JP4954389B2 - フライ食品用品質改良剤 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフライ食品用品質改良剤及びこれを用いたフライ食品に関する。更に詳しくは、フライ後または電子レンジ加熱後に時間が経過しても衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持することができるフライ食品用品質改良剤及びこれを用いたフライ食品に関する。
【0002】
【従来の技術】
天ぷら、フライ、唐揚げ等のフライ食品は、畜肉、魚介類、野菜等の具材の表面に衣を付着させ、食用油中でフライして製造される。近年の食生活の変化に伴い、フライ食品は家庭でフライするよりもスーパーやコンビニエンスストアにおいて提供されているテイクアウトの惣菜、弁当や電子レンジで加熱するだけで食べることができる冷凍食品等の需要が増えている。通常フライ食品は、フライ直後においては衣はサクサクとしており、中の具材は柔らかくジューシーであり好ましい食感であるが、テイクアウトの惣菜では消費者が食するまでに長時間経過するため、具材の水分が衣に移行し衣のサクサク感、具材のジューシー感が経時的に低下する。また、電子レンジで加熱して食する場合は、加熱中に具材から水蒸気が発生し衣が吸湿するため衣のサクサク感、具材のジューシー感が低下し、更に加熱後時間の経過と共に衣のべとつきや具材のぱさつきがひどくなるという問題があった。
この問題を解決するために、具材の周囲をプルラン、オブラート、ゼラチン等の可食性高分子物質水溶液で被覆する方法(特開平2−283248号公報)、具材表面にヘミセルロース、ガム類等の水溶性高分子物質を付着させる方法(特開平9−163940号公報)、具材に蛋白分解酵素を含有する調理用素材を付着させ所定時間放置した後調理する方法(特開平5−252911、特開平7−313085号公報)、具材にブレッダーを付け、スチーマーまたはスチームオーブンにより前処理した後調理する方法(特開平5−308926号公報)、エチルアルコール配合衣液を使用しフライ後熱風乾燥させる方法(特開平5−130840号公報)等多くの提案がなされているが、製造工程が複雑化したり、十分な効果が得られていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、フライ後または電子レンジ加熱後に時間が経過しても衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持することができるフライ食品用品質改良剤及びこれを用いたフライ食品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上述の実状に鑑み鋭意研究を重ねた結果、平均粒子径が20μm以下の卵白粉末を衣に使用することにより、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。以下に、本発明を詳しく説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明における卵白粉末とは、卵白液を乾燥して得られる粉末品のことである。卵白液は、全卵より卵黄を除去したもののことであるが、殻付卵を割卵したもの、凍結卵白を解凍したもの及びこれらを濃縮したもの、従来の卵白粉末を水で戻したもののいずれであっても良い。乾燥方法については、特に限定されるものではないが、通常その方法は、噴霧乾燥法、平皿乾燥法、凍結乾燥法等が用いられる。また、卵は鳥類の卵であればさしつかえないが、特に鶏の卵が好ましい。
一般的な卵白粉末は、保管中及び乾燥後の室殺菌(Heat−treatment)中に起こる褐変化現象を防止するため、乾燥前に脱糖処理が行われる。本発明における卵白粉末では、この脱糖処理の有無は問わないが、行うとすれば、自然発酵法、細菌発酵法、酵母発酵法、酵素法のいずれで行っても良い。
本発明における卵白粉末の殺菌の有無は問わないが、行うとすれば、卵白粉末の製法において従来より行われている方法であればなんら支障をきたさないが、好ましくは、室殺菌が良い。
本発明で用いる平均粒子径が20μm以下の卵白粉末を得る方法は、特に限定されるものではないが、上述の卵白粉末の製造工程において原料液卵白を希釈してから乾燥する方法、一般的な卵白粉末から篩別して得る方法、一般的な卵白粉末をボールミルやジェットミル等の乾式破砕機、又は液体窒素を利用する凍結粉砕機などレーザー回折型粒度分布測定により平均粒子径20μm以下の微粉末化ができる性能のものを使用して微粉末化する方法等が挙げられる。特に、一般的な卵白粉末の粉末を気流粉砕(ジェットミル)、凍結粉砕により微粉末化する方法が目的とする平均粒子径を得易いため好ましい。
本発明における凍結粉砕の条件は、液体窒素を用いて予備冷却を行い、粉砕した粉末が平均粒子径20μm以下となる条件であれば良く、粉砕機の種類、形式を限定するものではない。液体窒素を予備冷却として用いる理由としては液体窒素が−196℃の極低温でありこれを冷媒とする場合は、極めて短時間の内に卵白粉末の凍結が可能であり、凍結による変性がほとんど生じないことの他に、ハンマーミルのような粉砕機を用いた時に発生する衝撃熱が出ることなく、無酸化的な粉砕が可能となる等の利点を有することにあるが、冷却の方式については、浸漬法、散布法等の何れの方法でも良い。また、粉砕温度は、−50℃〜−100℃で行うのが経済性、粉砕効率、粉末の粒子径の面からも良く、粉砕温度が高い場合には、目的とする平均粒子径20μm以下までの微粉末化が不十分となるため不都合となる。
本発明における気流粉砕とは、通称ジェットミルと呼ばれ、粉粒体原料を圧縮した空気あるいは窒素などの不活性ガスによって高速度に加速させ、原料同士あるいは原料を別に設けた衝突板などに衝突させて粉砕させるものである。なお、形式を限定するものではないが、一般的なジェットミルの形式としては、原料を加速し噴射する加速管を対向配置させて原料同士を衝突させる形式のもの、加速管から噴射した原料を衝突板等に衝突させる形式のもの、原料が循環する容器内に加速管を挿入配置させたものなどがある。このような気流粉砕法によれば、粉砕刃や圧縮ロールなどによる衝撃・剪断・圧縮・磨砕などの機械的な力がかからず、気体を用いるため冷却効果もあり原料の発熱が少なく、卵白粉末の熱による変性や酸化を起こすことなく、原料の粉砕が可能となる等の利点を有する。
本発明における卵白粉末は、上述のごとく平均粒径20μm以下であれば良いが、効果の面から好ましくは、20μm以下の粒径のものを50重量%以上含むものであり、より好ましくは、20μm以下の粒径のものを60重量%以上含むものである。さらに、より微粉末であれば一層好ましいものである。
本発明において卵白粉末のゲル強度とは、10%濃度の卵白粉末水溶液を塩化ビニリデンチューブに詰めて、90℃で30分間加熱凝固させる。次に、この卵白ゲルをレオメーター(直径5mmの平板プランジャー、上昇速度6cm/分)によって測定した破断強度のことをいい、本発明における卵白粉末のゲル強度については、特に限定するものではないが、350g/cm以上であることが、効果の面から好ましい。
本発明において卵白粉末のpHとは、10%濃度の卵白粉末水溶液をpHメーターにて測定した値をいい、本発明における卵白粉末のpHについては、特に限定するものではないが、9.3以上であることが、効果の面から好ましい。
本発明のフライ食品用品質改良剤は、平均粒子径が20μm以下の卵白粉末を有効成分として含有するものであるが、必要に応じて卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、乳清蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、大豆蛋白、血漿蛋白等の食品蛋白質や、澱粉、糖類、増粘多糖類、乳化剤等と併用しても良い。
【0006】
本発明におけるフライ食品とは、野菜類、肉類、魚介類等の具材(種)に衣(バッター液)を付けてフライしたものであり、例えば天ぷら、フライ、コロッケ、カツ、唐揚げ、ナゲット等の何れであっても良い。
本発明のフライ食品は、常法により具材の表面に、必要に応じて打ち粉をまぶし、バッター液を付着させ、必要に応じてパン粉をまぶし、食用油脂中でフライする工程において、打ち粉及び/またはバッター液に本発明のフライ食品用品質改良材を添加して用いることで得られる。
本発明のフライ食品用品質改良剤はフライ食品の衣に使用するものであり、打ち粉及び/またはバッター液に添加すれば良い。
打ち粉に添加する場合は、本発明のフライ食品用品質改良剤中の平均粒径20μm以下の卵白粉末が打ち粉中に0.5〜100重量%、好ましくは3〜100重量%となるように添加混合することが好ましい。0.5重量%未満であると本発明の効果が充分に得られない。打ち粉に使用するその他の原料としては、小麦粉、各種澱粉、加工澱粉、粉末卵、粉末植物蛋白、粉末乳蛋白等が使用できる。
バッター液は、通常衣材として使用される小麦粉、各種澱粉、加工澱粉等を適量の水に混合して調製する。バッター液に添加する場合は、本発明のフライ食品用品質改良剤中の平均粒径20μm以下の卵白粉末が乾物換算で0.2〜10.0重量%、好ましくは1.0〜5.0重量%となるように添加することが好ましい。この範囲未満であると本発明の効果が充分に得られず、この範囲を越えると風味の劣化がおこり好ましくない。バッター液に使用するその他の原料としては、卵、粉末卵、粉末植物蛋白、粉末乳蛋白、油脂、増粘多糖類、乳化剤、膨張剤、調味料、香辛料等が使用できる。
上記のようにして得られた本発明のフライ食品は、フライ後常温に放置しても衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持することができる。更に、フライ後冷凍または冷蔵保存し電子レンジで加熱して食する場合にも、電子レンジ加熱後、あるいはその後長時間が経過しても衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持することができる。
次に実施例、比較例により本発明を詳しく説明する。ただし、これらの例は本発明を制限するものではない。
【0007】
【実施例】
実施例1
25kgの卵白粉末(ゲル強度;252.3g/cm、pH;6.9)を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、凍結粉砕装置LX−3型)を用い粉砕温度−50℃にてローター周速73m/sの条件で微粉末化を行い、平均粒径16.32μm(20μm以下の粒径のものが60重量%)の卵白粉末24.9kgを得た。なお、この微粉末化処理によって、卵白粉末のゲル強度及びpHは変化しなかった。
【0008】
実施例2
25kgの卵白粉末(ゲル強度;417.5g/cm、pH;7.2)を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、凍結粉砕装置LX−3型)を用い粉砕温度−50℃にてローター周速93m/sの条件で微粉末化を行い、平均粒径8.41μm(20μm以下の粒径のものが70重量%)の卵白粉末24.9kgを得た。なお、この微粉末化処理によって、卵白粉末のゲル強度及びpHは変化しなかった。
【0009】
実施例3
25kgの卵白粉末(ゲル強度;249.4g/cm、pH;10.3)を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、凍結粉砕装置LX−3型)を用い粉砕温度−50℃にてローター周速85m/sの条件で微粉末化を行い、平均粒径9.08μm(20μm以下の粒径のものが68重量%)の卵白粉末24.9kgを得た。なお、この微粉末化処理によって、卵白粉末のゲル強度及びpHは変化しなかった。
【0010】
実施例4
25kgの卵白粉末(ゲル強度;352.5g/cm、pH;9.3)を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、凍結粉砕装置LX−3型)を用い粉砕温度−50℃にてローター周速80m/sの条件で微粉末化を行い、平均粒径11.36μm(20μm以下の粒径のものが65重量%)の卵白粉末24.9kgを得た。なお、この微粉末化処理によって、卵白粉末のゲル強度及びpHは変化しなかった。
【0011】
実施例5
実施例4で用いた微粉化する前の卵白粉末25kgをジェットミル粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、カウンタージェットミル100AFG)を用いノズル半径2.5mm、ノズル元圧5.5kg/cmG、セパレータ回転数3000rpmの条件で微粉末化を行い、平均粒子径4.46μm(20μm以下の粒径のものが98重量%)の卵白粉末24.9kgを得た。なお、この微粉末化処理によって、卵白粉末のゲル強度及びpHは変化しなかった。
【0012】
試験例1
小麦粉(薄力粉)60g、タピオカ澱粉32g、食塩5g、香辛料2g、実施例1〜5の卵白粉末1g、水110gを撹拌混合してバッター液を調製した。鶏モモ肉を25〜30g/個に切断し、バッター液を付けて170〜175℃のコーン油で3分間フライし本発明品の鶏唐揚げを得た。また、比較例1として、実施例の卵白粉末の代わりに実施例1で用いた微粉末化する前の卵白粉末(ゲル強度;252.3g/cm、pH;6.9、平均粒径30.35μm)1gを添加したバッターを調製し、同様に鶏唐揚げを得た。比較例2として、上記の鶏モモ肉をプルラン水溶液(5重量%)に浸漬した後、小麦粉(薄力粉)60g、タピオカ澱粉33g、食塩5g、香辛料2g、水110gを撹拌混合して調製したバッター液を付けて同様に鶏唐揚げを得た。
得られた鶏唐揚げのフライ直後及び常温で5時間経過後の衣及び具材(鶏肉)の食感、食味を10名の専門パネラーにて評価した。評価方法は、衣の食感(サクサク感)、具材の食感(柔らかさ、ジューシー感)、食味の影響(異味の有無)について5段階で評価し、良いものほど高得点とし、パネラー10名の平均値で示した。結果を表1に示す。
【0013】
【表1】
Figure 0004954389
【0014】
表1の結果から明らかなように、本発明品は比較例に比べてフライ後長時間が経過しても衣と肉の食感が低下せず良好に保たれており、食味の影響についても問題がなかった。
【0015】
試験例2
小麦粉(薄力粉)87g、コーンスターチ10g、ベーキングパウダー1g、実施例1〜5の卵白粉末2g、水150gを撹拌混合してバッター液を調製した。エビを殻剥き、筋切りし、バッター液を付けて170〜175℃のコーン油で2分間フライし本発明品のエビ天ぷらを得た。また、比較例3として、実施例の卵白粉末の代わりに実施例1で用いた微粉末化する前の卵白粉末(ゲル強度;252.3g/cm、pH;6.9、平均粒径30.35μm)2gを添加したバッターを調製し、同様にエビ天ぷらを得た。比較例4として、上記のエビをオブラート水溶液(2重量%)に浸漬した後、小麦粉(薄力粉)89g、コーンスターチ10g、ベーキングパウダー1g、水150gを撹拌混合して調製したバッター液を付けて同様にエビ天ぷらを得た。
得られたエビ天ぷらを10℃,24時間冷蔵保存し、電子レンジで加熱して加熱直後及び常温で5時間経過後の衣及び具材(エビ)の食感、食味を10名の専門パネラーにて評価した。評価方法は、衣の食感(サクサク感)、具材の食感(柔らかさ、ジューシー感)、食味の影響(異味の有無)について5段階で評価し、良いものほど高得点とし、パネラー10名の平均値で示した。結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
Figure 0004954389
【0017】
表2の結果から明らかなように、本発明品は比較例に比べて電子レンジ加熱後においても衣と肉の食感が良好に保たれており、更に長時間が経過しても衣と肉の食感が低下せず良好に保たれており、食味の影響についても問題がなかった。
【0018】
試験例3
コーンスターチ95g、実施例1〜5の卵白粉末5gを混合して打ち粉を調製した。
加工澱粉(松谷化学工業(株)製パインベークCC)98.5g、グァーガム1.5g、水220gを撹拌混合してバッター液を調製した。厚さ1cmの豚ロース肉の表面に打ち粉をまぶし、バッターを付け、さらにパン粉を付着させた。175〜180℃のコーン油で4分間フライし本発明品の豚カツを得た。また、比較例5として、実施例の卵白粉末の代わりに実施例1で用いた微粉末化する前の卵白粉末(ゲル強度;252.3g/cm、pH;6.9、平均粒径30.35μm)5gを添加した打ち粉を調製し、同様に豚カツを得た。比較例6として、ヘミセルロースの部分分解物である「セルエース」(商品名、日本食品化工株式会社製)を打ち粉として上記の豚ロース肉の表面にまぶし、同様に豚カツを得た。
得られた豚カツを−40℃,1時間急速凍結し、−18℃にて1ヶ月間冷凍保存した。これらの冷凍豚カツを電子レンジで加熱して加熱直後及び常温で5時間経過後の衣及び具材(豚肉)の食感、食味を10名の専門パネラーにて評価した。評価方法は、衣の食感(サクサク感)、具材の食感(柔らかさ、ジューシー感)、食味の影響(異味の有無)について5段階で評価し、良いものほど高得点とし、パネラー10名の平均値で示した。結果を表3に示す。
【0019】
【表3】
Figure 0004954389
【0020】
表3の結果から明らかなように、本発明品は比較例に比べて電子レンジ加熱後においても衣と肉の食感が良好に保たれており、更に長時間が経過しても衣と肉の食感が低下せず良好に保たれており、食味の影響についても問題がなかった。
【0021】
本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙げれば以下のとおりである。
(1)平均粒子径が20μm以下の卵白粉末を含有することを特徴とするフライ食品用品質改良剤。
(2)卵白粉末が気流粉砕または凍結粉砕の粉末化手段により平均粒子径が20μm以下に微粉末化されたものである前記(1)記載のフライ食品用品質改良剤。
(3)卵白粉末が気流粉砕により平均粒子径が20μm以下に微粉末化されたものである前記(1)記載のフライ食品用品質改良剤。
(4)卵白粉末が凍結粉砕により平均粒子径が20μm以下に微粉末化されたものである前記(1)記載のフライ食品用品質改良剤。
(5)卵白粉末のゲル強度が350g/cm以上である前記(1)〜(4)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(6)卵白粉末の10%溶液のpHが9.3以上である前記(1)〜(5)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(7)卵白粉末が噴霧乾燥法により製造された卵白粉末である前記(1)〜(6)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(8)卵白粉末が平皿乾燥法により製造された卵白粉末である前記(1)〜(6)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(9)卵白粉末が凍結乾燥法により製造された卵白粉末である前記(1)〜(6)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(10)打ち粉及び/またはバッター液に添加することを特徴とする前記(1)〜(9)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(11)平均粒子径が20μm以下の卵白粉末の打ち粉への添加量が0.5〜100重量%である前記(1)〜(10)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(12)平均粒子径が20μm以下の卵白粉末の打ち粉への添加量が3〜100重量%である前記(1)〜(11)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(13)平均粒子径が20μm以下の卵白粉末のバッター液への添加量が乾物換算で0.2〜10.0重量%である前記(1)〜(12)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(14)平均粒子径が20μm以下の卵白粉末のバッター液への添加量が乾物換算で1.0〜5.0重量%である前記(1)〜(13)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。
(15)前記(1)〜(14)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤を用いることを特徴とするフライ食品。
【0022】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の技術により、フライ後常温に放置しても衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持することができる。更に、フライ後冷凍または冷蔵保存し電子レンジで加熱して食する場合にも、電子レンジ加熱後、あるいはその後長時間が経過しても衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持することができるフライ食品を得ることができた。

Claims (5)

  1. 気流粉砕または凍結粉砕により平均粒子径が20μm以下に微粉末化された卵白粉末を含有することを特徴とするフライ食品用食感保持剤。
  2. 粒径20μm以下の卵白粉末を50重量%以上含む請求項1記載の卵白粉末を含有することを特徴とするフライ食品用食感保持剤。
  3. 卵白粉末のゲル強度が350g/cm2以上である請求項1または2記載のフライ食品用食感保持剤。
  4. 卵白粉末の10%溶液のpHが9.3以上である請求項1〜3いずれか記載のフライ食品用食感保持剤。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の卵白粉末を含有するフライ食品用食感保持剤を用いたフライ食品。
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