JP4963896B2 - 撥水処理剤および撥水処理方法 - Google Patents

撥水処理剤および撥水処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、撥水処理剤および撥水処理方法、詳しくは、基材の撥水処理に用いられる撥水処理剤および撥水処理方法に関する。
近年、水に対して著しい撥水性を示す超撥水性の塗料が各種提案されており、例えば、無機または有機の微粒子、カップリング剤、バインダ樹脂および溶剤を含有するはっ水塗料が、接触角140°以上の超撥水性を示し、このようなはっ水塗料を、例えば、各種のアンテナやケーブルなどの屋外に設置される構造物に塗布すれば、その優れた超撥水性により、水濡れ、汚れ、腐食、さらには、雪氷の付着を防止できることが記載されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、例えば、自動車のサイドミラーに用いられる撥水処理剤には、とりわけ、付着した水滴を容易に除去することのできる水滴除去性、すなわち、低い転落角(基材に水滴を静置させ、その基材を徐々に傾斜させたときに、水滴が転落し始める時の基材の角度)を有する撥水処理剤が望まれている。
特開平11−029722号公報
しかし、特許文献1に記載のはっ水塗料では、基材に、高い接触角を付与することはできても、転落角を十分に低減することができず、さらに、長期にわたって、優れた撥水性を付与することもできない。
本発明の目的は、高い接触角、かつ、低い転落角を同時に付与しながら、長期にわたりこれらの撥水性を発揮し続けることのできる優れた耐久性を付与できる撥水処理剤、および、撥水処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の撥水処理方法は、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒および酸を含有する撥水処理剤であって、前記反応性シリコーンの配合量が、前記撥水処理剤の総量100重量部に対して、0.001〜10重量部である前記撥水処理剤を、基材に塗布する工程、および、前記撥水処理剤が塗布された基材を、有機溶剤で処理する工程を備えていることを特徴としている。
また、本発明の撥水処理方法では、さらに、前記撥水処理剤が塗布された基材を、水で処理する工程を備えていることが好適である。
また、本発明の撥水処理方法では、前記撥水処理剤が、さらに、カップリング剤を含有していることが好適である。
また、本発明の撥水処理方法では、前記反応性シリコーンが、アミノ変性シリコーンであることが好適である。
また、本発明の撥水処理方法では、前記反応性シリコーンは、25℃での粘度が500mm/s以上であることが好適である。
また、本発明の撥水処理剤は、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、アルコキシシラン、溶媒および酸を含有する前記撥水処理剤であって、前記反応性シリコーンの配合量が、前記撥水処理剤の総量100重量部に対して、0.001〜10重量部であることを特徴としている。
本発明の撥水処理剤は、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒および酸を含有している。そのため、本発明の撥水処理剤を基材に塗布すれば、基材に、高い接触角、かつ、低い転落角を付与することができ、長期にわたりこれらの撥水性を発揮し続けることのできる優れた耐久性を付与することができる。
また、本発明の撥水処理方法は、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒および酸を含有する撥水処理剤を基材に塗布する工程を備えている。そのため、高い接触角、かつ、低い転落角が付与された基材を得ることができる。また、長期にわたりこれら撥水性能を発揮し続けることができる優れた耐久性を有する基材を、得ることができる。
本発明の撥水処理剤は、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒および酸を含有している。
微粒子としては、特に限定されず、例えば、無機微粒子や有機微粒子などが挙げられる。
無機微粒子としては、例えば、超微粒子状無水シリカ、シラス、石英ガラスなどのケイ酸系微粒子、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタンなどの金属系微粒子などが挙げられる。
有機微粒子としては、例えば、ポリメタクリル酸メチルなど架橋重合体などが挙げられる。
これら微粒子は、単独または併用して用いることができ、好ましくは、超微粒子状無水シリカが用いられる。
これら超微粒子状無水シリカのなかでも、予め表面に疎水処理がなされているものが好ましく用いられ、このような予め疎水処理がなされた超微粒子状無水シリカは、市販品として入手可能であり、例えば、アエロジルR976、アエロジルR976S、アエロジルR812、アエロジルR812S、アエロジルRY300、アエロジルRX300(以上、日本アエロジル社製)、HDK H18(旭化成ワッカーシリコーン社製)などが挙げられる。予め疎水処理がなされた超微粒子状無水シリカを用いることで、予め疎水処理がなされていない親水性のシリカ(表面にOH基を有するシリカ)を用いるよりも、作業性および経済性の向上を図ることができる。
また、微粒子は、その平均粒子径、より具体的には、1次平均粒子径が、例えば、10nm未満、好ましくは、5〜8nmである。1次平均粒子径が上記範囲を上回ると、透明性が低下してしまい、視界不良など、透明性を確保できる撥水処理剤として用いることができない場合がある。
なお、1次平均粒子径とは、凝集状態にある見掛けの粒子径ではなく、その凝集状態における微粒子群中の1つ1つの1次粒子の平均粒子径を意味する。すなわち、微粒子は、実際には、複数の1次粒子が凝集して(つまり、互いにくっつき合って)、見掛け上、粉体を形成しているが、1次平均粒子径とは、そのような粉体の見掛けの粒子径ではなく、粉体を形成する1つ1つの1次粒子の平均粒子径を意味する。このような1次平均粒子径は、粒子が小さいために、その粒子径を確認するには、電子顕微鏡観察が唯一の直接的方法となっており、具体的には、例えば、電子顕微鏡観察によって得られる観察像を、パーソナルコンピュータに読み込み、コンピューターノギスによって、3000個以上の粒子を測定し、その平均径を求めることにより算出することができる。
反応性シリコーンとしては、特に限定されず、例えば、ジメチルポリシロキサンなどのオルガノポリシロキサンの側鎖および/または末端に、反応性基が導入されている反応性シリコーンである。反応性基の導入位置により、側鎖型、両末端型、片末端型、側鎖両末端型などに分類されるが、本発明においては、いずれをも用いることができ、その目的および用途によって、適宜選択される。
反応性シリコーンに導入される反応性基としては、例えば、アミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、カルビノール基、メルカプト基、フェノール基などが挙げられる。これら反応性基は、単独または2種以上併用して導入されていてもよい。
これら反応性基のうち、好ましくは、アミノ基が挙げられる。アミノ基が導入されるアミノ変性シリコーンであれば、その他の変性シリコーンに比べて、優れた耐久性を付与することができる。
アミノ変性シリコーンは、市販品として入手可能であり、例えば、信越化学工業社のカタログ(2002年2月版、第4〜7頁)に記載されている反応性シリコーンオイルシリーズ、例えば、旭化成ワッカーシリコーン社のカタログ(2002年1月版、第9および10頁)に記載されている変性オイルシリーズ、例えば、東レ・ダウコーニング・シリコーン社のカタログ(1999年9月版、第13および14頁)に記載されている変性シリコーンオイルシリーズなどが挙げられる。
より具体的には、アミノ変性シリコーンとしては、上記のうち、例えば、KF−8010、X−22−161A、X−22−161B、X−22−1660B−3、KF−8008、KF−8012、KF−393、KF−859、KF−860、KF−861、KF−867、KF−869、KF−880、KF−8002、KF−8004、KF−8005、KF−858、KF−864、KF−865、KF−868、KF−8003、X−22−3939A、X−22−3908A(以上、信越化学工業社製)、ワッカーL−652、ワッカーL−653、ワッカーL−655、ワッカーL−656、ワッカーフィニッシュWR1100、ワッカーフィニッシュWR1200、ワッカーフィニッシュWR1300、ワッカーフィニッシュWR1600、ワッカーフィニッシュWT1250、ワッカーフィニッシュWT1650(以上、旭化成ワッカーシリコーン社製)、BY−16−872、SF−8417(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)などが挙げられる。
また、エポキシ基が導入されたエポキシ変性シリコーンとしては、例えば、KF−105(信越化学工業社製)など、カルボキシル基が導入されたカルボキシル変性シリコーンとしては、例えば、X−22−3701E(信越化学工業社製)など、カルビノール基が導入されたカルビノール変性シリコーンとしては、例えば、X−22−160AS(信越化学工業社製)など、メルカプト基が導入されたメルカプト変性シリコーンとしては、例えば、XS−22−164A(信越化学工業社製)など、フェノール基が導入されたフェノール変性としては、例えば、X−22−1821(信越化学工業社製)などが挙げられる。
また、上記した反応性シリコーンの25℃での粘度は、例えば、500mm/s以上、好ましくは、650〜50000mm/sである。
また、上記した反応性シリコーンの官能基当量は、例えば、300〜10000、好ましくは、1000〜5000であり、より具体的には、アミノ変性シリコーンのアミン当量が、例えば、300〜8000、好ましくは、1000〜4000である。
溶媒としては、特に限定されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類、例えば、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコール類、例えば、石油系溶媒などが挙げられる。これら溶媒は、単独または併用して用いることができ、好ましくは、アルコール類が用いられる。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸、例えば、酢酸、ギ酸などの有機酸などが挙げられる。これら酸は、単独または併用して用いることができる。
また、本発明の撥水処理剤は、さらに、カップリング剤を含有していてもよい。
カップリング剤としては、特に限定されず、例えば、シランカップリング剤、チタンカップリング剤などが挙げられ、好ましくは、フッ素系シランカップリング剤が挙げられる。フッ素系シランカップリング剤を用いれば、その他のカップリング剤を用いるよりも、水滴の接触角を向上させることができる。
フッ素系シランカップリング剤としては、例えば、一般式(1)で示されるフルオロアルキルシラン化合物が挙げられる。
Figure 0004963896
(式中、Yは炭素数2〜12のフッ素化アルキル基を、Rは炭素数2〜4のアルキレン基を、Xは、同一または相異なって、炭素数1〜4のアルコキシ基、塩素原子または炭素数1〜4のアルキル基のいずれかを示す。但し、Xは、すべてがアルキル基である場合を除く。)
より具体的には、例えば、CFCFCHCHSi(OC)、CF(CF)CHCHSi(OC)、CF(CF)CHCHSi(OC)、CF(CF)CHCHSiCH(OC)、CF(CF)CHCHSiCH(OC)、CF(CF)CHCHSi(OCH)、CF(CF)CHCHSi(OC)、CF(CF)CHCHSiCH(OC)、CF(CF)CHCHSi(OC)、CF(CF)CHCHSi(OCH)、CF(CF)CHCHSiCH(OC)などのパーフルオロアルキルアルキレンアルコキシシラン化合物が挙げられる。
フッ素系シランカップリング剤は、市販品として入手可能であり、例えば、東芝GEシリコーン社製のカタログ(2004年3月版、第1〜3頁)に記載されているフルオロアルキルシラン(フッ素シラン)シリーズ、例えば、信越化学工業社製のカタログ(2002年9月版、第5頁)に記載されているシランカップリング剤(KBMシリーズ)などが挙げられる。
より具体的には、例えば、TSL8257、TSL8233、XC95−A9715(以上、東芝GEシリコーン社製)、KBM―7803(信越化学工業社製)などが挙げられる。
これらカップリング剤は、単独または併用して用いることができる。
これらカップリング剤を含有すれば、酸により、カップリング剤の加水分解を促進されて、微粒子および反応性シリコーンとカップリング剤との強固な結合を形成させることができる。
そして、本発明の撥水処理剤を得るには、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒、酸および必要によりカップリング剤を、適宜配合すればよく、例えば、上記各成分を配合した後、超音波または高速乱流エネルギなどにより、平均粒子径が10nm未満の微粒子を分散させながら、残余の成分と混合分散させる。
各成分の配合割合は、得られる撥水処理剤の総量100重量部に対して、平均粒子径が10nm未満の微粒子が、例えば、0.01〜10重量部、好ましくは、0.1〜5重量部、反応性シリコーンが、例えば、0.001〜10重量部、好ましくは、0.005〜5重量部、酸が、例えば、0.0001〜1重量部、好ましくは、0.001〜0.2重量部、必要により配合されるカップリング剤が、例えば、0.001〜10重量部、好ましくは、0.01〜5重量部であり、その残量が溶媒となるように、適宜選択される。とりわけ、反応性シリコーンの配合割合が上記範囲を超える場合には、超撥水性能が低下する場合があり、上記範囲に満たない場合には、耐久性が低下する場合がある。
なお、本発明の撥水処理剤には、本発明の効果を阻害しない範囲において、通常添加される、例えば、粘度調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防錆剤、香料、着色剤などの添加剤を適宜配合してもよい。
なお、このようにして得られる撥水処理剤は、その2次平均粒子径が、例えば、50nm以下、好ましくは、10〜30nmで、その頻度分布の半値幅が、例えば、20nm以下、好ましくは、2〜15nmの微粒子の分散体として調製される。得られた撥水処理剤の2次平均粒子径が、50nmを超えると、透明性が低下して、水との接触性が低下する場合がある。
なお、この2次平均粒子径は、上記した1次平均粒子径と異なり、分散後の微粒子の凝集状態(見掛け)の平均粒子径であって、例えば、光子相関法(PCS)、装置としては、シスメック社製ゼータサンザーシリーズ3000HSなどによって測定することができる。
また、得られた撥水処理剤の頻度分布の半値幅が、20nmを超えると、例えば、基材がミラーである場合には、ミラーの表面を処理した時に、均一な膜厚を得ることができず、透明性が低下する場合がある。なお、この分散粒度の半値幅も、2次平均粒子径と同様に、例えば、光子相関法(PCS)、装置としては、シスメック社製ゼータサンザーシリーズ3000HSによって測定することができる。
そして、このようにして得られた、撥水処理剤により、基材を撥水処理するには、上記により調製した撥水処理剤を基材に塗布する。
基材としては、水に濡れたときに撥水性が要求されるものであれば特に限定されず、例えば、雨水のかかる屋外で用いられる部材、例えば、建造物の壁、窓、屋根、自動車のサイドミラー、路上のカーブミラーなどのミラー、自動車のフロントガラスなどのガラスなどが挙げられる。
基材に対する塗布は、特に限定されず、例えば、本発明の撥水処理剤をスポンジに含浸させて、そのスポンジで、基材を擦るなど、適宜公知の方法が用いられる。なお、塗布方法は、その他、例えば、刷毛塗り、スプレーコーティングなど、その目的および用途により適宜選択することができる。なお、塗布後は、常温乾燥させ、必要により、余剰の撥水処理剤を拭き取ればよい。
そして、本発明の撥水処理方法は、平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒および酸を含有する撥水処理剤を基材に塗布するので、基材に撥水性を付与して、高い接触角、かつ、低い転落角が付与された基材を得ることができる。また、長期にわたりこれら撥水性能を発揮し続けることができる優れた耐久性を有する基材を、得ることができる。
また、本発明の撥水処理方法において、上記した塗布後に、さらに、撥水処理剤が塗布された基材を、有機溶剤で処理することもできる。
有機溶剤としては、上記した溶媒と同様のものが挙げられ、好ましくは、アルコール類が挙げられる。
塗布された基材に対する処理は、特に限定されず、例えば、撥水処理剤が塗布された基材を、5秒〜180分、有機溶剤中に浸漬する方法、例えば、撥水処理剤が塗布された基材に、有機溶剤を塗布した後、必要により拭き取る方法、例えば、撥水処理剤が塗布された基材に、有機溶剤をスポイトにより滴下したり、スプレーにより吹き付ける方法などが挙げられる。
このように、さらに、撥水処理剤が塗布された基材を、有機溶剤で処理することにより、得られる基材の耐久性を、より一層向上させることができる。
さらにまた、本発明の撥水処理方法において、上記撥水処理剤が塗布され、有機溶剤で処理した基材を、水で処理することもできる。
撥水処理剤が塗布され、有機溶剤で処理した基材に対する処理は、特に限定されず、例えば、撥水処理剤が塗布され、有機溶剤で処理した基材を、水中に、10秒〜180分、浸漬する方法、例えば、撥水処理剤が塗布され、有機溶剤で処理した基材に、水を、例えば、そのまま管(ホース)から連続的に噴射する方法、または、シャワー状や霧状で連続的に噴霧(シャワーリング)する方法などが挙げられる。
そのまま管(ホース)から連続的に噴射する方法では、例えば、基材1cm当たり、水が0.1〜50ml/秒の流量となるように、設定する。
シャワー状や霧状で連続的に噴霧(シャワーリング)する方法では、例えば、基材1cm当たり、シャワー状で水が0.1〜50ml/秒の流量と、霧状で水が0.1〜50ml/秒の流量となるように、設定する。
好ましくは、シャワー状で連続的に噴霧する方法が挙げられる。
シャワー状で連続的に噴霧すれば、処理後の基材の表面に生じる干渉縞の発生を防止でき、基材の表面を均一なものとすることができる。
このように、さらに、有機溶剤で処理した基材を、水で処理することにより、得られる基材の表面の耐久性を、より一層向上させることができる。
なお、上記説明では、撥水処理剤が塗布された基材を、有機溶剤で処理した後、水で処理したが、撥水処理剤が塗布された基材を、有機溶剤で処理せず、直接水で処理することもできる。
以下に、実施例および比較例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、これら実施例および比較例に何ら限定されるものではない。
実施例1
・アエロジルR976S 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 1.00重量%
・KF―861 0.05重量%
粘度3500mm/s(25℃) アミン当量2000 信越化学工業社
・TSL8233 フッ素シラン 東芝GEシリコーン社 0.01重量%
・98%硫酸 0.005重量%
・イソプロピルアルコール 98.9395重量%
上記組成において、各成分をイソプロピルアルコールに配合して、これを超音波分散機(日本精機社 F―5型 出力150W)を用いて30分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
実施例2
・アエロジルR812S 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 5.00重量%
・KF―880 0.3重量%
粘度650mm/s(25℃) アミン当量1800 信越化学工業社
・99%酢酸 0.2重量%
・エチルアルコール 94.5重量%
上記組成において、各成分をエチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(SMT COMPANY製 ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH-600s 出力600W)を用いて20分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
実施例3
・アエロジルRY300 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 3.00重量%
・KF―8002 0.50重量%
粘度1100mm/s(25℃) アミン当量1700 信越化学工業社
・KBM―3103C アルコキシシラン 信越化学工業社 0.02重量%
・99%ギ酸 0.03重量%
・メチルアルコール 96.45重量%
上記組成において、各成分をメチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(SMT COMPANY製 ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH-600s 出力600W)を用いて80分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
実施例4
・HDK H18 2.00重量%
1次平均粒子径10nm 旭化成ワッカーシリコーン社
・X―22―3908A 0.1重量%
粘度10000mm/s(25℃) アミン当量2200
アミノポリエーテル変性シリコーン 信越化学工業社
・35%塩酸 0.20重量%
・エチルアルコール 97.7重量%
上記組成において、各成分をエチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(日本精機社 F―5型 出力150W)を用いて20分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
実施例5
・アエロジルR812 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 0.80重量%
・BY-16-872 0.005重量%
粘度18000mm/s(25℃) アミン当量1800
東レ・ダウコーニング・シリコーン社
・99%ギ酸 0.020重量%
・メチルアルコール 99.175重量%
上記組成において、各成分をメチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(SMT COMPANY製 ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH-600s 出力600W)を用いて80分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
実施例6
・アエロジルRX300 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 4.30重量%
・X―22―3701E 0.05重量%
粘度2000mm/s(25℃) カルボキシル当量4000
カルボキシ変性シリコーン 信越化学工業社
・35%塩酸 0.20重量%
・エチルアルコール 95.45重量%
上記組成において、各成分をエチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(日本精機社 F−5型 出力150W)を用いて20分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
比較例1
・アエロジルR812S 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 3.00重量%
・KF96―3000cs 0.80重量%
粘度3000mm/s(25℃) ジメチルシリコーンオイル 信越化学工業社
・99%酢酸 0.05重量%
・エチルアルコール 96.15重量%
上記組成において、各成分をエチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(SMT COMPANY製 ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH-600s 出力600W)を用いて20分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
比較例2
・アエロジルR976S 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 1.00重量%
・ルトナールA25 0.05重量%
BASF JAPAN社 粘度20000mm/s(25℃)
ポリビニルアルキルエーテル樹脂
・99%ギ酸 0.08重量%
・メチルアルコール 98.87重量%
上記組成において、各成分をメチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(SMT COMPANY製 ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH-600s 出力600W)を用いて80分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
比較例3
・HDK H18 2.00重量%
1次平均粒子径10nm 旭化成ワッカーシリコーン社
・日石ポリブテン HV―100 0.50重量%
粘度9500mm/s(25℃) 新日本石油化学社
・99%ギ酸 0.08重量%
・メチルアルコール 97.42重量%
上記組成において、各成分をメチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(SMT COMPANY製 ULTRA SONIC HOMOGENIZER UH-600s 出力600W)を用いて120分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
比較例4
・アエロジルRX300 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 4.00重量%
・KF96―20000cs 0.50重量%
粘度20000mm/s(25℃) ジメチルシリコーンオイル 信越化学工業社
・35%塩酸 0.08重量%
・エチルアルコール 95.42重量%
上記組成において、各成分をエチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(日本精機社 F−5型 出力150W)を用いて20分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
比較例5
・アエロジルRX300 1次平均粒子径7nm 日本アエロジル社 3.00重量%
・35%塩酸 0.20重量%
・エチルアルコール 96.80重量%
上記組成において、各成分をエチルアルコールに配合して、これを超音波分散機(日本精機社 F−5型 出力150W)を用いて20分間混合分散し、撥水処理剤を得た。
評価
1) 接触角測定
実施例1〜6および比較例1〜5の撥水処理剤を、垂直に配置した15cm×15cmのガラスにフィンガースプレーで均一に塗布し、30分間乾燥した。その後、接触角計(協和界面化学社製 CA−S150型)を用いて接触角を測定した。
その結果を、表1に示す。表1における接触角の評価は次の通りとした。
接触角が150度以上のもの ◎
接触角が140度以上150度未満のもの ○
接触角が130度以上140度未満のもの △
接触角が130度未満のもの ×
2) 転落角試験
実施例1〜6および比較例1〜5の撥水処理剤を、垂直に配置した15cm×15cmのガラスにフィンガースプレーで均一に塗布し、30分間乾燥した。その後、転落角計(FTA社製 FTA125動的接触角計)を用いて転落角を測定した。
その結果を、表1に示す。表1における転落角の評価は次の通りとした。
転落角が5度未満のもの ◎
転落角が5度以上10度未満のもの ○
転落角が10度以上15度未満のもの △
転落角が15度以上のもの ×
3) 耐久性試験
実施例1〜6および比較例1〜5を塗布したガラスを、45度に傾け10cmの高さから0.05gの水滴を同じ場所に落し、1000滴落した後の接触角を測定し、これを耐久接触角とした。
また、上記撥水処理剤を塗布した実施例1のガラスに、イソプロピルアルコールをスポイトでガラスの表面に均一に塗布し、その後、30分間乾燥して処理したものを、実施例7として、これの耐久接触角を上記と同様に測定した。
さらにまた、イソプロピルアルコールで処理した実施例7のガラスに、さらに、水を、家庭用シャワーで連続的に、ガラス1cmに対して水の流量が10ml/秒となるように(シャワー流量で600L/時間)、シャワーリングし、その後、30分間乾燥して処理したガラスを、実施例8として、これの耐久接触角を上記と同様に測定した。
その結果を表1に示す。表1における耐久性の評価は次の通りとした。
接触角が150度以上のもの ◎
接触角が140度以上150度未満のもの ○
接触角が130度以上140度未満のもの △
接触角が130度未満のもの ×
Figure 0004963896

Claims (6)

  1. 平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、溶媒および酸を含有する撥水処理剤であって、前記反応性シリコーンの配合量が、前記撥水処理剤の総量100重量部に対して、0.001〜10重量部である前記撥水処理剤を、基材に塗布する工程、および、
    前記撥水処理剤が塗布された基材を、有機溶剤で処理する工程
    を備えていることを特徴とする、撥水処理方法。
  2. さらに、前記撥水処理剤が塗布された基材を、水で処理する工程
    を備えていることを特徴としている、請求項に記載の撥水処理方法。
  3. 前記撥水処理剤が、さらに、カップリング剤を含有していることを特徴とする、請求項1または2に記載の撥水処理方法
  4. 前記反応性シリコーンが、アミノ変性シリコーンであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の撥水処理方法
  5. 前記反応性シリコーンは、25℃での粘度が500mm/s以上であることを特徴とする、請求項1〜のいずれかに記載の撥水処理方法
  6. 平均粒子径が10nm未満の微粒子、反応性シリコーン、アルコキシシラン、溶媒および酸を含有する撥水処理剤であって、
    前記反応性シリコーンの配合量が、前記撥水処理剤の総量100重量部に対して、0.001〜10重量部であることを特徴とする、撥水処理剤
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