JP2002140491A - 製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法 - Google Patents

製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法

Info

Publication number
JP2002140491A
JP2002140491A JP2000333210A JP2000333210A JP2002140491A JP 2002140491 A JP2002140491 A JP 2002140491A JP 2000333210 A JP2000333210 A JP 2000333210A JP 2000333210 A JP2000333210 A JP 2000333210A JP 2002140491 A JP2002140491 A JP 2002140491A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
product
importance
quality
component
quality characteristic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000333210A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nakano
隆司 中野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2000333210A priority Critical patent/JP2002140491A/ja
Publication of JP2002140491A publication Critical patent/JP2002140491A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

Landscapes

  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】製品の部品単位での品質特性重要度を、顧客の
要求品質と共に、特に信頼性の側面から妥当な値として
算出できる機能を備えた製品企画システムを提供するこ
とにある。 【解決手段】システムの重要度算出部10Aは、QFD
手法を使用して、顧客の要求品質に応じた部品毎の品質
特性重要度を算出する。システムの補正部10Bは、F
MEA手法を使用して、構成要素(部品)毎のRPNを
算出し、さらにRPNウエートを算出する。補正部10
Bは、算出したRPNウエートと、重要度算出部10A
により算出された品質特性重要度(部品特性ウエート)
とを合成することにより、特に信頼性の要素を含む品質
特性重要度の補正値を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的には製品の
企画又は開発段階での製品の品質特性重要度を算出する
ためのシステムに関し、特に顧客の要求品質と共に、信
頼性の側面から品質特性重要度を算出する手法を使用す
る製品企画システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば自動車などの製品を企画又
は開発する場合に、製品仕様の決定を製品の品質特性の
側面から行なうための手法として、QFD(Quality Fu
nctionDeployment:品質機能展開)手法を利用したシス
テムが開発されている。このシステムは具体的には、Q
FD手法により製品の品質特性重要度を算出するための
アプリケーション・プログラム(ツール)と、当該ツー
ルを実行するコンピュータシステムとからなる。
【0003】QFD手法は、製品の顧客(ユーザ)の要
求品質(例えば自動車の場合には給油回数の削減など)
を把握し(分析し)、当該要求品質を製品の技術的品質
(品質特性)に変換して、製品の部品(例えば自動車の
エンジンなど)レベルまで展開する手法である。実際の
製品企画段階では、当該手法により、製品の構成要素で
ある部品毎の品質特性重要度を求めて、当該品質特性重
要度とコストとの関係を評価することが行なわれる。
【0004】具体的には、製品として例えば自動車を想
定した場合に、顧客の要求品質が給油回数の削減であれ
ば、当該要求品質は燃費の品質特性に捉えなおし、当該
品質特性に強い関係のあるエンジンの品質特性重要度
(部品特性重要度)を求める。一方、自動車の全体的コ
ストに対するエンジンのコストの割合を求めて、当該コ
スト率と、品質特性重要度との関係を評価する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、QF
D手法のような品質重要度算出手法を利用して、顧客の
要求品質から製品の部品単位の品質特性重要度(部品特
性重要度)を求めることにより、製品のコストとの関係
評価から製品仕様を決定することができる。
【0006】しかしながら、従来のQFD手法を利用し
た製品企画システムでは、以下のような問題点がある。
即ち、QFD手法により部品単位の品質特性重要度を求
める場合に、当該品質特性重要度は、ほとんど顧客の要
求品質のみにより算出されている。従って、当該品質特
性重要度には、本来の基本的機能に関係する品質や、本
質的な信頼性(安全性)の要素が考慮されていない。一
方、コストには、顧客の要求品質と共に、本来の基本的
機能や本質的な信頼性(安全性)に相当するコスト分が
含まれて算出されるのが一般的である。
【0007】このため、例えば燃費のような顧客の要求
品質のみにより算出されたエンジンの品質特性重要度
は、相対的に低い値を示すことになる。一方、エンジン
のコストは、自動車全体では相対的に高いコスト率を示
す。従って、エンジンに関する品質特性重要度とコスト
との関係を評価した場合に、他の部品と比較して、エン
ジンは相対的に低い重要度の割に、コストが高いとの評
価がなされる場合がある。当然ながら、自動車における
エンジンの基本的機能や本質的な信頼性(安全性)に対
応する重要度は相対的に高い。要するに、従来の製品企
画システムでは、必ずしも製品の部品単位での重要度が
妥当とは言えず、このため製品企画には必要不可欠なコ
ストとの関係評価も妥当な評価とならない場合がある。
【0008】そこで、本発明の目的は、製品の部品単位
での品質特性重要度を、顧客の要求品質と共に、特に信
頼性の側面から妥当な値として算出できる機能を備えた
製品企画システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、製品の品質特
性の側面から製品仕様の決定を行なうための製品企画
(または製品開発)システムに関するものである。本シ
ステムは、所定の重要度算出手法により製品の品質特性
重要度を算出すると共に、信頼性評価手法による信頼性
関係値を算出し、当該信頼性関係値で品質特性重要度を
補正し、この補正結果を最終的製品の品質特性重要度と
して決定する機能を有する。
【0010】具体的には、本システムは、製品の構成要
素(部品)毎の品質特性重要度を算出する重要度算出手
段と、製品の構成要素毎に信頼性評価手法による信頼性
関係値(例えば信頼性ウェート)を算出する信頼性評価
手段と、信頼性関係値を使用して構成要素毎の品質特性
重要度を補正し、当該補正結果を最終的な前記製品の品
質特性重要度として出力する手段とを備えたものであ
る。本システムは、具体的には、ツールであるアプリケ
ーション・プログラムと、当該プログラムを実行するコ
ンピュータシステムから構成されている。
【0011】重要度算出手段は、例えばQFD(品質機
能展開)手法を使用して、顧客の要求品質に応じた品質
特性重要度を算出する。また、信頼性評価手段は、例え
ばFMEA(Failure Mode and Effect Analysis:故障
モード分析または故障モード影響解析)手法を使用し
て、構成要素(部品)毎の信頼性ウェートを算出する。
具体的には、信頼性評価手段は、FMEA手法により、
部品毎の信頼性指標であるRPN(Risk Priority Numb
er)を算出し、当該RPNから信頼性ウェートを算出す
る。RPNは、製品の故障モードの発生度、影響度、検
出度から定量的な数値(換言すれば信頼性又は安全性の
評価指標)として算出される。
【0012】従って、本発明のシステムであれば、顧客
の要求品質だけでなく、本来の基本的機能や本質的な信
頼性(安全性)を考慮した製品の部品毎の品質特性重要
度を算出できる。これにより、製品企画情報として、部
品毎の品質特性重要度とコストとの関係評価を求める場
合に、顧客の要求品質と共に、信頼性の側面を考慮した
妥当な評価を求めることが可能となる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を説明する。
【0014】(製品企画システムの構成)図1は、本実
施形態に関するシステムの機能を概念的に示す機能ブロ
ック図である。また、図2は、同システムをコンピュー
タシステムに適用した場合のハードウエア構成を示すブ
ロック図である。
【0015】同実施形態は、製品の具体例としては自動
車(特に乗用車)を想定し、当該自動車の製品企画又は
開発段階で使用される製品企画システムを想定する。本
システムは、図1に示すように、製品(自動車)の品質
特性重要度を算出する品質特性重要度算出部10、当該
自動車に対する顧客の要求品質を纏めた要求品質情報を
作成する作成部11、及び製品企画情報として品質特性
重要度とコストとの関係評価に関する情報を算出する算
出部12の各機能部からなる。各機能部10〜12はそ
れぞれ、具体的にはアプリケーション・プログラムから
なるツールにより実現される。
【0016】本システムは、装置として図2に示すよう
に、例えばパーソナルコンピュータからなるコンピュー
タシステムであり、CPU20と、外部記憶装置である
HDD(ハードディスクドライブ)21と、ディスプレ
イからなる表示部22と、キーボードやマウスからなる
入力部23と、LAN等に接続している外部インターフ
ェース24とを有する。
【0017】HDD21は、重要度算出部10に相当す
るツール21A及び重要度とコストとの関係評価に関す
る情報を算出する算出部12に相当するツール21Bを
格納する。CPU20はツール21Aを実行することに
より、後述するように、本発明の要点である部品毎の品
質特性重要度を算出し、算出結果を表示部22に表示す
る。ここで、CPU20は、品質特性重要度を算出する
ときに、作成部11により作成された顧客の要求品質を
纏めた要求品質情報を、外部インターフェース24を介
して外部のコンピュータから取得する場合を想定する。
即ち、作成部11に相当する機能ツールは、外部のコン
ピュータにより実行されて、LANを介して作成した要
求品質情報をCPU20に供給する。また、CPU20
はツール21Bを実行することにより、後述するよう
に、算出された品質特性重要度とコストとの関係評価を
示す情報を生成して表示部22に表示する。
【0018】重要度算出部10(ツール21A)は、図
1に示すように、従来のQFD手法により製品の部品毎
の品質特性重要度を算出する重要度算出部10Aと、当
該品質特性重要度を補正する補正部10Bとを有する。
この補正部10Bは、後述するように、従来のFMEA
(Failure Mode and Effect Analysis:故障モード分析
または故障モード影響解析)手法を使用した信頼性評価
処理を実行する。即ち、補正部10Bは、信頼性評価処
理により部品毎の信頼性指標であるRPN(Risk Prior
ity Number)を算出し、さらに当該RPNから部品毎の
信頼性ウェートを算出する。そして、補正部10Bは、
算出した信頼性ウェートと、重要度算出部10Aにより
算出した品質特性重要度とを合成し、当該合成結果(補
正結果)を最終的な品質特性重要度として算出する。
【0019】(重要度算出処理の手順)以下図3のフロ
ーチャート、及び図4から図9を参照して、同実施形態
に関するシステムでの品質特性重要度の算出手順を説明
する。
【0020】前述したように、同実施形態のシステム
は、製品の具体例として自動車を想定し、当該自動車の
構成要素である各部品の中で、エンジンやタイヤなどの
代表的部品の重要度を算出する。
【0021】まず、システムは、顧客(ユーザ)からの
要求品質情報を、前述したように、専用ツール(図1の
作成部11)から取得する(ステップS1)。この要求
品質情報は、具体的には図4に示すようなダイアグラム
からなる情報(QFD−1情報と表記する)である。こ
のQFD−1情報は、アンケートなどにより多数の顧客
からの要求を抽出し、作成部11により要求品質重要度
(顧客ベースの情報)や、満足度を集計して纏められた
ものである。
【0022】このQFD−1情報は、図4に示すよう
に、顧客の要求品質(40)としては、例えば「乗り心
地が良い」、「給油回数が少ない」、「運転がしやす
い」などの項目があげられている。要求品質(40)に
は、最高度を10とした場合の相対的な重要度(41)
がアンケート結果から割り当てられる。即ち、例えば
「乗り心地が良い」という要求品質項目(40)に対し
ては、要求品質重要度(41)として「8.3」が割り
当てられる。同様に、「給油回数が少ない」という要求
品質項目(40)に対しては、要求品質重要度(41)
として「6.7」が割り当てられる。また、「運転がし
やすい」という要求品質項目(40)に対しては、要求
品質重要度(41)として「6.1」が割り当てられ
る。
【0023】さらに、要求品質項目(40)に対して、
満足度、企画品質、レベルアップ率、セールスポイン
ト、絶対ウエート、要求品質ウエートなどの数値(4
4)が決定される(44Aを参照)。満足度は、顧客側
の現時点での自社及び他社(A社、B社)の製品(自動
車)に対する10段階評価値で示す。また、セールスポ
イントは1.5を最高として、各要求品質項目毎に決定
された数値である。絶対ウエートは、例えば要求品質重
要度、レベルアップ率、セールスポイントの各数値から
算出された評価値である。さらに、要求品質ウエート
は、全体を100%とした場合に、各要求品質項目毎の
重み係数(%)を算出したものである。
【0024】次に、顧客の要求品質項目(40)を、製
品の技術的品質特性項目(42)との対応付けを行なっ
て、それぞれの対応関係度の強さを数値(47)で表現
する。即ち、具体的には、図4に示すように、例えば
「乗り心地が良い」という要求品質項目(40)に対し
て、最も対応関係のある品質特性項目(42)としては
「路面振動伝達率」が決定されて、最大の対応関係度
(9点)が割り当てられる。普通の対応関係(3点)の
ある品質特性項目(42)としては「客室/空間容積
比」が決定される。同様に、「給油回数が少ない」とい
う要求品質項目(40)に対しては、最も対応関係(9
点)のある品質特性項目(42)としては「燃費」が決
定される。さらに、「運転がしやすい」という要求品質
項目(40)に対しては、最も対応関係(9点)のある
品質特性項目(42)としては「最小回転半径」が決定
される。これらの各品質特性項目(42)のそれぞれに
は、顧客側からの品質特性重要度(45)及び品質特性
ウエート(46)が設定される。
【0025】次に、システムは、前記のQFD−1情報
から、図5に示すQFD−2情報を展開し、QFD手法
により部品単位の品質特性重要度(部品特性重要度52
及び部品特性ウエート53)を算出する(ステップS
2)。
【0026】QFD−2情報は、図5に示すように、縦
軸には品質特性項目(42)を設定し、当該各項目に対
応する部品特性(50)、品質特性ウエート(51)、
部品特性重要度(52)及び部品特性ウエート(53)
からなる。ここで、部品特性重要度(52)は、顧客の
要求品質重要度45に基づいて算出された値である。ま
た、部品特性ウエート(53)は、当該顧客の要求品質
重要度45に、企業の製品戦略(製品企画方針)を考慮
して算出された値である。
【0027】具体的には、システムは、QFD手法によ
り、品質特性項目(42)の「燃費」に対しては、最も
影響度の高い部品として「エンジン」を決定し、部品特
性重要度(15.8%)及び部品特性ウエート(15.
4%)を算出する。同様に、品質特性項目(42)の
「客室/空間容積比」に対しては、最も影響度の高い部
品として「ボディシェル」を決定し、部品特性重要度
(16.5%)及び部品特性ウエート(17.6%)を
算出する。また、品質特性項目(42)の「最小回転半
径」に対しては、最も影響度の高い部品として「シャー
シ」を決定し、部品特性重要度(18.4%)及び部品
特性ウエート(14.7%)を算出する。
【0028】ここで、システムはツール21Bを実行す
ることにより、QFD手法により算出した部品特性重要
度(部品特性ウエート)と、コストとの関係評価を示す
情報を生成する。この関係評価は、例えば図11に示す
ように、横軸に重要度(ここでは部品特性ウエート)を
設定し、縦軸にコスト(%)を設定した関係図として表
示することができる。図11(後述する図10も同様)
では、エンジン100、ボディシェル101、シート1
02、ドア103、ウィンドウガラス104、サスペン
ション105、タイヤ106、燃料タンク107、装備
機器(空調、オーディオ機器など)108、シャーシ
(アンダボディ、ステアリング、ブレーキ)109の各
部品毎のコスト関係評価が表示されている。
【0029】この図11に示す各部品毎のコスト関係評
価では、例えばエンジン100に注目すると、横軸の重
要度(部品特性ウエート15.4%)に対して、コスト
が約60%という関係となり、他の部品と比較して、コ
ストが高いという評価となる。しかしながら、実際上の
自動車では、エンジンは車の走行という本来の基本的機
能の役割を担っており、かつ他の部品と比較して高いレ
ベルの信頼性(安全性)が要求されている。従って、他
の部品と比較した場合に、単純にコストが高いという評
価は必ずしも妥当ではない。このような妥当でない評価
がなされる要因として、従来のQFD手法により算出し
た部品特性重要度(部品特性ウエート)の値には、本来
の基本的機能や信頼性(安全性)の要素が含まれていな
いからである。
【0030】そこで、同実施形態のシステムは、QFD
手法により算出した部品特性重要度(部品特性ウエー
ト)を、補正部10BでFMEA手法により算出した信
頼性関係値(後述するRPN及びRPNウエート)によ
り補正する処理を実行する(ステップS4)。ここで、
FMEA手法は、システムや製品に潜在する故障及びそ
の原因・影響を認識する手法の一つであり、故障が発生
したときにシステムや製品そのものだけでなく、ユー
ザ、社会、環境などに与える影響についても定量的に評
価できる手法である。FMEA手法は、システムや製品
に存在する故障の状態や現象を意味する故障モードを抽
出し、当該故障モードの発生度、影響度、検出度から、
各部品毎に、定量的な数値として信頼性指標を意味する
RPN(換言すれば信頼性又は安全性の指標)を算出す
る。
【0031】ここで、発生度は、故障モードの発生頻度
を定量的に評価するための値であり、具体的には図6
(A)に示すような評価基準に基づいて決定される。ま
た、影響度は、故障による影響の大きさを定量的に評価
するための値であり、具体的には同図(B)に示すよう
な評価基準に基づいて決定される。さらに、検出度は、
故障モードの検出の難易度を定量的に評価するための値
であり、具体的には同図(C)に示すような評価基準に
基づいて決定される。
【0032】以上のFMEA手法を利用して、システム
は、図7に示すように、各部品毎に発生度、影響度、検
出度のそれぞれを数値(レベル)として設定し、これら
の各数値からRPNを算出する。各部品に対して複数の
故障モードが考えられるが、ここでは1つの部品に対し
ては、それぞれ1つの発生度、影響度、検出度のレベル
を設定し、これらからRPNが算出されている。
【0033】さらに、システムは、各部品毎に算出した
RPNから、図8に示すように、RPNウエート(%)
を算出する(ステップS3)。RPNウエート(%)
は、各部品のRPNをRPNの総和で割った値(Wrp
n)である。即ち、ある部品のRPNウエート(Wrp
n)は、「Wrpn=(RPN/ΣRPN)×100」
の数式により算出される。
【0034】次に,システムは、QFD手法により算出
した部品特性重要度(部品特性ウエートWqfd)と、
FMEA手法により算出した信頼性関係値(RPNウエ
ートWrpn)とを合成することにより、補正した重要
度(W)を算出する(ステップS4)。具体的には、合
成比がA対Bの場合には、補正した重要度(W)は、
「W=(A/(A+B))*Wqfd+(B/(A+
B))*Wrpn」の数式により算出される。図9
(A)は、部品特性ウエートとRPNウエートとの合成
比が1対1の場合に、各部品に対応する品質重要度の補
正結果(W)を示す。また、同図(B)は、部品特性ウ
エートとRPNウエートとの合成比が1対2の場合に、
各部品に対応する品質重要度の補正結果(W)を示す。
同図(B)に示すように、合成比を変化させると、エン
ジン及びタイヤの重要度が増大する。
【0035】以上のようにシステムは、QFD手法によ
り算出した部品特性重要度(部品特性ウエート)と、F
MEA手法により算出した信頼性関係値(RPNウエー
ト)とを合成して、補正した部品毎の品質重要度を算出
する(図9を参照)。従って、この部品毎の補正品質重
要度は、顧客の要求品質だけでなく、本来の基本的機能
や信頼性(安全性)の要素が含まれたものである。
【0036】ここで、システムはツール21Bを実行す
ることにより、補正した部品毎の品質重要度(部品特性
ウエート)と、コストとの関係評価を示す情報を生成す
る。この関係評価は、図10に示すように、横軸に重要
度(ここでは部品特性ウエート)を設定し、縦軸にコス
ト(%)を設定した関係図として表示することができ
る。なお、図10において、部品名と符合との関係は図
11と同様である。
【0037】この図10に示す各部品毎のコスト関係評
価では、例えばエンジン100に注目すると、横軸の重
要度(補正値32.4%)に対して、コストが約60%
という関係となる。従って、図11に示すコスト関係評
価と比較して、バランスの良いコスト関係評価、換言す
ればエンジン100の重要度から考えれば、妥当なコス
ト関係評価が得られる。これにより、実際上の自動車と
いう製品を企画する場合に、車の走行という本来の基本
的機能の役割を担っており、かつ他の部品と比較して高
いレベルの信頼性(安全性)が要求されているエンジン
に対して、妥当なコスト関係評価を行なうことができ
る。なお、エンジン以外の各部品に対しても、妥当なコ
スト関係評価を得ることが可能となる。
【0038】なお、ある要求品質を相対的に重要視する
場合には、前述したように、品質特性重要度を補正する
ときに、部品特性ウエートとRPNウエートとの合成比
を1対2、または2対1のように変化させればよい。例
えば、合成比を1対2に変化させた場合には、安全性
(信頼性)が重視されて、図9(B)に示すように、エ
ンジン及びタイヤの重要度が増大することになる。
【0039】さらに、同実施形態はQFD手法による重
要度算出手法及びFMEA手法による信頼性評価手法を
想定したが、本発明はこれに限定されることなく、別の
手法による重要度算出手法及び信頼性評価手法を利用し
てもよい。
【0040】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、製
品を企画又は開発する場合に、製品の部品単位での品質
特性重要度を、顧客の要求品質だけでなく、本来の基本
的機能や本質的な信頼性(安全性)の要素を考慮した補
正値として算出することができる。従って、製品企画情
報として、部品毎の品質特性重要度とコストとの関係評
価を求める場合に、顧客の要求品質と共に、信頼性の側
面を考慮した妥当な評価を求めることが可能となる。本
発明のシステムを製品企画や製品開発を行なうためのシ
ステムに適用すれば、妥当なコスト関係評価等の有用な
製品企画情報を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に関する製品企画システムの
機能ブロック図。
【図2】同実施形態に関するシステムのハードウエア構
成を示すブロック図。
【図3】同実施形態に関する重要度算出の手順を説明す
るためのフローチャート。
【図4】同実施形態に関するQFD手法による要求品質
関係の機能展開情報(QFD−1)の一例を示す図。
【図5】同実施形態に関するQFD手法による品質特性
関係の機能展開情報(QFD−2)の一例を示す図。
【図6】同実施形態に関するFMEA手法による評価基
準の一例を示す図。
【図7】同実施形態に関するFMEA手法によるRPN
の一例を示す図。
【図8】同実施形態に関するFMEA手法によるRPN
ウェートの一例を示す図。
【図9】同実施形態に関する品質特性重要度とRPNウ
ェートとの合成結果の一例を示す図。
【図10】同実施形態に関する補正重要度とコストとの
関係評価の一例を示す図。
【図11】同実施形態に関する品質特性重要度とコスト
との関係評価の一例を示す図。
【符号の説明】
10…品質特性重要度算出部 10A…重要度算出部 10B…補正部 11…要求品質情報の作成部 12…コスト関係評価の算出部 20…CPU 21…HDD(ハードディスクドライブ)21 22…表示部 23…入力部 24…外部インターフェース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製品の要求品質情報から所定の品質重要
    度算出手法により当該製品の品質特性重要度を算出し、
    当該品質特性重要度を含む製品企画情報を生成するため
    の製品企画システムにおいて、 前記製品の構成要素毎の品質特性重要度を算出する重要
    度算出手段と、 前記製品の構成要素毎に信頼性評価手法による信頼性関
    係値を算出する信頼性評価手段と、 前記信頼性関係値を使用して、前記製品の構成要素毎の
    品質特性重要度を補正し、当該補正結果を最終的な前記
    製品の品質特性重要度として出力する手段とを具備した
    ことを特徴とする製品企画システム。
  2. 【請求項2】 製品の要求品質情報から所定の品質重要
    度算出手法により当該製品の品質特性重要度を算出し、
    当該品質特性重要度を含む製品企画情報を生成するため
    の製品企画システムにおいて、 前記製品の構成要素毎の品質特性重要度を算出する重要
    度算出手段と、 所定の信頼性評価手法により前記製品の構成要素毎に信
    頼性ウェートを算出する信頼性評価手段と、 前記信頼性ウェートと、前記製品の構成要素毎の品質特
    性重要度とを所定の合成比で合成して、当該合成結果を
    最終的な前記製品の品質特性重要度として出力する手段
    とを具備したことを特徴とする製品企画システム。
  3. 【請求項3】 前記重要度算出手段は、要求機能展開手
    法を使用して、前記製品の構成要素毎の品質特性重要度
    を算出するように構成されていることを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の製品企画システム。
  4. 【請求項4】 前記信頼性評価手段は、前記信頼性評価
    手法として故障モード影響解析手法を使用して、前記製
    品の構成要素毎の信頼性ウェートを算出するように構成
    されていることを特徴とする請求項2記載の製品企画シ
    ステム。
  5. 【請求項5】 前記最終的な構成要素毎の品質特性重要
    度と、前記製品の構成要素毎のコストとの関係を示す情
    報を生成する手段をさらに有することを特徴とする請求
    項1又は請求項2記載の製品企画システム。
  6. 【請求項6】 製品の要求品質情報から所定の品質重要
    度算出手法により当該製品の品質特性重要度を算出し、
    当該品質特性重要度を含む製品企画情報を生成するため
    のコンピュータシステムに適用する製品の品質重要度算
    出方法であって、 前記製品の構成要素毎の品質特性重要度を算出するステ
    ップと、 前記製品の構成要素毎に信頼性評価手法による信頼性ウ
    ェートを算出するステップと、 前記信頼性ウェートと、前記製品の構成要素毎の品質特
    性重要度とを所定の合成比で合成し、当該合成結果を最
    終的な前記製品の品質特性重要度として算出するステッ
    プとを有するプログラムから構成されることを特徴とす
    る製品の品質重要度算出方法。
JP2000333210A 2000-10-31 2000-10-31 製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法 Pending JP2002140491A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000333210A JP2002140491A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000333210A JP2002140491A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002140491A true JP2002140491A (ja) 2002-05-17

Family

ID=18809325

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000333210A Pending JP2002140491A (ja) 2000-10-31 2000-10-31 製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002140491A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007280301A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Omron Corp 不具合管理装置、不具合管理方法、不具合管理プログラム、およびこれを記録した記録媒体
JP2013190909A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Toshiba Corp システム疲労度評価装置およびその方法
CN104169918A (zh) * 2012-01-18 2014-11-26 日本电气方案创新株式会社 信息管理设备、信息管理方法和程序
KR101889824B1 (ko) * 2017-02-17 2018-08-21 한국과학기술정보연구원 RnD 품질 검증 방법 및 장치
CN113094827A (zh) * 2021-04-01 2021-07-09 北京航空航天大学 基于qfd分解和扩展rpn值的产品制造可靠性退化根原因识别方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007280301A (ja) * 2006-04-11 2007-10-25 Omron Corp 不具合管理装置、不具合管理方法、不具合管理プログラム、およびこれを記録した記録媒体
CN104169918A (zh) * 2012-01-18 2014-11-26 日本电气方案创新株式会社 信息管理设备、信息管理方法和程序
JP2013190909A (ja) * 2012-03-13 2013-09-26 Toshiba Corp システム疲労度評価装置およびその方法
KR101889824B1 (ko) * 2017-02-17 2018-08-21 한국과학기술정보연구원 RnD 품질 검증 방법 및 장치
CN113094827A (zh) * 2021-04-01 2021-07-09 北京航空航天大学 基于qfd分解和扩展rpn值的产品制造可靠性退化根原因识别方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US12020294B2 (en) System and method for providing a score for a used vehicle
Kim et al. Effects of public transit on automobile ownership and use in households of the USA
US20080195435A1 (en) Lifestyle-based vehicle selection system and method
US20020184082A1 (en) Customer satisfaction evaluation method and storage medium that stores evaluation program
US20210117992A1 (en) Identifying Quality User Sessions and Determining Product Demand with High Resolution Capabilities
Crosby et al. Manage your customers' perception of quality
Mohajer et al. Dynamic response multiobjective optimization of road vehicle ride quality—A computational multibody system approach
von Chappuis et al. Prediction of impulsive vehicle tyre-suspension response to abusive drive-over-kerb manoeuvres
JP2002140491A (ja) 製品企画システム及び製品の品質重要度算出方法
Ramalingam et al. The effect of vibration characteristics of an automotive seating system on ride comfort–A finite element study
Cirillo et al. Vehicle ownership modeling framework for the state of Maryland: Analysis and trends from 2001 and 2009 NHTS data
Yang et al. A comfort evaluation method based on an intelligent car cockpit
JP2003242329A (ja) 顧客のニーズに適合するよう車両の仕様を最適化するコンピュータシステムおよびその方法
Charpentier et al. Modeling process and validation of Hybrid FE-SEA method to structure-borne noise paths in a trimmed automotive vehicle
CN111815394B (zh) 网约车租车商品方案推荐方法、电子设备及存储介质
Cho et al. How Important is Design for the Automobile Value Chain?
Kim et al. Identification of moan-noise generation mechanisms by an experimental method and verification of the mechanism by finite element analysis
Hanley et al. Tire modeling for misuse situations
JP5016770B2 (ja) 販売支援情報提供方法、プログラム、及びシステム
Jannah et al. A Study On The Key Factors That Lead To Customer Satisfaction In Automobile Industry: A Case Of Perodua
US20220198478A1 (en) Product evaluation apparatus and product evaluation method
Golovin Essays in Industrial Organization
JP2004362350A (ja) 代替情報提示システムおよび代替情報提示プログラム
Ni et al. Antecedents of Chinese Consumers’ Purchase Intentions Toward Hybrid Electric Vehicles (HEVs)
Isnard Pricing and Welfare Implications of Attribute-based Regulation: A Study of CAFE Standards with Footprint Considerations

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071012

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100615