JP4958852B2 - 車両の燃料供給口蓋構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車体の側壁に設けた車両の燃料供給口蓋構造に関するものである。
車両には、燃料を給油するときに開ける燃料給油口蓋(フューエルリッド)が配置されている。燃料給油口蓋を開き、キャップを外し、燃料給油口に給油する。
フューエルリッドは、例えば、ヒンジで開閉自在に配置され、運転席のレバーを操作すると、ロックが解除され、開けることができる。閉じるときは、フューエルリッドを閉め始めると、ある角度からは内蔵しているばねによって自動的に引かれて閉じる。ばねは、S字形をなし、一端がヒンジに連結し、他端が燃料給油口を底に配置している箱部の横壁に横穴のように形成した凹形の収納部に掛止されている。
このように、S字形のばね、S字形のばねを掛止するヒンジ、これらを収納する凹形の収納部を用いることで、ある角度からはばねで自動的に開閉することができる。そして、収納部及びヒンジに摩擦抵抗を発生させる凸部を設けて、開位置での衝撃音の発生を防止している(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−319960公報(第6頁、図2)
しかし、特許文献1の車両のフュエルフィラーリッド構造では、箱部(フューエルアダプタ)にS字形のばねや特別なヒンジを収納する凹形の収納部を形成する必要があり、箱部(フューエルアダプタ)が大型になるという問題がある。
本発明は、簡素化し、小型化を図った車両の燃料供給口蓋構造を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、車体の給油開口に設けられ燃料供給口を底に保持しているフューエルアダプタと、フューエルアダプタに一端がヒンジで回動自在に取付けられ且つ給油開口に対して開閉するフューエルリッドと、フューエルリッド及びフューエルアダプタのどちらか一方に設けられた係合突部と、他方に設けられて係合突部に係合してフューエルリッドを閉状態に係止するストライカー部と、を備える車両の燃料供給口蓋構造であって、係合突部を、ストライカー部側へ向かって移動自在に付勢してストライカー部に係合突部を押し付けることで、フューエルリッドを閉方向へと付勢する付勢手段を備え、前記係合突部を、前記ストライカー部に対して接近又は離反する方向へ進退自在に設けるとともに、前記係合突部及び前記ストライカー部のどちらか一方の係合する当接部を前記係合突部の進退方向に交差する方向に傾斜させた傾斜面とし、前記係合突部の前進方向への移動によって、前記傾斜面と他方の係合する当接部とを摺接させて係合するとともに、前記傾斜面と前記当接部とを摺接させたときに発生する分力によって前記フューエルリッドを閉方向へと付勢し、前記分力に抗する前記フューエルリッドの開き方向への移動によって、前記付勢手段に抗して前記係合突部を後退方向へ移動するとともに、前記係合突部の後退方向への前記付勢手段に抗する移動によって、前記傾斜面と前記当接部とを摺接させて係合解除することで、付勢を解除することを特徴とする。
請求項に係る発明は、他方の係合する当接部を、一方の傾斜面と略一致する角度をなす傾斜面としたことを特徴とする。
請求項に係る発明は、係合突部は、車両のロック装置に連動してフューエルリッドをロック・アンロックするロックピンに同軸に設けられているとともに、傾斜面に連なりロックピンを貫通させているピン突出孔を備え、ストライカー部は、ロックピンが係合自在なロックピン嵌合部を備えているとともに、ロックピン嵌合部に連ねて傾斜面を形成していることを特徴とする。
請求項に係る発明は、ストライカー部及び係合突部は、フューエルリッドの他端側に設けられていることを特徴とする。
請求項に係る発明は、フューエルリッドを閉じた状態から押し込むと内から押し開くプッシュリフタがフューエルアダプタに設けられ、プッシュリフタは、押し開くために付勢手段に抗して係合を解除する開放解除力を発生し、開いているフューエルリッドを開放解除力に抗して閉じることで係合突部に係合したときに、開放解除力より小さい閉じ保持力を発生し、付勢手段は、開放解除力より小さい分力を発生し、閉じ保持力より大きい分力を発生する付勢力に設定されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、燃料供給口蓋構造は、フューエルアダプタと、フューエルリッドと、フューエルリッド及びフューエルアダプタのどちらか一方に設けられた係合突部と、他方に設けられて係合突部に係合してフューエルリッドを閉状態に係止するストライカー部と、係合突部を、ストライカー部側へ向かって移動自在に付勢してストライカー部に係合突部を押し付けすることで、フューエルリッドを閉方向へと付勢する付勢手段と、を備え、係合突部を、ストライカー部に対して接近又は離反する方向へ進退自在に設けるとともに、係合突部及びストライカー部のどちらか一方の係合する当接部を係合突部の進退方向に交差する方向に傾斜させた傾斜面とし、係合突部の前進方向への移動によって、傾斜面と他方の係合する当接部とを摺接させて係合するとともに、傾斜面と当接部とを摺接させたときに発生する分力によってフューエルリッドを閉方向へと付勢し、分力に抗するフューエルリッドの開き方向への移動によって、付勢手段に抗して係合突部を後退方向へ移動するとともに、係合突部の後退方向への付勢手段に抗する移動によって、傾斜面と当接部とを摺接させて係合解除することで、付勢を解除するので、付勢手段でストライカー部の傾斜面に係合突部の当接部を押し付けると、ストライカー部の傾斜面に発生する分力によってフューエルリッドを閉方向へと付勢することができる。その結果、フューエルリッドを閉方向へと付勢するためのばねをヒンジ側に設ける必要がなく、燃料供給口蓋構造を簡素化することができるとともに、燃料供給口蓋構造の小型化を図ることができる。
請求項に係る発明では、他方の係合する当接部を、一方の傾斜面と略一致する角度をなす傾斜面としたので、係合突部の傾斜面とストライカー部の傾斜面とを略一致する角度で摺接させることができ、付勢手段の付勢力をより確実に、フューエルリッドを閉方向へと付勢する分力にすることができるという利点がある。
請求項に係る発明では、係合突部は、車両のロック装置に連動してフューエルリッドをロック・アンロックするロックピンに同軸に設けられているとともに、傾斜面に連なりロックピンを貫通させているピン突出孔を備え、ストライカー部は、ロックピンが係合自在なロックピン嵌合部を備えているとともに、ロックピン嵌合部に連ねて傾斜面を形成しているので、ロックピンに一体的に係合突部を配置することができ、係合突部を配置するためのスペース効率の向上を図ることができる。
また、ストライカー部に当接部(傾斜面)とロックピン嵌合部を略同一のものとして形成することができ、部品の小型化を図ることができる。
請求項に係る発明では、ストライカー部及び係合突部は、フューエルリッドの他端側に設けられているので、フューエルリッドを回動するヒンジの支点から離して付勢手段の付勢力を付与することができ、付勢力を有効に活用することができるという利点がある。
請求項に係る発明では、付勢手段は、プッシュリフタの開放解除力より小さい分力を発生し、プッシュリフタの閉じ保持力より大きい分力を発生する付勢力に設定されているので、フューエルリッドを閉じている状態において、プッシュリフタの閉じ保持力に抗して付勢手段の付勢力を付与して、フューエルリッドの開閉方向の回動を規制することができる。従って、フューエルリッドを閉じ位置に保持することができるという利点がある。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は、本発明の車両の燃料供給口蓋構造を採用した車両後部の側面図である。
燃料供給口蓋構造11は、燃料を給油する入り口に設けたもので、車両12の後部13に配置されている。そして、フューエルリッド16と、フューエルアダプタ17と、プッシュリフタ18と、リッド係止装置21と、リッドロック装置22と、を有する。具体的には後述する。
車両12は、車室24、後輪25、後輪25を支持して車体26の床をなすアンダボデー27、側壁をなすサイドボデー31、後ガラス32、燃料供給装置34を備える。
サイドボデー31は、アウタパネル35、アウタパネル35に開けた給油開口36を有する。
燃料供給装置34は、アンダボデー27に取付けられた燃料タンク(図に示していない)と、燃料タンクに接続され燃料を導く燃料供給パイプ37と、燃料供給パイプ37の上端38に接続し且つ、サイドボデー31の給油開口36に取付けられている燃料供給部構造11と、を備える。
図2は、図1の2−2線断面図である。
図3は、本発明の車両の燃料供給口蓋構造の分解図である。図1を併用して説明する。
燃料供給装置34では、車室24の運転席に設けたスイッチ(図に示していない)を操作すると、リッドロック装置22が作動して、ロックが解除される。引き続き、フューエルリッド16を手で押し込む(矢印a1の方向)と、フューエルアダプタ17に設けたプッシュリフタ18によってリッド係止装置21が解除されるとともに、フューエルリッド16の内側(押し開く位置41)が押されて、ヒンジ43を回動支点に回動して指Hf(図8参照)が掛かる程度押し出される(図8(b)参照)。指Hfをフューエルリッド16の縁に掛けフューエルリッド16を引く(矢印a2の方向)と、フューエルリッド16が開くので、給油することができる。
なお、給油する際は、燃料供給部構造11の奥(底45)に接続している燃料供給パイプ37の端をなす燃料供給口46に給油ガンを挿入する。
一方、燃料供給部構造11のフューエルリッド16は、逆の操作、機構によって閉じられ、ロックされる。すなわち、フューエルリッド16を閉じると、リッド係止装置21が係合してフューエルリッド16が閉じた状態で止められ、リッドロック装置22でロックされる。
リッド係止装置21は、フューエルアダプタ17の側壁部47に嵌合したリッド係合機構48と、リッド係合機構48に係合するストライカー部51と、からなり、フューエルリッド16を車体26に弾性力で係止する機能とロックする機能を集約して有する。
なお、リッド係合機構48並びにストライカー部51は、リッドロック装置22の構成も兼ねる。
燃料供給口蓋構造11はまた、車体26の給油開口36に設けられ燃料供給口46を底45に保持しているフューエルアダプタ17と、フューエルアダプタ17に一端52がヒンジ43で回動自在(矢印a1、矢印a2の方向)に取付けられ且つ給油開口36に対して開閉するフューエルリッド16と、フューエルアダプタ17に設けられた係合突部55と、フューエルリッド16に設けられ、係合突部55に係合してフューエルリッド16を閉状態に係止するストライカー部51と、係合突部55を、ストライカー部51側へ向かって(矢印a3の方向)移動自在に付勢することで、フューエルリッド16を閉方向(矢印a1の方向)へと付勢する付勢手段56を備えている。
係合突部55は、ストライカー部51に対して接近(矢印a3の方向)又は離反する方向(矢印a4の方向)へ進退自在に設けるとともに、ストライカー部51の係合する当接部57を係合突部55の進退方向(X軸方向)に交差する方向に角度θだけ傾斜させた第1の傾斜面58とし、係合突部55の係合する当接部61を、第1の傾斜面58と略一致する角度θ1をなす第2の傾斜面62とし、係合突部55の前進方向(矢印a3の方向)への移動によって、第1の傾斜面58と第2の傾斜面62とを摺接させて係合することで、フューエルリッド16を閉方向(矢印a1の方向)へと付勢し、係合突部55の後退方向(矢印a4の方向)への付勢手段56に抗する移動によって、第1の傾斜面58と第2の傾斜面62とを摺接させて係合解除することで、付勢を解除する。
なお、係合突部55では、当接部61を第2の傾斜面62としているが、傾斜面62を小さく面取り(アール形状を含む)した形状や面取りのない形状とすることも可能である。
リッドロック装置22は、車体26に取付けるロック駆動部64と、ロック駆動部64の電動モータで、ストロークSだけ前進(矢印a3の方向)又は後退(矢印a4の方向)するロックピン65と、ロックピン65を進退自在に支持し且つ、フューエルアダプタ17の取り込み開口66に嵌合しているリッド係合機構48と、フューエルリッド16に設けたストライカー部51と、を備える。
ストライカー部51は、板本体71の中央に形成したロック用のロックピン嵌合部72と、ロックピン嵌合部72に連ね、傾斜面58を形成してる。つまり、ロックピン嵌合部72に傾斜面58を集約している。59は係合突部55との干渉を避ける逃がし部である。
フューエルリッド16は、内側にプッシュリフタ18で押されるプッシュ部74を有し、近傍にストライカー部51が配置されている。75はフューエルリッドの他端、Ktはフューエルリッド16の閉じ位置、Kaはフューエルリッド16の最小開き位置でプッシュリフタ18によって開く位置である。
フューエルアダプタ17は、側壁部47が車両12の後方へ向けた第1側壁77、第2側壁78、第3側壁81、第4側壁82で形成され、側壁部47に連ね底45を設けている。そして、第1側壁77にリッドロック装置22のリッド係合機構48を嵌める取り込み開口66を開けている。
プッシュリフタ18は、既存の構成に加え、押し開くために付勢手段56に抗して係合を解除する開放解除力を発生し、開いているフューエルリッド16を開放解除力に抗して閉じることで係合突部55に係合したときに、開放解除力より小さい閉じ保持力を発生することを特徴とする。
図4は、図3の4部詳細図である。
図5は、図4の5−5線断面図である。
図6は、本発明の車両の燃料供給口蓋構造が備えるリッド係合機構の分解図である。図1〜図3を併用して説明する。
リッド係合機構48は、既に説明したように係止するリッド係止装置21とロックするリッドロック装置22の両方に含まれ、フューエルアダプタ17に嵌めるベースキャップ85と、ベースキャップ85に嵌合したロッド受け円筒部材86と、ロッド受け円筒部材86の筒本体87に嵌めた付勢手段56、係合突部55と、係合突部55に嵌めたロックピン65と、からなる。
ロッド受け円筒部材86は、筒本体87に一体に同心に形成したロックピン受け部88と、第1爪91を有する。
ベースキャップ85には、フューエルアダプタ17を挟む嵌合フランジ92と、第2爪93と、ロッド受け円筒部材86の第1爪91を掛ける第1孔94とを形成した。嵌合フランジ92の中央には係合突部55を進退自在に貫通させた第2孔95がロッド受け円筒部材86と同心に開けられている。
係合突部55は、詳しくは、ストライカー部51に向けた係合本体97の一端(前端)に、前述の当接部61が形成され、係合本体97の軸線98と同心に、ロックピン65を摺動自在(X軸方向)に貫通嵌合しているピン突出孔101が形成され、長手(全長)の中央にベースキャップ85の第2孔95より大きい外径で且つ第2孔95の縁に当接することで抜け止めを図っているストッパ段部102が形成され、他端(後端)にピン突出孔101に連なりピン挿入テーパー部104が形成され、ピン挿入テーパー部104に連なり弾性体受け端部105が付勢手段56を掛けるように形成されて、付勢手段56の付勢力を受けている。
付勢手段56は、例えば、圧縮ばねである。
付勢手段56の付勢力(ばね力)は、リッドロック装置22のロックを解除した状態で、プッシュリフタ18の開放解除力より小さい分力を発生し、プッシュリフタ18の閉じ保持力より大きい分力を発生する大きさに設定されている。
閉じ保持力より大きい分力は、例えば、車両12に発生する横Gや高圧洗車の水圧でフューエルリッド16が開かない荷重である。
開放解除力より小さい分力は、プッシュリフタ18でフューエルリッド16を開くことができる荷重である。
次に、本発明の車両の燃料供給口蓋構造の作用を説明する。
図7は、燃料供給口蓋構造のフューエルリッドの係止の機構を説明する図である。図1〜図3を併用して説明する。
燃料供給口蓋構造11は、フューエルリッド16をリッドロック装置22でロックすることで、車体26に固定している。フューエルリッド16を閉めた後、運転席のスイッチを「ロック入り」にすると、ロック駆動部64でロックピン65が前進(矢印b1の方向)して、ストライカー部51のロックピン嵌合部72を貫通してロックピン嵌合部72に嵌合するので、フューエルリッド16をロックすることができる。
フューエルリッド16を開ける場合は、スイッチを「ロック切り」にすると、ロックが解除される(図8参照)。
また、燃料供給口蓋構造11は、リッドロック装置22に用いられているストライカー部51に係合突部55を係合する、つまり、ストライカー部51の当接部57(第1の傾斜面58)に係合突部55の当接部61(第2の傾斜面62)を押し付けることで、車体26にフューエルリッド16を止めているので、車体26にフューエルリッド16を係止するばねを用いた構成をリッドロック装置22に一体的に集約することができる。従って、燃料供給口蓋構造11を簡素化することができるとともに、燃料供給口蓋構造11の小型化を図ることができる。具体的に説明する。
燃料供給口蓋構造11は、フューエルリッド16に設けたストライカー部51を係合突部55が付勢手段56の付勢力で矢印b2のように押すと、ストライカー部51の第1の傾斜面58に分力が、車両12の内側(矢印b3の方向)へ向け矢印b4のように発生するので、フューエルリッド16は車両12の内側へ向け引き込まれるように引っ張られる(矢印b3の方向)。一方、プッシュリフタ18は、この押し込まれた後退した状態では閉じ保持力(矢印b5の方向)を発生しているので、フューエルリッド16を車両12の外側(矢印b6の方向)へ向け押している。このとき、予め設定した両方(分力、閉じ保持力)の力によってバランスが図られるので、フューエルリッド16は、閉じた状態で閉じ位置Ktに止まることができる。
図8(a)、(b)は、図7の続きを説明する図である。
燃料供給口蓋構造11は、フューエルリッド16のロックを解除しても、前述した力の均衡によって、ストライカー部51に係合突部55が係合し続けるので、フューエルリッド16は開かない。従って、フューエルリッド16のロックを解除しても、車両12の外側でフューエルリッド16近傍にある物との干渉を防止することができる。
次に、ロックを解除した後、フューエルリッド16を手Hで押す(矢印b7の方向)と、フューエルリッド16は車両12の内側(矢印b3の方向)へ入り込む(二点鎖線で示した状態)とともに、ストライカー部51は逃がし部59によって係合突部55に干渉しないで入り込むことができる。
引き続き、プッシュリフタ18の開放解除力(矢印b8の方向)によってフューエルリッド16を押し開き始めると、ストライカー部51の第1の傾斜面58と係合突部55の当接部61とが摺接して、ストライカー部51が係合突部55を付勢手段56に抗して後退(矢印b9の方向)させるので、フューエルリッド16は最小開き位置Kaまで開く。
給油後、フューエルリッド16を閉じ始めると、逆の動き、つまり図8(b)→図8(a)の動きとなり、係合突部55の当接部61(第2の傾斜面62)にストライカー部51の当接部57(第1の傾斜面58)が達し始めると、係合突部55の前進方向への移動によって、ストライカー部51の第1の傾斜面58と係合突部55の当接部61とが摺接して、係合するので、フューエルリッド16を閉方向へと付勢することができるとともに、フューエルリッド16を自動的に閉じることができる。
このように、燃料供給口蓋構造11では、係合突部55を、ストライカー部51側へ(矢印b2の方向)向かって移動自在に付勢することで、フューエルリッド16を閉方向(矢印b3の方向)へと付勢する付勢手段56を備えているので、フューエルリッド16を閉方向へと付勢するためのばねをヒンジ43側に設ける必要がなく、燃料供給口蓋構造11を簡素化することができるとともに、燃料供給口蓋構造11の小型化を図ることができる。
尚、本発明の車両の燃料供給口蓋構造は、実施の形態では車両に採用されているが、車両以外にも採用可能である。
本発明の車両の燃料供給口蓋構造は、車両のサイドボデーに配置する蓋に好適である。
本発明の車両の燃料供給口蓋構造を採用した車両後部の側面図である。 図1の2−2線断面図である。 本発明の車両の燃料供給口蓋構造の分解図である。 図3の4部詳細図である。 図4の5−5線断面図である。 本発明の車両の燃料供給口蓋構造が備えるリッド係合機構の分解図である。 燃料供給口蓋構造のフューエルリッドの係止の機構を説明する図である。 図7の続きを説明する図である。
符号の説明
11…燃料供給口蓋構造、16…フューエルリッド、17…フューエルアダプタ、18…プッシュリフタ、26…車体、36…給油開口、43…ヒンジ、45…底、46…燃料供給口、51…ストライカー部、52…フューエルリッドの一端、55…係合突部、57…ストライカー部の係合する当接部、58…第1の傾斜面、61…係合突部の係合する当接部、62…第2の傾斜面、65…ロックピン、72…ロックピン嵌合部、75…フューエルリッドの他端、101…ピン突出孔。

Claims (5)

  1. 車体の給油開口に設けられ燃料供給口を底に保持しているフューエルアダプタと、該フューエルアダプタに一端がヒンジで回動自在に取付けられ且つ前記給油開口に対して開閉するフューエルリッドと、該フューエルリッド及び前記フューエルアダプタのどちらか一方に設けられた係合突部と、他方に設けられて前記係合突部に係合して前記フューエルリッドを閉状態に係止するストライカー部と、を備える車両の燃料供給口蓋構造であって、
    前記係合突部を、前記ストライカー部側へ向かって移動自在に付勢して前記ストライカー部に前記係合突部を押し付けることで、フューエルリッドを閉方向へと付勢する付勢手段を備え
    前記係合突部を、前記ストライカー部に対して接近又は離反する方向へ進退自在に設けるとともに、前記係合突部及び前記ストライカー部のどちらか一方の係合する当接部を前記係合突部の進退方向に交差する方向に傾斜させた傾斜面とし、
    前記係合突部の前進方向への移動によって、前記傾斜面と他方の係合する当接部とを摺接させて係合するとともに、前記傾斜面と前記当接部とを摺接させたときに発生する分力によって前記フューエルリッドを閉方向へと付勢し、
    前記分力に抗する前記フューエルリッドの開き方向への移動によって、前記付勢手段に抗して前記係合突部を後退方向へ移動するとともに、前記係合突部の後退方向への前記付勢手段に抗する移動によって、前記傾斜面と前記当接部とを摺接させて係合解除することで、付勢を解除することを特徴とする車両の燃料供給口蓋構造。
  2. 前記他方の係合する当接部を、前記一方の傾斜面と略一致する角度をなす傾斜面としたことを特徴とする請求項記載の車両の燃料供給口蓋構造。
  3. 前記係合突部は、車両のロック装置に連動して前記フューエルリッドをロック・アンロックするロックピンに同軸に設けられているとともに、前記傾斜面に連なり前記ロックピンを貫通させているピン突出孔を備え、
    前記ストライカー部は、前記ロックピンが係合自在なロックピン嵌合部を備えているとともに、該ロックピン嵌合部に連ねて前記傾斜面を形成していることを特徴とする請求項記載の車両の燃料供給口蓋構造。
  4. 前記ストライカー部及び前記係合突部は、前記フューエルリッドの他端側に設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車両の燃料供給口蓋構造。
  5. 前記フューエルリッドを閉じた状態から押し込むと内から押し開くプッシュリフタが前記フューエルアダプタに設けられ、
    前記プッシュリフタは、押し開くために前記付勢手段に抗して係合を解除する開放解除力を発生し、開いている前記フューエルリッドを前記開放解除力に抗して閉じることで前記係合突部に係合したときに、前記開放解除力より小さい閉じ保持力を発生し、
    前記付勢手段は、前記開放解除力より小さい分力を発生し、前記閉じ保持力より大きい分力を発生する付勢力に設定されていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の車両の燃料供給口蓋構造。
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