JP4950376B2 - マルチディスプレイ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチディスプレイ装置、より詳しくは、複数のプロジェクタ装置により投影した部分画像を組み合わせて一画像を構成するマルチディスプレイ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数のプロジェクタ装置により投影した部分画像を組み合わせて一画像を構成するマルチディスプレイ装置は、従来より、種々のものが提案されている。
【0003】
このようなマルチディスプレイ装置としては、例えば特開平9−211386号公報に、スクリーン上に重複領域で第1映像と第2映像を部分的に重ね合わせることによって合成映像を投影する第1ライトバルブ・プロジェクタおよび第2ライトバルブ・プロジェクタを含む投影システムであって、各プロジェクタが、光源、画像光を反射または透過するためのライトバルブ、上記光源からの光を上記ライトバルブへ向けるための集光レンズ、および投影レンズを含む投影システムにおいて、上記第1ライトバルブ・プロジェクタおよび第2ライトバルブ・プロジェクタと関連し、上記ライトバルブと上記投影レンズ、上記光源と上記集光レンズ、または上記投影レンズと上記スクリーンの間の上記光の光路に位置し、上記ライトバルブ・プロジェクタのコントラスト比を減ずることなく、上記重複領域でオフ状態およびオン状態の照明レベルを平滑化するための融合手段を含むライトバルブ・プロジェクタが記載されていて、コントラスト比を下げることなく、映像の継ぎ目をなくすことができるものとなっている。
【0004】
また、特開平3−53288号公報には、少なくとも映像投写ユニット、スクリーンから構成されるビデオプロジェクタを複数台使用して構成されるマルチビデオプロジェクタにおいて、投写レンズ出射瞳と出射光軸の交点から、スクリーン上の有効画面範囲を結んだ角柱に包含されない部分の画像投写光の全て、または一部分をカットする機能をもつ見切り板を、映像投写ユニットとスクリーンの間に備えたマルチビデオプロジェクタが記載されている。
【0005】
さらに、特開平5−103286号公報には、複数の投射ユニットからなり、上記各投射ユニットは、同一平面内において出射方向が等しく、かつ出射方向前面には他の上記投射ユニットがないように一列に配置され、上記各投射ユニットから投射される複数の画像が、上記各投射ユニットの投射方向の前面に設置された一枚のスクリーン上で、各画像間にオーバーラップ部分をもって結像するように構成されたプロジェクタにおいて、上記オーバーラップ部分の画像輝度を、遮光板を用いることによって、他の画像部分と等しくしたプロジェクタが記載されていて、より詳しくは、射出瞳と遮光板とスクリーンとをそれぞれ所定のサイズや位置関係となるように配置することで、上記オーバーラップ部分を他の画像部分と同様の輝度となるようにしたものとなっている。
【0006】
そして、特開平6−169444号公報には、スクリーンに複数の画像を同時に投影するビデオマルチ画像投影システムにおいて、隣接する画像の一部を重ね合わせる場合は、重ね合わせられる部分の画像が透過率35〜45%のハーフミラー、半透明白色部材または黒色部材の何れか1つを透過して投影されるビデオマルチ画像投影システムが記載されている。
【0007】
一方、PCT条約に基づく出願の国際公開番号WO95/25292には、ランプと、このランプの光を集光して照射する集光光学系と、上記ランプから集光光学系を介して照射された光を受けながら表示を行う液晶表示パネルと、この液晶表示パネルの光学像を投影する投影光学系と、を備えた投影装置に、略三角形状の櫛歯を有する櫛状のマスク部材を1つ以上設けて、液晶表示パネルから投影光学系に向かう光束の辺縁領域に該櫛状部分が入り込むように配置した画像投影装置が記載されていて、上記マスク部材の櫛歯を用いることにより、重畳領域においては辺縁に行くに従って光量が減衰するようにして、画像が円滑に合成されるようにしている。すなわち、この技術においては、櫛状をなすマスク部材が、部分画像の重畳領域における光量減衰カーブを制御するために設けられたものとなっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
さらに、本出願人は、特願2000−076790号において、複数の画像投影手段を備え、該画像投影手段によりスクリーンに投影した部分画像をその辺縁において隣接する部分画像に重畳領域をもって重ね合わせながら配列することにより全体として一画像を構成するようになされたマルチディスプレイ装置であって、上記重畳領域の輝度を該重畳領域を除く部分画像の輝度と略一致させるために該重畳領域に向けて投影される光束の一部を遮光する遮光板を備え、この遮光板は、部分画像に係る投射範囲の、左側を遮光する遮光部に対して右側を遮光する遮光部が水平方向に変位可能であり、同様に、下側を遮光する遮光部に対して上側を遮光する遮光部が垂直方向に変位可能となるように構成されたマルチディスプレイ装置を提案している。
【0009】
ここで上述したような複数のプロジェクタ装置を備えたマルチディスプレイ装置における光源について、本発明の実施形態に係る図3を参照して説明する。
【0010】
プロジェクタ装置の光源としては、図3(D)に示すような点状の光源を備えた照明装置11を用いて、表示デバイス16を照明することも考えられるが、この場合には図3(E)に示すような点状の光源像のみによる照明となり、図3(F)に示すように、照射面の中央部の輝度が周辺部の輝度に比して高くなってしまう傾向がある。
【0011】
複数のプロジェクタ装置を用いるマルチディスプレイ装置では、各プロジェクタ装置により投影される部分画像を継ぎ合わせて一画像を生成するために、それぞれの部分画像の輝度が均一であることが特に必要となる。
【0012】
そこで、図3(A)に示すように、上記照明装置11の光を、さらに第1の格子状レンズアレイ12と第2の格子状レンズアレイ13とを用いることにより、図3(B)に示すような、平面状(より詳しくは、格子状)に配列された複数の2次光源像を形成するようにしたものである。
【0013】
これにより、図3(C)に示すように、表示デバイス16の表示面をほぼ均一に照明して、画面全域で均一な明るさを得ることができるようなっている。
【0014】
一方で、上述したように、複数のプロジェクタ装置を用いるマルチディスプレイ装置では、部分画像同士を辺縁部で重複させるように投影を行うために、該重畳領域で輝度が高くなることのないように、遮光板を用いて減光を行い、重畳したときに、非重畳領域と同一の輝度となるように構成している。
【0015】
このような構成において、上述したような複数の光源(または複数の2次光源像)を用いて表示デバイスを照明する場合には、1つの遮光板に対して複数の影が形成されるために、プロジェクタ装置により投影される部分画像の辺縁部に、段状をなす輝度分布が発生してしまう。
【0016】
図28は、複数の2次光源像から出射された光を遮光板により遮光すると、スクリーン上に段状をなす輝度分布が発生する様子を示す図である。
【0017】
この図28に示すように、複数の2次光源像18aから出射される光束が、遮光板95により一部遮光される構成においては、スクリーン3上の遮光される領域と遮光されない領域との境界が、2次光源像18aの位置に応じて異なる位置となるために、符号96に示すように、輝度差が階段状となった帯状の輝度分布が生じることになる。
【0018】
さらに、照明光の光路を各色毎に分離して、各色に対応する表示デバイスを照明する複板式のプロジェクタ装置を用いる場合には、光路長の相違や、波長による瞳位置のずれなどに起因して、投射される光束の辺縁部に色ずれが発生することがある。この色ずれが発生した光束の辺縁部を遮光部材により遮ると、スクリーン上に到達する光量が色によって異なってしまい、プロジェクタ装置から投影される部分画像の辺縁部に色付きが発生することになる。
【0019】
なお、上記国際公開番号WO95/25292に記載のものは、上述したように、単に辺縁部の光量を減光させるために櫛歯を形成したものであって、複数の光源や複数の2次光源像に起因する階段状の輝度変化や色付きを解消することについては何等記載されておらず、こうしたことを目的とした技術ともなっていない。
【0020】
こうして、複数の光源または複数の2次光源像を用いて照明を行う場合には、より高品質な画質を達成するために、こうした階段状の輝度変化や色付きを軽減する技術を実現することが必要となっている。
【0021】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、複数の光源または2次光源像により生じ得る、遮光手段の遮光端縁の陰影による階段状の輝度差や色付きを軽減して、より高品質な画像を投影することができるマルチディスプレイ装置を提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1の発明によるマルチディスプレイ装置は、複数のプロジェクタ装置を有し、各プロジェクタ装置により部分画像をスクリーンに投影する際に、隣接する部分画像同士がその辺縁部において互いに重畳領域をもって重ね合わせられるように投影し、これら複数の部分画像を組み合わせることにより一画像を構成するマルチディスプレイ装置であって、上記各プロジェクタ装置は、2次元状に配列された複数の光源または2次光源像により光を投射する照明手段と、この照明手段から投射された光により照明され上記部分画像を表示する表示手段と、この表示手段から発せられる部分画像に係る光束を上記スクリーンに投影する投影光学系と、を有してなり、当該マルチディスプレイ装置は、上記部分画像として投影されるべき光束の辺縁部を遮蔽することにより、重ね合わせ後の重畳領域の輝度が非重畳領域の輝度と略同一となるように、一部分画像に係る重畳領域の輝度を低下させる遮光手段をさらに具備し、上記遮光手段の遮光端縁は、上記複数の光源または2次光源像の一配列方向に対して、平行とならず、かつ連続的または不連続な複数の異なる位置を有している。
【0023】
また、第2の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記複数の光源または2次光源像の2次元状の配列が格子状配列であり、上記遮光手段は、上記遮光端縁を凹凸形状に形成することにより、上記不連続な複数の異なる位置を有する遮光端縁を構成するものである。
【0024】
さらに、第3の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第2の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記凹凸形状をなす遮光端縁が、所定のピッチで凹凸を周期的に繰り返す形状に形成されており、かつ、凹に対する凸の高さをAV 、凹凸のピッチをAH 、上記複数の光源または2次光源像の上記AV 方向の格子間隔をPLV、該複数の光源または2次光源像の上記AH 方向の格子間隔をPLH、該複数の光源または2次光源像から上記遮光手段までの距離をd、該複数の光源または2次光源像から上記スクリーンまでの距離をLとし、さらに、k=(L−d)/2Lとおくと、
(1/2)×kPLV<AV <(3/2)×kPLV
(1/2)×kPLH<AH <(3/2)×kPLH
なる関係を満たすものである。
【0025】
第4の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第2の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記凹凸形状をなす遮光端縁が、凹凸をランダムに繰り返す形状に形成されており、かつ、凹に対する凸の高さの平均値をAV 、凹凸のピッチの平均値をAH 、上記複数の光源または2次光源像の上記AV 方向の格子間隔をPLV、該複数の光源または2次光源像の上記AH 方向の格子間隔をPLH、該複数の光源または2次光源像から上記遮光手段までの距離をd、該複数の光源または2次光源像から上記スクリーンまでの距離をLとし、さらに、k=(L−d)/2Lとおくと、
(1/2)×kPLV<AV <(3/2)×kPLV
(1/2)×kPLH<AH <(3/2)×kPLH
なる関係を満たすものである。
【0026】
第5の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記複数の光源または2次光源像の2次元状の配列が格子状配列であり、その基本格子の配列方向が、上記遮光手段の遮光端縁に直交することなく交差する方向となるように上記照明手段を配置することにより、上記連続的な複数の異なる位置を有する遮光端縁を構成するものである。
【0027】
第6の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第5の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記照明手段が、上記基本格子が長方格子となるように構成されていて、さらに、該長方格子の対角方向が、上記遮光手段の遮光端縁に直交することなく交差する方向となるように配置されたものである。
【0028】
第7の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、完全遮光性を有する素材、半透過性を有する素材、上記遮光端縁に向かって透過率が連続的に変化する素材、上記遮光端縁に向かって透過率が階段状に変化する素材、の内の一、または複数の組み合わせにより構成された遮光板を有してなるものである。
【0029】
第8の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、上記複数の光源または2次光源像から上記スクリーンに至る光路上に配置されたものである。
【0030】
第9の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、上記投影光学系の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離が、連続的または不連続に異なる遮光端縁を有してなるものである。
【0031】
第10の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第9の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、遮光端縁を有する遮光板を備え、この遮光板を、上記投影光学系の光軸方向に対して傾斜して配置することにより、上記連続的に異なる遮光端縁を構成したものである。
【0032】
第11の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第9の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、遮光端縁を有する複数の遮光板を備え、これら複数の遮光板を、上記投影光学系の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離を異ならせて配置することにより、上記不連続に異なる遮光端縁を構成したものである。
【0033】
第12の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第11の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、上記複数の遮光板として、上記投影光学系の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離を異ならせて配置された、矩形状をなす上記部分画像の、縦方向の辺縁部を遮光する遮光板と、横方向の辺縁部を遮光する遮光板と、を含み、これら複数の遮光板を一体的に支持する支持部材をさらに有してなるものである。
【0034】
第13の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置に対して、所定の位置関係を保持するように、一体的に支持されている。
【0035】
第14の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第1の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段が、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置に隣接するプロジェクタ装置に対して、所定の位置関係を保持するように、一体的に支持されている。
【0036】
第15の発明によるマルチディスプレイ装置は、複数のプロジェクタ装置を有し、各プロジェクタ装置により部分画像をスクリーンに投影する際に、隣接する部分画像同士がその辺縁部において互いに重畳領域をもって重ね合わせられるように投影し、これら複数の部分画像を組み合わせることにより一画像を構成するマルチディスプレイ装置であって、上記各プロジェクタ装置は、2次元状に配列された複数の光源または2次光源像により光を投射する照明手段と、この照明手段から投射された光をRGBの3色光に分光する分光手段と、この分光手段から投射されるRGB各色の光により各別に照明され該RGB各色に対応する上記部分画像をそれぞれ表示するRGB各色の表示手段と、これらRGB各色の表示手段から発せられる各色毎の部分画像に係る偏光した光束を合束する光束合成手段と、この光束合成手段から出射される光束を上記スクリーンに投影する投影光学系と、を有してなり、当該マルチディスプレイ装置は、上記光束合成手段と上記スクリーンとの間の光路上において上記部分画像として投影されるべき光束の辺縁部を遮蔽することにより、重ね合わせ後の重畳領域の輝度が非重畳領域の輝度と略同一となるように、一部分画像に係る重畳領域の輝度を低下させる遮光手段をさらに具備し、上記遮光手段は、上記部分画像の辺縁部における色ずれを補正するべく、偏光軸の方向が不要な色成分光の偏光方向に交差するように配置された偏光板を有してなるものである。
【0037】
第16の発明によるマルチディスプレイ装置は、複数のプロジェクタ装置を有し、各プロジェクタ装置により部分画像をスクリーンに投影する際に、隣接する部分画像同士がその辺縁部において互いに重畳領域をもって重ね合わせられるように投影し、これら複数の部分画像を組み合わせることにより一画像を構成するマルチディスプレイ装置であって、上記各プロジェクタ装置は、2次元状に配列された複数の光源または2次光源像により光を投射する照明手段と、この照明手段から投射された光をRGBの3色光に分光する分光手段と、この分光手段から投射されるRGB各色の光により各別に照明され該RGB各色に対応する上記部分画像をそれぞれ表示するRGB各色の表示手段と、これらRGB各色の表示手段から発せられる各色毎の部分画像に係る光束を合束する光束合成手段と、この光束合成手段から出射される光束を上記スクリーンに投影する投影光学系と、を有してなり、当該マルチディスプレイ装置は、上記光束合成手段と上記スクリーンとの間の光路上において上記部分画像として投影されるべき光束の辺縁部を遮蔽することにより、重ね合わせ後の重畳領域の輝度が非重畳領域の輝度と略同一となるように、一部分画像に係る重畳領域の輝度を低下させる遮光手段をさらに具備し、上記部分画像は、主として、上記RGBの3色の内の1色に係る部分画像と、他の2色に係る部分画像と、が互いに位置ずれすることにより、その辺縁部において、該1色に係る第1の色ずれと、他の2色に係る第2の色ずれと、を生じ得るものであって、上記複数のプロジェクタ装置は、重畳領域を共有する隣接するプロジェクタ装置の内の、一方のプロジェクタ装置が該重畳領域に上記第1の色ずれ部分を投影し、かつ、他方のプロジェクタ装置が該重畳領域に上記第2の色ずれ部分を投影することにより、該重畳領域において色ずれを打ち消すように配置されたものである。
【0038】
第17の発明によるマルチディスプレイ装置は、上記第15または第16の発明によるマルチディスプレイ装置において、上記遮光手段の遮光端縁が、上記複数の光源または2次光源像の一配列方向に対して、平行とならず、かつ、連続的または不連続な複数の異なる位置を有するものである。
【0039】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1から図19は本発明の第1の実施形態を示したものであり、図1はマルチディスプレイ装置の構成の一例を示す平面図、図2はプロジェクタ装置の主として光学的な内部構成を側方から示す図、図3はプロジェクタ装置における光源と照射面の明るさの関係を示す図、図4はプロジェクタ装置の内部からスクリーンに至る光路上における遮光板の配置例を示す図、図5は遮光板に形成された凹凸状をなす遮光端縁の形状例を示す図、図6は遮光板に用いる材質例を示す図、図7は遮光板の遮光端縁における矩形状の凹凸のピッチと高さを示す図、図8は瞳面上における2次光源像と遮光板とスクリーンとの位置関係を示す図、図9は遮光板の遮光端縁における三角状の凹凸のピッチと高さを示す図、図10は長方格子状に配列された2次光源像の対角方向の角度を示す図、図11はプロジェクタ装置からの遮光板の距離と部分画像の辺縁部において輝度が減衰する様子との関係を示す図、図12はスクリーンに対してプロジェクタ装置から斜め方向に部分画像が投影されるときの重畳領域の様子を示す図、図13は部分画像が斜め方向に投影されるときの遮光板の配置例を側方から示す図、図14は左右に隣接するプロジェクタ装置と上下に隣接するプロジェクタ装置とで重畳領域の幅が異なる様子を示す図、図15は上記図14の場合における遮光板の配置例を示す斜視図、図16は各プロジェクタ装置に遮光板を一体的に取り付ける様子を示す平面図、図17は隣接するプロジェクタ装置に対する遮光板を一体的にプロジェクタ装置に取り付ける様子を示す平面図、図18は複数のプロジェクタ装置に対する遮光板を一プロジェクタ装置に一体的に取り付ける様子を示す平面図、図19は格子状レンズアレイの格子の配列方向を異ならせた例を示す図である。
【0040】
このマルチディスプレイ装置は、図1に示すように、例えば3個のプロジェクタ装置1を有し、各プロジェクタ装置1により部分画像PIをスクリーン3に投影する際に、隣接する部分画像PI同士がその辺縁部において互いに重畳領域OIをもって重ね合わせられるように投影し、これら複数の部分画像PIを組み合わせることにより一画像を構成するものである。
【0041】
さらに、この重畳領域OIにおいて光の重ね合わせにより輝度が高くなることのないように、減光を行うための遮光手段たる遮光板5が、該重畳領域OIに到達する光束の光路上に侵入するように配設されていて、これにより、重畳領域OIにおける輝度が非重畳領域の輝度とほぼ同一となるように構成されている。
【0042】
なお、ここでは、スクリーン3上の映像を、プロジェクタ装置1とは反対側から観察するリア投射型のマルチディスプレイ装置を例に挙げているが、プロジェクタ装置1と同じ側から観察するフロント投射型のマルチディスプレイ装置であっても良い。
【0043】
次に、上記プロジェクタ装置1の構成について、図2を参照して説明する。
【0044】
このプロジェクタ装置1は、略点状をなす光源11aにより発光された照明光を、反射傘11bにより反射する照明装置11を備えており、この照明装置11から出射された光は、第1の格子状レンズアレイ12により、格子状に配列された第1の2次光源像13aとして、第2の格子状レンズアレイ13上に結像されるようになっている。
【0045】
上記光源11aと共役関係にあるこの第1の2次光源像13aは、より詳しくは、例えば長方格子(あるいは正方格子)の格子点上に、該光源11aの像が配列されるものとなっている。
【0046】
この第1の2次光源像13aは、さらに上記第2の格子状レンズアレイ13を介して、照明レンズ14,15により透過型液晶表示素子(透過型LCD)等でなる表示手段たる表示デバイス16に入射し、該表示デバイス16上に表示された映像を照明するようになっている。
【0047】
このようにして照明手段は、照明装置11と、第1の格子状レンズアレイ12と、第2の格子状レンズアレイ13と、照明レンズ14,15と、を含んで構成されている。
【0048】
上記表示デバイス16上の照明された映像に係る光束は、投影光学系たる投影レンズ17を介して出射され、瞳面18を通過する。このときに、瞳面18には、上記光源11aの第2の2次光源像18aが結像するようになっており、この2次光源像18aは、該光源11aおよび上記第1の2次光源像13aと共役関係となっている。
【0049】
上記光束は、さらに、遮光板5により辺縁部の光束を遮光された後に、スクリーン3上に結像するようになっている。
【0050】
ここで、複数の2次光源像13aを形成する照明手段について、図3を参照して説明する。
【0051】
上記発明が解決しようとする課題の欄でも述べたように、図3(D)に示すような点状の光源を有する照明装置11を用いて表示デバイス16を照明する場合には、図3(E)に示すような点状の光源像のみによる照明となって、照射面の中央部の輝度が周辺部の輝度に比して図3(F)に示すように高くなってしまうことがある。
【0052】
そこで、図3(A)に示すように、さらに第1の格子状レンズアレイ12と第2の格子状レンズアレイ13を用いて、上記照明装置11の光から、図3(B)に示すような、平面状(格子状)に配列された複数の2次光源像を形成することで、図3(C)に示すように、表示デバイス16の表示面をほぼ均一に照明して、画面全域で均一な明るさを得ることができるようにしたものである。
【0053】
次に、プロジェクタ装置1の内部からスクリーン3に至る光路上において、上記遮光板5は、図4に示すような位置に配置され得るようになっている。
【0054】
すなわち、遮光板5は、第2の格子状レンズアレイ13と表示デバイス16との間の光路上における適宜の位置P1、表示デバイス16と投影レンズ17との間の光路上における適宜の位置P2、または、投影レンズ17とスクリーン3との間の光路上における適宜の位置P0、に配設可能であり、位置P1,P2に配設する場合にはプロジェクタ装置1の内部に配設することになり、位置P0に配設する場合にはプロジェクタ装置1の外部に配設することになる。
【0055】
なお、第1の格子状レンズアレイ12と第2の格子状レンズアレイ13との間に配設することも可能であるが、これらは空間的配置が近接している場合が多いために、光学系の構成によっては配置するのに適さない場合もあり得る。
【0056】
次に、図5を参照して、遮光板5の形状について説明する。
【0057】
上記遮光板5は、部分画像に係る光束の辺縁部に侵入する端縁となる遮光端縁に、凹凸が形成されたものとなっていて、例えば、図5(A)に示すような矩形状の凹凸が周期的に形成された遮光端縁5a、図5(B)に示すような三角状の凹凸が周期的に形成された遮光端縁5b、図5(C)に示すような例えばサインカーブや円弧などでなる波形形状の凹凸が周期的に形成された遮光端縁5c、図5(D)に示すようなランダム状の凹凸が形成された遮光端縁5dなどを有するものとなっている。
【0058】
この図5に挙げたものは幾つかの形状例であって、その他にも種々の形状の凹凸を採用することが可能である。
【0059】
また、遮光板5の材質としては、図6に示すようなものが例として挙げられる。
【0060】
まず、図6(A)は、完全遮光性を有する素材により遮光板5を形成する例であり、さらに、その表面が黒色であって、かつ艶消し処理が施されたものであることが望ましい。
【0061】
次に、図6(B)は、適宜の透過率を有する半透過性の素材により遮光板5を形成する例であり、カラーバランスを変化させることなく光量だけを低下させるNDフィルタなどが具体例となる。このNDフィルタは、光学系の設計等に応じて、所望の透過率のものを選択することが可能である。
【0062】
また、図6(C)は、上記遮光端縁5aに向かって透過率が連続的に変化する素材により遮光板5を形成する例であり、より詳しくは、凸の先端に向かうに従って透過率が高くなり、その逆方向に向かうにつれて透過率が低くなるように形成されたものとなっている。具体例としては、グラディエーションNDフィルタが挙げられ、上述と同様に、透過率が所望に変化するタイプのものを選択することが可能である。
【0063】
さらに、図6(D)は、上記遮光端縁5aに向かって透過率が階段状に変化する素材により遮光板5を形成する例であり、同様に、凸の先端に向かうに従って透過率が高くなり、その逆方向に向かうにつれて透過率が低くなるように形成されたものとなっている。具体例としてはステップNDフィルタが挙げられ、上述と同様に、所望のステップで透過率が変化するタイプのものを選択することが可能である。
【0064】
なお、図6においては、上記図5(A)に示した形状の遮光板5を例に挙げて、各種の素材により形成することについて説明したが、その他の形状の遮光板5についても同様に適用可能であることはいうまでもない。
【0065】
また、上述したような各素材を適宜組み合わせて、遮光板5を形成することも可能である。
【0066】
続いて、図7および図8を参照して、遮光板5に形成する遮光端縁5aの凹凸の大きさについて説明する。
【0067】
例えば、上記図5(A)に示したような遮光端縁5aは、所定のピッチで凹凸を周期的に繰り返す形状に形成されており、図7に示すように、凹に対する凸の高さをAV 、凹凸のピッチをAH とする。
【0068】
さらに、図8に示すように、長方格子(または正方格子)の格子点上に配列された上記複数の2次光源像18aの上記AV 方向の格子間隔をPLV、上記AH 方向の格子間隔をPLHとし、さらに、該複数の2次光源像18aから上記遮光板5までの距離をd、該複数の2次光源像18aから上記スクリーン3までの距離をLとすると、図8に示すような幾何的な関係から、各2次光源像18aによる凹凸状の遮光端縁5aのスクリーン3上への投影像が半位相ずれるのは、
【数1】
AV =(d×PSV)/(2L)
AH =(d×PSH)/(2L)
となるときである。ここに、PSVは、上記AV 方向の格子間隔PLVをスクリーン3上に投影したときの長さ、PSHは、上記AH 方向の格子間隔PLHをスクリーン3上に投影したときの長さである。
【0069】
一方、上記PSV,PSHは、図8に示すような幾何的な関係から、PLV,PLHを用いて次のように表される。
【数2】
PSV=(L−d)×PLV/d
PSH=(L−d)×PLH/d
【0070】
従って、数式2を数式1に代入すると、
【数3】
AV =k×PLV
AH =k×PLH
と表される。
【0071】
ここに、上記定数kは、
【数4】
k=(L−d)/2L
で与えられ、瞳面18と遮光板5とスクリーン3との位置関係から定められる値である。
【0072】
本出願人は、実験を行った結果、上記数式3に示したような、各2次光源像18aによる凹凸状の遮光端縁5aのスクリーン3上への投影像が半位相ずれる場合を中心として、AV ,AH が次のような所定範囲にある場合に、スクリーン状における筋状の輝度分布が軽減されて、部分画像の辺縁部においてより滑らかな輝度変化を得られることを見い出した。
【数5】
(1/2)×kPLV<AV <(3/2)×kPLV
(1/2)×kPLH<AH <(3/2)×kPLH
【0073】
上述したような数式1から数式5は、上記凹凸形状をなす遮光端縁が、例えば上記図5(B)に示した遮光端縁5bのように、三角状の凹凸をなす場合でも、同様に適用することが可能である。
【0074】
このときには、凹に対する凸の高さAV と凹凸のピッチAH は、図9に示すように定められる。
【0075】
さらに、この凹凸が三角状である場合には、その頂角Aθが、長方格子でなる2次光源像18aの対角方向の角度Θ(図10参照)に対して、
【数6】
(Aθ/2)<0.9Θ , 1.1Θ<(Aθ/2)
となるようにすることで、筋状の輝度分布がより一層軽減されることを見い出している。
【0076】
これは、基本格子の縦方向間隔がPLH、横方向間隔がPLVとなる長方格子の場合には、対角方向においても(PLH^2+PLV^2)^(1/2)(ここに、記号「^」はべき乗を表す)の間隔で2次光源像18aが配列されることになるために、該対角配列方向と遮光端縁5bの凹凸の斜面の方向とが一致しないようにすることで、位相をずらして帯状の輝度分布がぼかされるようにしたものである。
【0077】
こうして、基本格子による0次の効果を考慮するとともに、さらに対角方向への1次の効果を考慮することにより、一層の滑らかな輝度変化を得ることが可能となる。
【0078】
なお、格子点座標が例えば(1,2)、(2,1)となる場合などの、より高次の配列も存在するために、もちろん、こうした高次の効果を考慮するようにしても構わない。
【0079】
さらに、上記図5(C)に示したような遮光端縁5cを有する遮光板5についても、上記数式1から数式5をそのまま適用することが可能であり、一般に、凹に対する凸の高さAV 、凹凸のピッチAH で周期的に凹凸が繰り返される遮光端縁の場合には、これら数式1から数式5を適用することができる。
【0080】
一方、上記凹凸形状をなす遮光端縁が、例えば上記図5(D)に示した遮光端縁5dのように、凹凸をランダムに繰り返す形状に形成されているときには、凹に対する凸の高さの平均値をAV 、凹凸のピッチの平均値をAH とすれば、上記数式1から数式5をそのまま適用することが可能である。
【0081】
次に、図11を参照して、プロジェクタ装置1に対する遮光板5の光軸方向位置に応じた、部分画像の辺縁部における輝度曲線の変化の様子について説明する。
【0082】
上記図4の位置P0に示したように、遮光板5をプロジェクタ装置1の外部に配置する場合には、その配置の自由度が比較的高くなり、画質の最適化等も可能となる。
【0083】
このとき、図11(A)に示すように、遮光板5をプロジェクタ装置1に近接させて配置するか、あるいは離間させて配置するかにより、図11(B)に示すように、部分画像の辺縁部における輝度曲線の変化の仕方が異なってくる。
【0084】
すなわち、遮光板5をプロジェクタ装置1に近接させて配置する場合には、部分画面の辺縁に向かうにつれて緩やかに輝度が減少する輝度曲線となるが、一方、離間させて配置する場合には、これに比べて、より辺縁に近い部分から急峻に輝度が減少する(つまり、遮光板がない場合の減少の仕方により近い)輝度曲線となる。
【0085】
このような、プロジェクタ装置1からの距離による輝度曲線の変化の違いは、次のように応用することができる。
【0086】
すなわち、図12に示すように、プロジェクタ装置1が、部分画像PIをスクリーン3に対して斜めとなる方向から投影する場合であって、かつ隣接するプロジェクタ装置1の投影方向と平行とならない場合には、重畳領域OIは、一定の幅とはならず、例えば該図12に示すように、下側が幅W1で重畳され、上側がこの幅W1よりも大きい幅W2で重畳されるような状態となる。
【0087】
このようなときには、図13に示すように、遮光板5を上記投影レンズ17の光軸方向に対して傾斜するように配置し、重畳領域OIの幅が大きい上側をプロジェクタ装置1に近接させ、重畳領域OIの幅が小さい下側をプロジェクタ装置1から離間させると良い。
【0088】
つまり、プロジェクタ装置1から遮光板5の上側までの距離D2を、輝度が上記幅W2に渡って緩やかに変化するような距離に調節するとともに、遮光板5の下側までの距離D1を、輝度が上記幅W1に渡ってやや急峻に変化するような距離に調節することで、幅が異なる重畳領域OIの輝度を、部分画像PIの非重畳領域の輝度とほぼ同一に保つことができ、合成される画像を均一な輝度で違和感なく観察することが可能となる。
【0089】
また、図14に示すように、プロジェクタ装置1を縦方向および横方向に配列して映像を投影する際に、縦に隣接する部分画像同士の重畳幅W3と、横に隣接する部分画像同士の重畳幅W4とが異なる場合がある。
【0090】
ここで、例えば横方向の重畳幅W4が縦方向の重畳幅W3よりも大きい場合には、プロジェクタ装置1から横方向の辺縁部を遮光する遮光板5vまでの光軸方向の距離D4を、該プロジェクタ装置1から縦方向の辺縁部を遮光する遮光板5hまでの光軸方向の距離D3よりも小さくすることにより、画面全体で均一な輝度を達成することが可能となる。
【0091】
このような縦方向と横方向で遮光板の位置を異ならせる構成の具体例を、図15に示す。
【0092】
縦方向の辺縁部(上側の辺縁部)を遮光する遮光板5hは、縦方向の長孔5eが複数穿設されていて、ビス7等により支持部材6の第1の支持部6aに取り付けられ、該長孔5e方向に沿って位置調節可能となっている。
【0093】
また、横方向の辺縁部(右側の辺縁部)を遮光する遮光板5vは、横方向の長孔5fが複数穿設されていて、ビス7等により支持部材6の第2の支持部6bに取り付けられ、該長孔5f方向に沿って位置調節可能となっている。
【0094】
上記支持部材6は、上記第1の支持部6aと第2の支持部6bとを段差部6cにより接続してなる略L字形状の部材であり、該段差部6cは、上記プロジェクタ装置1の光軸方向長さが、上記距離D3と距離D4の差となるように構成されている。
【0095】
こうして、遮光板5hをプロジェクタ装置1から距離D3だけ離して配置するか、または、遮光板5vをプロジェクタ装置1から距離D4だけ離して配置するか、により、他方の遮光板も、所定の位置に配置されることになる。
【0096】
さらに、支持部材6に対して遮光板5h,5vを移動可能に設けたために、これらの遮光板5h,5vが部分画像に係る光束中に侵入する量を調節することが可能である。
【0097】
次に、図16から図18を参照して、プロジェクタ装置1に対して遮光板5を所定位置に保持するための構成について説明する。
【0098】
図16に示すように、遮光板5は、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置1に対して、所定の位置関係を保持するように、支持部材6Aにより一体的に支持されている。
【0099】
これにより、プロジェクタ装置1の位置が変更されても、該プロジェクタ装置1に対する遮光板5の相対的な位置調節を改めて行う必要がなくなり、組立後の位置調整などが容易となる。
【0100】
また、図17に示すように、遮光板5は、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置1に隣接するプロジェクタ装置1に対して、所定の位置関係を保持するように、支持部材6Bにより一体的に支持されている。
【0101】
一般に、隣接するプロジェクタ装置1同士が近接したり離間したりして、その間隔が変更された場合には、重畳領域の幅が増減するために、該重畳領域の幅に応じて遮光板5が光束中に侵入する量を調整しなければならない。これに対して、この図17に示すような構成を用いることにより、プロジェクタ装置1同士が近接した場合には光束中への遮光板5の侵入量が自動的に増加し、プロジェクタ装置1同士が離間した場合には光束中への遮光板5の侵入量が自動的に減少するために、調整を自動化することができる利点がある。
【0102】
さらに、図18に示すように、一プロジェクタ装置1に係る遮光板5と、このプロジェクタ装置1に隣接する他のプロジェクタ装置1に係る遮光板5とが、支持部材6Cに一体的に支持されるとともに、さらにこの支持部材6Cが、一方のプロジェクタ装置1にのみ取り付けられている。
【0103】
このような構成を用いれば、複数の遮光板を支持する支持部材6Cを一つのプロジェクタ装置に取り付けるだけで、複数のプロジェクタ装置に対する遮光を行うことができるために、取付作業の回数を減少させて、組立コストを削減することが可能となる。
【0104】
なお、ここでは1つの支持部材6Cに2つの遮光板5を取り付けているが、3つ以上の遮光板5を取り付けるようにすることも勿論可能である。
【0105】
次に、図19は、遮光板5の遮光端縁に対する格子状レンズアレイの配列方向を異ならせることにより、部分画像の辺縁部における帯状の輝度分布を軽減するようにした例を示すものである。
【0106】
図19(A)に示すように、格子状レンズアレイ21は、複数のレンズ21aを、例えば長方格子(または正方格子)状に一体的に配列してなる。そして、この格子状レンズアレイ21を配置する際には、通常、その格子方向が、プロジェクタ装置1から投射される矩形形状をなす部分画像の辺の方向と一致するようにしている。
【0107】
しかしながら、このような配列および配置の格子状レンズアレイ21から投射される2次光源像を用いて表示デバイス16の画像を投影し、その辺縁部の光束を、遮光端縁が直線状となっている通常の遮光板により遮光すると、上述したように、投影される部分画像の辺縁部に帯状の輝度分布が生じてしまうことになる。
【0108】
これに対して、図19(B)に示すように、格子状レンズアレイ21Aを、プロジェクタ装置1から投射される部分画像に対して適宜の角度θ1 だけ傾けて配置することによっても、複数の2次光源像に起因する画像辺縁部の帯状の輝度分布を軽減することが可能である。この場合には、直線状の遮光端縁を有する通常の遮光板を用いたとしても、その遮光端縁が格子の配列方向に対して傾くことになるために、遮光端縁に垂直な方向には2次光源像が配列されないか、または配列されたとしても基本格子よりも高次の配列となるために、帯状の輝度分布がより細かく分散されて、辺縁に向かって円滑に輝度が低下するようになるからである。
【0109】
逆に言えば、格子状レンズアレイ21Aを遮光端縁に対して傾ける角度θ1 は、基本格子に準ずる低次の配列が生じることのない角度にするのが望ましく、例えば基本格子の対角方向が遮光端縁に直交する角度などは避ける方がよい。具体的には、遮光端縁が直線状であって、かつ2次光源像の基本格子が正方格子である場合には、θ1 ≠45°とすることが望ましい。
【0110】
上記図19(B)に示したような格子状レンズアレイ21Aは、その辺縁が表示デバイス16の辺縁に対して傾いているために、該表示デバイス16への照射範囲をカバーすることができるように大きめに形成されている。そこで、不要となる角部分を取り除いて、必要な部分だけを切り出した形状に形成したのが、図19(C)に示す格子状レンズアレイ21Bである。
【0111】
この格子状レンズアレイ21Bは、各レンズ21aの配列方向が、該格子状レンズアレイ21Bの辺縁に対して、角度θ2 だけ傾くように構成されたものであり、その他の点は上記図19(B)に示したものとほぼ同様である。
【0112】
次に、図19(D)に示す格子状レンズアレイ21Cは、横方向に配列されたレンズ21aの、縦方向における偶数列と奇数列とで配置の位相を半位相だけずらしたものであり、基本格子が三角形状をなすものとなっている。
【0113】
このような配列の格子状レンズアレイ21Cを用いた場合には、部分画像の左右の辺縁を遮光する遮光板5に対して帯状の輝度分布を軽減する効果を有している。
【0114】
これら図19(B)、図19(C)、図19(D)に示したような格子状レンズアレイを、上記図2に示した第1の格子状レンズアレイ12と第2の格子状レンズアレイ13に、各格子方向を一致させて用いることにより、上記遮光板5として、遮光端縁が直線状のものを用いても、部分画像の辺縁部における帯状の輝度分布を軽減することが可能となる。
【0115】
このような第1の実施形態によれば、遮光板の遮光端縁を凹凸形状に形成することにより、部分画像の辺縁部における帯状の輝度分布を軽減することができ、より高品質な画像を投影することが可能となる。
【0116】
このとき、遮光端縁の凹凸を、その高さ(高さの平均値)やピッチ(ピッチの平均値)が所定の関係を満たすようにしたために、より高い効果を得ることができる。
【0117】
また、第1の格子状レンズアレイと第2の格子状レンズアレイを、その長方格子の配列方向が、遮光板の遮光端縁に斜交するように配置することにより、部分画像の辺縁部における帯状の輝度分布を軽減することができ、より高品質な画像を投影することが可能となる。
【0118】
このとき、さらに、長方格子の対角方向が、遮光板の遮光端縁に斜交するように配置することで、より高い効果を得ることができる。
【0119】
そして、完全遮光性を有する素材、半透過性を有する素材、遮光端縁に向かって透過率が連続的に変化する素材、遮光端縁に向かって透過率が階段状に変化する素材、の内の一、または複数の組み合わせにより遮光板を構成することで、部分画像の辺縁部における輝度の変化をより適切に制御することが可能となる。
【0120】
さらに、遮光板は、第1の格子状レンズアレイまたは第2の格子状レンズアレイからスクリーンに至る光路上に配置することができるために、設計の自由度が高くなり、画質の最適化等も可能となる。
【0121】
加えて、上下方向の辺縁部を遮光する遮光板と左右方向の辺縁部を遮光する遮光板との投影レンズの光軸方向位置を異ならせることにより、異なる重畳領域の幅に対応することができる。
【0122】
このとき、これら複数の遮光板を支持部材により一体的に支持するようにしたために、遮光板の取付位置を個々に調整する必要がなくなり、組立作業や調整作業がより簡単となる。
【0123】
また、遮光板を投影レンズの光軸方向に対して傾斜して配置することにより、プロジェクタ装置がスクリーンに対して斜めに投影して重畳領域の幅が変化する場合にも、対応することができる。
【0124】
さらに、遮光板を、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置に対して、所定の位置関係を保持するように、支持部材を用いて一体的に支持することにより、プロジェクタ装置の位置が変化しても、遮光する領域を一定に保つことが可能となる。
【0125】
そして、遮光板を、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置に隣接するプロジェクタ装置に対して、所定の位置関係を保持するように、支持部材を用いて一体的に支持することにより、プロジェクタ装置同士の相対的な位置が変化して重畳領域の幅が変化したとしても、自動的に対応することが可能となる。
【0126】
図20から図27は本発明の第2の実施形態を示したものであり、図20は3板式のカラープロジェクタ装置の主として光学的な内部構成を示す図、図21はプロジェクタ装置により投影される部分画像が緑と紫にずれる様子を示す図、図22は緑と紫にずれた部分画像の一部を遮光板により遮蔽する様子を示す図、図23は緑と紫にずれた部分画像を遮光板で遮蔽することにより色付きが発生する様子を示す図、図24は緑と紫にずれた部分画像の一部における偏光方向を示す図、図25は色付きを発生させないように偏光軸の方向を配置した遮光板を示す図、図26は色付きを打ち消し合うように色ずれ部分を重ね合わせるためのプロジェクタ装置の配置例を示す図、図27は色付きを打ち消し合うような色ずれ部分の組み合わせ例を色付きを強め合うような色ずれ部分の組み合わせ例と対比して示す図である。
【0127】
この第2の実施形態において、上述の第1の実施形態と同様である部分については同一の符号を付して説明を省略し、主として異なる点についてのみ説明する。
【0128】
この第2の実施形態のプロジェクタ装置は、3板式のカラープロジェクタ装置として構成されたものである。
【0129】
すなわち、図20に示すように、上記照明装置11および第1の格子状レンズアレイ12と第2の格子状レンズアレイ13により複数の2次光源像を形成して照明光が照射されると、その光は、まず、分光手段たる赤色光分光用ダイクロイックミラー22rに入射し、赤色光Rのみが透過され、その他の光成分は反射される。
【0130】
この赤色光Rは、ミラー23により反射された後に、赤色に係る部分画像を表示する表示手段たる表示デバイス16Rに入射して、照明を行う。
【0131】
一方、上記赤色光分光用ダイクロイックミラー22rにより反射された光は、次に、分光手段たる緑色光分光用ダイクロイックミラー22gに入射して、緑色光Gのみが反射され、残りの青色光Bは透過される。
【0132】
この緑色光Gは、緑色に係る部分画像を表示する表示手段たる表示デバイス16Gに入射して、照明を行う。
【0133】
上記緑色光分光用ダイクロイックミラー22gを透過した青色光Bは、ミラー22bとミラー24とにより反射された後に、青色に係る部分画像を表示する表示手段たる表示デバイス16Bに入射して、照明を行う。
【0134】
こうして、上記表示デバイス16R,16G,16Bから出射される各色毎の部分画像に係る光束は、光束合成手段たるダイクロイックプロズム25により合束されて、投影光学系たる投影レンズ17によりスクリーン3に向けて投影されるようになっている。
【0135】
このとき、例えば投影レンズ17からスクリーン3の間の光路上などに、上記遮光板5が配置されて、部分画像の辺縁部を遮光するようにしているのは上述した第1の実施形態と同様である。
【0136】
このように、照明光をRGBの各色に分離して、各色毎に異なる光路上に表示デバイスを配設する構成では、光路長の相違や、波長による瞳位置のずれなどに起因して、図21に示すように、投射される光束の辺縁部に色ずれが発生することがある。
【0137】
すなわち、スクリーン3上に投影される部分画像は、図21(A)に示すように、例えば、緑色に係る部分画像30Gと、紫色(つまり、赤色と青色とを合成した色)に係る部分画像30Pとに分離して、互いの投影位置がずれてしまうことがある。なお、ここでは、緑色に係る部分画像30Gが相対的に左下にずれ、紫色に係る部分画像30Pが相対的に右上にずれる場合を例に挙げている。
【0138】
各部分画像30G,30Pは、格子状に配列された上記2次光源像の夫々により投影される領域31G,31Pを、該格子に対応して配列したものとなっている。
【0139】
この領域31G,31Pが、図21(B)に示すように、右上と左下にずれて重なっており、重なった部分が、白色画像を投影したときに白色となる領域31Wとなっている。
【0140】
部分画像の内の、このような領域31G,31Pに着目して説明を続ける。
【0141】
例えば、該領域31G,31Pの右側の一辺縁部を、遮光板5により遮光すると、図23(A)における矢印32方向から見た図である図22に示すように、例えば紫色の領域31Pが主に遮光されることになるために、領域のカラーバランスが崩れて緑色の色成分が多くなってしまう。
【0142】
つまり、図23(A)に示すように、各表示デバイス16R,16G,16Bにより投影される光は、色に応じて瞳位置が異なり、投影レンズ17の瞳位置17eに対して、例えば緑色光Gの瞳位置は符号17Gに示すような位置に、紫色光P(つまり、赤色光Rと青色光Gとの合成光)の瞳位置は符号17Pに示すような位置に、それぞれなる。
【0143】
これにより、途中の光路では緑色光Gと紫色光Pがずれて分離しており(重ね合わせ部分がいわゆる白色光Wの部分となる)、スクリーン3上において合焦されることによって、カラーバランスが保たれるようになっている。
【0144】
このとき、光路上の途中の光が色分離している位置に、上記遮光板5を配設しているために、スクリーン3上に投影される部分画像の辺縁部には、スクリーン3を矢印33方向から見た図である図23(B)に示すような、緑色を帯びた色付き部分が現れてしまう。
【0145】
ここで、部分画像に係る光束は、例えば液晶表示素子等でなる上記表示デバイス16R,16G,16Bなどを通過してくるものであるために、上述したような領域31G,31Pに到達する光は偏光しており、例えば領域31Pの光は矢印34に示すような方向に、領域31Gの光は矢印35に示すような方向に、それぞれ偏光していることになる。
【0146】
そこで、この偏光を利用して、遮光する領域のカラーバランスを崩すことなく減光を行うことができるような方向の偏光軸を有する遮光板5を用いるようにしたものである。
【0147】
例えば、上記図24に示したような偏光方向の領域の上側の辺縁部を遮光する場合には、図25(A)の矢印36に示すような方向の偏光軸を有する遮光板5を用いると良い。この遮光板5により遮光される辺縁部には、カラーバランスのとれた領域31W以外に、比較的大きな紫色の領域31Pと、小さな緑色の領域31Gとが含まれるために、全体のカラーバランスを取るべく、矢印36は、矢印34を少し矢印35の方向にずらした方向のものとなっている。
【0148】
他方、上記図24に示したような偏光方向の領域の下側の辺縁部を遮光する場合には、図25(B)の矢印37に示すような方向の偏光軸を有する遮光板5を用いると良い。この遮光板5により遮光される辺縁部には、カラーバランスのとれた領域31W以外に、比較的大きな緑色の領域31Gと、小さな紫色の領域31Pとが含まれるために、全体のカラーバランスを取るべく、矢印37は、矢印35を少し矢印34の方向にずらした方向のものとなっている。
【0149】
上記図21等に示したような、辺縁部に色ずれが発生している部分画像のカラーバランスを修正するには、上述したような偏光板を遮光板として用いる以外に、図26に示すような手段を用いても良い。
【0150】
まず、図26(A)は、隣接するプロジェクタ装置1を、スクリーン3上に投影される部分画像の色ずれが同方向となるように配置したものである。このように配置すると、投影される各部分画像の上記領域31P,31Gは、図27(A)に示すように、同一方向のずれとなる。これを遮光板5により遮光すると、例えば左側の領域は紫色部分が主に遮光されるために緑色を帯び、右側の領域は緑色部分が主に遮光されるために紫色を帯びることになが、これらが重畳されるために、結果としてカラーバランスがとれるようになる。
【0151】
ただし、光学系を設計する際の必要性などにより、隣接するプロジェクタ装置1の一方を、例えば図26(B)に示すように、ミラー27により反射させたとすると、スクリーン3上に投影される部分画像の色ずれは、図27(B)に示すように左右が反転してしまい、遮光板5により遮光した際に、左側の領域も右側の領域も、ともに例えば緑色を帯びることになり、これらが重畳されて、より緑色の色付きが強まることになってしまう。
【0152】
従って、一方のプロジェクタ装置1にミラーを用いる場合には、例えば図26(C)に示すように、ミラー28およびミラー29などの偶数個のミラーを用いるようにすれば、部分画像の色ずれが、上記図27(A)に示したものと同様に、同方向となって、色ずれを打ち消すことが可能となる。これは、より一般的には、隣接する2つのプロジェクタ装置1の、一方のプロジェクタ装置1の光路上に配設されたミラーの数と、他方のプロジェクタ装置1の光路上に配設されたミラーの数と、の差が偶数個となるようにすれば良い。
【0153】
なお、この第2の実施形態においても、帯状の輝度分布を軽減するためには、上述した第1の実施形態における凹凸形状を有する遮光板を用いたり、あるいは2次光源像の格子配列方向に遮光端縁の方向が斜交するように遮光板を配設したりする必要があるのは同様である。これにより、複板式の光学系による色ずれと、帯状の輝度分布と、の両方を軽減することが可能になる。
【0154】
このような第2の実施形態によれば、上述した第1の実施形態とほぼ同様の効果を奏するとともに、複板式のプロジェクタ装置を用いるマルチディスプレイ装置において、遮光板として偏光板を用いることにより、部分画像の辺縁部における色付きを解消して、より高品質な画像を投影することができる。
【0155】
また、部分画像の辺縁部における色付き部分を重畳させて、その色付きを打ち消すように隣接するプロジェクタ装置同士を配置することによっても、より高品質な画像を投影することができる。
【0156】
さらに、遮光手段の遮光端縁を、凹凸形状に形成し、あるいは傾斜して配設することにより、部分画像の辺縁領域における階段状の輝度差を軽減して、より高品質な画像を投影することができる。
【0157】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0158】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、遮光手段の遮光端縁を、複数の光源または2次光源像の一配列方向に対して、平行とならず、かつ連続的または不連続な複数の異なる位置を有するようにしたために、遮光手段の遮光端縁の陰影による階段状の輝度差を軽減して、より高品質な画像を投影することができる。
【0159】
また、請求項2による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、遮光手段の遮光端縁を凹凸形状に形成することにより、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0160】
さらに、請求項3による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光端縁の周期的な形状をなす凹凸を、その高さやピッチが所定の関係を満たすようにしたために、より高い効果を得ることができる。
【0161】
請求項4による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項2に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光端縁のランダムな形状をなす凹凸を、その高さやピッチの平均値が所定の関係を満たすようにしたために、より高い効果を得ることができる。
【0162】
請求項5による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、格子状配列をなす複数の光源または2次光源像の基本格子の配列方向が、遮光手段の遮光端縁に直交することなく交差する方向となるように照明手段を配置することにより、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0163】
請求項6による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項5に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、基本格子としての長方格子の対角方向が、遮光手段の遮光端縁に直交することなく交差する方向となるように照明手段を配置したために、より高い効果を得ることができる。
【0164】
請求項7による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、完全遮光性を有する素材、半透過性を有する素材、遮光端縁に向かって透過率が連続的に変化する素材、遮光端縁に向かって透過率が階段状に変化する素材、の内の一、または複数の組み合わせにより構成された遮光板を遮光手段に備えさせたことにより、部分画像の辺縁部における輝度の変化をより適切に制御することが可能となる。
【0165】
請求項8による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光手段は、複数の光源または2次光源像からスクリーンに至る光路上に配置すれば良いために、設計の自由度が高くなり、画質の最適化等も可能となる。
【0166】
請求項9による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光手段に、投影光学系の光軸方向における複数の光源または2次光源像からの距離が、連続的または不連続に異なる遮光端縁を備えさせたために、部分画像の辺縁部における輝度の変化領域の幅を所望に制御することが可能となる。
【0167】
請求項10による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項9に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光端縁を有する遮光板を投影光学系の光軸方向に対して傾斜して配置することにより、プロジェクタ装置がスクリーンに斜めに投影するなどで重畳領域の幅が変化する場合にも、対応することができる。
【0168】
請求項11による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項9に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、複数の遮光板を、投影光学系の光軸方向における、複数の光源または2次光源像からの距離を異ならせて配置することにより、例えば上下に隣接するプロジェクタ装置と左右に隣接するプロジェクタ装置との重畳領域の幅が異なる場合などにも対応することができる。
【0169】
請求項12による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項11に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、複数の遮光板を一体的に支持する支持部材をさらに有しているために、遮光板の取付位置を個々に調整する必要がなくなり、組立作業や調整作業をより簡単にすることができる。
【0170】
請求項13による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光手段は、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置に対して、所定の位置関係を保持するように一体的に支持されているために、プロジェクタ装置の位置が変化しても、遮光する領域を一定に保つことが可能となる。
【0171】
請求項14による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項1に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光手段は、自己が遮蔽する部分画像に係るプロジェクタ装置に隣接するプロジェクタ装置に対して、所定の位置関係を保持するように一体的に支持されているために、プロジェクタ装置同士の相対的な位置が変化して重畳領域の幅が変化したとしても、自動的に対応することが可能となる。
【0172】
請求項15による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、偏光軸の方向が不要な色成分光の偏光方向に交差するように配置された偏光板を遮光手段に備えさせたために、遮光手段の遮光端縁の陰影による階段状の色付きを軽減して、より高品質な画像を投影することができる。
【0173】
請求項16による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、重畳領域を共有する隣接するプロジェクタ装置の内の、一方のプロジェクタ装置が該重畳領域に第1の色ずれ部分を投影し、かつ、他方のプロジェクタ装置が該重畳領域に第2の色ずれ部分を投影することにより、該重畳領域において色ずれを打ち消すように、複数のプロジェクタ装置を配置したために、遮光手段の遮光端縁の陰影による階段状の色付きを軽減して、より高品質な画像を投影することができる。
【0174】
請求項17による本発明のマルチディスプレイ装置によれば、請求項15または請求項16に記載の発明と同様の効果を奏するとともに、遮光手段の遮光端縁を、複数の光源または2次光源像の一配列方向に対して、平行とならず、かつ連続的または不連続な複数の異なる位置を有するようにしたために、遮光手段の遮光端縁の陰影による階段状の輝度差を軽減して、より高品質な画像を投影することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるマルチディスプレイ装置の構成の一例を示す平面図。
【図2】上記第1の実施形態におけるプロジェクタ装置の主として光学的な内部構成を側方から示す図。
【図3】上記第1の実施形態のプロジェクタ装置における光源と照射面の明るさの関係を示す図。
【図4】上記第1の実施形態において、プロジェクタ装置の内部からスクリーンに至る光路上における遮光板の配置例を示す図。
【図5】上記第1の実施形態において、遮光板に形成された凹凸状をなす遮光端縁の形状例を示す図。
【図6】上記第1の実施形態の遮光板に用いる材質例を示す図。
【図7】上記第1の実施形態において、遮光板の遮光端縁における矩形状の凹凸のピッチと高さを示す図。
【図8】上記第1の実施形態において、瞳面上における2次光源像と遮光板とスクリーンとの位置関係を示す図。
【図9】上記第1の実施形態において、遮光板の遮光端縁における三角状の凹凸のピッチと高さを示す図。
【図10】上記第1の実施形態において、長方格子状に配列された2次光源像の対角方向の角度を示す図。
【図11】上記第1の実施形態において、プロジェクタ装置からの遮光板の距離と部分画像の辺縁部において輝度が減衰する様子との関係を示す図。
【図12】上記第1の実施形態において、スクリーンに対してプロジェクタ装置から斜め方向に部分画像が投影されるときの重畳領域の様子を示す図。
【図13】上記第1の実施形態において、部分画像が斜め方向に投影されるときの遮光板の配置例を側方から示す図。
【図14】上記第1の実施形態において、左右に隣接するプロジェクタ装置と上下に隣接するプロジェクタ装置とで重畳領域の幅が異なる様子を示す図。
【図15】上記図14の場合における遮光板の配置例を示す斜視図。
【図16】上記第1の実施形態において、各プロジェクタ装置に遮光板を一体的に取り付ける様子を示す平面図。
【図17】上記第1の実施形態において、隣接するプロジェクタ装置に対する遮光板を一体的にプロジェクタ装置に取り付ける様子を示す平面図。
【図18】上記第1の実施形態において、複数のプロジェクタ装置に対する遮光板を一プロジェクタ装置に一体的に取り付ける様子を示す平面図。
【図19】上記第1の実施形態における格子状レンズアレイの格子の配列方向を異ならせた例を示す図。
【図20】本発明の第2の実施形態における、3板式のカラープロジェクタ装置の主として光学的な内部構成を示す図。
【図21】上記第2の実施形態において、プロジェクタ装置により投影される部分画像が緑と紫にずれる様子を示す図。
【図22】上記第2の実施形態において、緑と紫にずれた部分画像の一部を遮光板により遮蔽する様子を示す図。
【図23】上記第2の実施形態において、緑と紫にずれた部分画像を遮光板で遮蔽することにより色付きが発生する様子を示す図。
【図24】上記第2の実施形態において、緑と紫にずれた部分画像の一部における偏光方向を示す図。
【図25】上記第2の実施形態において、色付きを発生させないように偏光軸の方向を配置した遮光板を示す図。
【図26】上記第2の実施形態において、色付きを打ち消し合うように色ずれ部分を重ね合わせるためのプロジェクタ装置の配置例を示す図。
【図27】上記第2の実施形態において、色付きを打ち消し合うような色ずれ部分の組み合わせ例を、色付きを強め合うような色ずれ部分の組み合わせ例と、対比して示す図。
【図28】複数の2次光源像から出射された光を遮光板により遮光すると、スクリーン上に段状をなす輝度分布が発生する様子を示す図。
【符号の説明】
1…プロジェクタ装置
3…スクリーン
5…遮光板(遮光手段)
5a,5b,5c,5d…遮光端縁
6,6A,6B,6C…支持部材
11…照明装置(照明手段)
11a…光源(照明手段)
12…第1の格子状レンズアレイ(照明手段)
13…第2の格子状レンズアレイ(照明手段)
14,15…照明レンズ(照明手段)
16,16R,16G,16B…表示デバイス(表示手段)
17…投影レンズ(投影光学系)
18…瞳面
18a…2次光源像
21,21A,21B,21C…格子状レンズアレイ
21a…レンズ
22r…赤色光分光用ダイクロイックミラー(分光手段)
22g…緑色光分光用ダイクロイックミラー(分光手段)
25…ダイクロイックプロズム(光束合成手段)
27,28,29…ミラー

Claims (17)

  1. 複数のプロジェクタ装置および遮光手段を備えるディスプレイ装置であって、
    上記複数のプロジェクタ装置は、各プロジェクタ装置がスクリーン上に部分画像を投影するように構成され、投影された上記部分画像同士の少なくとも一部は重畳領域をもち、
    上記各プロジェクタ装置は、2次元状に配列された複数の光源または2次光源像により光を投射するように構成された照明手段を備え、
    上記遮光手段は、上記複数のプロジェクタ装置の第1プロジェクタ装置から第1部分画像として投影されるべき光束の辺縁部を遮蔽するように構成され、
    上記光束の辺縁部は、上記第1部分画像の第1領域に対応し、
    上記遮光手段がなく、かつ、他のプロジェクタ装置からの光束と重畳していない状態で、上記光束の辺縁部が上記スクリーン上に投影されているとき、上記第1部分画像の上記第1領域は第1輝度を有し、
    上記遮光手段は、上記第1部分画像における上記第1領域の輝度を低下させるように構成され、これにより上記第1部分画像の上記第1領域が他のプロジェクタ装置からの光束と重畳領域をもつとき、上記第1部分画像の上記第1領域が上記他のプロジェクタ装置からの上記光束と重畳する領域内の輝度は実質的に上記第1輝度と同等となり、
    上記遮光手段は、上記複数の光源または2次光源像に対して、平行とならず、かつ連続的または不連続な複数の異なる位置を有する遮光端縁を備え、
    上記遮光手段は、各々が上記遮光端縁を有する複数の遮光板を備え、
    上記複数の遮光板は、上記第1部分画像の、縦方向の辺縁部を遮光するように構成された第1遮光板と、横方向の辺縁部を遮光するように構成された第2遮光板と、を備え、上記第1遮光板および上記第2遮光板は、上記照明手段の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離を異ならせて配置される
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  2. 上記複数の光源または2次光源像の2次元状の配列は、格子状配列であり、上記遮光手段の上記遮光端縁は、凹凸形状に形成されることにより、上記不連続な複数の異なる位置を有することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  3. 上記遮光端縁は、所定のピッチで凹凸を周期的に繰り返す形状に形成されており、上記遮光端縁は以下の条件を満たし、
    (1/2)×kPLV<AV<(3/2)×kPLV、および
    (1/2)×kPLH<AH<(3/2)×kPLH、
    ここで、凹に対する凸の高さの平均値はAVであり、凹凸のピッチの平均値はAHであり、上記複数の光源または2次光源像の上記AV方向の格子間隔はPLVであり、該複数の光源または2次光源像の上記AH方向の格子間隔はPLHであり、上記遮光手段と、該複数の光源または2次光源像との間の距離はdであり、上記スクリーンと、該複数の光源または2次光源像との間の距離はLであり、k=(L−d)/2Lである、
    ことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
  4. 上記遮光端縁は、凹凸をランダムに繰り返す形状に形成されており、上記遮光端縁は以下の条件を満たし、
    (1/2)×kPLV<AV<(3/2)×kPLV、および
    (1/2)×kPLH<AH<(3/2)×kPLH、
    ここで、凹に対する凸の高さの平均値はAVであり、凹凸のピッチの平均値はAHであり、上記複数の光源または2次光源像の上記AV方向の格子間隔はPLVであり、該複数の光源または2次光源像の上記AH方向の格子間隔はPLHであり、上記遮光手段と、該複数の光源または2次光源像との間の距離はdであり、上記スクリーンと、該複数の光源または2次光源像との間の距離はLであり、k=(L−d)/2Lである、
    ことを特徴とする請求項2に記載のディスプレイ装置。
  5. 上記複数の光源または2次光源像の2次元状の配列は、格子状配列であり、上記照明手段は、上記複数の光源または2次光源像の基本格子の列の方向が、上記遮光手段の上記遮光端縁と直交しない角度で交差するように配置されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  6. 上記複数の光源または2次光源像は、長方格子となるように構成されていて、さらに、該長方格子の対角方向が、上記遮光手段の遮光端縁と直交しない角度で交差するように配置されたものであることを特徴とする請求項5に記載のディスプレイ装置。
  7. 上記遮光は、完全遮光性を有する素材、半透過性を有する素材、上記遮光端縁に向かって透過率が連続的に変化する素材、上記遮光端縁に向かって透過率が階段状に変化する素材、の内の一、または複数の組み合わせにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  8. 上記遮光手段は、上記複数の光源または2次光源像から上記スクリーンに至る光路上に配置されたものであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  9. 上記遮光手段は、上記照明手段の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離が、連続的に異なる遮光端縁を有してなるものであることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  10. 少なくとも1つの上記遮光板は、上記照明手段の光軸方向に対して傾斜して配置されることを特徴とする請求項9に記載のディスプレイ装置。
  11. 記遮光手段は、上記複数の遮光板を支持する支持部材をさらに備えるものであることを特徴とする請求項に記載のディスプレイ装置。
  12. 上記遮光手段は、当該遮光手段により遮蔽される部分画像を投影するように構成された上記複数のプロジェクタ装置の第1プロジェクタ装置により支持され、これにより、当該遮光手段は当該第1プロジェクタ装置への所定の位置関係を保持することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  13. 上記遮光手段は、当該遮光手段により遮蔽される部分画像を投影するように構成された上記複数のプロジェクタ装置の第2プロジェクタ装置に隣接する上記複数のプロジェクタ装置の第1プロジェクタ装置により支持され、これにより、当該遮光手段は当該第2プロジェクタ装置への所定の位置関係を保持することを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
  14. 複数のプロジェクタ装置および遮光手段を備えるディスプレイ装置であって、
    上記複数のプロジェクタ装置は、各プロジェクタ装置がスクリーン上に部分画像を投影するように構成され、隣接する部分画像同士はその辺縁部において互いに重畳領域をもち、これら複数の部分画像は組み合わせることにより一画像を構成し、
    上記各プロジェクタ装置は、
    2次元状に配列された複数の光源または2次光源像により光を投射するように構成された照明手段と、
    上記照明手段から投射された光をRGBの3色光に分光するように構成された分光手段と、
    上記分光手段から投射されるRGB各色の光により各別に照明されるように構成され、該RGB各色に対応する上記部分画像をそれぞれ表示するように構成されたRGB各色の表示手段と、
    上記RGB各色の表示手段から発せられる各色毎の部分画像に係る偏光した光束を合束するように構成された光束合成手段と、
    上記光束合成手段から出射される光束を投影するように構成された投影光学系と、
    を備え、
    上記遮光手段は、第1プロジェクタ装置の上記光束合成手段と上記スクリーンとの間の光路に沿って、第1部分画像における第1領域に対応する光束の辺縁部を遮蔽するように構成され、
    上記遮光手段がなく、かつ、他のプロジェクタ装置からの光束と重畳していない状態で、上記光束の辺縁部が上記スクリーン上に投影されているとき、上記第1部分画像の上記第1領域は第1輝度を有し、
    上記遮光手段は、上記第1部分画像における上記第1領域の輝度を低下させるように構成され、これにより上記第1部分画像の上記第1領域が他のプロジェクタ装置からの光束と重畳領域をもつとき、上記第1部分画像の上記第1領域が上記他のプロジェクタ装置からの上記光束と重畳する領域内の輝度は実質的に上記第1輝度と同等となり、
    上記遮光手段は、偏光軸の方向が不要な色成分光の偏光方向に交差するように配置された偏光板を備え、
    上記遮光手段は、各々が遮光端縁を有する複数の遮光板を備え、
    上記複数の遮光板は、上記第1部分画像の、縦方向の辺縁部を遮光するように構成された第1遮光板と、横方向の辺縁部を遮光するように構成された第2遮光板と、を備え、上記第1遮光板および上記第2遮光板は、上記投影光学系の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離を異ならせて配置される
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  15. 複数のプロジェクタ装置および遮光手段を備えるディスプレイ装置であって、
    上記複数のプロジェクタ装置は、各プロジェクタ装置がスクリーン上に部分画像を投影するように構成され、隣接する部分画像同士はその辺縁部において互いに重畳領域をもち、これら複数の部分画像は組み合わせることにより一画像を構成し、
    上記各プロジェクタ装置は、
    2次元状に配列された複数の光源または2次光源像により光を投射するように構成された照明手段と、
    上記照明手段から投射された光をRGBの3色光に分光するように構成された分光手段と、
    上記分光手段から投射されるRGB各色の光により各別に照明されるように構成され、該RGB各色に対応する上記部分画像をそれぞれ表示するように構成されたRGB各色の表示手段と、
    上記RGB各色の表示手段から発せられる各色毎の部分画像に係る光束を合束するように構成された光束合成手段と、
    上記光束合成手段から出射される光束を投影するように構成された投影光学系と、
    を備え、
    上記遮光手段は、第1プロジェクタ装置の上記光束合成手段と上記スクリーンとの間の光路に沿って、第1部分画像における第1領域に対応する光束の辺縁部を遮蔽するように構成され、
    上記遮光手段がなく、かつ、他のプロジェクタ装置からの光束と重畳していない状態で、上記光束の辺縁部が上記スクリーン上に投影されているとき、上記第1部分画像の上記第1領域は第1輝度を有し、
    上記遮光手段は、上記第1部分画像における上記第1領域の輝度を低下させるように構成され、これにより上記第1部分画像の上記第1領域が他のプロジェクタ装置からの光束と重畳領域をもつとき、上記第1部分画像の上記第1領域が上記他のプロジェクタ装置からの上記光束と重畳する領域内の輝度は実質的に上記第1輝度と同等となり、
    上記部分画像は、上記RGBの3色の内の1色に係る部分画像と、他の2色に係る部分画像とに分けられ、
    上記RGBの3色の内の1色に係る上記部分画像と、他の2色に係る上記部分画像とが位置ずれすると、その辺縁部において、該1色に係る第1の色ずれと、他の2色に係る第2の色ずれとが生じ、
    上記複数のプロジェクタ装置の第1プロジェクタ装置および第2プロジェクタ装置は、上記スクリーン上の重畳領域を共有し、
    上記第1プロジェクタ装置は、該重畳領域に上記第1の色ずれが生じている部分画像の一部を投影し、
    上記第2プロジェクタ装置は、該重畳領域に上記第2の色ずれが生じている部分画像の一部を投影し、
    これにより該重畳領域において上記色ずれは打ち消され、
    上記遮光手段は、各々が遮光端縁を有する複数の遮光板を備え、
    上記複数の遮光板は、上記第1部分画像の、縦方向の辺縁部を遮光するように構成された第1遮光板と、横方向の辺縁部を遮光するように構成された第2遮光板と、を備え、上記第1遮光板および上記第2遮光板は、上記投影光学系の光軸方向における、上記複数の光源または2次光源像からの距離を異ならせて配置される
    ことを特徴とするディスプレイ装置。
  16. 上記遮光手段は、その遮光端縁が、上記複数の光源または2次光源像の一配列方向に対して、平行とならず、かつ、連続的または不連続な複数の異なる位置を有するものであることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のディスプレイ装置。
  17. 上記各プロジェクタ装置は、さらに、上記照明手段から投射された光により照明され上記部分画像を表示するように構成された表示手段と、上記表示手段から発せられる上記部分画像に係る光束を上記スクリーン上に投影するように構成された投影光学系とを備えることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置。
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