JP4972831B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、常温で動作が可能であり、高電圧、高エネルギ密度を特徴とする二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高性能二次電池を必要とする用途には、電気自動車、電力貯蔵、携帯用電子機器、発電エネルギ貯蔵などがある。これらの二次電池に利用されている電極は、金属や炭素材からなる集電体に、アルカリ金属、アルカリ土類金属、イオン吸蔵物質、金属酸化物、金属硫化物のような固体の活物質が結合しており、それら活物質のイオン化反応やイオン吸蔵反応を電極反応として利用している場合が多い。
【0003】
一方、金属ハロゲン電池に用いられているハロゲン電極や、ナトリウム硫黄電池およびレドックスフロー電池に用いられている電極のように、集電体の表面で、液状の活物質が起こす酸化還元反応を電極反応として利用する場合もある。
このような液状電極には、電極または電極槽内でのイオンの動きが容易であり、活物質自体を循環できるといった利点がある。
【0004】
金属ハロゲン電池の一種である亜鉛臭素電池は、負極に亜鉛、正極に臭素を用いた水系二次電池である。この電池の正極は、活物質として臭素を含む液状電極である。また、この電池は、活物質の循環が可能なフロー型電池として設計可能であるため、分離貯蔵による低自己放電化、貯蔵槽のスケールアップによる大容量化、反応の簡潔さによる長寿命化といった長所を兼ね備えている。
しかしながら、この電池は、電圧が1.5Vと低いため、エネルギ密度が低く、また温度制御も必要であるといった課題がある。
【0005】
ナトリウム硫黄電池は、負極に溶融ナトリウム、正極に溶融硫黄を用いた高温型の固体電解質二次電池である。この電池の活物質であるナトリウムおよび硫黄は、常温で固体であるが、300〜350℃といった動作温度範囲では、これらは溶融して液状となるため、液状電極を形成することができる。また、この電池は、低コスト、高サイクル寿命、高エネルギ密度といった長所を兼ね備えている。
しかしながら、この電池は、上記のように動作温度が高いため、使用条件が限定されるといった課題がある。
【0006】
レドックスフロー電池は、遷移金属イオンの溶解した水溶液を正負両極槽に用いている。この電池は、遷移金属イオンの価数の変化による酸化還元反応を利用した電池であり、主に、鉄−クロム系と全バナジウム系の2種類において研究開発が行われている。また、この電池は、活物質が充電状態、放電状態のいずれにおいてもイオン種であり、実際にはイオン溶液の形で存在している。そのため、活物質の循環が可能であり、分離貯蔵による低自己放電化、貯蔵槽のスケールアップによる大容量化、反応の簡潔さによる長寿命化といった長所を兼ね備えている。
しかしながら、この電池は、上記の金属ハロゲン電池と同様、水系の二次電池であり、電圧が低いため、エネルギ密度が低いといった課題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べてきたように、従来の液状電極を用いた二次電池の中で、常温で動作が可能な、高電圧、高エネルギ密度を示す二次電池は未だ得られていない。
【0008】
そこで、本発明者等は鋭意検討した結果、ラジカル化合物を液状電極の活物質に用いることにより、上記課題が解決できることを見出した。
【0009】
したがって、本発明は、常温で動作が可能であり、高電圧、高エネルギ密度を示す二次電池を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明によれば、液状電極を有する二次電池において、液状電極に含まれる活物質がラジカル化合物である二次電池が提供される。
このように構成することにより、常温で動作が可能な、高電圧、高エネルギ密度の二次電池を得ることができる。
【0011】
本発明の二次電池とは、少なくとも正極および負極から構成され、電気化学的に蓄えられたエネルギを電力の形で取り出すことのできるデバイスのことである。
また、本発明の二次電池における正極とは、このようなデバイスから外にエネルギを取り出す際に、電子が流れ込む電極のことであり、負極とは、逆に電子が流れ出る電極のことである。
【0012】
本発明の二次電池における液状電極とは、活物質を含む液状成分と、固体の集電体とによって構成される電極のことである。このうち、活物質を含む液状成分には、活物質自体が液状であるものと、活物質が溶媒に溶けた溶液状態であるものとが含まれる。このような液状電極の場合、活物質を含む液状成分と集電体との界面で、活物質の酸化還元反応が起こる。
【0013】
また、液状電極は、電極中の活物質が酸化状態および還元状態のいずれにおいても液状である電極を指し、電極中の活物質が酸化状態および還元状態の少なくとも一方において固体または気体である電極は液状電極には含まれない。
【0014】
本発明の二次電池における活物質とは、二次電池の充放電の際に、酸化還元反応を起こす物質のことである。このような活物質には、酸化還元電位の高い正極活物質と、より酸化還元電位の低い負極活物質とがある。
【0015】
本発明の二次電池におけるラジカル化合物とは、不対電子を有する化学種であるラジカルを持つ化合物のことである。ラジカルは、一般的に反応性に富んだ化学種であり、各種反応の中間体として発生する不安定なものが多い。このように不安定なラジカルは、反応系に存在する周辺物質と結合を作り、ある程度の寿命をもって消失する。
なお、本発明において、未結合手という意味での不対電子を有する化合物であって、内殻に安定した不対電子をもつ遷移金属化合物は、ラジカル化合物には含まない。
【0016】
また、本発明において、ラジカル化合物は、任意のスピン濃度のものが使用できるが、電池の容量の点から、スピン濃度は、常に1019スピン/g以上に保たれていることが好ましく、1021スピン/g以上に保たれていることがより好ましい。ラジカル化合物のスピン濃度は、例えば、電子スピン共鳴(ESR)スペクトルによって評価することができる。
さらに、ラジカル化合物の荷電状態は、充放電反応の容易さの点から、中性であることが好ましい。
【0017】
また、本発明の二次電池において、液状電極が、活物質フロー型の液状電極であることが好ましい。
液状電極をこのように構成することにより、二次電池の低自己放電化、大容量化および長寿命化が可能となる。
【0018】
本発明の二次電池における活物質フロー型の液状電極とは、少なくとも、活物質を含む液状成分の蓄えられる貯蔵槽と、集電体等により構成される発電槽とからなり、これらの槽の間で活物質の循環または往復が可能な電極のことである。
【0019】
また、本発明の二次電池において、液状電極の集電体が、多孔質の炭素電極であることが好ましい。
集電体をこのような構成にすることにより、表面積が大きくなり、電池の出力密度を高くすることができる。
本発明の二次電池における集電体とは、活物質の酸化還元反応に伴う電子の授受を、二次電池の外部に取り出すための電子導電材のことである。
【0020】
また、本発明の二次電池において、ラジカル化合物が、安定ラジカル化合物であることが好ましい。
活物質を安定ラジカル化合物から構成することにより、充放電のサイクル特性に優れた、安定な二次電池を得ることができる。
【0021】
本発明の二次電池における安定ラジカル化合物とは、上述したラジカル化合物の中でも、特にラジカルの寿命が長い化合物のことである。
なお、安定ラジカル化合物は、一般に、ESR分析で測定されたスピン濃度が長時間にわたって、1019〜1023スピン/gの範囲内にあるものをいうが、特に本発明では、平衡状態におけるスピン濃度が1020スピン/g以上の状態が1秒以上継続されるラジカル化合物を安定ラジカル化合物と定義する。
【0022】
また、本発明の二次電池において、ラジカル化合物が、下記一般式(1)〜(3)のうち、いずれかひとつの一般式で表される構造単位を含む有機化合物であることが好ましい。
【0023】
【化4】
Figure 0004972831
【0024】
【化5】
Figure 0004972831
【0025】
【化6】
Figure 0004972831
【0026】
ラジカル化合物を有機化合物とすることにより、質量の小さい炭素、水素、および酸素等の元素からラジカル化合物を構成できるため、単位質量当たりのエネルギー密度が大きな二次電池を得ることができる。
【0027】
また、本発明の二次電池において、かかる二次電池がリチウム二次電池であることが好ましい。
リチウム二次電池とすることにより、電池のエネルギ密度をより向上させることができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
1.第一実施形態
図1に本発明の二次電池の第一実施形態を表す模式図を示す。図1の二次電池1は、活物質を含む液状成分2および集電体3からなる液状正極4と、負極5とを、固体電解質6を介して重ね合わせた構成を有している。二次電池1は、電極にラジカル化合物を活物質として用いた液状電極を用いることを特徴としている。
【0029】
本実施形態では、液状電極は正極および負極のいずれに利用しても良いが、エネルギー密度の観点から、正極として利用する方が好ましい。また、正極および負極は、少なくとも片方が液状電極から構成されていれば良い。しかし、正極および負極の両方を液状電極としても良い。
【0030】
液状電極を正極として用いた場合、負極の成分としては二次電池の電極材料として公知のものが利用できる。具体的には、活性炭、グラファイト、カーボンブラックおよびアセチレンブラック等の炭素材料、リチウム金属、リチウム合金、リチウムイオン吸蔵炭素、その他各種の金属単体や合金、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリンおよびポリピロール等の導電性高分子ならびにジスルフィド化合物等が挙げられる。このうち、本発明の二次電池をリチウム二次電池として構成できることから、負極成分をリチウム金属とすることが好ましい。
【0031】
また、液状電極を負極として用いた場合、正極の成分としては、二次電池の電極材料として公知のものが利用できる。具体的には、活性炭、グラファイト、カーボンブラックおよびアセチレンブラック等の炭素材料、LiMnO2、LiCoO2、LiNiO2およびLix25(0<x<2)等の金属酸化物、ポリアセチレン、ポリフェニレン、ポリアニリンおよびポリピロール等の導電性高分子ならびにジスルフィド化合物等が挙げられる。
【0032】
また、活物質として用いるラジカル化合物は、その構造によって限定されない。このようなラジカル化合物としては、例えば、フェノキシルラジカル化合物のような酸素ラジカル化合物、ニトロキシルラジカル化合物、窒素ラジカル化合物、炭素ラジカル化合物、ホウ素ラジカル化合物、および硫黄ラジカル化合物等の有機化合物が挙げられるが、特に、上記一般式(1)〜(3)のうちの、いずれかひとつの一般式で表される構造単位を含む有機化合物が好ましい。特に、酸化還元電位の高さおよび安定性の観点から、上記一般式(2)で示される構造単位を含むニトロキシルラジカル化合物が好ましい。なお、これらは、いずれも安定ラジカル化合物である。
【0033】
一般式(1)で示されるフェノキシルラジカル化合物としては、例えば、下記一般式(4)で表される2,6−ジターシャリーブチル−1−オキシルベンゼン誘導体が挙げられる。
【0034】
【化7】
Figure 0004972831
【0035】
一般式(4)において、R1は少なくともひとつの脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、もしくは水素原子を含む置換基である。但し、R1が脂肪族基を含む場合、脂肪族基は飽和または不飽和であってよく、置換または無置換であってよく、鎖状、環状または分岐状であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。R1が芳香族基を含む場合、芳香族基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。R1がヒドロキシル基を含む場合、ヒドロキシル基は金属原子と塩を形成していてもよい。R1がアルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基のいずれかを含む場合、これら置換基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。また、R1が高分子主鎖、もしくは高分子側鎖を形成してもよい。
【0036】
また、ニトロキシルラジカル化合物としては、下記一般式(5)で表される2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシルラジカル化合物誘導体、下記一般式(6)で表される2,2,5,5−テトラメチルピロリジノキシラジカル化合物誘導体、下記一般式(7)で表される2,2,5,5−テトラメチルピロリノキシラジカル化合物誘導体等が挙げられる。
【0037】
【化8】
Figure 0004972831
【0038】
一般式(5)〜(7)において、R2〜R4は相互に独立であり、少なくともひとつの脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、もしくは水素原子を含む置換基である。但し、R2〜R4が脂肪族基を含む場合、脂肪族基は飽和または不飽和であってよく、置換または無置換であってよく、鎖状、環状または分岐状であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。R2〜R4が芳香族基を含む場合、芳香族基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。R2〜R4がヒドロキシル基を含む場合、ヒドロキシル基は金属原子と塩を形成していてもよい。R2〜R4がアルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基のいずれかを含む場合、これら置換基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。また、R2〜R4が高分子主鎖、もしくは高分子側鎖を形成してもよい。
【0039】
また、窒素ラジカル化合物としては、例えば、下記一般式(8)で表されるヒドラジルラジカル化合物誘導体、下記一般式(9)で表されるフェルダジルラジカル化合物誘導体等が挙げられる。
【0040】
【化9】
Figure 0004972831
【0041】
一般式(8)〜(9)において、R5〜R11は相互に独立であり、少なくともひとつの脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン原子、もしくは水素原子を含む置換基である。但し、R5〜R11が脂肪族基を含む場合、脂肪族基は飽和または不飽和であってよく、置換または無置換であってよく、鎖状、環状または分岐状であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。R5〜R11が芳香族基を含む場合、芳香族基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。R5〜R11がヒドロキシル基を含む場合、ヒドロキシル基は金属原子と塩を形成していてもよい。R5〜R11がアルコキシ基、アルデヒド基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ニトロソ基のいずれかを含む場合、これら置換基は置換または無置換であってよく、1個以上の酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、ホウ素またはハロゲン原子を含んでもよい。また、R5〜R11が高分子主鎖、もしくは高分子側鎖を形成してもよい。
【0042】
液状電極の液状成分には、活物質であるラジカル化合物が含まれるが、ラジカル化合物以外に液状成分に含まれる成分としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、ジオキソラン、スルホラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン等の非水系溶媒、およびLiPF6、LiClO4、LiBF4、LiCF3SO3、LiN(CF3SO22、LiN(C25SO22、LiC(CF3SO23、LiC(C25SO23等の電解質塩等が挙げられる。
【0043】
液状電極の集電体としては、公知のものが利用できる。具体的には、活性炭粉末、活性炭素繊維、ヤシがら系活性炭、フェノール系活性炭、コークス系活性炭、活性炭/炭素複合材料および活性炭/金属複合材料等の多孔質の炭素電極、アルミ、多孔質アルミ、銅およびニッケル等の金属電極、ならびにポリアニリン、ポリピロールおよびそれらの誘導体等の導電性高分子等が挙げられる。
【0044】
図1で示した第一実施形態の二次電池1は、固体電解質6を構成要素としているが、本発明の二次電池では、必ずしも固体電解質を含む必要はない。電解質は、負極5と液状成分2との間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には室温で10-5〜10-1S/cmの電解質イオン伝導性を有している。本発明における固体電解質としては、高分子化合物であるポリエチレンオキサイドや、CaF2、AgI、LiF、βアルミナ、ガラス素材等が挙げられる。
【0045】
2.第二実施形態
図2に、本発明の二次電池の第二実施形態を表す模式図を示す。図2は、貯蔵槽12と、液状正極の集電体15、固体電解質14および負極13を含む発電槽11とから構成されているフロー型二次電池10である。このフロー型二次電池10は、液状正極の液状成分16の中に、活物質としてラジカル化合物を用いていることを特徴としている。貯蔵槽の形状としては、大型のタンク式のものや、小型のカートリッジ式のものが挙げられるが、特に限定されない。貯蔵槽12と発電槽11の間は、液状成分の移動が可能であれば、どのような形で結合されていても良い。結合の具体例としては、金属やプラスティックのパイプによる結合等が挙げられる。
【0046】
本実施形態では、第一実施形態と同様、液状電極は、正極および負極のいずれに利用しても良いが、エネルギー密度の観点から、正極として利用する方が好ましい。また、正極および負極は、少なくとも片方が液状電極から構成されていれば良い。しかし、正極および負極の両方を液状電極としても良い。
また、本実施形態の二次電池における液状電極、その構成成分、対極および電解質等については、第一実施形態と同様のものが使用できる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
下記化学式(10)で示される2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシルラジカル100mgを、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を電解質塩として含むプロピレンカーボネート溶媒10gに溶かして、液状成分を得た。得られた液状成分を二液セルの正極側に入れ、多孔質の炭素集電体を挿入した。二液セルの負極側には、六フッ化リン酸リチウムを電解質塩として含むプロピレンカーボネート溶媒のみを入れ、金属リチウム負極を挿入した。これらのセルは、薄いガラス系の固体電解質で仕切られている。
【0048】
【化10】
Figure 0004972831
【0049】
以上のように作製した二次電池に対し、室温で、0.01mAの定電流で充電を行い、電圧が4.0Vまで上昇した時点で充電を終了し、その直後に同じく0.01mAの定電流で放電を行った。結果を図3に示す。図3から3.5V付近に電圧平坦部が認められ、化学電池として動作することが分かった。
【0050】
本実施例で測定された二次電池の容量は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジノキシルラジカル1gあたり170mAhであった。この二次電池は、その後、充電および放電を数回繰り返しても、容量がほとんど減少せず、良好なサイクル特性を示した。
【0051】
実施例2
下記化学式(11)で示される2,2,5,5−テトラメチルピロリジノキシルラジカル1gを、六フッ化リン酸リチウムを電解質塩として含むプロピレンカーボネート溶媒100gに溶かして液状成分を得た。負極としては金属リチウムを用い、負極の周辺は過剰量の六フッ化リン酸リチウムを電解質塩として含むプロピレンカーボネート溶媒で覆った。得られた液状成分を貯蔵槽に入れ、ポンプで循環させながら、発電槽の多孔質の炭素集電体の中に流し込んだ。循環を続けながら充電を行い、1時間経た後に放電を行った。その結果、実施例1と同様に、3.5V近辺に電圧平坦部が観測され、得られた二次電池が、活物質フロー型の二次電池として動作することが分かった。
【0052】
【化11】
Figure 0004972831
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば、液状電極の液状成分に活物質としてラジカル化合物を使用することにより、常温で動作が可能な、高電圧、高エネルギ密度の二次電池が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における二次電池の第一実施形態を示す模式図である。
【図2】本発明における二次電池の第二実施形態(フロー型二次電池)を示す模式図である。
【図3】実施例1で測定した二次電池の初回充放電曲線図である
【符号の説明】
1 二次電池
2 液状正極の液状成分
3 液状正極の集電体
4 液状正極
5 負極
6 固体電解質
10 フロー型二次電池
11 発電槽
12 貯蔵槽
13 負極
14 固体電解質
15 液状正極の集電体
16 液状正極の液状成分

Claims (4)

  1. 液状電極を有する二次電池において、前記液状電極に含まれる活物質がラジカル化合物であり、
    前記ラジカル化合物が、下記一般式(1)〜(3)のうち、いずれかひとつの一般式で表される構造単位を含む有機化合物であることを特徴とする、リチウム二次電池。
    Figure 0004972831
    Figure 0004972831
    Figure 0004972831
  2. 前記液状電極が、活物質フロー型の液状電極であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記液状電極の集電体が、多孔質の炭素電極であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記ラジカル化合物が、電気的に中性の安定ラジカル化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
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