JP4961159B2 - 増幅回路及びその応用回路 - Google Patents

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Description

この発明は、増幅回路及びその応用装置に関し、特に、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度に増幅する増幅回路及びその応用回路に関する。
従来より、スイッチドキャパシタを使用して離散時間的に入力信号を増幅する増幅回路が知られている。例えば、Design for Reliability of Low-voltage, Switched-capacitor Circuits by Andrew Masami Abo Doctor of Philosophy in Engineering University of California, Berkeley Professor Paul R. Gray, Chairの第13頁(文献1)には、このような増幅回路として、図7に示すような構成のものが開示されている。但し、上記文献1開示のものは入力信号をシングルで増幅させているが、以下の説明では入力信号をディファレンシャルで増幅させるものとして図示説明する。
図7に示す増幅回路300 は、入力端子からの入力信号を差動の離散信号に変換する入力信号生成回路116 と、一端が入力信号生成回路116 の正出力端子に接続されているスイッチ105 及びスイッチ107 と、一端が入力信号生成回路116 の負出力端子に接続されているスイッチ106 及びスイッチ108 と、一端がスイッチ105 の他端と接続され、入力信号生成回路116 からの正出力信号をサンプルする入力容量101 と、一端がスイッチ106 の他端と接続され、入力信号生成回路116 からの負出力信号をサンプルする入力容量102 と、一端がスイッチ107 の他端に、他端が入力容量101 の他端に接続され、入力信号生成回路116 からの正出力信号をサンプルすると共に入力容量101 との間で電荷再分配を行う帰還容量103 と、一端がスイッチ108 の他端に、他端が入力容量102 の他端に接続され、入力信号生成回路116 からの負出力信号をサンプルすると共に入力容量102 との間で電荷再分配を行う帰還容量104 と、一端が帰還容量103 の一端に接続されているスイッチ109 と、一端が帰還容量104 の一端に接続されているスイッチ110 と、負入力端子が入力容量101 の他端に接続され、正入力端子が入力容量102 の他端に接続され、正出力端子がスイッチ109 の他端に接続され、負出力端子がスイッチ110 の他端に接続され、出力端子に信号を出力する増幅器111 と、入力容量101 の一端と入力容量102 の一端を接続するスイッチ112 と、増幅器111 の入力端子間を接続するスイッチ113 と、増幅器111 の出力端子間を接続するスイッチ114 とからなるスイッチドキャパシタ型増幅器115 と、入力信号生成回路116 及びスイッチドキャパシタ型増幅器115 の動作を制御する制御回路117 とから構成されている。
なお、スイッチ105 ,106 ,107 ,108 ,114 は制御回路117 からの制御信号φ1によりON/OFF制御され、スイッチ113 は制御信号φ1′によりON/OFF制御され、スイッチ109 ,110 ,112 は制御信号φ2によりON/OFF制御されるようになっている。
次に、このように構成された増幅回路300 の動作について説明する。この増幅回路300 は図8のタイミングチャートで示すように、制御回路117 からの制御信号φ1,φ1′,φ2により、期間T1ではスイッチ105 〜スイッチ108 ,スイッチ113 ,スイッチ114 をON、スイッチ109 ,スイッチ110 ,スイッチ112 をOFFし、期間T3ではスイッチ105 〜スイッチ108 ,スイッチ114 をON、スイッチ109 ,スイッチ110 ,スイッチ112 ,スイッチ113 をOFFし、期間T2ではスイッチ109 ,スイッチ110 ,スイッチ112 をON、スイッチ105 〜スイッチ108 ,スイッチ113 ,スイッチ114 をOFFするという動作を繰り返し行うことにより、入力信号生成回路116 からの出力信号を増幅している。
ここで、図9に示すようにスイッチ113 はゲート、ソース、ドレインの3つの端子をもつMOSトランジスタから構成されているため、スイッチ113 がONするT1の期間にスイッチ113 の反転層にチャージされる電荷が、スイッチ113 がOFFするT3の期間に入力容量101 ,入力容量102 及び帰還容量103 ,帰還容量104 へ流入する。
このスイッチ113 によるチャージ注入量の総和をΔQ,入力容量101 ,入力容量102 及び帰還容量103 ,帰還容量104 へのチャージ注入量を、それぞれΔQ1,ΔQ2,ΔQ3,ΔQ4とすると、次式(1)が成り立つ。
ΔQ=ΔQ1+ΔQ2+ΔQ3+ΔQ4 〔C〕 ・・・・・・・・(1)
また、スイッチ105 〜スイッチ108 の閾値電圧をVth、キャリア移動度をμ、ゲート容量をWCox/L、スイッチ105 ,スイッチ107 のON抵抗をRon57、そのゲート−ソース間電圧をVgs57、スイッチ106 ,スイッチ108 のON抵抗をRon68、そのゲート−ソース間電圧をVgs68とすると、次式(2),(3)が成り立つ。
Ron57=1/{μWCox(Vgs57−Vth)/L} 〔Ω〕 ・・・・・・・・(2)
Ron68=1/{μWCox(Vgs68−Vth)/L} 〔Ω〕 ・・・・・・・・(3)
更に、チャージ注入量ΔQ1〜ΔQ4とスイッチのON抵抗Ron57,Ron68の間には、次式(4),(5)が成り立つ。
ΔQ1=ΔQ3∝ΔI・Ron68/{2(Ron57+Ron68)} 〔C〕・・・・(4)
ΔQ2=ΔQ4∝ΔI・Ron57/{2(Ron57+Ron68)} 〔C〕・・・・(5)
ここで、ΔIはチャージ流入に伴う流入電流である。
これにより、入力信号生成回路116 からの出力信号に応じてVgs57とVgs68が変動してしまうため、Ron57とRon68に差異が生じる。その結果、入力容量101 ,入力容量102 及び帰還容量103 ,帰還容量104 の電荷にも差異が生じてしまい、入力信号を高精度に増幅することができない。そこで、上記課題を解決する手段(増幅回路)として、Bootstrap回路が知られている。例えば、IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, VOL. 36, NO.12, DECEMBER 2001 の第1933頁のFig4,5(文献2)には、このようなBootstrap回路が開示されている。
上記文献2に開示の増幅回路は、図10の(A),(B)に示すように、Bootstrap回路によりTHA(track-and-hold amplifier)AMPからの出力信号電圧と電源電圧VDDとの和電圧を生成し、この和電圧を用いてM1〜M16,及び上記文献2の図示のものではシングル回路構成のため省略されているが、ディファレンシャル回路構成ではM1〜M16に対応する図示されていないM1′〜M16′を制御している。これにより、M1〜M16,及びM1′〜M16′のゲート−ソース間電圧を電源電圧VDDに制御できるため、ゲート−ソース間電圧の差異を低減することができる。
Design for Reliability of Low-voltage, Switched-capacitor Circuits by Andrew Masami Abo Doctor of Philosophy in Engineering University of California, Berkeley Professor Paul R. Gray, Chair, p.13 IEEE JOURNAL OF SOLID-STATE CIRCUITS, VOL. 36, NO.12, DECEMBER 2001, p.1933
しかしながら、上記文献2開示のものでは、M1〜M16におけるゲート−ソース間電圧の差異を低減することによる回路規模の増大や消費電力の増加に対しては考慮がなされていない。また、上記文献2開示のものでは、上記和電圧として電源電圧以上の高電圧を生成しているが、半導体プロセスによって耐圧の上限が異なるため、入力信号振幅が制限され所望の特性が得られないこともありうる。
本発明は、従来の増幅回路の上記問題点を解消するためになされたもので、回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度に増幅する増幅回路及びその応用回路を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、第1の入力容量の一端と第1の入力端子とを接続し、前記第1の入力容量の他端と第1の帰還容量の一端とを接続し、前記第1の入力容量の他端と増幅器の負入力端子とを接続し、前記増幅器の正出力端子と第1の出力端子とを接続し、前記第1の帰還容量の他端を前記増幅器の正出力端子と前記第1の出力端子との接続点にのみ接続すると共に、第2の入力容量の一端と第2の入力端子とを接続し、前記第2の入力容量の他端と第2の帰還容量の一端とを接続し、前記第2の入力容量の他端と前記増幅器の正入力端子とを接続し、前記増幅器の負出力端子と第2の出力端子とを接続し、前記第2の帰還容量の他端を前記増幅器の負出力端子と前記第2の出力端子との接続点にのみ接続し、前記第1及び第2の入力容量の一端間を第1のスイッチを介して接続し、前記増幅器の正負入力端子間を第2のスイッチを介して接続し、及び前記増幅器の正負出力端子間を第3のスイッチを介して接続したスイッチドキャパシタ型増幅器を、少なくとも1つ有する増幅ユニットと、外部入力信号を差動の離散信号に変換し、前記増幅ユニットにおける初段のスイッチドキャパシタ型増幅器の前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子に前記差動の前記離散信号の一方の離散信号と他方の離散信号とを各々供給する入力信号生成回路と、前記第1のスイッチと、前記第2及び第3のスイッチとを略排他的に制御する制御回路とを備えて増幅回路を構成するものである。
この請求項1に係る発明の実施例には、実施例1〜5が対応する。そして、このように構成された請求項1に係る増幅回路においては、第1の期間において、第2と第3のスイッチをON、第1のスイッチをOFFすることにより、第1及び第2の入力容量にのみ、第1及び第2の入力端子に入力される信号がサンプルされ、第2の期間において、第2と第3のスイッチをOFF、第1のスイッチをONすることにより、第1及び第2の入力容量にサンプルされた電荷が第1及び第2の帰還容量との間でそれぞれ電荷再分配される。以下、第1の期間、第2の期間が繰り返され、第1及び第2の入力端子に入力される信号が、入力容量と帰還容量との容量比に応じた増幅率で各々増幅される。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る増幅回路において、前記増幅ユニットは、前記スイッチドキャパシタ型増幅器が多段に縦続接続されてなり、前記制御回路は、前段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器に対し、後段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器を逆位相で制御することを特徴とするものである。
この請求項2に係る発明の実施例には、実施例2〜5が対応する。そしてこのように構成された請求項2に係る増幅回路においては、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器に対し、後段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器が逆位相で制御され、増幅回路の増幅度を更に高める。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る増幅回路において、前記第1と第2の入力容量、及び前記第1と第2の帰還容量は、その容量値が可変であることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明の実施例には、実施例3〜5が対応する。そして、このように構成された請求項3に係る増幅回路においては、入力容量及び帰還容量の容量値が可変され、増幅回路の増幅率が任意に設定される。
請求項4に係る発明は、入力アナログ信号を所定のビット数のサブデジタル信号に変換すると共に、前記サブデジタル信号に対応するアナログ信号値を前記入力アナログ信号から減算増幅して次段への入力アナログ信号として出力する減算増幅器が多段に縦続接続されてなり、各段における前記サブデジタル信号が論理処理されて原入力アナログ信号を対応するデジタル信号に変換するパイプライン型AD変換回路であって、請求項1に係る増幅回路を有して且つ、その増幅ユニットが、前記スイッチドキャパシタ型増幅器が多段に縦続接続されてなり、各スイッチドキャパシタ型増幅器に対し、前記第1及び第2の入力端子に入力される、前段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器からの入力アナログ信号の信号値に対応する前記サブデジタル信号を出力するサブA/D変換器と、前記サブデジタル信号に応じた第1のリファレンス電圧を出力する第1のリファレンス電圧源と、その一端が第4のスイッチを介して前記第1のリファレンス電圧源に、その他端が前記第1の帰還容量の一端に接続された第3の入力容量と、前記サブデジタル信号に応じた第2のリファレンス電圧を出力する第2のリファレンス電圧源と、その一端が第5のスイッチを介して前記第2のリファレンス電圧源に、その他端が前記第2の帰還容量の一端に接続された第4の入力容量と、前記第3及び第4の入力容量の一端間を接続する第6のスイッチとを有して前記減算増幅器となし、ここで、前記制御回路は、前記第4及び第5のスイッチを前記第2及び第3のスイッチと、前記第6のスイッチを前記第1のスイッチと、それぞれ同期してその接続を制御するようにしてパイプライン型AD変換回路を構成するものである。
この請求項4に係る発明の実施例には、実施例4及び5が対応する。そして、このように構成された請求項4に係るパイプライン型AD変換回路においては、請求項1に係る増幅回路の特性を有するパイプライン型AD変換回路が実現され、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度で増幅する。
請求項5に係る発明は、請求項4に係るパイプライン型AD変換回路において、前記制御回路は、前段の前記減算増幅器に対し、後段の前記減算増幅器を逆位相で制御することを特徴とするものである。
この請求項5に係る発明の実施例には、実施例4及び5が対応する。そして、このように構成されたパイプライン型AD変換回路においては、前段の減算増幅器に対し、後段の減算増幅器を逆位相で制御され、前段におけるスイッチドキャパシタ型増幅器の出力端子間を接続する第3のスイッチと後段における入力容量の一端間を接続する第1のスイッチが共用される。
請求項6に係る発明は、請求項4又は5に係るパイプライン型AD変換回路において、前記第1と第2の入力容量、及び前記第1と第2の帰還容量は、その容量値が可変であることを特徴とするものである。
この請求項6に係る発明の実施例には、実施例4及び5が対応する。そしてこのように構成されたパイプライン型AD変換回路においては、入力容量及び帰還容量の容量値が可変され、各減算増幅器の増幅率が任意に設定される。
請求項7に係る発明は、被写体像を映像信号に変換する固体撮像素子と、前記固体撮像素子からの出力信号のノイズを除去する相関二重サンプリング回路と、該相関二重サンプリング回路からの出力信号を増幅するプログラマブルゲインアンプと、該プログラマブルゲインアンプからの出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有する映像信号処理回路であって、前記相関二重サンプリング回路、前記プログラマブルゲインアンプ、又は前記A/D変換器の少なくとも1つが、請求項1〜3までのいずれか1項に係る増幅回路を含むことを特徴とするものである。
この請求項7に係る発明の実施例には、実施例5が対応する。そして、このように構成された請求項7に係る映像信号処理回路においては、相関二重サンプリング回路、プログラマブルゲインアンプ、又はA/D変換器の少なくとも1つが、請求項1〜4までのいずれか1項に係る増幅回路の特性を有し、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、映像信号を高精度で増幅する。
請求項8に係る発明は、被写体像を映像信号に変換する固体撮像素子と、前記固体撮像素子からの出力信号のノイズを除去する相関二重サンプリング回路と、該相関二重サンプリング回路からの出力信号を増幅するプログラマブルゲインアンプと、該プログラマブルゲインアンプからの出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有する映像信号処理回路であって、前記プログラマブルゲインアンプ又は前記A/D変換器の少なくとも一方が、請求項4〜6までのいずれか1項に係るパイプライン型A/D変換回路を含むことを特徴とするものである。
この請求項8に係る発明の実施例には、実施例5が対応する。そして、このように構成された請求項8に係る映像信号処理回路においては、プログラマブルゲインアンプ又はA/D変換器の少なくとも一方が、請求項5〜7までのいずれか1項に係るパイプライン型A/D変換回路の特性を有し、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、映像信号を高精度で増幅する。
請求項1に係る発明によれば、帰還容量を入力容量として兼用せず、入力容量にサンプルされた信号を電荷再配分するときにのみ用いるように構成しているので、入力端子と入力容量及び帰還容量との間に直列にスイッチを設ける必要がなくなり、したがって、スイッチのON抵抗を考慮する必要がなく、入力信号の変動による入力容量にチャージ注入される電荷量の差異もない。更に、スイッチのON抵抗を一定に制御する回路が不要であるため、回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度に増幅することができる。
また請求項2に係る発明によれば、前段におけるスイッチドキャパシタ増幅器の出力端子間を接続する第3のスイッチと後段における入力容量の一端間を接続する第1のスイッチを共用させられるので、増幅回路の増幅度を更に高めつつも、構成を簡単化することが可能となる。
また請求項3に係る発明によれば、入力容量及び帰還容量の容量値を可変とすることにより、増幅回路の増幅率を任意に設定することができる。
また請求項4に係る発明によれば、請求項1に係る増幅回路の特性を有するパイプライン型AD変換回路が構成されるので、その回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度に増幅することが可能となる。
また請求項5に係る発明によれば、前段におけるスイッチドキャパシタ増幅器の出力端子間を接続する第3のスイッチと後段における入力容量の一端間を接続する第1のスイッチを共用させられるので、構成を簡単化することが可能となる。
また請求項6に係る発明によれば、入力容量及び帰還容量の容量を可変とすることにより、各減算増幅器の増幅率を任意に設定することができる。
また請求項7に係る発明によれば、相関二重サンプリング回路、プログラマブルゲインアンプ、又はA/D変換器の少なくとも1つが、請求項1〜4までのいずれか1項に係る増幅回路の特性を有するため、映像信号処理回路の回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、映像信号を高精度に増幅することができる。
また請求項8に係る発明によれば、プログラマブルゲインアンプ又はA/D変換器の少なくとも一方が、請求項5〜7までのいずれか1項に係るパイプライン型A/D変換回路の特性を有するため、映像信号処理回路の回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、映像信号を高精度に増幅することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
(実施例1)
まず、本発明に係る増幅回路の実施例1について説明する。図1は、実施例1に係る増幅回路の構成を示す回路構成図である。この実施例に係る増幅回路100 は、入力端子からの入力信号を差動の離散信号に変換する入力信号生成回路10と、一端が入力信号生成回路10の正出力端子に接続され、入力信号生成回路10からの正出力信号をサンプルする入力容量1と、一端が入力信号生成回路10の負出力端子に接続され、入力信号生成回路10からの負出力信号をサンプルする入力容量2と、一端が入力容量1の他端に接続され、入力容量1との間で電荷再分配を行う帰還容量3と、一端が入力容量2の他端に接続され、入力容量2との間で電荷再分配を行う帰還容量4と、負入力端子が入力容量1の他端に接続され、正入力端子が入力容量2の他端に接続され、正出力端子が帰還容量3の他端に接続され、負出力端子が帰還容量4の他端に接続され、出力端子に信号を出力する増幅器5と、入力容量1の一端と入力容量2の一端間を接続するスイッチ6と、増幅器5の正負入力端子間を接続するスイッチ7と、増幅器5の正負出力端子間を接続するスイッチ8とからなるスイッチドキャパシタ型増幅器9と、入力信号生成回路10及びスイッチドキャパシタ型増幅器9の動作を制御する制御回路11とから構成されている。そして、スイッチ7,8は制御回路11からの制御信号φ1によりON/OFF制御され、スイッチ6は制御信号φ2によりON/OFF制御されるようになっている。
次に、このように構成されている増幅回路100 の動作について説明する。この増幅回路100 は、図2のタイミングチャートに示すように、制御回路11からの制御信号φ1,φ2により、期間T1ではスイッチ7,スイッチ8をON、スイッチ6をOFFさせ、入力容量1は入力信号生成回路10からの正入力信号をサンプルし、入力容量2は入力信号生成回路10からの負入力信号をサンプルする。次に、期間T2ではスイッチ6をON、スイッチ7,スイッチ8をOFFさせ、入力容量1は帰還容量3との間で電荷再分配を行い、入力容量2は帰還容量4との間で電荷再分配を行う。そして、この期間T1及びT2の動作は繰り返し行われる。
ここで、上記期間T1における入力信号生成回路10からの正出力電圧Vinp ,負出力電圧Vinn ,増幅器5の正入力端子電圧をVos,増幅器5の負入力端子電圧をVos,正出力電圧をVCM,負出力電圧をVCMとし、上記期間T2における入力信号生成回路10からの正出力電圧をVCM,負出力電圧をVCM,増幅器5の正入力端子電圧をVos,増幅器5の負入力端子電圧をVos,正出力電圧をVoutp' ,負出力電圧をVoutn' とし、入力容量1の容量値をC1,入力容量2の容量値をC2,帰還容量3の容量値をC3,帰還容量4の容量値をC4とすると、次式(6),(7)が成り立つ。
C1(Vinp −Vos)+C3(VCM−Vos)
=C1(VCM−Vos)+C3(Voutp' −Vos) ・・・・・・・・・・・(6)
C2(Vinn −Vos)+C4(VCM−Vos)
=C2(VCM−Vos)+C4(Voutn' −Vos) ・・・・・・・・・・・(7)
更に、C1=C2=Cs ,C3=C4=Cf とすると、(6),(7)式より次式(8)を得る。
(Voutp' −Voutn' )=(Cs /Cf )×(Vinp −Vinn ) ・・・・・(8)
したがって、入力容量と帰還容量との比に応じて入力信号生成回路10からの出力信号を増幅する。
このように、実施例1に係る増幅回路100 は、入力信号生成回路10と入力容量1及び入力容量2の間に直列にスイッチを介さないため、スイッチのON抵抗を考慮する必要がなく、入力容量1,入力容量2にチャージ注入される電荷量の差異もない。更に、上記文献2におけるスイッチのON抵抗を一定に制御する回路が不要である。
以上のように、図1に示した実施例1に係る増幅回路100 は、回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度に増幅することができる。
(実施例2)
次に、本発明に係る増幅回路の実施例2について説明する。図3は、実施例2に係る増幅回路の構成を示す回路構成図であり、図1に示した実施例1に係る増幅回路と共通する構成要素には共通の符号を付して示している。この実施例2に係る増幅回路が実施例1に係る増幅回路と異なる点は、スイッチドキャパシタ型増幅器9の後段に、該スイッチドキャパシタ型増幅器9と同じ構成のスイッチドキャパシタ型増幅器29を設けている点である。そして、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9のスイッチ7,8及び後段のスイッチドキャパシタ型増幅器29のスイッチ26は、制御回路11からの制御信号φ1によりON/OFF制御され、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9のスイッチ6及び後段のスイッチドキャパシタ型増幅器29のスイッチ27,28は制御信号φ2によりON/OFF制御されるようになっている。
次に、このように構成された実施例2に係る増幅回路の動作について、実施例1に係る増幅回路の動作との違いを説明する。この実施例2に係る増幅回路100 は、図2のタイミングチャートに示すように、制御回路11からの制御信号φ1,φ2により、期間T1ではスイッチ7,スイッチ8,スイッチ26をON、スイッチ6,スイッチ27,スイッチ28をOFFさせ、入力容量1は入力信号生成回路10からの正入力信号を直列にスイッチを介さずにサンプルし、入力容量2は入力信号生成回路10からの負入力信号を直列にスイッチを介さずにサンプルし、入力容量21は帰還容量23との間で電荷再分配を行い、入力容量22は帰還容量24との間で電荷再分配を行う。
次に、期間T2ではスイッチ7,スイッチ8,スイッチ26をOFF、スイッチ6,スイッチ27,スイッチ28をONさせ、入力容量21はスイッチドキャパシタ型増幅器9からの正入力信号を直列にスイッチを介さずにサンプルし、入力容量22はスイッチドキャパシタ型増幅器9からの負入力信号を直列にスイッチを介さずにサンプルし、入力容量1は帰還容量3との間で電荷再分配を行い、入力容量2は帰還容量4との間で電荷再分配を行う。
そして、この期間T1及びT2の動作は繰り返し行われ、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9は入力信号生成回路10からの出力信号を増幅し、後段のスイッチドキャパシタ型増幅器29は前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9からの出力信号を増幅する。また、後段のスイッチドキャパシタ型増幅器29におけるサンプル動作、ホールド動作は、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9におけるサンプル動作、ホールド動作とは逆相で動作する。
以上のように、実施例2に係る増幅回路では、スイッチドキャパシタ型増幅器を多段に縦続接続しても、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9と後段のスイッチドキャパシタ型増幅器29の入力容量21及び入力容量22の間に直列にスイッチを介さないため、図1に示した実施例1に係る増幅回路と同様な効果が得られるだけではなく、前段のスイッチドキャパシタ型増幅器9の増幅器5の出力端子間を接続するスイッチ8と後段のスイッチドキャパシタ型増幅器29の入力容量21,入力容量22の一端間を接続するスイッチ26を共用できると共に、増幅回路の増幅度を更に高めることができる。なお、上記実施例2においては、2段のスイッチドキャパシタ型増幅器を縦続接続したものを示したが、縦続接続されるスイッチドキャパシタ型増幅器は2段に限らず、同様にして3段以上縦続接続することも可能である。
(実施例3)
次に、本発明に係る増幅回路の実施例3について説明する。図4は、実施例3に係る増幅回路の構成を示す回路構成図であり、図1に示した実施例1に係る増幅回路と共通する構成要素には共通の符号を付して示している。この実施例3に係る増幅回路が実施例1に係る増幅回路と異なる点は、入力容量1を可変入力容量1′とし、入力容量2を可変入力容量2′とし、帰還容量3を可変帰還容量3′とし、帰還容量4を可変帰還容量4′とし、可変入力容量1′,可変入力容量2′及び可変帰還容量3′,可変帰還容量4′の各容量値を制御する制御回路12を設けている点である。
次に、このように構成された実施例3に係る増幅回路の動作について、実施例1に係る増幅回路の動作との違いを説明する。制御回路12は、制御端子13からの制御信号に応じて、可変入力容量1′,可変入力容量2′及び可変帰還容量3′,可変帰還容量4′の各容量値を任意に可変する。
ここで、可変入力容量1′及び可変入力容量2′の容量値をCs",可変帰還容量3′及び可変帰還容量4′の容量値をCf"とし、図2のT2の期間における正出力電圧をVoutp" ,負出力電圧をVoutn" とすると、(8)式より次式(9)を得る。
(Voutp" −Voutn" )=(Cs"/Cf")×(Vinp −Vinn ) ・・・・・(9)
また、可変入力容量1′及び可変入力容量2′と、可変帰還容量3′及び可変帰還容量4′は、どちらか一方だけを可変にしてもよい。
以上のように、実施例3では、スイッチドキャパシタ型増幅器の入力容量及び帰還容量を任意に可変することができるため、前記実施例1に係る増幅回路と同様な効果が得られるだけではなく、増幅回路の増幅率を任意に設定することができる。また、この各容量を可変容量とする構成は、図3に示した実施例2にも適用できる。
(実施例4)
次に、本発明に係るパイプライン型AD変換回路の実施例を実施例4として説明する。図5は、本発明に係るパイプライン型AD変換回路の実施例における減算増幅器の回路構成図であり、図1に示した実施例1に係る増幅回路と共通する構成要素には共通の符号を付して示している。このパイプライン型AD変換回路における減算増幅器が実施例1に係る増幅回路と異なる点は、入力信号生成回路10からのアナログの正負出力信号を比較・判定し所定のビット数のサブデジタル信号に変換するサブA/D変換器33と、サブA/D変換器33の比較・判定結果に応じて複数のリファレンス電圧から1つを選択するサブD/A変換器34,サブD/A変換器35と、一端をサブD/A変換器34の出力に接続するスイッチ36と、一端をサブD/A変換器35の出力に接続するスイッチ37と、一端をスイッチ36の他端に、他端をスイッチ37の他端に接続するスイッチ38と、一端をスイッチ36の他端に、他端を増幅器5の負入力端子に接続する入力容量31と、一端をスイッチ37の他端に、他端を増幅器5の正入力端子に接続する入力容量32を新たに設けている点である。そして、スイッチ7,スイッチ8及びスイッチ38は制御回路11の制御信号φ1によりON/OFF制御され、スイッチ6,スイッチ36及びスイッチ37は制御信号φ2によりON/OFF制御されるようになっている。
次に、このように構成されたパイプライン型AD変換回路における減算増幅器の動作について、実施例1に係る増幅回路の動作との違いを説明する。このパイプライン型AD変換回路における減算増幅器100 は、図2のタイミングチャートに示すように、制御回路11からの制御信号φ1,φ2により、期間T1ではスイッチ7,スイッチ8,スイッチ38をON、スイッチ6,スイッチ36,スイッチ37をOFFさせ、入力容量1は入力信号生成回路10からの正入力信号をサンプルし、入力容量2は入力信号生成回路10からの負入力信号をサンプルし、サブA/D変換器33は入力信号生成回路10からの出力信号を比較・判定し、サブD/A変換器34,サブD/A変換器35へ出力する。
次に、期間T2ではスイッチ7,スイッチ8,スイッチ38をOFF、スイッチ6,スイッチ36,スイッチ37をONさせ、入力容量1は帰還容量3との間で電荷再分配を行い、入力容量2は帰還容量4との間で電荷再分配を行い、サブD/A変換器34,サブD/A変換器35はサブA/D変換器33からの比較・判定信号に応じて複数のリファレンス電圧から1つを選択し、入力容量31はサブD/A変換器34が選択する任意のリファレンス電圧をサンプルすると共に帰還容量3との間で電荷再分配を行い、入力容量32はサブD/A変換器35が選択する任意のリファレンス電圧をサンプルすると共に帰還容量4との間で電荷再分配を行う。そして、この期間T1及びT2の動作は繰り返し行われる。
ここで、入力容量1,入力容量2及び帰還容量3,帰還容量4に関する演算増幅式は既に式(8)で求めているため、入力容量31,入力容量32及び帰還容量3,帰還容量4に関する演算増幅式を求める。上記期間T1におけるサブD/A変換器34からの出力電圧をVrefp,サブD/A変換器35からの出力電圧をVrefn,増幅器5の正入力端子をVos,増幅器5の負入力端子電圧をVos,正出力電圧をVCM,負出力電圧をVCMとし、上記期間T2におけるサブD/A変換器34からの出力電圧をVCM,サブD/A変換器35からの出力電圧をVCM,増幅器5の正入力端子電圧をVos,増幅器5の負入力端子電圧をVos,正出力電圧をVoutp"",負出力電圧をVoutn""とし、入力容量31の容量値をC31,入力容量32の容量値をC32,帰還容量3の容量値をC3,帰還容量4の容量値をC4とすると、次式(10),(11)が成り立つ。
C31(VCM−Vos)+C3(VCM−Vos)
=C31(Vrefp−Vos)+C3(Voutp""−Vos) ・・・・・・・・・・・(10)
C32(VCM−Vos)+C4(VCM−Vos)
=C32(Vrefn−Vos)+C4(Voutn""−Vos) ・・・・・・・・・・・(11)
更に、C31=C32=Cr ,C3=C4=Cf とすると、(10),(11)式より次式(12)を得る。
(Voutp""−Voutn"")=−(Cr /Cf )×(Vrefp−Vrefn) ・・・・(12)
結局、スイッチドキャパシタ型増幅器9の演算増幅式は、上記式(8),(12)より次式(13)のようになる。
(Voutp−Voutn)=(Voutp' −Voutn' )+(Voutp""−Voutn"")
=(Cs /Cf )×(Vinp −Vinn )−(Cr /Cf )×(Vrefp−Vrefn)
・・・・・・・(13)
このように、入力信号生成回路10からの出力信号を増幅し、サブD/A変換器34,サブD/A変換器35からのリファレンス電圧を減算する。
ところで、入力容量31,入力容量32には、それぞれ直列にスイッチ36,スイッチ37が接続され、スイッチドキャパシタ型増幅器9に接続されているが、スイッチ36,スイッチ37のON抵抗に比べてサブD/A変換器34,サブD/A変換器35の出力インピーダンスが十分高いため、スイッチ36,スイッチ37への、スイッチ7のチャージ流入に伴う流入電流は極めて小さく、スイッチドキャパシタ型増幅器9による増幅にほとんど影響がない。
以上のように、パイプライン型AD変換回路における減算増幅器の実施例では、上記実施例1に係る増幅回路にサブA/D変換器、サブD/A変換器を接続して構成することにより、減算増幅器として動作することが可能となるため、実施例1に係る増幅回路と同様な効果が得られるだけではなく、パイプライン型AD変換回路の回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、入力信号を高精度に処理することができる。上記実施例では、実施例1に係る増幅回路にサブA/D変換器、サブD/A変換器を接続して構成したものを示したが、実施例2又は3に係る増幅回路にサブA/D変換器、サブD/A変換器を接続して構成してもよく、同等の効果が得られる。
(実施例5)
次に、本発明に係る映像信号処理回路の実施例を実施例5として説明する。図6は、本発明に係る映像信号処理回路の実施例の構成を示すブロック構成図である。この映像信号処理回路200 は、被写体像を映像信号に変換する固体撮像素子90と、固体撮像素子90からの映像信号のノイズを除去する相関二重サンプリング回路40と、相関二重サンプリング回路40からの出力信号を任意に増幅するプログラマブルゲインアンプ50と、プログラマブルゲインアンプ50からの出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器60と、相関二重サンプリング回路40,プログラマブルゲインアンプ50,A/D変換器60の動作を制御する第1の制御回路70と、プログラマブルゲインアンプ50の増幅率を制御する第2の制御回路80とから構成されている。そして、相関二重サンプリング回路40,プログラマブルゲインアンプ50,A/D変換器60の少なくとも1つは、実施例1〜3のいずれかに係る増幅回路を用いて構成され、またプログラマブルゲインアンプ50,A/D変換器60の少なくとも一方は、図5に示したパイプライン型AD変換回路の減算増幅器を用いて構成することもできる。
次に、このように構成された映像信号処理回路200 の実施例の動作について説明する。図6に示すように、相関二重サンプリング回路40は、固体撮像素子90からの出力信号に発生するアンプ雑音とリセット雑音を除去すると共に、差動の離散信号に変換してプログラマブルゲインアンプ50へ出力する。プログラマブルゲインアンプ50は、実施例1〜3のいずれかに係る増幅回路、又は実施例4に係るパイプライン型AD変換回路の減算増幅器を用いている場合は、図2に示したタイミングチャートのT1の期間において相関二重サンプリング回路40からの出力信号を直列にスイッチを介さずにサンプルし、図2のT2の期間において第2の制御回路80から設定された増幅率に応じて信号を増幅してホールドすると共に、A/D変換器60へ出力する。A/D変換器60は、実施例1〜3のいずれかに係る増幅回路、又は実施例4に係るパイプライン型AD変換回路の減算増幅器を用いている場合は、図2のT1の期間においてプログラマブルゲインアンプ50からの出力信号を直列にスイッチを介さずにサンプルし、図2のT2の期間においてホールドすると共に、デジタル信号に変換して出力する。第1の制御回路70は相関二重サンプリング回路40,プログラマブルゲインアンプ50,A/D変換器60のサンプル動作及びホールド動作を制御する。第2の制御回路80は、外部からの制御信号により、プログラマブルゲインアンプ50又はA/D変換器60の増幅率を可変制御する。
以上のように、この実施例に係る映像信号処理回路では、実施例1〜3のいずれかに係る増幅回路を、相関二重サンプリング回路、プログラマブルゲインアンプ、A/D変換器の少なくとも1つとして動作させること、又は図5に示したパイプライン型AD変換回路の減算増幅器を、プログラマブルゲインアンプ、A/D変換器の少なくとも一方として動作させることが可能であるため、映像信号処理回路の回路規模や消費電力の低減及び低電圧化を実現しつつ、スイッチ素子からのチャージ流入による特性劣化をなくし、映像信号を高精度に処理することができる。
本発明に係る増幅回路の実施例1の構成を示す回路構成図である。 図1に示した実施例1に係る増幅回路の動作を説明するための制御信号を示すタイミングチャートである。 本発明に係る増幅回路の実施例2の構成を示す回路構成図である。 本発明に係る増幅回路の実施例3の構成を示す回路構成図である。 本発明に係るパイプライン型AD変換回路の減算増幅器の実施例の構成を示す回路構成図である。 本発明に係る映像信号処理回路の実施例の構成を示すブロック構成図である。 従来の増幅回路の構成例を示す回路構成図である。 図7に示した増幅回路の動作を説明するための制御信号を示すタイミングチャートである。 図7に示した増幅回路のスイッチを構成するMOSトランジスタを示す図である。 従来のBootstrap回路の構成例を示す回路構成図である。
符号の説明
1,2 入力容量
1′,2′ 可変入力容量
3,4 帰還容量
3′,4′ 可変帰還容量
5 増幅器
6,7,8 スイッチ
9 スイッチドキャパシタ型増幅器
10 入力信号生成回路
11,12 制御回路
21,22 入力容量
23,24 帰還容量
25 増幅器
26,27,28 スイッチ
29 スイッチドキャパシタ型増幅器
33 サブA/D変換器
34,35 サブD/A変換器
36,37,38 スイッチ
40 相関二重サンプリング回路
50 プログラマブルゲインアンプ
60 A/D変換器
70 第1の制御回路
80 第2の制御回路
90 固体撮像素子
100 増幅回路
200 映像信号処理回路

Claims (9)

  1. 第1の入力容量の一端と第1の入力端子とを接続し、前記第1の入力容量の他端と第1の帰還容量の一端とを接続し、前記第1の入力容量の他端と増幅器の負入力端子とを接続し、前記増幅器の正出力端子と第1の出力端子とを接続し、前記第1の帰還容量の他端を前記増幅器の正出力端子と前記第1の出力端子との接続点にのみ接続すると共に、第2の入力容量の一端と第2の入力端子とを接続し、前記第2の入力容量の他端と第2の帰還容量の一端とを接続し、前記第2の入力容量の他端と前記増幅器の正入力端子とを接続し、前記増幅器の負出力端子と第2の出力端子とを接続し、前記第2の帰還容量の他端を前記増幅器の負出力端子と前記第2の出力端子との接続点にのみ接続し、前記第1及び第2の入力容量の一端間を第1のスイッチを介して接続し、前記増幅器の正負入力端子間を第2のスイッチを介して接続し、及び前記増幅器の正負出力端子間を第3のスイッチを介して接続したスイッチドキャパシタ型増幅器を、少なくとも1つ有する増幅ユニットと、
    外部入力信号を差動の離散信号に変換し、前記増幅ユニットにおける初段のスイッチドキャパシタ型増幅器の前記第1の入力端子及び前記第2の入力端子に前記差動の前記離散信号の一方の離散信号と他方の離散信号とを各々供給する入力信号生成回路と、
    前記第1のスイッチと、前記第2及び第3のスイッチとを略排他的に制御し、前記増幅器の第1及び第2の入力端子と前記入力信号生成回路との間にスイッチを介することなく、前記第1及び第2の入力容量にチャージ注入させる制御回路とを有する増幅回路。
  2. 前記増幅ユニットは、前記スイッチドキャパシタ型増幅器が多段に縦続接続されてなり、前記制御回路は、前段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器に対し、後段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器を逆位相で制御することを特徴とする請求項1に係る増幅回路。
  3. 前記第1と第2の入力容量、及び前記第1と第2の帰還容量は、その容量値が可変であることを特徴とする請求項1又は2に係る増幅回路。
  4. 入力アナログ信号を所定のビット数のサブデジタル信号に変換すると共に、前記サブデジタル信号に対応するアナログ信号値を前記入力アナログ信号から減算増幅して次段への入力アナログ信号として出力する減算増幅器が多段に縦続接続されてなり、各段における前記サブデジタル信号が論理処理されて原入力アナログ信号を対応するデジタル信号に変換するパイプライン型AD変換回路であって、
    請求項1に係る増幅回路を有して且つ、その増幅ユニットが、前記スイッチドキャパシタ型増幅器が多段に縦続接続されてなり、各スイッチドキャパシタ型増幅器に対し、
    前記第1及び第2の入力端子に入力される、前段の前記スイッチドキャパシタ型増幅器からの入力アナログ信号の信号値に対応する前記サブデジタル信号を出力するサブA/D変換器と、
    前記サブデジタル信号に応じた第1のリファレンス電圧を出力する第1のリファレンス電圧源と、
    その一端が第4のスイッチを介して前記第1のリファレンス電圧源に、その他端が前記第1の帰還容量の一端に接続された第3の入力容量と、
    前記サブデジタル信号に応じた第2のリファレンス電圧を出力する第2のリファレンス電圧源と、
    その一端が第5のスイッチを介して前記第2のリファレンス電圧源に、その他端が前記第2の帰還容量の一端に接続された第4の入力容量と、
    前記第3及び第4の入力容量の一端間を接続する第6のスイッチとを有して前記減算増幅器となし、
    ここで、前記制御回路は、前記第4及び第5のスイッチを前記第2及び第3のスイッチと、前記第6のスイッチを前記第1のスイッチと、それぞれ同期してその接続を制御することを特徴とするパイプライン型AD変換回路。
  5. 前記制御回路は、前段の前記減算増幅器に対し、後段の前記減算増幅器を逆位相で制御することを特徴とする請求項4に係るパイプライン型AD変換回路。
  6. 前記第1と第2の入力容量、及び前記第1と第2の帰還容量は、その容量値が可変であることを特徴とする請求項4又は5に係るパイプライン型AD変換回路。
  7. 被写体像を映像信号に変換する固体撮像素子と、前記固体撮像素子からの出力信号のノイズを除去する相関二重サンプリング回路と、該相関二重サンプリング回路からの出力信号を増幅するプログラマブルゲインアンプと、該プログラマブルゲインアンプからの出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有する映像信号処理回路であって、前記相関二重サンプリング回路、前記プログラマブルゲインアンプ、又は前記A/D変換器の少なくとも1つが、請求項1〜3までのいずれか1項に係る増幅回路を含むことを特徴とする映像信号処理回路。
  8. 被写体像を映像信号に変換する固体撮像素子と、前記固体撮像素子からの出力信号のノイズを除去する相関二重サンプリング回路と、該相関二重サンプリング回路からの出力信号を増幅するプログラマブルゲインアンプと、該プログラマブルゲインアンプからの出力信号をデジタル信号に変換するA/D変換器とを有する映像信号処理回路であって、前記プログラマブルゲインアンプ又は前記A/D変換器の少なくとも一方が、請求項4〜6までのいずれか1項に係るパイプライン型A/D変換回路を含むことを特徴とする映像信号処理回路。
  9. 前記制御回路は、第1の期間において、前記第2のスイッチと前記第3のスイッチをON、前記第1のスイッチをOFFすることにより、前記第1の入力容量および第2の入力容量に、前記第1の入力端子および前記第2の入力端子に入力される信号をサンプルし、第2の期間において、前記第2のスイッチと前記第3のスイッチをOFF、前記第1のスイッチをONすることにより、前記第1の入力容量および第2の入力容量にサンプルされた電荷を、前記第1の帰還容量および第2の帰還容量との間で電荷再配分することを特徴とする、請求項1に係る増幅回路。
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