JP4973498B2 - 位相差測定装置及び位相比較回路の調整方法 - Google Patents

位相差測定装置及び位相比較回路の調整方法 Download PDF

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Description

本発明は、集積回路などで二つの信号の位相差を測定するための位相差測定装置、及びその位相差測定装置内の位相比較回路の調整方法に関する。
近年の集積回路の高速化及び複雑化によって、チップ内のノイズやばらつきなどに起因して、クロックのタイミングゆらぎ(ジッタ)が発生し、動作不良を起こすようになってきている。従来は、集積回路外部に信号を取り出し、その挙動を観測していた。しかし、集積回路の動作周波数は年々上昇しているが、集積回路外部のボードやパッケージの動作周波数帯域はその上昇速度に追いついていないため、集積回路内部の高速動作クロックを集積回路外部で観測することが困難になってきている。また、集積回路外にクロックを取り出した場合、集積回路内で発生するジッタ以外に、集積回路外にクロックを引き出す過程で発生するジッタが加わるため、集積回路内のジッタを正確に見積もることは困難である。そこで、チップ内部に位相差観測回路を設け、内部動作を観測する手法の重要性が増してきている。
クロックのジッタを測定する広く知られている手法として、被測定クロックと基準になるクロックとの二つを比較し、その位相差をもって被測定クロックのジッタとする手法がある。この手法の場合、二信号間の位相差を測定する位相差測定回路の分解能が測定性能を決定する。
二信号間の位相差測定の従来手法として、文献1(特開2000−111587号公報)に開示されたものがある。この手法では、図21に示すように複数の遅延素子2201によって被測定信号S0の位相をずらしていき、基準信号R0の位相と比較する。基準信号R0に対し、被測定信号S0が時間Tjitずれている場合、第一の位相比較器C0には位相差Tjitが、第二の位相比較器C1には位相差Tjit−Ts(Tsは遅延素子2201の遅延)が入力される。位相比較器C0,C1,…は位相差が0以上の時は“1”を出力し、それ以外では“0”を出力する回路である。このとき、Tjit−N×Tsが0以下になる位相比較器CNで初めてその出力結果が“0”となるため、この結果を観測することでNの値がわかる。これを基に位相差TjitはおよそN×Tsであると測定できる。
しかし、この手法では、遅延素子2201の遅延Ts以下の分解能を得ることができないので、高性能ジッタ測定が困難であった。
この問題を解決する位相差測定装置として、文献2(Custom Integrated Circuit Conference, pp.251, 2001)で提案されている手法について説明する。図22に示すように、遅延時間がTsの遅延素子と遅延時間がTrの遅延素子とを位相差変換回路2301として用いることで、まず第一の位相差変換回路2301によって、基準信号R0と被測定信号S0の位相差をTd(=Ts−Tr)だけずらすと、図23に示すようにS1とR1の位相差はTjit−Tdとなる。次に、第二の位相差変換回路2302によって、R2とS2の位相差をTd(=Ts−Tr)だけずらすと、S2とR2の位相差はTjit−2Tdとなる。このように、一段ごとに二信号の位相差をTd(=Ts−Tr)だけずらした信号を発生させる。次に、各出力の位相を位相比較器C0,C1,…で比較し、比較結果を出力する。この位相差測定装置の分解能はTdとなる。
この方式では、最大ジッタ(基準信号R0と被測定信号S0との時間差Tjitの最大値)がm×Td(mは整数)である場合の測定のためには、位相差変換回路2301をm段縦続接続して測定する必要があるため、二信号を入力してから結果が出る(最終段まで信号が伝達する)までm×Trの時間がかかってしまう。この値が大きくなると、単位時間あたりの測定回数が制限される、各遅延素子のばらつきにより、最終段まで信号が伝達するまでに遅延時間の誤差が大きくなり測定精度が劣化する、といった問題が発生する。
このような素子ばらつきの影響を低減する手法が、文献3(IEEE International Solid-State circuits conference (ISSCC), pp.170,2000)に提案されている。この手法は、入力信号に位相差をランダムに設定し、繰り返し測定することで、出力結果と入力信号の位相差との相関をとり、理想値からずれている場合には、素子の遅延又はオフセット調整回路の値を変更し、このようなランダム測定を繰り返し実行することでばらつきを削減する、というものである。
しかし、この手法では、ランダム信号生成手段が必要であること、繰り返し測定により測定時間が増大すること、収束性の良好なオフセット調整回路の変更アルゴリズムが必要であること、などが問題となる。
また、文献4(IEEE Journal of Solid-state circuits, pp.1360, 1999)には、遅延素子の遅延を制御することでばらつきの影響を低減するDelay-Locked-Loop(DLL)を用いた手法も提案されている。この手法には、遅延制御が可能な遅延セルの設計が必要であること、入力されるクロック周波数が異なる場合その構成を変更する必要があること、位相差測定回路全体の遅延時間は制御できるものの遅延素子ごとのばらつきは制御できないこと、という問題があった。
また、位相比較器として用いられている図24に示すようなフリップフロップでは、オフセット調整が困難である。そのため、オフセット調整可能な位相比較器として、図25に示すような位相比較器も文献3で提案されている。しかし、この位相比較器には、位相差の測定対象となる二信号(入力1、入力2)のほかに、プリチャージ端子2601を駆動するための同期信号(クロック)が別途必要となるので、その同期信号の生成及び分配による設計複雑度が増大する、といった問題があった。
ジッタの大きいクロックジッタ測定をする場合、前述した従来の集積回路に用いられる測定方法では、入力から最終段までの信号到着時間が測定範囲に比例して大きくなるため、測定速度や測定回路自身のジッタなどの観点から性能が限定されてしまう。更に、遅延素子のばらつきにより、測定精度が劣化する問題も性能に大きな影響を及ぼす。
そこで、本発明の第一の目的は、位相差の異なる位相差変換回路を数種類用意し、これらを階層的に接続する構造にすることで、入力から最終段までの信号到着時間を短縮できる集積回路を提供することにある。
本発明の第二の目的は、上記階層構造をつなぎ変えることにより、測定範囲の調整ができるとともに、クロックジッタを複数の測定回路で同時に測定することにより、測定回路のばらつきや雑音などによる測定結果への影響を低減する集積回路を提供することにある。
本発明の第三の目的は、位相差変換回路の位相差をゼロに切り替え、位相比較器のオフセットを順に調整していくことで、繰り返し動作や複雑なアルゴリズムが不要なオフセット調整手法を提供することにある。
本発明に係る位相差測定装置は、一列に設けられた複数の第一の位相差測定回路と、隣接する第一の位相差測定回路のそれぞれの間に接続された第一の位相差変換回路とを備え、第一の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、第一及び第二の信号にそれぞれ第一及び第二の遅延量を複数回累積的に付与しつつ、遅延量が付与された第一及び第二の信号の位相を各回ごとに比較してどちらが進んでいるかを判定し、第一の位相差変換回路は、前段の第一の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力し、前段の第一の位相差測定回路で付与される第一の遅延量の合計である第一の遅延合計量及び第二の遅延量の合計である第二の遅延合計量をそれぞれ第一及び第二の信号に付与して後段の第一の位相差測定回路へ第一及び第二の信号として出力することを特徴とする。
本発明によれば、従来一箇所で遅延量を直列的に付与していたのを、複数箇所で同時に遅延量を直列的に付与するので、測定時間を短縮できる。
図1は、本発明の実施例1の概要を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施例1に係る位相差測定装置の構成を示すブロック図である。 図3は、本発明の実施例1における具体例1を示すブロック図である。 図4Aは、図3における微調位相差変換回路の構成例を示すブロック図である。 図4Bは、図3における微調位相差変換回路の入出力信号のタイミング図である。 図5は、図3における位相差測定回路の基本動作を示すタイミング図である。 図6は、本発明の実施例1における具体例2である、動作範囲を2倍にする構成を示すブロック図である。 図7は、本発明の実施例1における具体例2である、動作範囲を2倍にし更に粗調位相差変換回路の素子数を削減できる構成を示すブロック図である。 図8は、本発明の実施例2に係る位相差測定装置の構成を示すブロック図である。 図9は、本発明の実施例2における具体例1を示すブロック図である。 図10Aは、図9における選択回路のブロック図である。 図10Bは、図10Aに対応する選択回路の回路図である。 図11は、図9に示した位相差測定装置の選択回路の制御信号をハイレベルにした場合の接続を示したブロック図である。 図12は、図9に示した位相差測定装置の選択回路の制御信号をローレベルにした場合の接続を示したブロック図である。 図13は、本発明の実施例3に係る位相差測定装置におけるTd刻み位相差測定回路の構成を示すブロック図である。 図14は、図13における微調位相差変換回路の回路図である。 図15は、図13におけるオフセット調整可能な位相比較器の回路図である。 図16A〜図16Cは、オフセット調整の手順を示す図である。 図17は、図13における微調位相差変換回路に遅延オフセットがある場合のオフセット調整時の状態を示した図である。 図18は、図13における微調位相差変換回路に遅延オフセットがない場合のオフセット調整時の状態を示した図である。 図19は、図13における微調位相差変換回路に遅延オフセットがある場合のオフセット調整後に動作状態にしたときの状態を示した図である。 図20は、図13における微調位相差変換回路に遅延オフセットがない場合のオフセット調整後に動作状態にしたときの状態を示した図である。 図21は、従来の位相差測定装置の構成を示すブロック図である。 図22は、分解能を改善した従来の位相差測定装置の構成を示すブロック図である。 図23は、図22に示した従来の位相差測定装置の基本動作を示すタイミング図である。 図24は、従来の位相比較器の構成例を示すブロック図である。 図25は、従来のオフセット調整可能な位相比較器の構成例を示す回路図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施例について詳細に説明する。
(実施例1:階層的ジッタ測定回路)
図1は、本発明の実施例1の概要を示すブロック図である。本発明の実施例1に係る位相差測定装置は、二信号間の位相差を一定量変化させる位相差変換回路101,102,…,103と、Td刻みで二入力信号の時間差を測定可能なTd刻み位相差測定回路104,105,…,106で構成される。二入力信号S0,R0を0から(a1−1)×Td(a1は整数)まで分解能Tdで測定可能な位相差測定回路104に入力するとともに、S0,R0を二信号間の位相差をa1×Tdだけ変化させる位相差変換回路101に入力し、二出力信号S1,R1を発生させる。その後、S1,R1をa1×Tdから(a1+a2−1)×Td(a2は整数)まで分解能Tdで測定可能なTd刻み位相差測定回路105に入力するとともに、S1,R1を二信号間の位相差をa2×Tdだけ変化させる位相差変換回路102に入力し、二出力信号S2,R2を発生させる。このように、信号をa×Td(aは整数)ずらす位相差変換回路101,…と、信号をTd刻みで測定可能なTd刻み位相差測定回路104,…とを階層的に組み上げる構造を有する。
ジッタm×Tdを分解能Tdで測定する場合、従来技術では、位相差測定回路はm段必要であり、信号入力から最終段出力までに必要な時間は、位相差測定回路の遅延をTsとすると、m×Ts必要である。これに対し、本実施例では、入力から最終段までに存在する位相差変換回路101,…の段数がp段(a1+a2+・・・+ap=mとなるp)となるため、信号入力から最終段出力までに必要な時間が(Ts×p)となり、従来技術よりも小さくなる。このため、本実施例における最大動作速度は1/(Ts×p)と高速化される。また、測定回路自身のノイズにより発生するジッタ値は回路遅延にほぼ比例するため、本実施例におけるジッタ値はおよそp/m倍に改善される。
以下、本実施例について、より詳しく説明する。図2は、本発明の実施例1に係る位相差測定装置の構成を示すブロック図である。
本実施例に係る位相差測定装置は、粗調位相差変換回路101,102,…,103と、Td刻み位相差測定回路104,105,…,106とを備えている。粗調位相差変換回路101は、遅延時間がTs1の遅延回路と、遅延時間がTr1=Ts1+r×Td(rは1以上の整数、Tdは測定回路の分解能)の遅延回路とを有する。Td刻み位相差測定回路104は、信号R0,S0の位相差に比べTd異なるような信号R1,S1、信号R1,S1の位相差に比べTd異なるような信号R2,S2、というように互いにTdだけ位相差が異なるa1組の信号対を出力可能なTd刻み位相差変換回路網301と、二信号のうちどちらのクロックの方が位相が進んでいるかを検知し、0又は1を出力する複数の位相比較器303とで構成される。
粗調位相差変換回路101では、r=a1(a1は1以上の整数)とし、信号R0,S0の位相差をa1×Tdだけ変化させてから、これらをTd刻み位相差測定回路105へ出力すると同時に粗調位相差変換回路102へ出力する。粗調位相差変換回路102では、r=a2(a2は1以上の整数)とし、信号R1,S1の位相差をa2×Tdだけ変化させる。これをn段繰り返すと、被測定信号S0と参照信号R0との位相差に比べて、n段後の出力の位相差は式(1)だけ変化する。つまり、被測定信号S0のジッタの測定範囲は0から式(1)までの範囲となる。
(a1+a2+・・・+an)×Td …(1)
このとき、参照信号R0が入力されてからn段目の粗調位相差変換回路から出力されるまでに必要な時間はn×Tsとなる。一方、位相差をTdだけ変化させる位相差変換回路を縦続接続する従来手法(図22)では、参照信号R0が入力されてから式(1)に示した値だけ位相をずらす場合には、式(2)段分だけ遅延差測定回路を縦続接続する必要があった。
a1+a2+・・・+an …(2)
このとき、被測定信号S0及び参照信号R0の入力から式(2)段後の出力までに必要な時間は式(3)となる。
(a1+a2+・・・+an)×Ts …(3)
a1からanまでのいずれかが2以上である場合、式(4)が成立する。
(a1+a2+・・・+an)>n …(4)
つまり、従来手法に比べ、本実施例の方が到達時間が短縮されている。
(具体例1:二つの階層を有するジッタ測定回路の例)
本実施例の具体例として、位相差変換回路をr=1と、r=Nとの2種類を用いた2階層構造を図3に示す。
Td刻み位相差測定回路402,403,…としては、位相差Tdの微調位相差変換回路401をN個を縦続接続し、各段の出力信号に位相比較器C(0)〜C(N−1)を接続する。
図4Aに示すように、位相差Tdの微調位相差変換回路401は二つの遅延素子からなり、第一の遅延素子は二段のCMOSインバータ501とその中間パスに設けられた負荷容量Crとから構成され、第二の遅延素子は二段のCMOSインバータ501とその中間パスに設けられた負荷容量Csとから構成される。入力1によって駆動されるインバータ501の負荷容量Crと入力2によって駆動されるインバータ501の負荷容量Csとを異なる値に設計することで、図4Bに示すように、入力1から出力1までの遅延時間をTrと、入力2から出力2までの遅延時間がTsとを生成し、これにより互いにTdだけ時間が異なる出力信号を発生できる。ここで、Tsはインバータ501二段分の遅延であるため、インバータ501二段分の遅延以下にはできないが、TdはCr及びCsを適当に設計することで、0以上の任意の値に設定できる。
Td刻み位相差測定回路402の動作タイミングを図5に示す。被測定信号S0と参照信号R0との位相差をTjitとすると、位相比較器C(0)〜C(N−1)に入力される二信号の位相差は、それぞれTjitからTjit−(N−1)×TdまでTd刻みでずれていく。被測定信号S0及び参照信号R0は粗調位相差測定回路406を通った後、Td刻み位相差測定回路403に入力する。このとき、粗調位相差測定回路406は二信号の位相差をTs1−Tr1=N×Tdだけ大きくするため、位相比較器C(N)〜C(2N−1)に入力される二信号の位相差は、それぞれTjit−N×TdからTjit−(2N−1)×Tdとなる。したがって、Td刻み位相差測定回路402の最終段C(N−1)に入力される二信号の位相差(SN−1とRN−1の位相差)とTd刻み位相差測定回路403の初段C(N)に入力される二信号の位相差(SNとRN)との差分はTdとなる。したがって、隣接するTd刻み位相差測定回路402,403の間でも位相刻み(Td)が一定な位相差測定回路が実現できていることがわかる。
第kのTd刻み位相差測定回路と第kの粗調位相差変換回路とを通した場合、最終段の位相比較器C(k×N−1)に入力される二信号の位相差はTjit−(k×N−1)×Tdとなる。したがって、測定可能なジッタの範囲は0から(k×N−1)×Tdまでとなる。一方、最終段の位相比較器C(k×N)に信号が到達する時間は、((k−1)+N)×Tsとなり、二階層構造にしない場合の到着時間k×N×Tsよりも大幅に短縮される。
(具体例2:同一の測定時間で二倍の測定範囲を確保可能なジッタ測定回路の例)
上記具体例1を拡張した例として、最終段までの時間を同一しつつ、測定範囲を更に二倍に拡張することが可能な構成を図6に示す。
本具体例は、具体例1と同様の0からR×N×Tdまでの範囲で測定可能な第一の測定回路802と並列に第二の測定回路803を接続した構成となっている。第二の測定回路803は、内部の位相差変換回路805の構成が第一の測定回路802の位相差変換回路806と異なり、信号R0側にTr1が、信号S0側にTs1が接続されている。これにより、第二の測定回路803の動作範囲は、第一の測定回路802の動作範囲0からR×N×Tdまでの逆となる0から−R×N×Tdまでとなる。したがって、第一及び第2の測定回路802,803の測定結果を組み合わせることで、全体の測定範囲は−R×N×TdからR×N×Tdまでとなる。
本具体例は、測定回路802,803が同時に動作を行うため、二信号の入力から測定完了までに必要な時間は、測定回路を一つ用いた場合に必要な時間と同じであるという特徴を有している。
更に、図7に示すように、Ts1−Tr1がN×Td、Ts2−Tr1が−N×TdとなるようなTs1,Ts2をそれぞれ測定回路702,703に配置することにより、上記−R×N×TdからR×N×Tdまでの測定範囲を実現できる。更に、二つの測定回路702,703のR0側が通過する粗調位相差変換回路は遅延量Tr1で同一となるため、図7に示すように、測定回路702で用いられている粗調位相差変換回路内のR0側遅延素子出力を測定回路703と共通化でき、図6に示した位相差測定装置に比べて遅延素子の数を削減することができる。
(実施例2:位相差測定回路の入力を切替可能なジッタ測定回路)
図8は、本発明の実施例2に係る位相差測定装置の構成を示すブロック図である。この位相差測定装置は、位相差測定回路105,106,…の入力を前段の位相差測定回路101,102,…の出力に接続するか入力信号S0,R0に接続するかを選択する選択回路201,202,…を有する。測定範囲を広げる場合には前者、測定分解能の向上の場合には後者を制御信号1,2によって選択することができる。
位相差測定回路105の入力を前段の位相差測定回路101に縦続接続することで、測定範囲をその段数倍に拡張できる。一方、n個の位相差測定回路105,106,…の入力を被測定信号S0に並列接続することで、被測定信号S0のジッタ測定を同時にn回行うことができるため、位相差測定回路105,106,…のばらつきや雑音による影響を低減することが可能となる。更に、前述の階層構造により、各測定回路ブロックで位相差q×Tdだけ二入力の位相差がずれた波形が出る時間はq×Tsよりも小さくなるため、測定回路ブロックを縦続接続しても遅延時間の増加が従来よりも小さくなるという効果もある。
以下、本実施例について、より詳しく説明する。本実施例に係る位相差測定装置は、分解能Tdでai×Td(i=1,2,3,・・・,m)までの位相差の測定範囲を有するTd刻み位相差測定回路104,105,…,106と、二入力の位相差をai×Tdだけ変える粗調位相差変換回路101,102,…,103と、各測定回路の入力信号を前段の粗調位相差変換回路の出力信号とするか被測定信号S0及び参照信号R0とするかを選択できる選択回路201,202,…とを備えている。
被測定信号S0のジッタの測定範囲を広げるには、選択回路201,202で入力信号を前段の粗調位相差変換回路の出力とすることで実現される。例えば、全ての選択回路201,202,…で、上記の選択をした場合、測定可能なジッタ範囲は0から(a1+a2+・・・+am)×Tdまでにすることができる。
一方、選択回路201,202をそれぞれ制御する制御信号1,2を切り替え、S個のTd刻み位相差測定回路104,105,…,106の入力として、被測定信号S0及び参照信号R0を選択した場合、上記測定範囲の拡大はできない。しかし、その代わり、S個のTd刻み位相差測定回路104,105,…,106が同時に同じ測定範囲での測定を行うため、それらの結果を平均化することで、Td刻み位相差測定回路104,105,…,106の熱雑音やプロセスばらつきに起因する遅延回路ばらつきなどの雑音成分を1/√S倍に低減したより精度の高い値を得ることができる。このように、Td刻み位相差測定回路104,105,…,106を縦続接続又は並列接続に切り替えることで、繰り返し測定回数と測定範囲の調整を動的に可能にしている。
(具体例1:二つの階層を有するジッタ測定回路の例)
本実施例の具体例として、図8に示した選択回路を二個用いた場合の例を図9に示す。
選択回路901,902は、図10A及び図10Bに示すように、二組の入力対(R1,S1),(R2,S2)をスイッチ1101に接続し、制御信号で出力に取り出すかどうかを選択する方法を用いている。スイッチ1101は例えば制御信号がハイレベルのときにONとなり、ローレベルのときにOFFとなる。入力R2,S2が接続されるスイッチ1101には制御信号がそのまま与えられるが、入力R1,S1が接続されるスイッチ1101には制御信号が反転して与えられる。したがって、制御信号により、入力R1,S1又はR2,S2のいずれかが出力R1,S1又はR2,S2として取り出される。
被測定信号S0と参照信号R0との位相差をTjitとすると、Td刻み位相差測定回路1001の測定可能なジッタの範囲は0からN×Tdまでで、粗調位相差変換回路1003の二信号出力の位相差はTjit−N×Tdとなる。選択回路901に与える制御信号をハイレベルにして、図11に示すように、粗調位相差変換回路1003の出力を次段の粗調位相差変換回路1004に入力する縦続接続とした場合、Td刻み位相差測定回路1002の測定範囲は(N+1)×Tdから(2×N)×Tdまでとなり、Td刻み位相差測定回路1001と合わせて0から(2×N)×Tdまで、分解能Tdで測定が可能となる。
一方、選択回路901に与える制御信号をローレベルにして、図12に示すように、各Td刻み位相差変換回路1001,1002の入力として被測定信号S0及び参照信号R0を選択すると、測定範囲は0からN×Tdまでとなる。しかし、二つのTd刻み位相差測定回路1001,1002は同一の測定範囲の測定をするため、その結果を平均化することで、個々のTd刻み位相差測定回路1001,1002の熱雑音やプロセスばらつきに起因する遅延回路ばらつきなどの雑音による測定誤差を1/√2倍に低減できる。
(実施例3:位相差測定回路のオフセットを調整する回路)
図13は、本発明の実施例3に係る位相差測定装置におけるTd刻み位相差測定回路の構成を示すブロック図である。本実施例では、Td刻み位相差変換回路1402内の微調位相差変換回路1401を構成する遅延素子の遅延量を同一にした状態で、Td刻み位相差変換回路1402に入力する二信号を同一にし、そのときの各位相比較器C0,C1,…,C(N−1)の測定結果を観測して、上位ビットすなわち第一の位相比較器C0から順にオフセット調整を行う。これにより、特殊な入力信号及びデータ処理が不要なオフセット調整が可能である。したがって、オフセット調整時間の高速化や、オフセット調整用信号発生の付加回路や複雑な制御アルゴリズムが不要となる。
以下、本実施例について、より詳しく説明する。微調位相差変換回路1401の回路図を図14に示す。入力1から出力1までの遅延量がTrになるように、インバータ1503及び容量1504を設定する。一方、入力2から出力2までの遅延量は制御信号によって変化し、制御信号をオフにした場合には遅延量がTr、制御信号をオンにした場合は遅延量がTsになるように容量Cs(=Cr+ACs)を設計する。
位相比較器C0,C1,…には、図15に示すようなプリチャージ回路を用いる。オフセット制御端子SW0〜SW2に適切なディジタル値を入力することにより、オフセット補正を可能としている。この回路は、図25に示した従来回路と異なり、二つの入力信号1601,1602のORをORゲート1603で演算することにより、プリチャージ信号1604を生成する。この構成の場合、二つの入力信号1601,1602がともにローレベルのときにプリチャージ状態となり、出力端子S,SBをハイレベルにする。一方、二つの入力信号1601,1602のいずれか一方がハイレベルになった瞬間に、プリチャージ信号1604がハイレベルになり、プリチャージが終了するとともに、出力端子S,SBのいずれかの電荷が引き抜かれて位相比較状態が開始される。したがって、プリチャージ状態と位相比較状態とは、二つの入力信号1601,1602の状態から決定できるため、図25に示した従来回路で必要であった外部同期信号(クロック)を用いずに動作させることが可能となる。
オフセット調整の手順を図16に示す。まず、全ての遅延素子の遅延が同一(Tr)になるように、図14における制御信号をオフに設定する。更に、入力信号は二入力とも同一位相のクロックになるように設定する。そして、図16Aに示すように、まず最も入力から近い位相比較器C0から補正を開始する。その方法としては、位相比較器C0のオフセット制御信号1701を切り替えていき、位相比較器C0の出力信号(出力0)の値がハイレベルになる確率とローレベルになる確率とが同一になる制御信号1701を見つける。二つの確率が同一になるように設定することにより、位相比較器C0のオフセットによる誤差、つまり位相比較器C0が反転する入力位相差が0からずれる現象はなくなり、入力クロックの位相差が0より大きいかどうかで位相比較器C0の値が“0”と“1”に切り替わる、という正常動作が実現される。その後、図16Bに示すように、入力から2番目の位相比較器C1に関して同様の設定を行う。更にその後、図16Cに示すように、入力から3番目の位相比較器C2に関しても同様の設定を行う。こうして4番目、5番目と順に行うことで全ての遅延素子及び位相比較器のばらつき成分が補正される。補正が終了した後、図14の制御信号を切り替え、遅延素子の一方の遅延量をTsにすることで、図1に示した実施例1と同様の動作を実現できる。
本実施例の場合、遅延素子の遅延補正及びオフセット補正を同時に行っているという特徴がある。これについて図17から図20を用いて説明する。まず、遅延素子のばらつきが存在する回路において、オフセット調整時の動作を図17に示す。遅延素子の遅延量ばらつきによって、微調位相差変換回路1801内の二つの遅延素子の遅延差は、理想状態である0でなく、互いにΔaだけばらついていたとする。位相比較器Ciに入力される二信号の位相差はΔaとなるため、位相比較器Ciの出力信号(出力0)の値がハイレベルになる確率とローレベルになる確率とが同一になる位相比較器Ciのオフセット量は−Δaとなる。このオフセット補正をした結果、微調位相差変換回路1801の遅延素子のばらつき量と位相比較器Ciのオフセット量は相殺された状態になる。位相比較器Ci+1についても同様のオフセット補正をした後、図1に示した位相差測定装置の動作をさせる。つまり、位相比較器Ci,Ci+1のそれぞれの遅延素子の一方の遅延量をTs−Trだけ増やすと、その遅延量の関係は図19に示すようになり、入力信号1805,1806の位相差Tjit、TrとTsとの差分Td及び位相比較器Ci,Ci+1の出力との関係は図20(理想状態)と同一になる。つまり位相比較器Ci,Ci+1の比較結果は遅延素子ばらつきΔa,Δbの影響を受けずに測定可能となる。
なお、本発明が上述した各実施例及び具体例に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施例及び具体例は適宜変更され得ることは言うまでもない。
以上説明したように、本発明に係る位相差測定装置は、一列に設けられた複数の第一の位相差測定回路と、隣接する第一の位相差測定回路のそれぞれの間に接続された第一の位相差変換回路とを備えている。第一の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、第一及び第二の信号にそれぞれ第一及び第二の遅延量を複数回累積的に付与しつつ、遅延量が付与された第一及び第二の信号の位相を各回ごとに比較してどちらが進んでいるかを判定する。第一の位相差変換回路は、前段の第一の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力し、前段の第一の位相差測定回路で付与される第一の遅延量の合計である第一の遅延合計量及び第二の遅延量の合計である第二の遅延合計量をそれぞれ第一及び第二の信号に付与して後段の第一の位相差測定回路へ第一及び第二の信号として出力する。従来は一箇所で遅延量を直列的に付与していたのに対し、本発明では複数箇所で同時に遅延量を直列的に付与することによって測定時間を短縮できる。
第一の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、第一及び第二の信号にそれぞれ第一及び第二の遅延量を付与して出力する、直列に複数接続された遅延回路と、遅延回路毎にそれぞれ設けられ、遅延回路から出力された第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが進んでいるかを判定する複数の位相比較回路とを備えた構成としてもよい。なお、「第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが進んでいるかを判定する」とは「第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが遅れているかを判定する」と同義である。
第一の遅延量と第二の遅延量との差が分解能に相当するものであってもよい。第一及び第二の遅延量のいずれか一方が零であってもよい。第一の遅延量と第二の遅延量との差を分解能とした場合は、第一及び第二の遅延量のいずれか一方が零である場合よりも、分解能を向上できる。第一及び第二の遅延量のいずれか一方が零である場合は、そうでない場合よりも、構成を簡素化できる。
上述した位相差測定装置は、一列に設けられた複数の第二の位相差測定回路と、隣接する第二の位相差測定回路のそれぞれの間に接続された第二の位相差変換回路とを更に備えていてもよい。第二の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、大小関係が第一及び第二の遅延量とは異なる第三及び第四の遅延量をそれぞれ第一及び第二の信号に複数回累積的に付与しつつ、遅延量が付与された第一及び第二の信号の位相を各回ごとに比較してどちらが進んでいるかを判定する。第二の位相差変換回路は、前段の第二の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力し、前段の第二の位相差測定回路で付与される第三の遅延量の合計である第三の遅延合計量及び第四の遅延量の合計である第四の遅延合計量をそれぞれ第一及び第二の信号に付与して後段の第二の位相差測定回路へ第一及び第二の信号として出力する。ここで、「第一及び第二の遅延量と第三及び第四の遅延量との大小関係が異なる」とは、第一の遅延量が第二遅延量よりも大きければ第三の遅延量は第四の遅延量よりも小さく、逆に第一の遅延量が第二遅延量よりも小さければ第三の遅延量は第四の遅延量よりも大きい関係が成り立つことを意味する。このとき、第一の位相差測定回路及び第一の位相差変換回路において第一の信号の位相が第二の信号に対して順次進むならば、第二の位相差測定回路及び第二の位相差変換回路において第一の信号の位相は第二の信号に対して順次遅れることになる。したがって、被測定信号の測定範囲が連続的に広がることになる。なお、初段の第一の位相差測定回路及び初段の第二の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を共通に入力するようにしてもよい。
第一の遅延量と第三の遅延量とが等しく、第三の遅延量の代わりに第一の遅延量が用いられるようにしてもよい。この場合は、第三の遅延量に関する構成を省略できるので、全体の構成を簡素化できる。
第一の遅延量と第二遅延量との差の絶対値と第三の遅延量と第四の遅延量との差の絶対値とが等しくなるようにしてもよい。この場合は、被測定信号の測定範囲が等間隔で連続的に広がることになる。
上述した位相差測定装置は、第一の位相差測定回路とその前段の第一の位相差変換回路との間に接続され、前段の第一の位相差変換回路から出力される第一及び第二の信号と前記第一の位相差測定回路を除くいずれかの第一の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号とのいずれか一方を選択的に第一の位相差測定回路に入力させる選択回路を更に備えていてもよい。ある位相差測定回路に、他の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力することにより、複数の位相差測定回路で同じ測定範囲における第一及び第二の信号の位相差を並列的に測定できるので、測定精度が向上する。
遅延回路は、第一及び第二の遅延量が互いに異なる値になる第一の状態と、同じ値になる第二の状態とを切り替える状態切替回路を備え、位相比較回路は、遅延回路を第二の状態とし、遅延回路に第一及び第二の信号として同じ信号を入力したときに、遅延回路から出力される第一及び第二の信号の位相を比較した結果、第一の信号の位相の方が進んでいると判定される確率と第二の信号の位相の方が進んでいると判定する確率とが等しくなるように感度のオフセットを調整するオフセット調整手段を備えるようにしてもよい。これにより、特殊な入力信号及びデータ処理が不要なオフセット補正が可能となる。
位相比較回路は、入力した第一及び第二の信号の一方が活性状態になってから第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが進んでいるかを判定する動作を開始する構成としてもよい。これにより、位相比較器の動作を開始させるための外部信号が不要となる。
上述した位相差測定装置は、半導体基板上に形成された集積回路から構成してもよい。本発明に係る位相差測定装置の一般的な形態である。
本発明に係る位相比較回路の調整方法は、上述した位相差測定装置における位相比較回路の調整方法であって、遅延回路が第一及び第二の信号に付与する第一及び第二の遅延量を同じ値に設定するステップと、遅延回路に第一及び第二の信号として同じ信号を入力した状態で、遅延回路から出力される第一及び第二の信号の位相を位相比較回路で比較した結果、第一の信号の位相の方が進んでいると判定する確率と当該第二の信号の位相の方が進んでいると判定する確率とが等しくなるように位相比較回路の感度のオフセットを調整するステップとを備えている。これにより、特殊な入力信号及びデータ処理が不要なオフセット補正が可能である。
また、本発明は、次のように構成してもよい。以下において本発明は、半導体基板上に形成された集積回路である。
第一の集積回路は、二個の信号間の位相差を測定する測定回路であって、二入力信号S0,R0を0から(a1−1)×T(a1は整数)まで分解能Tで測定可能な第一の位相差測定回路に入力するとともに、S0,R0を二信号間の位相差をa1×Tだけ変化させる第一の位相差変換回路に入力し、二出力信号S1,R1を出力し、S1,R1をa1×Tから(a1+a2−1)×T(a2は整数)まで分解能Tで測定可能な第二の測定回路に入力するとともに、S1,R1を二信号間の位相差がa2×Tだけ変化させる第二の位相差変換回路に入力し、二出力信号S2,R2を出力し、これをn段((a1+a2+・・・+an)×Tが要求される位相差測定範囲を超えるようなn)接続する構造を有する。
第二の集積回路は、第一の集積回路において、前記0から(a−1)×Tまで測定可能な位相差測定回路は、二信号間の位相差をm×T(mは整数)変化させる位相差変換回路で構成された微調位相差変換回路によって、入力される二信号の位相差Tjitを更にTjitからTjit+(a−1)×TまでT刻みで変化させたa組の信号を出力し、その位相差を位相比較器により比較する。
第三の集積回路は、第一又は第二の集積回路において、前記第kの位相差変換回路(kは2からnまでの整数)の入力は、第k−1番目の入力にするか、被測定入力信号にするかを選択可能にした構造を有する。
第四の集積回路は、第一乃至第三の集積回路のいずれかにおいて、前記微調位相差測定回路は、二信号間の位相差をT変化させる位相差変換回路をa−1個以上で構成され、入力される二信号の位相差Tjitを更にTjitからTjit+(a−1)×TまでT刻みで変化させたa組の信号を出力する。
第五の集積回路は、第一乃至第四の集積回路のいずれかにおいて、前記位相差変換回路は、第一の入力信号を遅延時間がTr(Trは0以上の正数)の遅延素子に、第二の入力信号を遅延時間がTr+a×T(aは0以上の正数)の遅延素子にそれぞれ入力することで、二つの入力信号の位相差よりも出力信号の位相差をa×T変化させる。
第六の集積回路は、第一乃至第四の集積回路のいずれかにおいて、前記位相比較器は、オフセット調整可能な構成にすることで、位相差測定回路と位相比較器によって発生するオフセットを低減可能とする。
第七の集積回路は、第一乃至第六の集積回路のいずれかにおいて、前記オフセット低減手段は、微調位相差測定回路に入力される二信号を同一信号にし、位相差変換回路内の遅延素子の遅延時間を同一に設定した状態で、まず第一の位相比較器を動作させ、その出力信号の値がハイレベルになる確率とローレベルになる確率とが同一になるように第一の位相比較器のオフセットを調整し、その次に第二の位相比較器を動作させ、その出力信号の値がハイレベルになる確率とローレベルになる確率とが同一になるように第二の位相比較器のオフセットを調整することを全ての位相比較器で行う。
第八の集積回路は、第一乃至第七の集積回路のいずれかにおいて、前記オフセット調整可能な位相比較器は、プリチャージ論理で構成され、第一の入力信号及び第二の入力信号がともに非活性状態のときにプリチャージ信号を生成し、第一の入力信号又は第二の入力信号が活性状態になった瞬間に活性状態になるという、位相比較状態とプリチャージ状態を二つの入力信号の状態から決定できる構造にすることにより、外部同期信号を用いずに動作させることが可能になる。

Claims (13)

  1. 一列に設けられた複数の第一の位相差測定回路と、
    隣接する第一の位相差測定回路のそれぞれの間に接続された第一の位相差変換回路と
    を備え、
    前記第一の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、第一及び第二の信号にそれぞれ第一及び第二の遅延量を複数回累積的に付与しつつ、遅延量が付与された第一及び第二の信号の位相を各回ごとに比較してどちらが進んでいるかを判定し、
    前記第一の位相差変換回路は、前段の第一の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力し、前記前段の第一の位相差測定回路で付与される第一の遅延量の合計である第一の遅延合計量及び前記第二の遅延量の合計である第二の遅延合計量をそれぞれ第一及び第二の信号に付与して後段の第一の位相差測定回路へ第一及び第二の信号として出力することを特徴とする位相差測定装置。
  2. 前記第一の位相差測定回路は、
    第一及び第二の信号を入力し、第一及び第二の信号にそれぞれ第一及び第二の遅延量を付与して出力する、直列に複数接続された遅延回路と、
    前記遅延回路毎にそれぞれ設けられ、前記遅延回路から出力された第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが進んでいるかを判定する複数の位相比較回路と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の位相差測定装置。
  3. 第一の遅延量と第二の遅延量との差が分解能に相当することを特徴とする請求項1記載の位相差測定装置。
  4. 第一及び第二の遅延量のいずれか一方が零であることを特徴とする請求項1記載の位相差測定装置。
  5. 一列に設けられた複数の第二の位相差測定回路と、
    隣接する第二の位相差測定回路のそれぞれの間に接続された第二の位相差変換回路と
    を更に備え、
    前記第二の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、大小関係が第一及び第二の遅延量とは異なる第三及び第四の遅延量をそれぞれ第一及び第二の信号に複数回累積的に付与しつつ、遅延量が付与された第一及び第二の信号の位相を各回ごとに比較してどちらが進んでいるかを判定し、
    前記第二の位相差変換回路は、前段の第二の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力し、前記前段の第二の位相差測定回路で付与される第三の遅延量の合計である第三の遅延合計量及び前記第四の遅延量の合計である第四の遅延合計量をそれぞれ第一及び第二の信号に付与して後段の第二の位相差測定回路へ第一及び第二の信号として出力することを特徴とする請求項1記載の位相差測定装置。
  6. 初段の第一の位相差測定回路及び初段の第二の位相差測定回路は、第一及び第二の信号を共通に入力することを特徴とする請求項5記載の位相差測定装置。
  7. 第一の遅延量と第三の遅延量とが等しく、第三の遅延量の代わりに第一の遅延量が用いられることを特徴とする請求項5記載の位相差測定装置。
  8. 第一の遅延量と第二遅延量との差の絶対値と第三の遅延量と第四の遅延量との差の絶対値とが等しいことを特徴とする請求項5記載の位相差測定装置。
  9. 前記第一の位相差測定回路とその前段の第一の位相差変換回路との間に接続され、前記前段の第一の位相差変換回路から出力される第一及び第二の信号と前記第一の位相差測定回路を除くいずれかの第一の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号とのいずれか一方を選択的に前記第一の位相差測定回路に入力させる選択回路を更に備えることを特徴とする請求項1記載の位相差測定装置。
  10. 前記遅延回路は、第一及び第二の遅延量が互いに異なる値になる第一の状態と、同じ値になる第二の状態とを切り替える状態切替回路を備え、
    前記位相比較回路は、前記遅延回路を第二の状態とし、前記遅延回路に第一及び第二の信号として同じ信号を入力したときに、前記遅延回路から出力される第一及び第二の信号の位相を比較した結果、第一の信号の位相の方が進んでいると判定される確率と第二の信号の位相の方が進んでいると判定する確率とが等しくなるように感度のオフセットを調整するオフセット調整手段を備えることを特徴とする請求項2記載の位相差測定装置。
  11. 前記位相比較回路は、入力した第一及び第二の信号の一方が活性状態になってから第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが進んでいるかを判定する動作を開始することを特徴とする請求項2記載の位相差測定装置。
  12. 半導体基板上に形成された集積回路からなることを特徴とする請求項1記載の位相差測定装置。
  13. 一列に設けられた複数の位相差測定回路と、隣接する位相差測定回路のそれぞれの間に接続された位相差変換回路とを備え、前記位相差測定回路は、第一及び第二の信号を入力し、第一及び第二の信号にそれぞれ第一及び第二の遅延量を付与して出力する、直列に複数接続された遅延回路と、前記遅延回路毎にそれぞれ設けられ、前記遅延回路から出力された第一及び第二の信号の位相を比較してどちらが進んでいるかを判定する複数の位相比較回路とを備え、前記位相差変換回路は、前段の位相差測定回路に入力される第一及び第二の信号を入力し、前記前段の位相差測定回路で付与される第一の遅延量の合計である第一の遅延合計量及び前記第二の遅延量の合計である第二の遅延合計量をそれぞれ第一及び第二の信号に付与して後段の位相差測定回路へ第一及び第二の信号として出力する位相差測定装置における前記位相比較回路の調整方法であって、
    前記遅延回路が第一及び第二の信号に付与する第一及び第二の遅延量を同じ値に設定するステップと、
    前記遅延回路に第一及び第二の信号として同じ信号を入力した状態で、前記遅延回路から出力される第一及び第二の信号の位相を前記位相比較回路で比較した結果、第一の信号の位相の方が進んでいると判定する確率と当該第二の信号の位相の方が進んでいると判定する確率とが等しくなるように前記位相比較回路の感度のオフセットを調整するステップと
    を備えることを特徴とする位相比較回路の調整方法。
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