以下の全ての実施例において、Z軸方向は光の進行方向を、Y軸方向は光の進行方向に向って12時の方向を、X軸方向は光の進行方向に向って3時の方向を示すものとする。
[実施例1]
図1は、本発明に係るプロジェクタの第1の実施例を示す概略平面図である。本実施例のプロジェクタは、照明装置1と、偏光ビームスプリッタ60、偏光板70,72、電気光学装置としての反射型の液晶装置80と、画像をスクリーンなどの投写面95上に投写する投写レンズ90とによって大略構成されている。
1−1.照明装置
照明装置1は、光源10と、光源10からの光束を複数の光源像を形成する複数の部分光束に分割する光束分割素子としての柱状の導光体20と、導光体20の射出端面26上の像を液晶装置80に伝達するリレー光学系30と、そのリレー光学系30の中に配置されて偏光分離及び偏光変換を行う偏光変換素子40と、を備えている。これらは、Z軸に平行な仮想の照明光軸Lに沿って配置されている。照明装置1は、光源10から射出された光を導光体20によって複数の部分光束2に分割し、各部分光束2を偏光変換素子40によって1種類の偏光光に変換した後、液晶装置80の被照明領域上に重畳させる。
1−1−1.光源
光源10は、光を放射する発光管11と、発光管11から放射された光を集める楕円リフレクタ12とを備えている。楕円リフレクタ12の2つの焦点の内一方は発光管11内に形成される放電アークの中心付近に位置するように設定されている。また、他方は導光体20の入射端面22付近に位置するように設定されている。発光管11から放射された光束は楕円リフレクタ12によって導光体20の入射端面22付近に集光され、導光体20に入射する。楕円リフレクタ12に代えてパラボラリフレクタや球面リフレクタを使用することもできる。但し、その場合には、集光レンズなどにより、リフレクタから射出される略平行な光束を導光体20の入射端面22に向けて集光する必要がある。
1−1−2.導光体
導光体20は、図1および図2(a)に示すように、光学ガラス等の透明な導光性材料によって形成された柱状の中実ロッドであり、光束が入射する入射端面22と、光束を反射させて伝達する少なくとも4つの反射面24a,24b,24c,24dと、伝達された光束が射出される射出端面26とを有する。入射端面22と射出端面26のX−Y平面における断面形状はいずれも矩形状である。
射出端面26の形状は、液晶装置80の被照明領域の形状と略相似形としている。
導光体20に入射した光束は、反射面24a,24b,24c,24dにおける反射位置と反射回数の違いに応じて、射出端面26からの射出角度が異なる複数の部分光束に分割される。導光体20から異なる角度で射出された複数の部分光束2は、集光光学系31によって集光され、導光体20から所定の距離を隔てた位置で、照明光軸Lと略直交するX−Y平面(以下、「仮想面P」という)内に、複数の光源像Sを形成する。
本実施例では、図2(a)に示すように、導光体20の少なくとも4つの反射面24a,24b,24c,24dのうち、Y軸方向において対向する一対の反射面24b,24dの間隔は、入射端面22から射出端面26に向かうに従って広くなっている。X軸方向において対向する一対の反射面24a,24cは、互いに平行である。
次に、図2(a)、(b)に基づいて、導光体20の形状と光源像Sの配置間隔との関係を説明する。図2(b)は、図2(a)の導光体20を、反射面204aと反射面204cが平行であり、かつ、反射面204bと反射面204dとが平行である導光体200に置き換えた比較例を示している。図2(a),(b)において、導光体20、200の入射端面22、202のX軸方向の長さをMX、Y軸方向の長さをMY、光源像SのX軸方向の配置間隔をSX、Y軸方向の配置間隔をSYとすると、図2(b)に示した比較例の場合には、SY/SX=MY/MXとなる。
ここで、仮想面P内に形成される光源像Sの配置間隔は、導光体の反射面の間隔を調節することによって、任意に制御することができる。入射端面から射出端面に向かって反射面の間隔を狭めていけば、光源像Sの配置間隔を広げることができる。逆に、入射端面から射出端面に向かって反射面の間隔を広げていけば、光源像Sの配置間隔を狭めることができる。図2(a)に示した本実施例の場合には、反射面24bと反射面24dとの間隔が、入射端面22から射出端面26に向かうに従って広くなっているので、図2(b)の場合と比較して、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYが狭くなる。したがって、本実施例の場合には、SY/SX<MY/MXとなる。
導光体20をこのような形状とした理由については後述する。
なお、導光体20としては、本実施例のように光学ガラス等の透明な導光性材料によって形成された柱状の中実ロッドと、光反射面が筒状に形成された中空ロッドがある。本実施例の中実ロッドは、中空ロッドに置き換えることが可能である。反射面には、金属材料による反射ミラーや、反射ミラーの表面に誘電体多層膜により増反射膜を形成したものなどを使用することができる。中空ロッドは中実ロッドよりも製造が容易であることから、中実ロッドを使用する場合よりも照明装置1の低コスト化を図ることが可能となる。さらに、中空ロッドの内部は屈折率がほぼ1に等しい空気であるため、屈折率が1よりも大きい中実ロッドを使用する場合よりも導光体20のZ軸方向の寸法を短くでき、照明装置1の小型化を図ることができる。
1−1−3.偏光変換素子
偏光変換素子40は、偏光方向がランダムな光束(以下、「非偏光光束」という)を1種類の直線偏光光束に変換する機能を有している。偏光変換素子40は、複数の光源像Sが形成される位置付近に配置されているが、図2(a)、(b)では、便宜的に、光源像Sの形成される位置と偏光変換素子40の配置される位置とをずらしてある。
図3(a)は偏光変換素子40の構成を説明するための平面図、図3(b)は偏光変換素子40の外観斜視図である。偏光変換素子40は、断面形状が平行四辺形である複数の柱状の透光性部材41と、断面形状が三角形である2つの柱状の透光性部材41と、透光性部材41、43の界面に交互に設けられた複数の偏光分離膜42及び反射膜44と、透光性部材41あるいは透光性部材43の射出側に一定間隔で設けられた位相差板48とから大略構成されている。偏光分離膜42と反射膜44は、略平行に配置されている。なお、便宜上、偏光変換素子40の入射側の面において、偏光分離膜42に直接対応する面を「入射面45a」、反射膜44に直接対応する面を「入射面45b」とし、同様に、光束が射出される側の面において、偏光分離膜42に直接対応する面を「射出面46a」、反射膜44に直接対応する面を「射出面46b」とする。
偏光分離膜42は、非偏光光束を二種類の直線偏光光に分離する。本実施例において、偏光分離膜42に入射した非偏光光束は、偏光分離膜42を透過するP偏光光束と、偏光分離膜42で反射されその進行方向を略90度曲げられるS偏光光束とに分離される。本実施例では、偏光分離膜42は、反射光をX軸方向と略平行に反射するような特性及び角度に形成されている。この偏光分離膜42は、誘電体多層膜によって形成することができる。なお、偏光分離膜42は、S偏光光束を透過し、P偏光光束を反射する特性としても良い。
反射膜44は、偏光分離膜42によって反射されたS偏光光束を反射して、その進行方向をP偏光光束の進行方向と略同一方向に向ける。この反射膜44は、誘電体多層膜やアルミニウム膜等で形成することができる。
位相差板48は、図3(a)、(b)に示すように、偏光分離膜42を透過したP偏光光束が射出される射出面46aのみに、選択的に設置されている。本実施例では、位相差板48として1/2波長板が使用されており、偏光分離膜42を透過したP偏光光束は、位相差板48を通過することにより、偏光方向が略90度回転してS偏光光に変換される。一方、反射膜44で反射された第2の偏光光は、位相差板48の作用を受けることなく、射出面46bからそのまま射出される。その結果、偏光変換素子40から射出される光束のほとんどが、S偏光光束となる。なお、偏光分離膜42にて分離された2つの偏光光束の偏光方向を1種類の偏光光束に統一することが可能である限り、位相差板の種類およびその位置は限定されない。例えば、1/2波長板48に代えて、入射光束の偏光方向を45度回転させる1/4波長板を2つ重ねて使用してもよい。また、射出面46a及び射出面46bのそれぞれに位相差の異なる二種類の位相差板を各々配置して、各位相差板を通過する偏光光束の偏光方向を揃えるような構成とすることもできる。また、1/2波長板48を射出面46aのみに設置して、偏光変換素子40から射出される光束をP偏光光束としてもよい。
1−1−4.リレー光学系
リレー光学系30は、図1に示したように、柱状の導光体20の射出端面26に形成された像を液晶装置80に伝達するための光学系である。本実施例において、リレー光学系30は、集光光学系31、第1の伝達レンズ35、第2の伝達レンズ37、及び、平行化レンズ39を含んで構成されている。
集光光学系31は、導光体20の射出端面26の近傍に配置され、導光体20からの部分光束を第1の伝達レンズ35に導き入れる機能を有する。本実施例の集光光学系31は、2つの集光レンズ31a,31bを組合せた組レンズで形成されているが、これに限定されず、1つのレンズを用いても良い。但し、部分光束2を第1の伝達レンズ35に導く際に発生し易い光学収差を低減するためには、組レンズや非球面レンズの使用が適している。
第1の伝達レンズ35は、複数の矩形状の小レンズ35aを略マトリックス状に組合せたレンズアレイであり、複数の部分光束のそれぞれを偏光変換素子40の入射面45aに効率的に導き入れる機能を有している。小レンズ35aの数とその配置は、部分光束により形成される光源像の数とその形成位置に対応するように決定されている。第1の伝達レンズ35を形成する小レンズ35aの形状は限定されないが、本実施例のように、複数の矩形状の小レンズを平面的に配列して板状に形成したものが利用し易い。また、複数の小レンズ35aを用いて構成すれば、各々の小レンズ35aの集光特性を最適化できるため、光束を伝達する際に発生し易い光学収差を効果的に低減することができる。但し、導光体20から射出される光束の特性(例えば放射角が小さい場合)によっては、複数の小レンズを用いずに1つのレンズによって第1の伝達レンズ35を構成しても良く、さらには、省略することも可能である。
第2の伝達レンズ37は、偏光変換素子40の射出側に配置され、偏光変換素子40から射出される複数の部分光束を液晶装置80上に伝達し、それらの部分光束を一カ所の被照明領域上で重畳させる機能を有する。本実施例の第2の伝達レンズ37は1つのレンズによって構成された集光レンズであるが、先の第1の伝達レンズ35と同様に複数の小レンズによって構成されたレンズアレイとしてもよい。
なお、本実施例では、第1の伝達レンズ35を偏光変換素子40の入射側に、第2の伝達レンズ37を偏光変換素子40の射出側に配置しているが、これらの伝達レンズ35、37は、偏光変換素子40の入射側あるいは射出側に2つまとめて配置しても良く、この場合、2つの伝達レンズ35、37の機能をまとめて1つのレンズとしても良い。この場合には、照明装置の低コスト化を図ることができる。また、本実施例では、第1の伝達レンズ35を偏光変換素子40の入射側に配置するため、これに複数の部分光束のそれぞれを偏光変換素子40の入射面45aに効率的に導き入れるという機能を持たせており、また、第2の伝達レンズ37を偏光変換素子40の射出側に配置しているため、これに複数の部分光束を液晶装置80上に重畳させるという機能を持たせている。しかしながら、各伝達レンズ35、37に持たせる機能は、各伝達レンズ35、37が配置される位置によって適宜変更しても良い。
平行化レンズ39は、液晶装置80の入射側に配置され、第2の伝達レンズ37から液晶装置80に入射する各部分光束を各々の中心軸に平行な光束にして、効率的に液晶装置80に導き入れる機能を有する。
このようなリレー光学系30を配置していることから、導光体20の射出端面26上に形成された像は、拡大または縮小されて反射型の液晶装置80上に伝達される。
1−2.偏光ビームスプリッタ、液晶装置、投写レンズ
偏光ビームスプリッタ60は、2つの直角プリズムの間に偏光分離面62を挟んで接合したものであり、非偏光光束を偏光方向が略直交する二種類の直線偏光光束に分離する機能を有する光学素子である。偏光分離面62は偏光変換素子40を形成する偏光分離膜42と同様に誘電体多層膜で形成される。
照明装置1から射出されたS偏光光束は、偏光ビームスプリッタ60に入射し、偏光分離面62で反射され、反射型の液晶装置80に向けて射出される。液晶装置80は、図示しない外部からの画像信号に応じて光を変調して偏光状態を変化させる。なお、反射型の液晶装置80は周知であるため、その構造や動作に関する詳細な説明は省略する。
液晶装置80によって変調された光は、偏光ビームスプリッタ60に入射する。ここで、液晶装置80によって変調された光は画像信号に応じて部分的にP偏光状態に変換されており、このP偏光状態に変換された光束が、偏光分離面62を透過して、投写レンズ90に向けて射出される。投写レンズ90に向けて射出された光は、投写レンズ90を介してスクリーンなどの投写面95上に投写される。
偏光ビームスプリッタ60の入射側及び射出側に配置された2つの偏光板70、72は、それらの偏光板を通過する偏光光束の偏光度をさらに高める機能を有している。照明装置1から射出される偏光光束の偏光度が十分に高い場合には偏光板70を省略することができ、同様に、偏光ビームスプリッタ60から投写レンズ90に向けて射出される偏光光束の偏光度が十分に高い場合には偏光板72を省略することができる。
本実施例では、偏光ビームスプリッタ60を挟んで投写レンズ90と対向する位置に液晶装置80を配置しているが、偏光ビームスプリッタ60を挟んで照明装置1と対向する位置に液晶装置80を配置することもできる。その場合には、照明装置1から射出される照明光束の偏光状態を予めP偏光状態に揃えておき、液晶装置80から射出されS偏光光束が投写光学系に入射するように構成すればよい。あるいは、偏光ビームスプリッタ60の偏光分離面62を、P偏光光束を反射し、S偏光光束を透過するような特性にしておけば良い。
1−3.Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYを狭めたことによる作用効果
最後に、本実施例において、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYを狭めたことによる作用効果、すなわち、導光体20をSY/SX<MY/MXを満たす形状とした理由について説明する。
図4は、偏光分離面62と、そこに入射する光束との幾何学的な位置関係を示したものである。図4において、入射面4は、偏光分離面62に入射する照明光束の中心軸6と偏光分離面62の法線Hとによって規定される仮想的な面であり、X−Z平面と平行である。
偏光分離面62の偏光分離性能は、大きな入射角依存性を有する。すなわち、入射面4と平行なX軸方向やY軸方向において光の入射角が大きくなると、偏光分離性能が低下する。先に説明したように、偏光分離面62は、照明光束に含まれるS偏光光束を反射して液晶装置80に向けて射出するとともに、液晶装置80によって変調された光のうちP偏光光束を選択して投写レンズ90に向けて射出している。したがって、偏光分離面62の偏光分離性能が低下すると、液晶装置80に導かれるS偏光光光束の量が減ることになるため、光の利用効率が低下し、投写画像が暗くなる。しかも、液晶装置80によって変調された光のうち特定の偏光光を選択するフィルタとしての機能も低下してしまうため、投写画像のコントラスト比も低下してしまう。
ここで、入射面4と平行なX軸方向における入射角依存性は、偏光分離面62の構造(例えば、誘電体膜の種類やその構成の仕方)を工夫することによって、十分低減することが可能である。一方、入射面4と直交するY軸方向における入射角依存性は、偏光分離面62とそこに入射する光との幾何学的な位置関係によって支配されるため、偏光分離面62の構造を工夫することでは解消できない。
従って、偏光分離面62に角度を伴って光を入射させる場合に偏光分離面62の偏光分離性能を維持するためには、特に、入射面4と直交するY軸方向における入射角度を小さくすることが重要となる。
本実施例では、上述したように、導光体20のY軸方向において対向する一対の反射面24b、24dの間隔が、入射端面22から射出端面26に向かうにしたがって広くなる形状、すなわち、SY/SX<MY/MXを満たす形状とした。そのため、図2(a)に示すように、Y軸方向に並ぶ光源像Sの配置間隔が狭められている。その結果、入射面4と直交するY軸方向における入射角度を小さくすることができ、偏光分離面62の偏光分離性能を比較的高い状態で維持することが可能となる。よって、明るくコントラスト比の高い投写画像を実現することが可能となる。
[実施例2]
次に、図5、図6を用いて、本発明の第2の実施例を説明する。本実施例では、照明装置1Aにおいて、偏光変換素子40Aの偏光分離膜と反射膜との間隔が、第1の実施例の偏光変換素子40よりも大きくなっている。そして、偏光変換素子40Aの偏光分離膜と反射膜との間隔に合わせて光源像Sを形成するために、第1の実施例とは形状が異なる導光体210を用いている点に特徴がある。それ以外の点については第1の実施例と同様であり、また、第1の実施例で説明した各構成要素の変形の形態を本実施例に適用することも可能である。図5、図6において、第1実施例と同様の構成要素には、図1〜4で用いたものと同一の符号を付して、その説明を省略する。なお、図6において、導光体210の入射端面212のX軸方向の長さをMX、Y軸方向の長さをMYとし、光源像SのX軸方向の配置間隔をSX、Y軸方向の配置間隔をSYとする。
本実施例の導光体210は、図5、図6に示すように、光学ガラス等の透明な導光性材料によって形成された柱状の中実ロッドであり、光束が入射する入射端面212と、光束を反射させて伝達する少なくとも4つの反射面214a、214b、214c、214dと、伝達された光束が射出される射出端面216とを有する。入射端面212と射出端面216のX−Y平面における断面形状は、いずれも矩形である。射出端面216の形状は、液晶装置80の被照明領域の形状と略相似形としている。Y軸方向において対向する一対の反射面214b,214dの間隔は、第1の実施例の導光体20と同様に、入射端面212から射出端面216に向かうにしたがって広くなっている。一方、X軸方向で対向する一対の反射面214a,214cの間隔は、第1の実施例の導光体20と異なり、入射端面212から射出端面216に向うにしたがって狭くなっている。このような構成により、導光体210から射出された複数の部分光束2によって形成される複数の光源像SのY軸方向における間隔SYは、図2(b)に示した比較例の場合に比べて狭くなり、X軸方向における間隔SXは、比較例の場合に比べて広くなる。したがって、本実施例の場合にも、第1の実施例の場合と同様、SY/SX<MY/MXとなるが、第1の実施例の場合よりもX軸方向における光源像Sの間隔SXが広くなるため、SY/SXの値は小さくなる。
なお、本実施例の導光体210も、第1の実施例の導光体20の場合と同様、光反射面が筒状に形成された中空ロッドに置き換えることが可能である。中空ロッドを使用すれば、中実ロッドを使用する場合よりも照明装置1Aの低コスト化を図ることが可能となる。さらに、中空ロッドの内部は屈折率がほぼ1に等しい空気であるため、屈折率が1より大きい中実ロッドを使用する場合よりも導光体210のZ軸方向の寸法を短くでき、照明装置1Aの小型化を図ることができる。
偏光変換素子40Aは、偏光分離膜と反射膜との間隔が第1の実施例の偏光変換素子40よりも大きいだけで、その他の点では図3(a)、図3(b)に図示した第1の偏光変換素子と異なるところがない。
ここで、偏光変換素子40Aの偏光変換効率と光の入射位置との関係について、図3(a)、図3(b)を参照して説明する。第1の実施例で説明したように、偏光変換素子40(40A)は、入射面45aに照射され、偏光分離膜42に入射した光をP偏光光とS偏光光とに分離し、S偏光光を反射膜44でP偏光光と同じ方向に反射するとともに、P偏光光を位相差板48によってS偏光光光に変換し、最終的にS偏光光束を射出するものである。しかしながら、偏光変換素子40(40A)の入射面45bに光が照射されると、この光は反射膜44を経て偏光分離膜42に入射することになる。したがって、偏光分離膜42において、第1の偏光光束がX軸方向に透過し、第2の偏光光束がZ軸方向に反射されてしまう。その結果、入射面45aを介して偏光分離膜42に直接入射した場合とは異なる偏光光が射出面46a、46bから射出されてしまうことになる。すなわち、偏光変換素子40によって、非偏光光束を第2の偏光光束に変換しようとしているのに、第1の偏光光束が射出されてしまい、偏光変換効率が低下することになってしまう。このことから、偏光変換素子40において高い偏光変換効率を得るためには、入射面45aのみに選択的に光束を入射させることが極めて重要であることがわかる。すなわち、光源像Sの大きさよりも入射面45aの大きさが大きくなるように、偏光分離膜42と反射膜44との間隔を設定することが好ましいのである。
本実施例では、光源像Sの大きさよりも入射面45aの大きさが十分に大きくなるように、偏光変換素子40Aの偏光分離膜と反射膜との間隔を設定してある。そして、偏光変換素子40Aの偏光分離膜と反射膜との間隔に対応して、導光体20の形状を、第1の実施例の場合よりもX軸方向における光源像Sの間隔SXが広くなるように設定している。したがって、導光体210からの光束を、偏光変換素子40Aの入射面45aの部分のみに充分な余裕を持って入射させることができ、偏光分離膜42への光の入射効率を確実に向上させることができる。その結果、偏光変換素子40Aにおける偏光変換効率をさらに確実に向上させつつ、プロジェクタにおける光利用効率を向上させることが可能となる。
なお、光源10が点光源に近い場合は、光源像Sの大きさを比較的小さくすることができるため、その場合は、本実施例のように偏光変換素子40Aの偏光分離面42と反射面44との間隔を広げる必要がない。すなわち、本実施例は、光源10が点光源にあまり近くなく、光源像Sの大きさが大きくなってしまうような場合に、極めて有効である。
本実施例においても、第1の実施例と同様に、導光体210のY軸方向において対向する一対の反射面214b、214dの間隔が、入射端面212から射出端面216に向かうにしたがって広くなる形状、すなわち、SY/SX<MY/MXを満たす形状としている。したがって、入射面4(図4)と直交するY軸方向における入射角度を小さくすることができ、偏光分離面62の偏光分離性能を比較的高い状態で維持することが可能となる。よって、明るくコントラスト比の高い投写画像を実現することが可能となる。
[実施例3]
次に、図7、図8、図9(a)、(b)を用いて、本発明の第3の実施例を説明する。
図7は、本発明のプロジェクタの第3の実施例の概略構成を示す平面図である。本実施例では、照明装置1Bにおいて、柱状の導光体に代えて、複数の小レンズ220aからなるレンズアレイ220を光束分割光学素子として使用している点に特徴を有する。本実施例において、第1の実施例と同様の構成要素には、図1〜4で用いたものと同一の符号を付して、その説明を省略する。
照明装置1Bは、光源15と、レンズアレイ220と、第1の伝達レンズ222と、偏光変換素子40Bと、第2の伝達レンズ224と、平行化レンズ39と、を備えている。照明装置1Bは、光源15から射出された光をレンズアレイ220によって複数の部分光束2に分割し、各部分光束2を偏光変換素子40Bによって一種類の偏光光に変換した後、液晶装置80の被照明領域上に重畳させる。
光源15は、光を放射する発光管11と、発光管11から放射された光を集めるパラボラリフレクタ14とを備えている。リフレクタはパラボラに限定されるものではなく、光源15よりも光路下流側に配置されるレンズアレイ220、伝達レンズ222、224、偏光変換素子40Bなどの構成によっては、楕円リフレクタ、球面リフレクタを使用することも可能である。
レンズアレイ220は、マトリクス状に配置された複数の小レンズ220aによって構成される。各小レンズ220aの輪郭Tは、液晶装置80の被照明領域の形状と略相似形をなす。光源15から射出された光束は、レンズアレイ220を構成する各小レンズ220aの集光作用により複数の部分光束2に分割され、照明光軸Lと略直交するX−Y平面(仮想面P)内に、小レンズ220aの数と同数の光源像Sを形成する。レンズアレイ220を構成する各小レンズ220aは、図8に示すように、その光軸Qがレンズの幾何学的中心Cに対してY軸方向にずれた偏心レンズである。
次に、図9(a)、(b)に基づいて、レンズアレイ220を構成する小レンズ220aの集光特性と光源像Sの配置間隔との関係を説明する。図9(a)は、本実施例のレンズアレイ220を構成する小レンズ220aの集光特性と光源像Sの配置間隔との関係を示す図、図8(b)は、図9(a)のレンズアレイ220を、偏心レンズを用いずに構成したレンズアレイ230に置き換えた比較例を示している。図9(a)、(b)において、レンズアレイ220、230を構成する小レンズ220a、230aの輪郭TのX軸方向の長さをMX、Y軸方向の長さをMY、光源像SのX軸方向の配置間隔をSX、Y軸方向の配置間隔をSYとする。図9(b)に示した比較例の場合には、SY/SX=MY/MXとなる。
ここで、仮想面P内に形成される光源像Sの配置間隔は、レンズアレイを構成する各小レンズの集光特性を調節することによって、任意に制御することができる。本実施例では、レンズアレイ220を構成する小レンズ220aの光軸Qの位置を幾何学的中心Cに対してずらすことにより、その集光特性を、図9(b)の場合と比較して、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYが狭くなるように設定している。したがって、本実施例の場合には、SY/SX<MY/MXとなる。レンズアレイ220の各小レンズ220aをこのような集光特性とした理由については、第1の実施例と同様、偏光分離面62の偏光分離性能を維持するためである。
偏光変換素子40Bの入射側に配置された第1の伝達レンズ222は、第1の実施例における第1の伝達レンズ35(図1)とほぼ同様の機能を有する。伝達レンズ222は、レンズアレイ220を形成する小レンズ220aと同数の小レンズ222aによって構成されている。各小レンズ222aの位置は、複数の光源像Sが形成される位置に対応するように構成されている。小レンズ222aの輪郭の形状に制約はないが、矩形形状や6角形状などに設定すれば、配列し易いため都合がよい。また、小レンズ222aは、小レンズ220aと同じような偏心レンズであり、各小レンズ222aの集光特性は、レンズアレイ220を構成する各小レンズ220aによって集光された各部分光束2を偏光変換素子40Bの入射面45aに対して略垂直に入射させるように設定されている。したがって、偏光変換素子40Bの偏光分離膜に対して入射角度0度に近い状態で光を入れることができ、偏光変換効率が良い。なお、第1の伝達レンズ222は必ずしも必要なものではない。
偏光変換素子40Bは、第1の実施例における偏光変換素子40に比べて偏光分離膜、反射膜、及びこれらの間に配置される透光性部材の数が多いだけで、その他の点では第1の実施例の偏光変換素子40と異なるところがない。したがって、その詳細な説明は省略する。
偏光変換素子40Bの射出側に配置された第2の伝達レンズ224は、第1の実施例における第2の伝達レンズ37と同様の機能、すなわち、レンズアレイ220によって分割された部分光束2を液晶装置80の被照明領域上で重畳する機能を有する。本実施例において、第2の伝達レンズ224は軸対称の球面レンズで形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、レンズアレイや、フレネルレンズや、複数のレンズからなる組レンズなどを使用することもできる。このようなレンズを用いた場合には、各種の光学収差を低減することが可能である。また、フレネルレンズを用いた場合には、レンズの中心厚を薄くすることができるため、照明装置1Bを軽量化したい場合に都合がよい。
以上説明したように、本実施例では、レンズアレイ220を構成する小レンズ220aの集光特性を、SY/SX<MY/MXとなるように設定することにより、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYが狭くなるようにしている。したがって、本実施例の場合にも、第1の実施例と同様、入射面4(図4)と直交するY軸方向における入射角度を小さくすることができ、偏光分離面62の偏光分離性能を比較的高い状態で維持することが可能となる。よって、明るくコントラスト比の高い投写画像を実現することが可能となる。
なお、本実施例では、レンズアレイ220を構成するすべての小レンズ220aを偏心レンズとしているが、一部に偏心レンズでないレンズを用いても良い。また、本実施例では、小レンズ220aの集光特性を、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYが狭くなるように設定しているだけであるが、第2の実施例のように、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYが狭くなるように、かつ、X軸方向における光源像Sの配置間隔SXが広くなるように設定しても良い。このように集光特性を設定した場合、第2の実施例と同様、光源15が点光源にあまり近くない場合であっても、偏光変換素子40Bにおける偏光変換効率を向上させることができ、その結果、プロジェクタにおける光利用効率を向上させることが可能となる。
[実施例4]
次に、図10を用いて、本発明の第4の実施例を説明する。
図10は、本発明のプロジェクタの第4の実施例の概略的構成を示す平面図である。本実施例は、先に説明した第3の実施例の変形例であって、照明装置1Cにおいて、第1の伝達レンズ226が偏光変換素子40Bと第2の伝達レンズ224の間に配置されている点が第3の実施例と異なっている。その他の点については第3の実施例と同様である。そして、第3の実施例で説明した各構成要素の変形の形態を本実施例に適用することも可能である。なお、本実施例において、第1の実施例と同様の構成要素には、図1〜4で用いたものと同一の符号を付して、その説明を省略する。また、第3の実施例と同様の構成要素には、図7〜9で用いたものと同一の符号を付して、その説明を省略する。
第1の伝達レンズ226は、第3の実施例における第1の伝達レンズ222と同様、複数の小レンズ226aによって構成されたレンズアレイである。第3の実施例における第1の伝達レンズ222は、レンズアレイ220を構成する各小レンズ220aによって集光された各部分光束2を偏光変換素子40Bの入射面45aに対して略垂直に入射させるという機能を有していたが、本実施例の第1の伝達レンズ226は偏光変換素子40Bの射出側に配置されるため、このような機能は有していない。本実施例の構成は、実質的に、偏光変換素子40Bの入射側に配置されたレンズを省略することになる。したがって、光源15から射出される光束の特性、例えば平行性が優れている場合に適している。
本実施例の基本的な作用効果は、第3の実施例の作用効果と同様であるが、本実施例によれば、さらに、第1の伝達レンズ226と第2の伝達レンズ224とを光学的に一体化することで界面の数を減らすことができるため、光損失を低減できる効果がある。また、第1の伝達レンズ226に第2の伝達レンズ224の機能を併せ持たせられるため、第2の伝達レンズ224を省略し、照明装置1Cの低コスト化を図ることも可能である。
なお、本実施例では、偏光変換素子40Bの1組の射出面46a、46bに対して1つの小レンズ226が対応する形態となっているが、偏光変換素子40Bの射出面46a、射出面46bの各々に1対1で対応するように小レンズを配置するようにすることも可能である。すなわち、図10の小レンズ226aの2倍の数の小レンズを用いて第1の伝達レンズ226を構成することも可能である。このようにすれば、光利用効率を一層向上させることができる。
[実施例5]
次に、図11〜14を用いて、本発明の第5の実施例を説明する。
図11、図12は、本発明のプロジェクタの第5の実施例の概略的構成を示し、図11はX−Z平面における概略垂直断面図、図12はX軸方向から見た概略平面図である。
この第5の実施例は、レンズアレイ240によってマトリクス状に形成される複数の光源像SのX軸方向における配置間隔SXを狭くなるようにし、さらに縮小光学系としてのアフォーカル光学系50によってY軸方向における配置間隔SYを狭くなるようにしている点に特徴を有する。本実施例において、第1の実施例と同様の構成要素には、図1〜4で用いたものと同一の符号を付して、その説明を省略する。
照明装置1Dは、光源15と、レンズアレイ240と、アフォーカル光学系50と、第1の伝達レンズ242と、偏光変換素子40Dと、第2の伝達レンズ244と、平行化レンズ39と、を備えている。照明装置1Dは、光源15から射出された光をレンズアレイ240によって複数の部分光束に分割し、各部分光束を偏光変換素子40Dによって一種類の偏光光に変換した後、液晶装置80の被照明領域状に重畳させる。
光源15は、第3の実施例の照明装置1B(図7)における光源15と同一である。
レンズアレイ240は、マトリクス状に配置された複数の小レンズ240aによって構成される。各小レンズ240aの輪郭Tは、液晶装置80の被照明領域の形状と略相似形をなす。光源15から射出された光束は、レンズアレイ240を構成する各小レンズ240aの集光作用により、複数の部分光束に分割され、照明光軸Lと略直交するX−Y平面(仮想面P)内に、小レンズ240aの数と同数の光源像Sを形成する。レンズアレイ240を構成する各小レンズ240aは、図13に示すように、その光軸Qがレンズの幾何学的中心Cに対してX軸方向にずれた偏心レンズである。本実施例では、このようなレンズアレイ240を用いているので、図14に示すように、光源像SのX軸方向における配置間隔SXが、図9(b)に示す比較例の場合と比較して、小さくなる。
アフォーカル光学系50は、図12に示すように、通過する光束の平行性をほぼ維持しつつ、全体の光束径を縮小化する機能を有する。本実施例におけるアフォーカル光学系50は、Y軸方向のみに曲率を有するシリンドリカル凸レンズ52及びシリンドリカル凹レンズ54によって構成されている。なお、それぞれのシリンドリカルレンズ52、54と同等の機能を、2枚以上のレンズからなる組レンズによって実現することもでき、その場合には、光学収差を低減できるという効果がある。シリンドリカル凸レンズ52は、レンズアレイ240の射出側に設置され、シリンドリカル凸レンズ52を通過する光束3をY軸方向にのみ屈折させて照明光軸Lの方向に内向させる。シリンドリカル凹レンズ54は、第1の伝達レンズ242の入射側に設置され、シリンドリカル凸レンズ52からの内向した光束を照明光軸Lに対して略平行化する。本実施例では、このようなアフォーカル光学系50を用いているので、図14に示すように、光源像SのY軸方向における配置間隔SYが、図9(b)に示す比較例の場合と比較して、小さくなる。
偏光変換素子40Dの入射側に配置された第1の伝達レンズ242は、第1の実施例における第1の伝達レンズ35(図1)とほぼ同様の機能を有する。第1の伝達レンズ242は、レンズアレイ240を構成する小レンズ240aと同数の小レンズ242aによって構成されている。各小レンズ242aの位置は、複数の光源像Sが形成される位置に対応するように構成されている。小レンズ242aの輪郭の形状に制約はないが、矩形形状や六角形状などに設定すれば、配列しやすいため都合が良い。また、小レンズ242aは、小レンズ240aと同じような偏心レンズであり、各小レンズ242aの集光特性は、レンズアレイ240を構成する各小レンズ240aによって集光された各部分光束を偏光変換素子40Dの入射面45aに対して略垂直に入射させるように設定されている。したがって、偏光変換素子40Dの偏光分離膜に対して入射角度0度に近い状態で光を入れることができ、偏光変換効率が良い。なお、第1の伝達レンズ242は必ずしも必要なものではない。
偏光変換素子40Dは、第3の実施例における偏光変換素子40Bと比較してサイズが一回り小さいだけで、その他の点では第3の実施例の偏光変換素子40Bと異なるところがない。したがって、その詳細な説明は省略する。
偏光変換素子40Dの射出側に配置された第2の伝達レンズ244は、第1の実施例における第2の伝達レンズ37と同様の機能、すなわち、レンズアレイ240によって分割された部分光束を液晶装置80の被照明領域上で重畳させる機能を有する。本実施例において、第2の伝達レンズ244は軸対象の球面レンズで形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、レンズアレイや、フレネルレンズや、複数のレンズからなる組レンズなどを使用することもできる。このようなレンズを用いた場合には、各種の光学収差を低減することが可能である。また、フレネルレンズを用いた場合には、レンズの中心厚を薄くすることができるため、照明装置1Dを軽量化したい場合に都合が良い。
本実施例では、レンズアレイ240とアフォーカル光学系50とを用いることにより、X軸方向における光源像Sの配置間隔SXと、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYとを、ともに、図9(b)に示した比較例の場合に比べて狭くしている。しかしながら、レンズアレイ240を構成する各小レンズ240aの集光特性と、アフォーカル光学系50を構成するレンズ52、54の特性とは、第1〜第4の実施例の場合と同様、SY/SX<MY/MXを満たすように設定されている。したがって、本実施例の場合にも、第1の実施例と同様、入射面4(図4)と直交するY軸方向における入射角度を小さくすることができ、偏光分離面62の偏光分離性能を比較的高い状態で維持することが可能となる。よって、明るくコントラスト比の高い投写画像を実現することができる。
さらに、本実施例では、Y軸方向における光源像Sの配置間隔SYのみならず、レンズアレイ240によってX軸方向における光源像Sの配置間隔SXをも狭くするようにしているので、レンズアレイ240より光路下流側に配置される光学素子のサイズを小さくすることが可能となる。よって、プロジェクタの小型化、軽量化を図ることが可能となる。
なお、本実施例では、レンズアレイ240を構成するすべての小レンズ240aを偏心レンズとしているが、一部に偏心レンズでないレンズを用いても良い。また、本実施例では、レンズアレイ240によってX軸方向における光源像Sの配置間隔SXを狭くするようにしているが、必ずしもX軸方向における光源像Sの配置間隔SXを狭くする必要はない。この場合は、レンズアレイ240を構成するすべての小レンズ240aを偏心レンズでない通常のレンズによって構成すれば良い。また、第2の実施例のように、X軸方向における光源像Sの配置間隔SXが広くなるように設定しても良い。この場合は、第2の実施例の場合と同様、光源15が点光源にあまり近くない場合であっても、偏光変換素子40Dにおける偏光変換効率を向上させることができ、その結果、プロジェクタにおける光利用効率を向上させることが可能となる。
さらにまた、光源像Sの寸法が小さい場合には、シリンドリカル凸レンズ52とシリンドリカル凹レンズ54の両方を、X軸方向、Y軸方向の二方向に曲率を有する一般的な凸レンズと凹レンズ、あるいはトーリックレンズに置き換えることができる。
[実施例6]
次に、図15、図16を用いて、本発明のプロジェクタの第6の実施例を説明する。
図15、図16は、本発明のプロジェクタの第6の実施例の概略的構成を示し、図15はX−Z平面における概略垂直断面図、図16はX軸方向から見た平面図である。本実施例は、先に説明した第5の実施例の変形例であり、照明装置1Eにおいて、アフォーカル光学系50を構成するシリンドリカル凸レンズ52がレンズアレイ240の入射側に配置され、また、シリンドリカル凹レンズ54が第1の伝達レンズ242の射出側に配置されている点が、第5の実施例と異なっている。その他の点については第5の実施例と同様である。
そして、第5の実施例で説明した各構成要素の変形の形態を本実施例に適用することも可能である。なお、本実施例において、第1の実施例と同様の構成要素には、図1〜4で用いたものと同一の符号を付している。また、第5の実施例と同様の構成要素には、図11〜14で用いたものと同一の符号を付している。
本実施のように、アフォーカル光学系50のシリンドリカル凸レンズ52、シリンドリカル凹レンズ54の位置を変えても、第5の実施例と同様の作用効果を達成することが可能である。
なお、アフォーカル光学系50を挿入する位置は、第4の実施例、並びに、本実施例の位置に限定されず、光源15と偏光ビームスプリッタ60の間で任意に選択することが可能である。そして、アフォーカル光学系50を光源15と偏光ビームスプリッタ60の間のいかなる位置に挿入したとしても、レンズアレイ240を構成する各小レンズ240aの集光特性と、アフォーカル光学系50を構成するレンズ52、54の特性とがSY/SX<MY/MXを満たすように設定されている限り、第5の実施例と同様の作用効果を達成することが可能である。
さらに、第5の実施例及び本実施例においては、レンズアレイ240を構成する各小レンズ240aの集光特性と、アフォーカル光学系50を構成するレンズ52、54の特性を調整することによって、X軸方向における光源像Sの配置間隔SXとY軸方向における光源像Sの配置間隔SYとを狭めるようにしているが、このように光源像Sの配置間隔SX、SYを狭める機能をアフォーカル光学系50のみによって実現することも可能である。このようにすれば、レンズアレイ240を偏心レンズを用いることなく構成することが可能となるため、照明装置の簡略化、並びにプロジェクタの小型化、軽量化、及び低コスト化を実現することができる。
[実施例7]
次に、図17〜21を用いて、本発明の第7の実施例を説明する。
図17、図18は、本発明のプロジェクタの第7の実施例の概略的構成を示す図であり、図17はX−Z平面における概略垂直断面図、図18はX軸方向から見た平面図である。
本実施例は、先に説明した第5、第6の実施例の変形例であり、照明装置1Fにおけるレンズアレイ250と第1の伝達レンズ252とに、第5、第6の実施例におけるアフォーカル光学系50の機能を持たせたものである。シリンドリカル凸レンズ52、シリンドリカル凹レンズ54が存在しないこと、並びに、レンズアレイ252と第1の伝達レンズ252以外の構成、以外については、第5、第6の実施例と同様である。そして、第5、第6の実施例で説明した各構成要素の変形の形態を本実施例に適用することも可能である。なお、本実施例において、第1の実施例と同様の構成要素には、図1〜4で用いたものと同一の符号を付し、第5、第6の実施例と同様の構成要素には、図11〜16で用いたものと同一の符号を付して、その説明を省略する。
レンズアレイ250は、マトリクス状に配置された複数の小レンズ250aによって構成される。レンズアレイ250を構成する各小レンズ250aは、図19に示すように、その光軸Qがレンズの幾何学的中心Cに対してX軸方向およびY軸方向、あるいはX軸方向のみにずれた偏心レンズである。各小レンズ250aの輪郭Tは、液晶装置80の被照明領域の形状と略相似形をなす。光源15から射出された光束は、レンズアレイ250を構成する各小レンズ250aの集光作用により、複数の部分光束に分割され、照明光軸Lと略直交するX−Y平面内(仮想面P)内に、小レンズ250aの数と同数の光源像Sを形成する。また、レンズアレイ250は、第5、第6の実施例におけるシリンドリカル凸レンズ52(図11、12、14〜16)と同様に、光束3をY軸方向に屈折させて、照明光束Lの方向に内向させる機能も有している。
第1の伝達レンズ252は、マトリクス状に配置された複数の小レンズ252aによって構成される。第1の伝達レンズ252を構成する各小レンズ252aは、図20に示すように、その光軸Qがレンズの幾何学的中心Cに対してX軸方向およびY軸方向、あるいはX軸方向のみにずれた偏心レンズである。各小レンズ252aの位置は、複数の光源像Sが形成される位置に対応するように構成されている。小レンズ252aの輪郭Tの形状に制約はないが、矩形形状や六角形状などに設定すれば、配列しやすいため都合が良い。小レンズ252aの集光特性は、レンズアレイ250を構成する各小レンズ250aによって集光された各部分光束を偏光変換素子40Dの入射面45aに対して略垂直に入射させるように設定されている。また、レンズアレイ252は、第5、第6の実施例におけるシリンドリカル凹レンズ54(図11、12、14〜16)と同様、光束3を照明光軸Lに対して略平行化する機能も有している。
本実施例においては、図21に示すように、レンズアレイ250を構成する小レンズ250a、第1の伝達レンズ252を構成する小レンズ252aの集光特性が、第1乃至第6の実施例の場合と同様、SY/SX<MY/MXを満たすように設定されている。
本実施例の場合にも、第5の実施例の場合と同様の作用効果を達成することが可能である。さらに、本実施例では、レンズアレイ250及び第1の伝達レンズ252のみによって、第5、第6の実施例におけるアフォーカル光学系50(図11、12、14〜16)と同様の機能を実現できることから、部品点数の低減によるプロジェクタの小型化、軽量化、及び低コスト化を実現することが可能となる。
[実施例8]
次に、図22、図23を用いて、本発明のプロジェクタの第8の実施例を説明する。
図22、図23は、本発明のプロジェクタの第8の実施例の概略的構成を示す図であり、図22は図垂直断面図である。図22、23において、先に説明した第1の実施例と同様の構成部分については、図1〜4で用いたのと同一の符号を付して、その説明を省略する。
照明装置1Gは、光源15と、レンズアレイ260と、第1の伝達レンズ262と、偏光変換素子40Gと、第2の伝達レンズ264と、平行化レンズ39と、を備えている。照明装置1Gは、光源15から射出された光をレンズアレイ260によって複数の部分光束に分割し、各部分光束を偏光変換素子40Gによって一種類の偏光光に変換した後、液晶装置80の被照明領域上に重畳させる。
光源15は、第3の実施例の照明装置1B(図17)における光源15と同一である。
レンズアレイ260は、マトリクス状に配置された複数の小レンズ260aによって構成される。各小レンズ260aの輪郭は、矩形形状である。光源15から射出された光束は、レンズアレイ260aを構成する各小レンズ260aの集光作用により、複数の部分光束に分割され、照明光軸Lと略直交するX−Y平面(仮想面)内に、小レンズ260aの数と同数の光源像を形成する。レンズアレイ260を構成する各小レンズ260aは、光軸とレンズの幾何学的中心Cとが一致した通常のレンズである。
偏光変換素子40Gの入射側に配置された第1の伝達レンズ262は、第1の実施例における第1の伝達レンズ35(図1)とほぼ同様の機能を有する。第1の伝達レンズ262は、マトリクス状に配置された複数の小レンズ262aによって構成されている。第1の伝達レンズ262を構成する各小レンズ262aは、光軸とレンズの幾何学的中心Cとが一致した通常のレンズである。
各小レンズ262aの位置は、複数の光源像が形成される位置に対応している。
小レンズ262aの輪郭の形状に制約はないが、矩形形状や六角形状などにすれば、配列しやすいため都合が良い。
偏光変換素子40Gは、第1の実施例における偏光変換素子40に比べて偏光分離膜、反射膜、及びこれらの間に配置される透光性部材の数が多いだけで、その他の点では第1の実施例の偏光変換素子40と異なるところがない。したがって、その詳細な説明は省略する。
偏光変換素子40Gの射出側に配置された第2の伝達レンズ264は、第1の実施例における第2の伝達レンズ37と同様の機能、すなわち、レンズアレイ260によって分割された部分光束を、液晶装置80の被照明領域上で重畳させる機能を有する。本実施例において、第2の伝達レンズ264は軸対称の球面レンズで形成されているが、これに限定されるものではない。例えば、レンズアレイや、フレネルレンズや、複数のレンズからなる組レンズなどを使用することもできる。このようなレンズを用いた場合には、レンズの中心圧を薄くすることができるため、照明装置1Gを軽量化したい場合に都合が良い。
第2の伝達レンズ264と平行化レンズ39との間に配置された縮小光学系55は、第2の伝達レンズ264から射出される光束3の径をX軸方向及びY軸方向に縮小する作用を有する。本実施例の縮小光学系55は、2つの凹レンズ55a、55bを組み合わせた組レンズによって構成されているが、これに限定されず、1つのレンズを用いても良い。ただし、部分光束を平行化レンズ39に導く際に発生しやすい光学収差を低減するためには、組レンズや非球面レンズの使用が適している。
ここで、縮小光学系55は、X軸方向の縮小率よりもY軸方向の縮小率が高くなるように構成されている。これは、第1の実施例と同様、偏光分離面62の偏光分離特性を維持するためである。
このように、本実施例では、第2の伝達レンズ264と平行化レンズ39との間に、第2の伝達レンズ264から射出される光束3の径をX軸方向及びY軸方向に縮小する作用を有する縮小光学系55を配置し、この縮小光学系55を、X軸方向の縮小率よりもY軸方向の縮小率が高くなるようにすることで、先に述べた第1〜第7の実施例のように照明装置をSY/SX<MY/MXを満たすような設計としなくても、入射面4(図4)と直交するY軸方向における入射角度を小さくすることができ、偏光分離面62の偏光分離性能を比較的高い状態で維持することができる。よって、明るくコントラスト比の高い投写画像を実現することができる。
なお、本実施例では、縮小光学系55によって、第2の伝達レンズ264から射出される光束3の径をX軸方向及びY軸方向に縮小するようにしているが、X軸方向への縮小は必ずしも必要ではない。すなわち、Y軸方向にのみ縮小するようにしても良い。この場合には、縮小光学系55を構成する凹レンズ55a、55bを、Y軸方向にのみ曲率を有するレンズ(例えばシリンドリカルレンズ)とすれば良い。
また、本実施例では、光源からの光束を光束分割素子によって複数の部分光束に分割する光束分割素子としてレンズアレイ260を用いているが、棒状の導光体からなる光束分割素子を用いても良い。その場合には、図2(b)の比較例に示したような導光体200を用い、2次光源像が形成される位置と偏光分離面62との間に縮小光学系55を配置すれば良い。例えば、図1の導光体20を図2(b)に示したような導光体200にし、第2の伝達レンズ37と平行化レンズ39との間に縮小光学系55を設けることが考えられる。
[実施例9]
図24は、本発明に係るプロジェクタの第9の実施例の要部を示す概略平面図である。本実施例は第1〜第8の実施例の変形例であり、偏光ビームスプリッタ60から射出された照明光束8を、色分離・合成光学系100を用いて赤色光R、青色光B、緑色光Gに分離し、各色光毎に対応して設けられた3つの反射型の液晶装置80R,80G,80Bに各色光を入射させてカラー画像を形成する点に特徴を有する。図24に示す構成部分は、第1〜第8の実施例の平行化レンズ39以降の構成と置き換える部分である。照明装置1〜1G、投写面95については図示、説明ともに省略する。また、図24において、第1〜第8の実施例と共通の部材については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図24において、色分離・合成光学系100は、3つのプリズム110,120,130を組合せて形成されている。プリズム110は、三角形の断面形状を有する柱状のプリズムである。プリズム110の後述するプリズム120と近接する面112上には、赤色光Rを反射し他の色光を透過する赤色反射ダイクロイック膜100Rが形成されている。プリズム120は、三角形の断面形状を有する柱状のプリズムである。プリズム120の後述するプリズム130と接する面122上には、青色光Bを反射し他の色光を透過する青色反射ダイクロイック膜100Bが形成されている。プリズム130は、一辺が斜辺として形成された略台形状の断面形状を有する柱状のプリズムである。プリズム130は、その斜辺に相当する面132が、プリズム120の青色反射ダイクロイック膜100Bに当接するように配置されている。プリズム110は、偏光ビームスプリッタ60との間、及び、プリズム120との間に、各々極僅かな隙間を設けるようにして配置されている。
液晶装置80Rは、赤色光Rを変調する反射型電気光学装置であり、プリズム110の赤色反射ダイクロイック膜100Rが形成されず、偏光ビームスプリッタ60とも近接していない面116に対向させて設置されている。また、液晶装置80Bは、青色光Bを変調する反射型電気光学装置であり、プリズム120の青色反射ダイクロイック膜120が形成されず、プリズム110とも近接していない面126に対向させて設置されている。さらに、液晶装置80Gは、緑色光Gを変調する反射型電気光学装置であり、プリズム130の青色反射ダイクロイック膜100Bと当接する面132と向かい合う面136に対向させて設置されている。
本実施例において、照明装置1〜1Gから射出され偏光ビームスプリッタ60の偏光分離面62にて反射されたS偏光光束は、まず、プリズム110に入射し、赤色反射ダイクロイック膜100Rにて赤色光Rとその他の色光とに分離される。ここで、プリズム110と偏光ビームスプリッタ60の間には隙間が形成されていることから、プリズム110の偏光ビームスプリッタ60と対向する面114は、赤色反射ダイクロイック膜100Rにて反射された赤色光Rに対して全反射面となる。したがって、赤色反射ダイクロイック膜100Rによって分離された赤色光Rは、面114で全反射して液晶装置80Rに入射し、図示されない外部からの画像情報に基づいて変調される。次に、赤色反射ダイクロイック膜100Rを透過したS偏光光は、プリズム120に入射する。そして、青色反射ダイクロイック膜100Bにて、青色光Bと緑色光Gとに分離される。プリズム120とプリズム110との間にも隙間が形成されていることから、プリズム120のプリズム100と対向する面124は、青色反射ダイクロイック膜100Bで反射された青色光Bに対して全反射面となる。したがって、青色反射ダイクロイック膜100Bによって反射された青色光Bは、面124で全反射して液晶装置80Bに入射し、図示されない外部からの画像情報に基づいて変調される。最後に、青色反射ダイクロイック膜100Bを透過した緑色光Gは、プリズム130内を直進して液晶装置80Gに入射し、図示されない外部からの画像情報に基づいて変調される。
液晶装置80R、80B、80Gで変調された各色光は、色分離・合成光学系100に戻り、先に説明した光路を逆にたどって合成される。合成された光は、偏光ビームスプリッタ60に再度入射する。ここで、外部からの画像情報に基づいて変調された光束は、部分的にP偏光光束となっているため、このP偏光光束は偏光分離面62を透過し、投写レンズ90(図1等参照)によってスクリーンなどの投写面95(図1等参照)上に拡大投写される。
なお、本実施例とは異なり、偏光ビームスプリッタ60を挟んで照明装置1〜1Gと対向する位置に色分離・合成光学系100を配置した構成を採用することもできる。その場合には、照明装置1から射出される照明光束の偏光状態をP偏光状態に揃えておけばよい。あるいは、偏光ビームスプリッタ60の偏光分離面を、P偏光光束を反射し、S偏光光束を透過するような特性にしておけば良い。また、本実施例では、図24に示すように、各液晶装置80R、80B、80Gの寸法に比べて、偏光ビームスプリッタ60等の寸法が相対的に大きくなっている。このため、偏光ビームスプリッタ60の光源側に光束径を小さくするための集光レンズを配置することが好ましい。
本実施例のプロジェクタにおいても、第1の実施例と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施例は、上述の例に限定されるものではなく、発明の範囲内において種々変更することができる。例えば、上記各実施例においては、部分光束のそれぞれを1種類の偏光光に変換するための偏光変換光学系を用いているが、これを省略することもできる。ただし、光利用効率の向上という観点からは、上述のように偏光変換光学系を使用した形態の方が、偏光変換光学系を省略した形態よりも優れていると言える。また、プロジェクタは、スクリーンを背面から投写するリア型でも、前面から投写するフロント型でもかまわない。
1,1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G…照明装置、2…部分光束、4…入射面、6…照明光束の中心軸、8…照明光束、10,15…光源、11…発光管、12…楕円リフレクタ、14…パラボラリフレクタ、20,200,210…導光体、22,202,212…入射端面、24a,24b,24c,24d…反射面、204a,204b,204c,204d…反射面、214a,214b,214c,214d…反射面、25b,25d…反射面、26,206,216…射出端面、220,230,240,250,260…レンズアレイ、220a,230a,240a,250a,260a…小レンズ、222,226,242,252,262…第1の伝達レンズ、222a,226a,242a,252a,262a…小レンズ、224,244,264…第2の伝達レンズ、30…リレー光学系、31…集光光学系、31a,31b…集光レンズ、35…第1の伝達レンズ、35a…小レンズ、37…第2の伝達レンズ、39…平行化レンズ、40,40A,40B,40D,40G…偏光変換素子、41,43…透光性部材、42…偏光分離膜、44…反射膜、45a,45b…入射面、46a,46b…射出面、48…位相差板、50…アフォーカル光学系、52…シリンドリカル凸レンズ、54…シリンドリカル凹レンズ、55…光束圧縮光学系、55a,55b…凹レンズ、60…偏光ビームスプリッタ、62…偏光分離面、70,72…偏光板、80,80R,80G,80B…液晶装置、90…投写レンズ、95…投写面、100…色分離・合成光学系、100R…赤色反射ダイクロイック膜、100B…赤色反射ダイクロイック膜、110,120,130…プリズム、112,114,116,122,124,126,136…プリズムの面、MX…導光体の入射端面のX軸方向の長さ、または、小レンズの輪郭TのX軸方向の長さ、MY…導光体の入射端面のY軸方向の長さ、または、小レンズの輪郭TのY軸方向の長さ、SX…光源像SのX軸方向の配置間隔、SY…光源像SのY軸方向の配置間隔、L…照明光軸、H…偏光分離面、62の法線,P…仮想面、S…光源像、T…小レンズの輪郭、Q…小レンズの光軸、C…小レンズの幾何学的中心。