとしたときのQen/Qinを下記の基準で評価した。この数値が1に近いほど帯電性の経時変化が少なく良好なトナーである。
◎;0.85以上の場合
○;0.75〜0.85未満の場合
△;0.65〜0.75未満の場合
×;0.65未満の場合
実施例2〜11及び比較例1〜16
第1表に示す結晶性ポリエステル樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして電子写真用トナー2〜11及び比較対照用電子写真用トナー1´〜16´を作成した、実施例1と同様に評価を行い、その結果を第1表に示す。
Figure 0004973928

Claims (12)

  1. 炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアミンおよび炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアミンからなる群から選ばれる一種以上の化合物(a1)と、該化合物(a1)と反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られるトナー用結晶性ポリエステル樹脂であり、該化合物(a1)を、該化合物(a1)のモル量とポリエステル樹脂(a2)の調製に用いた原料のモル量との合計モル量に対し20〜60モル%用いて得られ、融点が50〜110℃の範囲であるポリエステル樹脂であることを特徴とする電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂。
  2. 前記化合物(a1)が炭素原子数24〜58のモノカルボン酸で、ポリエステル樹脂(a2)が水酸基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂である請求項1記載の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂。
  3. 前記化合物(a1)を、該化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)の構成成分との合計モル量に対し30〜50モル%用いて得られる請求項1記載の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂。
  4. ポリエステル樹脂(a2)が、デンドリマー構造を有するポリエステル樹脂である請求項1記載の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂。
  5. 重量平均分子量が7,000〜100,000である請求項1記載の電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂。
  6. 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有するトナー用樹脂組成物であり、該結着樹脂が、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノカルボン酸、炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアルコール、炭素原子数が20〜62のアルケニル基を有するモノアルコールおよび炭素原子数が20〜62のアルキル基を有するモノアミンからなる群から選ばれる一種以上の化合物(a1)と、該化合物(a1)と反応する官能基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂(a2)とを反応させて得られる電子写真トナー用結晶性ポリエステル樹脂で、該化合物(a1)を、該化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)の構成成分との合計モル量に対し20〜60モル%用いて得られ、融点が50〜110℃の範囲であるポリエステル樹脂(A)であることを特徴とする電子写真トナー用樹脂組成物。
  7. 前記ポリエステル樹脂(A)が、前記化合物(a1)として炭素原子数24〜58のモノカルボン酸を、ポリエステル樹脂(a2)として水酸基を主鎖骨格に結合する官能基として有するポリエステル樹脂を用いて得られるポリエステル樹脂である請求項8記載の電子写真トナー用樹脂組成物。
  8. ポリエステル樹脂(A)が前記化合物(a1)を、該化合物(a1)とポリエステル樹脂(a2)の構成成分との合計モル量に対し30〜50モル%用いて得られるポリエステル樹脂である請求項8記載の電子写真トナー用樹脂組成物。
  9. ポリエステル樹脂(A)が、ポリエステル樹脂(a2)としてデンドリマー構造を有するポリエステル樹脂を用いて得られるものである請求項8記載の電子写真トナー用樹脂組成物。
  10. ポリエステル樹脂(A)が、重量平均分子量が7,000〜100,000のポリエステル樹脂である請求項8記載の電子写真トナー用樹脂組成物。
  11. 請求項1〜のいずれか1項記載のトナー用結晶性ポリエステル樹脂を含有することを特徴とする電子写真トナー。
  12. 請求項11のいずれか1項記載のトナー用樹脂組成物を含有することを特徴とする電子写真トナー。
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