JP4967430B2 - 不具合管理装置、不具合管理プログラム、およびこれを記録した記録媒体 - Google Patents

不具合管理装置、不具合管理プログラム、およびこれを記録した記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、例えばFMEAの手法によって管理対象の信頼性解析や不具合要因解析に関する管理を行う不具合管理装置、不具合管理方法、不具合管理プログラム、およびこれを記録した記録媒体に関するものである。
従来、特定の製品を生産する生産ラインの管理手法として、FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)が用いられている。工程FMEAとは、特定の生産ラインにおいて、予想される故障モード毎に、工程、機能、現象、影響、および対策などの情報を記載した一覧表としての工程FMEA表に基づいて、故障発生時の対策を検討する工程管理方法である。
工程FMEAにおいて、各故障モードごとに、対策の要否を検討するために用いられる値として、影響度、発生頻度、および検出度の情報が設定される。発生頻度は、現象の項目で示される故障の発生頻度を数値化した値を示す項目である。影響度は、現象の項目で示される故障が生産品に及ぼす影響を数値化した値を示す項目である。検出度は、現象の項目で示される故障の検出の難易度を示す項目である。また、各故障モードごとに、影響度、発生頻度、および検出度に基づいて、対策の必要性の程度を示す危険優先度が算出される。
このように、工程FMEAによれば、故障の種類ごとに生産品の品質に関する3つの観点(発生頻度、影響度、および検出度)での評価値が示され、これらの評価値に基づいて、最終指標である危険優先度が算出されるようになっている。よって、危険優先度の値を確認することによって、改善効果の高い故障を見つけることが可能となる。すなわち、工程FMEAによれば、生産ラインの各工程において発生しうる各故障に対して、工程改善に関する定量的な評価を与えることが可能となる。
特許第3693177号公報(2005年9月7日発行)
しかしながら、従来の工程FMEAでは、影響度、発生頻度、および検出度の評価は、人間の主観による判断で設定されるようになっている。具体的には、影響度、発生頻度、および検出度の評価基準は次のような例が挙げられる。
影響度の評価値を5段階とした場合の各段階の評価基準の例は次のようなものが挙げられる。
5:製品の機能、性能に重大な影響を及ぼす。
4:製品の機能、性能に重大な影響を及ぼさないが、工場内生産性と直行率に大きな影響を及ぼす。
3:工場内生産性と直行率に中程度の影響を及ぼす。
2:工場内生産性と直行率にある程度の影響を及ぼす。
1:故障が発生してもほとんど影響がない。
また、発生頻度の評価値を5段階とした場合の各段階の評価基準の例は次のようなものが挙げられる。
5:故障の発生がほとんど確実なもの、後工程で多発するもの。
4:類似製品の実績で故障が多発しているもの。
3:故障の発生の可能性があるもの。
2:類似製品の実績で故障の発生が低いもの。
1:故障がほとんどおこりそうにないもの、自工程のみで発生する。
また、検出度の評価値を5段階とした場合の各段階の評価基準の例は次のようなものが挙げられる。
5:ユーザに渡り、市場クレームとなる。
4:出荷までに発見される。
3:組み付けラインで発見される。
2:そのライン内で発見される。
1:その工程で発見される。
以上のように、各評価基準は定性的であり、評価を行う人の主観が入りやすいものとなっている。
これに対して、例えば各評価値を、評価した人とは異なる人がレビューすることによって、より的確な評価値に変えていく手法が考えられるが、一般に工程FMEAによって管理される工程や故障の数は膨大であり、レビューに必要とされる時間は多大なものとなるという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、管理対象に生じた不具合に関する評価値を、人の判断を介在することなく、客観的な値として算出することを可能とする不具合管理装置、不具合管理方法、不具合管理プログラム、およびこれを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明に係る不具合管理装置は、上記課題を解決するために、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合を改善するために行われた処置の内容を示す処置内容情報の少なくともいずれか1つを含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報および前記処置内容情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出手段と、前記影響度算出手段によって算出された影響度を出力する出力制御手段とを備える構成である。
また、本発明に係る不具合管理方法は、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合を改善するために行われた処置の内容を示す処置内容情報の少なくともいずれか1つを含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出ステップと、前記不具合抽出ステップによって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報および前記処置内容情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出ステップと、前記影響度算出ステップによって算出された影響度を出力する出力制御ステップとを有する方法である。
上記の構成または方法では、まず不具合発生履歴記憶装置に、不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報が不具合発生履歴として記憶されている。そして、この不具合情報が含む関連情報には、検出状況情報および処置内容情報の少なくともいずれか1つが含まれている。
このような不具合発生履歴から特定の不具合内容情報を含む不具合情報が抽出され、検出状況情報および処置内容情報の少なくともいずれか1つに基づいて影響度が算出されるようになっている。ここで、検出状況情報は、不具合の発生の検出状況を示す情報であるので、不具合の発生によって管理対象に対してどのような影響が与えられかを把握することが可能な情報である。また、処置内容情報は、不具合を改善するために行われた処置の内容を示す情報であるので、これもまた不具合の発生によって管理対象に対してどのような影響が与えられかを把握することが可能な情報である。すなわち、検出状況情報および処置内容情報の少なくともいずれか1つに対して統計処理を行うことにより、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出することが可能である。また、この影響度の算出は、不具合履歴情報から統計処理によって行われるので、人の判断を介在することなく、客観的な値を算出することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記影響度算出手段によって算出された影響度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備える構成としてもよい。
上記の構成によれば、FMEA表に対して、影響度算出手段によって算出された影響度を含む不具合モードを追加または更新することが可能となる。すなわち、FMEA表に対して、人の判断を介在することなく、客観的な値として影響度を入力することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記課題を解決するために、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、前記管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報を記憶する処理履歴記憶装置から前記処理履歴情報を読み出すとともに、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報と、前記処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出手段と、前記発生頻度算出手段によって算出された発生頻度を出力する出力制御手段とを備える構成である。
また、本発明に係る不具合管理方法は、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出ステップと、前記管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報を記憶する処理履歴記憶装置から前記処理履歴情報を読み出すとともに、前記不具合抽出ステップによって抽出された不具合情報と、前記処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出ステップと、前記発生頻度算出ステップによって算出された発生頻度を出力する出力制御ステップとを有する方法である。
上記の構成または方法では、まず不具合発生履歴記憶装置に、不具合内容情報を含む不具合情報が不具合発生履歴として記憶されており、このような不具合発生履歴から特定の不具合内容情報を含む不具合情報が抽出される。また、処理履歴記憶装置に、管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報が記憶されている。そして、抽出された不具合情報と処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより発生頻度が算出されるようになっている。このように、発生頻度の算出は、不具合履歴情報および処理履歴情報から統計処理によって行われるので、人の判断を介在することなく、客観的な値を算出することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合が発生する頻度を示す発生頻度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記発生頻度算出手段によって算出された発生頻度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備える構成としてもよい。
上記の構成によれば、FMEA表に対して、発生頻度算出手段によって算出された発生頻度を含む不具合モードを追加または更新することが可能となる。すなわち、FMEA表に対して、人の判断を介在することなく、客観的な値として発生頻度を入力することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記不具合モード追加手段が、不具合に対する改善対策が行われた後に前記発生頻度算出手段によって算出された発生頻度を対策後発生頻度として追加された不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する構成としてもよい。
上記の構成によれば、対策前と後との発生頻度の変化を把握することが可能となり、改善対策の効果を評価することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記課題を解決するために、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合の発生を検出する方法を示す検出方法情報の少なくともいずれか1つを含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報および前記検出方法情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出手段と、前記検出度算出手段によって算出された検出度を出力する出力制御手段とを備える構成である。
また、本発明に係る不具合管理方法は、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合の発生を検出する方法を示す検出方法情報の少なくともいずれか1つを含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出ステップと、前記不具合抽出ステップによって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報および前記検出方法情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出ステップと、前記検出度算出ステップによって算出された検出度を出力する出力制御ステップとを有する方法である。
上記の構成または方法では、まず不具合発生履歴記憶装置に、不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報が不具合発生履歴として記憶されている。そして、この不具合情報が含む関連情報には、検出状況情報および検出方法情報の少なくともいずれか1つが含まれている。
このような不具合発生履歴から特定の不具合内容情報を含む不具合情報が抽出され、検出状況情報および検出方法情報の少なくともいずれか1つに基づいて検出度が算出されるようになっている。ここで、検出状況情報は、不具合の発生の検出状況を示す情報であるので、不具合の発生の検知しやすさを把握することが可能な情報である。また、検出方法情報は、不具合の発生を検出する方法を示す情報であるので、これもまた不具合の発生の検知しやすさを把握することが可能な情報である。すなわち、検出状況情報および検出方法情報の少なくともいずれか1つに対して統計処理を行うことにより、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出することが可能である。また、この検出度の算出は、不具合履歴情報から統計処理によって行われるので、人の判断を介在することなく、客観的な値を算出することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合が発生する頻度を示す発生頻度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記検出度算出手段によって算出された検出度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備える構成としてもよい。
上記の構成によれば、FMEA表に対して、検出度算出手段によって算出された検出度を含む不具合モードを追加または更新することが可能となる。すなわち、FMEA表に対して、人の判断を介在することなく、客観的な値として検出度を入力することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記不具合モード追加手段が、不具合に対する改善対策が行われた後に前記検出度算出手段によって算出された検出度を対策後検出度として追加された不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する構成としてもよい。
上記の構成によれば、対策前と後との検出度の変化を把握することが可能となり、改善対策の効果を評価することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記課題を解決するために、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出手段、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出手段、および特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出手段の少なくともいずれか1つと、前記影響度、前記発生頻度、および前記検出度の少なくともいずれか1つに基づいて、対策の必要性の高さを示す危険優先度を算出する危険優先度算出手段と、前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を出力する出力制御手段とを備え、前記影響度算出手段が、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合を改善するために行われた処置の内容を示す処置内容情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより影響度を算出し、前記発生頻度算出手段が、前記管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報を記憶する処理履歴記憶装置から前記処理履歴情報を読み出すとともに、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報と、前記処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより発生頻度を算出し、前記検出度算出手段が、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合の発生を検出する方法を示す検出方法情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する構成である。
また、本発明に係る不具合管理方法は、管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出ステップと、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出ステップ、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出ステップ、および特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出ステップの少なくともいずれか1つと、前記影響度、前記発生頻度、および前記検出度の少なくともいずれか1つに基づいて、対策の必要性の高さを示す危険優先度を算出する危険優先度算出ステップと、前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を出力する出力制御ステップとを備え、前記影響度算出ステップが、前記不具合抽出ステップによって抽出された不具合情報に含まれる、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合を改善するために行われた処置の内容を示す処置内容情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより影響度を算出し、前記発生頻度算出ステップが、前記管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報を記憶する処理履歴記憶装置から前記処理履歴情報を読み出すとともに、前記不具合抽出ステップによって抽出された不具合情報と、前記処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより発生頻度を算出し、前記検出度算出ステップが、前記不具合抽出ステップによって抽出された不具合情報に含まれる、該不具合の発生の検出状況を示す検出状況情報、および、該不具合の発生を検出する方法を示す検出方法情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する方法である。
上記の構成または方法によれば、不具合履歴情報などから統計処理によって算出される影響度、発生頻度、および検出度の少なくともいずれか1つに基づいて危険優先度が算出される。ここで、影響度は、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す情報であるので、対策の必要性の高さの指標となる情報である。また、発生頻度は、特定の不具合が発生する頻度を示す情報であるので、これもまた対策の必要性の高さの指標となる情報である。また、検出度は、特定の不具合を検出することの困難性を示す情報であるので、これもまた対策の必要性の高さの指標となる情報である。すなわち、影響度、発生頻度、および検出度の少なくともいずれか1つを用いることによって、対策の必要性の高さを示す危険優先度を算出することが可能である。また、この危険優先度の算出は、人の判断を介在させる必要がないので、客観的な値として算出することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合に対する対策の必要性の高さを示す危険優先度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備える構成としてもよい。
上記の構成によれば、FMEA表に対して、危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を含む不具合モードを追加または更新することが可能となる。すなわち、FMEA表に対して、人の判断を介在することなく、客観的な値として危険優先度を入力することが可能となる。
また、本発明に係る不具合管理装置は、上記の構成において、前記不具合モード追加手段が、不具合に対する改善対策が行われた後に前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を対策後危険優先度として追加された不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する構成としてもよい。
上記の構成によれば、対策前と後との危険優先度の変化を把握することが可能となり、改善対策の効果を評価することが可能となる。
なお、上記不具合管理装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記不具合管理装置をコンピュータにて実現させる不具合管理プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る不具合管理装置は、以上のように、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報および前記処置内容情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出手段と、前記影響度算出手段によって算出された影響度を出力する出力制御手段とを備える構成である。これにより、人の判断を介在することなく、客観的な値としての影響度を算出することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る不具合管理装置は、以上のように、前記管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報を記憶する処理履歴記憶装置から前記処理履歴情報を読み出すとともに、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報と、前記処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出手段と、前記発生頻度算出手段によって算出された発生頻度を出力する出力制御手段とを備える構成である。これにより、人の判断を介在することなく、客観的な値としての発生頻度を算出することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る不具合管理装置は、以上のように、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報および前記検出方法情報の少なくともいずれか1つに基づいて統計処理を行うことにより、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出手段と、前記検出度算出手段によって算出された検出度を出力する出力制御手段とを備える構成である。これにより、人の判断を介在することなく、客観的な値としての検出度を算出することが可能となるという効果を奏する。
また、本発明に係る不具合管理装置は、以上のように、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出手段、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出手段、および特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出手段の少なくともいずれか1つと、前記影響度、前記発生頻度、および前記検出度の少なくともいずれか1つに基づいて、対策の必要性の高さを示す危険優先度を算出する危険優先度算出手段と、前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を出力する出力制御手段とを備える構成である。これにより、人の判断を介在することなく、客観的な値としての危険優先度を算出することが可能となるという効果を奏する。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。本実施形態では、センサ装置などの精密部品を生産する生産ラインを有する生産システムに適用される工程管理システムについて説明するが、本発明は、このような生産システムに限定されるものではなく、被対象物の処理工程の管理全般に適用することが可能である。なお、被対象物の処理工程とは、例えば、工業製品の生産工程、鉱工業製品、農産物、または原料の検査工程、廃棄対象物(例えば、工場廃棄物、工場廃水、廃ガス、ゴミ等)の処理工程、廃棄対象物の検査工程、設備の検査工程、リサイクル工程等を意味する。
(工程管理システムの構成)
図2は、本実施形態に係る工程管理システム1の概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、工程管理システム1は、工程管理装置2、不具合入力端末3、および生産履歴入力端末4を備えた構成となっている。
工程管理装置2は、生産ラインにおける各工程(管理対象)での作業状況を統括管理する装置である。この工程管理装置2は、出力部2Aおよび入力部2Bと接続されている。入力部2Bは、生産管理者としてのユーザから各種情報の入力や指示入力を受け付ける。出力部2Aは、工程管理装置2において行われたデータ処理結果をユーザに対して提示する。
また、工程管理装置2は、工程FMEA表記憶部11、不具合発生履歴記憶部12、および現象−不具合対応表記憶部13を備えている。工程FMEA表記憶部11は、詳細は後述するが、工程FMEA(Failure Mode and Effects Analysis)の表データを記憶するデータベースである。不具合発生履歴記憶部12は、生産ラインにおける各工程で生じた不具合情報を記憶するデータベースである。現象−不具合対応表記憶部13は、詳細は後述するが、不具合発生履歴記憶部12に記憶されている不具合情報の種類を、より上位概念の現象に対応付ける表である現象−不具合対応表を記憶するデータベースである。
不具合入力端末3は、生産ラインにおける各工程で生じた不具合情報の入力を受け付け、この不具合情報を不具合発生履歴記憶部12に記憶する処理を行う。この不具合入力端末3は、出力部3Aおよび入力部3Bと接続されている。入力部3Bは、不具合情報入力担当者としてのユーザから不具合情報の入力を受け付ける。出力部3Aは、不具合入力端末3における処理内容をユーザに対して提示する。
なお、不具合情報の入力が、不具合入力端末3からではなく、各工程に設けられた不具合検出センサから出力された検出結果情報が、不具合情報として不具合発生履歴記憶部12に記憶されるようになっていてもよい。また、不具合入力端末3および不具合検出センサの両方から不具合情報が不具合発生履歴記憶部12に記憶されるようになっていてもよい。また、不具合検出センサから出力された検出結果情報が不具合入力端末3に送信され、不具合入力端末3が、不具合検出センサからの検出結果情報、および、ユーザによって入力された不具合情報を不具合発生履歴記憶部12に記憶するようになっていてもよい。
生産履歴入力端末4は、生産ラインにおける各工程での生産履歴情報の入力を受け付け、この生産履歴情報を工程管理装置2に送信する処理を行う。この生産履歴入力端末4は、出力部4Aおよび入力部4Bと接続されている。入力部4Bは、生産履歴情報入力担当者としてのユーザから生産履歴情報の入力を受け付ける。出力部4Aは、生産履歴入力端末4における処理内容をユーザに対して提示する。
なお、生産履歴情報の入力が、生産履歴入力端末4からではなく、各工程に設けられた生産状況検出センサから出力された検出結果情報が、生産履歴情報として工程管理装置2に送信されるようになっていてもよい。また、生産履歴入力端末4および生産状況検出センサの両方から生産履歴情報が工程管理装置2に送信されるようになっていてもよい。また、生産状況検出センサから出力された検出結果情報が生産履歴入力端末4に送信され、生産履歴入力端末4が、生産状況検出センサからの検出結果情報、および、ユーザによって入力された生産履歴情報を工程管理装置2に送信するようになっていてもよい。
工程管理装置2、不具合入力端末3、および生産履歴入力端末4に接続されている出力部2A・3A・4Aは、例えば情報を表示する表示装置によって構成されるが、その他、情報を印刷媒体に印刷する印刷装置、外部の端末装置に対して情報を送信する情報送信装置などによって構成されてもよい。また、工程管理装置2、不具合入力端末3、および生産履歴入力端末4に接続されている入力部2B・3B・4Bは、例えばマウスなどのポインティングデバイスやキーボードなどの指示入力装置によって構成される。
工程管理装置2と、不具合入力端末3および生産履歴入力端末4との間は、通信媒体によって通信接続されている。この通信媒体は、有線によるものでもよいし無線によるものでもよい。通信接続形態の一例としては、LAN(Local Area Network)接続などが挙げられる。
なお、図2に示す構成では、工程管理装置2に対して、それぞれ1台ずつ不具合入力端末3および生産履歴入力端末4が接続されているが、それぞれ複数台接続されていてもよい。また、不具合入力端末3および/または生産履歴入力端末4が設けられておらず、不具合情報および/または生産履歴情報が工程管理装置2に対して直接入力されるようになっていてもよい。また、生産履歴情報が不要な場合には、生産履歴入力端末4を設けない構成としてもよいし、また、生産履歴情報も工程管理装置2に対して入力されない構成としてもよい。
また、図2に示す構成では、工程FMEA表記憶部11、不具合発生履歴記憶部12、および現象−不具合対応表記憶部13は工程管理装置2に備えられた構成となっているが、これらが工程管理装置2に通信接続されたデータベースサーバとしての端末装置に設けられた構成となっていてもよい。
(工程管理装置の構成)
図1は、工程管理装置2の機能構成の概略を示すブロック図である。同図に示すように、工程管理装置2は、前記した工程FMEA表記憶部11、不具合発生履歴記憶部12、および現象−不具合対応表記憶部13に加えて、抽出対象情報入力処理部14、現象−不具合対応表入力処理部15、抽出対象情報記憶部16、不具合抽出部17、履歴抽出結果記憶部18、影響度算出部19、発生頻度算出部20、検出度算出部21、故障モード作成部22、故障モード記憶部23、故障モード追加部24、危険優先度算出部25、対策要否算出部26、および出力制御部27を備えている。
抽出対象情報入力処理部14は、ユーザから入力された抽出対象情報としての工程名、現象、および期間に関する情報を受け付ける処理を行う。抽出対象情報記憶部16は、抽出対象情報入力処理部14によって受け付けられた抽出対象情報を記憶する。
現象−不具合対応表入力処理部15は、ユーザから入力された現象−不具合対応表の情報を受け付けて、現象−不具合対応表記憶部13に記憶する処理を行う。
不具合抽出部17は、抽出対象情報記憶部16から、ユーザによって指定された現象の情報を読み出し、読み出した現象に対応する不具合内容の情報を現象−不具合対応表記憶部13に記憶されている現象−不具合対応表から抽出する。そして、不具合抽出部17は、不具合発生履歴記憶部12に記憶されている不具合発生履歴から、ユーザによって指定された工程、現象、期間に対応する不具合情報を抽出する。履歴抽出結果記憶部18は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報を記憶する。
影響度算出部19は、詳細は後述するが、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報に基づいて、統計処理により該当故障モードの影響度を算出する処理を行う。発生頻度算出部20は、詳細は後述するが、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報に基づいて、統計処理により該当故障モードの発生頻度を算出する処理を行う。検出度算出部21は、詳細は後述するが、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報に基づいて、統計処理により該当故障モードの検出度を算出する処理を行う。
故障モード作成部22は、影響度算出部19、発生頻度算出部20、および/または検出度算出部21によって算出された影響度、発生頻度、および/または検出度に基づいて、故障モードを作成する処理を行う。故障モード記憶部23は、故障モード作成部22によって作成された故障モードを記憶する。故障モード追加部24は、工程FMEA表記憶部11に記憶されている工程FMEA表に対して故障モードを追加する処理を行う。
危険優先度算出部25は、詳細は後述するが、工程FMEA表の各故障モードに対して、危険優先度を算出する処理を行う。対策要否算出部26は、詳細は後述するが、工程FMEA表の各故障モードに対して、対策要否を判定する処理を行う。
出力制御部27は、工程FMEA表の内容をユーザからの要求に応じて出力する処理を行う。ここで、ユーザからの要求は入力部2Bを介して受け付けられ、工程FMEA表の内容の出力は出力部2Aから行われる。
(工程FMEA)
ここで、工程FMEAについて説明する。前記したように、工程FMEAとは、特定の生産ラインにおいて、予想される故障モード毎に、工程、機能、現象、影響、および対策などの情報を記載した一覧表としての工程FMEA表に基づいて、故障発生時の対策を検討する工程管理方法である。
図3は、工程FMEA表の一例を示している。同図に示すように、工程FMEA表は、工番、工程名、機能、現象、影響、発生頻度、検出度、危険優先度、対策要否、および対策の項目を有しており、故障の内容を示す現象の種類ごとの情報が記録されている。この現象の種類ごとの各項目の情報群(図3の表における横1行の情報)を故障モード(不具合モード)と称する。
上記の項目において、工番は、工程を識別する番号を示す項目である。工程名は、工程の名称を示す項目である。機能は、工程の作業内容、役割などの情報を示す項目である。現象は、予想される故障(リスク、不良)の内容を示す項目である。影響は、現象の項目で示される故障が生産品に及ぼす影響を示す項目である。
発生頻度は、現象の項目で示される故障の発生頻度を数値化した値を示す項目である。本実施形態では、発生頻度の値が大きいほど頻度が高いものとしている。影響度(重要度)は、現象の項目で示される故障が生産品に及ぼす影響を数値化した値を示す項目である。本実施形態では、影響度の値が大きいほど影響が深刻であるものとしている。検出度は、現象の項目で示される故障の検出の難易度を示す項目である。本実施形態では、検出度の値が大きいほど検出が困難である(市場に流出しやすい)ものとしている。危険優先度(RPN)は、現象の項目で示される故障に対する対策の必要性を数値化した値を示す項目である。本実施形態では、発生頻度、影響度、および検出度の乗算結果を危険優先度としている。対策要否は、対応する工程に対して対策を行う必要性があるか否かを示す項目である。対策は、対策内容を示す項目である。
このように、工程FMEA表は、故障の種類ごとに生産品の品質に関する3つの観点(発生頻度、影響度、および検出度)での評価値が示されており、これらの評価値に基づいて、最終指標である危険優先度が算出されるようになっている。そして、この危険優先度が高い順に現象をソートすることによって、改善効果の高い故障を見つけることが可能となる。また、危険優先度が所定の閾値以上であるものを抽出することによって、改善すべき故障のみを抽出することが可能となる。すなわち、工程FMEA表によれば、生産ラインの各工程において発生しうる各故障に対して、工程改善に関する定量的な評価を与えることが可能となる。
また、工程FMEA表は、工程改善対策を行った後に、その工程改善対策による効果に対しても定量的な評価を与えることが可能である。図4(a)は、工程FMEA表の各項目のうち、生産ラインの各工程において発生しうる故障の例と、各故障に対応する発生頻度、影響度、検出度、危険優先度、および対策要否の項目を抽出して示した例である。この例において、現象として「ブリッジ」、「はんだ付なじみ不良」、「浮き」、および「挿入忘れ」の故障に対して、対策要のフラグが付いている。
これに対して、「ブリッジ」、「はんだ付なじみ不良」、および「浮き」の故障に対して改善対策を行い、対策を行った後の対策後発生頻度、対策後検知度、および対策後危険度を再評価した状態を図4(b)に示す。この図に示すように、対策を行ったことによって危険優先度が下がっていることがわかる。
このように、工程FMEA表によれば、改善対策前後の危険優先度を比較することによって、行った改善対策の効果を評価することができる。また、このような工程FMEA表を用いることによって、生産ラインでの改善対策状況およびその効果を定量的に示すことが可能となるので、例えば生産品の顧客に対して、生産体制の安全性をアピールするための資料としても用いることが可能となる。
(工程管理処理の全体的流れ)
次に、工程管理装置2において行われる工程管理処理の全体的な流れについて図5に示すフローチャートを参照しながら説明する。まず、ステップ1(以降、S1のように称する)において、不具合発生履歴記憶部12に記憶されている不具合発生履歴に基づいて、影響度が算出される。この影響度の算出処理は、影響度算出部19によって行われるが、この詳細については後述する。
次に、S2において、不具合発生履歴記憶部12に記憶されている不具合発生履歴に基づいて、発生頻度が算出される。この発生頻度の算出処理は、発生頻度算出部20によって行われるが、この詳細についても後述する。
次に、S3において、不具合発生履歴記憶部12に記憶されている不具合発生履歴に基づいて、検出度が算出される。この検出度の算出処理は、検出度算出部21によって行われるが、この詳細についても後述する。
なお、図5に示す例では、影響度、発生頻度、および検出度の算出がこの順で行われるようになっているが、これらの算出処理はそれぞれ独立しているので、どの順番で行われてもよく、また並列に行われてもよい。
以上のようにして影響度、発生頻度、および検出度が算出されると、これらに基づいて、S4において危険優先度が算出される。この危険優先度の算出処理は、危険優先度算出部25によって行われるが、この詳細については後述する。
また、危険優先度が算出されると、これに基づいて、S5において対策要否が算出される。この対策要否の算出処理は、対策要否算出部26によって行われるが、この詳細についても後述する。
なお、本実施形態では、影響度、発生頻度、および検出度を算出する構成となっているが、これらのうちで少なくともいずれか1つを算出する構成としてもよい。また、危険優先度および対策要否を算出しない構成としてもよいし、いずれか一方のみを算出する構成としてもよい。
(影響度算出部の構成)
次に、影響度算出部19の構成について説明する。図6は、影響度算出部19の機能構成の概略を示している。同図に示すように、影響度算出部19は、処置分類表入力処理部31、処置コスト表入力処理部32、影響度算出表入力処理部33、処置分類表記憶部34、処置コスト表記憶部35、影響度算出表記憶部36、平均処置コスト計算部37、平均処置コスト記憶部38、影響度計算部39、影響度記憶部40、市場流出率計算部41、および市場流出率記憶部42を備えた構成となっている。
処置分類表入力処理部31は、ユーザから入力された処置分類表の情報を受け付けて、処置分類表記憶部34に記憶する処理を行う。処置コスト表入力処理部32は、ユーザから入力された処置コスト表の情報を受け付けて、処置コスト表記憶部35に記憶する処理を行う。影響度算出表入力処理部33は、ユーザから入力された影響度算出表の情報を受け付けて、影響度算出表記憶部36に記憶する処理を行う。
平均処置コスト計算部37は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報の中から、不具合に対する処置の項目の情報を読み出し、読み出した処置の項目に含まれている各処置内容が、処置内容よりも上位概念となる処置分類のいずれに対応するかを特定する。そして、平均処置コスト計算部37は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報のそれぞれについて、処置内容に対応した処置分類に基づいて処置コストを算出し、平均処置コストを算出する。平均処置コスト記憶部38は、平均処置コスト計算部37によって算出された平均処置コストを記憶する。
市場流出率計算部41は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報を読み出し、市場流出率を算出する処理を行う。市場流出率記憶部42は、市場流出率計算部41によって算出された市場流出率を記憶する。
影響度計算部39は、市場流出率計算部41で算出された市場流出率、および、平均処置コスト計算部37で算出された平均処置コストに基づいて、影響度を算出する処理を行う。影響度記憶部40は、影響度計算部39によって算出された影響度を記憶する。
(影響度算出処理の流れ)
次に、影響度算出処理の流れについて、図7に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずS11において、抽出対象情報入力処理部14が、ユーザから入力された抽出対象情報としての工程名、現象、および期間を受け付ける。具体的には、抽出対象情報入力処理部14は、出力部2Aに抽出対象情報の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した抽出対象情報を受け付ける。入力される抽出対象情報の一例としては、工程名が「素子はんだ付け」、現象が「はんだ付け忘れ」、期間が「2003/8/1〜2004/8/1」などである。
抽出対象情報入力処理部14は、抽出対象情報を受け付けると、これを抽出対象情報記憶部16に記憶する。なお、この抽出対象情報記憶部16は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS12において、不具合抽出部17は、抽出対象情報記憶部16から、ユーザによって指定された現象の情報を読み出し、読み出した現象に対応する不具合内容の情報を現象−不具合対応表記憶部13に記憶されている現象−不具合対応表から抽出する。図8は、現象−不具合対応表の一例を示している。同図に示すように、現象−不具合対応表は、現象の種類と、各現象の種類に対応する不具合内容との対応付けを示す情報となっている。不具合内容は、不具合発生履歴に不具合として記録される情報を示している。すなわち、不具合発生履歴には、様々な文言で不具合の情報が記録されることが予想されるが、これらの不具合の情報が、工程FMEA表における現象の種類のどれに対応するかを示しているのが現象−不具合対応表となる。よって、基本的には、1つの現象に対して1つ以上の不具合内容が対応付けられることになる。
この現象−不具合対応表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この現象−不具合対応表を作成するための入力処理は、現象−不具合対応表入力処理部15によって行われる。具体的には、現象−不具合対応表入力処理部15は、出力部2Aに現象−不具合対応表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した現象−不具合対応表の情報を受け付ける。
次にS13において、不具合抽出部17は、不具合発生履歴記憶部12に記憶されている不具合発生履歴から、ユーザによって指定された工程、現象、期間に対応する不具合情報を抽出する。図9は、不具合発生履歴の一例を示している。同図に示すように、不具合発生履歴は、不具合情報のID、不具合が発生した生産品の製造日の日付、不具合が発生した生産品を特定する情報である形式、不具合発生工程、不具合内容、不具合の発見が生産ラインにおける検査によるものであるか顧客からのクレームによるものであるかを示す情報(検出状況情報)、生産ラインにおける検査で不具合を検出した場合の検出方法、および、不具合に対する処置(処置内容情報)、の項目を有している。なお、不具合発生履歴の項目としては、上記の全ての項目が必要であるわけではなく、影響度算出処理、発生頻度算出処理、および検出度算出処理の少なくともいずれかで必要とされる項目があればよい。
不具合抽出部17は、このような不具合発生履歴の中から、不具合発生工程の項目で指定された工程と一致し、不具合内容の項目で指定された現象に対応する不具合内容と一致し、かつ、日付の項目で指定された期間に含まれる不具合情報を抽出する。図10は、図9に示す不具合発生履歴から、工程名が「素子はんだ付け」、現象が「はんだ付け忘れ」、期間が「2003/8/1〜2004/8/1」となっている不具合情報を抽出した結果を示している。
不具合抽出部17は、以上のように抽出した不具合情報を履歴抽出結果記憶部18に記憶する。なお、この履歴抽出結果記憶部18は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS14において、市場流出率計算部41が、履歴抽出結果記憶部18から、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報を読み出し、市場流出率を算出する。市場流出率は、(市場流出率)=(クレーム数)/(総不具合数)なる式によって算出される。ここで、クレーム数とは、不具合発生履歴の項目のうち、不具合の発見が生産ラインにおける検査によるものであるか顧客からのクレームによるものであるかを示す情報の項目において、顧客からのクレームによるものであるとされている不具合情報の数を示している。すなわち、顧客からのクレームによるものであるということは、不具合のある状態で該当生産品が市場に流出したとみなしていることになる。総不具合数は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報の総数を示している。例えば、総不具合数が1102であり、顧客からのクレームによる不具合情報の数が1である場合、市場流出率は、1/1102=0.09%となる。市場流出率が算出されると、市場流出率計算部41は、算出された市場流出率を市場流出率記憶部42に記憶する。なお、この市場流出率記憶部42は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS15において、平均処置コスト計算部37は、履歴抽出結果記憶部18に記憶されている、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報の中から、不具合に対する処置の項目の情報を読み出し、読み出した処置の項目に含まれている各処置内容が、処置内容よりも上位概念となる処置分類のいずれに対応するかを特定する。この処置内容と処置分類との対応付けは、処置分類表記憶部34に記憶されている処置分類表に基づいて行われる。図11は、処置分類表の一例を示している。同図に示すように、処置分類表は、処置分類の種類と、各処置分類に対応する処置内容との対応付けを示す情報となっている。すなわち、不具合発生履歴には、様々な文言で処置内容の情報が記録されることが予想されるが、これらの処置内容の情報が、処置分類のどれに対応するかを示しているのが処置分類表となる。よって、基本的には、1つの処置分類に対して1つ以上の処置内容が対応付けられることになる。このような処置分類表を用いることによって、処置コストとの対応付けに必要とされる情報量を削減することが可能となる。
この処置分類表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この処置分類表を作成するための入力処理は、処置分類表入力処理部31によって行われる。具体的には、処置分類表入力処理部31は、出力部2Aに処置分類表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した処置分類表の情報を受け付ける。
なお、例えば不具合情報履歴に記録すべき処置内容のバリエーションが予め決まっているような場合には、上記のような処置分類表を用いずに、処置内容から直接処置コストを算出するようにしてもよい。この場合、処置コスト表入力処理部32および処置コスト表記憶部35の構成を設けなくてもよい。
次にS16において、平均処置コスト計算部37は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報のそれぞれについて、処置内容に対応した処置分類に基づいて処置コストを算出する。ここで、平均処置コスト計算部37は、処置コスト表記憶部35に記憶されている処置コスト表に基づいて、各処置分類に対応する処置コストを算出する。図12は、処置コスト表の一例を示している。同図に示すように、処置コスト表は、処置分類の種類と、各処置分類に対応する処置コストとの対応付けを示す情報となっている。処置コストとは、対応する処置分類の処置を行うことによる生産性に対する影響を示す指標である。処置コストが高いほど、対応する処置分類の処置を行うことによる生産性に対する影響が高い、すなわち、処置に必要とされる時間や費用が大きいものとしている。図13は、図10に示す不具合情報の抽出結果に対して、処置分類、および、処置コストの情報を付加した結果を示している。
この処置コスト表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この処置コスト表を作成するための入力処理は、処置コスト表入力処理部32によって行われる。具体的には、処置コスト表入力処理部32は、出力部2Aに処置コスト表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した処置コスト表の情報を受け付ける。
次にS17において、平均処置コスト計算部37は、S16において算出された各不具合情報に対応する処置コストに基づいて、平均処置コストを算出する。この平均処置コストは、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報のそれぞれに対応する処置コストの総和を、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報の数で割ることによって求められる。例えば図13に示す例では、平均処置コストは、(8+2+2+9+2+8+8+8+8+8)/10=6.3となる。
平均処置コスト計算部37は、以上のように算出した平均処置コストを平均処置コスト記憶部38に記憶する。なお、この平均処置コスト記憶部38は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS18において、影響度計算部39が、S14で算出された市場流出率、および、S17で算出された平均処置コストに基づいて、影響度を算出する。ここで、影響度計算部39は、市場流出率記憶部42から市場流出率を読み出し、平均処置コスト記憶部38から平均処置コストを読み出す。市場流出率および平均処置コストに基づく影響度の算出は、影響度算出表に基づいて行われる。図14は、影響度算出表の一例を示している。同図に示すように、影響度算出表は、市場流出率の値と平均処置コストの値との組合せに応じて影響度を特定することが可能なデータとなっている。同図に示す例では、市場流出率が0.1%以上である場合には、平均処置コストに拘わらず影響度が最大値5となり、市場流出率が0.1%未満である場合には、平均処置コストが8以上の場合に影響度4、5以上8以下の場合に影響度3、2以上5以下の場合に影響度2、2未満の場合に影響度1となっている。なお、市場流出率の値と平均処置コストの値との組合せと影響度との関係は同図に示す例に限定されるものではなく、システム設計に応じて適宜変更されうるものである。
この影響度算出表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この影響度算出表を作成するための入力処理は、影響度算出表入力処理部33によって行われる。具体的には、影響度算出表入力処理部33は、出力部2Aに影響度算出表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した影響度算出表の情報を受け付ける。
影響度計算部39は、以上のように算出した影響度を影響度記憶部40に記憶する。なお、この影響度記憶部40は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
なお、本実施形態では、影響度は、市場流出率と平均処置コストとに基づいて決定されているが、これに限定されるものではない。例えば、市場流出率のみによって影響度を決定してもよいし、平均処置コストのみによって影響度を決定してもよい。また、市場流出率および平均処置コスト以外の指標によって影響度を決定するようになっていてもよい。すなわち、影響度を決定するための指標としては、ユーザによって指定された現象に対応する不具合によって生じる時間的および/または金銭的な損失に影響を与える指標であり、かつ、不具合発生履歴からデータ処理によって値を算出可能な指標であればよい。
次にS19において、故障モード作成部22が、影響度算出部19によって算出された影響度と、この影響度に対応する抽出対象情報としての工程名、現象の情報に基づいて、故障モードを作成する。ここで、故障モード作成部22は、影響度記憶部40から影響度の情報を読み出し、抽出対象情報記憶部16から工程名、現象の情報を読み出す。
故障モード作成部22は、以上のように生成した故障モードを故障モード記憶部23に記憶する。なお、この故障モード記憶部23は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS20〜S24において、故障モード追加部24が、故障モード作成部22によって作成された故障モードを工程FMEA表に追加する処理を行う。ここで、故障モード追加部24は、故障モード記憶部23から追加すべき故障モードを読み出し、工程FMEA表記憶部11に記憶されている工程FMEA表に対して情報の読み書きを行う。
まずS20において、故障モード追加部24は、追加すべき故障モードの工程名が、工程FMEA表に存在するか否かを判定する。追加すべき故障モードの工程名が、工程FMEA表に存在しない場合(S20においてNO)、追加すべき故障モードの全ての項目をそのまま新たな故障モードとして工程FMEA表に追加する(S21)。これにより、工程FMEA表の更新処理が完了する。
一方、追加すべき故障モードの工程名が、工程FMEA表に存在する場合(S20においてYES)、S22において、故障モード追加部24は、追加すべき故障モードの現象が、工程FMEA表に存在するか否かを判定する。追加すべき故障モードの現象が、工程FMEA表に存在しない場合(S22においてNO)、故障モード追加部24は、工程名および機能の項目を共有した状態で、追加すべき故障モードの現象および影響度を工程FMEA表に追加する(S23)。これにより、工程FMEA表の更新処理が完了する。
図15(a)は、故障モード追加処理の前における工程FMEA表の例を示している。また、図15(b)は、追加すべき故障モードの例を示している。この例では、追加すべき故障モードの工程名は工程FMEA表に存在するが、現象は存在しない場合となっている。この場合、図15(c)に示すように、「素子はんだ付け」という工程名の項目、および「素子を基板と接続する」という機能の項目を共有して、「はんだ付け忘れ」という新たな現象が追加され、それに対応する影響度が記録されている。
一方、追加すべき故障モードの現象が、工程FMEA表に存在する場合(S22においてYES)、故障モード追加部24は、既に工程FMEA表に存在している故障モードにおける影響度の項目を更新する(S24)。これにより、工程FMEA表の更新処理が完了する。
図16(a)は、故障モード追加処理の前における工程FMEA表の例を示している。また、図16(b)は、追加すべき故障モードの例を示している。この例では、追加すべき故障モードの工程名および現象が工程FMEA表に存在している場合となっている。この場合、図16(c)に示すように、「はんだ付け忘れ」という現象に対応する故障モードの影響度の項目に値が追加されている。
(発生頻度算出部の構成)
次に、発生頻度算出部20の構成について説明する。図17は、発生頻度算出部20の機能構成の概略を示している。同図に示すように、発生頻度算出部20は、生産履歴入力処理部51、発生頻度算出表入力処理部52、生産履歴記憶部(処理履歴記憶装置)53、発生頻度算出表記憶部54、不良発生率計算部55、不良発生率記憶部56、発生頻度計算部57、および発生頻度記憶部58を備えた構成となっている。
生産履歴入力処理部51は、生産履歴入力端末4において入力された生産履歴の情報を受け付けて生産履歴記憶部53に生産履歴(処理履歴情報)として記憶する処理を行う。発生頻度算出表入力処理部52は、ユーザから入力された発生頻度算出表の情報を受け付けて、発生頻度算出表記憶部54に記憶する処理を行う。
不良発生率計算部55は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報を読み出し、生産履歴を参照することによって不良発生率を算出する処理を行う。不良発生率記憶部56は、不良発生率計算部55によって算出された不良発生率を記憶する。
発生頻度計算部57が、不良発生率記憶部56から不良発生率を読み出し、発生頻度算出表記憶部54に記憶されている発生頻度算出表に基づいて発生頻度を算出する処理を行う。発生頻度記憶部58は、発生頻度計算部57によって算出された発生頻度を記憶する。
(発生頻度算出処理の流れ)
次に、発生頻度算出処理の流れについて、図18に示すフローチャートを参照しながら説明する。S31〜S33における処理は、図7に示したS11〜S13における処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
S33において不具合抽出部17によって不具合情報が抽出されると、S34において、不良発生率計算部55が不良発生率を算出する。不良発生率は、(不良発生率)=(総不具合数)/(総生産数)なる式によって算出される。ここで、総不具合数は、履歴抽出結果記憶部18に記憶されている不具合情報の総数を示している。また、総生産数は、生産履歴記憶部53に記憶されている生産履歴によって求められる、生産が完了した生産品の総数を示している。図19は、生産履歴の一例を示している。同図に示すように、生産履歴は、生産履歴のID、製造日の日付、生産が行われた生産品を特定する情報である形式、および生産数の項目を有している。
この生産履歴は、生産履歴入力端末4において入力された生産履歴の情報が工程管理装置2に伝送され、生産履歴入力処理部51によって生産履歴記憶部53に記録される。
不良発生率計算部55は、このような生産履歴から、S31においてユーザによって指定された期間に相当するとともに、ユーザによって指定された工程名の工程によって生産される生産品の形式に相当する生産履歴の情報に基づいて総生産数を算出する。
例えば、総不具合数が1102であり、総生産数が1000万である場合、不良発生率は、1102/1000万=0.011%(110ppm)となる。不良発生率が算出されると、不良発生率計算部55は、算出された不良発生率を不良発生率記憶部56に記憶する。なお、この不良発生率記憶部56は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS35において、発生頻度計算部57が、不良発生率記憶部56から不良発生率を読み出し、発生頻度算出表記憶部54に記憶されている発生頻度算出表に基づいて発生頻度を算出する。図20は、発生頻度算出表の一例を示している。同図に示すように、発生頻度算出表は、不良発生率の値に応じて発生頻度を特定することが可能なデータとなっている。同図に示す例では、不良発生率が1%以上である場合に発生頻度5、0.4%以上1%未満である場合に発生頻度4、0.1%以上0.4%未満である場合に発生頻度3、100ppm(0.01%)以上1000ppm(0.1%)未満である場合に発生頻度2、100ppm(0.01%)未満である場合に発生頻度1となっている。なお、不良発生率の値と発生頻度との関係は同図に示す例に限定されるものではなく、システム設計に応じて適宜変更されうるものである。
この発生頻度算出表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この発生頻度算出表を作成するための入力処理は、発生頻度算出表入力処理部52によって行われる。具体的には、発生頻度算出表入力処理部52は、出力部2Aに発生頻度算出表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した発生頻度算出表の情報を受け付ける。
発生頻度計算部57は、以上のように算出した発生頻度を発生頻度記憶部58に記憶する。なお、この発生頻度記憶部58は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
なお、本実施形態では、発生頻度は、不良発生率に基づいて決定されているが、これに限定されるものではなく、不良発生率以外の指標によって発生頻度を決定するようになっていてもよい。すなわち、発生頻度を決定するための指標としては、ユーザによって指定された現象に対応する不具合の発生の頻度を示す指標であり、かつ、不具合発生履歴からデータ処理によって値を算出可能な指標であればよい。
以降、S36〜S41における処理は、図7に示したS19〜S24における処理において「影響度」を「発生頻度」に置き換えた処理と同様となるので、ここではその説明を省略する。
なお、図4(b)に示したように、不具合を改善する対策が行われた後に、再度上記のように発生頻度を算出した場合、故障モード作成部22が、故障モードに対策後発生頻度の項目を追加し、該項目に、算出された発生頻度を記録するようにしてもよい。このような故障モードが故障モード追加部24にて工程FMEA表に追加されることによって、対策前と後との発生頻度の変化を把握することが可能となり、改善対策の効果を評価することが可能となる。
(検出度算出部の構成)
次に、検出度算出部21の構成について説明する。図21は、検出度算出部21の機能構成の概略を示している。同図に示すように、検出度算出部21は、検出リスク表入力処理部61、検出度算出表入力処理部62、検出リスク表記憶部63、検出度算出表記憶部64、平均検出リスク計算部65、平均検出リスク記憶部66、検出度計算部67、検出度記憶部68、市場流出率計算部69、および市場流出率記憶部70を備えた構成となっている。
検出リスク表入力処理部61は、ユーザから入力された検出リスク表の情報を受け付けて、検出リスク表記憶部63に記憶する処理を行う検出度算出表入力処理部62は、ユーザから入力された検出度算出表の情報を受け付けて、検出度算出表記憶部64に記憶する処理を行う。
平均検出リスク計算部65は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報のそれぞれについて、検出方法に基づいて検出リスクを算出する。そして、平均検出リスク計算部65は、算出された各不具合情報に対応する検出リスクに基づいて、平均検出リスクを算出する。平均検出リスク記憶部66は、平均検出リスク計算部65によって算出された平均検出リスクを記憶する。
市場流出率計算部69は、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報を読み出し、市場流出率を算出する処理を行う。市場流出率記憶部70は、市場流出率計算部69によって算出された市場流出率を記憶する。
検出度計算部67は、市場流出率計算部69で算出された市場流出率、および、平均検出リスク計算部65で算出された平均検出リスクに基づいて、検出度を算出する処理を行う。検出度記憶部68は、検出度計算部67によって算出された検出度を記憶する。
(検出度算出処理の流れ)
次に、検出度算出処理の流れについて、図22に示すフローチャートを参照しながら説明する。S51〜S54における処理は、図7に示したS11〜S14における処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
S55において、平均検出リスク計算部65が、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報のそれぞれについて、検出方法に基づいて検出リスクを算出する。ここで、平均検出リスク計算部65は、検出リスク表記憶部63に記憶されている検出リスク表に基づいて、各検出方法に対応する検出リスクを算出する。図23は、検出リスク表の一例を示している。同図に示すように、検出リスク表は、検出方法の種類と、各検出方法に対応する検出リスクとの対応付けを示す情報となっている。検出リスクとは、対応する検出方法による不具合検出にミスが発生する可能性を示す指標である。検出リスクが高いほど、対応する検出方法に検出ミスが発生する可能性が高いものとしている。図24は、不具合情報の抽出結果に対して、検出リスクの情報を付加した結果の一例を示している。
この検出リスク表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この検出リスク表を作成するための入力処理は、検出リスク表入力処理部61によって行われる。具体的には、検出リスク表入力処理部61は、出力部2Aに検出リスク表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した検出リスク表の情報を受け付ける。
なお、影響度の算出処理においては、不具合情報の処理の項目で示される処置内容と、処置分類との対応を示す処置分類表を用いている。これと同様に、不具合情報の検出方法の項目で示される検出方法と、より上位概念を示す検出方法分類との対応を示す検出方法分類表を用いるようにしてもよい。このようにすれば、不具合発生履歴に様々な文言で検出方法の情報が記録されるような場合にも、検出リスクとの対応付けに必要とされる情報量を削減することが可能となる。しかしながら、検出方法に関しては、バリエーションが少なく、不具合発生履歴に記録される文言も比較的限定されることが予想されるので、本実施形態のように、検出方法分類表を用いない構成としても十分に対応可能である。
次にS56において、平均検出リスク計算部65は、S55において算出された各不具合情報に対応する検出リスクに基づいて、平均検出リスクを算出する。この平均検出リスクは、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報のそれぞれに対応する検出リスクの総和を、不具合抽出部17によって抽出された不具合情報の数で割ることによって求められる。例えば図24に示す例では、平均処置コストは、(1+1+4+4+10+1+1+1+10+10)/10=4.3となる。
平均検出リスク計算部65は、以上のように算出した平均検出リスクを平均検出リスク記憶部66に記憶する。なお、この平均検出リスク記憶部66は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
次にS57において、検出度計算部67が、S54で算出された市場流出率、および、S56で算出された平均検出リスクに基づいて、検出度を算出する。ここで、検出度計算部67は、市場流出率記憶部70から市場流出率を読み出し、平均検出リスク記憶部66から平均検出リスクを読み出す。市場流出率および平均検出リスクに基づく検出度の算出は、検出度算出表に基づいて行われる。図25は、検出度算出表の一例を示している。同図に示すように、検出度算出表は、市場流出率の値と平均検出リスクの値との組合せに応じて検出度を特定することが可能なデータとなっている。同図に示す例では、市場流出率が0.1%以上である場合には、平均検出リスクに拘わらず検出度が最大値5となり、市場流出率が0.1%未満である場合には、平均検出リスクが8以上の場合に影響度4、5以上8以下の場合に影響度3、2以上5以下の場合に影響度2、2未満の場合に影響度1となっている。なお、市場流出率の値と平均検出リスクの値との組合せと検出度との関係は同図に示す例に限定されるものではなく、システム設計に応じて適宜変更されうるものである。
この検出度算出表は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この検出度算出表を作成するための入力処理は、検出度算出表入力処理部62によって行われる。具体的には、検出度算出表入力処理部62は、出力部2Aに検出度算出表の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した検出度算出表の情報を受け付ける。
検出度計算部67は、以上のように算出した検出度を検出度記憶部68に記憶する。なお、この検出度記憶部68は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
なお、本実施形態では、検出度は、市場流出率と平均検出リスクとに基づいて決定されているが、これに限定されるものではない。例えば、市場流出率のみによって検出度を決定してもよいし、平均検出リスクのみによって検出度を決定してもよい。また、市場流出率および平均検出リスク以外の指標によって検出度を決定するようになっていてもよい。すなわち、検出度を決定するための指標としては、ユーザによって指定された現象に対応する不具合を検出することの困難性を示す指標であり、かつ、不具合発生履歴からデータ処理によって値を算出可能な指標であればよい。
以降、S58〜S63における処理は、図7に示したS19〜S24における処理において「影響度」を「検出度」に置き換えた処理と同様となるので、ここではその説明を省略する。
なお、図4(b)に示したように、不具合を改善する対策が行われた後に、再度上記のように検出度を算出した場合、故障モード作成部22が、故障モードに対策後検出度の項目を追加し、該項目に、算出された検出度を記録するようにしてもよい。このような故障モードが故障モード追加部24にて工程FMEA表に追加されることによって、対策前と後との検出度の変化を把握することが可能となり、改善対策の効果を評価することが可能となる。
(危険優先度算出部の構成)
次に、危険優先度算出部25の構成について説明する。図26は、危険優先度算出部25の機能構成の概略を示している。同図に示すように、危険優先度算出部25は、計算式入力処理部71、計算式記憶部72、故障モード抽出部73、故障モード記憶部74、危険優先度計算部75、および更新故障モード記憶部76を備えた構成となっている。
計算式入力処理部71は、ユーザから入力された危険優先度の計算に用いる計算式の情報を受け付けて、計算式記憶部72に記憶する処理を行う。
故障モード抽出部73は、工程FMEA表記憶部11に記憶されている工程FMEA表から特定の故障モードを読み出す処理を行う。故障モード記憶部74は、影響度、発生頻度、および検出度が入力されている故障モードを記憶する。
危険優先度計算部75は、故障モード記憶部74から故障モードを読み出し、該故障モードにおける影響度、発生頻度、および検出度に基づいて危険優先度を算出する処理を行う。更新故障モード記憶部76は、危険優先度計算部75によって算出された危険優先度の情報を加えた故障モードを記憶する。
(危険優先度算出処理の流れ)
次に、危険優先度算出処理の流れについて、図27に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずS71において、故障モード抽出部73が、工程FMEA表記憶部11に記憶されている工程FMEA表から特定の故障モードを読み出す。そして、S72において、故障モード抽出部73は、読み出した故障モードに、影響度、発生頻度、および検出度が入力済であるか否かを判定する。S72においてNO、すなわち、影響度、発生頻度、および検出度が入力されていない場合には、危険優先度を算出することができないので処理を終了する。
S72においてYES、すなわち、影響度、発生頻度、および検出度が入力されている場合には、まず、故障モード抽出部73が該当故障モードを故障モード記憶部74に記憶する。なお、この故障モード記憶部74は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
その後、危険優先度計算部75が、故障モード記憶部74から故障モードを読み出し、該故障モードにおける影響度、発生頻度、および検出度に基づいて危険優先度を算出する(S73)。危険優先度は、(危険優先度)=(影響度)×(発生頻度)×(検出度)なる式によって算出される。
危険優先度を算出するための式は、計算式記憶部72に記憶されており、危険優先度計算部75は、この計算式記憶部72に記憶されている計算式を読み出すことによって上記の計算を行う。計算式記憶部72に記憶されている計算式は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この計算式を作成するための入力処理は、計算式入力処理部71によって行われる。具体的には、計算式入力処理部71は、出力部2Aに計算式の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した計算式の情報を受け付ける。
なお、本実施形態では、上式のように、危険優先度を影響度、発生頻度、および検出度の積としているが、これに限定されるものではなく、影響度、発生頻度、および検出度のそれぞれの値の大きさに応じて変化する値であればどのような値であってもよい。例えば、危険優先度を、影響度、発生頻度、および検出度の和としてもよいし、平均としてもよい。さらに言えば、危険優先度を、影響度、発生頻度、および検出度の少なくとも1つの値の大きさに応じて変化する値としてもよい。例えば、検出度に関しては対策の要否の判断の指標として考慮する必要がないという判断がある場合には、危険優先度を影響度および発生頻度の2つに基づいて決定するようにしてもよい。
次にS74において、危険優先度計算部75は、S73において算出した危険優先度の情報を加えた故障モードを更新故障モード記憶部76に記憶する。なお、この更新故障モード記憶部76は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
その後、故障モード追加部24は、更新故障モード記憶部76から危険優先度の情報が加えられた故障モードを工程FMEA表に加える処理を行い、これにより工程FMEA表における該当故障モードの危険優先度の更新処理が完了する(S74)。図28は、工程FMEA表において、各故障モードに対して危険優先度が入力された状態を示している。
なお、この図27に示す危険優先度の算出処理は、例えば定期的に行われてもよいし、工程FMEA表にデータの更新があった時点で行われてもよい。定期的に行われる場合には、例えば図27に示す処理を工程FMEA表に記録されている全ての故障モードに対して繰り返し行うようにしてもよいし、工程FMEA表に記録されている故障モードを複数のグループに分けて、各グループ毎に定期的に巡回して図27に示す処理を行うようにしてもよい。また、工程FMEA表にデータの更新があった時点で行われる場合には、例えば更新された故障モードに対してのみ図27に示す処理が行われるようにしてもよい。
なお、図4(b)に示したように、不具合を改善する対策が行われた後に、再度上記のように危険優先度を算出した場合、故障モード作成部22が、故障モードに対策後危険優先度の項目を追加し、該項目に、算出された危険優先度を記録するようにしてもよい。このような故障モードが故障モード追加部24にて工程FMEA表に追加されることによって、対策前と後との危険優先度の変化を把握することが可能となり、改善対策の効果を評価することが可能となる。
(対策要否算出部の構成)
次に、対策要否算出部26の構成について説明する。図29は、対策要否算出部26の機能構成の概略を示している。同図に示すように、対策要否算出部26は、閾値入力処理部81、閾値記憶部82、故障モード抽出部83、故障モード記憶部84、対策要否計算部85、および更新故障モード記憶部86を備えた構成となっている。
閾値入力処理部81は、ユーザから入力された対策要否の判定に用いる閾値の情報を受け付けて、閾値記憶部82に記憶する処理を行う。
故障モード抽出部83は、工程FMEA表記憶部11に記憶されている工程FMEA表から特定の故障モードを読み出す処理を行う。故障モード記憶部84は、危険優先度が入力されている故障モードを記憶する。
対策要否計算部85は、故障モード記憶部84から故障モードを読み出し、該故障モードにおける危険優先度に基づいて対策要否を判定する処理を行う。更新故障モード記憶部86は、対策要否計算部85によって算出された対策要否の情報を加えた故障モードを記憶する。
(対策要否算出処理の流れ)
次に、対策要否算出処理の流れについて、図30に示すフローチャートを参照しながら説明する。まずS81において、故障モード抽出部83が、工程FMEA表記憶部11に記憶されている工程FMEA表から特定の故障モードを読み出す。そして、S82において、故障モード抽出部83は、読み出した故障モードに、危険優先度が入力済であるか否かを判定する。S82においてNO、すなわち、危険優先度が入力されていない場合には、対策要否を算出することができないので処理を終了する。
S82においてYES、すなわち、危険優先度が入力されている場合には、まず、故障モード抽出部83が該当故障モードを故障モード記憶部84に記憶する。なお、この故障モード記憶部84は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
その後、対策要否計算部85が、故障モード記憶部84から故障モードを読み出し、該故障モードにおける危険優先度に基づいて対策要否を判定する(S83)。対策要否は、危険優先度が所定の閾値以上であるか否かによって決定される。すなわち、危険優先度が所定の閾値以上である場合に対策要と判定される。
上記閾値は、閾値記憶部82に記憶されており、対策要否計算部85は、この閾値記憶部82に記憶されている閾値を読み出すことによって上記の判定を行う。閾値記憶部82に記憶されている閾値は、予めユーザによって入力されることによって作成される。この閾値を作成するための入力処理は、閾値入力処理部81によって行われる。具体的には、閾値入力処理部81は、出力部2Aに閾値の入力を受け付けるための表示画面を表示させ、これに対してユーザが入力部2Bによって入力した閾値の情報を受け付ける。
次にS84において、対策要否計算部85は、S83において判定した対策要否の情報を加えた故障モードを更新故障モード記憶部86に記憶する。なお、この更新故障モード記憶部86は、例えば一時(一次)記憶装置としてのメモリによって実現される。
その後、故障モード追加部24は、更新故障モード記憶部86から対策要否の情報が加えられた故障モードを工程FMEA表に加える処理を行い、これにより工程FMEA表における該当故障モードの対策要否の更新処理が完了する(S84)。図31は、工程FMEA表において、各故障モードに対して対策要否が入力された状態を示している。
なお、この図30に示す対策要否の算出処理は、例えば定期的に行われてもよいし、工程FMEA表にデータの更新があった時点で行われてもよい。定期的に行われる場合には、例えば図30に示す処理を工程FMEA表に記録されている全ての故障モードに対して繰り返し行うようにしてもよいし、工程FMEA表に記録されている故障モードを複数のグループに分けて、各グループ毎に定期的に巡回して図30に示す処理を行うようにしてもよい。また、工程FMEA表にデータの更新があった時点で行われる場合には、例えば更新された故障モードに対してのみ図30に示す処理が行われるようにしてもよい。また、対策要否は、危険優先度が決定されないと算出できないものであるので、危険優先度の更新処理が行われた時点で、該当故障モードに対してのみ図30に示す処理が行われるようにしてもよい。
(工程FMEA以外への適用例)
本実施形態では、生産システムにおける工程管理で用いられる工程FMEA表の作成・更新を行う工程管理装置2について示したが、本発明は、FMEAの手法によって管理対象の信頼性解析や不具合要因解析に関する管理を行う様々な不具合管理装置に適用可能である。FMEAの適用例としては、例えば製品ライフサイクルの企画・開発、設計、部品、製造、試験、建設、運転、および設備などが挙げられる。
ここで、工程FMEA以外への適用例として、設計FMEAについて説明する。設計FMEAは、特定の製品において、該製品が備える各部品(管理対象)ごとに、機能、故障、影響、および対策などの情報を記載した一覧表としての設計FMEA表に基づいて、製品設計を検討する設計手法である。
図32は、設計FMEA表の一例を示している。同図に示すように、設計FMEA表は、対象品目大分類、対象品目中分類、対象品目小分類、機能/要求項目、潜在的故障モード、故障の影響、影響度、故障原因/メカニズム、発生頻度、検出度、危険優先度、対策要否、および対策の項目を有しており、故障の種類を示す潜在的故障モードごとの情報が記録されている。
上記の項目において、対象品目大分類、対象品目中分類、および対象品目小分類は、製品に含まれる部品を複数の階層で分類した場合の各階層の名称を示す項目である。機能/要求項目は、該当部品の機能または要求される仕様を示す項目である。潜在的故障モードは、該当部品に生じることが予想される故障の種類を示す項目である。故障の影響は、該当する故障が生じた場合に発生する影響を示す項目である。故障原因/メカニズムは、該当する故障が生じる要因を示す項目である。影響、発生頻度、検出度、危険優先度、対策要否、および対策は、工程FMEA表におけるものと同様の項目である。
以上のような設計FMEA表における影響、発生頻度、検出度、危険優先度、および対策要否の項目に関して、前記した工程管理装置2と同様の構成によってこれらの値を算出することが可能である。すなわち、該当製品の不具合発生履歴、および/または生産履歴に基づいて、上記と同様にして影響、発生頻度、検出度、危険優先度、および対策要否を算出することが可能である。
(ソフトウェアによる構成)
上記工程管理装置2が有する各機能ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、工程管理装置2は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである工程管理装置2の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記工程管理装置2に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、工程管理装置2を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、FMEAの手法によって管理対象の信頼性解析や不具合要因解析に関する管理を行う様々な不具合管理装置に適用可能である。
本発明の一実施形態に係る工程管理装置の機能構成の概略を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る工程管理システムの概略構成を示すブロック図である。 工程FMEA表の一例を示す図である。 (a)は、工程FMEA表の各項目のうち、生産ラインの各工程において発生しうる故障の例と、各故障に対応する発生頻度、影響度、検出度、危険優先度、および対策要否の項目を抽出して示した例を示す図であり、(b)は、対策を行った後の対策後発生頻度、対策後検知度、および対策後危険度を再評価した状態を示す図である。 工程管理処理の全体的な流れを示すフローチャートである。 影響度算出部の機能構成の概略を示すブロック図である。 影響度算出処理の流れを示すフローチャートである。 現象−不具合対応表の一例を示す図である。 不具合発生履歴の一例を示す図である。 図9に示す不具合発生履歴から、工程名が「素子はんだ付け」、現象が「はんだ付け忘れ」、期間が「2003/8/1〜2004/8/1」となっている不具合情報を抽出した結果を示す図である。 処置分類表の一例を示す図である。 処置コスト表の一例を示す図である。 図10に示す不具合情報の抽出結果に対して、処置分類、および、処置コストの情報を付加した結果を示す図である。 影響度算出表の一例を示す図である。 (a)は、故障モード追加処理の前における工程FMEA表の例を示す図であり、(b)は、追加すべき故障モードの例を示す図である。 (a)は、故障モード追加処理の前における工程FMEA表の例を示す図であり、(b)は、追加すべき故障モードの例を示す図であり、(c)は、「はんだ付け忘れ」という現象に対応する故障モードの影響度の項目に値が追加された状態を示す図である。 発生頻度算出部の機能構成の概略を示すブロック図である。 発生頻度算出処理の流れを示すフローチャートである。 生産履歴の一例を示す図である。 発生頻度算出表の一例を示す図である。 検出度算出部の機能構成の概略を示すブロック図である。 検出度算出処理の流れを示すフローチャートである。 検出リスク表の一例を示す図である。 不具合情報の抽出結果に対して、検出リスクの情報を付加した結果の一例を示す図である。 検出度算出表の一例を示す図である。 危険優先度算出部の機能構成の概略を示すブロック図である。 危険優先度算出処理の流れを示すフローチャートである。 工程FMEA表において、各故障モードに対して危険優先度が入力された状態を示す図である。 対策要否算出部の機能構成の概略を示すブロック図である。 対策要否算出処理の流れを示すフローチャートである。 工程FMEA表において、各故障モードに対して対策要否が入力された状態を示す図である。 設計FMEA表の一例を示す図である。
符号の説明
1 工程管理システム
2 工程管理装置(不具合管理装置)
3 不具合入力端末
4 生産履歴入力端末
11 工程FMEA表記憶部
12 不具合発生履歴記憶部
13 現象−不具合対応表記憶部
14 抽出対象情報入力処理部
15 現象−不具合対応表入力処理部
16 抽出対象情報記憶部
17 不具合抽出部(不具合抽出手段)
18 履歴抽出結果記憶部
19 影響度算出部(影響度算出手段)
20 発生頻度算出部(発生頻度算出手段)
21 検出度算出部(検出度算出手段)
22 故障モード作成部
23 故障モード記憶部
24 故障モード追加部(不具合モード追加手段)
25 危険優先度算出部(危険優先度算出手段)
26 対策要否算出部
27 出力制御部(出力制御手段)
31 処置分類表入力処理部
32 処置コスト表入力処理部
33 影響度算出表入力処理部
34 処置分類表記憶部
35 処置コスト表記憶部
36 影響度算出表記憶部
37 平均処置コスト計算部
38 平均処置コスト記憶部
39 影響度計算部
40 影響度記憶部
41 市場流出率計算部
42 市場流出率記憶部
51 生産履歴入力処理部
52 発生頻度算出表入力処理部
53 生産履歴記憶部(処理履歴記憶装置)
54 発生頻度算出表記憶部
55 不良発生率計算部
56 不良発生率記憶部
57 発生頻度計算部
58 発生頻度記憶部
61 検出リスク表入力処理部
62 検出度算出表入力処理部
63 検出リスク表記憶部
64 検出度算出表記憶部
65 平均検出リスク計算部
66 平均検出リスク記憶部
67 検出度計算部
68 検出度記憶部
69 市場流出率計算部
70 市場流出率記憶部
71 計算式入力処理部
72 計算式記憶部
73 故障モード抽出部
74 故障モード記憶部
75 危険優先度計算部
76 更新故障モード記憶部
81 閾値入力処理部
82 閾値記憶部
83 故障モード抽出部
84 故障モード記憶部
85 対策要否計算部
86 更新故障モード記憶部

Claims (10)

  1. 管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、不具合の発見が生産ラインにおける検査によるものであるか顧客からのクレームによるものであるかを示す検出状況情報、および、該不具合を改善するために行われた処置の内容を示す処置内容情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、
    前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報に基づいて(クレーム数)/(総不具合数)なる式によって算出される市場流出率と、前記処置内容情報に基づいて算出される、対応する処置を行うことによる生産性に対する影響を示す指標である処置コストとに基づいて、特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出手段と、
    前記影響度算出手段によって算出された影響度を出力する出力制御手段とを備えることを特徴とする不具合管理装置。
  2. 前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記影響度算出手段によって算出された影響度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備えることを特徴とする請求項1記載の不具合管理装置。
  3. 管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、不具合の発見が生産ラインにおける検査によるものであるか顧客からのクレームによるものであるかを示す検出状況情報、および、該不具合の発生を検出する方法を示す検出方法情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、
    前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報に基づいて(クレーム数)/(総不具合数)なる式によって算出される市場流出率と、前記検出方法情報に基づいて算出される、対応する検出方法による不具合検出にミスが発生する可能性を示す指標である検出リスクとに基づいて、特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出手段と、
    前記検出度算出手段によって算出された検出度を出力する出力制御手段とを備えることを特徴とする不具合管理装置。
  4. 前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合が発生する頻度を示す発生頻度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記検出度算出手段によって算出された検出度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備えることを特徴とする請求項記載の不具合管理装置。
  5. 前記不具合モード追加手段が、不具合に対する改善対策が行われた後に前記検出度算出手段によって算出された検出度を対策後検出度として追加された不具合モードを前記FMEA表に追加または更新することを特徴とする請求項記載の不具合管理装置。
  6. 管理対象に生じた不具合の内容を示す不具合内容情報と、該不具合に関連する関連情報とを含む不具合情報であって、前記関連情報が、不具合の発見が生産ラインにおける検査によるものであるか顧客からのクレームによるものであるかを示す検出状況情報、該不具合を改善するために行われた処置の内容を示す処置内容情報、および、該不具合の発生を検出する方法を示す検出方法情報を含む不具合情報を不具合発生履歴として記憶する不具合発生履歴記憶装置から、前記不具合発生履歴を読み出し、該不具合発生履歴の中から特定の不具合内容情報を含む不具合情報を抽出する不具合抽出手段と、
    特定の不具合が管理対象に与える影響の度合いを示す影響度を算出する影響度算出手段、特定の不具合が発生する頻度を示す発生頻度を算出する発生頻度算出手段、および特定の不具合を検出することの困難性を示す検出度を算出する検出度算出手段と、
    前記影響度、前記発生頻度、および前記検出度に基づいて、対策の必要性の高さを示す危険優先度を算出する危険優先度算出手段と、
    前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を出力する出力制御手段とを備え、
    前記影響度算出手段が、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報に基づいて(クレーム数)/(総不具合数)なる式によって算出される市場流出率と、前記処置内容情報に基づいて算出される、対応する処置を行うことによる生産性に対する影響を示す指標である処置コストとに基づいて上記影響度を算出し、
    前記発生頻度算出手段が、前記管理対象に対して行われた処理の履歴を示す処理履歴情報を記憶する処理履歴記憶装置から前記処理履歴情報を読み出すとともに、前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報と、前記処理履歴情報とに基づいて統計処理を行うことにより発生頻度を算出し、
    前記検出度算出手段が、
    前記不具合抽出手段によって抽出された不具合情報に含まれる前記検出状況情報に基づいて(クレーム数)/(総不具合数)なる式によって算出される市場流出率と、前記検出方法情報に基づいて算出される、対応する検出方法による不具合検出にミスが発生する可能性を示す指標である検出リスクとに基づいて上記検出度を算出することを特徴とする不具合管理装置。
  7. 前記管理対象の種類ごとに、発生しうる不具合の現象を示す情報、および、現象に示される不具合に対する対策の必要性の高さを示す危険優先度の情報を少なくとも含む不具合モードからなるFMEA(Failure Mode and Effects Analysis)表を記憶したFMEA表記憶部に対して、前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を含んだ不具合モードを前記FMEA表に追加または更新する不具合モード追加手段をさらに備えることを特徴とする請求項記載の不具合管理装置。
  8. 前記不具合モード追加手段が、不具合に対する改善対策が行われた後に前記危険優先度算出手段によって算出された危険優先度を対策後危険優先度として追加された不具合モードを前記FMEA表に追加または更新することを特徴とする請求項記載の不具合管理装置。
  9. 請求項1からのいずれか1項に記載の不具合管理装置を動作させる不具合管理プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための不具合管理プログラム。
  10. 請求項に記載の不具合管理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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