JP4963820B2 - Zr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法 - Google Patents

Zr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、Zr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法に関する。
ジルコニアは今日多種多様な用途で使用される有用な原材料である。ジルコニア粉体は耐火物、セラミックコンデンサ、酸素センサー、圧電体、固体酸化物型燃料電池、固体超強酸、触媒、焼結体、固溶体、塗料、バインダー、光学材料、コーティング剤、その他多種多様のセラミックスの材料として使用されている。
ジルコニア粉体を原料として成型品を得ようとするとき、多くの場合他の材料と混合して使用される。ジルコニア粉体に含まれる平均粒子径が小さく単分散であるほど、ジルコニア粉体は他材料とよく混合されると共に成型品の性能を大きく左右する局所的な組成の偏りは解消される。
したがって、成型品を均質なものとするためにより小さい平均粒子径で単分散しているジルコニアが求められているが、ジルコニア粉体は常に制御困難な凝集の問題がつきまとい、特に数100nm以下の平均粒子径を持ち単分散しているジルコニア粉体を得ることは困難である。
これに反し、ジルコニアゾルはゾル粒子同士の静電気的反発を利用する事で上記ジルコニア粉体の弱点である凝集を制御し数100nm以下の平均粒子径と単分散を実現するものである。即ち数100nm以下の平均粒子径や単分散ジルコニアゾル特有のもので、それ故にジルコニアゾルが好適に使用される。ジルコニアゾルの平均粒子径が小さいことは触媒、焼結体、固溶体、バインダー等の用途における高比表面積がもたらす表面活性の点でも有利であり、触媒においては反応速度の増大、焼結体や固溶体においては生成温度の低温化、バインダーではより少量での強力な粘結力等に寄与する。
ところで、ジルコニアゾル及びジルコニアゾルの製造方法に関して以下のような開示がある。
特許文献1には、含まれるジルコニウムのほとんどが結晶子30〜100Åの単斜ジルコニアであり、その2次凝集粒子の平均径が500Åを超えないことを特徴とする結晶質ジルコニアのコロイドゾルと濃度0.05〜2.0mol/Lのジルコニウムの塩水溶液に、過酸化水素または過酸化水素を生成する化合物を加え、この溶液を80〜300℃に加熱処理して水溶液中でジルコニアを単斜型に結晶化させることを特徴とする結晶質ジルコニアのコロイドゾルの製造方法が記載されている。
また、特許文献2には、水酸化ジルコニウムと酸とを含むスラリー状の混合物の酸濃度を制御して加熱処理することを特徴とする平均粒径0.05〜0.3μmの水和ジルコニアゾルの製造方法が記載されている。
また、特許文献3には、平均粒径が0.1μm以上であり、且つ、粉末X線回折測定により7°及び11°に回折線のピークが観測され、乾燥後の示差熱分析において450℃付近に発熱ピークが存在することを特徴とする水和ジルコニアゾルとその製造方法が記載されている。
しかしながら、上記のジルコニアゾル及び製造方法で得られるジルコニアゾルは、それらの平均粒子径が十分に小さいとは言えず、表面活性が低いため好ましくない。またこれらのジルコニアゾルは、粒子径分布の幅が広いためゾル粒子個々が等質とは言い難く、原料、材料として最適とはいえない。
一方、ジルコニウム塩類の水溶液は樹脂の架橋剤、触媒、金属表面処理剤、焼結体、バインダー、耐水化剤、ジルコニア粉体の原料、セラミックス等の用途で用いられている。
ジルコニウム塩類の水溶液の問題点はそれらが多くの酸、アルカリを含むことによる適用対象の腐食や環境負荷の大きさであったり不純物が多いことである。しかし、酸やアルカリが存在しなければ水溶液の状態を保つことが困難なためジルコニウム塩類の水溶液からそれらをは減らすこと不可能である。
そこで、Zrに対する酸やアルカリのモル比が少なく、不純物の除去が容易なジルコニアゾルの使用が考えられるが、上記の用途でのジルコニウム塩類の効果はジルコニウム原子の働きによるものであって、多くのジルコニウム原子が結晶内部に存在する特許文献1〜3に記載のような結晶性のジルコニアゾルでこの機能は発現しないため不適である。例えば樹脂の架橋剤として機能する場合、ジルコニウム原子を含む化学種内ではジルコニウム原子が架橋反応の起こるサイトとなる。
特許文献4には、炭酸ジルコニウムアンモニウムを加水分解して得られる透明性ジルコニアゾルにオキシフェノール類;アミノアルコール類;オキシ酸類およびそのエステル類;オキシアルデヒド類;アミノ酸類;β−ジケトン類;並びにβ−ケトン酸類およびそのエステルから選ばれる少なくとも1種を配合してなる高性能ジルコニアゾルに関する記載がある。この透明性ジルコニアゾルはジルコニウム塩類の水溶液に似た性質を示すジルコニアゾルであるが、キレート化剤を用いることやゾルを得るために炭酸ジルコニウムアンモニウムを経由する複雑な製造工程であるため経済的に不利である。
特公昭61−43286号 特許第3284413号 特許第3484706号 特許第2742449号
本発明は上記の問題を鑑みて成されたものであって、その目的は耐火物、セラミックコンデンサ、酸素センサー、圧電体、固体酸化物型燃料電池、固体超強酸、触媒、焼結体、固溶体、塗料、バインダー、光学材料、コーティング剤、架橋剤、表面処理剤その他多種多様のセラミックスの材料として使用される、反応活性があり、溶液に近い性質を持ち、平均粒子径が小さく、かつ、非晶質のZr−O系粒子を分散質とするゾルの効率的な製造方法を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、水酸化ジルコニウム、酸及び水からなる反応分散液を所定の条件で調製することで上記目的を達成する事を見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち本発明は、下記の非晶質のZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法に係る。
)水酸化ジルコニウム、酸及び溶媒からなる反応分散液中のZrO換算のジルコニウム濃度をX重量%及び1モルのZrに対する酸のグラム当量数Yとした場合、
3≦X≦20かつ(2.0−0.07X)≦Y≦(3.0−0.08X)
となるように該反応分散液を調製し、ついでこれを80℃以上で12〜96時間加熱しZr−O系粒子を分散質とするゾルを生成させることを特徴とする、平均粒子径が1〜20nmであり、かつ、非晶質のZr−O系粒子を分散質とし、分散媒のpHが7以下であるZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法。
(2)分散媒が溶媒と酸からなり、その分散媒中に、1モルのZrに対して0.1〜2グラム当量の酸を含むことを特徴とする請求項1記載のZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法。
)酸が硝酸であることを特徴とする前記(1)又は(2)記載のZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法。
本発明の製造方法により得られたZr−O系粒子を分散質とするゾルは、反応活性があり、溶液に近い性質を持ち、平均粒子径が1〜20nmであり、かつ、非晶質のZr−O系粒子を分散質としているため、耐火物、セラミックコンデンサ、酸素センサー、圧電体、固体酸化物型燃料電池、固体超強酸、触媒、焼結体、固溶体、塗料、バインダー、光学材料、コーティング剤、架橋剤、表面処理剤その他多種多様のセラミックスの材料として好適に利用することができる。
以下に本発明のZr−O系粒子を分散質とするゾル及びその製造方法について詳細を説明する。なお、本発明において、平均粒子径とは動的光散乱法で測定した粒子径分布の累積頻度が50体積%となる粒子径を言う。
非晶質のZr−O系粒子を分散質とするゾル
(1)ゾルについて
本発明のゾルは分散質と分散媒よりなり、分散媒は溶媒及び酸で構成されるが、その溶媒は特に限定されるものでなく、例えば水、メタノール、エタノール、アセトン、エーテル等であってもよい。好ましくは、通常、水が用いられる。
分散媒は、酸を含有しており、pH7以下、好ましくはpH5以下である。pHが7を超えると分散質の凝集、沈殿やゲル化等を起こしゾルとして安定でなくなるため好ましくない。
さらに、1モルのZrに対して0.1〜2グラム当量、好ましくは0.1〜1グラム当量、より好ましくは0.1〜0.5グラム当量の酸を含むものであってもよい。
Zr−O系粒子が分散した状態を安定して保つためには1モルのZrに対する酸が0.1グラム当量以上は必要であるがそれ以上の酸のグラム当量はゾルに必要な特性、用途に応じて自由に選択できる。
1モルのZrに対する酸が2グラム当量を超えることは、塩類の水溶液よりも不純物が少ないというゾルの優位性がなくなるほか、pHが強酸性領域となり適用対象を腐食しやすくなるなどして好ましくない。
(2)非晶質のZr−O系粒子について
本発明のゾルは、非晶質のZr−O系粒子を分散質とする。
分散質であるZr−O系粒子の平均粒子径は、1〜20nm、好ましくは1〜15nmである。平均粒子径が1nm未満では、ジルコニウム塩類の水溶液としての性質が強くなりそれとの区別が明確にならず好ましくない。又、20nmを超えると本発明のゾルの特徴である反応活性や溶液しての性質が低下するので好ましくない。
なお、該Zr−O系粒子は非晶質であるため、200℃以下の温度で恒量となるまで乾燥し、X線回折測定を行ったとき2θ=10〜50°で特定の結晶系に帰属されるパターンを示さない。
図1に本発明で製造されたゾルの分散質であるZr−O系粒子の粒子径分布の一例を示す。これより、Zr−O系粒子は7〜30nmの範囲に粒子径分布を持ち、平均粒子径が10nmで、粒子径分布の累積頻度が10%となる粒子径が8nmであり、90%となる粒子径が15nmであることがわかる。
又、図2に本発明で製造されたゾルの分散質であるZr−O系粒子を100℃で恒量まで乾燥したもののX線回折測定の結果得られた回折パターンの一例を示す。これより、特定の結晶系に帰属される回折パターンは見出されず、Zr−O系粒子が非晶質であることが確認できる。
なお、Zr−O系粒子には、少なくともZrとOが含まれればよく、例えばZrの水酸化物、酸化物、水和物のいずれでもよく、これらの混合物でも良い。
非晶質のZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法
本発明で用いる水酸化ジルコニウムは特に限定されない。一例を示せば、ジルコニウム塩類の水溶液を水酸化アルカリやアンモニア水で中和することで得られる沈殿を水洗し不純物を取り除いて得た水酸化ジルコニウムを用いることができる。
ジルコニウム塩類としては、特に限定されず、塩基性硫酸塩、オキシ塩化塩、硝酸塩、酢酸塩、その他有機酸塩等が例示され、オキシ塩化塩が安価で純度が高いという点で好ましい。
水酸化ジルコニウム、酸及び溶媒、好ましくは、水からなる反応分散液の調製に際して、まず、反応容器に必要量の水を入れそれを適度に攪拌しながら、ついで所定量の水酸化ジルコニウム、次に酸を投入する。水酸化ジルコニウム、酸及び水の投入順序は特に限定されないが、作業性を考慮すると上記が好ましい。
該分散液を調製する際の該分散液のジルコニウム濃度はZrO換算で3〜20重量%、好ましくは、5〜18重量%の範囲内であるとよい。3重量%未満の場合非効率であり、20重量%を超える場合は増粘、ゲル化の危険性があり好ましくない。
このジルコニウム濃度が高いほど後述する該分散液に添加される酸の量が少なくなるため経済的に有利であり、生成するゾルが含む酸が少なくなることから環境負荷、不純物の低減が期待できる。
ここで、ゾルの生成と酸の関係について簡単に述べる。水酸化ジルコニウムが解膠され非晶質のZr−O系のゾル粒子が生成すると同時に酸由来のプロトンがゾル粒子の界面に吸着することでゾル粒子は帯電しその界面には電気二重層が形成される。この電気二重層の反発力によってゾル粒子同士は凝集せずに分散状態を保つことができる。酸濃度が低すぎる場合、十分な電気二重層を得られないためゾルは生成しない。
酸には上記のゾル粒子に電気二重層を与える役割以外に水酸化ジルコニウムからの結晶性ジルコニアの生成を促す作用がある。この結晶性ジルコニアの生成機構は定かでないが、水酸化ジルコニウムを水に分散したものを加熱保持するよりも、いくらかの酸の存在下に加熱保持するとき結晶性ジルコニアの生成速度は速くなる。そして、結晶性ジルコニアが生成する場合には同時にジルコニアゾルの平均粒子径は大きくなる傾向にある。おそらく酸が水酸化ジルコニウムに作用する事で結晶性ジルコニアの前駆体が生成されると考えられる。
結晶性ジルコニアの生成速度は反応分散液中の酸濃度に依存し、その生成速度が最大となる酸濃度は、上記の電気二重層形成のためには十分な濃度であるが本発明のZr−O系粒子を分散質とするゾルを得るために適当な酸濃度よりは低濃度である。厳密には適当な酸濃度は反応分散液のジルコニウム濃度によって変化し、ジルコニウム濃度が高いほどより高い酸濃度を必要とするが、1モルのZrに対し必要な酸のグラム当量数で換算した場合に反応分散液のジルコニウム濃度が高いほどそのグラム当量数は低下する。
本発明の反応活性があり、溶液に近い性質を持ち、平均粒子径が小さく、かつ、非晶質のZr−O系粒子を分散質とするゾルを製造するには、反応分散液を調製する際に、1モルのZrに対するそのグラム当量数Yが、上記ジルコニウム濃度をX重量%としたとき、下記の式(1)の範囲内にすることが望ましい。
3≦X≦20かつ(2.0−0.07X)≦Y≦(3.0−0.08X) (1)
この酸のグラム当量数Yがとる範囲は上記で述べたゾル粒子に電気二重層を与えるには十分で、かつ、結晶性ジルコニアが生成しない酸濃度となるような範囲である。このグラム当量数Yが上記範囲の下限未満の場合、生成するゾルの粒子径が大きくなり過ぎたり、結晶性ジルコニアが生成し目的とする本発明の非晶質のZr−O系粒子を分散質とするゾルが得られない。
図3にX、Yの値を変化させ、合成したゾルの結晶性についてX線回折測定によって調べた結果を示す。
ゾルの結晶性は、ゾルを200℃以下の温度で恒量となるまで乾燥しX線回折測定によって得られる回折パターンにおいて2θ=10〜50°で特定の結晶系に帰属されるパターンを示さないものを非晶質とし、それ以外を結晶質と分類した。
上記の式(1)を満足するX、Yの範囲において非晶質のゾルが得られ、それ以外では結晶性のゾルが得られた。そのうち非晶質のゾルは1〜20nmの平均粒子径であった。
すなわち、上記の式(1)を満足するようにX、Yを制御することで本発明のゾルが得られることが判る。
なお、上限を超える場合は、ゾルの生成には過剰量となり不経済であるばかりでなく、環境負荷や生成するゾルの不純物を増加させるため好ましくない。
上記酸は特に限定されるものではないが、不純物が少なく、ゾルの生成速度が速いという点で硝酸が好ましい。
次に、調製された反応分散液を適度に攪拌しながら80℃以上、好ましくは90℃以上に加熱し、保持する。保持する温度はゾルの生成速度に影響し、80℃未満では十分な生成速度を得られず非効率である。100℃以上で保持する場合は溶媒の蒸発を避けるためオートクレーブ等の密閉容器を使用することが望ましい。保持時間は特に限定されず、反応分散液が完全に本発明のゾルとなったことを反応分散液の粒子径分布測定及び恒量まで100℃で乾燥後のX線回折測定などで確認すればそこで加熱を終了してよいが、通常12〜96時間である。
次に、得られたゾル中の酸を限外ろ過等で除去しても良い。方法は限外ろ過に限定されるものではなく透析や逆浸透の方法でも良い。これらの処理によって酸以外の不純物を除去する事やゾルのジルコニウム濃度を濃縮することが可能であるためゾルの用途によって処理の回数、時間を任意に選択できる。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されない。
まず、水酸化ジルコニウム(ZrO換算で30重量%含有)300gを純水1070gに分散し、適度に攪拌しながらそこへ67.5重量%硝酸126gを添加し反応分散液を調製した。このとき反応分散液のジルコニウム濃度はZrO換算で6重量%であり、1モルのZrに対する硝酸(HNO)のグラム当量数は1.85であった。
次に、該分散液を95℃まで加熱し、24時間保持した後静置し自然冷却しゾルを得た。該ゾルはジルコニウム濃度がZrO換算で6重量%であり、pHは0.7であった。
該ゾルの粒子径分布(図1)から該ゾルの平均粒子径は10nmであり、また、該ゾルを100℃で恒量まで乾燥したもののX線回折パターン(図2)は特定の結晶系に帰属されなかった。
さらに該ゾルの限外ろ過処理によって該ゾル中の硝酸を除去し、ジルコニウム濃度を濃縮することで、ジルコニウム濃度がZrO換算で10重量%であり、pHが3.2、ケルダール法によって測定された1モルのZrに対する硝酸(HNO)のグラム当量数が0.4である以外は上記と同様のゾルを得た。
実施例1で製造されたゾルの粒度分布を示す。 実施例1で製造されたゾルを100℃で恒量まで乾燥したもののX線回折パターンを示す。 ジルコニウム濃度をX重量%、1モルのZrに対するそのグラム当量数Yとし、X、Yの値を変化させ、合成したゾルの結晶性について、X線回折測定によって調べた結果を示す。

Claims (3)

  1. 水酸化ジルコニウム、酸及び溶媒からなる反応分散液中のZrO換算のジルコニウム濃度をX重量%及び1モルのZrに対する酸のグラム当量数Yとした場合、
    3≦X≦20かつ(2.0−0.07X)≦Y≦(3.0−0.08X)
    となるように該反応分散液を調製し、ついでこれを80℃以上で12〜96時間加熱しZr−O系粒子を分散質とするゾルを生成させることを特徴とする、平均粒子径が1〜20nmであり、かつ、非晶質のZr−O系粒子を分散質とし、分散媒のpHが7以下であるZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法。
  2. 分散媒が溶媒と酸からなり、その分散媒中に、1モルのZrに対して0.1〜2グラム当量の酸を含むことを特徴とする請求項1記載のZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法。
  3. 酸が硝酸であることを特徴とする請求項1又は2記載のZr−O系粒子を分散質とするゾルの製造方法。
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