JP4972903B2 - 誘電体組成物 - Google Patents

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本発明は、コンデンサやコンデンサとしての機能を有する回路材料用の層間絶縁材料として好適な特性を示す誘電体組成物に関する。
近年、電子機器の小型化、信号の高速化や大容量化の要求に伴って、実装回路部品の高密度化が進んでいる。しかしながら、電気的ノイズが増大し、データエラーが発生することが問題になってきている。この電気的ノイズの発生を抑え、半導体デバイスを安定に動作させるためには、半導体デバイスに近い位置から必要量の電流を供給することが重要である。このためには、半導体デバイス直下に、容量の大きなコンデンサをデカップリングキャパシタ(デカップリングコンデンサ)として配置することが有効である。
プリント配線板にチップコンデンサなどの外部コンデンサを配置する方法がある。しかし、小型化の点では、プリント配線板の内層に無機フィラーを加え、プリント配線板自体にコンデンサ機能を持たせる方法が有利であり、無機フィラーと樹脂を混合した複合体を層間絶縁材料として用いる方法(特許文献1、2参照)が知られている。
しかし、従来の無機フィラーと樹脂とを混合した複合体の誘電率は10〜40程度であり、低いものであった。無機フィラーの含有率を増やすことによりある程度までは誘電率を上げることはできるものの、無機フィラーの含有率が50体積%を越えると無機フィラーの含有率を増加させても誘電率が上がらない現象がみられた。これは無機フィラー高含有率領域では複合体中の無機フィラーの充填率が、空隙の増大などより実効的には上がりにくいことが原因と考えられている。そこで、無機フィラーを高充填化する手法として、2種類以上の粒径の無機フィラーを混合する手法(特許文献3、4参照)や無機フィラーの形状効果を利用する手法(特許文献5、6、7参照)が提案されている。
しかしながら上記技術では、高充填化の効果を充分得るためには2種類の粒径の比が5倍以上ある必要があり、大粒径の無機フィラーとして一般的に粒径5〜50μm程度の大きな無機フィラーを使用する場合が多い。そのため、誘電率を向上させるために無機フィラー含有率を高くすると表面の凹凸が大きくなり、膜面内方向におけるインピーダンスが不均一になったり、組成物上に配線など別の回路材料を配置する際に加工性が悪くなるという問題があった。また、無機フィラーの形状では、略三角状、略長方形状のものを大きい平均長径のものとして用いた場合に、小さい平均長径を持つものがすき間に充填されて、充填状態を良好にする効果が得られる。しかし、無機フィラーを略三角状、略長方形状にするために、粉砕、分級など複雑な工程を経て、さらに、無機フィラー形状のバラツキが大きくなるという問題があった。また、小粒径の無機フィラーが0.5μm以下であると、樹脂混練の際に増粘してしまい、無機フィラーの高充填化が難しくなるという問題があった。
一方で、内部に実装されるシステムの小型・薄型化を実現するために、メモリだけでなく端子数の多いLSIを混載した高密度SiP(システムインパッケージ)の開発が急ピッチで行われているが、このSiPの中に内蔵されるコンデンサは、薄型化が強く要求される。さらには、コンデンサの静電容量は層間絶縁材料の膜厚に反比例するため、層間絶縁材料の膜厚を薄くすることは、コンデンサの大静電容量化の点からも好ましい。
特開平5−57852号公報(特許請求の範囲) 特開平6−85413号公報(特許請求の範囲) 特開昭53−88198号公報(特許請求の範囲) 特開2001−233669号公報(特許請求の範囲) 特開2001−68803号公報(特許請求の範囲) 特開2001−233669号公報(特許請求の範囲) 特開2001−237507号公報(特許請求の範囲)
かかる状況に鑑み、本発明は、無機フィラーを高充填化させた空隙率の低い高誘電体組成物を得ることを目的とし、さらには、高密度SiPに内蔵される大静電容量コンデンサ用層間絶縁材料として十分な薄型化が達成された誘電体組成物を提供する。
すなわち本発明は、チタン酸バリウム系無機フィラーと樹脂を含む誘電体組成物であって、無機フィラーの平均粒子サイズ0.01μm以上1μm以下であり、無機フィラーの表面積が、同一体積の真球に対し1.0倍以上1.3倍以下である無機フィラーを含有することを特徴とする誘電体組成物である。
本発明によれば、空隙率が低く、比誘電率が高い誘電体の組成物を容易に得ることができる。さらに、均一な膜厚、均一な物性を有する薄膜を容易に得ることができる。これは大静電容量に適しているため、高密度SiPに内蔵されるコンデンサやコンデンサとしての機能を有する回路基板材料用層間絶縁材料に有用である。
本発明における誘電体組成物は、無機フィラーと樹脂を含み、当該無機フィラーの平均粒子サイズ0.01μm以上1μm以下であり、無機フィラーの表面積が、同一体積の真球と比べて1.0倍以上1.3倍以下であることを特徴とする。
本発明で用いられる無機フィラーは、表面積が同一体積の真球と比べて1.05倍以上1.3倍以下である。好ましくは1.1倍以上1.25倍以下である。(例えば、正六面体では1.25倍、正四面体では1.5倍である。)樹脂との相互作用は、接触面積が大きいほど大きくなることから、表面積が1.05倍未満では、無機フィラーと樹脂との相互作用が十分に得られない。また、表面積が1.1倍以上では、分散後の再凝集が起こりにくく、ペーストの分散安定性が良い。また、粒子サイズが小さいほどその効果も大きい。表面積が1.3倍より大きい無機フィラーでは、表面を粗化した無機フィラー、凹凸部を持つ無機フィラー、3次元的に対象性を持たない無機フィラーが考えられるが、比表面積が大きくなりすぎると樹脂との界面に空隙が出来やすく、誘電率も低くなる上に、長期信頼性が十分でなくなる傾向にある。また表面積が1.25倍以下では、無機フィラー分散ペーストが凝集しにくく、粘度変化が小さく、混練、分散や塗布加工が影響を受けにくい。また多孔質無機フィラーや凹のある無機フィラーは、空隙が出来やすいため好ましくない。
無機フィラーの形状は、真球状、略球状、略三角状、略長方形状、楕円球状、針状、棒状、板状、立方体(サイコロ)状などが挙げられるが、特に、六面体のサイコロ状であることが好ましい。本発明において「六面体のサイコロ状」とは、必ずしも正六面体でなくてもよく、角部や辺部が丸く面取りされた六面体球状体を含む六面体である。但し、六面体の各面が凹面ではなく、凸面となっていることが好ましい。針状の無機フィラーは、無機フィラーを樹脂、溶剤中へ分散する際に、強い力が加わり、無機フィラーが粉砕されて形状が損なわれるため好ましくない。棒状、板状、略長方形状、楕円球状の無機フィラーは、3次元的な対象性をもたず、高密度に充填すると無機フィラーと無機フィラーの間に隙間が生じ、立体障害として働くため好ましくない。
略三角状の無機フィラーは、同一体積の真球に対して約1.49倍の表面積を持つが、表面積が大きくなりすぎると無機フィラーを高充填化した際に、樹脂との界面に空隙が出来やすいため、好ましくない。また、略三角状、略長方形状の無機フィラーは、0.5μm以下の粒子サイズのものを得ることが難しい上に、平均長径が5〜50μmの無機フィラーを粉砕、分級した工程で作製していることが多く、無機フィラー形状のバラツキが大きく安定した形状を得ることが難しい。無機フィラーが球状あるいは略球状である場合には、高密度に充填すると無機フィラーと無機フィラーの間に菱形状の空隙が生じ、この空隙には、他の無機フィラーが侵入することは出来ない。さらに、真球状あるいは略球状の無機フィラーは、表面積が小さくなり、樹脂、分散剤、表面処理剤との接触面積が少ない。そのため、無機フィラーの粒子サイズが小さくなると、比表面積が小さくなり、分散剤、表面処理剤を介した樹脂との相互作用が十分に得られず、無機フィラー凝集や樹脂流動性低下を生じやすく好ましくない。特に粒子サイズ10nmφ以下の無機フィラーを用いた場合、無機フィラー凝集や樹脂流動性低下を生じやすい。無機フィラーの形状は、六面体のサイコロ状を単独で用いたり、他の形状の無機フィラーと2種以上を混合して用いることが出来る。
本発明において、無機フィラーの形状は電子顕微鏡観察や光学顕微鏡観察を行うことにより測定できる。また、本発明の誘電体組成物中に含まれる無機フィラーの形状は、誘電体組成物から薄膜を形成し、その薄膜の膜厚方向に膜断面を切り出した超薄切片に対して透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行うことにより測定できる。無機フィラーと樹脂で電子線に対する透過率が異なるので、TEM観察像中で無機フィラーと樹脂はコントラストの違いにより識別できる。六面体のサイコロ状である無機フィラーを用いた誘電体組成物薄膜の断面TEM写真を図1に示す。
同一体積の真球の表面積に対して、無機フィラーの表面積の倍率は、比表面積、比重、平均粒子サイズを測定することによって、以下の方法で測定することができる。無機フィラーの比表面積はBET法、無機フィラーの比重はアルキメデス法で測定することができる。
本発明における無機フィラーの平均粒子サイズは、平均粒子サイズの測定は、誘電体組成物薄膜を形成し、その薄膜の膜厚方向に膜断面を切り出した超薄切片に対してXMA測定、および透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行うことにより測定できる。または、無機フィラーを溶媒に分散し、凝集をほぐした状態にしたものをTEM観察用メッシュ上に滴下し、溶媒を蒸発させた後、XMA測定、および透過型電子顕微鏡(TEM)観察することにより測定できる。無機フィラーと樹脂で電子線に対する透過率が異なるので、TEM観察像中で無機フィラーと樹脂はコントラストの違いにより識別できる。複数種の無機フィラーが使用されている場合の各無機フィラーの同定はXMA測定に基づく元素分析および電子線回折像観察による結晶構造解析を行うことにより可能である。このようにして得られた無機フィラーと樹脂の面積の分布を画像解析により求め、無機フィラーの断面を円形と近似して面積から粒子サイズを算出できる。粒子サイズの評価は倍率5000倍と40000倍のTEM画像について行えばよい。算出された粒子サイズの分布を倍率が5000倍のTEM画像において0.1μm刻みのヒストグラム、倍率が40000倍のTEM画像において0.01μm刻みのヒストグラムで表し、度数が極大値となる級の中心値を平均粒子サイズとする。なお、粒子サイズ分布の評価法としては上記の方法でTEMの代わりに走査型電子顕微鏡(SEM)を用いても良い。
またその他の方法としては、無機フィラーのブラウン運動による散乱光の揺らぎを測定する動的光散乱法、無機フィラーを電気泳動したときの散乱光のドップラー効果を測定する電気泳動光散乱法などによって測定することができる。
本発明において同一体積の真球の表面積は以下の方法によって求めることができる。無機フィラーが真球状であると仮定した場合、真球状の無機フィラーの表面積、体積、比表面積は次の式(1)〜(3)で計算することができる。
表面積(cm) S=4πr (1)
体積 (cm) V=4/3πr (2)
比表面積(cm/g) A=S/(V・a) (3)
S:真球1個の表面積
r:真球の半径
V:真球1個の体積
A:半径rの真球の比表面積
a:無機フィラーの比重。
比表面積は物体1g当りの表面積であり、1g中に含まれる無機フィラーの数nと動的光散乱法などから求めた平均粒子サイズをもつ真球であると仮定した場合の1g中に含まれる無機フィラーの数nは、ほぼ等しいと考えることができる。よって、BET法から求めた比表面積と、真球状であると仮定した場合に上記の方法で得られた比表面積とを比較することで、無機フィラーの表面積が、同一体積の真球と比べて何倍であるかを計算することができる。
また、誘電体組成物を薄膜にしたときの無機フィラーの体積、表面積、平均粒子サイズは、その薄膜の膜厚方向に膜断面を切り出した超薄切片に対して透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行い、無機フィラーの断面形状からシミュレーション(画像解析)により計算することもできる。また、無機フィラーの体積、表面積、平均粒子サイズは、無機フィラーの透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行い、TEM像の画像解析から計算することもできる。
また、誘電体組成物の薄膜中から無機フィラーを抽出する方法として、プラズマエッチング、昇温、溶解などの方法を用いて誘電体組成物から樹脂成分を除去することができる。プラズマエッチング法は、反応性イオンエッチング装置(RIE)を用いてプラズマを発生させ、活性ガスの分離によって生み出されるラジカルやイオンによって樹脂成分をエッチングする方法である。活性ガスとしては、無機フィラーをエッチングしない活性ガスであれば、O(酸素)、CF(テトラフッ化炭素)など適宜使用することができる。また、昇温法は、樹脂成分のみを加熱により熱分解し、除去する方法であるが、樹脂成分を熱分解する温度が、無機フィラーが粒成長しない温度の場合に使用することができる。溶解法は、樹脂成分のみを溶解により除去する方法であるが、樹脂成分のみを溶解し、無機フィラーと反応しないエッチング液であれば、適宜使用することができる。
本発明で用いられる無機フィラーは平均粒子サイズ0.01μm以上1μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.01μm以上0.5μm以下である。平均粒子サイズが1μmより大きい無機フィラーを用いた場合、薄膜化が難しく、静電容量を下げることができない。0.01μm未満は、無機フィラーどうしが二次凝集しやすくなるためにペーストの分散安定性が悪い。
また、平均粒子サイズが0.5μmより大きい無機フィラーは、六面体のサイコロ状にすることが難しい場合がある。そのため、平均粒子サイズが0.5μmより大きい無機フィラーを用いた場合は、粒子形状のばらつきが大きくなり、分散剤、表面処理剤を介した樹脂との相互作用が得られにくくなる。0.01μm未満は、無機フィラーどうしが二次凝集しやすくなるためにペーストの分散安定性が悪い。
また、無機フィラーを高充填率で樹脂に含有させるために、本発明においては、2種類以上の異なる平均粒子サイズを持つものを混合して用いることが好ましい。単一粒子サイズの無機フィラーを充填した場合、特に、無機フィラーが球状あるいは略球状である場合には、高密度に充填すると無機フィラーと無機フィラーの間に菱形状の空隙が生じ、この空隙にはもはや他の無機フィラーが侵入することは出来ない。しかし、この空隙以下の大きさの無機フィラーであればさらにこの隙間に侵入でき、容易に充填率を向上できる。この時、最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーが六面体のサイコロ状であることが好ましい。六面体のサイコロ状以外の形状の無機フィラーと混合して使用することもできる。2種類の異なる平均粒子サイズを有する無機フィラーのうち、最大の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズが5μm以下であることが好ましい。より好ましくは2μm以下、さらに好ましくは1μm以下である。無機フィラーの平均粒子サイズが5μmより大きい無機フィラーを用いて、膜厚10μm以下のコンデンサを作製しようとすると、無機フィラーが膜表面に突出しやすくなるために、安定した誘電特性が得ることが難しい。また、最大の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズが2μm以下のものを用いた場合には、無機フィラー分散液の無機フィラーが沈降しにくい。さらに、最大の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズが1μm以下のものを用いた場合には、長期保管において無機フィラーが沈降しにくく、保存安定性の面で有利である。
また本発明では、最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズは0.01〜0.1μmであることが好ましい。さらには0.04〜0.06μmのものを用いることがより好ましい。なお最大の平均粒子サイズと最小の平均粒子サイズの差比をとる必要があるため、最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーは、最大の平均粒子サイズによって、上記の範囲から適宜選択される。最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズは、最大の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズとの差比を大きくとった方が、充填率を高めることができる。従って、最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズは、最大の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズの好ましい範囲から考えて、0.1μm以下が好ましく、より好ましくは、0.06μm以下である。最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズが0.04μm以上では、分散後の再凝集が起こりにくく、ペーストの分散安定性が良い。また、最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーの平均粒子サイズがさらに0.01μm以上では、それらの無機フィラーどうしが二次凝集しにくくなるために、凝集体を解し、分散させやすい。
本発明において使用される無機フィラーの材質としては特に限定されず、金属酸化物、窒化物などの無機フィラーを用いることができる。
好ましくは、チタン酸バリウム系、チタン酸ジルコン酸バリウム系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸カルシウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン酸バリウムネオジム系、チタン酸バリウム錫系、マグネシウムニオブ酸バリウム系、マグネシウムタンタル酸バリウム系、チタン酸鉛系、ジルコン酸鉛系、チタン酸ジルコン酸鉛系、ニオブ酸鉛系、マグネシウムニオブ酸鉛系、ニッケルニオブ酸鉛系、タングステン酸鉛系、タングステン酸カルシウム系、マグネシウムタングステン酸鉛系、二酸化チタン系などを用いることができる。チタン酸バリウム系とは、チタン酸バリウム結晶内の一部の元素を他の元素で置換したり、結晶構造内に他の元素を侵入させたりした、チタン酸バリウムを母材とする固溶体を含めた総称である。その他のチタン酸ジルコン酸バリウム系、チタン酸ストロンチウム系、チタン酸カルシウム系、チタン酸ビスマス系、チタン酸マグネシウム系、チタン酸バリウムネオジム系、チタン酸バリウム錫系、マグネシウムニオブ酸バリウム系、マグネシウムタンタル酸バリウム系、チタン酸鉛系、ジルコン酸鉛系、チタン酸ジルコン酸鉛系、ニオブ酸鉛系、マグネシウムニオブ酸鉛系、ニッケルニオブ酸鉛系、タングステン酸鉛系、タングステン酸カルシウム系、マグネシウムタングステン酸鉛系、二酸化チタン系もいずれも同様で、それぞれを母材とする固溶体を含めた総称である。
特に、ペロブスカイト型結晶構造、あるいは複合ペロブスカイト型結晶構造を有する無機フィラーを用いることが好ましい。これらのうち1種を単独で用いたり、2種以上を混合して用いたりすることができるが、少なくとも2種の異なる平均粒子サイズを有する無機フィラーが同一化学組成である方が、無機フィラーの分散不良などにより、一方の無機フィラーのみが局在する領域が発生した場合でも安定した誘電特性が得られることから、好ましい。特に、高い比誘電率を有する誘電体組成物を得る場合には、商業的利便性との両立の点から、主としてチタン酸バリウムからなる化合物を用いることが好ましい。但し、誘電特性や温度安定性を向上させる目的で、シフター、デプレッサー剤などを少量添加して用いてもよい。
無機フィラーの作製方法は、固相反応法、水熱合成法、超臨界水熱合成法、ゾルゲル法、しゅう酸塩法などの方法が挙げられる。最大の平均粒子サイズを有する無機フィラーの作製方法としては、高い比誘電率と品質安定性の点から、固相反応法、あるいはしゅう酸塩法を用いることが好ましい。また、最小の平均粒子サイズを有する無機フィラーの作製方法は、小粒子サイズ化が容易であるという理由から、水熱合成法、超臨界水熱合成法、ゾルゲル法のいずれかを用いることが好ましい。
また、無機フィラーと樹脂を有する誘電体組成物において、その誘電体組成物の比誘電率は、複合体における比誘電率の導出式、いわゆる下記に記載した対数混合則(4)に従う(セラミックス材料科学入門(応用編)、内田老鶴圃新社、W.D.Kingery著、小松和蔵ら訳、p912)。高誘電率を有する無機フィラーの含有量が高いほど、得られる誘電体組成物の比誘電率は高くなる。逆に低誘電率を有する無機フィラーの含有量が高いほど、得られる誘電体組成物の比誘電率は低くなる。
ε :複合体の比誘電率
εi:複合体の各成分の比誘電率
Vi :複合体の各成分の体積分率。
高比誘電率を得るためには、これらの無機フィラーを高充填率で樹脂に含有させることが望ましい。例えば2種類以上の異なる平均粒子サイズを持つものを混合して用いる等が挙げられる。単一粒子サイズの無機フィラーを充填した場合、特に、無機フィラーが球状あるいは略球状である場合には、高密度に充填すると無機フィラーと無機フィラーの間に菱形状の空隙が生じ、この空隙には、他の無機フィラーが侵入することは出来ない。しかし、この空隙以下の大きさの無機フィラーであればさらにこの隙間に侵入でき、容易に充填率を向上できる。
これらの大きい無機フィラー、小さい無機フィラーの他に、更に他の粒子サイズの無機フィラーを混合しても良く、3種類以上でも適宜粒子サイズと配合比を選ぶことで無機フィラーを混合することによる充填率向上の効果が得られる。
本発明の誘電体組成物に含まれる無機フィラーと樹脂の割合としては、無機フィラー分と樹脂分の総体積の和に対する無機フィラー分の体積百分率Vfが、50%以上95%以下を満たすことが好ましい。さらに好ましくは70%以上90%以下である。無機フィラー分の体積百分率Vfが50%未満では大きな比誘電率が得られず、熱膨張率も大きい。また、無機フィラー分の体積百分率Vfが70%以上では、少なくとも2種類の平均粒子サイズを有する無機フィラーを用いた効果が顕著になり、大きい比誘電率が得られる。一方、無機フィラー分の体積百分率Vfが90%以上の場合、耐久性促進テストであるPCT(プレッシャークッカーテスト)後の接着性が低下しやすい。また、無機フィラー分の体積百分率Vfが95%より大きい場合では、バインダーとしての役目を果たす樹脂が少ないため、強度が低く、もろい上に、他の基材との接着性が低下する。さらに、吸湿率も大きく、物性が水分や湿度の影響を受け易い。
本発明における誘電体組成物は層間絶縁材料として使用されることがあるが、その場合に用いる樹脂は、例えば、ポリイミドで30〜50ppm/℃、エポキシ樹脂で50ppm/℃以上の線膨張係数を満たす樹脂が好ましい。これは、配線金属、例えば、銅の線膨張係数17ppm/℃に比較して非常に大きいが、無機フィラーを混合させることにより、誘電体組成物全体の線膨張係数が下がり、配線金属の線膨張係数との差を小さくすることができる。
また本発明で用いられる樹脂は、無機フィラーを分散保持するためのものであり、特に限定されず、熱可塑性、熱硬化性樹脂のいずれも選択することができる。
熱可塑性樹脂は、例えば、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルイミド、液晶ポリマー、ポリスチレン、ポリエチレン、フッ素樹脂などを用いることができる。
また、熱硬化性樹脂は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シロキサン樹脂、ポリイミド、アクリル樹脂、シアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂などのほか、一般的にプリント配線板の絶縁層に使用される樹脂を用いることができる。はんだ耐熱性などの点から、熱硬化性樹脂を用いることが好ましく、特に、熱硬化収縮性、粘性などの点からエポキシ樹脂が好ましく使用される。
ここで、エポキシ樹脂とは、分子構造中にエポキシ基(オキシラン環)を2個以上含むプレポリマーを有する樹脂である。プレポリマーは、吸湿時の誘電特性の安定性の点から、ビフェニル骨格あるいはジシクロペンタジエン骨格を有することが好ましい。また、硬化剤を有していてもよく、硬化剤には、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールA型ノボラック樹脂、アミノトリアジン化合物、ナフトール化合物などの硬化剤を用いることができる。さらに、トリフェニルホスフィン、ベンゾイミダゾール系化合物、トリス(2、4−ペンタンジオナト)コバルトなどの金属キレート化合物などの硬化促進剤を添加することも可能である。
本発明におけるペースト組成物は、無機フィラー、樹脂、溶剤からなるもの(誘電体組成物の固化前の状態)であり、無機フィラーを樹脂へ分散することによって得られる。例えば、無機フィラーを樹脂溶液に加えて、混合分散する方法や、予め無機フィラーを適当な溶剤中に分散した分散液を作製し、その分散液と樹脂溶液を混合するレットダウン法などによって作製される。また、樹脂または溶剤中へ無機フィラーを分散させる方法は特に限定されず、例えば、超音波分散、ボールミル、ロールミル、クレアミックス、ホモジナイザー、メディア分散機などの方法を用いることができるが、特に、分散性の点でボールミル、ホモジナイザーを用いることが好ましい。
無機フィラー分散の際、分散性を向上させるために、例えば、無機フィラーの表面処理、分散剤の添加、界面活性剤の添加、溶剤の添加などを行っても良い。無機フィラーの表面処理としては、シラン系、チタン系、アルミニウム系などの各種カップリング剤、脂肪酸、リン酸エステルなどによる処理のほか、ロジン処理、酸性処理、塩基性処理などが挙げられる。また、分散剤の添加の例としては、リン酸、カルボン酸、脂肪酸、およびそれらのエステル類などの酸基を有する分散剤などが挙げられ、特に、リン酸エステル骨格を有する化合物が好ましく用いられる。そのほか、ノニオン性、カチオン性、アニオン性の界面活性剤、多価カルボン酸などの湿潤剤、両親和性物質、高立体障害の置換基を有する樹脂などの添加が挙げられる。また、分散時または分散後の系の極性は、溶剤の添加で制御することができる。また、ペースト組成物は必要に応じて、安定化剤、分散剤、沈降防止剤、可塑剤、酸化防止剤などを含有してもよい。なお、固形分とは、無機フィラーと樹脂およびその他添加剤などを合わせたものを言う。
無機フィラーの分散媒や樹脂の溶剤としては、特に限定されないが、例えば、メシチレン、アセトニルアセトン、メチルシクロヘキサノン、ジイソブチルケトン、メチルフェニルケトン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、イソホロン、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクタム、エチレングリコールアセテート、3−メトキシ3−メチルブタノールおよびそのアセテート、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、シュウ酸エステル、マロン酸ジエチル、マレイン酸エステル、炭酸プロピレン、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、メチルセロソルブ、N,N−ジメチルホルムアミド、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトン、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、イソブチルアルコール、イソプロピルアルコール、テトラヒドロフラン、トルエン、クロロベンゼン、トリクロロレチレン、ベンジルアルコール、メトキシメチルブタノール、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテル及びそのアセテートやこれらの混合物を用いることができる。
ペースト組成物を塗布する被着体は、例えば、有機系基板、無機系基板、およびこれらの基板に回路の構成材料が配置されたものから選択できる。有機系基板の例としては、ガラス布・エポキシ銅張積層板などのガラス基材銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板などのコンポジット銅張積層板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板などの耐熱・熱可塑性基板、ポリエステル銅張フィルム基板、ポリイミド銅張フィルム基板などのフレキシブル基板が挙げられる。
また、無機系基板の例は、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板などのセラミック基板、アルミニウムベース基板、鉄ベース基板などの金属系基板が挙げられる。回路の構成材料の例は、銀、金、銅などの金属を含有する導体、無機系酸化物などを含有する抵抗体、ガラス系材料および/または樹脂などを含有する低誘電体、樹脂や無機フィラーなどを含有する高誘電体、ガラス系材料などを含有する絶縁体などが挙げられる。
誘電体組成物を膜形状にしたときの膜厚は、静電容量が所望の値を満たす範囲内で任意に設定することができるが、0.5μm以上30μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、2μm以上30μm以下のものである。コンデンサとして大きな静電容量を確保するには膜厚が薄い方が好ましいが、0.5μmより薄い場合にはピンホールなどが発生しやすく、電気的絶縁が得られにくくなる。また、2μm以上では、耐久性促進テストであるPCT(プレッシャークッカーテスト)後に誘電正接が増大しにくい。また、膜厚が30μmを越えると、十分なコンデンサ性能を得るために大きな比誘電率が必要となる上、実装密度向上が難しくなることがある。
本発明の誘電体組成物の用途は特に限定されないが、例えば、高誘電率層としてプリント配線基板の内蔵コンデンサ用層間絶縁材料に用いられる他、多層基板の層間絶縁膜、周波数フィルター、無線用アンテナ、電磁シールド、光配線材料など、多種の電子部品、装置への適用が可能である。コンデンサ用層間絶縁材料として使用する場合、誘電体組成物からコンデンサ用層間絶縁材料を形成する方法は特に限定されない。例えば、上記したように、基板上に高誘電体を形成した後、適宜電極を形成することで得ることができる。
本発明の誘電体組成物を用いて作製したコンデンサ用層間絶縁材料の面積あたりの静電容量としては、5nF/cm以上の範囲にあることが好ましい。さらに好ましくは、10nF/cm以上の範囲にあることが好ましい。5nF/cmより小さい静電容量では、デカップリングキャパシタとして用いた場合に、システム全体の電源系との分離を十分に行うことができず、デカップリングキャパシタとして十分な機能を果たすことができない。
静電容量の温度変化、面内ばらつきは、小さい方が回路設計上好ましい。温度変化についても、できるだけ小さい方が好ましく、例えば、X7R特性(−55〜125℃において静電容量の温度変化率が±15%以内)を満たすことが好ましい。静電容量の面内ばらつきは、平均値に対して5%以下(静電容量の平均値−5%≦静電容量≦静電容量の平均値+5%)であることが好ましい。
また、電源の電力損失を減らすためには、コンデンサの誘電正接は0.01〜5%の範囲にあることが好ましく、さらに好ましくは、0.01〜1%の範囲である。ここで、静電容量や誘電正接などの電気特性は、周波数20k〜1GHzでの測定値とする。
誘電体組成物の静電容量、比誘電率、誘電正接は例えばJIS K6911に準じて以下のようにして測定できる。すなわち、面積10cm×10cm、厚さ0.3mmのアルミニウム基板上の全面に高誘電体組成物の塗膜を形成する。塗膜上に導電性ペーストをパターン印刷することにより測定用電極を形成する。測定用電極とアルミニウム基板に挟まれた部分が測定対象領域となる。測定対象領域の静電容量と誘電正接をインピーダンスアナライザー(例えば、アジレント・テクノロジー(株)製4294A)により測定する。比誘電率は静電容量と測定対象領域の寸法から算出する。測定ノイズ低減の観点から、塗膜上の測定用電極のパターンは円形であること、測定用電極の外周から0.5〜1mm離して円形パターンを囲むようにリング状の電極(ガード電極という)を配した方が好ましい。
測定対象領域の寸法、すなわち、測定用電極の直径(面積)、誘電体組成物の膜厚は測定精度に影響するので、誘電体組成物の物性に合った条件を選択する必要がある。本発明では、測定用電極は直径10mmの円形パターン、ガード電極は内径11.5mmのリング状パターン、誘電体組成物の膜厚は10μm〜20μmの範囲とする。誘電体組成物の塗膜はスピンコートしたペースト組成物を適宜加熱し、溶剤蒸発、樹脂硬化させることにより形成した。また、温度、吸湿状態も誘電特性に影響するので、高誘電体組成物を測定条件である一定の温度、湿度雰囲気下に24時間放置した後に測定を行うことで再現性良く誘電特性の評価ができる。
誘電体組成物の空隙率の測定方法は、ガス吸着法、水銀圧入法、陽電子消滅法、小角X線散乱法など、用途に合わせて適宜選択することができるが、本発明では、高誘電体組成物の密度から、下記(1)〜(3)の手順で空隙率を求める。
(1)重さを量った定形基板上にペースト組成物を塗布、脱溶剤、固化して得られた誘電体組成物の重さを量る。
(2)基板の重さをW1、基板と誘電体組成物の重さをW2、誘電体組成物の密度をD、体積をVとすると、誘電体組成物の密度D=(W2−W1)/Vとなる。
(3)熱重量測定装置(TGA)を用いて、該誘電体組成物を大気雰囲気中、昇温速度10℃/分にて、900℃まで昇温、900℃で30分間保持して脱バインダーを行い、誘電体組成物中に含まれる無機フィラーと樹脂の割合を測定した。無機フィラーの体積をWc、比重をρc、樹脂の体積をWp、比重をρp、空隙率をPとすると、空隙率Pは、以下の式で求められる。
空隙率P(体積%)={(V−Wc/ρc−Wp/ρp)/V}×100。
このような誘電体組成物を形成することは、実装基板の軽薄短小化を実現し、小さな占有面積で高い信頼性を有するコンデンサを得ることができる。さらに大静電容量に適しているため、高密度SiPに内蔵されるコンデンサやコンデンサとしての機能を有する回路基板材料用層間絶縁材料に有用である。
さらに本発明の誘電体組成物は、光配線材料としても、好ましく用いることができる。光配線とは、LSI、モジュール、ボードなどのそれぞれの間の信号伝送を通常の電気信号で行うのでなく、光信号で行う方式における配線のことである。実装基板上やその内部に光配線を形成する場合は、屈折率の高い層を屈折率の低い層でサンドイッチした構造をとる。屈接率が低い層を空間で代用することも可能である。光配線材料として用いる場合は、光配線内を導波する信号伝送用の光の散乱を小さくするために、その光の波長に比べ十分小さい無機フィラーを用いることが重要であり、光の波長の1/4以下の粒径とすることが好ましい。また、無機フィラー材料選択、含有量、樹脂材料選択から、屈折率、屈折率の温度依存性、熱膨張率を制御することができる。このことから光配線層を形成する基板材料の選択の幅が広がり、従来から用いられているシリコンやセラミックスなどの無機材料からなるものだけでなく、有機材料からなる基板を用いることが可能になる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。本発明で用いた無機フィラーの平均粒子サイズと、同一体積の真球の表面積と比べた無機フィラーの表面積の倍率を表1に示した。
同一体積の真球の比表面積は以下の方法で求めた。無機フィラーを溶媒に分散し、凝集をほぐした状態にしたものをTEM観察用メッシュ上に滴下し、溶媒を蒸発させた後、透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行った。透過型電子顕微鏡(TEM)観察は倍率10000倍および20000倍において行った。得られた無機フィラーの透過型電子顕微鏡観察写真を画像解析ソフト(Scion Corporation製、 Scion Image)を用いて解析し、各無機フィラー像の面積を求めた。このようにして得られた各無機フィラー像を円形と近似し、面積から粒子サイズを算出した。粒子サイズの算出は透過型電子顕微鏡写真内の全ての無機フィラーに対して行い、その平均値を平均粒子サイズとした。この粒子サイズから下記式(1)〜(3)を用いて、無機フィラーが真球であると仮定した場合の表面積、体積、比表面積を求めた。比表面積は物体1g当りの表面積であり、1g中に含まれる無機フィラーの数nと動的光散乱法などから求めた平均粒子サイズをもつ真球であると仮定した場合の1g中に含まれる無機フィラーの数nは、ほぼ等しいと考えることができる。
表面積(cm) S=4πr (1)
体積 (cm) V=4/3πr (2)
比表面積(cm/g) A=S/(V・a) (3)
S:真球1個の表面積
r:真球の半径
V:真球1個の体積
A:半径rの真球の比表面積
a:無機フィラーの比重。
BET法(Brunauer−Emmett−Teller Method)から求めた比表面積と、真球状であると仮定した場合に上記の方法で得られた比表面積とを比較し、無機フィラーの表面積が、同一体積の真球と比べて何倍であるかを算出した。
実施例1
チタン酸バリウム(東邦チタニウム(株)製、SB3A、平均粒子サイズ:0.3μm)394重量部、チタン酸バリウム(Cabot社製、K−Plus16:平均粒子サイズ0.06μm)138重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−1を得た。チタン酸バリウムを電子顕微鏡観察するとSB3A及びK−Plus16の無機フィラー形状は、六面体のサイコロ状であった。エポキシ樹脂(日本化薬(株)製、NC−3000)16.6重量部、フェノールノボラック樹脂(日本化薬(株)製、”カヤハード”KTG−105)5.8重量部、硬化促進剤(北興化学工業(株)製、トリフェニルホスフィン)0.23重量部、γ−ブチロラクトンを12.9重量部混合し、エポキシ樹脂溶液B−1を得た。100重量部の分散液A−1と4.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
また、このペースト組成物を厚さ300μmのアルミ基板上にダイコーターを用いて塗布し、オーブンを用いて、80℃×15分間で乾燥させた後、175℃×4時間で硬化させ、膜厚10μmの誘電体組成物を得た。この誘電体組成物に直径11mmのアルミ電極を蒸着法により形成し、1MHzにおける誘電特性をインピーダンスアナライザー(Agilent4294AおよびテストフィクスチャAgilent:16047E(共にアジレント・テクノロジー(株)製))を用いて、JIS K 6911に準じて測定した結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が135、空隙率が4体積%であった。
実施例2
100重量部の分散液A−1と5.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。得られたペースト組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が125、空隙率が2体積%であった。
実施例3
100重量部の分散液A−1、12.3重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。得られたペースト組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が80、空隙率が1体積%であった
施例
チタン酸バリウム(Cabot社製、K−Plus16:平均粒子サイズ0.06μm)532重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−3を得た。100重量部の分散液A−3と9重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が62、空隙率が2体積%であった。
実施例
100重量部の分散液A−3と35.3重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が21、空隙率が0体積%であった。
実施例
100重量部の分散液A−3と111重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が8、空隙率が0体積%であった。
実施例
コーティング条件を調節して、膜厚を30μmとした以外は、実施例2と全く同じようにして誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が125、空隙率が2体積%であった。
比較例1
チタン酸バリウムフィラー(堺化学工業(株)製、BT−07、平均粒子サイズ:0.7μm)をポリビニルアルコール水溶液を加えた後、ジルコミア製遊星式ボールミルを用いて12時間湿式混合粉砕した。粉砕物は乾燥機内で105℃、1.5時間乾燥した後、325メッシュの篩網を用いて、凝集した粒子を取り除き整粒した。平均粒子サイズは0.3μmであった。また、得られた粒子を電子顕微鏡で形状を確認したところ、破砕状を含む略三角状、略長方形状、略楕円状の混合物が得られた。このチタン酸バリウムフィラー(BT07粉砕品、平均粒子サイズ:0.3μm)532重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で1時間混合分散し、分散液A−5を得た。100重量部の分散液A−5と15.7重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表3に示した。1MHzにおいて比誘電率が49、空隙率が9体積%であった。
比較例2
チタン酸バリウム(堺化学工業(株)製、BT−07、平均粒子サイズ:0.7μm)394重量部、チタン酸バリウム(BT−07粉砕品、平均粒子サイズ:0.3μm)138重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−6を得た。100重量部の分散液A−6と5.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は、実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表3に示した。1MHzにおいて比誘電率が85、空隙率が10体積%であった。
比較例3
チタン酸バリウム(共立マテリアル(株)製、BT−HP8YF、平均粒子サイズ:7μm)394重量部、チタン酸バリウム(堺化学工業(株)製、BT−07、平均粒子サイズ:0.7μm)138重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−7を得た。100重量部の分散液A−7と6.1重量部のエポキシ樹脂溶液B−3をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用い、膜厚が30μmである以外は、実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表3に示した。1MHzにおいて比誘電率が78、空隙率が13体積%であった。
比較例4
略球状のチタン酸バリウムフィラーを、スプレードライ法により球状に成型し、焼成することによって得た。電子顕微鏡で観察するとこの略球状BTのフィラー形状は、略球状であった。この略球状のチタン酸バリウムフィラー532重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−8を得た。100重量部の分散液A−8と5.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−1をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用い、膜厚が30μmである以外は、実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表3に示した。1MHzにおいて比誘電率が72、空隙率が19体積%であった。
実施例
チタン酸バリウム(戸田工業(株)製、T−BTO−020RF、平均粒子サイズ:0.03μm)532重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−9を得た。チタン酸バリウムT−BTO−020RFを電子顕微鏡観察すると、六面体のサイコロ状のものと略球状のものが観察された。また、無機フィラーが真球と仮定した時の粒子サイズは、透過型電子顕微鏡観察で得られた写真を画像解析ソフト(Scion Corporation製、 Scion Image)を用いて解析し、計算により求めた。T−BTO−020RFの平均粒子サイズは、画像解析ソフトを用いて計算により得られた粒子サイズ0.03μmとした。エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン(株)製、エピコート(商品名)YX8000)12.6重量部、硬化剤(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライト(商品名)VH4150)7.4重量部、硬化促進剤(北興化学工業(株)製、トリフェニルホスフィン)0.2重量部、γ−ブチロラクトン32重量部を混合し、エポキシ樹脂溶液B−4を得た。100重量部の分散液A−9と9重量部のエポキシ樹脂溶液B−4をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が30、空隙率が4体積%であった。
実施例
チタン酸バリウム(戸田工業(株)製、T−BTO−030R、平均粒子サイズ:0.04μm)532重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−10を得た。チタン酸バリウムT−BTO−030Rを電子顕微鏡観察すると、六面体のサイコロ状のものと略球状のものが観察された。また、T−BTO−030Rの平均粒子サイズは、実施例14と同様にして求めた。T−BTO−030Rの平均粒子サイズは0.04μmであった。100重量部の分散液A−10と9重量部のエポキシ樹脂溶液B−4をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が32、空隙率が3体積%であった。
実施例10
チタン酸バリウム(東邦チタニウム(株)製、SB3A、平均粒子サイズ:0.3μm)394重量部、チタン酸バリウム(戸田工業(株)製、T−BTO−020RF、平均粒子サイズ:0.03μm)138重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−11を得た。100重量部の分散液A−11と4.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−4をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が125、空隙率が4体積%であった。
実施例11
チタン酸バリウム(東邦チタニウム(株)製、SB3A、平均粒子サイズ:0.3μm)394重量部、チタン酸バリウム(戸田工業(株)製、T−BTO−030R、平均粒子サイズ:0.04μm)138重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−12を得た。100重量部の分散液A−12と4.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−4をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表2に示した。1MHzにおいて比誘電率が128、空隙率が3体積%であった。
比較例5
チタン酸バリウム(Buhler PARTEC GmbH、Nano−BaTiO−powder、平均粒子サイズ:0.02μm)532重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−13を得た。チタン酸バリウムを電子顕微鏡観察するとNano−BaTiO−powderの無機フィラー形状は、破砕されたような不定形状であった。また、Nano−BaTiO−powderの平均粒子サイズは、実施例14と同様にして求めた。100重量部の分散液A−13と9重量部のエポキシ樹脂溶液B−4をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表3に示した。1MHzにおいて比誘電率が25、空隙率が7体積%であった。
比較例6
チタン酸バリウム(堺化学工業(株)製、BT−07、平均粒子サイズ:0.7μm)394重量部、チタン酸バリウム(Buhler PARTEC GmbH、Nano−BaTiO−powder、平均粒子サイズ:0.02μm)138重量部、γ−ブチロラクトン95重量部、分散剤(ビックケミー(株)製、BYK−W9010)5.3重量部をホモジナイザーを用いて氷冷下で2時間混合分散し、分散液A−14を得た。100重量部の分散液A−14と4.9重量部のエポキシ樹脂溶液B−4をボールミルを用いて混合し、ペースト組成物を作製した。
得られたペースト組成物を用いた以外は実施例1と同様にして、誘電体組成物を作製し、評価した。結果を表3に示した。1MHzにおいて比誘電率が89、空隙率が10体積%であった。
六面体のサイコロ状である無機フィラーを用いた誘電体組成物薄膜の断面TEM写真

Claims (3)

  1. チタン酸バリウム系無機フィラーと樹脂を含む誘電体組成物であって、無機フィラーの平均粒子サイズ0.01μm以上1μm以下であり、無機フィラーの表面積が、同一体積の真球に対し1.0倍以上1.3倍以下である無機フィラーを含有することを特徴とする誘電体組成物。
  2. 無機フィラーの粒子形状が六面体の立方体状であることを特徴とする請求項1記載の誘電体組成物。
  3. 無機フィラーの平均粒子サイズが0.01μm以上0.5μm以下であることを特徴とする請求項1記載の誘電体組成物。
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