JP5464840B2 - ジルコニア微粒子の製造方法 - Google Patents

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本発明は、粒子径の制御が可能であり、結晶性が高く、凝集がなく分散性に優れ、粒子形態が均一であるジルコニア微粒子及びその製造方法に関する。本発明のジルコニア微粒子は、正極又は負極活物質コート材料用、電池材料用、研磨剤用、屈折率調整材料用、塗料用、生体材料用、電子材料用、顔料用、触媒材料用、触媒担体用、光学材料用、セラミックス材料用、蒸着材料用、吸着剤用等の材料として好適に使用することができる。
ジルコニアは蛍石型の結晶構造を有し、融点が2700℃、硬度が1200kg/mm2、熱伝導率が6.0×10-3J/m・s・K、屈折率が2.15と耐熱性、高強度、断熱性、高屈折率及び耐酸化性を示すことから、焼結体として構造材料、電子材料、生体材料、光学材料等の分野で使用されている。
焼結体としては高嵩密度、高焼結密度が求められているが、ジルコニアは1000℃付近で結晶構造が単斜晶から正方晶、2730℃で正方晶から立方晶に相転移し、焼結時の体積変化により割れが生じ易いため、一般的にイットリウム、カルシウム等を固溶させて安定化することが行われている。この安定化ジルコニアはイオン電導性に優れているため、高温で固体電解質となり燃料電池や酸素センサ等にも用いられている。
近年、ジルコニア粒子は、リチウムイオン電池での正極又は負極活物質コート材料、固体酸化物型燃料電池での電極及び電解質、半導体製造プロセスで行われるCMP用研磨剤、又は、光学部品のオーバーコート及び液晶ガラスでの屈折率調整材料等に用いられている。
例えば、正極又は負極活物質コート材料では、耐久性向上のためにサブミクロンから数ミクロンの正極又は負極活物質の表面に機械的処理や浸漬処理等によりジルコニア粒子を均一に被覆したり(例えば特許文献1及び2参照)、燃料電池用電解質では、ジルコニア粒子をバインダー含有の有機溶媒中に分散させたスラリーをテープ成形により成形体にしたり(例えば特許文献3参照)、CMP用研磨剤では、ジルコニア粒子をpH調整した水溶液中に分散させてスラリーにしたり(例えば特許文献4参照)、屈折率調整材料では、ジルコニア粒子を熱又は紫外線硬化性樹脂等の有機物中に分散させて複合材料にしたりする(例えば特許文献5参照)。それぞれの用途において、ジルコニア粒子としてサブミクロン以下の粒子径で、粒子形状が均一であり、結晶性が高く、凝集がなく分散性に優れるなどの特性が求められている。
従来、ジルコニア粒子の合成方法としては中和法、加水分解法、アルコキシド法、水熱反応法等が知られている。
中和法(例えば特許文献6参照)では、ジルコニウム塩水溶液とアルカリ水溶液を混合してジルコニウム水酸化物又はジルコニア水和物を沈殿させ、得られたジルコニウム水酸化物又はジルコニア水和物を熱処理することによりジルコニアを合成する。熱処理により粒子の凝集又は焼結が生じるため、合成後は粉砕機による微粒子化が必要であり、粒子はサブミクロンの不均一な粒子となり易い。
加水分解法(例えば特許文献7参照)では、ジルコニウム塩水溶液を加水分解してジルコニア水和物を沈殿させ、得られたジルコニア水和物を熱処理することによりジルコニアを合成する。中和法では粒子形態の制御を行うことが困難であるが、加水分解法ではジルコニウム濃度、pH、添加剤等の加水分解条件を変えることにより粒子径の制御が可能である。しかし、中和法と同様に粒子はサブミクロンの不均一な粒子となり易い。
アルコキシド法(例えば特許文献8参照)では、ジルコニウムアルコキシドのアルコール溶液に水を添加して、加水分解反応により酸化ジルコニウムの水和物を合成する。アルコール溶液中での水濃度により粒子径の制御が可能であり、得られる酸化ジルコニウムは真球度と単分散性の高い、サブミクロンオーダーの微粒子である。しかし、非晶質の水和物であるため、結晶化させるためには熱処理が不可欠であるが、熱処理により粒子成長、凝集、焼結が生じるため、粉砕機による凝集又は焼結の解砕が必要となる。更に、原料としてジルコニウムアルコキシドやアルコールを使用するため、他の合成方法と比較して製造コストも高い。
水熱反応法(例えば特許文献9〜11参照)では、液相法の反応はすべて利用可能である。通常、ジルコニウム水酸化物を100℃以上の高温・高圧下で水熱反応させてジルコニアを合成する。水熱反応法で得られる粒子は均一であり、熱処理せずに高結晶の微粒子が得られるという点で優れた合成方法である。
特許文献9では、ジルコニウム塩水溶液にアルカリをpH11〜14となるように添加して20〜90℃で5〜40時間熟成し、110〜300℃で水熱処理した後、得られた柱状ジルコニア粒子を300〜1200℃で加熱処理を行っている。熟成処理及び水熱反応により単斜晶又は正方晶の単一の結晶構造を決定し、高温での熱処理により粒子形状、粒子径を整えることを特徴としている。そのため、熱処理前の水熱反応で得られる微粒子は不均一となり易い。原因としては、結晶構造の制御因子に熟成温度及び時間を用いて、粒子形態の制御因子に熱処理温度を用いているため、ジルコニウムに対するアルカリ量及び水熱反応条件について最適化できていない。また、熱処理により焼結が生じて平均粒子径が増大している。
特許文献10では、pH調整を行ったジルコニウム塩水溶液を温度350〜450℃、圧力20〜40MPa、反応時間を60秒以内で水熱反応させて、平均粒径10nm以下のジルコニア微粒子を得ている。ジルコニウム塩水溶液をpH調整することにより、単斜晶又は正方晶の結晶構造を制御し、反応温度、圧力及びジルコニウム濃度により、粒子径を制御している。水熱反応では、亜臨界ないし超臨界水にジルコニウム塩水溶液を接触させ、急速昇温することで核発生速度が極めて高くなることを利用して、高結晶性の微粒子を得ている。しかし、この亜臨界ないし超臨界水と原料水溶液との接触させる方法では、核発生後の粒成長制御が困難であり、不均一の粒子となり易い。
特許文献11では、ジルコニウム塩水溶液をアルカリ水溶液に加えて得られたジルコニウム水酸化物含有水溶液を200〜400℃で水熱反応させ、濾過後、塩化物が不含になるまで洗浄し、100〜120℃で乾燥して結晶性酸化ジルコニウム粉末を得ている。得られる粉末は0.1〜0.5μmの一次粒子径であり、累積頻度90%径(D90)が0.1〜1μmの粒度分布を有することを特徴としている。しかし、実施例でのTEM像から計測した粒子径と粒度分布の測定結果から、粒度分布が広く、凝集している。また、0.1μm以下の粒子径では凝集が著しい。
このように、これまでのジルコニア微粒子の製造方法では、粒子形態が不均一もしくは分散性が悪いという問題があった。そのため、正極又は負極活物質コート材料用、電池材料用、研磨剤用、屈折率調整材料用、塗料用、生体材料用、電子材料用、顔料用、触媒材料用、触媒担体用、光学材料用、セラミックス材料用、蒸着材料用、吸着剤用等の材料として使用する場合、粒子形態の高均一化、高分散化、高結晶化を同時に実現するという課題が残されている。
特開2003-178759号公報 特開2008-130571号公報 特開2004-134405号公報 特開2008-78233号公報 特開2007-264578号公報 特許第3106636号公報 特許第3237140号公報 特許第1785509号公報 特開2005-170700号公報 特開2005-255450号公報 特公平5-74532号公報
本発明は上記のような事情を鑑みなされたものであり、正極又は負極活物質コート材料用、電池材料用、研磨剤用、屈折率調整材料用、塗料用、生体材料用、電子材料用、顔料用、触媒材料用、触媒担体用、光学材料用、セラミックス材料用、蒸着材料用、吸着剤用の材料等の様々な用途に適した、粒子径の制御が可能であり、結晶性が高く、凝集がなく分散性に優れ、粒子形態が均一であるジルコニア微粒子及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討を進めた結果、水熱反応時のジルコニウム水酸化物含有水溶液において、ジルコニウム(以下Zrとも表記する)、アルカリ含有量及び水熱反応温度を最適化して得られる、特定の平均粒子径、特定の粒子径分布、及び特定の粒子形状を有するジルコニア微粒子が、粒子径及び棒状のアスペクト比(=長軸径/短軸径)の制御が可能であり、結晶性が高く、凝集がなく分散性に優れた微粒子を得ることができ、特に正極又は負極活物質コート材料用、電池材料用、研磨剤用、屈折率調整材料用、塗料用、生体材料用、電子材料用、顔料用、触媒材料用、触媒担体用、光学材料用、セラミックス材料用、蒸着材料用、吸着剤用等の材料として使用する場合、高均一性、高分散性、高結晶性等の要求される性能を有することを見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、粒度分布測定によるメジアン径が0.05〜0.3μm、変動係数が40.0%以下であり、平均粒子径が0.05〜0.3μm、粒子径分布の相対標準偏差が40.0%以下、アスペクト比が1.5〜5.0の棒状で、且つ結晶構造が単斜晶であるジルコニア微粒子の製造方法であって、
ジルコニウム塩水溶液と、中和度1.0〜11.0のアルカリ水溶液との中和反応により得られたpHが12.4以上のジルコニウム水酸化物含有水溶液を、300〜400℃且つ全圧力6.0〜40MPaで水熱反応させることを特徴とするジルコニア微粒子の製造方法を提供するものである。
本発明のジルコニア微粒子は、従来のジルコニア微粒子の課題であった高均一化、高分散化、高結晶化を同時に実現しているため、例えば、正極又は負極活物質コート材料用、電池材料用、研磨剤用、屈折率調整材料用、塗料用、生体材料用、電子材料用、顔料用、触媒材料用、触媒担体用、光学材料用、セラミックス材料用、蒸着材料用、吸着剤用等の材料として好適である。
以下、本発明のジルコニア微粒子及びその製造方法について好ましい実施形態に基づき詳述するが、本発明はこれらの記載に制限されるものではない。
本発明者らは、水熱反応前のジルコニウム塩水溶液中のジルコニウムに対して、アルカリ水溶液を適当な中和度となるように添加して得られるジルコニウム水酸化物含有水溶液を、適当な水熱反応温度により反応させることによって、粒子径及び粒子形状等の粒子形態が制御でき、高分散性の微粒子が得られることを見出した。
その理由は明らかではないが、ジルコニア微粒子では、一次粒子の形成後、一次粒子表面への溶質析出、及び一次粒子の凝集機構により粒子成長が生じる。一次粒子の溶質析出及び凝集に対して、アルカリが鉱化剤として作用するため、アルカリ量を調整することにより粒子形態の制御が可能である。アルカリ量については、ジルコニウムに対する中和度で定量化できる。また、水熱反応時の温度、圧力、中和度が高くなるにつれて、結晶構造が正方晶から単斜晶となり易く、結晶子サイズが増大する。ジルコニア微粒子の結晶構造が単斜晶で、粒子形状が棒状となると、粒子同士の凝集が見られず、分散性が向上する。
本発明のジルコニア微粒子は、レーザー回折/散乱法により測定した体積基準の粒度分布のメジアン径が0.02〜1.0μmであり、0.02〜0.5μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることがより好ましい。メジアン径が0.02μmより小さい場合、凝集により分散性が悪く、変動係数が大きくなる。メジアン径が1.0μmより大きい場合、分散性は良いが、ポリマー中に分散させたときの充填性、コーティングの際の被覆効率、研磨の際の研磨効率などが悪い。
また、本発明のジルコニア微粒子は、レーザー回折/散乱法により測定した体積基準の粒度分布の変動係数が、40.0%以下であり、35.0%以下であることが好ましく、30.0%以下であることがより好ましい。粒度分布の変動係数が40.0%より大きい場合、凝集により分散性が悪く、ポリマー中に分散させたときの充填性、コーティングの際の被覆効率、研磨の際の研磨効率などが悪い。
また、本発明のジルコニア微粒子において、アルカリ量に関しては、中和度[アルカリ量/(2×Zr量)]がジルコニウムに対して1.0以上であることが好ましく、1.0〜11.0であることがより好ましく、1.0〜6.0であることがより一層好ましい。中和度が1.0未満の場合では、結晶構造が単斜晶の単相とならないため結晶性が悪い。また、粒子形状が粒状となり、凝集により分散性が悪い。
また、本発明のジルコニア微粒子は、その平均粒子径が0.02〜1.0μmであり、0.02〜0.5μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることがより好ましい。該ジルコニア微粒子の平均粒子径は、透過型電子顕微鏡(TEM)による観察に基づいて倍率が3〜50万倍のTEM像から、200個以上の任意の粒子の粒子径(棒状の長軸径)を計測し、その平均値より求める。粒子形態を均一で、高分散性なものとできる下限は0.02μmである。反応温度を高温とし、中和度を高くして結晶成長を促進した場合、平均粒子径は1.0μmを超えると均一に制御することが困難である。
また、本発明のジルコニア微粒子は、粒子径分布の相対標準偏差が40.0%以下であり、35.0%以下であることが好ましく、30.0%以下であることが一層好ましい。このような狭い範囲の粒子径分布をとることにより、溶液又はポリマー中に分散させたときの充填性を向上させることができる。上記粒子径分布の相対標準偏差が40.0%を超えると分散させたときの充填性が悪くなり、耐久性、イオン電導性、研磨性能、屈折率特性等の低下を招くため好ましくない。
また、本発明のジルコニア微粒子は、粒子形状が棒状であり、その平均粒子径が先に述べた範囲であることに加えて、アスペクト比が1.5〜5.0であり、1.5〜4.0であることが好ましく、1.5〜3.5であることがより好ましい。アスペクト比は上記の平均粒子径と同様に求めた棒状の短軸径から算出した。上記アスペクト比が1.5未満である場合、粒子形状が不均一な粒状となり、凝集により分散性が悪いため好ましくない。また、反応温度を高温とし、中和度を高くして結晶成長を促進させても、アスペクト比は5.0で上限となる。
次に、本発明のジルコニア微粒子の好ましい製造方法について説明する。
本発明のジルコニア微粒子は、i)ジルコニウム水酸化物含有水溶液の調製工程と、ii)iの工程で調製したジルコニウム水酸化物含有水溶液を水熱反応させる水熱反応工程により製造できる。また更に、iii)水熱反応工程後に熱処理工程を行ってもよい。
<i)ジルコニウム水酸化物含有水溶液の調製工程>
ジルコニウム水酸化物含有水溶液調製方法として、下記の(イ)及び(ロ)の方法が挙げられる。
(イ)ジルコニウム塩水溶液を調製し、このジルコニウム塩水溶液にアルカリ水溶液を添加して、中和反応によりジルコニウム水酸化物を生成させてジルコニウム水酸化物含有水溶液を得る。
(ロ) ジルコニウム塩水溶液を調製し、このジルコニウム塩水溶液をアルカリ水溶液に添加して、中和反応によりジルコニウム水酸化物を生成させてジルコニウム水酸化物含有水溶液を得る。
また、(イ)及び(ロ)の方法において、中和反応により生成したジルコニウム水酸化物を100℃以下の温度範囲(好ましくは50〜95℃)で加熱して水和ジルコニアを生成させてもよい。
(イ)及び(ロ)の方法で用いるジルコニウム塩水溶液としては、例えば、オキシ塩化ジルコニウム、オキシ硫酸ジルコニウム、オキシ硝酸ジルコニウム等といった各種のジルコニウム塩の水溶液を使用することができる。また、一つのジルコニウム塩水溶液を使用してもよく、複数のジルコニウム塩水溶液の混合物を使用してもよい。該ジルコニウム塩水溶液は、その濃度が好ましくは0.05〜3.0mol/L、より好ましくは、0.1〜1.0mol/Lのものを使用する。また、ジルコニウム塩水溶液の替わりに水酸化物又は酸化物含有水溶液を使用してもよい。
(イ)及び(ロ)の方法で用いるアルカリ水溶液としては、例えば、NaOH、KOH、NH3、NH4HCO3、Na2CO3、K2CO3、NaHCO3、KHCO3、(NH42CO3等を用いることができる。また、一つのアルカリ水溶液を使用してもよく、複数のアルカリ水溶液の混合物を使用してもよい。該アルカリ水溶液は、その濃度が好ましくは0.1〜20.0mol/L、より好ましくは、0.5〜5.0mol/Lのものを使用する。
また、上記ジルコニウム水酸化物含有水溶液には、焼結時の相転移の防止又はイオン電導性の制御を行う目的で、Y、Mg、Ca、Ce等のアルカリ土類及び希土類から選ばれる少なくとも一種の元素を添加してもよい。添加する化合物としては、塩化物、硫酸塩、硝酸塩、水酸化物、酸化物等が使用できる。これらの化合物は、ジルコニウム水酸化物含有水溶液の調製工程の何れの段階で添加してもよく、ジルコニウム水酸化物含有水溶液の調製後に添加してもよい。
<ii)水熱反応工程>
上記水熱反応は、温度が300℃以上、好ましくは300〜500℃、より好ましくは300〜400℃、且つ全圧力が6.0MPa以上、好ましくは6.0〜50MPa、より好ましくは6.0〜40MPaで、通常0.01時間以上、好ましくは0.01〜24時間、より好ましくは0.01〜8時間行うとよい。このような条件下で水熱反応させて、粒子径、アスペクト比、粒子の均一性等の粒子形態の制御を行い、濾過、水洗した後、乾燥することにより、本発明のジルコニア微粒子が得られる。
上記水熱反応の条件は、ジルコニウム水酸化物含有水溶液における原料の種類、原料濃度、アルカリ量(中和度)、仕込み量、反応温度、反応圧力及び反応時間等によって上記範囲内において適宜決定するとよい。上記水熱反応でジルコニア微粒子を形成する最低温度は150℃であるが、高結晶性、且つ高分散性なジルコニア微粒子を得るためには300℃以上が好ましい。上記水熱反応の最高温度は特に制限がなく、臨界点を超えてもよいが、使用する装置の仕様に制限される。
<iii)熱処理工程>
上記熱処理は、上記水熱反応工程で得られた本発明のジルコニア微粒子の結晶性を向上させるために行われる。また、粒子表面の水酸基及び吸着水を低減させるために行われる。熱処理は、大気雰囲気下(又は不活性ガス雰囲気下)、最高到達温度が400℃以下、好ましくは150〜400℃、より好ましくは300〜400℃で、通常0.5時間以上、好ましくは0.5〜8時間行うとよい。熱処理温度が400℃を超えると、凝集により分散性が低下したり、粒子同士の焼結が生じたりして粒子形態を維持することができない。
以下、実施例及び比較例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例等に制限されるものではない。
(実施例1〜20及び比較例1〜6)
[ジルコニア微粒子の製造]
ジルコニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム水溶液、又はオキシ硝酸ジルコニウム水溶液を、アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム水溶液を用いて、表1記載のZr塩、Zr量、アルカリ量、中和度[アルカリ量/(2×Zr量)]となるように原料を準備した。次に、ジルコニウム塩水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加して、ジルコニウム水酸化物含有水溶液を調製した。調製後のジルコニウム水酸化物含有水溶液のpHを〔表1〕に示す。調製したジルコニウム水酸化物含有水溶液をオートクレーブで攪拌しながら、〔表1〕記載の条件にて水熱反応を行った。反応終了後、室温まで冷却を行い、生成物を濾過、水洗、乾燥(150℃にて8時間)して目的物であるジルコニア微粒子を得た。また、比較例6は市販品のジルコニア微粒子である。
実施例1〜20及び比較例1〜6得られたジルコニア微粒子について、X線回折(定性分析、結晶子サイズ)、比表面積、平均粒子径、粒子形状及び均一性、アスペクト比、粒度分布[メジアン径、累積頻度10%径(D10)、90%径(D90)及び変動係数]、及び分散性評価を以下の(1)〜(5)の方法により評価した。それらの結果を〔表1〕に示す。また、実施例4の電子顕微鏡写真(6万倍)を〔図1〕に、比較例2の電子顕微鏡写真(50万倍)を〔図2〕に、比較例3の電子顕微鏡写真(20万倍)を〔図3〕に示す。
(1)X線回折(定性分析、結晶子サイズ)
ブルカーAXS社製X線回折装置(D8 ADVANCE/V)にて測定し、定性分析及びPawley法により単斜晶の結晶子サイズを求めた。
(2)比表面積
マウンテック社製全自動BET比表面積測定装置(Macsorb HM Model-1210)にて測定した。
(3)平均粒子径の測定、均一性評価、粒子形状及びアスペクト比
透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて、200個以上の任意の粒子の粒子径(棒状の長軸径)を計測し、その平均値より求めた。粒子形状はTEM像の観察より評価し、均一性は平均粒子径の測定値の相対標準偏差より評価した。アスペクト比は、平均粒子径と同様の方法により棒状の短軸径の平均値を求め、[長軸径/短軸径]より算出した。
(4)粒度分布(メジアン径、D10、D90、及び変動係数)
ジルコニア微粒子20〜40mgを0.2重量%のヘキサメタリン酸ナトリウム水溶液30mlに添加し、ホモジナイザにより分散させた(360〜600Wにて30〜90秒間)。その分散液を堀場製作所製レーザー回折/散乱式粒子径分布測定装置(LA-950)にて測定し、体積基準のメジアン径、D10、D90、及びその変動係数を求めた。
(5)分散性評価
粒度分布測定で用いた分散液を静置し、凝集、沈降粒子の状態を観察することにより、分散性を評価した(分散液が安定に分散している場合を○、凝集、沈降した場合を×とした)。
実施例1〜20の結果より、本発明のジルコニア微粒子では、中和度、水熱反応温度を制御することで、結晶構造が単斜晶の単相で結晶性が高く、〔図1〕に示すように平均粒子径の相対標準偏差が40.0%以下の均一な棒状粒子を得ることができる。中和度1.0〜3.0の領域では、中和度の増加により、平均粒子径及びアスペクト比を大きくすることができ、中和度3.0〜11.0の領域では、中和度の増加によりアスペクト比を小さく、且つ粒子径を大きくすることができる。また、粒度分布の測定結果より、平均粒子径とメジアン径が良く一致しており、変動係数が40.0%以下であることから、凝集がなく高い分散性を示していることがわかる[ただし、粒子形態が棒状であるため長軸径と短軸径の差があり、粒子径が大きくなると平均粒子径(長軸径)と比較してメジアン径(球状換算)が小さくなる]。アスペクト比の制御因子としては中和度とZr塩があり、同反応条件においてはオキシ塩化Zrよりもオキシ硝酸Zrの方がアスペクト比を大きく制御できる。
比較例1〜6の結果より、比較例1及び2では、水熱反応温度が200℃であるが、結晶構造が単斜晶ではなく、正方晶もしくは正方晶と単斜晶の混相である。このとき、粒子形態は不均一な粒状となり、粒子同士が著しく凝集しており、分散性が悪い。比較例3では、水熱反応温度が350℃であり、結晶構造が正方晶と単斜晶の混相となる。また、粒子形態が不均一な粒状と1.5〜3.0程度の棒状粒子の混合物である。比較例4では、水熱反応温度が250℃で、結晶構造が単斜晶であり、粒子形態が均一な棒状であっても凝集により分散性が悪い。そして、水熱反応温度が300℃以上、中和度が1.0以上では分散性に優れた、均一な棒状粒子を得ることができるが、比較例5のように、中和度0.8の場合では凝集により分散性が悪く、粒子形態が粒状となる。比較例6は市販品のジルコニア微粒子であるが、結晶構造が単斜晶の単相であり、平均粒子径の相対標準偏差が小さく均一な粒子であるが、粒子形態が不定形であり、凝集により分散性が低下するため、粒度分布の変動係数が大きい。
(実施例21及び22並びに比較例7〜16)
[水熱反応から得られたジルコニア微粒子の熱処理]
実施例21及び22並びに比較例7〜10は実施例14を、比較例11は実施例2を、比較例12は実施例9を、比較例13は実施例13をそれぞれ大気雰囲気下において〔表2〕記載の条件にて熱処理したものである。得られたジルコニア微粒子についてX線回折(定性分析、結晶子サイズ)、比表面積、平均粒子径、粒子形状及び均一性、アスペクト比、粒度分布(メジアン径、D10、D90、及びその変動係数)、分散性評価を上記と同様の方法により評価した。それらの結果を〔表2〕に示す。また、比較例10の電子顕微鏡写真(6万倍)を〔図4〕に示す。
また、比較例14〜16は、ジルコニウム塩水溶液としてオキシ塩化ジルコニウム水溶液を、アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム水溶液を用いて、Zr量が0.84mol、アルカリ量が3.36mol、中和度が2.0となるように原料を準備し、ジルコニウム塩水溶液に水酸化ナトリウム水溶液を添加して得られたジルコニウム水酸化物含有水溶液(pH=13.0)を濾過、水洗、乾燥した後で、〔表2〕記載の条件にて熱処理したものである(中和法)。
実施例21及び22並びに比較例7〜13より、水熱反応から得られたジルコニア微粒子を熱処理することで結晶子サイズの増加が見られ、結晶性が向上することがわかるが、熱処理温度が600℃より高くなると粒子同士の焼結が生じて粒子形状が不定形となる。また、粒度分布測定及び分散性評価から、熱処理温度が400℃より高くなると、凝集により分散性が低下するため、粒度分布の変動係数が大きい。比較例14〜16の中和法により製造したジルコニア微粒子では、熱処理温度とともに粒子径が増加するが、熱処理温度が800℃以上になると粒子同士の焼結が生じて粒子形状が不定形となる。熱処理温度が600℃では均一な粒子が得られるものの、中和法により製造したジルコニア微粒子は、凝集又は焼結により分散性が低下するため、粒度分布の変動係数が大きい。
図1は実施例4で得られたジルコニア微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(6万倍)である。 図2は比較例2で得られたジルコニア微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(50万倍)である。 図3は比較例3で得られたジルコニア微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(20万倍)である。 図4は比較例10で得られたジルコニア微粒子の粒子形態を示す電子顕微鏡写真(6万倍)である。

Claims (2)

  1. 粒度分布測定によるメジアン径が0.05〜0.3μm、変動係数が40.0%以下であり、平均粒子径が0.05〜0.3μm、粒子径分布の相対標準偏差が40.0%以下、アスペクト比が1.5〜5.0の棒状で、且つ結晶構造が単斜晶であるジルコニア微粒子の製造方法であって、
    ジルコニウム塩水溶液と、中和度1.0〜11.0のアルカリ水溶液との中和反応により得られたpHが12.4以上のジルコニウム水酸化物含有水溶液を、300〜400℃且つ全圧力6.0〜40MPaで水熱反応させることを特徴とするジルコニア微粒子の製造方法。
  2. 上記水熱反応後に、150〜400℃で熱処理することを特徴とする請求項1記載のジルコニア微粒子の製造方法。
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