JP2981043B2 - 防汚性吸着膜及びその製造方法 - Google Patents

防汚性吸着膜及びその製造方法

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JP2981043B2
JP2981043B2 JP3337318A JP33731891A JP2981043B2 JP 2981043 B2 JP2981043 B2 JP 2981043B2 JP 3337318 A JP3337318 A JP 3337318A JP 33731891 A JP33731891 A JP 33731891A JP 2981043 B2 JP2981043 B2 JP 2981043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防汚性化学吸着膜及び
その製造方法に関するものである。さらに詳しくは、撥
水性、撥油性、防汚性、耐久性などに優れたフッ素系の
防汚性化学吸着単分子膜またはポリマー膜及びその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、基材の表面に水酸基を有するア
ルミニウムやステンレス基材に化学吸着法を用いて単分
子膜が形成できることはすでによく知られている。化学
吸着単分子膜の製造原理は、基材表面の水酸基とクロロ
カーボン系吸着剤のクロロシリル基との脱塩酸反応を用
いて、単分子膜を形成することにある。その製造方法
は、非水溶媒中にクロロシラン系の界面活性剤を溶解さ
せ、この吸着液の中に金属などの基材を浸漬し、脱塩酸
反応によって単分子膜を形成するのである(たとえばU.
S.P-4,673,474 号明細書、 J. Am. Soc.1983, 105, 674
-676 (Sagiv),"Thinsolid Films", 99 (1983) 235-241
(Sagiv),"The American Physical Society"Vol.39, No.
7(1989))。
【0003】一方、アルミニウムやステンレス基板基材
表面を耐熱性、耐候性、耐摩耗性とするため、従来用い
られている方法として、フロロカーボン系の薄膜をコー
ティングする方法がある。この方法は、一般に、Al基
材などの表面をワイヤブラシや化学エッチング等で荒
し、さらにプライマー等を塗布した後、ポリ4フッ化エ
チレン等のフロロカーボン系微粉末をエタノール等に懸
濁させた塗料を塗布し乾燥後、400℃程度で1時間程
度ベーキングをおこない、基材表面にフロロカーボン系
ポリマーを焼き付ける方法が用いられてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
化学吸着膜は、撥水性、撥油性、防汚性、耐久性等に問
題があり、防汚性を目的とした場合実用性のあるもので
はなかった。
【0005】一方、従来のフロロカーボン系コーティン
グ膜製造方法(焼き付け法)では、製造が容易である反
面、フッ元系ポリマーと基材とは単にアンカー効果での
み接着されているに過ぎないため、基材との密着性に限
界があり、ホットプレートや炊飯器などの電化製品や自
動車、産業機器、眼鏡レンズ、鏡等の耐熱性、耐候性、
耐摩耗性コーティング膜を必要とする機械的強度が要求
される機器に用いるフロロカーボン系コーティング膜の
製造方法としては、性能が不十分であった。
【0006】さらに、従来のような塗布法では、ピンホ
ールを発生させないためには、塗膜厚みは最低数十ミク
ロンもの厚膜塗布が必要であったため、透明性に乏しい
ものであった。
【0007】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、透明性、光沢性、撥水性、撥油性、耐久性等に優
れた極薄い薄膜であって、かつピンホール等の欠点のな
い(ピンホールフリー)防汚性化学吸着膜及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の化学吸着膜は、単分子膜からなる防汚性吸
着膜であって、少なくとも表面に活性水素基を含む基材
を、フッ素基とクロロシリル基を分子内に含む吸着剤を
含有した非水系溶媒に接触させて、前記活性水素基とク
ロロシリル基の間で脱塩化水素反応を起こさせ、次いで
非水系有機溶媒を用いて前記基材上に残った未反応吸着
剤を洗浄除去し、さらに基材表面と反応した吸着膜前駆
体中のクロロシリル基を水分と反応させて形成された
とを特徴とする。
【0009】また本発明の別の防汚性吸着膜は、ポリマ
ー膜からなる防汚性吸着膜であって、少なくとも表面に
活性水素基を含む基材を、フッ素基とクロロシリル基を
分子内に含む吸着剤を含有した非水系溶媒に接触させ
て、前記活性水素基とクロロシリル基の間で脱塩化水素
反応を起こさせ、次いで基材表面に残った吸着膜前駆体
中のクロロシリル基を水分と反応させて作成されたこと
を特徴とする。前記単分子膜及びポリマー膜からなる防
汚性吸着膜においては、基材がセラミックス、ガラス、
プラスチック、窯業製品、石材から選ばれる少なくとも
一つであることが好ましい。
【0010】次に本発明の防汚性吸着単分子膜の製造方
法は、単分子膜からなる防汚性吸着膜の製造方法であっ
て、表面に活性水素基を含む基材を、フッ素基とクロロ
シリル基を分子内に含む吸着剤を含有した非水系溶媒に
接触させて、前記活性水素基とクロロシリル基の間で
塩化水素反応を起こさせ、次いで非水系有機溶媒を用い
て前記基材上に残った未反応吸着剤を洗浄除去し、さら
基材表面と反応した吸着膜前駆体中のクロロシリル基
を水分と反応させる工程を含むことを特徴とする。
【0011】次に本発明の防汚性吸着ポリマー膜の製造
方法は、ポリマー膜からなる防汚性吸着膜の製造方法で
あって、表面に活性水素基を含む基材を、フッ素基とク
ロロシリル基を分子内に含む吸着剤を含有した非水系溶
媒に接触させて、前記活性水素基とクロロシリル基の間
脱塩化水素反応を起こさせ、次いで基材表面に残った
吸着膜前駆体中のクロロシリル基を水分と反応させる工
程を含むことを特徴とする。
【0012】前記本発明の製造方法においては、表面に
水酸基、アミノ基、イミノ基から選ばれる少なくとも一
つの基を含む基材であることが好ましい。また前記本発
明の製造方法においては、基材が予め表面を酸素を含む
プラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性化したプ
ラスチックであることが好ましい。
【0013】さらに前記本発明の製造方法においては、
吸着剤がCF3 −(CF2 n −(R)m −SiXp
3-p (nは0または整数、Rはアルキル基、ビニル
基、エチニル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置換
基、mは0又は1、XはH,アルキル基,アルコキシル
基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アルコキシ基の置
換基、pは0、1または2)であることが好ましい。
【0014】
【作用】前記本発明の構成によれば、基材の表面にフッ
素基を含む化学吸着膜が前記基材表面と共有結合して形
成されているので、極薄で均一厚さであり、しかもピン
ホールもなく(ピンホールフリー)、耐熱性、耐久性等
に優れた化学吸着膜とすることができる。この化学吸着
膜はフッ素基を含んでいるので防汚性、撥水性、撥油性
などにも優れている。
【0015】本発明においては、化学吸着膜は単分子膜
またはポリマー膜いずれであっても使用できる。また本
発明においては、基材が、セラミックス、ガラス、プラ
スチック、窯業製品、石材から選ばれる少なくとも一つ
であるでことが好ましい。とくに本発明の化学吸着膜は
ナノメーター(nm)レベルの薄さであるので、透明性
に優れ、基材としてガラスや窯業製品に応用することが
とくに好ましい。たとえば、レンズ、鏡、ブラウン管、
蛍光管、タッチパネル、ランプカバー、シャンデリア、
光学フィルター、VDTフィルター、コップ、花瓶、蛍
光管、カバーフィルムナド各種の物品をいう。もちろ
ん、基材として金属、セラミックス、ガラス、プラスチ
ックなどに応用しても、これらの材料に優れた防汚性、
撥水性、撥油性、耐熱性、耐久性等を付与できる。
【0016】次に、本発明の化学吸着膜の第1番目の製
造方法の構成によれば、防汚性を有する吸着膜を効率良
く合理的に製造できる。すなわち非水系有機溶媒を用い
て前記基材上に残った未反応吸着剤を洗浄除去するの
で、均一な厚さの単分子膜を製造できる。
【0017】次に、本発明の化学吸着膜の第2番目の製
造方法の構成によれば、未反応吸着剤を洗浄除去する工
程がないので、第1番目の製造方法に比べてやや厚いポ
リマーの吸着膜が製造できる。
【0018】また、基材が表面に水酸基、アミノ基、イ
ミノ基から選ばれる少なくとも一つの基を含むという好
ましい構成によれば、これらの基はクロロシリル基を分
子内に含む吸着剤と反応しやすい活性水素基であるた
め、化学吸着単分子膜を高密度に形成することができ
る。
【0019】また、基材が予め表面を酸素を含むプラズ
マまたはコロナ雰囲気で処理して親水性化したプラスチ
ックを用いると、同様に化学吸着単分子膜を高密度に形
成することができる。
【0020】さらに、吸着剤がCF3 −(CF2 n
(R)m −SiXp Cl3-p (nは0または整数、Rは
アルキル基、ビニル基、エチニル基、シリコン若しくは
酸素原子を含む置換基、mは0又は1、XはH,アルキ
ル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基又は含フッ
素アルコキシ基の置換基、pは0、1または2)である
という本発明方法の好ましい構成によれば、さらに優れ
た防汚性、撥水性、撥油性、耐熱性、耐久性等を付与で
きる。
【0021】
【実施例】本発明に使用できる基材としては、例えばセ
ラミックス、ガラス、プラスチック、窯業製品、石材、
又は表面を親水化したプラスチックのように親水性では
あるが水酸基(−OH)を含む割合が少ない基材が挙げ
られる。またアミノ基(−NH2 )やイミノ基(=N
H)を含むプラスチック、塗膜、繊維、布帛、毛皮、皮
革などであってもよい。
【0022】本発明の防汚性被膜は、基材表面に存在す
る親水性基とクロロシリル基とが化学吸着反応するた
め、基材表面に活性水素を有するか付与した基材が好ま
しい。また、プラスチックの様な表面に酸化膜を持たな
い物質であれば、予め表面を酸素を含むプラズマ雰囲気
中で、例えば100Wで20分処理若しくはコロナ処理
して親水性化即ち表面に水酸基を導入しておけばよい。
もっとも、ポリアミド樹脂やポリウレタン樹脂の場合
は、表面にイミノ基(=NH)が存在しているため、と
くに表面処理を必要としない。その理由は、基材のイミ
ノ基(=NH)の水素と化学吸着剤のクロロシリル基
(−SiCl)とが脱塩化水素反応し、シロキサン結合
(−SiO−)を形成するからである。
【0023】本発明で使用できる吸着剤の非水系溶媒に
対する濃度は、用いるクロロシリル基を含む吸着剤或は
溶媒の種類によって異なるが、1重量パーセント程度溶
解した溶液(吸着溶液)を使用できる。この吸着溶液に
基材を30分間程度浸漬すると、基材表面の活性水素基
(水酸基、アミノ基、イミノ基等)が多少とも存在する
と、表面で脱塩酸反応が生じ、化学吸着剤が基材表面に
吸着する。そこで非水系溶液を用いて未反応物を洗浄除
去すると、防汚性の化学吸着膜が得られる。もっとも、
吸着溶液中の化学吸着剤の濃度が極めて低い場合は、非
水系溶液による洗浄除去処理は必ずしも必要ない。この
場合には、化学吸着された防汚性のポリマー膜が得られ
る。
【0024】表層膜を形成するフロロカーボン基とクロ
ロシラン基とを含む化学吸着剤は、CF3 −(CF2
n −(R)m −SiXp Cl3-p (但しnは0または整
数、好ましくは1〜22の整数、Rはアルキル基、ビニ
ル基、エチニル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置
換基、mは0又は1、XはH,アルキル基,アルコキシ
ル基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アルコキシ基の
置換基、pは0、1または2)を用いることが可能であ
る。このフッ素とクロロシリル基とを含む化合物を用い
ると、撥水性、撥油性、防汚性及び滑性等が付与される
ため好ましい。
【0025】表層膜を形成するための他の化学吸着剤と
しては、たとえば次のような化学吸着剤も使用できる。 CF3 −(CH2 r SiXp Cl3-p ,CF3 (CF
2 s O(CH2 t SiXp Cl3-p ,CF3 (CF
2 u −Si(CH3 2 (CH2 v −SiXp Cl
3-p ,CF3 COO(CH2 w SiXp Cl3-p (但し、好ましい範囲してrは1〜25、sは0〜1
2、tは1〜20、uは0〜12、vは1〜20、wは
1〜25を示す。) 前記の吸着剤に加えて、下記の具体的吸着剤を挙げる。 CF3 CH2 O(CH2 15SiCl3 ,CF3 (CF
2 2 Si(CH3 2 (CH2 15SiCl3 ,CF
3 (CF2 6 Si(CH3 2 (CH2 9 SiCl
3 ,CF3 COO(CH2 15SiCl3 本発明は下記の用途など広く適用できる。 (a)基材の例;基材がセラミックスまたはプラスチッ
ク、木材、石材からなる材料に適用できる。表面は塗料
などで塗装されていても良い。 (b)セラミックス製刃物の例:包丁、鋏、ナイフ、カ
ッター、彫刻刀、剃刀、バリカン、鋸、カンナ、ノミ、
錐、千枚通し、バイト、ドリルの刃、ミキサーの刃、ジ
ュ−サ−の刃、製粉機の刃、芝刈り機の刃、パンチ、押
切り、または手術用メス等。 (c)窯業製品の例:陶磁器製、ガラス製、セラミック
ス製またはほうろうを含む製品等。例えば衛生陶磁器
(例えば便器、洗面器、風呂等)、食器(例えば、茶
碗、皿、どんぶり、湯呑、コップ、瓶、コーヒー沸かし
容器、鍋、すり鉢、カップ等)、花器(水盤、植木鉢、
一輪差し等)、水槽(養殖用水槽、鑑賞用水槽等)、化
学実験器具(ビーカー、反応容器、試験管、フラスコ、
シャーレ、冷却管、撹拌棒、スターラー、乳鉢、バッ
ト、注射器)、瓦、タイル、ほうろう製食器、ほうろう
製洗面器、ほうろう製鍋。 (d)鏡の例:手鏡、姿見鏡、浴室用鏡、洗面所用鏡、
自動車用鏡(バックミラー、サイドミラー)、ハーフミ
ラー、ショーウィンドー用鏡、デパートの商品売り場の
鏡等。 (e)セラミックス製成形用部材の例:プレス成形用金
型、注型成形用金型、射出成形用金型、トランスファー
成形用金型、真空成形用金型、吹き込み成形用金型、押
し出し成形用ダイ、インフレーション成形用口金、繊維
紡糸用口金、カレンダー加工用ロールなど。 (f)装飾品の例:時計、宝石、真珠、サファイア、ル
ビー、エメラルド、ガーネット、キャッツアイ、ダイヤ
モンド、トパーズ、ブラッドストーン、アクアマリン、
サードニックス、トルコ石、瑪瑙、大理石、アメジス
ト、カメオ、オパール、水晶、ガラス、指輪、腕輪、ブ
ローチ、ネクタイピン、イヤリング、ネックレス、貴金
属装飾製品、白金、金、銀、銅、アルミ、チタン、錫あ
るいはそれらの合金やステンレス製、メガネフレーム
等。 (g)食品成形用型の例:ケーキ焼成用型、クッキー焼
成用型、パン焼成用型、チョコレート成形用型、ゼリー
成形用型、アイスクリーム成形用型、オーブン皿、製氷
皿等。 (h)セラミックス製、ほうろう製、またはプラスチッ
ク製調理器具の例:鍋、釜、やかん、ポット、フライパ
ン、ホットプレート、焼き物調理用網、油切り、タコ焼
きプレート等。 (i)紙の例:グラビア紙、撥水撥油紙、ポスター紙、
高級パンフレット紙等 (j)樹脂の例:ポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエス
テル、アラミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン、ケイ素樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェン
レンオキサイド等 (k)プラスチック製または塗装面を有する家庭電化製
品の例:テレビジョン、ラジオ、テープレコーダー、オ
ーディオ、CD、冷凍関係機器の冷蔵庫、冷凍庫、エア
コン、ジューサー、ミキサー、扇風機の羽根、照明器
具、文字盤、パーマ用ドライヤー等。 (l)セラミックス、プラスチック製スポーツ用品の
例:スキー、釣竿、棒高跳び用のポール、ボート、ヨッ
ト、ジェットスキー、サーフボード、ゴルフボール、ボ
ーリングのボール、釣糸、魚網、釣り浮き等。 (m)乗り物部品に適用する例: (1) ABS樹脂:ランプカバー、インストルメントパネ
ル、内装部品、オートバイのプロテクター (2) セルロースプラスチック:自動車のマーク、ハンド
ル (3) FRP(繊維強化樹脂):外板バンパー、エンジン
カバー (4) フェノール樹脂:ブレーキ (5) ポリアセタール:ワイパーギヤ、ガスバルブ、キャ
ブレター部品 (6) ポリアミド:ラジエータファン (7) ポリアリレート:方向指示レンズ、計器板レンズ、
リレーハウジング (8) ポリブチレンテレフタレート:リヤエンド、フロン
トフェンダ (9) ポリアミノビスマレイミド:エンジン部品、ギヤボ
ックス、ホイール、サスペンジョンドライブシステム (10)メタクリル樹脂はランプカバーレンズ、計器板とカ
バー、センターマーク (11)ポリプロピレンはバンパー (12)ポリフェニレンオキシド:ラジエーターグリル、ホ
イールキャップ (13)ポリウレタン:バンパー、フェンダー、インストル
メントパネル、ファン (14)不飽和ポリエステル樹脂:ボディ、燃料タンク、ヒ
ーターハウジング、計器板 (n)プラスチック製または塗装面を有する事務用品の
例:万年筆、ボールペン、シャ−プペンシル、筆入れ、
バインダー、机、椅子、本棚、ラック、電話台、物差
し、製図用具等。 (o)建材の例:屋根材、外壁材、内装材。屋根材とし
て窯瓦、スレート瓦など。外壁材としては木材(加工木
材を含む)、モルタル、コンクリート、窯業系サイジン
グ、レンガ、石材、プラスチック材料等など。内装材と
しては木材(加工木材を含む)、プラスチック材料、紙
など。 (p)石材の例:花コウ岩、大理石、みかげ石等。たと
えば建築物、建築材、芸術品、置物、風呂、墓石、記念
碑、門柱、石垣、歩道の敷石など。
【0026】以下に実施例と模式図である図1〜図2を
用いて順に説明する。なお以下の実施例においては、と
くに記載していない限り%は重量%を意味する。 実施例1 フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む化学吸着剤とし
てCF3 (CF2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、
非水系の混合溶媒に2%の濃度で溶解して吸着液を調整
した。混合溶媒は、80%n−ヘキサデカン、12%四
塩化炭素、8%クロロホルムの組成からなる溶液を作成
した。次に、加工の終了したガラスを実像面側として有
するドアミラーの鏡の部分を有機溶媒(フレオン11
3)で洗浄した後、この鏡を2時間程度前記吸着溶液に
浸漬した。
【0027】鏡の表面1には水酸基2が多数含まれてい
るので(図1(a))、フッ化炭素基及びクロロシラン
基を含む物質のクロロシリル基(−SiCl)と、鏡の
表面1の水酸基(−OH)とが脱塩化水素反応し鏡表面
全面に亘り次式(化1)に示す結合が形成される。
【0028】
【化1】
【0029】次に非水系溶液であるフレオン113で基
材表面を洗浄し、未反応化学吸着剤を洗浄・除去した。
次いで水と接触させるか、または空気中にさらして空気
中の水分と反応させることにより、前記式(化1)のク
ロル基を水酸基に変えた。この反応を次式(化2)に示
す。
【0030】
【化2】
【0031】次に、乾燥すると次式(化3)に示すよう
に水酸基が互いに脱水反応してシロキサン結合が形成さ
れる。なお乾燥は常温でも加熱でもよい。
【0032】
【化3】
【0033】この結果を図1(b)に示す。フッ素を含
む単分子膜2が鏡の表面と化学結合した状態で、鏡のガ
ラス1表面にシロキサン結合を介して化学吸着単分子膜
2が一層形成できた。この化学吸着単分子膜2の膜厚
は、分子構造からおよそ15オングストローム(1.5
nm)である。なお、単分子膜はきわめて強固に化学結
合しているので、全く剥離することがなかった。
【0034】なおここで未反応化学吸着剤を洗浄・除去
する工程を省くと、化学吸着されたポリマー膜が形成で
きた。この鏡を用い実使用を試みたが、処理しないもの
に比べ汚物の付着を大幅に低減でき、またたとえ付着し
た場合にも布等でこする程度で簡単に除去できた。ま
た、このとき、ガラス表面に傷は全く付かなかった。ま
た、油脂分汚れでも除去は水洗のみで可能であった。
【0035】なお、本実施例ではドアミラーの鏡部分だ
けを処理した例を示したが、ドアミラー全体を同様に化
学吸着単分子膜処理しても鏡表面の防汚効果は同じであ
り、さらにドアミラーのフレーム部分にも防汚効果が現
われ、簡単に汚れを拭い取れた。
【0036】実施例2 フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む化学吸着剤とし
てCF3 (CF2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、
非水系の混合溶媒であるフレオン113に2%の濃度で
溶解して吸着液を調整した。次に、加工の終了したナイ
ロン−6樹脂成形物を有機溶媒(フレオン113)で洗
浄した後、この樹脂成形物を2時間程度前記吸着溶液に
浸漬した。ナイロン−6樹脂成形物の表面11にはイミ
ノ基(=NH)12が存在しているので(図2
(a))、前記化学吸着剤のクロロシリル基(−SiC
l)と、このイミノ基(=NH)とが脱塩化水素反応し
成形物全面に亘り次式(化4)に示す結合が形成され
る。
【0037】
【化4】
【0038】次に非水系溶液であるフレオン113で基
材表面を洗浄し、未反応化学吸着剤を洗浄・除去した。
次いで水と接触させるか、または空気中にさらして空気
中の水分と反応させることにより、前記式(化4)のク
ロル基を水酸基に変えた。この反応を次式(化5)に示
す。
【0039】
【化5】
【0040】次に、乾燥すると次式(化6)に示すよう
に水酸基が互いに脱水反応してシロキサン結合が形成さ
れる。なお乾燥は常温でも加熱でもよい。
【0041】
【化6】
【0042】この結果を図2(b)に示す。フッ素を含
む単分子膜12が鏡の表面と化学結合した状態で、樹脂
成形物11表面に−SiN−結合を介して化学吸着単分
子膜12が一層形成できた。この化学吸着単分子膜12
の膜厚は、分子構造からおよそ15オングストローム
(1.5nm)である。なお、単分子膜はきわめて強固
に化学結合しているので、全く剥離することがなかっ
た。
【0043】この樹脂成形物基材は実施例1と同様、撥
水性、撥油性、防汚性、耐久性などに優れたものであっ
た。なお前記において未反応化学吸着剤を洗浄・除去す
る工程を省くと、化学吸着されたポリマー膜が形成でき
た。
【0044】実施例3 高分子基体として縦横各5cmで厚み0.3cmのポリカー
ボネート基板を用い、UVドライ・ストリッパー(UV
−1、サムコインターナショナル製)中で酸素流量1l
/minの条件で酸素プラズマ処理を10分間施して表
面を酸化処理した後、フッ化アルキル基を含むクロロシ
ラン系界面活性剤としてヘプタデカフルオロデシルトリ
クロロシランを用い、濃度10-2mol /lのフレオン1
13溶液に窒素雰囲気下室温で60分間浸漬し、引き続
いて未反応のヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラ
ンをフレオン113で洗浄して、しかる後純水で洗浄
し、フッ化アルキル基を含むシロキサン結合を介した化
学吸着単分子膜をポリカーボネート基板表面に形成し
た。
【0045】得られた化学吸着単分子膜は、分子構造か
らおよそ15オングストローム(1.5nm)である。
なお、単分子膜はきわめて強固に化学結合しているの
で、全く剥離することがなかった。
【0046】この樹脂成形物基材は実施例1と同様、撥
水性、撥油性、防汚性、耐久性などに優れたものであっ
た。また得られた試料の超純水および油(サラダ油)に
対する接触角を調べた。接触角の測定は化学吸着膜ある
いはコーティング膜を形成した直後と、水でぬらした布
で表面を10000回摩擦した後とで行った。その結果
を表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】表1から明らかな通り、本実施例の化学吸
着膜は撥水性、撥油性に優れ、かつその耐久性も優れて
いることが確認できた。なお前記において未反応化学吸
着剤を洗浄・除去する工程を省くと、化学吸着されたポ
リマー膜が形成できた。
【0049】実施例4 まず、焼成の終了した浴室用陶器製タイルを用意し、有
機溶媒(クロロホルム)でよく洗浄した後、フッ化炭素
基及びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶
媒、例えば、CF3 (CF2 5 (CH2 2 SiCl
3 を用い、1%程度の濃度で溶かした80%n−ヘキサ
デカン(トルエン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよ
い)、12%四塩化炭素、8%クロロホルム溶液を調整
し、前記包丁を2時間程度浸漬すると、タイルの表面は
水酸基が多数含まれているので、フッ化炭素基及びクロ
ロシラン基を含む物質のSiCl基と前記水酸基が反応
し脱塩酸反応が生じ包丁表面全面にわたり、前記式(化
1〜3)に示したプロセスによりCF3 (CF2
5 (CH2 2 Si(O−)3 の結合が生成され、フッ
素を含む単分子膜がタイルの基材の表面と化学結合した
状態でおよそ15オングストローム(1.5nm)の膜
厚で形成できた。なお、単分子膜は碁番目試験を行なっ
ても全く剥離することがなかった。
【0050】このタイルを浴室に使ってみたところ、き
わめて汚れにくく、また軽く拭くだけできれいな表面が
得られた。また得られたタイル表面の化学吸着膜は実施
例1と同様、撥水性、撥油性、防汚性、耐久性などに優
れ、光沢も良いものであった。
【0051】実施例5 まず、焼成の終了した便器あるいは茶碗(以下陶磁器と
いう)を用意し、有機溶媒で洗浄した後、フッ化炭素基
及びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、
例えばCF3 (CF2 7 (CH22 SiCl3 を用
い、1%程度の濃度で溶かした80%n−ヘキサデカン
(トルエン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、
12%四塩化炭素、8%クロロホルム溶液を調整し、前
記陶磁器を2時間程度浸漬すると、(Al2 3 セラミ
ック製陶磁器でも同じ)の表面は水酸基が多数含まれて
いるので、フッ化炭素基及びクロロシラン基を含む物質
のSiCl基と前記水酸基が反応し脱塩酸反応が生じ、
陶磁器表面全面にわたり前記式(化1〜3)に示したプ
ロセスによりCF3 (CF2 7 (CH2 2 Si
(O)3 −の結合が生成され、フッ素を含む単分子膜が
陶磁器の表面と化学結合した状態でおよそ15オングス
トローム(1.5nm)の膜厚で形成できた。なお、単
分子膜はきわめて強固に化学結合しているので全く剥離
することがなかった。
【0052】この便器を用い実使用を試みたが、処理し
ないものに比べ汚物の付着を大幅に低減できた、またた
とえ付着した場合にも洗浄用ブラシでこする程度で簡単
に洗浄できた。また、このとき、傷は全く付かなかっ
た。また、茶碗の場合は、油脂分や飯粒の除去は水洗の
みで可能であった。また、茶渋も殆ど付着しなかった。
【0053】なお前記において、未反応化学吸着剤を洗
浄・除去する工程を省くと、化学吸着されたポリマー膜
が形成できた。 実施例6 まず、加工の終了したほうろう引き湯沸かしポットを用
意し、有機溶媒で洗浄した後、フッ化炭素基及びクロロ
シラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えばCF
3 (CF2 9 (CH2 2 SiCl3 を用い、1%程
度の濃度で溶かした80%n−ヘキサデカン(トルエ
ン、キシレン、ジシクロヘキシルでもよい)、12%四
塩化炭素、8%クロロホルム溶液を調整し、前記湯沸か
しポットを2時間程度浸漬すると、ポットの表面には水
酸基が多数含まれているので、フッ化炭素基及びクロロ
シラン基を含む物質のSiCl基と前記水酸基が反応し
脱塩酸反応が生じポット表面全面に亘り、前記式(化1
〜3)に示したプロセスにより、CF3 (CF2
9 (CH2 2 Si(O−)3 の結合が生成され、フッ
素を含む単分子膜がポットの表面と化学結合した状態で
およそ15オングストローム(1.5nm)の膜厚で形
成できた。なお、単分子膜はきわめて強固に化学結合し
ているので剥離することがなかった。なお、ポットの材
質が、ガラスでも、上述と同様の単分子膜を吸着時間を
調整するのみで同様の方法を用い形成できた。
【0054】このポットを用い実使用を試みたが、耐熱
性は250℃くらいあり、処理しないものに比べ汚物の
付着を大幅に低減できた、またたとえ付着した場合にも
ブラシでこする程度で簡単に除去できた。また、このと
き、傷は全く付かなかった。また、油脂分汚れでも除去
は水洗のみで可能であった。また、また、沸騰時は、単
分子膜を核とした微少な気泡が多数発生するため、突沸
を防止できる効果があった。
【0055】なお前記において、未反応化学吸着剤を洗
浄・除去する工程を省くと、化学吸着されたポリマー膜
が形成できた。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明は基材表面
に、−Si−基を介して共有結合により化学吸着膜を形
成したので、撥水性、撥油性、防汚性、耐久性等に優れ
た極薄い薄膜であって、かつ透明でピンホール等の欠点
のない(ピンホールフリー)化学吸着膜とすることがで
きる。その結果基材表面は光沢があり、処理品の付加価
値を高めることができる。
【0057】また、化学吸着剤としてフロロカーボン基
とクロロシリル基とを含む化合物を用いると、Al、C
u若しくはステンレスの様な金属基材やプラスチック、
セラミックス、ガラス等各種基材表面に、撥水撥油性、
防汚性、耐久性などに優れたフロロカーボン系吸着膜を
基材と化学結合した状態で高密度にピンホール無く、か
つ均一な厚みで、非常に薄く形成できる。従って、耐久
性の極めて高い高性能フロロカーボン系超薄膜を提供で
きる。
【0058】さらにまた、本発明の防汚性化学吸着膜
は、エレクトロニクス製品や電化製品、自動車、産業機
器、鏡、眼鏡レンズ等の耐熱性、耐候性、耐摩耗性超薄
膜コーティングを必要とする機器に適用できる効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における防汚性化学吸着単分
子膜の形成方法の工程を示したもので、基材表面を分子
レベルまで拡大した模式断面図である。
【図2】本発明の実施例2における防汚性化学吸着単分
子膜の形成方法の工程を示したもので、基材表面を分子
レベルまで拡大した模式断面図である。
【符号の説明】
1,11 基材 2, 水酸基(−OH) 3,13 フッ素を含む化学吸着単分子膜 12 イミノ基(=NH)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08J 7/04 C08J 7/04 M C09K 3/18 104 C09K 3/18 104 C23C 18/00 C23C 18/00 // G02B 1/04 G02B 1/04 5/08 5/08 C (56)参考文献 特開 昭64−2327(JP,A) 特開 平2−248480(JP,A) 特開 平1−51477(JP,A) 特開 平2−232232(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/00 B01J 19/00 B05D 7/24 302 C08J 7/04 - 7/06 C09K 3/18 104 C03C 17/34 - 17/42 C23C 18/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 単分子膜からなる防汚性吸着膜であっ
    て、少なくとも表面に活性水素基を含む基材を、フッ素
    基とクロロシリル基を分子内に含む吸着剤を含有した非
    水系溶媒に接触させて、前記活性水素基とクロロシリル
    基の間で脱塩化水素反応を起こさせ、次いで非水系有機
    溶媒を用いて前記基材上に残った未反応吸着剤を洗浄除
    去し、さらに基材表面と反応した吸着膜前駆体中のクロ
    ロシリル基を水分と反応させて形成されたことを特徴と
    する防汚性吸着膜。
  2. 【請求項2】 ポリマー膜からなる防汚性吸着膜であっ
    て、少なくとも表面に活性水素基を含む基材を、フッ素
    基とクロロシリル基を分子内に含む吸着剤を含有した非
    水系溶媒に接触させて、前記活性水素基とクロロシリル
    基の間で脱塩化水素反応を起こさせ、次いで基材表面に
    残った吸着膜前駆体中のクロロシリル基を水分と反応さ
    せて作成されたことを特徴とする防汚性吸着膜。
  3. 【請求項3】 基材が、セラミックス、ガラス、プラス
    チック、窯業製品及び石材から選ばれる少なくとも一つ
    である請求項1に記載の防汚性吸着膜。
  4. 【請求項4】 単分子膜からなる防汚性吸着膜の製造方
    法であって、表面に活性水素基を含む基材を、フッ素基
    とクロロシリル基を分子内に含む吸着剤を含有した非水
    系溶媒に接触させて、前記活性水素基とクロロシリル基
    の間で脱塩化水素反応を起こさせ、次いで非水系有機溶
    媒を用いて前記基材上に残った未反応吸着剤を洗浄除去
    し、さらに基材表面と反応した吸着膜前駆体中のクロロ
    シリル基を水分と反応させる工程を含むことを特徴とす
    る防汚性吸着膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリマー膜からなる防汚性吸着膜の製造
    方法であって、表面に活性水素基を含む基材を、フッ素
    基とクロロシリル基を分子内に含む吸着剤を含有した非
    水系溶媒に接触させて、前記活性水素基とクロロシリル
    基の間で脱塩化水素反応を起こさせ、次いで基材表面
    残った吸着膜前駆体中のクロロシリル基を水分と反応さ
    る工程を含むことを特徴とする防汚性吸着膜の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 基材が、表面に水酸基、アミノ基及び
    ミノ基から選ばれる少なくとも一つの基を含むものであ
    る請求項4または5に記載の化学吸着単分子膜の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 基材が、予め表面を酸素を含むプラズマ
    またはコロナ雰囲気で処理して親水性化したプラスチッ
    クである請求項4または5に記載の防汚性吸着膜の製造
    方法。
  8. 【請求項8】 吸着剤がCF3 −(CF2 n −(R)
    m −SiXp Cl3-p(nは0または整数、Rはアルキ
    ル基、ビニル基、エチニル基、シリコン若しくは酸素原
    子を含む置換基、mは0又は1、XはH,アルキル基,
    アルコキシル基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アル
    コキシ基の置換基、pは0、1または2)である請求項
    4または5に記載の防汚性吸着膜の製造方法。
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