JP2603017B2 - 化学吸着膜の製造方法 - Google Patents

化学吸着膜の製造方法

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JP2603017B2
JP2603017B2 JP3332328A JP33232891A JP2603017B2 JP 2603017 B2 JP2603017 B2 JP 2603017B2 JP 3332328 A JP3332328 A JP 3332328A JP 33232891 A JP33232891 A JP 33232891A JP 2603017 B2 JP2603017 B2 JP 2603017B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基材表面に化学吸着膜
を形成する方法に関するものである。さらに詳しくは、
気相雰囲気中で化学吸着単分子膜または化学吸着ポリマ
ー膜を形成する方法、および気相雰囲気中で、シロキサ
ン系化学吸着単分子膜またはシロキサン系化学吸着ポリ
マー膜を介して、他の化学吸着単分子膜またはポリマー
膜を累積することを特徴とした化学吸着膜の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】金属の表面、シリコン基板表面などに液
相で化学吸着用界面活性剤を反応させ、いわゆる化学吸
着法を用いて単分子膜が形成できることはすでに知られ
ている。このような溶液中での化学吸着単分子膜の製造
原理は、基材表面の水酸基とクロロカーボン系吸着剤の
クロロシリル基との脱塩酸反応を用いて、単分子膜を形
成することにある。その製造方法は、非水溶媒中にクロ
ロシラン系の界面活性剤を溶解させ、この吸着液の中に
金属などの基材を浸漬し、脱塩酸反応によって単分子膜
を形成するのである(たとえばU.S.P-4,673,474 号明細
書、 J. Am. Soc.1983, 105, 674-676 (Sagiv),"Thin s
olid Films", 99 (1983) 235-241(Sagiv),"The America
n Physical Society" Vol.39, No.7(1989))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液相化学吸着法は、反応が吸着試薬を溶媒で希釈した液
相中で行なわれるため、完全な吸着膜を作成しようとす
れば、室温で2〜3時間ほども吸着時間が必要であっ
た。また、溶媒や化学吸着反応の際生成される塩酸等で
基板が損傷する場合があり、吸着用の溶媒や基材が大幅
に限定されるという欠点があった。さらに、稀釈溶媒に
微小なゴミを含む場合、形成する極薄の膜にピンホール
が発生し易いという問題があった。加えて、稀釈溶媒の
種類によっては、基材そのものが膨潤したり溶解するな
どの損傷を受ける場合もある。
【0004】以上述べてきた従来法の欠点に鑑み、本発
明の目的は、基材が制限されることなく、吸着溶媒が不
要であり、且つ短時間で吸着膜を効率よく形成できる方
法を提供することである。さらには、このことにより化
学吸着膜を基材と密着性よく且つピンホール無く薄く均
一に形成し性能を向上させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の化学吸着膜の第1−1の製造方法は、表面
に活性水素基を含む基材の表面に化学吸着膜を形成する
方法であって、前記基材表面に少なくともクロロシリル
基を有するクロロシラン系吸着剤の気体を接触させて基
材表面の活性水素基と脱塩酸反応させ、その後、非水系
有機溶液を用いて基材表面上に残った未反応クロロシラ
ン系吸着剤を洗浄除去し、次いで、水と反応させて基材
表面に単分子吸着膜を形成することを特徴とする。
【0006】前記構成においては、脱塩酸反応の後に、
非水系有機溶液を用いて基材表面上に残った未反応クロ
ロシラン系吸着剤を洗浄除去すると、基材表面に共有結
合しているクロロシラン系吸着化合物のみが基材表面に
残る。次に水分と反応させると、前記基材表面に共有結
合したクロロシラン系吸着化合物のクロル残基が加水分
解し、シラン基がシロキサン基に変わる。
【0007】次に本発明の化学吸着膜の第1−2の製造
方法は、表面に活性水素基を含む基材の表面に化学吸着
膜を形成する方法であって、前記基材表面に少なくとも
クロロシリル基と直鎖状炭素鎖を含むクロロシラン系吸
着剤の気体を接触させて基材表面の活性水素基と脱塩酸
反応させ、その後に、水と反応させてポリマー状の化学
吸着膜を形成することを特徴とする。
【0008】次に本発明の化学吸着膜の第2の製造方法
は、表面に活性水素基を含む基材の表面に、クロロシリ
ル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気体を接触さ
せて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させる工程と、
非水系有機溶媒を用いて前記未反応吸着剤を洗浄除去す
る工程と、水と反応させる工程とにより前記基材上にシ
ラノール基を複数含むシロキサン系単分子内層膜を形成
する工程と、その後、一端にクロルシラン基を有する直
鎖状分子からなる外層膜用吸着剤の気体を接触させて内
層膜表面と脱塩酸反応させる工程と、非水系有機溶媒を
用いて未反応の前記外層膜用吸着剤を洗浄除去する洗浄
工程と、水と反応させる工程とにより、単分子内層膜の
表面に単分子外層膜を積層することを特徴とする。
【0009】次に本発明の化学吸着膜の第3の製造方法
は、表面に活性水素基を含む基材の表面に、クロロシリ
ル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気体を接触さ
せて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させる工程と、
水と反応させる工程とにより前記基材上にシラノール基
を複数含むシロキサン系のポリマー内層膜を形成する工
程と、その後、一端にクロルシラン基を有する直鎖状分
子からなる外層膜用吸着剤の気体を接触させて内層膜表
面と脱塩酸反応させる工程と、非水系有機溶媒を用いて
未反応の前記外層膜用吸着剤を洗浄除去する洗浄工程
と、水と反応させる工程とにより、ポリマー状内層膜の
表面に単分子外層膜を積層することを特徴とする。
【0010】次に本発明の化学吸着膜の第4の製造方法
は、表面に活性水素基を含む基材の表面に、クロロシリ
ル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気体を接触さ
せて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させる工程と、
非水系有機溶媒を用いて前記未反応吸着剤を洗浄除去す
る工程と、水と反応させる工程とにより前記基材上にシ
ラノール基を複数含むシロキサン系単分子内層膜を形成
する工程と、その後、一端にクロルシラン基を有する直
鎖状分子からなる外層膜用吸着剤の気体を接触させて内
層膜表面と脱塩酸反応させる工程と水と反応させる工程
とにより、単分子内層膜の表面にポリマー状外層膜を積
層することを特徴とする。
【0011】次に本発明の化学吸着膜の第5の製造方法
は、表面に活性水素基を含む基材の表面に、クロロシリ
ル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気体を接触さ
せて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させる工程と、
水と反応させる工程とにより前記基材上にシラノール基
を複数含むシロキサン系ポリマー状内層膜を形成する工
程と、その後、一端にクロルシラン基を有する直鎖状分
子からなる外層膜用吸着剤の気体を接触させて内層膜表
面と脱塩酸反応させる工程と、水と反応させる工程とに
より、ポリマー状内層膜の表面にポリマー状外層膜を積
層することを特徴とする。
【0012】前記本発明の第1〜5の製造方法において
は、クロロシラン系吸着剤が、直鎖状炭化水素分子、直
鎖状炭化水素分子の少なくとも一部が−CF2 −基で置
換または付加されている分子、またはフロロカーボン系
分子を含むことが好ましい。
【0013】また前記本発明の第1〜5の製造方法にお
いては、クロロシラン系吸着剤が、CF3 −(CF2
n −(R)m −SiXp Cl3-p (nは0または整数、
Rはアルキル基、ビニル基、エチニル基、シリコン若し
くは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、XはH,ア
ルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基又は含
フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1または2)で
あることが好ましい。
【0014】また前記本発明の第2〜5の製造方法にお
いては、クロロシリル基を分子内に複数含む吸着剤が、
SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、又はCl
−(SiCl2 O)n −SiCl3 (但しnは整数)か
ら選ばれる少なくとも一の化合物であることが好まし
い。
【0015】前記本発明の第1〜5の製造方法において
は、基材が、金属、セラミックス、ガラス、プラスチッ
ク、半導体、無機物成形体、有機物成形体から選ばれる
ことが好ましい。
【0016】また前記構成においては、プラスチック
が、予め表面を酸素を含むプラズマまたはコロナ雰囲気
で処理して親水性化したプラスチックであることが好ま
しい。
【0017】
【作用】前記本発明の化学吸着膜の第1の製造方法によ
れば、活性水素を有する基材表面に少なくともクロロシ
リル基を有するクロロシラン系吸着剤の気体を接触させ
て基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させ、基材表面に
化学吸着膜を形成するので、吸着溶媒が不要で、且つ短
時間で吸着膜を効率よく、基材と密着性よく且つピンホ
ール無く薄く均一に形成することができる。
【0018】また、脱塩酸反応の後に、非水系有機溶液
を用いて基材表面上に残った未反応クロロシラン系吸着
剤を洗浄除去し、次いで、水と反応させるという本発明
第1−1番目の発明によれば、単分子吸着膜を気相状
態で効率的に形成できる。
【0019】また、クロロシラン系吸着剤として直鎖状
分子を含む化合物を用い、脱塩酸反応の後に、水と反応
させるという本発明の第1−2番目の発明によれば、ポ
リマー状の吸着膜を気相状態で効率的に形成できる。
【0020】前記本発明の第2の方法によれば、単分子
内層膜の表面に単分子外層膜を化学結合により積層して
形成するので、全体として極薄で均一厚さであり、しか
もピンホールもなく(ピンホールフリー)、耐熱性、耐
久性等に優れた化学吸着単分子累積膜を提供できる。
【0021】また、前記本発明の第3の方法によれば、
基材の表面にポリマー状内層膜を形成し、その表面に単
分子外層膜を化学結合によって積層するので、ピンホー
ルもなく(ピンホールフリー)、耐熱性、耐久性等に優
れた化学吸着膜を提供できる。
【0022】さらにまた、前記本発明の第4の方法によ
れば、基材の表面に単分子内層膜を形成し、その表面に
ポリマー状外層膜を化学結合によって積層するので全体
として極薄で均一厚さであり、しかもピンホールもなく
(ピンホールフリー)、耐熱性、耐久性等に優れた薄膜
を提供できる。すなわち、このとき基材表面に形成され
た−SiOH結合は、シロキサン結合(共有結合)を介
して基材と結合している。さらに、このSiOH結合を
有する単分子膜上に、クロロシラン基を含むシラン系吸
着剤を単分子膜状またはポリマー状に吸着累積すると、
前工程で基材表面に形成された−SiOH結合を多数持
つポリシロキサン系単分子膜叉はポリマー膜の−OH基
と、シラン系吸着剤のクロロシリル基とが脱塩酸反応を
生じ、単分子膜やポリマー膜が−SiO結合を介して基
材と化学結合される。従って、極めて密着性の優れた化
学吸着膜を作成できる作用がある。
【0023】さらにまた、前記本発明の第5の方法によ
れば、基材の表面にポリマー状内層膜の表面にポリマー
状外層膜を化学結合によって積層するので、全体として
極薄で均一厚さであり、しかもピンホールもなく(ピン
ホールフリー)、耐熱性、耐久性等に優れた化学吸着単
分子累積膜を提供できる。
【0024】
【実施例】本発明に使用できる基材としては、表面に水
酸基(−OH)を持つ基材、例えばAl、Cu若しくは
ステンレス等の金属、セラミックス、ガラス、プラスチ
ック、半導体、無機物成形体、有機物成形体、その他親
水性基材が挙げられる。なお、プラスチックの様な表面
に水酸基を持たない物質であれば、予め表面を酸素を含
むプラズマ雰囲気中で、例えば100Wで20分処理若
しくはコロナ処理して親水性化即ち表面に水酸基を導入
しておけばよい。もっとも、ポリアミド樹脂やポリウレ
タン樹脂の場合は、表面にイミノ基(=NH)が存在し
ており、このイミノ基(=NH)の水素と化学吸着剤の
クロロシリル基(−SiCl)とが脱塩化水素反応し、
シロキサン結合(−SiO−)を形成するのでとくに表
面処理を必要としない。
【0025】一方、本発明に使用できる内層膜を形成す
るクロロシリル基を含む物質としては、例えばSiCl
4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、またはCl−(S
iCl2 O)n −SiCl3 (但しnは整数)等が挙げ
られる。
【0026】特に、SiCl4 を用いれば、分子が小さ
く水酸基に対する活性も大きいので、基材表面を均一に
親水化する効果が大きいため好ましい。また、クロロシ
リル基を含む物質を含有する雰囲気用のガスとしては乾
燥窒素等の非水系ガスが挙げられる。
【0027】クロロシリル基を含む物質の雰囲気中での
濃度は、用いるクロロシリル基を含む物質或は溶媒の種
類によって異なるが、1重量〜100重量パーセント程
度(吸着雰囲気)を使用できる。この吸着雰囲気に基材
を入れて30分間程度放置すると、基材表面には親水性
のOH基が多少とも存在するので、表面で脱塩酸反応が
生じ、クロロシリル基を含む物質が吸着固定される。そ
こで非水系溶媒で良く洗浄した後、さらに水と反応させ
ると余分なクロロシリル基を含む物質が除去されてシロ
キサン単分子膜(内層膜)が形成される。なお、このと
き、クロロシリル基を含む物質が吸着固定後非水系の溶
媒で洗浄する工程を省けば、ポリシロキサン膜が形成さ
れる。
【0028】次に表層膜形成工程を行なうが、内層膜の
表面には多くの水酸基(−OH)が形成されている(な
お、このとき基材表面がきわめて親水性が高い場合に
は、内層膜形成工程は必ずしも必要ないので基材表面に
直接表層膜を積層できる。)ので、この水酸基にクロロ
シリル基を有する炭化水素系吸着剤やフロロカーボン系
吸着剤を反応させることができる。
【0029】そこで、クロロシリル基を有する炭化水素
系吸着剤やフロロカーボン系吸着剤の雰囲気(濃度は、
用いるクロロシリル基を含む物質或は溶媒の種類によっ
て異なるが、1重量〜100重量パーセント程度を使用
できる。)に基材を入れて30分間程度放置すると、基
材表面には親水性のOH基が多数存在するので、表面で
脱塩酸反応が生じ、クロロシリル基を有する炭化水素系
吸着剤やフロロカーボン系吸着剤が吸着固定される。次
に非水系溶媒で良く洗浄した後、さらに水と反応させる
と余分なクロロシリル基を有する炭化水素系吸着剤やフ
ロロカーボン系吸着剤が除去されて単分子膜(外層膜)
が形成される。なお、クロロシリル基を有する炭化水素
系吸着剤やフロロカーボン系吸着剤が吸着固定後非水系
の溶媒で洗浄する工程を省けば、クロロシリル基を有す
る炭化水素系吸着剤やフロロカーボン系吸着剤のポリマ
ー膜が形成される。この反応も前記同様脱塩化水素反応
によって進行する。
【0030】表層膜を形成する吸着剤としては、例えば
フロロカーボン基とクロロシラン基とを含む化合物が挙
げられ、具体的材料としては、CF3 −(CF2 n
(R)m −SiXp Cl3-p (但しnは0または整数、
好ましくは1〜22の整数、Rはアルキル基、ビニル
基、エチニル基、シリコン若しくは酸素原子を含む置換
基、mは0又は1、XはH,アルキル基,アルコキシル
基,含フッ素アルキル基又は含フッ素アルコキシ基の置
換基、pは0、1または2)を用いることが可能であ
る。このフッ素とクロロシリル基とを含む化合物を用い
ると、撥水性、撥油性、防汚性及び滑性等が付与される
ため好ましい。
【0031】表層膜を形成するための他の化学吸着剤と
しては、たとえば次のような炭化水素系化学吸着剤も使
用できる。 CH3 −(CH2 r SiXp Cl3-p ,CH3 (CH
2 s O(CH2 t SiXp Cl3-p ,CH3 (CH
2 u −Si(CH3 2 (CH2 v −SiXp Cl
3-p ,CH3 COO(CH2 w SiXp Cl3-p ,C
3 −(CF2 r SiXp Cl3-p ,CF3 (C
2 s (CH2 t SiXpCl3-p ,CF3 (CF
2 s O(CH2 t SiXp Cl3-p ,CF3 (CF
2 u −Si(CH3 2 (CH2 v −SiXp Cl
3-p ,CF3 COO(CH2 w SiXp Cl3-p (但し、好ましい範囲してrは1〜25、sは0〜1
2、tは1〜20、uは0〜12、vは1〜20、wは
1〜25を示す。) 前記の吸着剤に加えて、下記の具体的吸着剤を挙げる。
CH3 CH2 O(CH2 15SiCl3 ,CH3 (CH
2 2 Si(CH3 2(CH2 15SiCl3 ,CH
3 (CH2 6 Si(CH3 2 (CH2 9 SiCl
3 ,CH3 COO(CH2 15SiCl3 ,CF3 (C
2 9 (CH2 2 −SiCl3 ,CF3 (CF2
7 (CH2 2 SiCl3 ,CF3 (CF2 5 (CH
2 2 −SiCl3 , なお、本発明は下記の様な用途に広く適用できる。 (a)基材の例;基材が金属、セラミックスまたはプラ
スチック、木材、石材からなる材料に適用できる。表面
は塗料などで塗装されていても良い。 (b)刃物の例:包丁、鋏、ナイフ、カッター、彫刻
刀、剃刀、バリカン、鋸、カンナ、ノミ、錐、千枚通
し、バイト、ドリルの刃、ミキサーの刃、ジュ−サ−の
刃、製粉機の刃、芝刈り機の刃、パンチ、押切り、ホッ
チキスの刃、缶切りの刃、または手術用メス等。 (c)針の例:鍼術用の針、縫い針、ミシン針、畳針、
注射針、手術用針、安全ピン等。 (d)窯業製品の例:陶磁器製、ガラス製、セラミック
ス製またはほうろうを含む製品等。例えば衛生陶磁器
(例えば便器、洗面器、風呂等)、食器(例えば、茶
碗、皿、どんぶり、湯呑、コップ、瓶、コーヒー沸かし
容器、鍋、すり鉢、カップ等)、花器(水盤、植木鉢、
一輪差し等)、水槽(養殖用水槽、鑑賞用水槽等)、化
学実験器具(ビーカー、反応容器、試験管、フラスコ、
シャーレ、冷却管、撹拌棒、スターラー、乳鉢、バッ
ト、注射器)、瓦、タイル、ほうろう製食器、ほうろう
製洗面器、ほうろう製鍋。 (e)鏡の例:手鏡、姿見鏡、浴室用鏡、洗面所用鏡、
自動車用鏡(バックミラー、サイドミラー)、ハーフミ
ラー、ショーウィンドー用鏡、デパートの商品売り場の
鏡等。 (f)成形用部材の例:プレス成形用金型、注型成形用
金型、射出成形用金型、トランスファー成形用金型、真
空成形用金型、吹き込み成形用金型、押し出し成形用ダ
イ、インフレーション成形用口金、繊維紡糸用口金、カ
レンダー加工用ロールなど。 (g)装飾品の例:時計、宝石、真珠、サファイア、ル
ビー、エメラルド、ガーネット、キャッツアイ、ダイヤ
モンド、トパーズ、ブラッドストーン、アクアマリン、
サードニックス、トルコ石、瑪瑙、大理石、アメジス
ト、カメオ、オパール、水晶、ガラス、指輪、腕輪、ブ
ローチ、ネクタイピン、イヤリング、ネックレス、貴金
属装飾製品、白金、金、銀、銅、アルミ、チタン、錫あ
るいはそれらの合金やステンレス製、メガネフレーム
等。 (h)食品成形用型の例:ケーキ焼成用型、クッキー焼
成用型、パン焼成用型、チョコレート成形用型、ゼリー
成形用型、アイスクリーム成形用型、オーブン皿、製氷
皿等。 (i)調理器具の例:鍋、釜、やかん、ポット、フライ
パン、ホットプレート、焼き物調理用網、油切り、タコ
焼きプレート等。 (j)紙の例:グラビア紙、撥水撥油紙、ポスター紙、
高級パンフレット紙等 (k)樹脂の例:ポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエス
テル、アラミド、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、フェノー
ル樹脂、フラン樹脂、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン、ケイ素樹脂、ABS樹脂、メタクリル樹脂、
アクリル酸エステル樹脂、ポリアセタール、ポリフェン
レンオキサイド等 (l)家庭電化製品の例:テレビジョン、ラジオ、テー
プレコーダー、オーディオ、CD、冷凍関係機器の冷蔵
庫、冷凍庫、エアコン、ジューサー、ミキサー、扇風機
の羽根、照明器具、文字盤、パーマ用ドライヤー等。 (m)スポーツ用品の例:スキー、釣竿、棒高跳び用の
ポール、ボート、ヨット、ジェットスキー、サーフボー
ド、ゴルフボール、ボーリングのボール、釣糸、魚網、
釣り浮き等。 (n)乗り物部品に適用する例: (1) ABS樹脂:ランプカバー、インストルメントパネ
ル、内装部品、オートバイのプロテクター (2) セルロースプラスチック:自動車のマーク、ハンド
ル (3) FRP(繊維強化樹脂):外板バンパー、エンジン
カバー (4) フェノール樹脂:ブレーキ (5) ポリアセタール:ワイパーギヤ、ガスバルブ、キャ
ブレター部品 (6) ポリアミド:ラジエータファン (7) ポリアリレート:方向指示レンズ、計器板レンズ、
リレーハウジング (8) ポリブチレンテレフタレート:リヤエンド、フロン
トフェンダ (9) ポリアミノビスマレイミド:エンジン部品、ギヤボ
ックス、ホイール、サスペンジョンドライブシステム (10)メタクリル樹脂はランプカバーレンズ、計器板とカ
バー、センターマーク (11)ポリプロピレンはバンパー (12)ポリフェニレンオキシド:ラジエーターグリル、ホ
イールキャップ (13)ポリウレタン:バンパー、フェンダー、インストル
メントパネル、ファン (14)不飽和ポリエステル樹脂:ボディ、燃料タンク、ヒ
ーターハウジング、計器板 (o)事務用品の例:万年筆、ボールペン、シャ−プペ
ンシル、筆入れ、バインダー、机、椅子、本棚、ラッ
ク、電話台、物差し、製図用具等。 (p)建材の例:屋根材、外壁材、内装材。屋根材とし
て窯瓦、スレート瓦、トタン(亜鉛メッキ鉄板)など。
外壁材としては木材(加工木材を含む)、モルタル、コ
ンクリート、窯業系サイジング、金属系サイジング、レ
ンガ、石材、プラスチック材料、アルミ等の金属材料な
ど。内装材としては木材(加工木材を含む)、アルミ等
の金属材料、プラスチック材料、紙、繊維など。 (q)石材の例:花コウ岩、大理石、みかげ石等。たと
えば建築物、建築材、芸術品、置物、風呂、墓石、記念
碑、門柱、石垣、歩道の敷石など。 (r)楽器および音響機器の例:打楽器、弦楽器、鍵盤
楽器、木管楽器、金管楽器などの楽器、およびマイクロ
ホン、スピーカなどの音響機器等。具体的には、ドラ
ム、シンバル、バイオリン、チェロ、ギター、琴、ピア
ノ、フルート、クラリネット、尺八、ホルンなどの打楽
器、弦楽器、鍵盤楽器、木管楽器、金管楽器などの楽
器、およびマイクロホン、スピーカ、イヤホーンなどの
音響機器。 (s)その他、魔法瓶、真空系機器、電力送電用碍子ま
たはスパークプラグ等の撥水撥油防汚効果の高い高耐電
圧性絶縁碍子等。
【0032】以下に実施例と模式図である図1〜図7を
用いて順に説明する。なお以下の実施例においては、と
くに記載していない限り%は重量%を意味する。 実施例1 基材として、アルミニウム基材1を用いた(図1)。こ
のアルミニウム基材1の表面には少量の親水性の−OH
基が露出しているので、まず内層膜を形成する吸着剤と
してSiCl4 (テトラクロロシラン)を選び、このテ
トラクロロシランを乾燥窒素でパージした吸着室内にい
れ室温で気化させて吸着雰囲気を作る。(これをクロロ
シラン吸着雰囲気と呼ぶ)この雰囲気にアルミニウム基
材1を入れておよそ30分くらい放置すると、図2に示
したように表面で脱塩酸反応が生じ、下記式(化1)及
び/または(化2)のように分子が−SiO−結合を介
して基材表面に固定される。
【0033】
【化1】
【0034】
【化2】
【0035】その後、例えばクロロホルム等のような非
水系の溶媒で洗浄して、さらに水で洗浄すると、基材と
反応していないSiCl4 分子は除去され、さらに吸着
された試薬は水と反応し図3に示したように基材表面に
シラノール基を多数含むシロキサン単分子膜4が得られ
た。これを下記式(化3)及び/または(化4)に示
す。なお、このとき非水系の溶媒で洗浄する工程を省略
すると、シラノール基を多数含むポリシロキサン膜を形
成できた。
【0036】
【化3】
【0037】
【化4】
【0038】なお、このときできたシロキサン単分子膜
4またはポリシロキサン膜は、基材とは−SiO−の化
学結合を介して完全に結合されているので剥がれること
が無い。
【0039】また、得られた単分子膜4またはポリシロ
キサン膜は、表面にSiOH結合を数多く持ち、基材1
の当初の水酸基のおよそ3倍程度の数が生成される。そ
こでさらに、非水系ガスでパージした容器内で表層膜を
形成する。たとえば、化学吸着剤としてフロロカーボン
基とクロロシラン基とを含むCF3 (CF2 7 (CH
2 2 SiCl3 を選択し、この化学吸着剤を窒素ガス
雰囲気中で気化させる(これをフロロカーボン吸着雰囲
気と呼ぶ)。
【0040】この吸着雰囲気中にシロキサン単分子膜4
またはポリシロキサン膜が形成された基材を30分間入
れて放置し、その後非水系の溶媒で洗浄して、さらに水
で洗浄反応させると、基材と反応していないCF3 (C
2 7 (CH2 2 SiCl3 分子は除去され、さら
に吸着された試薬は水と反応して図4に示したようにシ
ロキサン単分子膜またはポリシロキサン膜が形成された
基材表面に下記式(化5)で示す結合が形成できた。
【0041】
【化5】
【0042】シロキサン単分子膜4表面に生成された分
子の結合状態を図4に示す。図4に示したようにフッ素
を含む単分子膜5が、内層のシロキサン単分子膜4と化
学結合(共有結合)した状態で形成できた。
【0043】このとき非水系の溶媒で洗浄する工程を省
略すると、フロロカーボン系ポリマー膜をシロキサン単
分子膜またはポリシロキサン膜表面に形成できた。な
お、単分子膜は碁番目試験を行なっても全く剥離するこ
とがなかった。
【0044】さらにまた、上記実施例では表層膜を形成
するフロロカーボン系吸着剤としてCF3 (CF2 7
(CH2 2 SiCl3 を用いたが、アルキル鎖部分に
ビニル基やエチニル基を付加したり組み込んでおけば、
単分子膜形成後5メガラド程度の電子線照射で架橋でき
るので、さらに硬度を向上させることも可能である。
【0045】さらにまた、本発明は含フッ素系吸着剤に
限定されるものではなく、例えば超薄膜で機械的強度を
有する炭化水素系膜であっても有用である。 実施例2 第5図に示したように、アクリル樹脂を透明部分として
有するバックミラー11を用いた。アクリル樹脂の表面
は撥水性であるので、表面を酸素を含むプラズマ中で1
00W、20分処理して親水化した。この表面は、親水
性ではあるが水酸基を含む割合が少ないので、さらにク
ロロシリル基を含む物質としてオクタクロロシロキサン
(下記式(化6))を内層膜形成用吸着剤として用い、
【0046】
【化6】
【0047】この(化6)に示す内層膜形成用吸着剤
を、非水系溶媒のフレオン113溶媒に30%wt溶解
した溶液を作り、吸着室内に入れ気化させた(これをク
ロロシラン吸着雰囲気と呼ぶ)。その後基材を入れて3
0分間程度放置すると、バックミラー11表面には親水
性のOH基12が多少とも存在するので表面で脱塩酸反
応が生じ、さらに未反応のクロロシリル基を含む物質
(化6)をフレオン113で洗浄除去すると、図6に示
すようにクロロシラン単分子膜が形成された。ここでク
ロロシリル基を含む物質として(化6)に示す吸着剤を
用いれば、バックミラー11表面には少量の親水性のO
H基しか存在していなくとも、バックミラー11表面で
脱塩酸反応が生じ下記式(化7)及び/または(化8)
等のように分子が−SiO−結合を介して表面に固定さ
れる(図6)。
【0048】
【化7】
【0049】
【化8】
【0050】なお、このとき一般には未反応の吸着剤も
クロロシラン単分子膜13上に存在するため、その後、
クロロホルムの非水系の溶媒で洗浄して、さらに水で洗
浄すると、バックミラー11表面の水酸基と反応してい
ない分子は除去され、図7に示したようにバックミラー
11表面に下記(化9)及び/または(化10)等のシ
ロキサン単分子膜14が得られた。
【0051】
【化9】
【0052】
【化10】
【0053】なお、このときフレオン溶媒で洗浄する工
程を省略すると、ポリシロキサン膜を形成できた。な
お、このときできたシロキサン単分子膜14またはポリ
シロキサン膜は、バックミラー11表面と−SiO−の
化学結合を介して完全に結合されているので剥がれるこ
とが全く無い。また、得られたシロキサン単分子膜14
は、表面に−SiOH結合を数多く持つ。当初の水酸基
のおよそ7倍程度の数が生成される。
【0054】次に、CF3 (CF2 7 (CH2 2
iCl3 を20wt%程度の濃度で溶解した非水系溶媒
(フレオン113)からなる溶液を気化させた雰囲気
(これをフロロカーボン吸着雰囲気と呼ぶ)中に、シロ
キサン単分子膜14またはポリシロキサン膜の形成され
たバックミラー11を1時間程度放置すると、シロキサ
ン単分子膜14やポリシロキサン膜は表面に前記(化
5)の結合が生成され、図8に示したようにフッ素を含
む化学吸着単分子膜15が、下層のシロキサン単分子膜
14と化学結合した状態で鏡表面全面に亘りおよそ1.
5nmの膜厚で形成できた。
【0055】なお、このとき非水系の溶媒で洗浄する工
程を省略すると、フロロカーボン系ポリマー膜を形成で
きた。この単分子膜やポリマー膜は剥離試験を行なって
も全く剥離することがなかった。また、本実施例のバッ
クミラーを用いて実使用を試みたが、表面の弗素の溌水
性の効果で水滴の付着は全くなく、誤ってバックミラー
面を毛髪で触った場合を想定し整髪油を付着させたが、
やはり表面に化学吸着した単分子膜中の弗素の溌油性の
効果で油は弾かれ曇ることはなかった。
【0056】実施例3 実施例2のアクリル樹脂をポリカーボネート樹脂に変更
し、ヘプタデカフルオロデシルトリクロロシランをトリ
デカフルオロオクチルトリクロルシランCF3 (C
2 5 (CH2 2 −SiCl3 に変えて、実施例2
と同様に実験をした。
【0057】実施例4 実施例2のアクリル樹脂をポリプロピレン樹脂に、ヘプ
タデカフルオロオクチルトリクロロシランをパーフルオ
ロドデシルトリクロルシランに変えて、実施例1と同様
の実験をした。
【0058】実施例5 実施例2のアクリル樹脂をABS樹脂に変えて、実施例
1と同様の実験をした。
【0059】実施例6 実施例2のアクリル樹脂をエポキシ樹脂に変えて、実施
例1と同様の実験をした。
【0060】実施例7 実施例2のアクリル樹脂をポリウレタン樹脂に変えて、
実施例1と同様の実験をした。
【0061】実施例8 実施例2のアクリル樹脂をブタジエン−スチレンゴム樹
脂に変えて、実施例1と同様に実験をした。
【0062】実施例9 実施例2のアクリル樹脂をブチルゴム樹脂に変えて、実
施例1と同様に実験をした。
【0063】実施例10 実施例2のアクリル樹脂をニトリルゴム樹脂に変えて、
実施例1と同様に実験をした。
【0064】実施例11 実施例2のヘプタデカフルオロデシルトリクロロシラン
を18−ノナデセニルトリクロルシランに変え、化学吸
着単分子膜形成後、窒素雰囲気下で300keV、0.
02Mrads-1の電子線を1分間照射した。
【0065】実施例12 実施例2のヘオクタクロロシロキサンをテトラクロロシ
ランに変え、実施例2と同様に実験をした。
【0066】実施例13 実施例2において、酸化処理する方法を10wt%の重
クロム酸カリを含有する濃硫酸に5分浸漬する方法に変
えて、実施例1と同様に実験をした。
【0067】比較例1 ポリカーボネート樹脂の表面にシランカップリング剤
(ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン)の2
wt%メタノール溶液をスピンコートした後、120℃
で1時間乾燥した。
【0068】比較例2 実施例2のアクリル樹脂を酸化処理せずに、ヘプタデカ
フルオロデシルトリクロロシランの化学吸着単分子膜を
形成した。
【0069】比較例3 実施例2のアクリル樹脂の表面にポリテトラフルオロエ
チレンの懸濁液をスプレーコートし、120℃で1時間
加熱乾燥した。
【0070】実施例1〜13および比較例1〜2の試料
の超純水および油(日清サラダ油)に対する接触角を調
べた。接触角の測定は化学吸着膜あるいはコーティング
膜を形成した直後と、および水でぬらした布で表面を1
0000回摩擦した後とで行った。その結果を表1に示
す。
【0071】
【表1】
【0072】表1から明らかなように、本発明の高分子
組成物では表面を水を含んだ布で繰り返し擦って洗浄し
た後でも、撥水・撥油性あるいは親水性を保持していた
が、比較例1では撥水・撥油性がなくなっていた。ま
た、高分子組成物の表面を酸化処理しなかった比較例2
の試料では、シロキサン結合を有する化学吸着膜を形成
することができなかった。本発明の表面にフッ化アルキ
ル基を含有する化学吸着単分子膜を形成したものは防汚
性が優れていた。摩擦試験後、実施例1の試料をサラダ
油に浸漬し、ティッシュペーパーで拭き取ると、油分が
きれいにふきとれたが、比較例の1の試料では、ティッ
シュペーパーで数回拭き取った後でも、表面に油膜がで
きべとついていた。
【0073】本発明は光学材料としても利用できる。実
施例3のポリカーボネート樹脂の可視光に対する透過率
は92%で、化学吸着単分子膜を形成する前と変化なか
ったが、比較例3のポリテトラフルオロエチレンをコー
ティングした試料では、透過率が50%以下に低下しか
つ、すり硝子のように透明度が悪くなっていた。
【0074】実施例14 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ないステンレス
製包丁(AlやCu製でもよい。)を用い、クロロシリ
ル基を複数個含む物質、たとえば、SiCl4 (SiH
Cl3 、SiH2 Cl2 、Cl−(SiCl2 O)n
SiCl3 (nは整数)等でもよいが、SiCl4 を用
いれば、分子が小さく水酸基に対する活性も大きいの
で、包丁表面を均一に親水化する効果が大きい。)を気
化させた雰囲気中に入れて30分間程度放置し、さらに
空気中に放置すると、包丁表面には親水性のOH基が多
少とも存在するので、表面で脱塩酸反応が生じ、さらに
空気中の水と反応してシラノール結合を含むポリシロキ
サン系膜が形成された。
【0075】なお、このときできた膜は包丁とは−Si
O−の化学結合を介して完全に結合されているので、分
解反応などがない限り剥がれることが無い。また、得ら
れたポリシロキサン膜は表面にSiOH結合を数多く持
つ。当初の水酸基のおよそ10倍程度の数が生成され
る。
【0076】次に、フッ化炭素基及びクロロシラン基を
含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF3 (CF
2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、10%程度の濃
度で溶かした80%n−ヘキサデカン、12%四塩化炭
素、8%クロロホルム溶液を調整し、この溶液の一部を
気化させた雰囲気中にポリシロキサン膜の形成された包
丁を入れて1時間程度放置し、次いでクロロホルム等の
非水溶液で未反応物を洗浄・除去し、次いで水と反応さ
せるか、空気中にさらして空気中の水分と反応させる
と、包丁表面に前記シロキサン膜の表面にCF3 (CF
2 7 (CH2 2 Si(O−)3 の結合が生成され、
フッ素を含む単分子膜が下層のポリシロキサン膜と化学
結合した状態で包丁全面に亘りおよそ20オングストロ
ーム(2.0nm)の膜厚で形成できた。また、前記累
積膜は碁番目試験を行なっても全く剥離することがなか
った。
【0077】実施例15 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ないアルミニウ
ム鍋の場合、クロロシリル基を複数個含む物質として、
SiCl4 を選択し、非水系溶媒であるクロロホルム溶
媒に10%溶解した。この溶液を入れ気化させた吸着室
内に陶磁器をいれ30分間程度放置すると、アルミ鍋表
面には親水性のOH基が多少とも存在するので、表面で
脱塩酸反応が生じSi(Cl)3 O−や−OSi(C
l)2 O−のように分子が−SiO−結合を介して表面
に固定される。
【0078】その後、非水系の溶媒例えばクロロホルム
でよく洗浄して、さらに水で洗浄すると、アルミ鍋と反
応していないSiCl4 分子は除去され、アルミ鍋表面
にSi(OH)3 O−や−OSi(OH)2 O−等のシ
ロキサン単分子膜が得られた。
【0079】なお、このときできた単分子膜はアルミ鍋
表面とは−SiO−の化学結合を介して完全に結合され
ているので剥がれることが無い。また、得られた単分子
膜は表面にSiOH結合を数多く持つ。当初の水酸基の
およそ3倍程度の数が生成される。
【0080】そこでさらに、フッ化炭素基及びクロロシ
ラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、50%
程度の濃度で溶かしたクロロホルム溶液を調整し、この
溶液を入れた吸着室内に前記表面にSiOH結合を数多
く持つ単分子膜の形成されたアルミ鍋をいれ室温で1時
間程度放置し、次いで水と反応させるか、空気中にさら
して空気中の水分と反応させると、アルミ鍋表面でCF
3 (CF2 7 (CH2 2 Si(O−)3 の結合が生
され、フッ素を含むフロロカーボン系のポリマー膜が
下層のシロキサン単分子膜と化学結合した状態でアルミ
鍋表面全面に亘り20オングストローム(2.0n
m)の膜厚で形成できた。なお、このポリマー膜は剥離
試験を行なっても全く剥離することがなかった。
【0081】実施例16 親水性ではあるが水酸基を含む割合が少ない鉄製フライ
パンを選択し、クロロシリル基を複数個含む物質として
SiCl4 をクロロホルム溶媒に15%溶解した溶液に
を入れ気化させた吸着室内に室温で30分間程度放置す
ると、鉄製フライパン表面には親水性のOH基が多少と
も存在するので、表面で脱塩酸反応が生じて−SiO−
基が形成される。その後水で洗浄すると、フライパン表
面と反応していない−SiClやSiCl4 分子も反応
して、フライパン表面にポリシロキサン膜が形成され
た。
【0082】なお、このときできたポリシロキサン膜は
フライパン表面と−SiO−の化学結合を介して完全に
結合されているので剥がれることが無い。また、得られ
たポリシロキサン膜表面にSiOH結合を数多く持つ。
当初の水酸基のおよそ7倍程度の数が生成される。
【0083】そこでさらに、フッ化炭素基及びクロロシ
ラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、例えば、CF
3 (CF2 7 (CH2 2 SiCl3 を用い、この溶
液を入れ気化させた吸着室内に前記表面にSiOH結合
を数多く持つ単分子膜の形成されたフライパンを1時間
程度放置し、次いで水と反応させるか、空気中にさらし
て空気中の水分と反応させると、表面でCF3 (C
2 7 (CH2 2 Si(O−)3 の結合が生成さ
れ、フッ素を含むフロロカーボン系のポリマー膜が下層
のポリシロキサン膜と化学結合した状態でフライパン表
面全面に亘りおよそ100オングストローム(10n
m)の膜厚で形成できた。なお、このポリマー膜も剥離
試験を行なっても全く剥離することがなかった。
【0084】実施例17 親水性の磁器製コーヒーカップを選択し、炭化水素基及
びクロロシラン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、た
とえば、CF3 (CF2 5 (CH2 2 SiCl3
用い、5%程度の濃度で溶かしたクロロホルム溶液を調
整し、この溶液を気化した雰囲気に前記コーヒーカップ
を入れ室温で1時間程度放置し、次いでクロロホルム等
の非水溶液で未反応物を洗浄・除去し、さらに水と反応
させるか、空気中にさらして空気中の水分と反応させる
と、表面にCF3 (CF2 5 (CH2 2 Si(O
−)3 の結合が生成され、フロロカーボン系の単分子膜
がコーヒーカップ表面に直接全面に亘りおよそ15オン
グストローム(1. 5nm)の膜厚で形成できた。な
お、この単分子膜はきわめて透明であり剥離試験を行な
っても全く剥離することがなかった。
【0085】実施例18 親水性の磁器製皿を選択し、炭化水素基及びクロロシラ
ン基を含む物質を混ぜた非水系の溶媒、たとえば、CF
3 (CF2 5 (CH2 2 SiCl3 を用い、5%程
度の濃度で溶かしたクロロホルム溶液を調整し、この溶
液を気化した雰囲気に前記皿を入れ室温で1時間程度放
置し、さらに水と反応させるか、空気中にさらして空気
中の水分と反応させると、表面にCF3 (CF2
5(CH2 2 Si(O−)3 の結合が生成され、フロ
ロカーボン系のポリマー膜が表面に直接全面に亘りおよ
そ100オングストローム(10nm)の膜厚で形成で
きた。なお、このポリマー膜も透明であり剥離試験を行
なっても全く剥離することがなかった。
【0086】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の方法は気
相雰囲気中で、基材表面に単分子膜やポリマー膜を形成
するため、プラスチック、セラミックス、ガラス、その
他各種材料にも、効率よく化学吸着膜を累積形成でき
る。そして、吸着溶媒が不要で、且つ短時間で吸着膜を
効率よく、基材と密着性よく且つピンホール無く薄く均
一に形成することができる。
【0087】また、気相雰囲気中でシロキサン系単分子
膜あるいはポリシロキサン膜を形成し、さらにシロキサ
ン系単分子膜あるいはポリシロキサン膜を介して化学吸
着単分子膜あるいはポリマー膜を形成するため、基材表
面に存在する水酸基、アミノ基、イミノ基等の活性水素
基が少ない金属、プラスチック、セラミックス、ガラ
ス、その他各種材料にも、効率よく且つ密着性良く化学
吸着単分子膜やポリマー膜を累積形成できる。
【0088】また、吸着試薬としてフロロカ−ボン基と
クロロシリル基とを含む化合物を用いると、Al、Cu
若しくはステンレスの様な金属基材にも、撥水撥油性、
防汚性、耐久性などに優れたフロロカーボン系単分子膜
を基材と化学結合した状態で高密度にピンホール無く、
かつ均一な厚みで、非常に薄く形成できる。従って、耐
久性の極めて高い高性能フロロカーボン系超薄膜を提供
できる。
【0089】従って、本発明の化学吸着単分子膜は、エ
レクトロニクス製品特にホットプレートや炊飯器などの
電化製品、自動車、産業機器、鏡、眼鏡レンズ等の耐熱
性、耐候性、耐摩耗性超薄膜コーティングを必要とする
機器に適用できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面を分子レベル
まで拡大した模式断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面にクロロシラ
ン単分子膜を形成した段階を分子レベルまで拡大した模
式断面図である。
【図3】本発明の第1の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面にシロキサン
系単分子膜状の内層膜を形成する中間段階を分子レベル
まで拡大した模式断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面の内層膜の上
にフロロカーボン系単分子膜の表層膜を累積した段階を
分子レベルまで拡大した模式断面図である。
【図5】本発明の第2の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面を分子レベル
まで拡大した模式断面図である。
【図6】本発明の第2の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面にクロロシラ
ン単分子膜を形成した段階を分子レベルまで拡大した模
式断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面にシロキサン
系単分子膜状の内層膜を形成する中間段階を分子レベル
まで拡大した模式断面図である。
【図8】本発明の第2の実施例における有機単分子膜の
累積方法の工程を示したもので、基材表面の内層膜の上
にフロロカーボン系単分子膜の表層膜を累積した段階を
分子レベルまで拡大した模式断面図である。
【符号の説明】
1,11 基材 2,12 OH基 3、13 クロロシラン単分子膜 4,14 シロキサン単分子膜 5,15 フッ素を含む単分子膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 東野 秀隆 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特表 平2−500045(JP,A)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に活性水素基を含む基材の表面に化
    学吸着膜を形成する方法であって、前記基材表面に少な
    くともクロロシリル基を有するクロロシラン系吸着剤の
    気体を接触させて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応さ
    、その後、非水系有機溶液を用いて基材表面上に残っ
    た未反応クロロシラン系吸着剤を洗浄除去し、次いで、
    水と反応させて基材表面に単分子吸着膜を形成すること
    を特徴とする化学吸着膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 表面に活性水素基を含む基材の表面に化
    学吸着膜を形成する方法であって、前記基材表面に少な
    くともクロロシリル基と直鎖状炭素鎖を含むクロロシラ
    ン系吸着剤の気体を接触させて基材表面の活性水素基と
    脱塩酸反応させ、その後に、水と反応させてポリマー状
    の化学吸着膜を形成することを特徴とする化学吸着膜の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 表面に活性水素基を含む基材の表面に、
    クロロシリル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気
    体を接触させて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させ
    る工程と、非水系有機溶媒を用いて前記未反応吸着剤を
    洗浄除去する工程と、水と反応させる工程とにより前記
    基材上にシラノール基を複数含むシロキサン系単分子内
    層膜を形成する工程と、その後、一端にクロルシラン基
    を有する直鎖状分子からなる外層膜用吸着剤の気体を接
    触させて内層膜表面と脱塩酸反応させる工程と、非水系
    有機溶媒を用いて未反応の前記外層膜用吸着剤を洗浄除
    去する洗浄工程と、水と反応させる工程とにより、単分
    子内層膜の表面に単分子外層膜を積層することを特徴と
    する化学吸着膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 表面に活性水素基を含む基材の表面に、
    クロロシリル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気
    体を接触させて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させ
    る工程と、水と反応させる工程とにより前記基材上にシ
    ラノール基を複数含むシロキサン系のポリマー内層膜を
    形成する工程と、その後、一端にクロルシラン基を有す
    る直鎖状分子からなる外層膜用吸着剤の気体を接触させ
    て内層膜表面と脱塩酸反応させる工程と、非水系有機溶
    媒を用いて未反応の前記外層膜用吸着剤を洗浄除去する
    洗浄工程と、水と反応させる工程とにより、ポリマー状
    内層膜の表面に単分子外層膜を積層することを特徴とす
    る化学吸着膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 表面に活性水素基を含む基材の表面に、
    クロロシリル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気
    体を接触させて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させ
    る工程と、非水系有機溶媒を用いて前記未反応吸着剤を
    洗浄除去する工程と、水と反応させる工程とにより前記
    基材上にシラノール基を複数含むシロキサン系単分子内
    層膜を形成する工程と、その後、一端にクロルシラン基
    を有する直鎖状分子からなる外層膜用吸着剤の気体を接
    触させて内層膜表面と脱塩酸反応させる工程と水と反応
    させる工程とにより、単分子内層膜の表面にポリマー状
    外層膜を積層することを特徴とする化学吸着膜の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 表面に活性水素基を含む基材の表面に、
    クロロシリル基を分子内に複数含む内層膜用吸着剤の気
    体を接触させて基材表面の活性水素基と脱塩酸反応させ
    る工程と、水と反応させる工程とにより前記基材上にシ
    ラノール基を複数含むシロキサン系ポリマー状内層膜を
    形成する工程と、その後、一端にクロルシラン基を有す
    る直鎖状分子からなる外層膜用吸着剤の気体を接触させ
    て内層膜表面と脱塩酸反応させる工程と、水と反応させ
    る工程とにより、ポリマー状内層膜の表面にポリマー状
    外層膜を積層することを特徴とする化学吸着膜の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 クロロシラン系吸着剤が、直鎖状炭化水
    素分子、直鎖状炭化水素分子の少なくとも一部が−CF
    2 −基で置換または付加されている分子、またはフロロ
    カーボン系分子を含む請求項1〜6のいずれかに記載の
    化学吸着膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 クロロシラン系吸着剤が、CF3 −(C
    2 n −(R)m −SiXp Cl3-p (nは0または
    整数、Rはアルキル基、ビニル基、エチニル基、シリコ
    ン若しくは酸素原子を含む置換基、mは0又は1、Xは
    H,アルキル基,アルコキシル基,含フッ素アルキル基
    又は含フッ素アルコキシ基の置換基、pは0、1または
    2)である請求項1〜6のいずれかに記載の化学吸着膜
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 クロロシリル基を分子内に複数含む吸着
    剤が、SiCl4 、SiHCl3 、SiH2 Cl2 、又
    はCl−(SiCl2 O)n −SiCl3 (但しnは整
    数)から選ばれる少なくとも一の化合物である請求項
    〜6のいずれかに記載の化学吸着膜の製造方法。
  10. 【請求項10】 基材が、金属、セラミックス、ガラ
    ス、プラスチック、半導体、無機物成形体、有機物成形
    体から選ばれる請求項1〜6のいずれかに記載の化学吸
    着膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 プラスチックが、予め表面を酸素を含
    むプラズマまたはコロナ雰囲気で処理して親水性化した
    プラスチックである請求項10に記載の化学吸着膜の製
    造方法。
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