JPH0943562A - 投影型カラー液晶表示装置 - Google Patents

投影型カラー液晶表示装置

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JPH0943562A
JPH0943562A JP7195608A JP19560895A JPH0943562A JP H0943562 A JPH0943562 A JP H0943562A JP 7195608 A JP7195608 A JP 7195608A JP 19560895 A JP19560895 A JP 19560895A JP H0943562 A JPH0943562 A JP H0943562A
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crystal display
light
rod
light flux
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JP7195608A
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Yasuhiro Furusawa
康弘 古澤
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影型カラー液晶表示装置100において、
白色光源1と楕円反射鏡2によって集光される光束の取
り込み量を、縦長画素の対応させて増大する。 【解決手段】 白色光源1を楕円反射鏡2で集光し、そ
の光束をダブルテーパーロッド4で取り込み、その出射
面像を液晶表示素子9へ拡大結像させるとともに、該白
色光源1からの白色光を3枚のダイクロイックミラー
7、8、9で分光し、マイクロレンズ10により各画素
へ収束させ、これによって得られる画像を、拡大投影す
る投影型カラー液晶表示装置において、上記ダブルテー
パーロッド4を、水平方向と垂直方向で逆向きのテーパ
ー角を有する構造とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投影型カラー液晶表
示装置に関し、特にモザイクあるいはストライプ状のカ
ラーフィルタを用いないで一枚の液晶表示素子により、
カラー表示を行う単板式のものに関する。この単板式の
投影型カラー液晶表示装置は、特にコンパクトな投影型
カラー液晶テレビジョンシステムや情報表示システムに
適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の液晶表示装置について説
明する。図17は従来の投影型カラー液晶表示装置の構
成図、図19は該液晶表示装置における液晶表示素子
(液晶表示パネル)の側断面図、図20は該液晶表示装
置における要求平行度の維持原理の説明図、図21
(a)はアスペクト比4:3の液晶表示素子の画素開口
部形状を示す図、図21(b)はアスペクト比16:9
の液晶表示素子の画素開口部形状を示す図である。
【0003】図17において、200は従来の投影型カ
ラー液晶表示装置で、これは、白色光を発生する白色光
源1と、この白色光源からの白色光束を集光する楕円反
射鏡2と、この集光される光束の平行度を制限する光束
制限手段13と、該楕円反射鏡2と光束制限手段13と
の間に設けられ、該白色光束に含まれる熱線及び紫外線
を除去するUV,IRカットフィルタ3とを有してい
る。
【0004】上記光束制限手段13の出射面側には、そ
の出射端面像を液晶表示素子9に拡大結像させるレンズ
群5が設けられ、さらに該レンズ群5と液晶表示素子9
との間には、白色光束を互いに異なる波長域を有する複
数の光束に分割する光束分割手段として、赤,緑,青
(以降単にR,G,Bとする)反射ダイクロイックミラ
ー6,7,8が設けられている。
【0005】また、上記液晶表示素子9は、その光源側
に設けられた、上記複数の光束を各波長域に対応する液
晶表示素子の画素開口部に収束させるマイクロレンズア
レイ10を有しており、該液晶表示素子9の光出射側に
は、液晶表示素子により変調された複数の光束をスクリ
ーン等の被投影部材12上に投影する投影手段(投影レ
ンズ)11が設けられている。
【0006】ここで上記マイクロレンズアレイ10は、
個々のマイクロレンズ10aを、図19に示すように液
晶表示素子の1組のR,G,B画素9bR,9bG,9
bBに、1つのレンズ10aが対応するよう並べてなる
もので、それぞれ異なった角度で入射するR,G,B光
を、対応するR,G,B画素に集光するようになってい
る。なお、図19中、9aは対向ガラス、9bは液晶層
である。また、符号9gは上記3つの画素9bR,9b
G,9bBの各々に対応するもので、説明の都合上、該
画素9bR,9bG,9bBを区別しない場合に用い
る。
【0007】このような構成の従来の液晶表示装置20
0では、楕円反射鏡2の第1焦点近傍に配置された白色
光源1の光束を楕円反射鏡2で反射し、UV,IRカッ
トフィルタ3で熱線及び紫外線を除去し、該フィルタ3
の透過光束を、第2焦点近傍に配置された光束制限手段
13に集光する。この光束制限手段13の出射面側に
は、レンズ群5が配置されており、該光束制限手段13
からの出射光は、該レンズ群5により集光されて液晶表
示素子9に結像される。
【0008】ここで、液晶表示素子に入射する光束の入
射角θinは、図20に示すようにθin=α/Mとなる。
αは光束制限手段13から出射する光束の出射角で、M
は光束制限手段13の開口13aに対応する出射面像を
液晶表示素子面15に結像する際の拡大倍率である。な
お、9cは、該液晶表示素子9の画像表示範囲である。
【0009】そして、光束制限手段13から出射した光
束は、光軸に対しその仰角が互いに異なるよう配置され
た光束分割手段としての、R,G,B反射ダイクロイッ
クミラー6,7,8により、それぞれ光軸に対する傾き
及び波長域の異なる3つの光束に分光される。分光され
たR,G,B光は、液晶表示素子9のマイクロレンズア
レイ10に入射する。
【0010】このマイクロレンズアレイ10では、それ
ぞれ異なった角度で入射するR,G,B光が、対応する
R,G,B画素に集光される。
【0011】従って、R,G,B光は、液晶表示素子9
によりR,G,B各原色の映像信号に対応した光学像に
強度変調されて、投影レンズ11によりスクリーン12
に投影され、該スクリーン12上にカラー画像が形成さ
れる。
【0012】ところで、この種の投影型カラー液晶表示
装置においては、液晶表示素子9への光の入射角θinが
重要となる。なぜならば、上記のようにマイクロレンズ
アレイ10によって、各色の画素に対応する色の光束を
収束させるには、液晶表示素子面に対して決められた角
度で光束を入射させる必要がある。さもなければ、光束
は画素間に照射されるか、最悪の場合は隣接する画素内
に入射してしまい、色純度の大幅な低下を招来するから
である。
【0013】そこで、要求される光束の入射角度(以
下、平行度ともいう。)θinは、図22(a)に示すよ
うに画素の大きさによって決定される。すなわち、入射
角度θinは、θin=tan-1(gh/gd)となる。ここ
で、gdはマイクロレンズ10aから画素までの距離、
gh,gvはそれぞれ画素の水平方向,垂直方向の寸法
である。図22(a)では1つの画素について示してい
るが、他の隣接する画素についても同様である。従っ
て、この入射角度θinなる角度を越えて光束を入射させ
てはならず、必然的に光速制限手段13を設けなければ
ならない。
【0014】そこで、従来方式では、この入射角度θin
を作り出すために光束制限手段13としてアパーチャを
用い、前記した拡大倍率Mとの間で成立する、アパーチ
ャ出射角αで示すとα=M・θin以上となる光束を液晶
表示素子9に入射させないようにしている。
【0015】該出射角αの制限は、図22(b)に示す
ように、楕円反射鏡2の端面及びアパーチャ13間の距
離lと楕円反射鏡2の開口径φを、α=tan-1(φ/2
l)に基づいて設定することにより行うことができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】図23に示す液晶表示
素子9に対する入射光束の要求平行度θin,液晶表示素
子9における光束照射面9c(h2×v2)を具体的な値
に設定した場合について以下に説明する。
【0017】例えば、画素の大きさ、つまりgh1(水
平方向の寸法),gv1(垂直方向の寸法)より、要求
平行度がθin=±5°となるとき、光束照射面9cの大
きさをh2×v2=70×50mm(アスペクト比4:3
の3インチ液晶パネル程度に必要な照射面)、拡大倍率
をM=8倍とすれば、画素9gに対するマイクロレンズ
スポット17、アパーチャ13の開口の大きさ、アパー
チャ入射角(出射角)と楕円反射鏡との関係、及び楕円
反射鏡の光束取り込み部分は、図24のA欄に示すよう
になる。なお、楕円反射鏡端面とアパーチャ間の距離は
40mm,楕円反射鏡によって生じる集光スポット16
はアパーチャ内にほとんど取り込めるとする。
【0018】図24のA欄に示すように、水平方向、垂
直方向ともに要求平行度θinが概略同じであれば、楕円
反射鏡の光束取込み部分を効率よく使用できるが、そう
でない場合は問題が生じる。
【0019】ところで、最近の映像表示装置において
は、高精細化、画面のワイド化(アスペクト比16:
9)が要求されており、このような要求は液晶表示装置
に対しても当然のこと例外ではない。特に投影型液晶表
示装置においては、機器のコンパクト化、画素の高密度
化が重要である。
【0020】このような背景において前記方式の単板式
投影型液晶表示装置では、要求平行度θinがより小さく
なることに対する対処、また、水平解像度向上による水
平方向画素数の増大に伴う縦長の画素に対する対処をし
なければならない。
【0021】例えば、前記の要求平行度θin=±5°が
水平方向と垂直方向とで異なるものとなった場合、つま
り水平方向要求平行度θinh=±4°,垂直方向要求平
行度θinv=±5°となった場合について同様に考える
と、図24のB欄に示すように当然のことながら、水平
方向と垂直方向とでは、画素における楕円反射鏡の光束
取込み部分が異なることになり、水平方向では垂直方向
に比べて小さくなる。つまり図中の斜線部が使用できな
くなる。楕円反射鏡の光取込み部分の欠如は、そのまま
アパーチャ入射光束の断面積の低下に相当する現象を招
来するので、光利用効率が低下することになる。なお、
図24中の具体的な寸法値の単位はmmである。
【0022】これを解決する手法として以下のような報
告がなされている。すなわち、この手法は、光束制限手
段であるガラスロッドを、図25(a)に示すように入
射面と出射面が同一となる形状にはせず、テーパー状に
するというものである。
【0023】図18は、光束制限手段としてガラスロッ
ド14を用いた液晶表示装置201を示しており、図1
7と同一符号は同一のものを示している。
【0024】ここでは、具体的には、図25(a)に示
すように、入射面18の水平方向の寸法は出射面19の
水平方向の寸法よりも小さく(テーパー角βが生じてい
る)、垂直方向の寸法については、図25(b)に示す
ように入射面18と出射面19とで同じにしたガラスロ
ッド(以下テーパーロッドという。)14を使用してい
る。
【0025】これによると、出射面の水平方向長Aph
1と入射面の水平方向長さAph2により、入射面から出
射面へ直接出射する光束の最大出射角がα1となるよう
にテーパーロッド長Llを決定している。
【0026】一方、テーパーロッド長Llが決まれば、
テーパー角βは β=tan-1{(Aph1−Aph2)/(2・Ll)} となる。βが決まればテーパー面Teで反射する光束
は、ガラス内部の角度において2・β分だけ平行度が向
上することになる。言い換えれば、2・β分だけ要求平
行度α1より大きい角度α2で、光束を入射することが
できることになる。すなわち、 α2=sin-1{ng・sin(gα1+2・β)} なる角度が水平方向の要求平行度に対する最大入射角と
なる。ここでngはガラスの屈折率、gα1はα1に対す
る屈折角(sin-1{sin(α1)/ng})である。 こ
こで前記の例のように、水平方向の要求平行度θinh=
±4°,垂直方向の要求平行度θinv=±5°,拡大倍
率M=8倍の場合について考えると、上記テーパロッド
の具体的寸法は、図26(a)〜図26(d)に示すよ
うになる。
【0027】すなわち、テーパーロッド入射面水平方向
長Aph2=6.25mm,出射面水平方向長Aph2
8.25mmとしたとき、水平方向最大入射角α1は3
2°であるため、テーパーロッド長Llは、ガラス屈折
率ng=1.52とすれば、 Ll=tan(θg)・{(8.25+6.25)/2} =19.49mm θg=sin-1{sin(32)/1.52) =20.40° となる。よってテーパー角βは、 β=tan-1{(8.25−6.25)/(2・19.49)} =2.94° となる。よって拡張入射角α2は、 α2=sin-1{1.52・sin(20.40+2・2.94)} =42.3° となる。従って、水平方向の楕円反射鏡の取込み部分を
大きくすることができ、縦長画素であっても光利用効率
の低下を招来することなく、必要平行度を維持すること
ができる。
【0028】しかしながら、前記の例のように楕円反射
鏡による集光スポット径が、考えるテーパーロッド入射
面よりも十分小さいときは、上記手法で十分であるが、
そうでない場合は水平方向にテーパー角をつけても、光
利用効率の向上があまり見込めない場合が発生する。
【0029】すなわち、図27(a)、(b)に示すよ
うにロッド入射面が楕円集光スポット16よりも大きく
なる場合、光利用効率の向上があまり見込めない。な
お、前記の例のように楕円集光スポットがロッド入射面
より小さい場合よりも、大きくなる場合の方がより現実
的である。このことは本発明の実施の形態において説明
する。
【0030】このような状態からさらに画素が垂直方向
にのみ大きくなったとすれば、その対応策として、拡大
倍率を小さくしてロッド入射面を大きくするか、拡大倍
率をはそのままにして垂直方向の楕円取り込み角のみ大
きくするかのどちらかである。
【0031】前者の場合、図27(a)のように、垂直
方向の要求平行度が緩くなることから、倍率を下げるこ
とによってテーパーロッド入射面18を大きくすること
ができる。これにより、元来取り込めなかったスポット
内の光束が取り込めることになる。
【0032】一方、テーパーロッド入射面の水平方向の
寸法も大きくなるが、要求平行度は変化しないため倍率
を下げた分、許容されるロッド最大出射角は小さくな
る。そうすると元来のテーパー角では、その最大出射角
が実現できなくなる。従って、より大きなテーパーをつ
けなければならず、結局テーパーロッド入射面の水平方
向の寸法は小さくなる。必要なテーパー角によっては、
元来のものよりも小さくなる可能性もある。
【0033】後者の場合、図27(c)のように垂直方
向のみ楕円取り込み部分を、直径φaのものから直径φ
bのものへ大きくできるが、水平方向はそのままである
ので取り込み部分のカットラインLsは変化せず、従っ
て、実際の光束取り込み光量は、直径φaのものから直
径φbのものに取り込み部分を大きくしたことによって
得られる光束の内、面積比S1/S2の分しかないことに
なる。
【0034】以上のように、従来方式及びその改善策で
あるテーパーロッド方式は、縦長画素になって垂直方向
の平行度があまくなっても、光利用効率の向上は困難で
ある。
【0035】本発明は、上記した従来の問題点に鑑みな
されたものであって、画素の形状にとらわれず光利用効
率の向上を実現し、高輝度のフルカラー画像を実現する
投影型カラー液晶表示装置を提供することを目的として
いる。
【0036】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る投影型カラー液晶表示装置は、白色光を発生する白
色光源と、該発生された白色光を集光する集光手段と、
該集光される白色光束の平行度を調整する光束調整手段
と、該光束調整手段の出射面像が液晶表示素子の表示面
上に拡大結像するよう、該光束調整手段からの白色光束
を処理する結像処理手段と、該液晶表示素子の表示面上
に入射する白色光束を、互いに異なる波長域を有する複
数の光束に分割する光束分割手段と、該液晶表示素子の
光源側に設けられ、該複数の光束を各波長域に対応する
液晶表示素子の画素開口部に収束させるマイクロレンズ
アレイと、該液晶表示素子により変調された複数の光束
を被投影部材上に投影する投影手段とを備えている。そ
して、上記光束調整手段は、少なくとも、該白色光束の
光軸に垂直な第1の方向では、該白色光束がより集光角
あるいは発散角が大きいものとなり、該白色光束の光軸
に垂直な第2の方向では、該白色光束がより平行光束に
近いものとなるテーパ構造を有している。そのことによ
り上記目的が達成される。
【0037】この発明(請求項2)は、請求項1記載の
投影型カラー液晶表示装置において、前記光束調整手段
を、角柱形状を有する光学部材から構成し、該光学部材
の光入射側端面及び光出射端面を、水平方向の寸法が入
射側の方では出射側より小さく、垂直方向の寸法が入射
側で出射側より大きい形状、あるいは水平方向の寸法が
入射側の方では出射側より大きく、かつ垂直方向の寸法
が入射側で出射側より小さい形状としたものである。
【0038】この発明(請求項3)は、請求項1記載の
投影型カラー液晶表示装置において、前記光束調整手段
を、ガラスまたは樹脂などの透明導光材料をロッド状に
形成して構成したものである。
【0039】この発明(請求項4)は、請求項1記載の
投影型カラー液晶表示装置において、上記光束調整手段
を、該光学部材の内面が反射鏡となっている中空構造の
部材から構成したものである。
【0040】以下作用について説明する。
【0041】この発明においては、白色光を発生する白
色光源と、該発生された白色光を集光する集光手段と、
該集光される白色光束の平行度を調整する光束調整手段
と、該光束調整手段の出射面像が液晶表示素子の表示面
上に拡大結像するよう、該光束調整手段からの白色光束
を処理する結像処理手段とを備え、該光束調整手段を、
少なくとも、該白色光束の光軸に垂直な第1の方向で
は、該白色光束がその集光角あるいは発散角がより広い
ものとなり、該白色光束の光軸に垂直な第2の方向で
は、該白色光束がより平行光束に近いものとなるテーパ
構造を有する構成としたから、例えば、縦長の画素を有
する液晶表示素子に対しては、白色光束の集光角あるい
は発散角が、その平行度に余裕のある垂直方向では広が
り、その平行度に余裕のない水平方向では狭まるテーパ
構造とすることができる。これにより該テーパ構造の光
入射端面の垂直方向の寸法が光出射端面のものに比べて
大きくし、しかも水平方向に対しては、白色光束の平行
度をより高く維持でき、楕円集光スポットの縦長画素へ
の取り込み量を効果的に増大することができる。
【0042】また、上記光束調整手段を、ガラス等をロ
ッド状に形成して構成することにより、光束調整手段で
の光源光の減衰を低減することができる。
【0043】さらに、上記光束調整手段を、光学部材の
内面が反射鏡となっている中空構造の部材から構成する
ことにより、ガラスロッドに比べて製造コストの低減を
図ることができる。
【0044】
【発明の実施の形態】まず、本発明の基本原理について
説明する。
【0045】本発明の投影型カラー液晶表示装置におい
ては、光束制限手段は、白色光束の光軸を含む、少なく
とも2つの平面におけるテーパー角を有している。例え
ば、上記光束制限手段は、角柱形状をなし、入射側水平
方向の長さは出射側よりも短く、入射側垂直方向の長さ
は出射側よりも長い、傾斜方向が逆方向のテーパー構造
を有するロッド状部材(以降、ダブルテーパーロッドと
いう。)からなる。
【0046】このような構成のダブルテーパーロッド
は、例えば、ガラスで構成することができる。ここでガ
ラスは高耐熱、高透過率のものが好ましく、例えば石英
やBK7などを用いることができる。このBK7は、数
多くある光学ガラスの中の一種であり、可視光領域にわ
たって高透過率を有する光学ガラスである。これは、ガ
ラスレンズ等でよく使用されているものである。また、
光学ガラスは波長スペクトル特性の違いによってグレー
ド分けされており、BK7、石英はそれぞれグレード分
けされた光学ガラスのうちの1つである。ちなみに、石
英は、BK7の場合よりもさらに紫外領域にも高透過率
を有するというものである。
【0047】図2は、ダブルテーパーロッドの原理説明
図であり、図2(a)はダブルテーパーロッドの水平方
向の断面図、図2(b)はその垂直方向の断面図、図2
(c)はその入射面20を示す図、図2(d)はその出
射面21を示す図、図2(e)はその斜視図である。
【0048】上記ダブルテーパーロッド4は、その出射
面21のサイズはAph1×Apv2であり、この出射面
21は、この面に形成された像が、従来のテーパロッド
と同じように、後段の液晶表示素子面へ結像される面で
ある。また、上記ロッド4の入射面20のサイズは、A
ph2×Apv2であり、入射面20の四隅の角は、水平
テーパー角β、垂直テーパー角γなる角度でもって、出
射面21の四隅とつながっている。ここでは、Aph2
<Aph1,Apv2>Apv1の関係が満たされてい
る。つまり、テーパー角β、γは互いに逆方向のテーパ
ー角となっている。
【0049】また、テーパー角β、γ及びテーパーロッ
ド長Llは以下のように決定する。但し、水平方向テー
パー角βとテーパーロッド長Llは、従来のテーパーロ
ッド方式と、同様の考えで設定しているため、説明は省
略する。そこで、垂直方向テーパー角γについて、図3
を用いて説明する。
【0050】図3(a)はダブルテーパーロッドの垂直
方向角度制限を示す原理図、図3(b)はその要部Pの
拡大図である。
【0051】図3によれば、従来のテーパーロッド方式
では、垂直方向においてテーパーがついていないため、
α1なる角度で入射した光束はそのままの角度で出射す
る(点線部参照)。
【0052】これに対し本発明のダブルテーパーロッド
方式のように、垂直方向にもテーパー角γをつけた場
合、入射面の垂直方向のサイズは、Vp=Ll・tan
(γ)だけ大きくなる。但し、このとき水平方向とは、
逆にテーパー角がついているため、出射側垂直方向の平
行度は悪くなる。ここで、入射角α1、出射角α2、垂
直テーパー角γ、および入射側垂直方向伸長部Vpの関
係式を以下に示す。この関係式では、ngはガラス屈折
率、θg1 は屈折角である。
【0053】θg1 =sin-1{sin(α1)} γ=0.5・sin-1{sin(α2/ng)−θg1} 例えば、入射角α1=20°、出射角α2=24°、ロ
ッド長Ll=30mm、ガラス屈折率ng=1.52と
したとき、垂直テーパー角γ及び垂直方向伸長部Vp
は、それぞれ γ=1.26° Vp=0.66mm となる。よって垂直方向長Apv2は Apv2=Apv1+2・Vp となり、2・Vpだけ伸長できることになる。
【0054】このように本発明のダブルテーパーロッド
方式は、垂直方向平行度を低下させる代わりに入射面を
大きくして、より多くの光束を取り込み、結果的に入射
光束の増加による光利用効率の向上を実現するものであ
る。
【0055】また、このような構成のダブルテーパーロ
ッドは、例えば、内面が反射ミラーとなっている中空部
材で構成することもできる。上記反射ミラーは高反射率
を有する金属(例えばアルミ、銀など)を基板に蒸着し
たものを貼り合わせて形成したり、金属自体を折り曲げ
て加工するなどして形成することができる。なお、この
ような中空構造のダブルテーパーロッドについても、そ
の原理は前記のガラスロッドにおける反射、屈折より求
めた関係式が、空気中での光導波の現象に対応するもの
に置換されるだけで、その原理の基本概念は同一であ
る。
【0056】次に本発明の実施の形態について説明す
る。
【0057】(実施の形態1)図1は本発明の実施の形
態1による投影型カラー液晶表示装置を示しており、図
において、100は本実施の形態の投影型カラー液晶表
示装置であり、この液晶表示装置100は、光束制限手
段として、ガラスからなるダブルテーパーロッド4を用
いている。なお、図17と同一符号は、従来の投影型カ
ラー液晶表示装置と同一のものを示している。
【0058】次に動作について説明する。
【0059】なお、白色光源1から出射された白色光
が、楕円反射板2、UV,RFカットフィルタ3、ダブ
ルテーパーロッド4、結合レンズ群5、ダイクロイック
ミラー6,7,8を介して、液晶表示素子9に到り、こ
こで変調された光が投影レンズ11を介してスクリーン
12上に投影される基本動作は、従来のものと同一であ
るので、その詳細な説明は省略する。
【0060】以下には、光束調整手段としてのダブルテ
ーパーロッド4による作用効果について、従来のテーパ
ロッドと対比させて説明する。
【0061】上記光束制限手段として、ダブルテーパー
ロッド4を用いた光学系において、例えば、図4(b)
に示すように液晶表示素子への入射角(以降パネル入射
角という。)θin=±2.6°であり、すなわち、マイ
クロレンズ10aによって±2.6°相当のマイクロレ
ンズスポット17が画素9g上に形成されるとする。こ
のとき、楕円反射鏡2の端面E1と、その第1焦点F1
を結ぶ直線が、光軸21となす角Lθ(以降、光源取り
込み角という。)(図4(a)参照)に対して、必要な
拡大倍率Mを算出した結果を図5に示す。
【0062】なお、パラメータとして楕円反射鏡の倍率
(第2焦点距離f2/第1焦点距離f1)(以下、楕円倍
率ともいう。)を3、5、7とし、第1焦点距離f1
22mmとする。
【0063】図5より以下のことがわかる。光源取り込
み角Lθを大きくしようとすると、拡大倍率Mは大きく
なり、すなわちアパーチャが小さくなる。一方、光源取
り込み角Lθを小さくすると、拡大倍率も小さくなり、
すなわちアパーチャが大きくなる。また、楕円倍率が小
さいほど拡大倍率を大きくしなければならない。このこ
とから、アパーチャ入射光束を増やそうとするとアパー
チャは小さくなるので、その入射光束を取り込める可能
性は低くなるというトレードオフの関係になる。
【0064】一方、光源1は、図6に示すように線状光
源であるから、第2焦点F2上に集光スポット16が存
在し、そのスポット径Ds及びスポット光束分布は、光
源1のアーク長AL(電極1a間の距離)、アーク径A
wおよびアーク内強度分布に依存する。
【0065】そこで、現在、投影型カラ一液晶表示装置
の光源として使用されているメタルハライドランプを想
定した光線追跡シミュレーションを行った。
【0066】なお、このシミュレーションは、図7
(a)に示す光源でのアーク強度分布、アーク長、アー
ク径、図7(b)の光源配光分布の光源特性を利用し、
光線を、光源1つにつき1度から360度内を1度間隔
で光を放射するものとした場合の、第2焦点面での光束
及びその分布を算出するものである。ここでは、楕円倍
率3、5、7をパラメータとしている。
【0067】また、液晶表示素子への照射面を、90×
56mm(このサイズは、アスペクト比16:9の4イ
ンチ程度の液晶パネルを照射するのに必要な大きさであ
る。)としたときに設定されるアパーチャの大きさよ
り、そのアパーチャ内への入射光束も算出した。
【0068】これは図7(c)に示すように、楕円反射
鏡集光スポット16の強度分布22を同心円で等分割
し、各領域内の光束のうちアパーチャが取り込む光束を
積分したものである。
【0069】以上より、光源取り込み角Lθに対する、
楕円集光スポット径Ds、スポット光束Slm,アパー
チャ入射光束(テーパロッド出射端面での光束)Alm
の特性を図8に示す。
【0070】図8によれば、前記したように楕円集光ス
ポットSlmは、光源取り込み角Lθを大きくすること
によって増加するが、アパーチャが小さくなるためその
ほとんどを取り込むことができず、結局アパーチャ入射
光束Almは小さくなる。
【0071】逆に、光源取り込み角Lθを小さくすれば
楕円集光スポットSlmは減少するが、アパーチャが大
きくなるためそのほとんどを取り込める。このことは楕
円倍率を変えても同じである。
【0072】そこで、図9に、楕円倍率5のときの光源
取り込み角Lθがそれぞれ70°、90°、110°、
130°での必要なアパーチャサイズH(水平)×V
(垂直)及び楕円集光スポット16のスポット径Ds=
10.5の関係図(実線がアパーチャサイズ)を示す。
ここで、13はアパーチャ面(テーパロッド出射面)、
18は後述するテーパロッド入射面である。
【0073】ところで、以上のことはパネル入射角θin
=±2.6°の場合であるので、ここで縦長画素になっ
た場合を考える。
【0074】この場合、水平方向パネル入射角をθinh
=±2.0°、垂直方向パネル入射角をθinv=±2.
6°とする。すると垂直方向は±2.6°のままである
が、水平方向は±2.0°であるので、水平方向は楕円
取り込み部分を小さくしてアパーチャ入射角αを小さく
するか、テーパーロッド方式のようにロッド入射面を小
さくするかのどちらかである。
【0075】そこで、後者の場合を考えて、図9の各光
源取り込み角Lθにしたときのアパーチャ入射角αから
必要な水平方向テーパー角を算出し、これによって得ら
れるテーパーロッド入射面サイズより、前記図7(c)
と同様にテーパーロッド入射光束Tlmを算出したもの
を図8に示す。
【0076】また、テーパーロッド入射面18と集光ス
ポット16の関係図を図9に示す。ここでは、破線がテ
ーパーロッド入射面18で、実線はアパーチャ面13、
すなわちテーパーロッド出射面である。
【0077】図8によれば、スポット光束Slmに比べ
て、テーパーロッド入射光束Tlmはほとんど変化しな
いことから、光源取り込み角Lθを大きくするほど、テ
ーパーロッドの効果が減少することを意味する。すなわ
ち、取り込み角度が増えても水平方向テーパー角の操作
だけでは入射光束の向上,つまり光密度の増大が極めて
困難であることを意味する。この原因が入射面の水平方
向のサイズが小さくなってしまうことにあるのは明白で
ある。
【0078】次に、画素が更に縦長の画素になった場合
について考える。このとき水平方向パネル入射角をθin
h=±2.0°、垂直方向パネル入射角をθinv=±
3.1°とし、これらと上述した入射角θinh=2.0
°,θinv=2.6°を比較すると、垂直方向について
は要求平行度はあまくなったので、入射光束の向上を見
込めるはずである。
【0079】そこで、光源入射角(光源取り込み角)が
79.8°、98.2°の場合において、テーパーロッ
ド方式と、本発明のダブルテーパーロッド方式とについ
て入射光束の向上率をシミュレーションした。
【0080】以下、このシミュレーションについて詳述
する。
【0081】上記各ロッド方式におけるロッドのテーパ
ー角、ロッド長の決定法を、図10、図11、図12に
示す。なお、図に示したのは光源取り込み角が98.2
°の場合である。また、楕円倍率も前記と同様に5倍と
する。
【0082】すなわち、図10は、水平方向パネル入射
角θinh=±2.0°、垂直方向パネル入射角θinv=
±2.6°、拡大倍率10のときのテーパーロッド方式
での設計パラメータを示す。図11は水平方向パネル入
射角θinh=±2.0°、垂直方面パネル入射角θinv
=±3.1°、拡大倍率8.4のときのテーパーロッド
方式での設計パラメータを示す。また、図12は水平方
面パネル入射角θinh=±2.0°、垂直方向パネル入
射角θinv=±3.1°、拡大倍率10のときのダブル
テーパーロッド方式での設計パラメータを示している。
【0083】図10に示すテーパロッド方式では、楕円
5倍で光源取り込み角が98.2度のとき、第2焦点に
集光する光束の入射角αは±26.0度となる(図10
(a)参照)。これをパネル入射角が±2.6度となる
ようにするには、必然的に拡大倍率を10倍としなけれ
ばならない。拡大倍率が10倍のとき、液晶パネル照射
面のサイズを96×56mmとするなら、アパーチャ
(ロッド出射面)のサイズは9.6×5.6mmとなる
(図10(b),(c)参照)。
【0084】一方、水平方向のパネル入射角は±2.0
度であるから、楕円反射板からの光束入射角は20度で
ないといけないが、実際には±26.0度なので、これ
を±20.0度に変換する水平テーパー角は1.88度
となる。よってテーパーロッド入射面の水平方向長は
7.2mmとなり、結局テーパーロッド入射面のサイズ
は7.2×5.6mmとなる。
【0085】図11に示すテーパロッド方式では、垂直
方面パネル入射角が±3.1度であるから、光束入射角
α=±26.0度を変えなければ、拡大倍率を10倍か
ら8.4倍に下げれる。従ってアパーチャ(ロッド出射
端面)のサイズは、11.4×6.7mmと大きくでき
る(図11(a),(b)参照)。
【0086】しかしパネル入射角の水平方向は±2.0
度であるから、入射角αは±16.8度でないといけな
いが、実際には±26.0度なので、これを±16.8
度に変換する水平テーパー角は2.9度となる。
【0087】よってテーパーロッドの入射面の水平方向
長は6.7mmとなり、結局テーパーロッド入射面のサ
イズは6.7×6.7mmとなる。
【0088】図12に示すダブルテーパーロッドでは、
水平方向では図10と同様に拡大倍率10倍のままであ
るので、入射面水平方向長は7.2mmである。一方垂
直方向では、パネル入射角は±3.1度であるので、ア
パーチャ出射角は±31.0度まで許容できる。従っ
て、±26.0度を±31.0度に変換する垂直テーパ
ー角は1.52度となる。よって、テーパーロッド入射
面の垂直方向長は7.5mmとなり、結局ロッド入射面
のサイズは7.2×7.5mmとなる。また、ロッド出
射面のサイズは、9.6×5.6mmとなる。
【0089】図13は、以上によって設計されたロッド
入射面と、楕円倍率(5倍)によってできる集光スポッ
ト径10.5mmとの関係を示している。図13(a)
〜図13(c)は光取込み角Lθが98.2°の場合で
あって、図10〜図12のロッドに対応するもの、図1
3(d)〜図13(f)は光取込み角Lθが79.8°
の場合であって、図10〜図12のロッドに対応するも
のを示している。
【0090】そこで、前記と同様に光線追跡シミュレー
ションによってロッド入射光束を算出したものを図14
に示す。図14より明らかなように、縦長画素になって
垂直方向の平行度があまくなっても、テーパーロッド方
式だと4%前後のロッド入射光束の向上しか見込めない
が、本発明のダブルテーパーロッド方式だと15%前後
の入射光束の向上が見込める。
【0091】すなわち、縦長画素に対応する場合、テー
パーロッド方式のように水平方向のみで操作するより
は、ダブルテーパーロッド方式のように、垂直方向に逆
のテーパー角をつけて入射面を大きくし、元来取り逃が
していた楕円集光スポット光束を取り込んだ方がロッド
入射光束の向上を実現できることになる。
【0092】図28は、このようなロッド入射光束の向
上の効果を具体的な構造モデルでもって表したものであ
る。なお、ロットサイズは図13に示すものと同じであ
るが、わかりやすくするため楕円集光スポット径は、φ
7.2mmとしている。
【0093】図28(a)は水平方向のパネル入射角2
°、垂直方向のパネル入射角2.6°のマイクロレンン
ズ集光スポット17を画素9gに入射させるためのテー
パーロッド19を示し、図28(d)は、φ7.2mm
の楕円集光スポット16の画素9g上での照射状態を示
している。この場合、図28(a)に示した斜線部が光
源からの光束を取り逃がす部分である。
【0094】また、図28(b)は、上記図28(a)
の状態を基準とし、画素9gが垂直方向のみ3.1°に
拡がった場合に対応した、従来のテーパーロッドの構造
を示し、図28(e)は、このロッドによるφ7.2m
mの楕円集光スポット16の画素9g上での照射状態を
示している。
【0095】さらに、図28(c)は、上記図28
(a)の状態を基準とし、画素9gが垂直方向のみ3.
1°に拡がった場合に対応した、本発明のダブルテーパ
ーロッドの構造を示し、図28(f)は、このロッドに
よるφ7.2mmの楕円集光スポット16の画素9g上
での照射状態を示している。
【0096】これより、明らかにダブルテーパーロッド
の方が楕円集光スポットの取り込み量が多くなることが
わかる。
【0097】参考までに、入射角αを垂直方向のみ±2
6.0度から31.0度に拡大した場合について考える
と、図15に示したように光源取り込み角は98.2度
から108.5度に大きくなる。これによって生じる光
束向上率は、図8より約12%である。但しこれは1
0.5φの集光スポット内の光束向上率であり、実際に
テーパーロッド入射面で取り込めるのは、図27で示し
た理由によりごくわずかである。
【0098】なお、上記実施の形態1では、ダブルテー
パーロッドをガラスロッドにより構成した場合について
示したが、ダブルテーパーロッドとしては、中空部材の
内面に反射ミラーを配置した中空ロッドを用いてもよ
い。この場合、テーパー角の影響がガラスロッドの場合
よりも大きくなる。なぜならば、ガラスロッドの場合
は、入射光のガラス屈折光に対してテーパー角が寄与す
ることとなるが、上記中空ロッドの場合は、入射光にそ
のままテーパー角が寄与するためである。
【0099】従って、中空ロッドでは、ガラスロッドに
比べて、テーパー角、ロッド長が変化する。
【0100】(実施の形態2)図16は、本発明の実施
の形態2として、図12と同じように、水平方向パネル
入射角を±2.0度、垂直方向パネル入射角を±3.1
度としたときの、ダブルテーパー中空ロッドを示す。
【0101】図において、24はこの中空ロッドで、実
施の形態1のガラスロッドとは、そのロッド長さを、水
平方向テーパー角(3°)より得られる値(23.05
mm)に合わせるために、垂直テーパー部24aの前
に、垂直方向で入射光を反射する平板ミラー部24bが
必要となる点のみ異なっている。
【0102】しかしながら、この中空ロッド24におい
ても、水平、垂直方向とも前記ガラスロッドのロッド入
射面のサイズはほとんど変化しないので、前記ガラスロ
ッドのときと同様に入射光束の向上を図ることができ
る。
【0103】但し、ガラス内の全反射現象を利用してい
ないので、使用する反射ミラーの反射率は高いものが必
要となる。そういう意味でガラスロッドタイプに比べて
やや効率がわるくなるが、ガラスロッドタイプよりも安
価に形成しやすいという利点がある。
【0104】なお、ダブルテーパーロッドの形状は、上
記各実施の形態で示したものに限らず、垂直方向に2種
類のテーパ角を有するものでも、入射端面あるいは出射
端面の形状が上記各実施の形態ものと異なるものでもよ
い。
【0105】(実施の形態3)図29(a)は、本発明
の実施の形態3におけるダブルテーパーロッド34を示
す。このダブルテーパーロッド34は、ロッド入射端面
20側の第1の垂直テーパー角を有する第1ロッド部分
34aと、ロッド出射端面21側の第2の垂直テーパー
角を有する第2ロッド部分34bとからなる。該両ロッ
ド部分では、水平テーパ角は等しくなっており、また、
第1の垂直テーパー角は、第2の垂直テーパー角より大
きくなっている。
【0106】このようなダブルテーパーロッド34は、
入射光束を構成する光線の角度分布に偏りがある場合に
用いると有効である。
【0107】(実施の形態4)また、図29(b)は、
本発明の実施の形態4におけるダブルテーパーロッド4
4を示す。このダブルテーパーロッド44は、ロッド入
射面20を縦長の長方形形状とし、ロッド出射面21
を、横長の長方形の4隅を面取りしてなる8角形形状と
したものである。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、水
平方向と垂直方向で許容入射角が異なる縦長画素に対応
できるとともに、光利用効率の向上を図ることができる
ので、高精細な投影型カラー液晶表示装置、あるいは例
えばアスペクト比が16:9のようなワイド画面を有す
る投影型カラー液晶表示装置の高輝度化を実現できると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1による投影型カラー液晶
表示装置の全体構成図である。
【図2】上記投影型カラー液晶表示装置に用いたダブル
テーパーロッドの構成を説明するための図である。
【図3】上記ダブルテーパーロッドによる垂直方向の角
度制限の原理を説明するための図である。
【図4】上記ダブルテーパーロッドを用いた光学系にお
いて、液晶パネル入射角を設定したときの、楕円反射鏡
による集光スポットのシミュレーションモデルを示す図
である。
【図5】楕円倍率をパラメータとする、光源取り込み角
Lθと拡大倍率Mとの関係を示す図である。
【図6】光源のアークの特性および楕円反射鏡に基づく
集光スポットの形態を示した図である。
【図7】光源としてメタルハライドランプを想定した光
線追跡シミュレーションで使用する光源の特性図であ
る。
【図8】該光線追跡シミュレーションで得られた、光源
取り込み角Lθに対する各光束Slm,Alm,Tlm及
びスポット径を示した図である。
【図9】楕円倍率5のときの、スポット径とテーパーロ
ッド入射面及び出射面との関係を示した図である。
【図10】液晶パネルの水平方向入射角を±2度、垂直
方向入射角を±2.6度としたときのテーパーロッドの
設計寸法を示す図である。
【図11】液晶パネルの水平方向入射角を±2度、垂直
方向入射角を±3.1度としたときのテーパーロッドの
設計寸法を示す図である。
【図12】液晶パネルの水平方向入射角を±2度、垂直
方向入射角を±3.1度としたときのダブルテーパーロ
ッドの設計寸法を示す図である。
【図13】楕円倍率5に対するスポット径と、図10、
11、12で示した各ロッドの入射面及び出射面との関
係を、光源取込み角Lθが98.2°である場合と光源
取込み角Lθが79.8°の場合について示した図であ
る。
【図14】光線追跡シミュレーションで得られた、ダブ
ルテーパーロッドとテーパーロッドの入射光束の向上率
を示した図である。
【図15】ロッド入射角と光源取り込み角の関係を示し
た図である。
【図16】本発明の実施の形態2のダブルテーパーロッ
ドの説明図であり、液晶パネルの水平方向入射角を±2
度、垂直方向入射角を±3.1度としたときのダブルテ
ーパ中空ロッドの設計寸法を示している。
【図17】従来の投影型カラー液晶表示装置の全体構成
図である。
【図18】従来のテーパーロッド方式の投影型カラー液
晶表示装置の全体構成図である。
【図19】上記液晶表示装置で用いられる液晶パネルお
よびマイクロレンズアレイの構造を示す断面図である。
【図20】投影型液晶表示装置における投影用光束の要
求平行度を維持するための原理を説明するための図であ
り、液晶パネルへの入射角とアパーチャ拡大倍率の関係
を示している。
【図21】アスペクト比4:3の液晶パネル及び16:
9の液晶パネルを示すとともに、これらの液晶パネルに
おける画素を拡大して示す図である。
【図22】マイクロレンズ集光スポット、及びアパーチ
ャ入射角を示す図である。
【図23】液晶パネルへの光束の入射角±θinととも
に、これに対応するマイクロ集光スポット径を示す図で
ある。
【図24】従来のアパーチャによる楕円集光光束の取込
み部分を示した図である。
【図25】従来のテーパーロッドの構成を示す図であ
る。
【図26】該テーパーロッドの具体的な寸法形状を示す
図である。
【図27】該テーパーロッド方式での、縦長画素に対す
る対応策を説明するための図である。
【図28】光束取り込み部分をテーパーロッドとダブル
テーパーロッドとで比較して示す図である。
【図29】本発明の実施の形態3及び4のダブルテーパ
ーロッドを示す斜視図である。
【符号の説明】
1 白色光源 2 楕円反射鏡 3 UV,IRカットフィルター 4,34,44 ダブルテーパーロッド 5 アパーチャ拡大レンズ 6 ダイクロイックミラーR 7 ダイクロイックミラーG 8 ダイクロイックミラーB 9 液晶表示素子 9a 対向ガラス 9b 液晶層 9g 画素 9bR R画素 9bG G画素 9bB B画素 10 マイクロレンズアレイ 10a マイクロレンズ 11 投影レンズ 12 スクリーン 13 アパーチャ 14 テーパーロッド 15 液晶パネル照射面 16 楕円集光スポット 17 マイクロレンズ集光スポット 18 テーパーロッド入射面 19 テーパーロッド出射面(アパーチャ) 20 ダブルテーパーロッド入射面 21 ダブルテーパーロッド出射面(アパーチャ) 22 楕円集光スポット強度分布 23 光源配光分布 24 中空ロッド 24a 垂直テーパー部 24b 平板ミラー部 34a 第1ロッド部 34b 第2ロッド部 100 ダブルテーパーロッドの投影型カラー液晶表示
装置 200 従来の投影型カラー液晶表示装置 201 テーパーロッドの投影型カラー液晶表示装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 9/31 H04N 9/31 C

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白色光を発生する白色光源と、 該発生された白色光を集光する集光手段と、 該集光される白色光束の平行度を調整する光束調整手段
    と、 該光束調整手段の出射面像が液晶表示素子の表示面上に
    拡大結像するよう、該光束調整手段からの白色光束を処
    理する結像処理手段と、 該液晶表示素子の表示面上に入射する白色光束を、互い
    に異なる波長域を有する複数の光束に分割する光束分割
    手段と、 該液晶表示素子の光源側に設けられ、該複数の光束を各
    波長域に対応する液晶表示素子の画素開口部に収束させ
    るマイクロレンズアレイと、 該液晶表示素子により変調された複数の光束を被投影部
    材上に投影する投影手段とを備え、 該光束調整手段は、少なくとも、該白色光束の光軸に垂
    直な第1の方向では、該白色光束がより集光角あるいは
    発散角が大きいものとなり、該白色光束の光軸に垂直な
    第2の方向では、該白色光束がより平行光束に近いもの
    となるテーパ構造を有するものである投影型カラー液晶
    表示装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投影型カラー液晶表示装
    置において、 前記光束調整手段は、角柱形状を有する光学部材からな
    り、該光学部材の光入射側端面及び光出射端面は、水平
    方向の寸法が入射側の方では出射側より小さく、垂直方
    向の寸法が入射側で出射側より大きい形状、あるいは水
    平方向の寸法が入射側の方では出射側より大きく、かつ
    垂直方向の寸法が入射側で出射側より小さい形状とした
    ものである投影型カラー液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の投影型カラー液晶表示装
    置において、 前記光束調整手段は、ガラスまたは樹脂などの透明導光
    材料をロッド状に形成して構成したものである投影型カ
    ラー液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の投影型カラー液晶表示装
    置において、 前記光束調整手段は、該光学部材の内面が反射鏡となっ
    ている中空構造の部材から構成したものである投影型カ
    ラー液晶表示装置。
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