JP2010014915A - 偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】偏光分離機能に加えて集光機能を有する偏光ビームスプリッタを提供し、さらに、この偏光ビームスプリッタを備えるプロジェクタを提供する。
【解決手段】プロジェクタ1が備える偏光ビームスプリッタ3は、光源2側に配置され、光源2からの光が入射する第1の界面31と、第1の界面31を透過した光を反射する正の反射面32と、正の反射面32で反射した光のうち、P偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を透過し、他方を反射する偏光分離面34と、ライトバルブ4側に配置され、偏光分離面34を透過若しくは偏光分離面34で反射した光を透過してライトバルブ4に照射し、ライトバルブ4で反射した光が入射する第2の界面36と、投影レンズ5側に配置され、第2の界面36を透過し、偏光分離面34で反射若しくは偏光分離面34を透過した光が入射する第3の界面37と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】プロジェクタ1が備える偏光ビームスプリッタ3は、光源2側に配置され、光源2からの光が入射する第1の界面31と、第1の界面31を透過した光を反射する正の反射面32と、正の反射面32で反射した光のうち、P偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を透過し、他方を反射する偏光分離面34と、ライトバルブ4側に配置され、偏光分離面34を透過若しくは偏光分離面34で反射した光を透過してライトバルブ4に照射し、ライトバルブ4で反射した光が入射する第2の界面36と、投影レンズ5側に配置され、第2の界面36を透過し、偏光分離面34で反射若しくは偏光分離面34を透過した光が入射する第3の界面37と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタに関する。
従来、反射型ライトバルブの一種である反射型液晶素子(LCOS:Liquid Crystal on Silicon)を用いたプロジェクタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。このプロジェクタを構成する光学系は、コンデンサレンズと偏光ビームスプリッタとにより光源から出た光をライトバルブに照射し、画像信号によりこのライトバルブで空間光変調した後、偏光ビームスプリッタを透過させ、変調された光を投影レンズ群で拡大投影するように構成されている。
特開2008−026440号公報
しかしながら、このような反射型ライトバルブを用いた従来のプロジェクタにおいては、このライトバルブで空間光変調をするために、光源からの光をライトバルブに集光照射するためのコンデンサレンズと、偏光分離手段である偏光ビームスプリッタと、を用いる必要があるため、装置の小型化が難しいという課題があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、偏光分離機能に加えて集光機能を併せ持つ偏光ビームスプリッタを提供し、さらに、この偏光ビームスプリッタを備えるプロジェクタを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、第1の本発明に係る偏光ビームスプリッタは、少なくとも一面が正の反射面となっている第1のプリズムと、第2のプリズムと、第1のプリズムと第2のプリズムとの間に設置された偏光分離膜と、を有する。
このような偏光ビームスプリッタにおいて、正の反射面は、第1のプリズムの内部を伝播して正の反射面に入射する光を反射することが好ましい。このとき、第2のプリズムの少なくとも一面が正の屈折力を有する屈折面であることが好ましい。
また、第2の本発明に係る偏光ビームスプリッタは、光源側に配置され、光源からの光が入射する第1の界面と、第1の界面を透過した光を反射する正の反射面と、正の反射面で反射した光のうち、P偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を透過し、他方を反射する偏光分離面と、ライトバルブ側に配置され、偏光分離面を透過若しくは偏光分離面で反射した光を透過してライトバルブに照射し、ライトバルブで反射した光が入射する第2の界面と、投影レンズ側に配置され、第2の界面を透過し、偏光分離面で反射若しくは偏光分離面を透過した光が入射する第3の界面と、を有する。
このような偏光ビームスプリッタは、正の反射面で反射して偏光分離面を透過、若しくは、偏光分離面で反射した光のうち、ライトバルブに入射しない光を透過させる迷光透過面をさらに有することが好ましい。このとき、迷光透過面側に配置され、この迷光透過面を透過した光を吸収する光吸収部材を有することが好ましい。
また、第3の本発明に係る偏光ビームスプリッタは、入射する光のうち、P偏光成分を透過し、S偏光成分を反射する偏光分離面を形成する偏光分離膜と、光源側に配置され、光源からの光が入射する第1の界面、第1の界面を透過した光を反射する正の反射面、及び、偏光分離膜側に配置され、正の反射面で反射した光が入射する第4の界面を有する第1のプリズムと、偏光分離膜を挟んで第4の界面と対向するように配置された第5の界面、ライトバルブ側に配置され、偏光分離面を透過し、さらに第5の界面を透過した光を透過してライトバルブに照射し、ライトバルブで反射した光が入射する第2の界面、及び、投影レンズ側に配置され、第2の界面及び第5の界面を透過して偏光分離面で反射し、さらに第5の界面を透過した光が入射する第3の界面を有する第2のプリズムと、を有する。
このような偏光ビームスプリッタにおいて、第1のプリズムは、正の反射面で反射し、さらに偏光分離面で反射した光を透過させる迷光透過面を有することが好ましい。このとき、迷光透過面側に配置され、この迷光透過面を透過した光を吸収する光吸収部材を有することが好ましい。
また、第4の本発明に係る偏光ビームスプリッタは、入射する光のうち、P偏光成分を透過し、S偏光成分を反射する偏光分離面を形成する偏光分離膜と、光源側に配置され、光源からの光が入射する第1の界面、第1の界面を透過した光を反射する正の反射面、偏光分離膜側に配置され、正の反射面で反射した光が入射する第4の界面、及び、ライトバルブ側に配置され、偏光分離面で反射して第4の界面を透過した光を透過してライトバルブに照射し、ライトバルブで反射した光が入射する第2の界面を有する第1のプリズムと、偏光分離膜を挟んで第4の界面と対向するように配置された第5の界面、及び、投影レンズ側に配置され、偏光分離面を透過し、さらに第5の界面を透過した光が入射する第3の界面を有する第2のプリズムと、を有する。
このような偏光ビームスプリッタにおいて、第2のプリズムは、正の反射面で反射し、さらに偏光分離面を透過した光を透過させる迷光透過面を有することが好ましい。このとき、迷光透過面側に配置され、この迷光透過面を透過した光を吸収する光吸収部材を有することが好ましい。
また、このような偏光ビームスプリッタにおいて、第1のプリズムの第1の界面と第2の界面とは、略同一平面上に形成されていることが好ましい。
なお、第1のプリズム及び第2のプリズムは、偏光分離膜を介して第4の界面及び第5の界面が密着して一体に構成されていることが好ましい。あるいは、第1のプリズム及び第2のプリズムは、第4の界面及び第5の界面が空気間隔を空けて分離して配置され、偏光分離膜は、第4の界面または第5の界面のいずれか一方に形成されることが好ましい。
さらに、このような偏光ビームスプリッタにおいて、第3の界面は、正の屈折力を有する屈折面であることが好ましい。
また、本発明に係るプロジェクタは、光源と、この光源からの光が第1の界面から入射するように配置された上述の偏光ビームスプリッタのいずれかと、この偏光ビームスプリッタの第2の界面と対向し、第2の界面を透過した光が入射し、反射した光が第2の界面に入射するように配置されたライトバルブと、偏光ビームスプリッタの第3の界面と対向し、第3の界面を透過した光を拡大投影する投影レンズ群と、を有する。
また、このようなプロジェクタは、光源と偏光ビームスプリッタの第1の界面との間の光路上に、オプティカルインテグレータをさらに有することが好ましい。
本発明に係る偏光ビームスプリッタを以上のように構成すると、光に含まれる偏光成分を分離する機能に加えて、光源からの光をライトバルブに集光照射する機能を一つの偏光ビームスプリッタに持たせることができるため、プロジェクタの部品点数を減らし小型化を可能とする。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
まず、図1を用いて、第1の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタの構成について説明する。このプロジェクタ1は、光源2と、偏光ビームスプリッタ3と、ライトバルブ4と、正の屈折力を有する投影レンズ群5と、開口絞り6とを有して構成されている。
まず、図1を用いて、第1の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタの構成について説明する。このプロジェクタ1は、光源2と、偏光ビームスプリッタ3と、ライトバルブ4と、正の屈折力を有する投影レンズ群5と、開口絞り6とを有して構成されている。
偏光ビームスプリッタ3(以下、「プリズム」と呼ぶ)は、光源2(例えば、白色LED)から放射される白色光をライトバルブ4に照射するように構成されている。このプリズム3は、第1の界面31、正の反射面32(以下、「反射面」と呼ぶ)、第4の界面33、及び、迷光透過面38が形成された第1のプリズム3aと、第2の界面36、第3の界面37、及び、第5の界面35が形成された第2のプリズム3bとの2つの部材を有して構成されている。この第1及び第2のプリズム3a,3bは、第4の界面33と第5界面35とが接合され一体に構成されており、その境界面には偏光分離膜が設けられて偏光分離面34が形成されている。この偏光分離面34(第4の界面33及び第5の界面35)は、光軸に対して45度傾いている。
図2(a)に示すように、光源2から放射された光は第1の界面31から第1のプリズム3aに入射し、アルミニウム等の金属蒸着によりミラー加工された反射面32(凹の反射面)で反射される。光源2は反射面32の焦点近傍に配置されており、この光源2からの光は反射面32により略平行光に変換される。そして、反射面32で反射された光は、第4の界面33を透過して偏光分離面34に入射する。この偏光分離面34は、入射する光のうち、P偏光成分を透過して、S偏光成分を反射するように構成されているため、偏光分離面34でP偏光成分のみ透過し、さらに第5の境界35を透過して第2のプリズム3bに入射し、第2の界面36から出射してライトバルブ4を照明する。
ライトバルブ4は、シリコン基板とガラス基板との間に液晶を介在させた液晶パネル(LCOS)であり、シリコン基板上にはTFT等のスイッチング素子や電極が画素の各サブピクセルに対応して設けられており、シリコン基板の最表面には光を反射させるアルミ層が形成されている。そして、透明電極が形成されたガラス基板との間に介在する液晶層を電気的に駆動して映像を表示させることができる。不図示の駆動回路から入力される映像信号のレベルに基づいてライトバルブ4の各画素に設けられた電極への電圧の印加を制御する。映像信号のレベルに応じてライトバルブ4の各電極に電圧が印加されると、液晶層の液晶分子の配列が変化して液晶層が位相板の役目を果たすようになる。その結果、電圧印加状態に応じた映像パターンがライトバルブ4に形成され、空間光変調が行われる。
すなわち、ライトバルブ4のガラス基板側から入射したP偏光成分はシリコン基板側の反射面(アルミ層)で反射されて再びガラス基板から出射するが、その間に白画素部に入射したP偏光成分は偏光方向が90度回転されてS偏光成分に変調(偏光変換)される。一方、黒画素部に入射したP偏光成分は偏光状態が変化せず、P偏光成分のまま出射される。なお、ライトバルブ4は、カラーフィルタを備えたカラー表示のLCOSを用いることで、カラー画像の表示が可能となる。
ライトバルブ4で反射された光は再び第2の界面36から第2のプリズム3bに入射し、さらに、第5の界面35を透過して偏光分離面34に入射する。ここでライトバルブ4の黒画素部分で反射されたP偏光成分は、偏光分離面34を透過し、光源2側へと戻る。一方、ライトバルブ4の白画素部分で変調されて出射されたS偏光成分は偏光分離面34で反射され、第5の界面35を透過して再び第2のプリズム3bに入射し、第3の界面37から出射したのち、投影レンズ群5により開口絞り6を介して不図示のスクリーンに投射される。その結果、ライトバルブ4に表示された画像の拡大画像がスクリーン上に投影される。
一方、図2(b)に示すように、反射面32で反射されて、偏光分離面34に入った光のうち、この偏光分離面34で反射されたS偏光成分は、第1のプリズム3aに形成された迷光透過面38に入射する。この迷光透過面38は、偏光分離面34で反射されたS偏光成分が垂直に入射するように配置されており、S偏光成分はこの迷光透過面38を透過して第1のプリズム3aから出射し、この迷光透過面38と対向するように配置された光吸収部材3cに入射して吸収される。これにより、光源2から放射された光のうち、ライトバルブ4に照射されないS偏光成分が迷光となってフレア等を発生させることがない。
なお、図1に示す構成においては、プリズム3の偏光分離面34においてP偏光成分の反射を投影レンズ側、透過を照明側に配置した例について説明したが、図3に示すように偏光分離面134においてP偏光成分の透過を投影側、反射を照明側として構成することも可能である。具体的には、プリズム103を、第1の界面131、反射面132、第4の界面133、及び、第2の界面136が形成された第1のプリズム103aと、第5の界面135、第3の界面137、及び、迷光透過面138が形成された第2のプリズム103bとから構成し、第4の界面133と第5界面135とを接合して、その境界面に偏光分離膜を設け偏光分離面134を形成する。なお、この偏光分離面134(第4の界面133及び第5の界面135)も、光軸に対して45度傾いている。
光源2から出射して第1の界面131から第1のプリズム103aに入射した光は、反射面132で略平行光に変換され、第4の界面133を透過して偏光分離面134に入射する。この偏光分離面134では、S偏光成分が反射され、第4の界面133を透過して第1のプリズム103aに入射し、第2の界面133から出射してライトバルブ4に照射される。そして、このライトバルブ4で反射された光は第2の界面133から第1のプリズム103aに再び入射し、第4の界面133を透過して偏光分離面134に入射する。ここでライトバルブ4の黒画素部分で反射されたS偏光成分は、偏光分離面134で反射され、光源2側へと戻る。一方、ライトバルブ4の白画素部分で変調されて出射されたP偏光成分は偏光分離面134を透過し、第5の界面135を透過して第2のプリズム103bに入射し、第3の界面137から出射したのち、投影レンズ群5により開口絞り6を介して不図示のスクリーンに投射される。また、反射面132で反射されて、偏光分離面134に入った光のうち、この偏光分離面134を透過したP偏光成分は、第2のプリズム103bに形成された迷光透過面138に入射し、光吸収部材103cに吸収される。
なお、図3に示す構成のプリズム103の場合、光源2とライトバルブ4とは第1のプリズム103aの同じ面側に配置されるため、第1の界面131及び第2の界面136をこの第1のプリズム103aの同一面上に設けると構造を簡単にすることができる。
また、図1〜図3に示したプリズム3,103において、偏光分離面34,134は光軸に対して45°傾斜しており、透過光と反射光が90度の角度をなすように構成しているが、図4に示すように偏光分離面34は光軸に対して45°に限定されない。なお、この図4において、図1に示すプリズム3と同じ機能の構成要素は同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、この図4においては、迷光透過面及び光吸収部材は設けていない。
例えば、この第1の実施形態に示すプリズム3,103は、その複雑な形状から熱可塑性樹脂による射出成型にて製作することが望ましいが、その際、材料となる樹脂の特性に応じて偏光分離面34,134と光軸とのなす角は偏光分離特性を有する膜特性を形成しやすい傾斜角を選択することが望ましい。
また、上述のプリズム3,103は、第1のプリズム3a,103a及び第2プリズム3b,103bを接合して一体に構成された場合について説明したが、図5に示すように、第4界面34と第5の界面35とを空気間隔を空けて配置することにより、二つに分離してもよい。この場合、偏光分離面34を形成する偏光分離膜は、第4の界面33及び第5の界面35のいずれか一方に形成されるが、図5に示すように第5の界面35に形成すると、ライトバルブ4で変調された光が空気の層(第4の界面33と第5の界面35との間)を通らないため、収差等の発生を少なくすることができ好適である。なお、この図5においても、図1に示すプリズム3と同じ機能の構成要素は同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、迷光透過面及び光吸収部材は設けていない。
また、この第1の実施形態においては、ライトバルブ20にカラーフィルタを備えたLCOS、光源2として白色LEDを用いたカラー表示について説明したが、単色光とモノクロタイプのLCOSを用いた場合にも同様に適用することができる。また、モノクロタイプのLCOS、光源2にRGB3色のLEDを用いることでR,G,B光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動によるカラー表示にも適用可能である。
このように、この第1の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ3,103は、光に含まれる偏光成分を分離する機能に加えて、光源からの光をライトバルブに集光照射する機能を有しているため、プロジェクタ1,101の部品点数を減らし小型化を可能とする。
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して第2の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタの構成について説明する。なお、この図6においても、図1に示すプリズム3と同じ機能の構成要素は同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、迷光透過面及び光吸収部材は設けていない。この第2の実施形態におけるプロジェクタ1は図1に示した第1の実施形態に比べて、プリズム3を構成する第2のプリズム3bに形成された第3の界面37′が凸の球面(正の屈折力を有する屈折面)であることが異なる。この第2の実施形態においては、投影レンズ群5と第3の界面37′によりライトバルブ4から出射した光線を不図示のスクリーンに拡大投写するように構成されている。このように第3の界面37′を屈折面とすることで投影レンズ群5の部品点数を増加させることなく投影像の収差を低減することが可能になる。そのため、第1の実施例と同様に小型化を維持したまま、光学性能の向上させることができる。なお、この第2の実施形態において第3の界面37′は凸の球面としたが、本発明はこれに限定されず、たとえば非球面を用いてもよい。あるいは、第3の界面37′をフレネルレンズ面として構成してもよい。
次に、図6を参照して第2の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタの構成について説明する。なお、この図6においても、図1に示すプリズム3と同じ機能の構成要素は同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、迷光透過面及び光吸収部材は設けていない。この第2の実施形態におけるプロジェクタ1は図1に示した第1の実施形態に比べて、プリズム3を構成する第2のプリズム3bに形成された第3の界面37′が凸の球面(正の屈折力を有する屈折面)であることが異なる。この第2の実施形態においては、投影レンズ群5と第3の界面37′によりライトバルブ4から出射した光線を不図示のスクリーンに拡大投写するように構成されている。このように第3の界面37′を屈折面とすることで投影レンズ群5の部品点数を増加させることなく投影像の収差を低減することが可能になる。そのため、第1の実施例と同様に小型化を維持したまま、光学性能の向上させることができる。なお、この第2の実施形態において第3の界面37′は凸の球面としたが、本発明はこれに限定されず、たとえば非球面を用いてもよい。あるいは、第3の界面37′をフレネルレンズ面として構成してもよい。
(第3の実施形態)
最後に、図7を参照して第3の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタの構成について説明する。この図7においても、図1に示すプリズム3と同じ機能の構成要素は同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、迷光透過面及び光吸収部材は設けていない。この第3の実施形態におけるプロジェクタ1は、図1に示した第1の実施形態に比べ照明均一化手段であるオプティカルインテグレータ8を有することで投影像の照度均一性を向上した構成としている。具体的には、光源2から放射された光は、コンデンサレンズ7で略平行光に変換された後、オプティカルインテグレータ8に入射する。オプティカルインテグレータ8を構成する単位レンズは両面の曲率半径の絶対値(│r│)が等しく、左右の頂点がそれぞれ反対側から平行光を入れたときの焦点になっている。オプティカルインテグレータ8はこの単位レンズを数十個各頂点が同一平面上に乗るように束ねて配置されている。このオプティカルインテグレータ8は熱可塑樹脂の射出成型品とすることで安価に構成することが可能であり望ましい。
最後に、図7を参照して第3の実施形態に係る偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタの構成について説明する。この図7においても、図1に示すプリズム3と同じ機能の構成要素は同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。また、迷光透過面及び光吸収部材は設けていない。この第3の実施形態におけるプロジェクタ1は、図1に示した第1の実施形態に比べ照明均一化手段であるオプティカルインテグレータ8を有することで投影像の照度均一性を向上した構成としている。具体的には、光源2から放射された光は、コンデンサレンズ7で略平行光に変換された後、オプティカルインテグレータ8に入射する。オプティカルインテグレータ8を構成する単位レンズは両面の曲率半径の絶対値(│r│)が等しく、左右の頂点がそれぞれ反対側から平行光を入れたときの焦点になっている。オプティカルインテグレータ8はこの単位レンズを数十個各頂点が同一平面上に乗るように束ねて配置されている。このオプティカルインテグレータ8は熱可塑樹脂の射出成型品とすることで安価に構成することが可能であり望ましい。
この図7に示すプロジェクタ1において、プリズム3の反射面32の前側焦点位置にオプティカルインテグレータ8の射出面、後側焦点位置にライトバルブ4が配置されるように構成する。このように構成することで、オプティカルインテグレータ8の各単位レンズの入射面は照明領域であるライトバルブ4と共役に配置され、その像は単位レンズの位置に無関係にプリズム3の反射面32の後側焦点に生じ、ライトバルブ4を重畳的に照明する。オプティカルインテグレータ8の入射面上の照度は光源の放射角度特性によって中心が明るく、周辺が暗く照明されるが各単位レンズの入射面が重畳的にライトバルブ4に投影されるため、このライトバルブ4を照明する光束の照度の均一性が向上する。
1,101 プロジェクタ 2 光源
3,103 偏光ビームスプリッタ 3a,103a 第1のプリズム
3b,103b 第2のプリズム 3c,103c 光吸収部材
4 ライトバルブ 5 投影レンズ 8 オプティカルインテグレータ
31,131 第1の界面 32,132 正の反射面 33 第4の界面
34,134 偏光分離面(偏光分離膜) 35 第5の界面
36,136 第2の界面 37,37′,137 第3の界面
38 迷光透過面
3,103 偏光ビームスプリッタ 3a,103a 第1のプリズム
3b,103b 第2のプリズム 3c,103c 光吸収部材
4 ライトバルブ 5 投影レンズ 8 オプティカルインテグレータ
31,131 第1の界面 32,132 正の反射面 33 第4の界面
34,134 偏光分離面(偏光分離膜) 35 第5の界面
36,136 第2の界面 37,37′,137 第3の界面
38 迷光透過面
Claims (18)
- 少なくとも一面が正の反射面となっている第1のプリズムと、
第2のプリズムと、
前記第1のプリズムと前記第2のプリズムとの間に設置された偏光分離膜と、を有することを特徴とする偏光ビームスプリッタ。 - 前記正の反射面は、前記第1のプリズムの内部を伝播して前記正の反射面に入射する光を反射することを特徴とする請求項1に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記第2のプリズムの少なくとも一面が正の屈折力を有する屈折面であることを特徴とする請求項1または2に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 光源側に配置され、前記光源からの光が入射する第1の界面と、
前記第1の界面を透過した光を反射する正の反射面と、
前記正の反射面で反射した光のうち、P偏光成分及びS偏光成分のいずれか一方を透過し、他方を反射する偏光分離面と、
ライトバルブ側に配置され、前記偏光分離面を透過若しくは前記偏光分離面で反射した光を透過して前記ライトバルブに照射し、前記ライトバルブで反射した光が入射する第2の界面と、
投影レンズ側に配置され、前記第2の界面を透過し、前記偏光分離面で反射若しくは前記偏光分離面を透過した光が入射する第3の界面と、を有する偏光ビームスプリッタ。 - 前記正の反射面で反射して前記偏光分離面を透過、若しくは、前記偏光分離面で反射した光のうち、前記ライトバルブに入射しない光を透過させる迷光透過面をさらに有する請求項4に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記迷光透過面側に配置され、前記迷光透過面を透過した光を吸収する光吸収部材を有する請求項5に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 入射する光のうち、P偏光成分を透過し、S偏光成分を反射する偏光分離面を形成する偏光分離膜と、
光源側に配置され、前記光源からの光が入射する第1の界面、
前記第1の界面を透過した光を反射する正の反射面、及び、
前記偏光分離膜側に配置され、前記正の反射面で反射した光が入射する第4の界面を有する第1のプリズムと、
前記偏光分離膜を挟んで前記第4の界面と対向するように配置された第5の界面、
ライトバルブ側に配置され、前記偏光分離面を透過し、さらに前記第5の界面を透過した光を透過して前記ライトバルブに照射し、前記ライトバルブで反射した光が入射する第2の界面、及び、
投影レンズ側に配置され、前記第2の界面及び前記第5の界面を透過して前記偏光分離面で反射し、さらに前記第5の界面を透過した光が入射する第3の界面を有する第2のプリズムと、を有する偏光ビームスプリッタ。 - 前記第1のプリズムは、前記正の反射面で反射し、さらに前記偏光分離面で反射した光を透過させる迷光透過面を有する請求項7に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記迷光透過面側に配置され、前記迷光透過面を透過した光を吸収する光吸収部材を有する請求項8に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 入射する光のうち、P偏光成分を透過し、S偏光成分を反射する偏光分離面を形成する偏光分離膜と、
光源側に配置され、前記光源からの光が入射する第1の界面、
前記第1の界面を透過した光を反射する正の反射面、
前記偏光分離膜側に配置され、前記正の反射面で反射した光が入射する第4の界面、及び、
ライトバルブ側に配置され、前記偏光分離面で反射して前記第4の界面を透過した光を透過して前記ライトバルブに照射し、前記ライトバルブで反射した光が入射する第2の界面を有する第1のプリズムと、
前記偏光分離膜を挟んで前記第4の界面と対向するように配置された第5の界面、及び、
投影レンズ側に配置され、前記偏光分離面を透過し、さらに前記第5の界面を透過した光が入射する第3の界面を有する第2のプリズムと、を有する偏光ビームスプリッタ。 - 前記第2のプリズムは、前記正の反射面で反射し、さらに前記偏光分離面を透過した光を透過させる迷光透過面を有する請求項10に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記迷光透過面側に配置され、前記迷光透過面を透過した光を吸収する光吸収部材を有する請求項11に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記第1のプリズムの前記第1の界面と前記第2の界面とは、略同一平面上に形成されている請求項10〜12いずれか一項に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムは、前記偏光分離膜を介して前記第4の界面及び前記第5の界面が密着して一体に構成されている請求項7〜13いずれか一項に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムは、前記第4の界面及び前記第5の界面が空気間隔を空けて分離して配置され、
前記偏光分離膜は、前記第4の界面または前記第5の界面のいずれか一方に形成される請求項7〜13いずれか一項に記載の偏光ビームスプリッタ。 - 前記第3の界面は、正の屈折力を有する屈折面である請求項4〜15いずれか一項に記載の偏光ビームスプリッタ。
- 光源と、
前記光源からの光が前記第1の界面から入射するように配置された請求項4〜16いずれか一項に記載の偏光ビームスプリッタと、
前記偏光ビームスプリッタの前記第2の界面と対向し、前記第2の界面を透過した光が入射し、反射した光が前記第2の界面に入射するように配置されたライトバルブと、
前記偏光ビームスプリッタの前記第3の界面と対向し、前記第3の界面を透過した光を拡大投影する投影レンズ群と、を有するプロジェクタ。 - 前記光源と前記偏光ビームスプリッタの前記第1の界面との間の光路上に、オプティカルインテグレータをさらに有する請求項17に記載のプロジェクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008174065A JP2010014915A (ja) | 2008-07-03 | 2008-07-03 | 偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008174065A JP2010014915A (ja) | 2008-07-03 | 2008-07-03 | 偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタ |
Publications (1)
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JP2010014915A true JP2010014915A (ja) | 2010-01-21 |
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ID=41701088
Family Applications (1)
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JP2008174065A Pending JP2010014915A (ja) | 2008-07-03 | 2008-07-03 | 偏光ビームスプリッタ及びプロジェクタ |
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JP (1) | JP2010014915A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113419398A (zh) * | 2014-12-31 | 2021-09-21 | 3M创新有限公司 | 紧凑型投影系统和相关部件 |
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2008
- 2008-07-03 JP JP2008174065A patent/JP2010014915A/ja active Pending
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CN113419398A (zh) * | 2014-12-31 | 2021-09-21 | 3M创新有限公司 | 紧凑型投影系统和相关部件 |
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