JP4963289B2 - スピニングリールのロータ - Google Patents

スピニングリールのロータ Download PDF

Info

Publication number
JP4963289B2
JP4963289B2 JP2007326565A JP2007326565A JP4963289B2 JP 4963289 B2 JP4963289 B2 JP 4963289B2 JP 2007326565 A JP2007326565 A JP 2007326565A JP 2007326565 A JP2007326565 A JP 2007326565A JP 4963289 B2 JP4963289 B2 JP 4963289B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cover member
rotor
joining
joint
spinning reel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2007326565A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009148172A (ja
Inventor
啓吾 北島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimano Inc
Original Assignee
Shimano Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimano Inc filed Critical Shimano Inc
Priority to JP2007326565A priority Critical patent/JP4963289B2/ja
Priority to TW097139981A priority patent/TWI403264B/zh
Priority to CN2008101676849A priority patent/CN101461351B/zh
Priority to KR1020080110964A priority patent/KR101403927B1/ko
Publication of JP2009148172A publication Critical patent/JP2009148172A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4963289B2 publication Critical patent/JP4963289B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01KANIMAL HUSBANDRY; AVICULTURE; APICULTURE; PISCICULTURE; FISHING; REARING OR BREEDING ANIMALS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NEW BREEDS OF ANIMALS
    • A01K89/00Reels
    • A01K89/01Reels with pick-up, i.e. with the guiding member rotating and the spool not rotating during normal retrieval of the line
    • A01K89/0108Pick-up details

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Animal Husbandry (AREA)
  • Biodiversity & Conservation Biology (AREA)

Description

本発明は、ロータ、特に、釣り糸を前方に繰り出すスピニングリールのピニオンギアに一体回転可能に連結されたロータに関する。
スピニングリールには、釣り糸をスプールに巻き付けるためのロータが装着されている。ロータは、リール本体に回転自在に支持されたピニオンギアの前部に一体回転可能に連結されている。ロータは、ピニオンギアに一体回転可能に連結される連結部と、連結部の後端部の第1及び第2側から連結部と間隔を隔てて前方に延びる第1及び第2ロータアームとを有するロータ本体を備えている。この種のロータにおいて、ロータ本体の第1及び第2ロータアームの外方を各別に覆う第1及び第2カバー部材を有する外側カバー部材と、連結部の後端部を覆う後側カバー部材と、をさらに備えるものが従来知られている。(たとえば、特許文献1参照)。
外側カバー部材は、外方に凸に湾曲する曲面形状であり、後側カバー部材の両側は、外側カバー部材の後端部に接合されている。したがって、外側カバー部材と後側カバー部材との接合部分は三次元的な曲線で構成されている。
特開2003−125678号公報
このように、外側カバー部材と後側カバー部材とが三次元的な曲線で接合されていると、リールを落下させたりしてどちらか一方のカバー部材に衝撃が加わると、その衝撃が、他方のカバー部材に伝わってしまう。この結果、カバー部材が変形したり、接合部分が損傷したりするおそれがある。
本発明の課題は、後側カバー部材と外側カバー部材とを有するロータにおいて、カバー部材の変形や損傷を防止できるようにすることにある。
発明1に係るスピニングリールのロータは、釣り糸を前方に繰り出すスピニングリールのピニオンギアに一体回転可能に連結されたものであって、ロータ本体と、外側カバー部材と、後側カバー部材と、接合突起と、を備えている。ロータ本体は、ピニオンギアに一体回転可能に連結可能な筒状の連結部と、連結部の後端部の第1側から連結部と間隔を隔てて前方に延びる第1ロータアームと、後端部の第2側から連結部と間隔を隔てて前方に延びる第2ロータアームと、を有している。外側カバー部材は、第1及び第2ロータアームの少なくともいずれか一方の外方を覆う部材である。後側カバー部材は、連結部の後端部を覆う部材である。接合突起は、外側カバー部材が設けられるロータアームと連結部との間で前記ロータ本体に設けられ、外側カバー部材と後側カバー部材との接合部分に向けて突出し、外側カバー部材と接合する平面で構成された第1接合面と後側カバー部材と接合する平面で構成された第2接合面と、を有し、第1及び第2接合面の間の端面が外部に露出するものである。
このロータでは、外側カバー部材及び後側カバー部材をロータ本体に装着する際には、外側カバー部材を第1及び第2ロータアームの少なくともいずれかの外側から装着し、後側カバー部材との接合面を接合突起の第1接合面に接触させる。また、後側カバー部材を連結部の後方から装着し、接合突起第2接合面に接触させる。これにより、外側カバー部材及び後側カバー部材がロータ本体に装着される。ここでは、外側カバー部材と後側カバー部材との接合部分は、接合突起の平面で構成された第1接合面と第2接合面とに各別に接合されるので、外側カバー部材及び後側カバー部材が接合突起と平面で接合される。このため、いずれかのカバー部材に力が作用してもその力を平面で構成された第1及び第2接合面のいずれかで受けることができ、他方のカバー部材を影響及ぼさない。このため、一方のカバー部材に力が作用しても他方のカバー部材の変形や損傷を防止できる。また、接合部分が平面で構成されているので、接合部分の形状が簡素化し、型成形によりカバー部材を形成しても、接合部分を合わせやすくなる。
発明2に係るスピニングリールのロータは、発明1に記載のロータにおいて、外側カバー部材は、それぞれ外方に凸に湾曲して形成され、接合突起の露出端面は、外側カバー部材と後側カバー部材と面一となるように形成されている。この場合には、外方に凸に湾曲して外側カバー部材に対して接合する部分の露出端面が外側カバー部材と後側カバー部材と面一であるので違和感がない滑らかな外観を得ることができる。
発明3に係るスピニングリールのロータは、発明1又は2に記載のロータにおいて、外側カバー部材は、第1ロータアームの外方を覆う第1カバー部材と、第2ロータアームの外方を覆う第2カバー部材と、を有し、接合突起は、第1カバー部材と後側カバー部材との接合部分に向けて突出する第1接合突起と、第2カバー部材と後側カバー部材との接合部分に向けて突出する第2接合突起と、を有する。この場合には、2つの外側部材と後側部材との間のいずれかのカバー部材に力が作用しても他方のカバー部材が変形や損傷しにくくなる。また、2つの接合部分において、接合部分を合わせやすくなる。
発明4に係るスピニングリールのロータは、発明3に記載のロータにおいて、第1及び第2接合突起は、板状に形成され、外側の第1面が第1及び第2カバー部材の接合面に沿って形成され、内側の第2面が後側カバー部材の接合面に沿って形成されている。この場合には、第1及び第2接合突起が板状に形成されているので、第1及び第2カバー部材と後側カバー部材との接合面を容易に平面で構成できる。
発明5に係るスピニングリールのロータは、発明1から4のいずれかに記載のロータにおいて、接合突起は、ピニオンギアの回転軸に対して後方にいくにつれて径方向外方に向かうように傾斜して形成されている。この場合には、接合突起が径方向外方に傾斜しているので、外側カバー部材と後側カバー部材と接合しやすくなる。
本発明によれば、外側カバー部材と後側カバー部材との接合部分は、接合突起の平面で構成された第1接合面と第2接合面とに各別に接合されるので、外側カバー部材及び後側カバー部材が接合突起と平面で接合される。このため、いずれかのカバー部材に力が作用してもその力を平面で構成された第1及び第2接合面のいずれかで受けることができ、他方のカバー部材を影響及ぼさない。このため、一方のカバー部材に力が作用しても他方のカバー部材の変形や損傷を防止できる。また、接合部分が平面で構成されているので、接合部分の形状が簡素化し、型成形によりカバー部材を形成しても、接合部分を合わせやすくなる。
〔全体構成及びリール本体の構成〕
図1及び図2において、本発明の一実施形態を採用したスピニングリールは、ハンドル組立体1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、スプール4に釣り糸を巻き付けるものであり、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、外周面に釣り糸を巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。なお、ハンドル組立体1は、図1に示すリール本体2の左側と、リール本体2の右側とのいずれにも装着可能である。
ハンドル組立体1は、図1,図2及び図3に示すように、ハンドル軸8a(図2)の先端に装着され、ハンドル軸8aと交差する方向に延びるハンドルアーム8と、ハンドルアーム8の先端に固定され把手軸(図示せず)と、把手軸に回転自在に装着されたハンドル把手9とを備えている。
〔ハンドル把手の構成〕
ハンドル把手9は、図3に示すように、概ねT字状の部材である。ハンドル把手9は、把手軸に回転自在に装着されている
ンドル把手9は、把手軸の外周側に回転自在に装着可能な装着部90と、装着部90の外周面に一体成形により固定された略卵形断面形状の把手部91とを有している。装着部90は、たとえば、ステンレス合金やアルミニウム合金等の金属製の筒状の部材である。
手部91は、たとえば、ポリアミド系樹脂などの合成樹脂製の第1及び第2把手(図示せず)と、第1及び第2把手92,93の外周部を覆う弾性体製のカバー部94と、第2把手93に装着されたキャップ部材95と、を有している
リール本体の構成〕
リール本体2は、図に示すように、開口2dを有する、例えばアルミニウム合金製のリールボディ2aと、開口2dを塞ぐようにリールボディ2aに着脱自在に装着された、例えばアルミニウム合金製の蓋部材2bと、リールボディ2aから斜め上前方に延びる竿取付脚2cと、を有している。リールボディ2aは、内部に空間を有しており、その空間内には、ロータ3をハンドル組立体1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2a及び蓋部材2bには、フランジ部2eが形成されているとともに、リールボディ2aには、フランジ部2eからさらに前方に突出する円筒部2fが形成されている。リール本体2の後部は、ガード部材17により覆われている。
〔ロータ駆動機構の構成〕
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル組立体1のハンドル軸8aが固定されたメインギア軸10、メインギア軸10とともに回転するメインギア11と、メインギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。メインギア軸10は、たとえば、ステンレス合金製の筒状の軸であり、図及び図に示すように、リールボディ2a及び蓋部材2bに装着された軸受26a,26bにより両端支持されている。メインギア軸の内周面には、右端に右ねじの第1雌ねじ部10aが形成され、左端に左ねじの第2雌ねじ部10bが形成されている。メインギア軸10の軸受26b側には、メインギア11を装着するための円形の取付フランジ10cが一体形成されている。
メインギア11は、メインギア軸10の外周側に一体回転可能に装着されている。メインギア11は、外周側側面にフェースギアの形態のギア部11aを有しており、内周部には、メインギア軸10に嵌合し軸受26a側に突出する筒状部11cが形成されている。筒状部11cの外周面には、後述する第2ワンウェイクラッチ52を構成するばね部材64が摩擦係合した状態で装着される環状溝11dが形成されている。
メインギア11と取付フランジ10cとの間には、メインギア11を補強するための補強円板11bが取り付けられている。補強円板11bは、取付フランジ10cより大径の、たとえばステンレス合金製の部材であり、メインギア11の補強円板11b側への倒れを防止するために設けられている。補強円板11bは、メインギア11とともに複数(たとえば、6本)の取付ボルト27aにより取付フランジ10cに固定され、メインギア11は、さらに取付フランジ10cの径方向外方で補強円板11bに複数(たとえば、6本)の取付ボルト27bにより固定されている。
ピニオンギア12は、たとえば、ステンレス合金製の筒状の部材であり、図2に示すように、その前部12aはロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と一体回転可能に固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、リールボディ2aに間隔を隔てて装着された軸受14a,14bによりリールボディ2aに回転自在に支持されている。
〔オシレーティング機構の構成〕
オシレーティング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構60を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に往復移動させるための機構である。オシレーティング機構6は、図2及び図に示すように、スプール軸15の下方に平行に配置された螺軸21と、螺軸21に沿って前後方向に移動するスライダ22と、螺軸21の先端に固定された中間ギア23とを有している。螺軸21は前後方向に配置されており、その後端部は、図に示すように、リールボディ2aの後部壁面2gに装着された軸受35により回転自在に支持されている。軸受35の外輪は、後部壁面2gの外側面2hに固定された押さえ板29bにより抜け止めされている。押さえ板29bは、外輪より小径の外輪規制用の押さえ孔29eを有している。また、押さえ板29bと外側面2hとの間には、板状のシール部材29aが配置されている。シール部材29aは、軸受35の外輪より大径の通過孔29fを有している。押さえ板29bの外側には、カバー板29cが装着されている。これらの部材29a〜29cは、後部壁面2gにねじ込まれた2本のねじ部材29dにより固定されている。これにより、シール29bに外輪が接触しなくなり、螺軸21ががたつきにくくなり、スライダ22の前後移動が安定する。
スライダ22にはスプール軸15の後端が回転不能に固定されている。スライダ22は、リールボディ2aに前後方向に沿って配置された2本のガイド軸28a,28bにより前後方向に案内されている。中間ギア23は、ピニオンギア12に噛み合っている。
スプール軸15は、ピニオンギア12の中心部を貫通して配置されている。スプール軸15は、ピニオンギア12の内部をオシレーティング機構6により前後に往復移動する。スプール軸15は、中間部がナット13内に装着された軸受16により、後部がピニオンギア12の後部内周面により、回転自在かつ軸方向移動自在に支持されている。スプール軸15がピニオンギア12と相対回転しながら前後移動するときに、ピニオンギア12にスプール軸15がかじりつくのを防止するために、スプール軸15の表面には、無電解Niメッキが施されている。スプール軸15の先端には、互いに平行な面で構成された回り止めのための係止面15aと、ドラグ調整用の雄ねじ部15bとが形成されている。
〔ロータの構成〕
ロータ3は、図2に示すように、ピニオンギア12に一体回転可能に連結されたロータ本体33と、ロータ本体33に揺動自在に装着されたベールアーム34と、を有している。ロータ本体33は、ピニオンギア12に連結される筒状の連結部30と、連結部30の後端部の第1側から連結部と間隔を隔てて前方に延びる第1ロータアーム31と、連結部30の後端部の第1側と対向する第2側から連結部と間隔を隔てて前方に延びる第2ロータアーム31と、を有している。連結部30と両ロータアーム31,32と有するロータ本体33は、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
連結部30の中間部には、壁部30aが形成されており、壁部30aの中央部にはボス部30bが形成されている。ボス部33bの中心部には貫通孔30cが形成されており、この貫通孔30cをピニオンギア12の前部12a及びスプール軸15が貫通している。壁部30aの前部にロータ3をピニオンギア12に固定するためのナット13が配置されておる。
第1ロータアーム31は、連結部30から外方に凸に湾曲して前方に延びており、連結部30の周方向に広がり湾曲している。第2ロータアーム32は、連結部30から外方に凸に湾曲して前方に延びており、連結部30との接続部は連結部30の周方向に広がり湾曲している。なお、第2ロータアーム32には、軽量化のために開口(図示せず)が形成されている。
また、ロータ3は、図及び図に示すように、第1及び第2ロータアーム31,32の外方を各別に覆う第1及び第2カバー部材(外側カバー部材の一例)36a,36bと、連結部30の後端部を覆う第3カバー部材37と、第1及び第2カバー部材36a,36bと第3カバー部材(後側カバー部材の一例)37とを接合するためにロータ本体33に設けられた第1及び第2接合突起(接合突起の一例)38a,38bと、をさらに有している。
第1カバー部材36aは、外方に凸に湾曲する3次元曲面で構成された外側面を有しており、第1ロータアーム31にねじ55aにより固定されている。第1カバー部材36aの第1接合突起38aとの接合面36cは平面で構成されている。
第2カバー部材36bは、外方に凸に湾曲する3次元曲面で構成された外側面を有しており、第2ロータアーム32にねじ55bにより固定されているとともに、連結部30の後面に第3カバー部材37とともにねじ55cにより固定されている。ねじ55cにより固定するために、第2カバー部材36bには、内方に突出する板状の取付部36eが形成されている。第2カバー部材36bの第2接合突起38bとの接合面36fは平面で構成されている。
第3カバー部材37は、リール本体2のフランジ部2eが配置可能に中心に形成された円形の開口37aと、第1及び第2接合突起38a,38bに接触可能に両側に形成された接合面37b,37cと、を有している。第3カバー部材37は、2本のねじ55c,55dにより連結部30の後面に固定されている。
第1接合突起38aは、第1カバー部材36aと接合する平面で構成された接合面38cと、第3カバー部材37と接合する平面で構成され接合面38dと、を有している。接合面38cは、第1カバー部材36aの接合面36cに接合し、接合面38dは、第3カバー部材37の接合面37bに接合する。第1接合突起38aは接合面38c,38dの間の端面が外部に露出するものである。第1接合突起38aは、連結部30と第1ロータアーム31との境界部分に設けられ、厚みが一定の板状に形成されている。第1接合突起38aは、第1カバー部材36aと第3カバー部材37との接合部分に向けて斜め外方に突出している。第1接合突起38aの外部に露出する端面は、第1カバー部材36a及び第3カバー部材37の外側面と面一になるように湾曲して形成されている。
第2接合突起38bは、第2カバー部材36bと接合する平面で構成された接合面38eと、第3カバー部材37と接合する平面で構成され接合面38fと、を有している。接合面38eは、第2カバー部材36bの接合面36fに接合し、接合面38fは、第3カバー部材37の接合面37cに接合する。第2接合突起38bは接合面38c,38dの間の端面が外部に露出するものである。第2接合突起38bは、連結部30と第1ロータアーム31との境界部分に設けられ、厚みが一定の板状に形成されている。第2接合突起38bは、第2カバー部材36bと第3カバー部材37との接合部分に向けて斜め外方に突出している。第2接合突起38bの外部に露出する端面は、第2カバー部材36b及び第3カバー部材37の外側面と面一になるように湾曲して形成されている。
ここでは、第1及び第2カバー部材36a,36bと第3カバー部材37との接合部分は、第1及び第2接合突起38a,38bの平面で構成された接合面38c,38eと接合面38d,38fとに各別に接合されるので、第1及び第2カバー部材36a,36b及び第3カバー部材37が第1及び第2接合突起38a,38bと平面で接合される。このため、いずれかのカバー部材に力が作用してもその力を平面で構成された接合面36cから36fのいずれかで受けることができ、他方のカバー部材に影響を及ぼさない。このため、一方のカバー部材に力が作用しても他方のカバー部材の変形や損傷を防止できる。
またカバー部材36a,36b,37と第1及び第2接合突起38a,38bとの接合面が平面である。このため、接合部分の形状が簡素化し、第1及び第2カバー部材36a,36bと第3カバー部材38を型成形などにより形成しても、接合部分を合わせやすくなる。
〔ベールアームの構成〕
釣り糸案内機構であるベールアーム34は、図2に示すように、第1及び第2ロータアーム31,32の先端に糸解放姿勢と糸巻き取り姿勢との間で揺動自在に装着されている。ベールアーム34は、ベール反転機構39(図)により糸解放姿勢と糸巻き取り姿勢とに振り分けて付勢されている。
ベールアーム34は、図に示すように、第1ロータアーム31の先端の外周側に揺動自在に装着された第1ベール支持部材40と、第2ロータアーム32の先端の外周側に揺動自在に装着された第2ベール支持部材42と、第1ベール支持部材40の先端装着されたラインローラ41と、を有している。また、ベールアーム34は、第1ベール支持部材40の先端に固定され第1ベール支持部材40に片持ち支持された固定軸43と、固定軸43の先端側に配置された固定軸カバー44と、固定軸カバー44と第2ベール支持部材とを連結するベール45と、を有している。さらにベールアーム34は、固定軸43を第1ベール支持部材40に固定する固定ボルト56を含む固定構造46を有している。
第1ベール支持部材40は、図から図11に示すように、たとえばクロムメッキにより形成された金属皮膜により外側面が覆われたアルミニウム合金製の部材である。このクロムメッキにより表面が硬質になり、釣り糸の接触による外側面の傷付きを防止できる。第1ベール支持部材40の外側面の先端側には、固定ボルト56の頭部56aが収納される第1収納凹部40aが形成されている。また基端側には、第1ベール支持部材40を第1ロータアーム31に取り付けるための取付ボルト49の頭部49aが収納される円形の第2収納凹部40bが形成されている。
第1収納凹部40aは、大径の円と軸対称に配置された2つの小径の円とをつないだような形状に非円形に凹んで形成されている。したがって、第1収納凹部40aは軸対称な形状に形成されている。第1収納凹部40aの大径の円の中心には、固定ボルト56が貫通する貫通孔40cが形成されている。また、小径の円の中心には、固定構造46を構成する2つの雌ねじ部59a,59bが形成されている。
第1ベール支持部材40のラインローラ41が配置される内側面の釣り糸と接触しない位置には、釣り糸がラインローラ41の内側に入らないようにするための糸進入防止リブ40eが180度程度の範囲でラインローラ41の外周面を覆うように突出して形成されている。糸進入防止リブ40eの内周側には、軽量化を図るための環状の肉盗み部40fが形成されている。
固定軸43は、固定軸カバー44と別体で形成されている。固定軸43は、固定軸カバー44を第1ベール支持部材40に固定するとともに、ラインローラ41を回転自在に支持するために設けられている。固定軸43は大径の頭部43aと、頭部43aに続いて頭部43aより小径に形成された第1係止部43bと、ラインローラ41を支持する支持部43cと、支持部43cの先端に形成された第2係止部43dと、を有している。固定軸43の先端部には、固定ボルト46が螺合する雌ねじ部43eが形成されている。第1係止部43bは、固定軸カバー44に係合し、第2係止部43dは、第1ベール支持部材40に係合し、これらの係合により固定軸カバー44と固定軸43と第1ベール支持部材40の回り止めがなされる。
固定軸カバー44は、図に示すように、略U状に湾曲させた形状のベール45と、たとえば鍛造により一体形成されている。固定軸カバー44には、固定軸43を装着可能な装着凹部44aが形成され、装着凹部44aの底部には、第1係止部43bが係合するスロット44bが形成されている。ベール45の先端は、第2ベール支持部材42にカシメ固定されている。
ラインローラ41は、図及び図1に示すように、軸方向に間隔を隔てて配置された2つの軸受48a,48bにより固定軸43に回転自在に支持されている。ラインローラ41は、軸方向の中心に形成された小径のガイド溝41aを挟んで第1筒部41bと第2筒部41cとが形成されている。第1筒部41bは、固定軸カバー44内に入り込んでおり、第2筒部41cより小径である。第2筒部41cは、第1ベール支持部材40の先端外周部と対向して配置されており、釣り糸と接触しない位置は、糸進入防止リブ40eに覆われている。ラインローラ41の内部には、軸受48a,48bを装着するためのカラーやスペーサやワッシャが装着されている。
〔固定構造の構成〕
固定構造46は、外周面を有する非円形部としての頭部56aを有し、固定軸43を第1ベール支持部材40に固定する固定ボルト56と、頭部56aの外周側に少なくとも一部が配置されるカバー部材57と、カバー部材57を貫通して第1ベール支持部材40にねじ込み可能であり、カバー部材57を第1ベール支持部材40に固定する小ねじ58と、固定ボルト56の中心から同じ半径位置で小ねじ58をねじ込み可能な2つの雌ねじ部59a,59bと、小ねじ58及びカバー部材57の少なくともいずれかに設けられ、固定ボルト56を回り止めする回り止め部(回り止め手段の一例)61と、を備えている。
固定ボルト56は、非円形の頭部56aと、頭部56aより小径であり固定軸43の雌ねじ部43eに螺合するねじ部56bとを有している。また、頭部56aは、この実施形態では、8角形の各片を凹ませた8つの回り止め凹部56cを有している。回り止め凹部56cは、たとえば、中心が小径の円の中心に実質的に一致する円弧で形成されている。回り止め凹部56cは、小ねじ58の円形の頭部58aに接触して係合するように形成されている。したがってこの小ねじ58の頭部58aは回り止め部61として機能する。頭部56aの表面には、直径に沿ってドライバーなどの工具を係止するためのすり割り56dが形成されている。
カバー部材57は、固定ボルト56の回り止め凹部56cに係合する回り止め部61としての第1係合面57aと、固定ボルト56の頭部56aの配置部分を除く第1収納凹部40aの内壁面に係合する第2係合面57bと、を有している。カバー部材57は、固定ボルト56の頭部56aの外周側に沿って長いに板状部材であり、長手方向の一方に小ねじ58が貫通する貫通孔57cが形成されている。カバー部材57は、2つの雌ねじ部59a,59bのうち小ねじ58がねじ込まれていない雌ねじ部(この実施形態では雌ねじ部59b)をカバー可能な形状である。第1係合面57aは、2つの雌ねじ部59a,59bの固定ボルト56の中心での中心角αの中心線Lに対して対称にならないように形成されている。これにより、第1係合面57aを回り止め凹部56cに係合させて固定ボルト56を回り止めするとき、カバー部材57を表裏反転させていずれで回り止めするのかによって、異なる位相で固定ボルト56を回り止めできる。
ここでは、第1収納凹部40aが第1ベール支持部材40の外側面(表面)に形成されているので、固定ボルト56の頭部56aを第1ベール支持部材40の表面から突出しないように配置できる。また、小ねじ58で第1収納凹部40aに固定されるカバー部材57が第1収納凹部40aに係合する第2係合面57bを有しているので、カバー部材57が頭部56a以外の第1収納凹部40aを実質的にカバーすることができる。
小ねじ58は、たとえば、すり割り58cを有する丸頭の頭部58aと、頭部58aより小径のねじ部58bと、を有する小ねじである。小ねじ58は、2つの雌ねじ部59a,59bのいずれかにねじ込まれる。
2つの雌ねじ部59a,59bは、小ねじ58の頭部58aが固定ボルト56の回り止め凹部56cに接触するように固定ボルト56の中心から同じ半径位置に形成されている。したがって、小ねじ58の頭部58aも回り止め凹部56cに接触して固定ボルト56を回り止めする。2つの雌ねじ部59a,59bは、固定ボルト56の中心での中心角αが、30度以上120以上であり、かつ固定ボルト56の辺の数(この実施形態では8)をN(Nは、3から10の整数が好ましく、この実施形態では8)とすると、360/(2×N)の奇数倍の角度となるように配置されている。このような位置に2つの雌ねじ部59a,59bを配置すると、正N角形の固定ボルト56を2つの雌ねじ部59a,59bのいずれかにねじ込んだ小ねじ58で回り止めする場合に、2つの雌ねじ部59a,59bのいずれにねじ込んだかで異なる位相で固定ボルト56を回り止めできる。しかも、2つの雌ねじ部59a,59bが120度以下の角度で配置されるので、比較的狭いスペースで2×N個の位相で固定ボルト56を回り止めできる。
なお、この実施形態では、前述したように小ねじ58の頭部58aとカバー部材57の第1係合面57aとがともに回り止め部61として機能するが、少なくともいずれかが回り止め部として機能すればよい。
〔固定ボルトによる固定軸の固定手順〕
固定ボルト56により固定軸43を固定する際には、固定軸43の第1係止部43bを固定軸カバー44に係合させるように固定軸43を固定軸カバー44から挿入する。そして、固定軸43の周囲にラインローラ41等の部品を装着する。部品の装着が完了すると、固定軸43の先端の第2係止部43dを第1ベール支持部材40の内側面に係合させて、固定軸カバー44と第1ベール支持部材40の位相を合わせる。この状態で、固定ボルト56の回り止め凹部56cが、たとえば雌ねじ部59aにねじ込む小ねじ58の頭部58aに係合可能な位置まで固定ボルト56を締め付ける。そして、カバー部材57を第1収納凹部40a内に配置する。これで固定ボルト56の位相があった場合には、小ねじを雌ねじ部59aにねじ込んでカバー部材57を小ねじ58で第1収納凹部40aに固定する。
このとき、回り止め凹部56cの位相が小ねじ58の頭部58aに合わないときには、カバー部材57も配置できない。このような場合には、固定ボルト56を緩めるかさらにきつく締めつけて、小ねじ58を雌ねじ部59bにねじ込む小ねじ58の頭部58aに係合可能な位置に位相を合わせる。これで固定ボルト56の位相があった場合は、図1に示す状態とは、カバー部材57を裏返して第1収納凹部40aに配置し、小ねじ58で固定する。
ここでは、小ねじ58がねじ込まれない雌ねじ部59a,59bがカバー部材57によりカバーされるので、小ねじ58がねじ込まれない雌ねじ部59a,59bへの異物の入り込みを防止できる。これにより、雌ねじ部59a又は59bへの異物の浸入による不具合を未然に防止できる。
また、非円形の頭部56aを有する固定ボルト56により固定軸43が第1ベール支持部材40に固定されている。この固定軸43にラインローラ41が回転自在に支持され釣り糸をスプール4に案内している。ここでは、固定ボルト56の非円形の頭部56aの外周面には、回り止め部61が接触して固定ボルト56が回り止めされている。このため、固定軸43を第1ベール支持部材40に固定する固定ボルト56が緩みにくくなり、固定ボルト56の緩みに起因する不具合、たとえば、ラインローラ41のがたつきの発生を抑えることができる。スピニングリールの場合、ラインローラ41ががたついたり位置が不安定になったりすると、糸ヨレが生じる原因になったり糸噛みが生じる原因になったりする。
さらに、2つの雌ねじ部59a,59bのいずれかに小ねじ58をねじ込むことにより、2×Nの位相で固定ボルト56を回り止めでき、回り止めできる位相が2倍になる。
〔逆転防止機構の構成〕
図2に示すように、ロータ3の連結部30の内部にはロータ3の逆転を禁止するための逆転防止機構50が配置されている。逆転防止機構50は、内輪が遊転するローラ型の第1ワンウェイクラッチ51と、ピニオンギア12の外周側に配置された爪式の第2ワンウェイクラッチ52と、を有している。第1ワンウェイクラッチ51は、リールボディ2aの円筒部2f内に装着され、円筒部2fに回転不能に装着された外輪51aと、ピニオンギア12に回転自在に装着された内輪51bと、両輪51a,51bの間で内輪51bが糸繰り出し方向に回転すると両輪51a,51bの間にくい込む転動体51cと、を備えている。第1ワンウェイクラッチ51は、ローラ型のため、ロータ3の逆転を瞬時に禁止できる。しかし、ローラ型の第1ワンウェイクラッチ51は、許容伝達トルクが小さい。そこで、許容伝達トルクが大きい爪式の第2ワンウェイクラッチ52が設けられている。
第2ワンウェイクラッチ52は、図2に示すように、ピニオンギア12のギア歯12cに近接して配置されている。第2ワンウェイクラッチ52は、ロータ3に糸繰り出し方向の強い負荷が作用した場合、第1ワンウェイクラッチ51が滑って逆転したときに作動する補助用のワンウェイクラッチである。
第2ワンウェイクラッチ52は、図に示すように、ピニオンギア12に配置されたラチェットホイール62と、ラチェットホイール62に噛み合う爪部材63と、糸巻取方向にピニオンギア12(ロータ3)が回転したときに、爪部材63をラチェットホイール62から離反させるばね部材64と、を備えている。
ラチェットホイール62は、ピニオンギア12のギア歯12cの前方に一体回転可能に装着されている。ラチェットホイール62は外周に鋸歯状のラチェット歯62aを有し、内周部にピニオンギア12の外周面に形成された回り止め面12bに係合する略長円形のスロット62bと、を有している。この実施形態では、プレス成形でラチェットホイール62のラチェット歯62aを作成するために、薄板金属をプレス成形して形成された2枚のラチェットホイール62を用いている。切削加工やレーザ加工等の別の手段でラチェットホイールを製作する場合には、2枚分の厚みで製作すればよい。
爪部材63は、図1に示すように、リールボディ2aにラチェットホイール62に噛み合う係合位置(図1二点鎖線)と、ラチェットホイール62から離反する離反位置(図12実線)との間で揺動可能に揺動範囲が規制されてリールボディ2aに装着されている。爪部材63は、図1及び図1に示すように、爪本体65と、爪本体65に一体揺動可能に係止されたカバー66と、爪本体65とカバー66とを一体的に揺動支持するための鍔付きカラー67と、爪部材63をリールボディ2aに固定するための固定ボルト68と、を有している。
爪本体65は、固定ボルト68にカラー67を介して支持される金属製の円板状の支持部65aと、支持部65aから径方向に突出してラチェット歯62aに噛み合う爪部65bと、カバー66に係合するために支持部65aから径方向に突出する2つの係合突起65c,65dと、を有している。
カバー66は、金属薄板をプレス成形して折り曲げた形状であり、支持部65aと同様な円板形状の本体部66aと、本体部66aから径方向に突出して係合突起65cの両側面に係合して爪本体65を揺動させる揺動連結部66bと、係合突起65dと同方向に突出してばね部材64を係止するばね掛け部66cと、を有している。ばね掛け部66cには、ばね部材64が係合するばね掛け孔66dが形成されている。
カラー67は、大径の鍔部67aと、爪本体65を支持するとともに固定ボルト68が通過可能な筒部67bと、を有している。カラー67は、固定ボルト68により押圧されてカバー66を鍔部67aにより押圧し、爪本体65にカバー66を密着させている。
固定ボルト68は、リールボディ2aにねじ込まれており、爪部材63を揺動自在に固定している。
ばね部材64は、金属製のばね線材を折り曲げて形成されたものである。ばね部材64は、爪部材63を離反位置に配置するために設けられている。ばね部材64は、前述したように筒状部11cの環状溝11dに摩擦係合した状態で装着される。ばね部材64は、環状溝11dに摩擦係合するC字状の係合部64aと、係合部64aから径方向に延びた後にメインギア軸10と平行に折り曲げられた連結部64bと、連結部64bから折り曲げられてばね掛け孔66dに係止される係止部64cと、を有している。第1ワンウェイクラッチ51が滑ってマスターギア軸10が糸繰り出し方向に回転すると、ばね部材64が図1時計回りに回動し、爪部材63は離反位置からラチェットホイール62にかみ合う係合位置に揺動する。
このような構成の第2ワンウェイクラッチ52では、ハンドル組立体1が糸巻取方向に回転し、メインギア軸10が同方向に回転すると、ばね部材64が図1の反時計回りに回転し、カラー67を介して爪本体65が揺動し、爪部材63を図1に二点鎖線で示す係合位置から実線で示す離反位置に揺動させる。これにより、ロータ3が糸巻取方向に回転したときに爪部材63がラチェットホイール62と衝突しなくなり、音が発生しないとともに回転抵抗を低減できる。
一方、第1ワンウェイクラッチ51が滑ってロータ3が糸繰り出し方向に回転すると、マスターギア軸10が図1時計回りに回転し、ばね部材64が図12時計回りに回動し、爪部材63は離反位置からラチェットホイール62にかみ合う係合位置に揺動する。これにより、ロータ3の糸繰り出し方向の回転が止まる。
この逆転防止機構50は、ロータ3の糸繰り出し方向の逆転を常時禁止しており、逆転を許可する状態をとることはない。
〔スプールの構成〕
スプール4は、図2に示すように、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端に回転自在に支持されている。スプール4は、スプール軸15に装着され外周に釣り糸が巻かれる、たとえばアルミニウム合金製の糸巻き胴部4aと、糸巻き胴部4aの前部及び後部に一体で形成された前後のフランジ部4b,4cと、後フランジ部4cに一体形成された筒状のスカート部4dと、を有している。スプール4の内部には、設定されたドラグ力がスプール4に作用するようにスプール4を制動するドラグ機構60と、ドラグ作動時に発音するドラグ発音機構85と、が収納されている。
〔ドラグ機構の構成〕
ドラグ機構60は、図2に示すように、スプール4の糸繰り出し方向への回転を制動してスプール4にドラグ力を作用させるための機構である。ドラグ機構60は、スドラグ力を手で調整するためのドラグつまみ組立体70と、ドラグつまみ組立体70によりにスプール4側に押圧されてドラグ力が調整される、前後の摩擦部71,72と、を備えている。ドラグつまみ組立体70は、スプール4の前部に配置されている。前摩擦部71は、スプール4の糸巻き胴部4aの内部に配置され、後摩擦部72は、後フランジ部4cの後方に配置されている。
〔ドラグつまみ組立体の構成〕
ドラグつまみ組立体70は、図1に示すように、第1部材76及び第1部材76に対して相対回転する第2部材77を有するつまみ部73と、つまみ部73とスプール4との隙間をシールするシール部材74と、第1部材76と第2部材77との相対回転により発音するつまみ発音機構78と、を有している。
つまみ部73は、第1及び第2部材76,77を軸方向移動不能かつ回転自在に連結すするための抜け止めばね79をさらに有している。
第1部材76は、リング状の鍔部76aと、鍔部76aより小径の円筒部76bとを有する鍔付き筒状の、例えばアルミニウム合金等の金属製の部材である。第1部材76は、スプール軸15に回転不能かつ軸方向移動自在に設けられている。鍔部76aの前端面には、つまみ発音機構78を構成する多数の音出し凹部80が形成されている。
円筒部76bの後部内周部には、スプール軸15の係止面15aに回転不能に係合する長円状の係止スロット76cが形成されている。円筒部76bの外周面のシール部材74が装着される環状溝76dが形成されている。この円筒部76bの後端面が前摩擦部71に当接する。
第2部材77は、第1部材76に対向して配置され、第1部材76と相対回動自在に設けられている。第2部材77は、スプール軸15に螺合するとともに、鍔部76aを覆うように第1部材76に向けて筒状に突出する部材である。第2部材77は、つまみ体81と、つまみ体81に回転不能かつ軸方向移動自在に装着され、スプール軸15に螺合するナット部82と、ナット部82と第1部材76との間に圧縮状態で配置されたコイルばねからなるばね部材83とを有している。
つまみ体81は、円板部81aと、円板部81aより小径の筒状の突出部81bと、円板部81aの前面に径方向に沿って固定された金属製の操作つまみ81cと、を有している。
突出部81bは、第1部材76の鍔部76aを覆うように第1部材76に向けて筒状に突出している。突出部81bで覆われた第1部材76の鍔部76aは、突出部81bの内周面に装着された抜け止めばね79により抜け止めされている。これにより、第1部材76と第2部材77とが相対回転自在かつ軸方向移動不能に連結される。つまみ体81の内周部には、ナット部82が軸方向移動自在かつ一体回転可能に収納されるナット収納部81dが形成されている。
抜け止めばね79は、弾性を有する金属線材を折り曲げて形成されたばね部材である。抜け止めばね79は、たとえば5角形の角が、つまみ体81の突出部81bの後端面に環状に突出して形成された環状突起81eに係合し、角部の間の片部が第1部材76の鍔部76aの後面に接触して第1部材76を抜け止めする。抜け止めばね79は、第2部材77の内部に配置された円板形状の銘板86によりカバーされており後方から見えなくなっている。
ナット部82は、たとえば六角ナットであり、スプール軸15の先端外周面に形成された雄ねじ部15bに螺合し、つまみ体81の回動に応じてばね部材83を圧縮する。
シール部材74は、たとえば合成ゴム製の円板状の部材である。シール部材74は、スプール4の内周面と第1部材76の円筒部76bの外周面との間に配置されている。シール部材74は、円筒部76bに嵌合する筒状部74aと、筒状部74aの内周面に環状溝66dに装着可能に突出して形成された係止部74bと、筒状部74aの外周面からスプール4の内周面に径方向に延びるシール部74cと、を有している。筒状部74aの前端は、抜け止めばね79を隠すための銘板86を押さえるように延びている。シール部74cの先端は先細りのリップ形状であり、スプール4の内周面との抵抗を少なくしている。
〔リールの操作及び動作〕
釣りを行う前に魚の大きさや種類に合わせてドラグ力を調整する。ドラグ力を調整するには、ドラグつまみ組立体70を回す。ドラグつまみ組立体70をたとえば時計回りに回すと、スプール軸15に螺合するナット部82によりばね部材83を介して第1部材76が前後の摩擦部71,72側に押圧される。これによりドラグ力が大きくなる。このとき、第1部材76と第2部材77との相対回転によりつまみ発音機構78が歯切れがよい軽快なクリック音が発生する。
キャスティング時には、ベールアーム34を糸開放姿勢に反転させる。これにより第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42が揺動する。この状態で釣り竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っかけながら釣り竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。この状態でハンドル組立体1を糸巻取方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転し、ベールアーム34がベール反転機構39により糸巻取位置に復帰し、釣り糸がベール45からラインローラ41に移動してスプール4に巻き付けられる。
釣りを行っているときに、大きな魚がかかってラインローラ41への負荷が大きくなると、負荷の変動により第1ベール支持部材40に片持ち支持された固定軸53が僅かに傾いて振動することがある。このような場合に、本実施形態では、固定軸53を第1ベール支持部材40に固定するための固定ボルト56が小ねじ58及びカバー部材57により回り止めされているので、固定ボルト56が緩みにくくなる。また、雌ねじ部59a,59bのうち、小ねじ58がねじ込まれていない雌ねじ部がカバー部材57によりカバーされるので雌ねじ部に異物が侵入しなくなる。
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、第1及び第2接合突起をロータ本体33と一体形成したが、別体で形成してもよい。
(b)前記実施形態では、第1及び第2ロータアーム31,32のいずれかにも外側カバー部材として第1及び第2カバー部材36a,36bを設けたが、いずれかのロータアームだけに外側カバー部材を設けてもよい。この場合、接合突起は、外側カバー部材と後側カバー部材との間の接合部分に設ければよい。
本発明の一実施形態が採用されたスピニングリールの側面図。 その側面断面図。 ハンドル把手の側面図。 リール本体を含むスピニングリールの部分分解斜視図。 メインギアの断面図。 リール本体の後部の断面部分拡大図。 ロータの分解斜視図。 ロータ本体及び第1から第3カバー部材の断面側面図。 ベールアームの第1ベール支持部材回りの分解斜視図。 第1ベール支持部材の外側面の拡大部分図。 図11のXII−XII断面図。 第2ワンウェイクラッチの一部断面正面図。 第2ワンウェイクラッチの分解斜視図。 ドラグつまみ組立体の断面図。
符号の説明
3 ロータ
12 ピニオンギア
30 連結部
31 第1ロータアーム
32 第2ロータアーム
33 ロータ本体
36a,36b 第1及び第2カバー部材(外側カバー部材の一例)
37 第3カバー部材(後側カバー部材の一例)
38a,38b 第1及び第2接合突起(接合突起の一例)

Claims (5)

  1. 釣り糸を前方に繰り出すスピニングリールのピニオンギアに一体回転可能に連結されたロータであって、
    前記ピニオンギアに一体回転可能に連結可能な筒状の連結部と、前記連結部の後端部の第1側から前記連結部と間隔を隔てて前方に延びる第1ロータアームと、前記後端部の第2側から前記連結部と間隔を隔てて前方に延びる第2ロータアームと、を有するロータ本体と、
    前記第1及び第2ロータアームの少なくともいずれかの外方を覆う外側カバー部材と、
    前記連結部の後端部を覆う後側カバー部材と、
    前記外側カバー部材が設けられるロータアームと前記連結部との間で前記ロータ本体に設けられ、前記外側カバー部材と前記後側カバー部材との接合部分に向けて突出し、前記外側カバー部材と接合する平面で構成された第1接合面と前記後側カバー部材と接合する平面で構成された第2接合面と、を有し、前記第1及び第2接合面の間の端面が外部に露出する接合突起と、
    を備えたスピニングリールのロータ。
  2. 前記外側カバー部材は、外方に凸に湾曲して形成され、
    記接合突起の前記端面は、前記外側カバー部材と前記後側カバー部材の外側面と面一となるように湾曲して形成されている、請求項1に記載のスピニングリールのロータ。
  3. 前記外側カバー部材は、
    前記第1ロータアームの外方を覆う第1カバー部材と、
    前記第2ロータアームの外方を覆う第2カバー部材と、を有し、
    前記接合突起は、
    前記第1カバー部材と前記後側カバー部材との接合部分に向けて突出する第1接合突起と、
    前記第2カバー部材と前記後側カバー部材との接合部分に向けて突出する第2接合突起と、を有する、請求項1又は2に記載のスピニングリールのロータ。
  4. 前記第1及び第2接合突起は、板状に形成され、
    外側の前記第1接合面が前記第1及び第2カバー部材の接合面に沿って形成され、内側の前記第2接合面が前記後側カバー部材の接合面に沿って形成されている、請求項3に記載のスピニングリールのロータ。
  5. 前記接合突起は、前記ピニオンギアの回転軸に対して後方にいくにつれて径方向外方に向かうように傾斜して形成されている、請求項1から4のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ。
JP2007326565A 2007-12-18 2007-12-18 スピニングリールのロータ Active JP4963289B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007326565A JP4963289B2 (ja) 2007-12-18 2007-12-18 スピニングリールのロータ
TW097139981A TWI403264B (zh) 2007-12-18 2008-10-17 The rotor of a spinning reel
CN2008101676849A CN101461351B (zh) 2007-12-18 2008-10-20 纺车式渔线轮的转子
KR1020080110964A KR101403927B1 (ko) 2007-12-18 2008-11-10 스피닝 릴의 로터

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007326565A JP4963289B2 (ja) 2007-12-18 2007-12-18 スピニングリールのロータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009148172A JP2009148172A (ja) 2009-07-09
JP4963289B2 true JP4963289B2 (ja) 2012-06-27

Family

ID=40802299

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007326565A Active JP4963289B2 (ja) 2007-12-18 2007-12-18 スピニングリールのロータ

Country Status (4)

Country Link
JP (1) JP4963289B2 (ja)
KR (1) KR101403927B1 (ja)
CN (1) CN101461351B (ja)
TW (1) TWI403264B (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5199904B2 (ja) * 2009-01-28 2013-05-15 株式会社シマノ スピニングリールのロータ

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4445094B2 (ja) * 1999-10-27 2010-04-07 株式会社シマノ スピニングリールのロータ
TW453851B (en) * 2000-06-30 2001-09-11 Peng Shu Yan Structure of 3-D cultivation container for crops
SG104324A1 (en) * 2001-05-22 2004-06-21 Shimano Kk Spinning reel rotor
JP3593516B2 (ja) * 2001-10-19 2004-11-24 株式会社シマノ スピニングリールのロータ
JP2003265076A (ja) * 2002-03-18 2003-09-24 Shimano Inc スピニングリールのロータ
JP4307881B2 (ja) 2002-08-28 2009-08-05 株式会社シマノ スピニングリールのロータ制動装置
US7350729B2 (en) * 2005-02-17 2008-04-01 Young John N Rotor assembly for fishing reels

Also Published As

Publication number Publication date
TW200926970A (en) 2009-07-01
KR20090066207A (ko) 2009-06-23
JP2009148172A (ja) 2009-07-09
CN101461351B (zh) 2012-02-01
KR101403927B1 (ko) 2014-06-09
CN101461351A (zh) 2009-06-24
TWI403264B (zh) 2013-08-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5746462B2 (ja) スピニングリールのスプール連結構造
JP2009165462A (ja) 釣り用リールのハンドル把手及びハンドル組立体
KR101389000B1 (ko) 양 베어링 릴의 캐스트 컨트롤 기구
JP5073112B2 (ja) スピニングリールの釣り糸案内機構
JP2011041494A5 (ja)
JP4045167B2 (ja) スピニングリールのハンドル組立体
JP2016174593A (ja) スピニングリール
JP5199904B2 (ja) スピニングリールのロータ
JP5205121B2 (ja) スピニングリールのスプール
JP2007185130A5 (ja)
JP2010172226A5 (ja)
JP4963289B2 (ja) スピニングリールのロータ
JP4884359B2 (ja) 釣り用リールの部品固定構造
JP4500629B2 (ja) スピニングリールの発音機構
JP4901710B2 (ja) スピニングリールのドラグつまみ組立体
JP4804314B2 (ja) スピニングリールのロータ
JP6291336B2 (ja) 魚釣用スピニングリール
JP5460250B2 (ja) スピニングリールのロータ制動装置
JP2009148173A5 (ja)
JP5185177B2 (ja) スピニングリールのハンドル取付構造
JP3892746B2 (ja) スピニングリールのスプール
JP3884235B2 (ja) スピニングリールのスプール
JP2002345368A (ja) スピニングリールのスプール
JP3753417B2 (ja) スピニングリールのスプール
JP4121871B2 (ja) スピニングリールのリール本体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101014

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111017

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111101

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120313

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120322

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4963289

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150406

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250