JP5865812B2 - 印刷用凸版、印刷用凸版作成装置、印刷用凸版作成方法、印刷装置、印刷方法、印圧判定装置、及び、印圧判定方法 - Google Patents

印刷用凸版、印刷用凸版作成装置、印刷用凸版作成方法、印刷装置、印刷方法、印圧判定装置、及び、印圧判定方法 Download PDF

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この発明は、版材の表面に設けられ、被印刷体にインキを転移させて網点を印刷するための突起部が形成された印刷用凸版に関する。また、この発明は、前記印刷用凸版を作成する印刷用凸版作成装置及び印刷用凸版作成方法に関する。さらに、この発明は、前記印刷用凸版から被印刷体にインキを転移させて網点を印刷する印刷装置及び印刷方法に関する。さらにまた、この発明は、前記印刷用凸版から被印刷体にインキを転移させる際に、該印刷用凸版にかかる印圧の大きさが適正印圧であるか否かを判定する印圧判定装置及び印圧判定方法に関する。
例えば、フレキソ印刷においては、柔軟な弾力性を有する版材からなる印刷用凸版が版胴の表面に取り付けられ、印刷用凸版の表面(版面)には、被印刷体にインキを転移させて網点を印刷するための突起部が形成されている。ここで、版胴と圧胴とによって被印刷体を狭持した状態で、アニロックスローラから版面にインキを供給した場合、版面から被印刷体にインキが転移され、該被印刷体に網点を印刷することができる。これにより、所望の画像を被印刷体に転写(印刷)することができる。
この場合、アニロックスローラと版面との圧力(アニ圧)、及び、版面と被印刷体との圧力(印圧)を調整することで、被印刷体の印刷条件が決定される。また、印圧は、画像(絵柄)の全体を被印刷体に良好に転写させるために、できるだけ低い圧力(画像全体を良好に転写させるために必要な最低圧力)であることが好ましい。
特許文献1には、突起部としての画線部よりも低い検出部を版面に形成し、検出部のインキが被印刷体に転移された場合、過剰な印圧(以下、過印圧ともいう。)が版面にかかっていることを判定する技術が開示されている。
また、特許文献2及び3には、被印刷体に印刷された線状部分の線幅又は濃度に基づいて、印圧を調整することが開示されている。
さらに、特許文献4には、版面に形成した品質確認用凸部から被印刷体にインキを転移させて該被印刷体に転写された画像を確認することにより、印刷用凸版の品質を検査することが開示されている。
特許第4962855号公報 特開平2−9635号公報 特開2009−881号公報 特開2002−137558号公報
特許文献1の技術は、インキが検出部に供給されていることが前提となっている。一方、アニロックスローラから版面へのインキの転移は、画線部の最も低い部分(突起部が複数個形成されている場合には、最も低い突起部)にインキが供給されるようなアニ圧であることが必要条件とされている。そのため、必ずしも、画線部よりも低い検出部にインキが供給されるとは限らない。
従って、特許文献1の技術では、検出部にインキが供給されていない状態で、版胴と圧胴とで被印刷体を狭持し、版面に付着したインキを被印刷体に転移させる場合、検出部から被印刷体にインキが転移することがないため、過印圧であっても、被印刷体に対して最適な印圧(以下、適正印圧ともいう。)で印刷が行われている、と誤判定するという問題がある。また、特許文献2〜4には、上記の問題を解決するための技術が開示されていない。
本発明は、このような課題を考慮してなされたものであり、アニ圧の条件に関わりなく、印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを簡単に判定することが可能となる印刷用凸版を提供することを目的とする。また、本発明は、このような印刷用凸版を作成することができる印刷用凸版作成装置及び印刷用凸版作成方法を提供することを目的とする。さらに、本発明は、前記印刷用凸版を用いて被印刷体を印刷することができる印刷装置及び印刷方法を提供することを目的とする。さらにまた、本発明は、前記印刷用凸版を用いて被印刷体に印刷された画像に基づき、印圧が適正印圧又は過印圧のいずれかであるのかを簡単に判定することができる印圧判定装置及び印圧判定方法を提供することを目的とする。
本発明は、版材の表面に設けられ、被印刷体にインキを転移させて網点を印刷するための突起部が形成された印刷用凸版に関する。
そして、本発明に係る印刷用凸版は、上記の目的を達成するために、下記の構成を有する。
すなわち、前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられている。この場合、前記各突起部及び前記各検出部は、前記ベタ部よりも低い。また、前記各検出部は、互いに幅が異なると共に、前記各突起部の中で最も低いハイライト用突起部よりも高いか、又は、該ハイライト用突起部と同じ高さである。
そして、前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較により、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である。
このように、本発明に係る印刷用凸版では、前記各検出部が、最も低い突起部(前記ハイライト用突起部)よりも高いか、又は、同じ高さに設定されている。そのため、例え、アニ圧が前記被印刷体の印刷条件に適合する最低圧力に設定されていても、前記ハイライト用突起部と前記各検出部とにインキを供給することができ、前記各検出部に付着したインキを前記被印刷体に確実に転移させて、前記各検出部画像を印刷することができる。
また、前記各検出部の幅が互いに異なれば、該各検出部に同じ印圧がかかっていても、前記各検出部から前記被印刷体に転移されるインキの付き方が互いに異なり、前記各検出部に応じた前記各検出部画像の幅も互いに異なる結果となる。すなわち、検出部の幅が広い程、前記被印刷体にインキが転移されやすく、当該検出部に応じた検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度に近づく。
そこで、本発明では、互いに幅が異なる前記各検出部画像の濃度と前記ベタ部画像の濃度とを比較することで、前記アニ圧の大きさに関わりなく、前記印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを容易に判定することが可能となる。
このような本発明に係る印刷用凸版を作成するため、印刷用凸版作成装置及び印刷用凸版作成方法は、下記のように構成されていればよい。
すなわち、本発明に係る印刷用凸版作成装置は、前記印刷用凸版を作成する装置であって、印刷画像を表わす多値画像データに基づいて2値画像データを生成する2値画像データ生成部と、前記2値画像データに基づいて、前記ベタ部、前記各突起部を含めた前記画線形成領域、及び、前記各検出部の各形状を示す形状データを生成する版形状決定部と、前記形状データに基づいて前記印刷用凸版を作成する印刷用凸版作成部とを有する。
また、本発明に係る印刷用凸版作成方法は、前記印刷用凸版を作成する方法であって、印刷画像を表わす多値画像データに基づいて2値画像データを生成するステップと、前記2値画像データに基づいて、前記ベタ部、前記各突起部を含めた前記画線形成領域、及び、前記各検出部の各形状を示す形状データを生成するステップと、前記形状データに基づいて前記印刷用凸版を作成するステップとを有する。
一方、本発明に係る印刷用凸版を用いて前記被印刷体に対する印刷を行う印刷装置及び印刷方法は、下記のように構成されていればよい。
すなわち、本発明に係る印刷装置は、前記印刷用凸版を用いて前記被印刷体に前記網点を印刷する装置であって、アニロックスローラと、前記印刷用凸版が取り付けられ且つ前記アニロックスローラから前記印刷用凸版にインキが転移される版胴と、前記印刷用凸版が取り付けられた前記版胴と協働して前記被印刷体を狭持することにより、前記突起部から前記被印刷体にインキを転移させて該被印刷体に前記網点を印刷させる圧胴とを有する。
また、本発明に係る印刷方法は、前記印刷用凸版を用いて前記被印刷体に前記網点を印刷する方法であって、アニロックスローラから版胴に取り付けられた前記印刷用凸版にインキを転移するステップと、前記印刷用凸版が取り付けられた前記版胴と圧胴とによって前記被印刷体を狭持した状態で、前記突起部から前記被印刷体にインキを転移して該被印刷体に前記網点を印刷するステップとを有する。
そして、本発明に係る印刷用凸版を用いて前記被印刷体に印刷された前記検出部画像及び前記ベタ部画像に基づき、前記印圧が前記適正印圧又は前記過印圧のどちらであるのかを判定するため、印圧判定装置及び印圧判定方法は、下記のように構成されていればよい。
すなわち、本発明に係る印圧判定装置は、前記被印刷体に網点を印刷する際に、前記印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定する装置であって、前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像を少なくとも撮像する撮像部と、前記撮像部が撮像した前記各検出部画像の濃度と前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較に基づいて、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定する判定部とを有する。
また、本発明に係る印圧判定方法は、前記被印刷体に網点を印刷する際に、前記印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定する方法であって、前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像を少なくとも撮像するステップと、撮像した前記各検出部画像の濃度と前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較に基づいて、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定するステップとを有する。
上述した印刷用凸版作成装置、印刷用凸版作成方法、印刷装置、印刷方法、印圧判定装置及び印圧判定方法は、いずれも、本発明に係る印刷用凸版に関連する装置又は方法であるため、前記印刷用凸版による効果を奏することができる。
そして、本発明は、下記[1]〜[5]の構成をさらに有することが好ましい。
[1]前記各検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度よりも低ければ、前記各検出部から前記被印刷体にインキが転移されても、前記印圧が前記適正印圧であると判定され、一方で、前記各検出部画像のうち、前記ベタ部画像の濃度と略等しい検出部画像が少なくとも1つあれば、前記印圧が過印圧であると判定されることが好ましい。
前記ベタ部は、前記印刷用凸版において、略平坦で且つ一定面積以上を有する部分であって、該印刷用凸版を構成する他の部分よりも高い位置に形成されている。
そのため、前記印圧が適正印圧である場合、前記被印刷体に対して前記印刷用凸版の版面は、キスタッチの状態となり、前記ベタ部から前記被印刷体にインキがしっかりと転写されると共に、前記各検出部から前記被印刷体にはインキが軽いタッチで転写される。この場合、前記ベタ部画像の濃度は、略100%(網点のない塗りつぶし画像の濃度)になると共に、前記各検出部画像の濃度は、前記各検出部の幅が互いに異なっていても、前記ベタ部画像と比較して低い濃度になる。
一方、幅の広い検出部である程、前記被印刷体にインキが転写されやすいので、前記印圧が過印圧である場合には、少なくとも1つの検出部から前記被印刷体にインキがしっかりと転写され、当該検出部に応じた検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度と略等しくなる。
そこで、本発明では、上記のように、前記各検出部画像の濃度と前記ベタ部画像の濃度とを比較することで、前記印圧が過印圧になっているか否かを容易に且つ確実に判定することができる。
[2]前述のように、幅の広い検出部である程、前記被印刷体にインキが転写されやすいので、前記各検出部画像のうち、比較的広い幅の検出部に応じた検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度と略等しければ、前記印圧が過印圧であると容易に判定することができる。
[3]また、前述のように、前記各検出部の幅の違いに起因して、該各検出部から前記被印刷体に転移されるインキの付き方も互いに異なるので、前記各検出部画像のうち、互いに幅が異なる少なくとも2つの検出部に応じた2つの検出部画像の濃度差に基づいて、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定してもよい。例えば、幅が比較的広い検出部に応じた検出部画像の濃度と、幅が比較的狭い検出部に応じた検出部画像の濃度との相対的な濃度差に基づき、前記印圧が適正印圧であるか、又は、過印圧であるのかを判定すればよい。
[4]前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であり、前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ハイライト用突起部の頂部の高さ位置よりも高いか、又は、該頂部と同じ高さ位置であることが好ましい。これにより、前記アニロックスローラから供給されたインキを前記各凹部に収容し、収容されたインキを前記被印刷体に確実に転移させることが可能となる。
[5]幅の異なる少なくとも2つの前記検出部を1つの検出部ユニットとした場合に、前記版材の表面に前記検出部ユニットを複数個設けることが好ましい。この場合、前記各検出部ユニットの各検出部から前記被印刷体にインキをそれぞれ転移すれば、該被印刷体に複数の前記検出部画像を印刷することができる。そこで、前記各検出部画像の濃度と前記ベタ部画像の濃度とを比較し、前記適正印圧に応じた検出部画像の個数と、過印圧に応じた検出部画像の個数との多数決によって、前記印圧が前記適正印圧又は前記過印圧のどちらであるのかを判定すればよい。
前記印刷用凸版は、全体的に、ある程度の高さばらつき(高さ分布)を持つ場合がある。そこで、前記検出部ユニットを複数個設けて、前記各検出部に応じた各検出部画像の濃度と前記ベタ部画像の濃度との比較結果に基づく多数決判定によって、前記印圧が前記適正印圧又は前記過印圧のどちらであるのかを判定すれば、前記各検出部の高さばらつきが前記印圧の判定結果に及ぼす影響を抑制し、前記適正印圧又は前記過印圧の判定を精度よく行うことができる。
本発明によれば、印刷用凸版では、複数の検出部が、最も低い突起部(ハイライト用突起部)よりも高いか、又は、同じ高さに設定されている。そのため、例え、アニ圧が被印刷体の印刷条件に適合する最低圧力に設定されていても、前記ハイライト用突起部と前記各検出部とにインキを供給することができ、前記各検出部に付着したインキを前記被印刷体に確実に転移させて、各検出部画像を印刷することができる。
また、前記各検出部の幅が互いに異なれば、該各検出部に同じ印圧がかかっていても、前記各検出部から前記被印刷体に転移されるインキの付き方が互いに異なり、前記各検出部に応じた前記各検出部画像の幅も互いに異なる結果となる。すなわち、検出部の幅が広い程、前記被印刷体にインキが転移されやすく、当該検出部に応じた検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度に近づく。
そこで、本発明では、互いに幅が異なる前記各検出部画像の濃度とベタ部画像の濃度とを比較することで、アニ圧の大きさに関わりなく、前記印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを容易に判定することが可能となる。
本実施形態に係る印刷用凸版を作成するための印刷用凸版作成装置の概略ブロック図である。 図1の印刷用凸版作成装置により作成された印刷用凸版を用いて被印刷体に対する印刷を行うフレキソ印刷機と、印刷用凸版の印圧の大きさを判定する印圧判定装置との概略構成図である。 図1の彫刻型CTP描画機を構成するレーザ彫刻機の概略構成図である。 図1の印刷用凸版作成装置により作成された印刷用凸版の概略平面図である。 図4のV−V線に沿った断面図である。 図4のVI−VI線に沿った断面図である。 幅の異なる2つの検出部を図示した模式的平面図である。 図7のVIII−VIII線に沿った断面図である。 印圧に応じた食い込み量と光学濃度との関係を示すグラフである。 本実施形態に係る印圧判定装置の動作(印圧判定方法)を示すフローチャートである。 図2のメモリに記憶された印圧及び光学濃度の関係を示すテーブルの説明図である。
本発明の好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら、以下詳細に説明する。
[本実施形態に係る印刷用凸版作成装置及び印刷用凸版作成方法の説明]
本実施形態に係る印刷用凸版作成装置10は、図1に示すように、基本的には、RIP(Raster Image Processor)処理部12と、スクリーニング処理部14と、版形状決定部16と、印刷用凸版作成部18とから構成される。
RIP処理部12は、コンピュータ等を用いて編集された印刷原稿のベクトル画像を表現するPDF(Portable Document Format)データやPS(PostScript;登録商標)データ等のページ記述言語(Page Description Language)データをラスタ画像データIrに展開する。
スクリーニング処理部14は、ラスタ画像データIrを、予め指定された網(AM網点、FM網点、網点の形状)、角度、スクリーン線数等の条件下にスクリーニング処理して2値画像データIbに変換する(2値画像データを生成するステップ)。
版形状決定部16は、フレキソ版材(合成樹脂製又はゴム製等の弾性材)の表面をベクトル画像に応じた所望の形状に加工して、後述する本実施形態に係る印刷用凸版Cを作成するために、2値画像データIbを、当該所望の形状に応じた高さレベルデータLh及び幅レベルデータLwに変換する(形状データを生成するステップ)。高さレベルデータLhは、印刷用凸版Cの表面(版面)に形成される突起部及び凹部等の高さ位置を示す形状データであり、幅レベルデータLwは、凹部等の幅を示す形状データである。
なお、後述するように、彫刻型CTP描画機18bは、フレキソ版材に対して、その深さ方向にレーザ彫刻処理を施すことで、印刷用凸版Cを作成する。そのため、版形状決定部16は、凹部等の幅が加味されるように高さレベルデータLhを生成し、幅レベルデータLwの生成を省略することも可能である。
印刷用凸版作成部18は、データ変換部18aと、彫刻型CTP(Computer To Plate)描画機18bとを備える。データ変換部18aは、高さレベルデータLhを、フレキソ版材の深さ方向の距離を示す深さデータDに変換する。彫刻型CTP描画機18bは、深さデータD(及び幅レベルデータLw)に基づき、フレキソ版材にレーザ彫刻処理を施すことで、複数の突起部及び凹部等が形成された印刷用凸版Cを作成する(印刷用凸版を作成するステップ)。
[本実施形態に係る印刷装置及び印刷方法の説明]
本実施形態に係る印刷装置としてのフレキソ印刷機20は、図2に示すように、上述のように作成されたフレキソ印刷版としての印刷用凸版Cと、該印刷用凸版Cが両面テープ等のクッションテープ22を介して取り付けられる版胴24と、ドクターチャンバ26によりインキが供給されるアニロックスローラ28と、圧胴30とから構成される。
アニロックスローラ28から印刷用凸版Cの表面(版面)に形成された突起部等にインキが転移されると(印刷用凸版にインキを転移するステップ)、突起部等に付着したインキは、印刷用凸版Cが取り付けられた版胴24と圧胴30との間に挟持されて搬送される段ボール等の被印刷体32に転移(転写)される。突起部等から被印刷体32へのインキの転写により、被印刷体32に網点を含む各種の画像が形成(印刷)され、所望の印刷物Pが作成される(網点を印刷するステップ)。
なお、印刷用凸版作成装置10及びフレキソ印刷機20の基本的な構成は、例えば、特開2011−224878号公報、及び、特開2011−227304号公報に開示されているので、本明細書では、その詳細な説明については省略する。
[本実施形態に係る印圧判定装置の説明]
印刷物P(印刷後の被印刷体32)の搬送方向下流側(図2の下方)には、撮像部34、判定処理部36及びメモリ38から構成される、本実施形態に係る印圧判定装置39が配置されている。
撮像部34は、印刷物Pに印刷された画像を撮像するカメラであり、撮像した画像を示す撮像信号を判定処理部36に出力する。
判定処理部36は、撮像信号の示す画像中の所定部分の光学濃度を検出する。この場合、メモリ38には、所定部分の光学濃度と、印刷時に印刷用凸版Cの版面にかかる印圧との関係を示すテーブルが格納されている。判定処理部36は、メモリ38に格納されたテーブルを参照し、検出した光学濃度に応じた印圧を特定(推定)する。そして、判定処理部36は、特定した印圧が所定の印圧閾値未満であれば、最適な印圧(適正印圧)で印刷物Pが印刷されたと判定し、一方で、特定した印圧が印圧閾値以上であれば、過剰な印圧(過印圧)で印刷物Pが印刷されたと判定する。判定処理部36での判定結果は、外部に通知される。
なお、印圧判定装置39の詳細な動作(印圧判定方法)については、後述する。
[本実施形態に係る印刷用凸版の説明]
印刷用凸版Cの説明に先立ち、該印刷用凸版Cを作成する彫刻型CTP描画機18bを構成するレーザ彫刻機40について、図3を参照しながら説明する。
レーザ彫刻機40は、露光ヘッド42と、ピント位置変更機構44と、副走査方向ASへの間欠送り機構46とを備える。
ピント位置変更機構44は、露光ヘッド42をフレキソ版材(版材)Fが取り付けられたドラム48に対して前後移動させるモータ50及びボールネジ52を有し、モータ50の制御によりピント位置を移動させることができる。
間欠送り機構46は、露光ヘッド42が搭載されたステージ54を副走査方向ASに移動させるものであり、ボールネジ56及び該ボールネジ56を回転させる副走査モータ58を有する。副走査モータ58を制御することにより、露光ヘッド42は、ドラム48の軸線60の方向に間欠送りされる。
フレキソ版材Fは、ドラム48上でチャック部材62によりチャックされる。チャック部材62の位置は、露光ヘッド42による露光が行われない領域に設定されている。この場合、軸線60を中心としてドラム48を回転させながら、回転するドラム48上のフレキソ版材Fに対して、露光ヘッド42からレーザビームLを照射することにより、フレキソ版材Fの表面に突起部等を形成するためのレーザ彫刻が行われる。そして、ドラム48の回転により、露光ヘッド42の前方をチャック部材62が通過するときに、副走査方向ASに間欠送りを行うことで、次のライン分のレーザ彫刻が行われる。
このようにして、ドラム48の回転によるフレキソ版材Fの主走査方向MSへの送りと、露光ヘッド42の副走査方向ASの間欠送りとを繰り返すことにより、露光操作位置が制御されると共に、露光操作位置毎の深さデータD(及び幅レベルデータLw)によりレーザビームLの強度やオンオフが制御される。この結果、フレキソ版材Fの主面(版面)に所望の形状のレリーフである突起部等がレーザ彫刻される。
このようにして突起部等が形成されたフレキソ版材Fは、印刷用凸版Cとされ、上述したフレキソ印刷機20に装着される。
次に、本実施形態に係る印刷用凸版Cについて、図4〜図9を参照しながら説明する。
図4に示すように、印刷用凸版Cにおいて、アニロックスローラ28(図2参照)からインキが転移され、転移したインキが被印刷体32に転写(転移)される表面(版面)には、画線形成領域70と、ベタ部72と、複数の検出部ユニット73とが形成されている。
この場合、略矩形状の印刷用凸版Cの版面のうち、四辺に沿って枠体状のベタ部72が形成され、該ベタ部72の内方が画線形成領域70として形成されている。また、枠体状のベタ部72のうち、対向する二辺の部分には、複数の検出部ユニット73が所定間隔で設けられている。各検出部ユニット73は、矩形状で且つ互いに幅の異なる2つの検出部74a、74bをそれぞれ有する。
なお、図4では、各検出部ユニット73の検出部74a同士が互いに同一形状であると共に、各検出部74b同士が互いに同一形状であり、各検出部74aの左右方向の幅が各検出部74bの左右方向の幅よりも狭い場合を図示している。
図4及び図5に示すように、画線形成領域70は、印刷用凸版Cの版面の中央部分を下方(版胴24側)に凹ませた凹部として形成され、この凹部に複数の突起部76a〜76cが形成されている。
各突起部76a〜76cは、断面台形状に形成され、その頂部78a〜78cは、いずれも、ベタ部72の高さよりも低く設定されている。また、各頂部78a〜78cは、平坦状とされているが、実際には、レーザ彫刻機40の加工精度によって、丸みを帯びた形状となる場合もある。本実施形態では、少なくとも頂部78cが平坦状であることが望ましい。
また、複数の突起部76a〜76cのうち、突起部(ハイライト用突起部)76cの頂部78cは、他の突起部76a、76bの頂部78a、78bよりも低く設定されている。ここで、画線形成領域70である凹部の底面80から頂部78cまでの高さをLhc、ベタ部72の高さから頂部78cまでの深さをDhcとする。
なお、高さLhcは、版形状決定部16(図1参照)から印刷用凸版作成部18に供給される高さレベルデータLhの一部であり、深さDhcは、データ変換部18aから彫刻型CTP描画機18bに供給される深さデータDの一部である。すなわち、高さレベルデータLhには、高さLhcを含む各突起部76a〜76cの高さ、ベタ部72の高さ、及び、各検出部74a、74bの高さが含まれ、深さデータDには、深さDhcを含む各突起部76a〜76cの深さ、ベタ部72の深さ、及び、各検出部74a、74bの深さが含まれる。つまり、前述した版形状決定部16(図1参照)は、印刷用凸版Cの版面に形成される、ベタ部72、各検出部74a、74b及び各突起部76a〜76cの形状を高さレベルデータLhとして印刷用凸版作成部18に出力している。
一方、複数の検出部ユニット73を構成する2種類の検出部74a、74bは、ベタ部72において、下方(版胴24側)に凹んだ凹部として形成され、該凹部は、各突起部76a〜76cと区別できるように、各突起部76a〜76cよりも幅広に形成されている。
ここで、凹部としての各検出部74aについて、その底面82aの深さをDda、図4及び図5の左右方向の幅をLwaとする。また、凹部としての各検出部74bについて、その底面82bの深さをDdb、左右方向の幅をLwbとする。図5では、Lwa<Lwb、且つ、Dda=Ddb<Dhcであり、各検出部74a、74bの底面82a、82bの高さ位置は、最も低い突起部76cの頂部78cの高さ位置よりも高く設定されている。
なお、本実施形態では、図6に示すように、最も低い突起部76cの頂部78cの高さ位置と、各検出部74a、74bの底面82a、82bの高さ位置とが同じ高さであってもよい。
すなわち、本実施形態では、(1)各頂部78a〜78c及び底面82a、82bがベタ部72よりも低く、(2)最も低い頂部78cよりも底面82a、82bが高く設定されているか、又は、最も低い頂部78cと底面82a、82bとが同じ高さに設定されていることが好ましい。また、本実施形態では、各検出部ユニット73において、少なくとも2つの検出部74a、74bの幅が互いに異なっていることが好ましい。従って、本実施形態では、互いに幅の異なる3つ以上の検出部で1つの検出部ユニット73を構成することも可能である。
このように構成される印刷用凸版Cがクッションテープ22を介して版胴24に取り付けられている場合に、アニロックスローラ28から印刷用凸版Cの版面にインキが供給され、該版面が適正印圧で被印刷体32に接触すれば、前記版面は、被印刷体32に対してキスタッチの状態となる。
これにより、ベタ部72に付着したインキは、被印刷体32にしっかりと転写され、ベタ部72の形状に応じた略100%の光学濃度の画像(網点のない枠体状の塗りつぶし画像(ベタ部画像))が被印刷体32に印刷される。
また、画線形成領域70の凹部にも、アニロックスローラ28から供給されたインキが収容されている。この場合、各突起部76a〜76cの頂部78a〜78cに付着したインキは、被印刷体32に軽いタッチで転写される。この結果、ベタ部画像と比較して十分に低い光学濃度であり、且つ、頂部78a〜78cの形状に応じた網点の画像(突出部画像)が被印刷体32に印刷される。
この場合、網点の画像である突出部画像が印刷原稿に応じた画像となる。また、最も低い突起部76cは、ハイライトの網点を被印刷体32に印刷するためのハイライト用突起部として機能し、アニロックスローラ28から印刷用凸版Cの版面にかかるアニ圧は、突起部76cにインキが供給されるような低い圧力(最低圧力)に設定されている。さらに、適正印圧とは、ハイライト用突起部としての突起部76cの頂部78cに付着したインキが、被印刷体32に確実に転写されて、ハイライト用の網点が印刷されるような、十分に低い最適の圧力(所定の印圧閾値よりも低い圧力)をいう。
さらに、各検出部74a、74bの凹部には、アニロックスローラ28から供給されたインキが収容されている。ここで、各検出部74a、74bの凹部に収容されたインキの被印刷体32への転写について、図7〜図9を参照しながら説明する。
ここでは、説明の便宜上、図7及び図8に模式的に図示するように、2つの検出部74a、74bから構成される1つの検出部ユニット73のみ設けられている場合について説明する。
図8に示すように、検出部74aの凹部には、インキ84aが収容され、検出部74bの凹部には、インキ84bが収容されている。ここで、検出部74aに収容されるインキ84aの底面82aからの最大高さをDiaとし、検出部74bに収容されるインキ84bの底面82bからの最大高さをDibとする。
版胴24と圧胴30とで被印刷体32を狭持搬送し、印刷用凸版Cから被印刷体32にインキを転写する場合、印刷用凸版Cの版面に印圧がかかるので、図8に示すように、被印刷体32との接触面である印刷用凸版Cの版面(上面)は、深さDpだけ版胴24側に圧縮される。これにより、各検出部74a、74bの凹部の形状が変形する。
前述のように、Lwb>Lwaであるため、検出部74bに収容されているインキ84bの量は、検出部74aに収容されているインキ84aの量よりも多く、且つ、検出部74bは、印圧によって、検出部74aよりも大きく変形する。そのため、検出部74bから被印刷体32へのインキ84bの転写量は、検出部74aから被印刷体32へのインキ84aの転写量よりも多くなる。この結果、検出部74aから被印刷体32へのインキ84aの付き方と、検出部74bから被印刷体32へのインキ84bの付き方とが、互いに異なることとなる。
すなわち、インキ84bにより被印刷体32に形成される検出部74bの形状に応じた画像(検出部画像)は、インキ84aにより被印刷体32に形成される検出部74aに応じた検出部画像よりも、幅広で且つ光学濃度が高くなる。
但し、検出部74a、74bの底面82a、82bは、ベタ部72よりも低いので、印刷用凸版Cに適正印圧がかかっていれば、インキ84a、84bは、ベタ部72に付着したインキと比較して、被印刷体32に軽いタッチで転写される。この結果、被印刷体32に形成される検出部74a、74bに応じた各検出部画像は、互いに異なる幅及び光学濃度となるものの、ベタ部画像と比較して十分に光学濃度が低い画像となる。
図9は、印刷用凸版Cにかかる印圧による該印刷用凸版Cの圧縮量(食い込み量)と、検出部画像の光学濃度との関係を、幅Lw(検出部74aの幅Lwa及び検出部74bの幅Lwb)毎にプロットしたものである。すなわち、印刷用凸版Cにかかる印圧の大きさによって、印刷用凸版Cに対する圧胴30又はアニロックスローラ28の食い込み量が変化するので、図9では、印圧の大きさに応じた食い込み量と、光学濃度との関係を図示している。なお、図9では、食い込み量が0[μm]のときの印圧を適正印圧として、該食い込み量を規格化すると共に、被印刷体32にインキが付着していない状態での光学濃度を0として規格化している。
食い込み量を示す横軸において、0[μm]は、アニロックスローラ28が印刷用凸版Cに接触し、アニロックスローラ28と印刷用凸版Cとのギャップの大きさが0となった状態や、圧胴30が被印刷体32を介して印刷用凸版Cに接触し、被印刷体32と印刷用凸版Cとのギャップの大きさが0となった状態を示す。
また、横軸の正方向の値は、圧胴30又はアニロックスローラ28が印刷用凸版Cに押し付けられ、印刷用凸版Cに食い込むことにより、該印刷用凸版Cが版胴24側に圧縮されたときの食い込み量を示している。
さらに、横軸の負方向の値は、圧胴30又はアニロックスローラ28が印刷用凸版Cから離間することで、圧縮状態から解放された印刷用凸版Cが版胴24から放射状に膨張したときの膨張量を示している。
図9に示すように、同じ幅Lwで比較した場合、印圧に応じた食い込み量が大きくなる程、光学濃度が高くなる。従って、印圧が高くなる程、検出部画像の光学濃度は、ベタ部画像の光学濃度に近づくことになる。また、同じ食い込み量で比較した場合、幅Lwが広くなる程、検出部画像の光学濃度が高くなり、ベタ部画像の光学濃度に近づくことになる。
一方、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が印圧閾値以上の過剰な印圧(過印圧)であれば、ベタ部72に付着したインキに加え、各検出部74a、74bに収容されたインキ84a、84bのうち、少なくとも検出部74bに収容されたインキ84bが、被印刷体32にしっかりと転写される。この結果、検出部74bに応じた検出部画像は、ベタ部画像の光学濃度と略等しい光学濃度であって、該検出部74bの平面形状に応じた検出部画像として被印刷体32に印刷されることになる。
従って、2種類の検出部74a、74bに応じた各検出部画像の光学濃度と、ベタ部画像の光学濃度とを比較し、少なくとも一方の種類の検出部画像の光学濃度がベタ部画像の光学濃度に到達していれば、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が過印圧になっていると容易に且つ確実に判定することができる。
また、図9に示すように、幅Lwが広い程、検出部画像の光学濃度が高くなるので、過印圧に応じた食い込み量の場合には、比較的広い幅Lwbの各検出部74bに応じた検出部画像の光学濃度が、各検出部74aに応じた検出部画像の光学濃度よりも先にベタ部画像の光学濃度に到達する可能性がある。そこで、各検出部74bに応じた検出部画像の光学濃度に着目し、その光学濃度と、ベタ部画像の光学濃度とを比較することで、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを容易に判定することができる。
さらに、図9に示すように、Lwが6[mm]、8.5[mm]の2つの特性(以下、第1の特性ともいう。)は、光学濃度の変化の特性差が比較的小さい。一方、Lwが2[mm]、3[mm]の2つの特性(以下、第2の特性ともいう。)においても、幅Lwの違いに対する光学濃度の変化の特性差が比較的小さくなる。すなわち、Lwが6[mm]を超える場合や、Lwが3[mm]以下になる場合には、Lwの違いによる光学濃度の変化は小さくなる。また、第1の特性と第2の特性との間では、相対的な光学濃度差が大きく、しかも、食い込み量に対する光学濃度の変化(傾き)も大きく異なる。
そこで、本実施形態では、第1の特性に応じた検出部のインキと、第2の特性に応じた検出部のインキとが被印刷体32にそれぞれ転写される場合に、第1の特性と第2の特性との相対的な光学濃度差(0[μm]を超える正方向の食い込み量での光学濃度差)に基づいて、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定することが可能である。
具体的に、第1の特性に応じた検出部画像の光学濃度がベタ部画像の光学濃度に到達すれば、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が印圧閾値を超えて過印圧になっていると判断することができる。そこで、第1の特性における印圧閾値に応じた食い込み量での光学濃度と、当該食い込み量における第2の特性での光学濃度との光学濃度差を、印圧閾値に応じた光学濃度差(濃度差閾値)とした場合に、実際に得られた第1の特性と第2の特性との相対的な光学濃度差が濃度差閾値未満であれば、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が適正印圧であると判定し、一方で、前記相対的な光学濃度差が濃度差閾値を超えていれば、印圧が過印圧であると判定することができる。
なお、ベタ部72には、複数の検出部ユニット73が形成され、各検出部ユニット73は、2つの検出部74a、74bから構成される。そこで、各検出部74a、74bに応じた検出部画像のうち、ベタ部画像の光学濃度と略等しい光学濃度を示す検出部画像の個数(過印圧と判定された検出部画像の個数)と、ベタ部画像の光学濃度よりも低い光学濃度を示す検出部画像の個数(適正印圧と判定された検出部画像の個数)とをカウントし、多数決により、(過印圧と判定された検出部画像の個数)>(適正印圧と判定された検出部画像の個数)であれば、印刷用凸版Cの版面にかかる印圧が過印圧であると判定してもよい。
この場合、例えば、各検出部74a又は各検出部74bに応じた検出部画像についてのみ、多数決判定を行ってもよいし、全ての検出部74a、74bに応じた検出部画像について、多数決判定を行ってもよい。
[本実施形態に係る印圧判定方法の説明]
本実施形態に係る印刷用凸版Cは、以上のように構成されるものである。次に、印刷用凸版Cを用いて印刷物Pに印刷されたベタ部画像及び検出部画像に基づいて、印刷用凸版Cにかかる印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定する方法(本実施形態に係る印圧判定装置39の動作(印圧判定方法))について、図10及び図11を参照しながら説明する。なお、この説明では、必要に応じて、図1〜図9も参照しながら説明する。
ここでは、説明の容易化のために、最初に、1つの検出部ユニット73を構成する2つの検出部74a、74bに応じた検出部画像とベタ部画像との比較に基づいて、適正印圧又は過印圧の判定を行う場合について説明する。次に、複数の検出部ユニット73の各検出部74a、74bに応じた各検出部画像とベタ部画像とをそれぞれ比較して適正印圧又は過印圧の判定を行い、それぞれの判定結果について、多数決により、印刷用凸版Cの印圧が適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを決定する場合について説明する。
図10のステップS1において、撮像部34(図2参照)は、印刷物Pに印刷されたベタ部画像及び検出部画像(を含めた印刷物Pの各画像)を撮像し、撮像した各画像を示す撮像信号を判定処理部36に出力する。
ステップS2において、判定処理部36は、入力された撮像信号の示す検出部画像及びベタ部画像の光学濃度をそれぞれ検出する。
ステップS3において、判定処理部36は、メモリ38に予め格納された図11に示す光学濃度Ncと印刷用凸版Cにかかる印圧Pcとの関係を示すテーブルを参照し、検出部画像の光学濃度Ncから印圧Pcを特定する。
なお、ベタ部画像の光学濃度は、適正印圧又は過印圧の違いに関わりなく、略100%の光学濃度であって、濃度閾値Nth以上の光学濃度である。そのため、判定処理部36は、検出部画像についてのみ、その光学濃度Ncから印圧Pcを特定する。図9に示すように、印圧と光学濃度との関係を示すグラフは、幅Lw毎に得られるため、実際には、図11に示すテーブルにおいても、幅Lw(Lwa、Lwb)毎に、印圧と光学濃度との関係を示す曲線(グラフ)が設けられる。
ステップS4において、判定処理部36は、印圧Pcが所定の印圧閾値Pth(ベタ部画像の光学濃度に応じた濃度閾値Nthに対応する印圧)に到達しているか否かを判定する。Pc≧Pthである場合(ステップS4:YES)、判定処理部36は、印圧Pcが過印圧であると判定し、過印圧であることを示す判定結果(警告)を外部に通知する(ステップS5)。一方、Pc<Pthである場合(ステップS4:NO)、判定処理部36は、印圧Pcが適正印圧であると判定し、適正印圧であることを示す判定結果を外部に通知する(ステップS6)。
すなわち、印圧Pcが印圧閾値Pth未満の適正印圧であれば、検出部74a、74bに収容されたインキ84a、84bは、被印刷体32に軽いタッチで転写され、転写されたインキ84a、84bにより形成された検出部画像の光学濃度は、ベタ部画像の光学濃度(濃度閾値Nth以上の光学濃度)よりも十分に低いものとなる。一方、印圧Pcが印圧閾値Pth以上の過印圧であれば、検出部74a、74bに収容されたインキ84a、84bのうち、少なくとも一方のインキ84bは、被印刷体32にしっかりと転写され、転写されたインキ84bにより形成された検出部画像の光学濃度Ncは、ベタ部画像の光学濃度に略等しい光学濃度(濃度閾値Nth以上の光学濃度)になる。
従って、しっかりと転写されたインキ84bにより印刷された検出部画像の光学濃度Ncに応じた印圧Pcと、ベタ部画像の光学濃度の最低値である濃度閾値Nthに応じた印圧閾値Pthとを比較することで、当該印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを容易に且つ確実に判定し、その判定結果を外部に通知することができる。
なお、前述のように、印圧閾値Pthに応じた光学濃度が濃度閾値Nthであるため、判定処理部36は、ステップS4において、光学濃度Ncと濃度閾値Nthとの比較に基づいて、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定してもよい。
以上の説明が、1つの検出部ユニット73の2つの検出部74a、74bに応じた検出部画像とベタ部72に応じたベタ部画像との比較に基づく適正印圧又は過印圧の判定処理についての説明である。
次に、複数の検出部ユニット73の検出部74a、74bに応じた各検出部画像とベタ部画像とをそれぞれ比較して適正印圧又は過印圧の判定を行う場合について説明する。
ステップS1において、撮像部34は、印刷物Pに印刷されたベタ部画像及び複数の検出部画像(を含めた印刷物Pの各画像)を撮像し、撮像した各画像を示す撮像信号を判定処理部36に出力する。
ステップS2において、判定処理部36は、入力された撮像信号の示す各検出部画像及びベタ部画像の光学濃度をそれぞれ検出する。
ステップS3において、判定処理部36は、メモリ38に予め格納された図9に示すテーブルを参照し、複数の検出部画像の光学濃度Ncから印圧Pcをそれぞれ特定する。
ステップS4において、判定処理部36は、特定された複数の印圧Pcのうち、1つの印圧Pcと印圧閾値Pthとを比較する。この場合、Pc≧Pthであっても(ステップS4:YES)、又は、Pc<Pthであっても(ステップS4:NO)、判定処理部36は、次のステップS7の処理を実行する。
次のステップS7において、判定処理部36は、全ての検出部画像に応じた複数の印圧Pcに対するステップS4の判定処理が終了していなければ(ステップS7:NO)、ステップS4に戻り、判定処理を行っていない印圧Pcに対する当該判定処理を実行する。
一方、全ての印圧Pcに対する判定処理が完了した場合(ステップS7:YES)、判定処理部36は、ステップS8において、全ての印圧Pcに関し、過印圧と判定された印圧Pcの数が過半数であるか否かを判定する。
過印圧と判定された印圧Pcの数が過半数であれば、判定処理部36は、印刷用凸版Cの印圧が過印圧であると判定し(ステップS8:YES)、ステップS5の処理を実行する。一方、過印圧と判定された印圧Pcの数が過半数に到達していなければ(適正印圧と判定された印圧Pcの数が過半数である場合)、判定処理部36は、印刷用凸版Cの印圧が適正印圧であると判定し(ステップS8:NO)、ステップS6の処理を実行する。
なお、判定処理部36は、ステップS2において、入力された撮像信号の示す複数の検出部画像のうち、1つの検出部画像の光学濃度のみ検出してもよい。この場合には、ステップS7で全ての検出部画像に対する判定処理が完了していなければ、ステップS2に戻り、ステップS2〜S4の処理が再度行われる。
また、判定処理部36は、ステップS3において、複数の検出部画像の光学濃度のうち、1つの検出部画像の光学濃度Ncについて印圧Pcを特定してもよい。この場合には、ステップS7で全ての検出部画像に対する判定処理が完了していなければ、ステップS3に戻り、ステップS3、S4の処理が再度行われる。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、印刷用凸版Cでは、複数の検出部74a、74bが、最も低い突起部76cよりも高いか、又は、同じ高さに設定されている。そのため、例え、アニ圧が被印刷体32の印刷条件に適合する最低圧力に設定されていても、突起部76cと各検出部74a、74bとにインキ84a、84bを供給することができ、各検出部74a、74bに付着したインキ84a、84bを被印刷体32に確実に転移させて、各検出部画像を印刷することができる。
また、各検出部74a、74bの幅Lwa、Lwbが互いに異なれば、該各検出部74a、74bに同じ印圧がかかっていても、各検出部74a、74bから被印刷体32に転移されるインキ84a、84bの付き方が互いに異なり、各検出部74a、74bに応じた各検出部画像の幅も互いに異なる結果となる。すなわち、検出部74a、74bの幅Lwa、Lwbが広い程、被印刷体32にインキ84a、84bが転移されやすく、当該検出部74a、74bに応じた検出部画像の光学濃度がベタ部画像の光学濃度に近づく。
そこで、本実施形態では、互いに幅が異なる各検出部画像の光学濃度とベタ部画像の濃度とを比較することで、アニ圧の大きさに関わりなく、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを容易に判定することが可能となる。
また、ベタ部72は、印刷用凸版Cの版面において、略平坦で且つ一定面積以上を有する部分であり、該印刷用凸版Cを構成する他の部分よりも高い位置に形成されている。そのため、印圧Pcが適正印圧である場合、被印刷体32に対して印刷用凸版Cの版面は、キスタッチの状態となり、ベタ部72から被印刷体32にインキがしっかりと転写されると共に、検出部74a、74bから被印刷体32にはインキ84a、84bが軽いタッチで転写される。この場合、ベタ部画像の光学濃度は、略100%になると共に、検出部画像の光学濃度Ncは、各検出部74a、74bの幅Lwa、Lwbが互いに異なっていても、ベタ部画像と比較して低い光学濃度になる。
一方、幅Lwa、Lwbの広い検出部74a、74bである程、被印刷体32にインキ84a、84bが転写されやすいので、印圧Pcが過印圧である場合には、少なくとも1つの検出部74bから被印刷体32にインキ84bがしっかりと転写され、当該検出部74bに応じた検出部画像の光学濃度Ncがベタ部画像の光学濃度と略等しくなる。
そこで、本実施形態では、上記のように、各検出部画像の光学濃度Ncとベタ部画像の光学濃度(濃度閾値Nth)とを比較することで、印圧Pcが過印圧になっているか否かを容易に判定することができる。
すなわち、幅Lwa、Lwbの広い検出部74a、74bである程、被印刷体32にインキ84a、84bが転写されやすいので、各検出部画像のうち、比較的広い幅Lwbの検出部74bに応じた検出部画像の光学濃度Ncがベタ部画像の濃度(濃度閾値Nth)に到達すれば、印圧Pcが過印圧(印圧閾値Pth)であると容易に且つ確実に判定することができる。
なお、幅Lwa、Lwbの違いに起因して、検出部74a、74bから被印刷体32に転移されるインキ84a、84bの付き方も互いに異なるので、幅Lwa、Lwbが異なる検出部74a、74b(例えば、比較的幅の広い検出部と比較的幅の狭い検出部との2つの検出部)に応じた検出部画像の相対的な光学濃度差に基づいて、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定してもよい。
さらに、各検出部74a、74bがベタ部72に形成された凹部であり、該凹部の底面82a、82bの高さ位置が、突起部76cの頂部78cの高さ位置よりも高いか、又は、同じ高さであるので、アニロックスローラ28から供給されたインキ84a、84bを凹部に収容し、収容されたインキ84a、84bを被印刷体32に確実に転移させることが可能となる。
また、少なくとも突起部76cの頂部78cが平坦部として形成されていれば、該突起部76cから被印刷体32に転移されたインキにより形成される網点の画像品質を向上させることができる。
さらに、印刷用凸版Cは、全体的に、ある程度の高さばらつき(高さ分布)を持つ場合がある。そこで、2つの検出部74a、74bから構成される検出部ユニット73を複数個設けて、該各検出部74a、74bに応じた各検出部画像の光学濃度Ncとベタ部画像の光学濃度との比較結果に基づく多数決判定によって、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定すれば、各検出部74a、74bの高さばらつきに起因した印圧Pcの判定結果への影響を抑制し、適正印圧又は過印圧の判定を精度よく行うことができる。
そして、印刷用凸版作成装置10、印刷用凸版作成方法、フレキソ印刷機20、印刷方法、印圧判定装置39及び印圧判定方法は、いずれも、上述した印刷用凸版Cに関連する装置又は方法であるため、印刷用凸版Cによる上記の各効果を奏することが可能である。
上記の説明では、印圧判定装置39及び印圧判定方法によって、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを自動的に判定する場合について説明した。本実施形態は、検出部画像の光学濃度Nc(に応じた印圧Pc)とベタ部画像の濃度(濃度閾値Nthに応じた印圧閾値Pth)との比較に基づいて、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定できればよいので、作業者が目視で検出部画像の光学濃度Ncとベタ部画像の光学濃度とを比較し、印圧Pcが適正印圧又は過印圧のどちらであるのかを判定することも可能である。
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されることはなく、種々の変更が可能であることは勿論である。
10…印刷用凸版作成装置 12…RIP処理部
14…スクリーニング処理部 16…版形状決定部
18…印刷用凸版作成部 18a…データ変換部
18b…彫刻型CTP描画機 20…フレキソ印刷機
24…版胴 26…ドクターチャンバ
28…アニロックスローラ 30…圧胴
32…被印刷体 34…撮像部
36…判定処理部 38…メモリ
39…印圧判定装置 40…レーザ彫刻機
70…画線形成領域 72…ベタ部
73…検出部ユニット 74a、74b…検出部
76a〜76c…突起部 78a〜78c…頂部
80、82a、82b…底面 84a、84b…インキ

Claims (11)

  1. 版材の表面に設けられ、被印刷体にインキを転移させて網点を印刷するための突起部が形成された印刷用凸版において、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較により、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である
    ことを特徴とする印刷用凸版。
  2. 請求項1記載の印刷用凸版において、
    前記各検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度よりも低ければ、前記各検出部から前記被印刷体にインキが転移されても、前記印圧が前記適正印圧であると判定され、一方で、前記各検出部画像のうち、前記ベタ部画像の濃度と略等しい濃度の検出部画像が少なくとも1つあれば、前記印圧が過印圧であると判定される
    ことを特徴とする印刷用凸版。
  3. 請求項2記載の印刷用凸版において、
    前記各検出部画像のうち、比較的広い幅の検出部に応じた検出部画像の濃度が前記ベタ部画像の濃度と略等しければ、前記印圧が過印圧であると判定される
    ことを特徴とする印刷用凸版。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の印刷用凸版において、
    さらに、前記各検出部画像のうち、互いに幅が異なる少なくとも2つの検出部に応じた2つの検出部画像の濃度差に基づいて、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である
    ことを特徴とする印刷用凸版。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の印刷用凸版において、
    幅の異なる少なくとも2つの前記検出部を1つの検出部ユニットとした場合に、前記版材の表面には、前記検出部ユニットが複数個設けられ、
    前記各検出部ユニットの各検出部から前記被印刷体にインキがそれぞれ転移されることにより、該被印刷体に複数の前記検出部画像が印刷され、
    前記各検出部画像の濃度と前記ベタ部画像の濃度とを比較し、前記適正印圧に応じた検出部画像の個数と、過印圧に応じた検出部画像の個数との多数決によって、前記印圧が前記適正印圧又は前記過印圧のどちらであるのかが判定される
    ことを特徴とする印刷用凸版。
  6. 被印刷体にインキを転移させて網点を印刷するための突起部が版材の表面に設けられた印刷用凸版を作成する印刷用凸版作成装置において、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記印刷用凸版作成装置は、
    印刷画像を表わす多値画像データに基づいて2値画像データを生成する2値画像データ生成部と、
    前記2値画像データに基づいて、前記ベタ部、前記各突起部を含めた前記画線形成領域、及び、前記各検出部の各形状を示す形状データを生成する版形状決定部と、
    前記形状データに基づいて前記印刷用凸版を作成する印刷用凸版作成部と、
    を有し、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較により、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である
    ことを特徴とする印刷用凸版作成装置。
  7. 被印刷体にインキを転移させて網点を印刷するための突起部が版材の表面に設けられた印刷用凸版を作成する印刷用凸版作成方法において、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記印刷用凸版作成方法は、
    印刷画像を表わす多値画像データに基づいて2値画像データを生成するステップと、
    前記2値画像データに基づいて、前記ベタ部、前記各突起部を含めた前記画線形成領域、及び、前記各検出部の各形状を示す形状データを生成するステップと、
    前記形状データに基づいて前記印刷用凸版を作成するステップと、
    を有し、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較により、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である
    ことを特徴とする印刷用凸版作成方法。
  8. 印刷用凸版の版材の表面に設けられた突起部から被印刷体にインキを転移させることにより該被印刷体に網点を印刷する印刷装置において、
    アニロックスローラと、
    前記印刷用凸版が取り付けられ、前記アニロックスローラから前記印刷用凸版にインキが転移される版胴と、
    前記印刷用凸版が取り付けられた前記版胴と協働して前記被印刷体を狭持することにより、前記突起部から前記被印刷体にインキを転移させて該被印刷体に前記網点を印刷させる圧胴と、
    を有し、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較により、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である
    ことを特徴とする印刷装置。
  9. 印刷用凸版の版材の表面に設けられた突起部から被印刷体にインキを転移させることにより該被印刷体に網点を印刷する印刷方法において、
    アニロックスローラから、版胴に取り付けられた前記印刷用凸版にインキを転移するステップと、
    前記印刷用凸版が取り付けられた前記版胴と圧胴とによって前記被印刷体を狭持した状態で、前記突起部から前記被印刷体にインキを転移して該被印刷体に前記網点を印刷するステップと、
    を有し、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較により、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定可能である
    ことを特徴とする印刷方法。
  10. 印刷用凸版の版材の表面に設けられた突起部から被印刷体にインキを転移させることにより該被印刷体に網点を印刷する際に、前記印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定する印圧判定装置において、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記印圧判定装置は、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像を少なくとも撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した前記各検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較に基づいて、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定する判定部と、
    を有することを特徴とする印圧判定装置。
  11. 印刷用凸版の版材の表面に設けられた突起部から被印刷体にインキを転移させることにより該被印刷体に網点を印刷する際に、前記印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定する印圧判定方法において、
    前記版材の表面には、ベタ部と、前記突起部が複数個形成された画線形成領域と、前記印刷用凸版から前記被印刷体にインキを転移する際に該印刷用凸版にかかる印圧の大きさを判定するための複数の検出部とが設けられ、
    前記各突起部は、前記ベタ部よりも低く、
    前記各検出部は、前記ベタ部に形成された凹部であって、互いに幅が異なり、
    前記各凹部の底面の高さ位置は、前記ベタ部よりも低いと共に、前記各突起部の中で最も高い突起部の頂部の高さ位置と最も低い突起部の頂部の高さ位置との間にあり、
    前記印圧判定方法は、
    前記各検出部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷される複数の検出部画像を少なくとも撮像するステップと、
    撮像した前記各検出部画像の濃度と、前記ベタ部から前記被印刷体へのインキの転移によって該被印刷体に印刷されるベタ部画像の濃度との比較に基づいて、前記印圧が適正印圧であるか否かを判定するステップと、
    を有することを特徴とする印圧判定方法。
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