JP2002125608A - フライ食品用品質改良剤 - Google Patents

フライ食品用品質改良剤

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JP2002125608A
JP2002125608A JP2001234799A JP2001234799A JP2002125608A JP 2002125608 A JP2002125608 A JP 2002125608A JP 2001234799 A JP2001234799 A JP 2001234799A JP 2001234799 A JP2001234799 A JP 2001234799A JP 2002125608 A JP2002125608 A JP 2002125608A
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average particle
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JP2001234799A
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Masami Aizawa
正己 相沢
Takanori Kawai
隆範 河合
Keiichi Kondo
圭一 近藤
Takashi Haneki
貴志 羽木
Yuuri Yokota
有里 横田
Shuichiro Sakida
修一郎 崎田
Akifusa Kawai
昭房 川合
Nagahiro Yamazaki
長宏 山崎
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Taiyo Kagaku KK
Original Assignee
Taiyo Kagaku KK
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  • General Preparation And Processing Of Foods (AREA)
  • Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
  • Grain Derivatives (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常フライ食品は、フライ直後においては衣
はサクサクとしており、中の具材は柔らかくジューシー
であり好ましい食感であるが、テイクアウトの惣菜では
消費者が食するまでに長時間経過するため、具材の水分
が衣に移行し衣のサクサク感、具材のジューシー感が経
時的に低下する。本発明では、フライ後または電子レン
ジ加熱後に時間が経過しても衣のサクサク感を持続させ
ると共に、具材のジューシー感を保持することができる
フライ食品用品質改良剤及びこれを用いたフライ食品を
提供することを目的とする。 【解決手段】 平均粒子径が20μm以下の全卵粉末ま
たは卵黄粉末を衣に使用することにより上記課題を解決
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフライ食品用品質改
良剤及びこれを用いたフライ食品に関する。更に詳しく
は、フライ後または電子レンジ加熱後に時間が経過して
も衣のサクサク感を持続させると共に、具材のジューシ
ー感を保持することができるフライ食品用品質改良剤及
びこれを用いたフライ食品に関する。
【0002】
【従来の技術】天ぷら、フライ、唐揚げ等のフライ食品
は、畜肉、魚介類、野菜等の具材の表面に衣を付着さ
せ、食用油中でフライして製造される。近年の食生活の
変化に伴い、フライ食品は家庭でフライするよりもスー
パーやコンビニエンスストアにおいて提供されているテ
イクアウトの惣菜、弁当や電子レンジで加熱するだけで
食べることができる冷凍食品等の需要が増えている。通
常フライ食品は、フライ直後においては衣はサクサクと
しており、中の具材は柔らかくジューシーであり好まし
い食感であるが、テイクアウトの惣菜では消費者が食す
るまでに長時間経過するため、具材の水分が衣に移行し
衣のサクサク感、具材のジューシー感が経時的に低下す
る。また、電子レンジで加熱して食する場合は、加熱中
に具材から水蒸気が発生し衣が吸湿するため衣のサクサ
ク感、具材のジューシー感が低下し、更に加熱後時間の
経過と共に衣のべとつきや具材のぱさつきがひどくなる
という問題があった。この問題を解決するために、具材
の周囲をプルラン、オブラート、ゼラチン等の可食性高
分子物質水溶液で被覆する方法(特開平2−28324
8号公報)、具材表面にヘミセルロース、ガム類等の水
溶性高分子物質を付着させる方法(特開平9−1639
40号公報)、具材に蛋白分解酵素を含有する調理用素
材を付着させ所定時間放置した後調理する方法(特開平
5−252911、特開平7−313085号公報)、
具材にブレッダーを付け、スチーマーまたはスチームオ
ーブンにより前処理した後調理する方法(特開平5−3
08926号公報)、エチルアルコール配合衣液を使用
しフライ後熱風乾燥させる方法(特開平5−13084
0号公報)等多くの提案がなされているが、製造工程が
複雑化したり、十分な効果が得られていない。また、フ
ライ食品の衣に全卵粉末または卵黄粉末を添加すること
については公知であるが、従来より用いられている全卵
粉末または卵黄粉末では、粒子が粗かったり(平均粒子
径約30μm以上)、粒子同士で凝集したり、ブロッキ
ングしたりするため、衣中での分散性も悪く、十分な効
果が得られなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、フライ後ま
たは電子レンジ加熱後に時間が経過しても衣のサクサク
感を持続させると共に、具材のジューシー感を保持する
ことができるフライ食品用品質改良剤及びこれを用いた
フライ食品を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の実
状に鑑み鋭意研究を重ねた結果、平均粒子径が20μm
以下の全卵粉末または卵黄粉末を衣に使用することによ
り、上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成
するに至った。以下に、本発明を詳しく説明する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明における全卵粉末とは、全
卵液を乾燥して得られる粉末品のことであり、乾燥方法
については特に限定されるものではないが、通常その方
法は、噴霧乾燥法、平皿乾燥法、凍結乾燥法等のいずれ
であっても良い。また、卵は鳥類の卵であればさしつか
えないが、特に鶏の卵が好ましい。全卵液は、鶏卵を割
卵し、液卵のみ分離されたものであれば、生全卵液、冷
凍全卵液、加糖全卵液、殺菌全卵液、従来の全卵粉末を
水で戻したもののいずれであっても良い。本発明におけ
る全卵粉末の殺菌は、全卵粉末の製法において従来より
行われている方法であればなんら支障をきたさないが、
好ましくは、乾燥前にプレートヒーターまたはホールデ
ィングチューブと呼ばれる設備で行われる連続式殺菌法
及び加熱ジャケット付きタンクで行われるバッチ式殺菌
法が良い。本発明における全卵粉末は、保管中に起こる
品質の劣化を抑制するために脱糖処理を行い全卵液中に
含有されるグルコースを除去することもできる。この脱
糖処理は酵母発酵法、酵素法のいずれで行っても良い。
また、乾燥及び保存中の蛋白質や脂質の劣化を防ぐため
にコーンシロップ、蔗糖、乳糖、デキストリン、デキス
トリンアルコール、マルチトール、ラクチトール、トレ
ハロースなどの糖類の添加やカゼインナトリウム、大豆
蛋白や脱脂粉乳などを添加しても良い。本発明における
卵黄粉末とは、卵黄液を乾燥して得られる粉末品のこと
であり、乾燥方法については特に限定されるものではな
いが、通常その方法は、噴霧乾燥法、平皿乾燥法、凍結
乾燥法等のいずれであっても良い。また、卵は鳥類の卵
であればさしつかえないが、特に鶏の卵が好ましい。卵
黄液は、鶏卵を割卵し、全卵より卵白を除去したものの
ことであるが、生卵黄液、冷凍卵黄液、加糖卵黄液、殺
菌卵黄液、従来の卵黄粉末を水で戻したもののいずれで
あっても良い。本発明における卵黄粉末の殺菌は、卵黄
粉末の製法において従来より行われている方法であれば
なんら支障をきたさないが、好ましくは、乾燥前にプレ
ートヒーターまたはホールディングチューブと呼ばれる
設備で行われる連続式殺菌法及び加熱ジャケット付きタ
ンクで行われるバッチ式殺菌法が良い。本発明における
卵黄粉末は、保管中に起こる品質の劣化を抑制するため
に脱糖処理を行い卵黄液中に含有されるグルコースを除
去することもできる。この脱糖処理は酵母発酵法、酵素
法のいずれで行っても良い。また、乾燥及び保存中の蛋
白質や脂質の劣化を防ぐためにコーンシロップ、蔗糖、
乳糖、デキストリン、デキストリンアルコール、マルチ
トール、ラクチトール、トレハロースなどの糖類の添加
やカゼインナトリウム、大豆蛋白や脱脂粉乳などを添加
しても良い。本発明において、上述の平均粒子径が20
μm以下の全卵粉末または卵黄粉末は、それぞれ単独も
しくは2種以上組み合わせて用いることもできる。本発
明で用いる平均粒子径が20μm以下の全卵粉末または
卵黄粉末を得る方法は、特に限定されるものではない
が、上述の全卵粉末または卵黄粉末の製造工程において
原料液卵を希釈してから乾燥する方法、一般的な全卵粉
末または卵黄粉末から篩別して得る方法、一般的な全卵
粉末または卵黄粉末をボールミルやジェットミル等の乾
式破砕機、又は液体窒素を利用する凍結粉砕機等レーザ
ー回折型粒度分布測定により平均粒子径20μm以下の
微粉末化ができる性能のものを使用して微粉末化する方
法等が挙げられる。特に、一般的な全卵粉末または卵黄
粉末を気流粉砕(ジェットミル)、凍結粉砕等により微
粉末化する方法が目的とする平均粒子径を得易いため好
ましい。本発明における凍結粉砕の条件は、液体窒素を
用いて予備冷却を行い、粉砕した粉末が平均粒子径20
μm以下となる条件であれば良く、粉砕機の種類、形式
を限定するものではない。液体窒素を予備冷却として用
いる理由としては液体窒素が−196℃の極低温であり
これを冷媒とする場合は、極めて短時間の内に全卵粉末
または卵黄粉末の凍結が可能であり、凍結による変性が
ほとんど生じないことの他に、ハンマーミルのような粉
砕機を用いた時に発生する衝撃熱が出ることなく、無酸
化的な粉砕が可能となる等の利点を有することにある
が、冷却の方式については、浸漬法、散布法等の何れの
方法でも良い。また、粉砕温度は、−50℃〜−100
℃で行うのが経済性、粉砕効率、粉末の粒子径の面から
も良く、粉砕温度が高い場合には、目的とする平均粒子
径20μm以下までの微粉末化が不十分となるため不都
合となる。本発明における気流粉砕とは、通称ジェット
ミルと呼ばれ、粉粒体原料を圧縮した空気あるいは窒素
などの不活性ガスによって高速度に加速させ、原料同士
あるいは原料を別に設けた衝突板などに衝突させて粉砕
させるものである。なお、形式を限定するものではない
が、一般的なジェットミルの形式としては、原料を加速
し噴射する加速管を対向配置させて原料同士を衝突させ
る形式のもの、加速管から噴射した原料を衝突板等に衝
突させる形式のもの、原料が循環する容器内に加速管を
挿入配置させたものなどがある。このような気流粉砕法
によれば、粉砕刃や圧縮ロールなどによる衝撃・剪断・
圧縮・摩砕などの機械的な力がかからず、気体を用いる
ため冷却効果もあり原料の発熱が少なく、全卵粉末また
は卵黄粉末の熱による変性や酸化を起こすことなく、原
料の粉砕が可能となる等の利点を有する 本発明における全卵粉末または卵黄粉末は、上述のごと
く平均粒子径20μm以下であれば良いが、効果の面か
ら、好ましくは、1μm以上20μm以下の粒子径のも
のを50重量%以上含むものであり、より好ましくは、
1μm以上20μm以下の粒子径のものを60重量%以
上含むものである。さらに、効果の面からもより平均粒
子径が小さければ一層好ましいものである。本発明のフ
ライ食品用品質改良剤は、平均粒子径が20μm以下の
全卵粉末または卵黄粉末を有効成分として含有するもの
であるが、必要に応じて卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、乳
清蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、大豆蛋白、血
漿蛋白等の食品蛋白質や、澱粉、糖類、増粘多糖類、油
脂、乳化剤等と併用しても良い。
【0006】本発明におけるフライ食品とは、野菜類、
肉類、魚介類等の具材(種)に衣(バッター液)を付け
てフライしたものであり、例えば天ぷら、フライ、コロ
ッケ、カツ、唐揚げ、ナゲット等の何れであっても良
い。本発明のフライ食品は、常法により具材の表面に、
必要に応じて打ち粉をまぶし、バッター液を付着させ、
必要に応じてパン粉をまぶし、食用油脂中でフライする
工程において、打ち粉及び/またはバッター液に本発明
のフライ食品用品質改良材を添加して用いることで得ら
れる。本発明のフライ食品用品質改良剤はフライ食品の
衣に使用するものであり、打ち粉及び/またはバッター
液に添加すれば良い。打ち粉に添加する場合は、本発明
のフライ食品用品質改良剤中の平均粒子径20μm以下
の全卵粉末または卵黄粉末が打ち粉中に1〜100重量
%、好ましくは5〜100重量%となるように添加混合
することが好ましい。1重量%未満であると本発明の効
果が充分に得られない。打ち粉に使用するその他の原料
としては、小麦粉、各種澱粉、加工澱粉、粉末卵、粉末
植物蛋白、粉末乳蛋白等が使用できる。バッター液は、
通常衣材として使用される小麦粉、各種澱粉、加工澱粉
等を適量の水に混合して調製する。バッター液に添加す
る場合は、本発明のフライ食品用品質改良剤中の平均粒
子径20μm以下の全卵粉末または卵黄粉末が乾物換算
で0.5〜10.0重量%、好ましくは1.0〜5.0
重量%となるように添加することが好ましい。0.5重
量%未満であると本発明の効果が充分に得られず、1
0.0重量%を越えると風味の劣化がおこり好ましくな
い。バッター液に使用するその他の原料としては、卵、
粉末卵、粉末植物蛋白、粉末乳蛋白、油脂、増粘多糖
類、乳化剤、膨張剤、調味料、香辛料等が使用できる。
上記のようにして得られた本発明のフライ食品は、フラ
イ後常温に放置しても衣のサクサク感を持続させると共
に、具材のジューシー感を保持することができる。更
に、フライ後冷凍または冷蔵保存し電子レンジで加熱し
て食する場合にも、電子レンジ加熱後、あるいはその後
長時間が経過しても衣のサクサク感を持続させると共
に、具材のジューシー感を保持することができる。次に
実施例、比較例により本発明を詳しく説明する。ただ
し、これらの例は本発明を制限するものではない。
【0007】
【実施例】実施例1 25kgの全卵粉末を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株
式会社、凍結粉砕装置LX−3型)を用い粉砕温度−5
0℃にてローター周速73m/sの条件で微粉末化を行
い、平均粒子径15.48μm、20μm以下の粒子径
のものが65重量%の全卵粉末24.9kgを得た。
【0008】実施例2 25kgの卵黄粉末を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株
式会社、凍結粉砕装置LX−3型)を用い粉砕温度−5
0℃にてローター周速93m/sの条件で微粉末化を行
い、平均粒子径11.32μm、20μm以下の粒子径
のものが80重量%の卵黄粉末24.9kgを得た。
【0009】実施例3 実施例1で用いた微粉末化する前の全卵粉末25kgを
ジェットミル粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、カウ
ンタージェットミル100AFG)を用いノズル半径
2.5mm、ノズル元圧5.5kg/cmG、セパレ
ータ回転数3000rpmの条件で微粉末化を行い、平
均粒子径4.52μm、20μm以下の粒子径のものが
99重量%の全卵粉末24.9kgを得た。
【0010】実施例4 実施例2で用いた微粉末化する前の卵黄粉末25kgを
ジェットミル粉砕機(ホソカワミクロン株式会社、カウ
ンタージェットミル100AFG)を用いノズル半径
2.5mm、ノズル元圧5.5kg/cmG、セパレ
ータ回転数3000rpmの条件で微粉末化を行い、平
均粒子径5.82μm、20μm以下の粒子径のものが
98重量%の卵黄粉末24.9kgを得た。 試験例1 小麦粉(薄力粉)60g、タピオカ澱粉31g、食塩5
g、香辛料2g、実施例1〜4の全卵粉末または卵黄粉
末2g、水110gを撹拌混合してバッター液を調製し
た。鶏モモ肉を25〜30g/個に切断し、バッター液
を付けて170〜175℃のコーン油で3分間フライし
本発明品の鶏唐揚げを得た。また、比較例1として、実
施例の全卵粉末または卵黄粉末の代わりに実施例1で用
いた微粉末化する前の全卵粉末(平均粒子径45.30
μm)1gを添加したバッターを調製し、同様に鶏唐揚
げを得た。比較例2として、実施例の全卵粉末または卵
黄粉末の代わりに実施例2で用いた微粉末化する前の卵
黄粉末(平均粒子径45.43μm)1gを添加したバ
ッターを調製し、同様に鶏唐揚げを得た。比較例3とし
て、上記の鶏モモ肉をプルラン水溶液(5重量%)に浸
漬した後、小麦粉(薄力粉)60g、タピオカ澱粉33
g、食塩5g、香辛料2g、水110gを撹拌混合して
調製したバッター液を付けて同様に鶏唐揚げを得た。得
られた鶏唐揚げのフライ直後及び常温で5時間経過後の
衣及び具材(鶏肉)の食感、食味を10名の専門パネラ
ーにて評価した。評価方法は、衣の食感(サクサク
感)、具材の食感(柔らかさ、ジューシー感)、食味の
影響(異味の有無)について5段階で評価し、良いもの
ほど高得点とし、パネラー10名の平均値で示した。結
果を表1に示す。
【0011】
【表1】
【0012】表1の結果から明らかなように、本発明品
は比較例に比べてフライ後長時間が経過しても衣と肉の
食感が低下せず良好に保たれており、食味の影響につい
ても問題がなかった。 試験例2 小麦粉(薄力粉)87g、コーンスターチ9g、ベーキ
ングパウダー1g、実施例1〜4の全卵粉末または卵黄
粉末3g、水150gを撹拌混合してバッター液を調製
した。エビを殻剥き、筋切りし、バッター液を付けて1
70〜175℃のコーン油で2分間フライし本発明品の
エビ天ぷらを得た。また、比較例4として、実施例の全
卵粉末または卵黄粉末の代わりに実施例1で用いた微粉
末化する前の全卵粉末(平均粒子径45.30μm)3
gを添加したバッターを調製し、同様にエビ天ぷらを得
た。比較例5として、実施例の全卵粉末または卵黄粉末
の代わりに実施例2で用いた微粉末化する前の卵黄粉末
(平均粒子径45.43μm)3gを添加したバッター
を調製し、同様にエビ天ぷらを得た。比較例6として、
上記のエビをオブラート水溶液(2重量%)に浸漬した
後、小麦粉(薄力粉)89g、コーンスターチ10g、
ベーキングパウダー1g、水150gを撹拌混合して調
製したバッター液を付けて同様にエビ天ぷらを得た。得
られたエビ天ぷらを10℃,24時間冷蔵保存し、電子
レンジで加熱して加熱直後及び常温で5時間経過後の衣
及び具材(エビ)の食感、食味を10名の専門パネラー
にて評価した。評価方法は、衣の食感(サクサク感)、
具材の食感(柔らかさ、ジューシー感)、食味の影響
(異味の有無)について5段階で評価し、良いものほど
高得点とし、パネラー10名の平均値で示した。結果を
表2に示す。
【0013】
【表2】
【0014】表2の結果から明らかなように、本発明品
は比較例に比べて電子レンジ加熱後においても衣と肉の
食感が良好に保たれており、更に長時間が経過しても衣
と肉の食感が低下せず良好に保たれており、食味の影響
についても問題がなかった。 試験例3 コーンスターチ95g、実施例1〜4の全卵粉末または
卵黄粉末5gを混合して打ち粉を調製した。加工澱粉
(松谷化学工業(株)製パインベークCC)98.5
g、グァーガム1.5g、水220gを撹拌混合してバ
ッター液を調製した。厚さ1cmの豚ロース肉の表面に
打ち粉をまぶし、バッターを付け、さらにパン粉を付着
させた。175〜180℃のコーン油で4分間フライし
本発明品の豚カツを得た。また、比較例7として、実施
例の全卵粉末または卵黄粉末の代わりに実施例1で用い
た微粉末化する前の全卵粉末(平均粒子径45.30μ
m)5gを添加した打ち粉を調製し、同様に豚カツを得
た。比較例8として、実施例の全卵粉末または卵黄粉末
の代わりに実施例2で用いた微粉末化する前の卵黄粉末
(平均粒子径45.43μm)5gを添加した打ち粉を
調製し、同様に豚カツを得た。比較例9として、ヘミセ
ルロースの部分分解物である「セルエース」(商品名、
日本食品化工株式会社製)を打ち粉として上記の豚ロー
ス肉の表面にまぶし、同様に豚カツを得た。得られた豚
カツを−40℃,1時間急速凍結し、−18℃にて1ヶ
月間冷凍保存した。これらの冷凍豚カツを電子レンジで
加熱して加熱直後及び常温で5時間経過後の衣及び具材
(豚肉)の食感、食味を10名の専門パネラーにて評価
した。評価方法は、衣の食感(サクサク感)、具材の食
感(柔らかさ、ジューシー感)、食味の影響(異味の有
無)について5段階で評価し、良いものほど高得点と
し、パネラー10名の平均値で示した。結果を表3に示
す。
【0015】
【表3】
【0016】表3の結果から明らかなように、本発明品
は比較例に比べて電子レンジ加熱後においても衣と肉の
食感が良好に保たれており、更に長時間が経過しても衣
と肉の食感が低下せず良好に保たれており、食味の影響
についても問題がなかった。
【0017】本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙
げれば以下のとおりである。 (1)平均粒子径が20μm以下の全卵粉末または卵黄
粉末を含有することを特徴とするフライ食品用品質改良
剤。 (2)全卵粉末または卵黄粉末が気流粉砕、凍結粉砕等
の粉末化手段により平均粒子径が20μm以下に微粉末
化されたものである前記(1)記載のフライ食品用品質
改良剤。 (3)全卵粉末または卵黄粉末が凍結粉砕により平均粒
子径が20μm以下に微粉末化されたものである前記
(1)記載のフライ食品用品質改良剤。 (4)全卵粉末または卵黄粉末が気流粉砕により平均粒
子径が20μm以下に微粉末化されたものである前記
(1)記載のフライ食品用品質改良剤。 (5)全卵粉末または卵黄粉末が噴霧乾燥法により製造
された全卵粉末または卵黄粉末である前記(1)〜
(4)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。 (6)全卵粉末または卵黄粉末が平皿乾燥法により製造
された全卵粉末または卵黄粉末である前記(1)〜
(4)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。 (7)全卵粉末または卵黄粉末が凍結乾燥法により製造
された全卵粉末または卵黄粉末である前記(1)〜
(4)いずれか記載のフライ食品用品質改良剤。 (8)打ち粉及び/またはバッター液に添加することを
特徴とする前記(1)〜(7)いずれか記載のフライ食
品用品質改良剤。 (9)平均粒子径が20μm以下の全卵粉末または卵黄
粉末の打ち粉への添加量が1〜100重量%である前記
(1)〜(7)いずれか記載のフライ食品用品質改良
剤。 (10)平均粒子径が20μm以下の全卵粉末または卵
黄粉末の打ち粉への添加量が5〜100重量%である前
記(1)〜(7)いずれか記載のフライ食品用品質改良
剤。 (11)平均粒子径が20μm以下の全卵粉末または卵
黄粉末のバッター液への添加量が乾物換算で0.5〜1
0.0重量%である前記(1)〜(7)いずれか記載の
フライ食品用品質改良剤。 (12)平均粒子径が20μm以下の全卵粉末または卵
黄粉末のバッター液への添加量が乾物換算で1.0〜
5.0重量%である前記(1)〜(7)いずれか記載の
フライ食品用品質改良剤。 (13)前記(1)〜(12)いずれか記載のフライ食
品用品質改良剤を用いることを特徴とするフライ食品。
【0018】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の技術によ
り、フライ後常温に放置しても衣のサクサク感を持続さ
せると共に、具材のジューシー感を保持することができ
る。更に、フライ後冷凍または冷蔵保存し電子レンジで
加熱して食する場合にも、電子レンジ加熱後、あるいは
その後長時間が経過しても衣のサクサク感を持続させる
と共に、具材のジューシー感を保持することができるフ
ライ食品を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽木 貴志 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 横田 有里 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 崎田 修一郎 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 川合 昭房 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 (72)発明者 山崎 長宏 三重県四日市市赤堀新町9番5号 太陽化 学株式会社内 Fターム(参考) 4B025 LB04 LG52 LP07 4B035 LE17 LG43 LK15 LP27 4B042 AC06 AD18 AD40 AH09 AP20

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒子径が20μm以下の全卵粉末ま
    たは卵黄粉末を含有することを特徴とするフライ食品用
    品質改良剤。
  2. 【請求項2】 全卵粉末または卵黄粉末が気流粉砕また
    は凍結粉砕により平均粒子径が20μm以下に微粉末化
    されたものである請求項1記載のフライ食品用品質改良
    剤。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載のフライ食品用品
    質改良剤を用いたフライ食品。
JP2001234799A 2000-08-15 2001-08-02 フライ食品用品質改良剤 Pending JP2002125608A (ja)

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