JP4962855B2 - 印圧判定方法、凸版印刷機、凸版印刷用の刷版、および凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法 - Google Patents

印圧判定方法、凸版印刷機、凸版印刷用の刷版、および凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法 Download PDF

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本発明は、ロールから巻き出されたウェブ状の基材または枚葉基材に凸版印刷を行う際に当該基材に対する印圧の大きさが適正であるか否かを判定する印圧判定方法、基材に凸版印刷を行う凸版印刷機、凸版印刷用の刷版、および凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法に関する。
従来より、例えばロールから巻き出されたウェブ状基材に凸版印刷を行う凸版印刷機として様々な種類のものが知られている。近年では、このような凸版印刷機として例えばフレキソ印刷機が用いられる場合がある(例えば、特許文献1,2等参照)。
凸版印刷機の一種であるフレキソ印刷機について以下に説明する。フレキソ印刷機は、インキを貯留するインキパンと、基材へのインキの転写を行うための回転自在の版胴と、版胴に圧接するよう設けられた回転自在の圧胴とを備えている。このようなフレキソ印刷機においては、インキパンに浸されたインキは、ファウンテンロールからアニロックスロールを介して版胴の版面(フレキソ面)に供給される。版胴と圧胴との間にはニップ部が形成されており、このニップ部において版胴の刷面から基材へのインキの転写が行われるようになっている。この際に、基材に対する圧胴の印圧が調整されるようになっている。印圧条件としては、画像(絵柄)全体が基材に良好に転写される最も低い圧力(いわゆるキスタッチ)の状態が好ましい。
特開2004−268319号公報 特開平11−20123号公報
従来のフレキソ印刷機においては、作業者の目視により、印刷が行われた基材における画像がかすれないよう、ニップ部における基材に対する印圧が調整されてきた。しかしながら、この方法では、作業者が目視にて印圧の調整を行うため、当該調整に個人差が発生したり、あるいは再現性が良くなかったりするという問題があった。
また、機械的に圧胴と版胴との距離を制御して印圧の調整を行う方法もあるが、このような制御機構を設けるとフレキソ印刷機自体の価格が上昇してしまうという問題がある。また、この際には、版胴の刷版の厚み、基材の厚みまたはクッションテープの厚みの誤差により印圧の調整量を変更する必要があり、この調整量の判断は結局作業者が目視により行わなければならないという問題がある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、版胴と圧胴との間に形成されたニップ部における基材に対する最適な印圧状態をシンプルな方法で容易かつ確実に確認することができる印圧判定方法、凸版印刷機、凸版印刷用の刷版、および凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、基材に凸版印刷を行う際に当該基材に対する印圧の大きさが適正であるか否かを判定する印圧判定方法であって、付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の版画線部、および前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部を含む刷版を有する版胴と、前記版胴に圧接するよう設けられた圧胴とを備えた凸版印刷機を準備する工程と、前記凸版印刷機において前記版胴と前記圧胴との間に基材を送り、前記版胴の刷版における前記版画線部に付着されたインキを当該基材に転写することにより基材に凸版印刷を行う工程と、基材に付着したインキが前記版画線部から転写されたインキのみである場合には基材に対する印圧の大きさが適正であり、一方、基材に付着したインキが前記版画線部および前記過印圧検出部の両方から転写されたインキである場合には基材に対する印圧の大きさが過大であると判定する工程と、を備えたことを特徴とする印圧判定方法である。
この際に、前記凸版印刷機の版胴の刷版において、前記過印圧検出部は高さが異なるものが複数設けられており、基材に付着したインキが前記版画線部および前記過印圧検出部の両方から転写されたインキである場合に、前記各過印圧検出部から基材に転写されたインキの状態に基づいて、印圧の大きさがどれくらい過大であるかを判定するようになっていることが好ましい。
本発明は、基材に凸版印刷を行う凸版印刷機であって、付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の複数の版画線部、および前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部を含む刷版を有する版胴と、前記版胴に圧接するよう設けられた圧胴と、を備え、前記過印圧検出部は前記複数の版画線部の間に存在し、前記基材に対する印圧の大きさが適正である場合には前記版画線部のインキのみが前記基材に転写され、一方、前記基材に対する印圧の大きさが過大である場合には前記版画線部および前記過印圧検出部の両方からインキが前記基材に転写されるよう、前記過印圧検出部は前記版画線部よりも高さが低くなっていることを特徴とする凸版印刷機である。
この際に、前記版胴の刷版において、前記過印圧検出部は高さが異なるものが複数設けられていることが好ましい。
本発明は、凸版印刷用の刷版であって、付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の複数の版画線部と、前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部と、を備え、前記過印圧検出部は前記複数の版画線部の間に存在し、前記基材に対する印圧の大きさが適正である場合には前記版画線部のインキのみが前記基材に転写され、一方、前記基材に対する印圧の大きさが過大である場合には前記版画線部および前記過印圧検出部の両方からインキが前記基材に転写されるよう、前記過印圧検出部は前記版画線部よりも高さが低くなっていることを特徴とする凸版印刷用の刷版である。ここで、前記過印圧検出部は高さが異なるものが複数設けられていることが好ましい。
本発明は、基材に凸版印刷を行う凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法であって、付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の複数の版画線部を、版胴の刷版に形成する工程と、前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部を、版胴の刷版における前記複数の版画線部の間に形成し、この際に、前記基材に対する印圧の大きさが適正である場合には前記版画線部のインキのみが前記基材に転写され、一方、前記基材に対する印圧の大きさが過大である場合には前記版画線部および前記過印圧検出部の両方からインキが前記基材に転写されるよう、前記過印圧検出部の高さを前記版画線部より低くする工程と、を備えたことを特徴とする凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法である。
この際に、過印圧検出部を版胴の刷版に形成する際に、高さが異なる複数の過印圧検出部を版胴の刷版に形成することが好ましい。
ここで、前記版画線部を形成する工程と、前記過印圧検出部を形成する工程とを同時に行ってもよい。あるいは、前記版画線部を形成する工程と、前記過印圧検出部を形成する工程とを別工程で行ってもよい。
上述のような印圧判定方法、凸版印刷機、凸版印刷用の刷版、および凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法によれば、版胴の刷版には、付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の版画線部と、この版画線部よりも高さが低い過印圧検出部とが設けられている。ここで、版画線部は、予め定められた画像を基材に印刷するように構成されている。このため、作業者は、基材に凸版印刷を行った際に当該基材に付着したインキが版画線部から転写されたインキのみである場合には、すなわち予め定められた画像のみが基材に印刷されている場合には、作業者は版胴と圧胴との間に形成されたニップ部における基材に対する印圧の大きさが適正であると判定することができる。これに対して、基材に付着したインキが版画線部および過印圧検出部の両方から転写されたインキである場合には、作業者はニップ部における基材に対する印圧の大きさが過大であると判定することができるようになる。このように、版胴の刷版に版画線部のみならず過印圧検出部をも設けることにより、基材において転写されるインキの状態(個数や形状)が印圧状態によって異なることとなるので、ニップ部における基材に対する最適な印圧状態をシンプルな方法で容易かつ確実に確認することができるようになる。
また、版胴の刷版において、過印圧検出部として高さが異なる弾性のものが複数設けられている場合には、基材に対する印圧の大きさによっては各過印圧検出部に付着したインキの全てが基材に転写されず、例えば各過印圧検出部の中で最も高い過印圧検出部に付着したインキのみが基材に転写される場合もある。このように、互いに高さが異なる過印圧検出部を刷版に設けることにより、各過印圧検出部から基材に転写されたインキの状態(個数や形状)に基づいて、作業者は印圧の大きさがどれくらい過大であるかを判定することができるようになる。このことにより、ニップ部における基材に対する最適な印圧状態をより確実に確認することができるようになる。
本発明による印圧判定方法、凸版印刷機、凸版印刷用の刷版、および凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法によれば、版胴と圧胴との間に形成されたニップ部における基材に対する最適な印圧状態をシンプルな方法で容易かつ確実に確認することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図5は、本発明による凸版印刷機の一の実施の形態を示す図である。
このうち、図1は、本実施の形態の凸版印刷機(フレキソ印刷機)の構成を示す概略構成図であり、図2は、図1の凸版印刷機において基材に対する印圧が適正な大きさであるときの状態を示す概略図であり、図3は、図1の凸版印刷機において基材に対する印刷が過大であるときの状態を示す概略図である。また、図4は、フォトリソグラフィー方式により凸版印刷機の版胴の刷版を形成するときの状態を示す概略構成図であり、図5は、CTP(Computer to plate)を用いた場合における版胴の刷版を形成するときの状態を示す概略構成図である。
本実施の形態の凸版印刷機は、例えばフレキソ印刷機からなるものであり、ロールから連続的に供給される紙等のウェブ状基材Wに凸版印刷、具体的には例えばフレキソ印刷を行うものである。なお、以下においては凸版印刷機がフレキソ印刷機からなるものについて説明を行っているが、本発明においては凸版印刷機として他の種類の印刷機を用いてもよい。
図1に示すように、本実施の形態の凸版印刷機であるフレキソ印刷機は、インキを貯留するインキパン10と、インキパン10内のインキに浸されるよう配設された回転自在のファウンテンロール12と、ファウンテンロール12に接触するよう配設された回転自在のアニロックスロール14とを備えている。また、刷版(フレキソ版)17を外周面に有する回転自在の版胴16が、アニロックスロール14に接触するよう配設されている。さらに、版胴16に圧接し、この版胴16との間にニップ部Nを形成するよう回転自在の圧胴18が配設されている。ニップ部Nにおいて版胴16に付着したインキが基材Wに転写されることにより当該基材Wに対する印刷が行われるようになっている。
以下、このようなフレキソ印刷機の各構成要素の詳細について説明する。
インキパン10は、基材Wに転写されるべきインキを予め貯留するものである。ファウンテンロール12は、このインキパン10に貯留されるインキに浸されるような位置に配設されており、図1の矢印方向に回転するようになっている。
アニロックスロール14は、ファウンテンロール12に接触するような位置に配設されており、このファウンテンロール12の外周面に付着したインキがアニロックスロール14の外周面に転写されるようになっている。アニロックスロール14は、図1の矢印方向に回転するようになっている。
図1に示すように、アニロックスロール14の外周面に先端が当接するようドクターブレード15が設置されている。このドクターブレード15は、アニロックスロール14が回転した際に当該アニロックスロール14の外周面を摺擦するようになっており、このことによりアニロックスロール14の表面に付着した余剰インキ等を掻き落とすようになっている。
版胴16は、アニロックスロール14に接触するよう配設されており、図1の矢印方向に回転するようになっている。
この版胴16は、シャフト部と、このシャフト部を覆うよう設けられた薄い刷版17とを有している。ここで、刷版17は例えば感光性樹脂等の弾性材料から形成された版からなり、図2(a)に示すように、付着したインキを基材Wに転写するための凸形状の版画線部17aと、この版画線部17aよりも高さが低い複数の種類の過印圧検出部17b−17dとを有している。ここで、版画線部17aは、予め定められた画像を基材Wに印刷するように、付着したインキを基材Wに転写するようになっている。また、各過印圧検出部17b−17dは網点、細線、パターン等から形成されている。この際に、図2(a)に示すように各過印圧検出部17b−17dの高さは互いに異なるものとなっている。
図2(a)に示すように、版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dは、それぞれ刷版17の表面部に対して盛り上がっており、版胴16とアニロックスロール14との接触箇所においてアニロックスロール14の外周面に付着したインキは刷版17のうち版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dのみに転写されるようになっている。そして、基材Wがニップ部Nにおいて版胴16および圧胴18(後述)に挟圧された際に、基材Wに対する印圧の大きさが適正である場合には刷版17のうち版画線部17aに付着したインキのみが基材Wに転写されるようになっている。図2(b)は、刷版17のうち版画線部17aに付着したインキのみが転写されたときの基材Wの平面図、すなわち予め定められた画像が正確に印刷されたときの基材Wの平面図である。
図2(a)に示すような版胴16の刷版17の製造方法について図4および図5を用いて説明する。版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dを有するような刷版17を製造するにあたり、一の方法として図4に示すようなフォトリソグラフィー方式がある。具体的には、例えば感光性樹脂等の弾性材料からなる基材40上に、通常の露光条件では露光不足となるような面積の過印圧検出部露光用開口部と通常の露光条件で露光を行う版画線部露光用開口部とを有するマスクフィルム41を密着させて、紫外線照射器42から紫外線照射を行う。具体的には、図4に示すように刷版17における版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dに対応する一部分を、当該版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dの高さに応じたマスク開口面積で露光させる。
このようにして、図2(a)に示すような版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dを有する刷版17が製造される。
ここで、CTP(Computer to Plate)を用いる場合は、図5に示すように基材40の上面全体に形成されたカーボンを含有するマスク層44の一部分43が半透明となるように、レーザ照射器(図示せず)からのレーザ出力を変えてマスクを描画する。次に、紫外線照射器42でマスク層44を通して基材40の全面に紫外線を照射し、版画線部17aを形成するとともに、前記一部分43から入射する紫外線量等を減少させることにより過印圧検出部17b−17dの高さを版画線部17aよりも低くする。
また、刷版17を製造する更に他の方法としては、感光性樹脂等の基材40をレーザ光で直接彫刻する方法を用い、レーザ光の出力を変えることにより彫刻の深度を調整するような方法もある。
圧胴18は、図1に示すように版胴16に圧接し、この版胴16との間にニップ部Nを形成するようになっている。そして、このようにして形成されたニップ部Nに基材Wが送られると、当該基材Wは版胴16および圧胴18により挟圧され、この版胴16における刷版17の表面に付着したインキが基材Wに転写されるようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態のフレキソ印刷機の動作について説明する。
まず、インキパン10にインキを予め貯留しておく。
次に、ファウンテンロール12、アニロックスロール14、版胴16および圧胴18をそれぞれ図1の矢印方向に回転させる。
この際に、まずインキパン10内のインキに浸されたファウンテンロール12の外周面にインキが付着し、このインキがアニロックスロール14の外周面に転写される。そして、アニロックスロール14の外周面にあるインキは更に版胴16の刷版17に転写される。この際に、刷版17における盛り上がった部分である版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dにはインキが転写されるが、その他の部分にはインキが転写されることはない。
一方、例えばロールから連続的に巻き出されたウェブ状基材Wが版胴16と圧胴18との間に形成されるニップ部Nに送られる。この基材Wは版胴16および圧胴18により挟圧され、版胴16の外周面にあるインキが基材Wに転写される。
このときに、前述のようにニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが適正である場合には刷版17のうち版画線部17aに付着したインキのみが基材Wに転写される。そして、図2(b)に示すような、刷版17のうち版画線部17aに付着したインキのみが転写された基材Wが得られることとなる。
これに対して、ニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが過大である場合には、図3(a)に示すように、刷版17の版画線部17aは押圧されて収縮することとなる。このため、基材Wには刷版17の版画線部17aのみならず各過印圧検出部17b−17dも当接することになり、図3(b)に示すように、刷版17のうち版画線部17aおよび各過印圧検出部17b−17dの両方に付着したインキが基材Wに転写することとなる。このため、作業者は、図3(b)に示すような基材Wを目視にて確認することにより、予め定められた画像以外に各過印圧検出部17b−17dから転写された余分なインキが基材Wに付着していることを認識でき、このことによりニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが過大であることを判定することができるようになる。
図3(a)(b)においてはニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが過大であることにより、刷版17のうち版画線部17aおよび各過印圧検出部17b−17dに付着したインキの全てが基材Wに転写された例について示したが、各過印圧検出部17b−17dの高さが互いに異なることにより、基材Wに対する印圧の大きさによっては各過印圧検出部17b−17dに付着したインキの全てが基材Wに転写されず、例えば各過印圧検出部17b−17dの中で最も高い過印圧検出部17bに付着したインキのみが基材Wに転写される場合もある。このときには、ニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが過大ではあるが、図3(a)(b)に示す場合におけるほど大きくはないことが識別できる。このように、互いに高さが異なる過印圧検出部17b−17dを刷版17に設けることにより、各過印圧検出部17b−17dから基材Wに転写されたインキの状態(インキの個数や形状)に基づいて、作業者は印圧の大きさがどれくらい過大であるかを判定することができるようになる。
以上のように本実施の形態のフレキソ印刷機によれば、版胴16の刷版17には、付着したインキを基材Wに転写するための凸形状の弾性の版画線部17aと、この版画線部17aよりも高さが低い過印圧検出部17bとが設けられている。このため、作業者は、基材Wにフレキソ印刷を行った際に当該基材Wに付着したインキが版画線部17aから転写されたインキのみである場合には、すなわち予め定められた画像のみが基材Wに印刷されている場合には、作業者はニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが適正であると判定することができる。これに対して、基材Wに付着したインキが版画線部17aおよび過印圧検出部17b−17dの両方から転写されたインキである場合には、作業者はニップ部Nにおける基材Wに対する印圧の大きさが過大であると判定することができるようになる。本実施の形態においては、以上のように版胴16の刷版17に版画線部17aのみならず過印圧検出部17bをも設けることにより、基材Wにおいて転写されるインキの状態が印圧状態によって異なることとなるので、基材Wに対する最適な印圧状態をシンプルな方法で容易かつ確実に確認することができるようになる。
また、版胴16の刷版17において、過印圧検出部17b−17dは高さが異なる弾性のものが複数設けられていることにより、基材Wに対する印圧の大きさによっては各過印圧検出部17b−17dに付着したインキの全てが基材Wに転写されず、例えば各過印圧検出部17b−17dの中で最も高い過印圧検出部17bに付着したインキのみが基材Wに転写される場合もある。このように、互いに高さが異なる過印圧検出部17b−17dを刷版17に設けることにより、各過印圧検出部17b−17dから基材Wに転写されたインキの状態に基づいて、作業者は印圧の大きさがどれくらい過大であるかを判定することができるようになる。このことにより、基材Wに対する最適な印圧状態をより確実に確認することができるようになる。
本発明の一の実施の形態の凸版印刷機(フレキソ印刷機)の構成を示す概略構成図である。 図1の凸版印刷機において基材に対する印圧が適正な大きさであるときの状態を示す概略図である。 図1の凸版印刷機において基材に対する印刷が過大であるときの状態を示す概略図である。 フォトリソグラフィー方式により凸版印刷機の版胴の刷版を形成するときの状態を示す概略構成図である。 CTPを用いた場合における版胴の刷版を形成するときの状態を示す概略構成図である。
符号の説明
10 インキパン
12 ファウンテンロール
14 アニロックスロール
15 ドクターブレード
16 版胴
17 刷版
17a 版画線部
17b−17d 過印圧検出部
18 圧胴
40 基材
41 マスクフィルム
42 紫外線照射器
43 カーボン
44 マスク層

Claims (10)

  1. 基材に凸版印刷を行う際に当該基材に対する印圧の大きさが適正であるか否かを判定する印圧判定方法であって、
    付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の版画線部、および前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部を含む刷版を有する版胴と、前記版胴に圧接するよう設けられた圧胴とを備えた凸版印刷機を準備する工程と、
    前記凸版印刷機において前記版胴と前記圧胴との間に基材を送り、前記版胴の刷版における前記版画線部に付着されたインキを当該基材に転写することにより基材に凸版印刷を行う工程と、
    基材に付着したインキが前記版画線部から転写されたインキのみである場合には基材に対する印圧の大きさが適正であり、一方、基材に付着したインキが前記版画線部および前記過印圧検出部の両方から転写されたインキである場合には基材に対する印圧の大きさが過大であると判定する工程と、
    を備えたことを特徴とする印圧判定方法。
  2. 前記凸版印刷機の版胴の刷版において、前記過印圧検出部は高さが異なるものが複数設けられており、
    基材に付着したインキが前記版画線部および前記過印圧検出部の両方から転写されたインキである場合に、前記各過印圧検出部から基材に転写されたインキの状態に基づいて、印圧の大きさがどれくらい過大であるかを判定するようになっていることを特徴とする請求項1記載の印圧判定方法。
  3. 基材に凸版印刷を行う凸版印刷機であって、
    付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の複数の版画線部、および前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部を含む刷版を有する版胴と、
    前記版胴に圧接するよう設けられた圧胴と、
    を備え
    前記過印圧検出部は前記複数の版画線部の間に存在し、前記基材に対する印圧の大きさが適正である場合には前記版画線部のインキのみが前記基材に転写され、一方、前記基材に対する印圧の大きさが過大である場合には前記版画線部および前記過印圧検出部の両方からインキが前記基材に転写されるよう、前記過印圧検出部は前記版画線部よりも高さが低くなっていることを特徴とする凸版印刷機。
  4. 前記版胴の刷版において、前記過印圧検出部は高さが異なるものが複数設けられていることを特徴とする請求項3記載の凸版印刷機。
  5. 凸版印刷用の刷版であって、
    付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の複数の版画線部と、
    前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部と、
    を備え
    前記過印圧検出部は前記複数の版画線部の間に存在し、前記基材に対する印圧の大きさが適正である場合には前記版画線部のインキのみが前記基材に転写され、一方、前記基材に対する印圧の大きさが過大である場合には前記版画線部および前記過印圧検出部の両方からインキが前記基材に転写されるよう、前記過印圧検出部は前記版画線部よりも高さが低くなっていることを特徴とする凸版印刷用の刷版。
  6. 前記過印圧検出部は高さが異なるものが複数設けられていることを特徴とする請求項5記載の凸版印刷用の刷版。
  7. 基材に凸版印刷を行う凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法であって、
    付着したインキを基材に転写するための凸形状の弾性の複数の版画線部を、版胴の刷版に形成する工程と、
    前記版画線部よりも高さが低い過印圧検出部を、版胴の刷版における前記複数の版画線部の間に形成し、この際に、前記基材に対する印圧の大きさが適正である場合には前記版画線部のインキのみが前記基材に転写され、一方、前記基材に対する印圧の大きさが過大である場合には前記版画線部および前記過印圧検出部の両方からインキが前記基材に転写されるよう、前記過印圧検出部の高さを前記版画線部より低くする工程と、
    を備えたことを特徴とする凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法。
  8. 過印圧検出部を版胴の刷版に形成する際に、高さが異なる複数の過印圧検出部を版胴の刷版に形成することを特徴とする請求項7記載の凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法。
  9. 前記版画線部を形成する工程と、前記過印圧検出部を形成する工程とを同時に行うことを特徴とする請求項7または8記載の凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法。
  10. 前記版画線部を形成する工程と、前記過印圧検出部を形成する工程とを別工程で行うことを特徴とする請求項7または8記載の凸版印刷機の版胴の刷版の製造方法。
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