JP5257108B2 - プロジェクタ、プロジェクションシステム、画像表示方法、及び画像表示プログラム - Google Patents

プロジェクタ、プロジェクションシステム、画像表示方法、及び画像表示プログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の画像光の画素をずらすことで高解像度画像を表示させるプロジェクタ、プロジェクションシステム、画像表示方法、及び画像表示プログラムに関する。
従来、画質の低下の原因であるボヤケなどを防止するため、画像の輪郭部分を強調する鮮鋭化処理を実施する画像処理装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
この特許文献1に記載の画像処理装置では、入力画像の画像データにおける不鮮明部分を検出する。そして、この検出した部分の各画素の画素値を、x方向及びy方向に対して二次微分して加算した、いわゆるラプラシアンフィルタを用いて鮮鋭化処理を実施する。
特許文献2に記載の画像処理装置では、入力画像と平滑化画像の差分である高周波成分を算出し、この高周波成分に対して一定のゲインをかけて入力画像に加算する、いわゆるアンシャープネスマスク処理を実施する。
特開平9−91419号公報 特開2002−83294号公報
ところで、複数台の光学エンジンや、複数台のプロジェクタなど、複数の画像投射手段を用い、各画像投射手段から射出される画像光の画素を、斜め方向に互いに半画素分ずらすことで、より高解像度な画像を表示させる、いわゆる斜め画素ずらし法が知られている。
しかしながら、このようなプロジェクタに搭載される複数の光学エンジン、プロジェクションシステムを構成する複数のプロジェクタには、それぞれ個体差があり、異なる鮮鋭性を有しているため、鮮鋭化により正常な画像が表示できないという問題がある。
ここで、図9及び図10に示す例を用いて、上記問題点を詳細に説明する。
図9は、光学伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)が異なる光学エンジン(PJ1,PJ2)に対して、同一の画像信号を入力した際の所定画素位置における輝度値を示した図である。図10は、図9において、PJ1,PJ2からの画像光を斜め画素ずらし法により表示させた際の所定画素位置における輝度値を示す図である。また、図9及び図10にて示すxは、表示画像における水平方向に対する座標位置を示し、yは表示画像における垂直方向における座標位置を示す。
図9(A)に示すように、MTFが異なる光学エンジン(PJ1,PJ2)に対して、同じ画像信号を入力すると、エッジ近傍(x=a)において、輝度値がMTFに応じた変化曲線で変化する。このような画像信号に対して同一の鮮鋭化処理を実施すると、図9(B)に示すように、異なる状態に鮮鋭化処理が実施される。そして、これら光学エンジンPJ1,PJ2から出力される画像光を斜め画素ずらし法により表示させた場合、図10に示すように、エッジ部近傍において、輝度値のばらつきが生じる。ここで、破線は、PJ1,PJ2から鮮鋭性が等しい画像光が投射されている場合の理想的な輝度値を示す線である。図10(A),(B)に示すように、鮮鋭化処理が実施された場合、PJ1及びPJ2の鮮鋭性がそれぞれ強調されるため、鮮鋭化処理が実施されていない場合よりも輝度差が大きくなる。このため、斜め画素ずらし法では、PJ1,PJ2に入力される画像信号に対してそのまま鮮鋭化処理を実施すると、エッジ部の輝度差が大きくなり、ジャギーなどのノイズが目立つという問題がある。
本発明は、上述のような問題に鑑みて、輪郭部のノイズを低減した画像を表示可能なプロジェクタ、プロジェクションシステム、画像表示方法、及び画像表示プログラムを提供することを目的とする。
本発明のプロジェクタは、画像信号に基づいて画像光を投射する画像投射手段が複数設けられ、これらの複数の画像投射手段から投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示するプロジェクタであって、複数の前記画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記画像投射手段に入力される画像信号を補正する補正手段と、前記補正手段により前記画像信号を補正した後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化手段と、を具備したことを特徴とする。
この発明によれば、複数の画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて画像信号を補正し、この補正された画像信号に対して鮮鋭化処理を実施する。これにより、プロジェクタを構成する複数の画像投射手段間で光学伝達関数が異なる場合でも、補正フィルタによる画像補正を実施することで、同じ光学伝達関数に基づいた画像信号に補正することができ、各画像投射手段から投射される画像光のエッジ部における輝度差が小さくなり、ジャギーなどのノイズ成分を抑えることができる。また、このような画像信号に対して、鮮鋭化処理を実施することで、ボヤケをなくし、エッジが強調された画像を表示させることができ、かつ、斜め画素ずらし法により、高解像度な画像を表示させることができる。以上により、エッジ部のボヤケや、ジャギーなどのノイズを抑えたより鮮明な画像を高解像度で表示することができ、視認性がより良好な高品質な画像を表示することができる。
本発明のプロジェクタは、前記画像信号における前記エッジ部を有するエッジ領域を検出するエッジ検出手段と備え、前記補正手段は、検出された前記エッジ領域に対して前記補正フィルタによる補正を実施することが好ましい。
この発明によれば、エッジ検出手段によりエッジ領域を検出し、エッジ領域とそれ以外の領域とに分割し、エッジ領域に対してのみ補正フィルタによる補正処理を実施する。このため、画像信号の全体に対して補正フィルタによる補正処理を実施する場合に比べて、補正処理に要する時間が短縮され、処理の高速化、処理負荷の軽減を図ることができ、迅速な画像表示を実現することができる。
本発明のプロジェクタでは、前記補正手段は、複数の前記画像投射手段のうち、いずれか1つの画像投射手段の光学伝達関数を基準光学伝達関数とし、この基準伝達関数に対する他の画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、これらの他の画像投射手段に入力される画像信号をそれぞれ補正することが好ましい。
この発明によれば、補正手段は、複数の画像投射手段のうち、いずれか1つの光学伝達関数を基準光学伝達関数として、他の画像投射手段の光学伝達関数をこの基準光学伝達関数に補正する補正フィルタを用いて画像信号を補正する。このため、基準光学伝達関数を有する画像投射手段に入力される画像信号に対しては、補正手段による補正処理が不要となる。したがって、補正手段による補正処理の迅速化を図ることができ、処理負荷も軽減させることができる。
本発明のプロジェクションシステムは、画像信号に基づいて画像光を投射するプロジェクタを複数台備え、これらの複数のプロジェクタから投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示するプロジェクションシステムであって、
複数の前記プロジェクタの光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記プロジェクタに入力される画像信号を補正する補正手段と、
前記補正手段により前記画像信号を補正した後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化手段と、
を具備したことを特徴とする。
この発明では、上記発明における複数の画像投射手段を複数のプロジェクタとしたものであり、上記発明と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、補正フィルタで各プロジェクタに入力される画像信号を補正することで、ジャギーなどのノイズ成分を抑えることができるとともに、鮮鋭化処理を実施することでエッジを強調させることができる。また、複数のプロジェクタにより斜め画素ずらし法により画像を表示させることで、高解像度な画像を表示させることができる。したがって、上記プロジェクションシステムにより視認性がより良好な高品質な画像を表示させることができる。
本発明の画像表示方法では、画像信号に基づいて画像光を投射する画像投射手段が複数設けられ、これらの複数の画像投射手段から投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示する画像表示方法であって、複数の前記画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記画像投射手段に入力される画像信号を補正する補正工程と、前記補正工程の後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化工程と、を具備したことを特徴とする。
この発明では、上記したプロジェクタの発明と同様に、補正工程において、複数の画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて画像信号を補正し、この補正された画像信号に対して鮮鋭化処理を実施する。このため、上記発明と同様、複数の画像投射手段間で光学伝達関数が異なる場合でも、補正工程により同じ光学伝達関数に基づいた画像信号に補正することができる。また、このような画像信号に対して、鮮鋭化処理を実施することで、ボヤケをなくし、エッジが強調された画像を表示させることができ、かつ、斜め画素ずらし法により、高解像度な画像を表示させることができる。すなわち、エッジ部のボヤケや、ジャギーなどのノイズを抑えたより鮮明な画像を高解像度で表示することができ、視認性がより良好な高品質な画像を表示することができる。
本発明の画像表示プログラムは、画像信号に基づいて画像光を投射する画像投射手段が複数設けられ、これらの複数の画像投射手段から投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示する処理を演算手段に実行させる画像表示プログラムであって、前記演算手段に、複数の前記画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記画像投射手段に入力される画像信号を補正する補正手順と、前記補正工程の後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化手順と、を実行させることを特徴とする。
この発明では、上記発明と同様の作用効果が得られ、視認性がより良好な高品質な画像を表示させることができる。これに加えて、このプログラムを記録媒体に記録することで、複数の画像投射手段を有し、斜め画素ずらし法により画像を表示するプロジェクタ、またはプロジェクションシステムの演算処理部にてこのプログラムを読み込ませることで、容易にこれらのプロジェクタやプロジェクションシステムにおいても、視認性がより良好な高品質な画像を表示させることができるとともに、本発明の利用促進を図ることができる。
〔第一の実施の形態〕
以下、本発明に係る第一の実施の形態のプロジェクタについて、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る第一の実施の形態のプロジェクタの概略構成を示すブロック図である。図2は、スクリーン上に表示される画像の一部の画素を示す図である。
図1において、プロジェクタ1は、一対の画像投射手段としての光学エンジン10(第一光学エンジン10A,第二光学エンジン10B)と、各光学エンジン10に画像信号を入力する制御部20とを備え、一対の光学エンジン10から画像光をスクリーン2上に投射して、スクリーン2上に画像を表示させる装置である。
一対の光学エンジン10は、図示は省略するが、光束を射出する照明光学系と、照明光学系から射出される光束を例えばRGBの各色光に分離する分離光学系、分離された各色光を画像信号に基づいて変調させる液晶パネルを有する光変調光学系、各色光を合成して画像光を生成する光合成光学系、生成された画像光を射出する投射光学系、及び液晶パネルを画像信号に応じて制御する駆動回路を備えている。そして、これらの光学エンジン10の駆動回路は、制御部20から入力される画像信号に基づいて液晶パネルを制御し、画像信号に応じた画像光を生成してスクリーン2に対して投射する。
ここで、このプロジェクタ1における各光学エンジン10は、投射された画像における画素位置が互いに、水平方向及び垂直方向に半画素分だけずれて表示されるように、画像光を投射する。これにより、図2に示すように、第一光学エンジン10Aにより表示される第一分割画像の4画素11A(縦2画素×横2画素)の間に、第二光学エンジン10Bにより表示される第二分割画像の画素11Bが配置される。したがって、このようなプロジェクタ1では、スクリーン2に通常の2倍の画素を表示させ、高解像度画像を表示させることが可能となる。
制御部20は、プロジェクタ1全体の動作を制御する。また、制御部20は、画像信号源3から入力される元画像信号に基づいて、各光学エンジン10(10A,10B)に出力する画像信号をそれぞれ生成し、生成された画像信号に補正処理を実施して各光学エンジン10に出力する。ここで、画像信号源3としては、例えばパーソナルコンピュータや、テレビジョン、ビデオ装置など、画像信号を出力可能な電気機器であればいかなる装置であってもよい。
この制御部20は、メモリやCPU(Central Processing Unit)、各種ICチップなどの集積回路により構成される。メモリには、プロジェクタを制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。また、メモリに記憶され、CPUにより演算処理される各種プログラムとしては、図1に示すように、元画像分割手段21、MTF補正手段22(本発明の補正手段を構成する)、鮮鋭化手段23、及び画像出力手段24などが含まれる。
元画像分割手段21は、画像信号源3から入力される元画像信号を、光学エンジン10A及び光学エンジン10Bにより表示させる画像信号に分割した2つの分割画像信号を生成する。これには、元画像分割手段21は、例えばシリアル伝送形式の画像信号に対し、奇数番目の画素データと偶数番目の画素データとに分割し、奇数番目の画素データにより形成される画像信号を第一光学エンジン10Aに出力する第一分割画像信号、偶数番目の画素データにより形成される画像信号を第二光学エンジン10Bに出力する第二分割画像信号として、各分割画像信号を生成する。
MTF補正手段22は、所望の光学伝達関数に対する、第一光学エンジン10A及び第二光学エンジン10Bのうち少なくとも一方の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、当該光学エンジンに入力される画像信号を補正する処理を実施する。第一の実施の形態では、MTF補正手段22は、第二光学エンジン10Bに出力する第二分割画像信号に対して、MTF補正フィルタを用いて補正する処理を実施する。
第一光学エンジン10Aと第二光学エンジン10Bとでは、個体差があるため、異なるMTFを有する。ここで、図3に、第一光学エンジン10AのMTF(h1(f))、第二光学エンジン10BのMTF(h2(f))、及び第一光学エンジン10AのMTFに対する第二光学エンジン10BのMTFの差分を補正するMTF補正フィルタ(h1(f)/h2(f))を示す図を示す。MTF補正手段22は、図3に示すようなMTF補正フィルタを、第二分割画像信号に掛け合わせる。すなわち、MTF補正手段22は、第一光学エンジン10AのMTFを基準光学伝達関数とし、第二光学エンジン10Bの光学伝達関数及び基準伝達関数の差分を補正するMTF補正フィルタを用いて、第二光学エンジン10Bに入力される第二分割画像信号を補正する。
これにより、第一光学エンジン10Aにより第一分割画像信号に基づいて表示される第一分割画像と、第二光学エンジン10Bにより第二分割画像信号に基づいて表示される第二分割画像とにおいて、互いに対応する位置における画素値(輝度)変化率が略同じとなる。例えば、MTF補正手段22による補正処理前において、図9(A)に示すように、所定画素位置における第一光学エンジン10Aにより表示される画像の輝度変化量と第二光学エンジン10Bの輝度変化量とが異なる場合でも、MTF補正手段22の補正処理により、第二分割画像の輝度変化量を示すPJ2の輝度変化曲線を、第一分割画像の輝度変化量を示すPJ1の輝度変化曲線に補正することができる。
なお、このMTF補正フィルタは、プロジェクタ1の製造時に測定される第一光学エンジン10AのMTF及び第二光学エンジン10BのMTFに基づいて予め演算され、メモリ内に記憶されている。そして、MTF補正手段22は、このメモリに記憶されたMTF補正フィルタを適宜読み出し、第二分割画像信号の補正を実施する。
鮮鋭化手段23は、第一分割画像及び第二分割画像に対して、鮮鋭化処理を実施、すなわち、エッジ部の輪郭を強調する処理を実施する。本実施の形態では、鮮鋭化手段23は、ラプラシアンフィルタを用いて、高周波成分を強調する補正を実施する。
具体的には、スクリーン2上に、図4に示すような画像が表示される場合、光学エンジン10Aから出力される画素11A、及び光学エンジン10Bから出力される画素11Bに対して、例えば図4に示すような3×3サイズのラプラシアンフィルタを適用して、高周波成分を強調する。ここで、X方向にi番目、Y方向にj番目における画素値をf(i,j)とすると、ラプラシアンは、次式(1)にて示すように、X方向、Y方向それぞれの二次微分の和により示される。
Figure 0005257108
ここで、デジタル画像に対しては、X方向、Y方向それぞれの二次微分は次式(2)、(3)により定義される。
Figure 0005257108
上記(2)(3)式を(1)に代入することで次式(4)に示すラプラシアンフィルタが得られる。
Figure 0005257108
このようなラプラシアンフィルタ▽f(i,j)は、二次微分であるため、画素値の変化量が大きい部分、すなわち画像においてエッジが形成される部分では、大きな値が出力される。
鮮鋭化手段23は、このラプラシアンフィルタ▽f(i,j)を用い、次式(5)により各分割画像信号を鮮鋭化する処理を実施する。
Figure 0005257108
上記において、f(i,j)は、入力画像信号であり、F(i,j)は、鮮鋭化された画像の画像信号である。また、定数Cは、ラプラシアンフィルタを用いた鮮鋭化におけるエッジ部分の強調度合いを示すパラメータである。
ここで、光学エンジン10A及び光学エンジン10Bに入力される各分割画像信号(f(i,j))は、MTF補正手段22による補正により、略同一のMTFを基準とした画素値(輝度)変化率を有することとなるため、鮮鋭化手段23による鮮鋭化処理においても、略同様の鮮鋭化処理を実施されることとなる。すなわち、図4に示すような画像において、互いに隣接するエッジ画素11Aとエッジ画素11Bとの間に、鮮鋭化処理による画素値の差が生じず、ジャギーなどの不都合が発生しない。
画像出力手段24は、鮮鋭化された各分割画像信号を、それぞれ対応した光学エンジン10A,10Bに出力する。各光学エンジン10A,10Bは、各分割画像信号に基づいて、図2に示すような画像をスクリーン2上に投影し、斜め画素ずらし法による高解像度画像が表示される。
〔プロジェクタの動作〕
次に、上述したプロジェクタ1の画像出力方法について、図面に基づいて説明する。
図5は、第一の実施の形態のプロジェクタ1の画像出力処理を示すフローチャートである。
プロジェクタ1では、画像信号源3から元画像信号が制御部20に入力されると(ステップS101)、まず、制御部20の元画像分割手段21により、入力された元画像信号に基づいて、第一光学エンジン10Aにて表示させる第一分割画像信号、及び第二光学エンジン10Bにて表示させる第二分割画像信号を生成する(ステップS102)。
この時、元画像分割手段21は、例えば、入力された元画像信号の各画素信号のうち、奇数番目の画素信号と、偶数番目の画素信号とを順次振り分け、図2に示すように、水平方向及び垂直方向に対して半画素分だけ画素がずれた第一分割画像信号及び第二分割画像信号を生成する。
次に、制御部20は、MTF補正手段22により、ステップS102にて生成された分割画像信号のうち、第二分割画像信号に対して、MTF補正処理を実施する(ステップS103:補正工程)。この時、MTF補正手段22は、メモリに予め記憶されているMTF補正フィルタを読み出し、MTF補正フィルタによって第二分割画像信号を補正する。
この後、制御部20は、鮮鋭化手段23により、ステップS102にて生成された第一分割画像信号、及びステップS103にてMTF補正処理が実施された第二分割画像信号に対して、鮮鋭化処理を実施する(ステップS104:鮮鋭化工程)。すなわち、鮮鋭化手段23は、上述した式(4)に示すようなラプラシアンフィルタを用い、式(5)に示すような鮮鋭化処理を実施して、画像エッジ部の高周波成分を強調する処理を実施する。
そして、制御部20の画像出力手段24は、ステップS104にて鮮鋭化された第一及び第二分割画像信号を、第一及び第二光学エンジン10A,10Bに出力し、図2に示すような斜め画素ずらし法に対応した画像光をスクリーン2上に射出させる(ステップS105)。
〔プロジェクタの作用効果〕
上述したように、上記第一の実施の形態のプロジェクタ1は、元画像分割手段21により、入力された元画像信号を斜め画素ずらし法に対応した第一分割画像信号及び第二分割画像信号に分割する。そして、MTF補正手段22は、この分割された画像信号のうち、第二分割画像信号に対して、第一光学エンジン10AのMTFに対する第二光学エンジン10BのMTFの差分を補正するためのMTF補正フィルタを適用し、補正処理を実施する。この後、鮮鋭化手段23は、第一分割画像信号及び第二分割画像信号に対して、鮮鋭化処理を実施してエッジ部を強調させる処理をする。
このため、第一光学エンジン10Aと第二光学エンジン10Bとが、異なるMTFを有する場合であっても、上述のように、第二光学エンジン10Bに入力される第二分割画像信号をMTF補正フィルタにより補正することで、第二光学エンジン10Bから出力される画像光を、第一光学エンジン10AのMTFに合わせ込むことができる。すなわち、MTF補正が実施されない状態で、例えば図9(A)に示すように、第一光学エンジン10Aから出力される画像光のエッジ部と、第二光学エンジン10Bから出力される画像光のエッジ部とで、異なる輝度変化率となる場合でも、ステップS103のMTF補正処理を実施することで、第二分割画像信号を第一分割画像信号の輝度変化率に合わせることができる。
したがって、これらの第一分割画像信号、及びMTF補正処理を実施された後の第二分割画像信号に対して鮮鋭化処理を実施した場合でも、第一分割画像信号及び第二分割画像信号で輝度差が開くことがなくなり、図10における一点鎖線に示すような輝度変化率を実現することができる。よって、斜め画素ずらし法において、水平方向及び垂直方向に半画素分だけ画素がずらされて画像が表示された場合に、エッジ部(輪郭部)におけるノイズを低減することができ、滑らかな輪郭を形成することができ、高品質でかつ高解像度な画像を表示することができる。
また、MTF補正手段22は、第一分割画像信号及び第二分割画像信号の双方に対して、所定のMTFに合わせる補正を実施する処理を実施してもよい。この場合、2つの画像信号を所定のMTFにあわせるため、光学エンジン10A及び光学エンジン10BのMTFを一致させつつ、任意のMTFに調整することが可能となる。また、本実施の形態のプロジェクタ1のように、第二分割画像信号に対してのみ補正処理を実施してもよい。この場合、第一分割画像信号には、MTF補正処理を実施する必要がなく、第二分割画像信号にのみMTF補正処理を実施すればよい。したがって、処理負荷を軽減させることができるとともに、処理の迅速化を図ることができる。
〔第二の実施の形態〕
次に、本発明に係る第二の実施の形態のプロジェクタについて、図面に基づいて説明する。なお、第二の実施の形態以降の説明において、上述した第一の実施の形態と同様の構成については、図面において同符号を付し、その説明を簡略または省略する。
〔プロジェクタの構成〕
図6は、本発明に係る第二の実施の形態のプロジェクタの概略構成を示すブロック図である。
図6において、第二のプロジェクタ1Aは、制御部20Aと、一対の光学エンジン10(10A,10B)と、を備えている。このプロジェクタ1Aも、第一の実施の形態のプロジェクタ1と同様に画像信号源3から入力される元画像信号を斜め画素ずらし法に対応した第一分割画像信号及び第二分割画像信号に分割し、それぞれ第一光学エンジン10A及び第二光学エンジン10Bに出力することで、スクリーン2上に、高解像度画像を表示させるプロジェクタである。
そして、第二の実施の形態のプロジェクタ1Aの制御部20Aは、元画像分割手段21と、エッジ算出手段25と、エッジ判断手段26と、MTF補正手段22Aと、鮮鋭化手段23と、画像出力手段24と、を備えている。ここで、エッジ算出手段25及びエッジ判断手段26により、本発明のエッジ検出手段が構成される。なお、元画像分割手段21、鮮鋭化手段23、及び画像出力手段24については、第一の実施の形態と同様の構成であるため、ここでの説明を省略する。
エッジ算出手段25は、元画像分割手段21により分割された分割画像信号のうち、第二分割画像信号に対して、画像のエッジ部分を検出するためのフィルタ処理を施す。具体的には、エッジ算出手段25は、第二分割画像信号を構成する各画素データに対して、例えば上述した式(4)に示すラプラシアンフィルタなどのハイパスフィルタを適用し、その出力値をエッジ量として算出する。
エッジ判断手段26は、エッジ算出手段25にて算出された各画素に対するエッジ量が、所定閾値以上であるか否かを判断する。そして、エッジ判断手段26は、エッジ量が所定閾値以上である画素をエッジ画素として判断する。
MTF補正手段22Aは、第一の実施の形態のMTF補正手段22と略同様であるが、第二の実施の形態のMTF補正手段22Aでは、エッジ判断手段26によりエッジ画素であると判断された画素に対してのみMTF補正フィルタを掛け合わせる処理をする。
〔第二の実施の形態のプロジェクタの動作〕
次に上記プロジェクタ1Aによる画像出力方法について、図面に基づいて説明する。
図7は、第二の実施の形態のプロジェクタ1Aの画像出力処理を示すフローチャートである。
プロジェクタ1Aでは、第一の実施の形態と同様に、ステップS101において、画像信号源3から元画像信号が制御部20Aに入力されると、ステップS102の処理を実施して、第一分割画像信号及び第二分割画像信号を生成する。
この後、プロジェクタ1Aのエッジ算出手段25は、ステップS102において生成された第二分割画像信号における各画素データのエッジ量を算出するエッジ算出処理を実施する(ステップS201)。
このステップS201では、上述したように、エッジ算出手段25は、各画素データに対して、ラプラシアンフィルタを適用し、その出力値をエッジ量として算出する。
このステップS201の後、制御部20Aのエッジ判断手段26は、ステップS201にて算出されたエッジ量が所定閾値以上であるか否かを判断する(ステップS202)。このステップS202において、エッジ量が閾値よりも小さいと判断された場合、その画素に対してはMTF補正処理を実施せず、ステップS104の鮮鋭化処理を実施する。
一方、ステップS202において、エッジ量が閾値以上のエッジ画素である判断された場合、MTF補正手段22は、メモリから読み出されたMTF補正フィルタを用いて、このエッジ画素の画素データに対してMTF補正処理を実施する(ステップS203)。
この後、第一分割画像信号及び第二分割画像信号に対して、ステップS104の鮮鋭化処理を実施し、ステップS105の画像出力処理により各光学エンジン10に対応する分割信号を出力して、スクリーン2上に画像を表示させる。
〔第二の実施の形態のプロジェクタの作用効果〕
上述したように、上記第二の実施の形態のプロジェクタ1Aでは、エッジ算出手段25により、第二分割画像信号における各画素のエッジ量を算出し、このエッジ量が所定閾値以上であるか否かを判断して、エッジ画素を検出する。そして、MTF補正手段22Aは、検出されたエッジ画素に対してのみMTF補正フィルタを用いて画像補正を実施する。
つまり、斜め画素ずらし法において、ジャギーなどのノイズの影響を大きく受けるエッジ部(輪郭部)を形成する第二分割画像信号のエッジ画素に対し、MTF補正処理を実施している。このため、第一の実施の形態と同様に、第二分割画像信号のエッジ画素を第一光学エンジン10Aから出力されるエッジ画素の輝度変化率に合わせることができ、ジャギーなどのノイズを効果的に除去することができる。
一方、エッジ画素以外の画素は、鮮鋭化手段23による鮮鋭化処理の影響が小さく、光学エンジン10のMTFの違いによる画像の輝度変化率の違いも小さいため、特にMTF補正処理を実施する必要がない。第二の実施の形態のプロジェクタ1Aでは、このようなエッジ画素以外の画素に対して、MTF補正手段22AによるMTF補正処理を実施せず、鮮鋭化手段23による鮮鋭化処理のみを実施している。このため、エッジ画素に対してのみMTF補正処理を実施するので、全画素に対してMTF補正処理を実施する場合に比べて、処理負荷の軽減を図ることができ、処理の迅速化も図ることができる。
また、エッジ算出手段25は、MTF補正手段22Aにおいても使用されるラプラシアンフィルタを用いて、エッジ量を算出している。このため、エッジ量を算出するための別のハイパスフィルタをメモリに記憶する必要がなく、簡単な構成で容易にエッジ画素を検出することができる。
〔第三の実施の形態〕
次の本発明に係る第三の実施の形態のプロジェクションシステムについて、図面に基づいて説明する。
図8は、本発明に係る第三の実施の形態のプロジェクションシステムの概略構成を示すブロック図である。
第三の実施の形態のプロジェクションシステム30は、第一の実施の形態の第一光学エンジン10A,第二光学エンジン10Bをそれぞれ、第一プロジェクタ1C、第二プロジェクタ1Dとし、制御部20を制御装置31として、それぞれのプロジェクタ1C,1Dに接続したシステムである。
一対のプロジェクタ1C,1Dは、それぞれ、1つの光学エンジンを備え、これらの光学エンジンは、それぞれ第一の実施の形態の各光学エンジン10A,10Bと同様の構成、すなわち、照明光学系、分離光学系、光変調光学系、光合成光学系、投射光学系、及び駆動回路を備えている。
制御装置31としては、例えば汎用パーソナルコンピュータなどを用いることができ、第一及び第二プロジェクタ1C,1Dの動作を制御する。そして、この制御装置31は、図示は省略するが、各種プログラムやデータを格納する記憶回路、制御装置31やプロジェクションシステム30全体を制御するOS(Operating System)上で各種プログラムを処理するCPU(Central Processing Unit)を有する演算処理回路などを備えている。また、制御装置31のCPUにて処理されるプログラムとしては、第一の実施の形態と同様に、元画像分割手段21、MTF補正手段22、鮮鋭化手段23、及び画像出力手段24などが含まれる。
このようなプロジェクションシステム30は、第一の実施の形態のプロジェクタと同様に、画像信号源3から制御装置31に入力された元画像信号に、ステップS101ないしステップS105の処理を実施し、鮮鋭化された第一分割画像及び第二分割画像をそれぞれ第一及び第二プロジェクタ1C,1Dに出力する。
すなわち、制御装置31は、ステップS101にて元画像信号が入力されると、ステップS102で、元画像分割手段21により、この元画像信号に基づいて第一及び第二分割画像信号を生成する。そして、MTF補正手段22は、第二分割画像信号に対して、第一プロジェクタ1CのMTFに合わせるMTF補正処理を実施する。
そして、制御装置31は、鮮鋭化手段23により、ステップ104の処理を実施し、ステップS102にて生成された第一分割画像信号、及びステップS103にてMTF補正処理が実施された第二分割画像信号に対して、鮮鋭化処理を実施する。この鮮鋭化処理としては、第一の実施の形態と同様の処理を実施することができ、鮮鋭化手段23は、上述した式(4)に示すようなラプラシアンフィルタを用い、式(5)に示すような鮮鋭化処理を実施して、画像エッジ部の高周波成分を強調する処理を実施する。
そして、ステップS105において、ステップS104で鮮鋭化された各分割画像信号を、第一及び第二プロジェクタ1C,1Dに出力し、各プロジェクタ1C,1Dからスクリーン2上に画像を投射させる。
〔プロジェクションシステムの作用効果〕
上述したように、第三の実施の形態のプロジェクションシステム30では、第一の実施の形態と同様に、制御装置31の元画像分割手段21により、入力された元画像信号を斜め画素ずらし法に対応した第一分割画像信号及び第二分割画像信号に分割する。そして、制御装置31のMTF補正手段22は、この分割された画像信号のうち、第二分割画像信号に対して、第一プロジェクタ1CのMTFに補正するためのMTF補正フィルタにより補正処理を実施する。この後、鮮鋭化手段23は、第一分割画像信号及び第二分割画像信号に対して、鮮鋭化処理を実施してエッジ部を強調させる処理をする。
このため、第一の実施の形態と同様の作用効果が得られ、第一プロジェクタ1Cと第二プロジェクタ1Dとにおいて異なるMTFを有する場合でも、第二プロジェクタ1Dから出力される画像光を、第一プロジェクタ1Dが有するMTFに合わせることができる。したがって、これらの第一分割画像信号、及びMTF補正処理を実施された後の第二分割画像信号に対して鮮鋭化処理を実施した場合でも、第一分割画像信号及び第二分割画像信号で輝度差が開くことがなくなる。よって、斜め画素ずらし法において、水平方向及び縦方向に半画素分だけ画素がずらされて画像が表示された場合に、エッジ部(輪郭部)におけるノイズを低減することができ、滑らかな輪郭を形成することができ、高品質でかつ高解像度な画像を表示することができる。
〔他の実施の形態〕
なお、本発明は、以上説明した実施の形態に限定されず、本発明の目的を達せられる範囲で種々の改良、変形が可能である。
例えば、上記第三の実施の形態において、第一の実施の形態の制御部20の構成を有する制御装置31を用いたプロジェクションシステム30を例示したが、第二の実施の形態の制御部20Aの構成を有する制御装置と、第一及び第二プロジェクタ1C,1Dとを接続したプロジェクションシステムを形成してもよく、この場合、第二の実施の形態と同様に、エッジ画素に対してのみMTF補正処理を実施することで、処理負荷の軽減、処理の迅速化を図ることができる。
また、上記第一及び第二の実施の形態において、2台の光学エンジン10A,10Bを用いるプロジェクタ1,1Aの例、第三の実施の形態において、2台のプロジェクタ1C,1Dを用いるプロジェクションシステム30の例を示したが、これに限定されず、3台以上の光学エンジンを備えるプロジェクタ、3台以上のプロジェクタを備えるプロジェクションシステムとしてもよい。この場合、MTF補正手段22,22Aは、全光学エンジン(全プロジェクタ)のうち、一台を基準光学エンジン(基準プロジェクタ)とし、基準光学エンジン(基準プロジェクタ)のMTFに対する他の各光学エンジン(プロジェクタ)のMTFの差分を補正するMTF補正フィルタを用いて、各光学エンジン(各プロジェクタ)に出力される分割画像信号を補正してもよく、他のMTF(たとえば全周波数fに対してゲインが1となる基準MTF)に対する全光学エンジン(全プロジェクタ)のMTFの差分を補正する補正フィルタを用い、各分割画像信号を補正してもよい。
また、上記実施の形態において、元画像分割手段21、MTF補正手段22,22A、鮮鋭化手段23、画像出力手段24、エッジ算出手段25、及びエッジ判断手段26は、メモリに記憶され、CPUに読み出されて所定の処理を実施するソフトウェアとして構成される例を示したが、これに限定されない。例えば、上記構成が、例えばICチップなどの各種集積回路によりハードウェアとして、制御部20または制御装置31内の回路基板に組み込まれて構成されるものであってもよく、この場合でも、上記第一ないし第三の実施の形態と同様の効果を得ることができる。また、上記のようにソフトウェアとして構成される場合、メモリに限らず、例えばHD(Hard disk)、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)などのコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録されるものであってもよい。この場合、例えば2台以上の光学エンジンと制御部から構成されるプロジェクタ、2台以上のプロジェクタと制御装置から構成されるプロジェクションシステムに、上記ソフトウェアが記録された記録媒体を読み取らせ、演算処理部にて実施させることで容易に、上記実施の形態と同様に、高解像度かつ高品質な画像を出力可能なプロジェクタやプロジェクションシステムを構成することができる。
以上、本発明を実施するための最良の構成について具体的に説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、当業者が様々な変形及び改良を加えることができるものである。
本発明に係る第一の実施の形態のプロジェクタの概略構成を示すブロック図である。 スクリーン上に表示される画像の一部の画素を示す図である。 第一光学エンジンのMTF、第二光学エンジンのMTF、及び第二光学エンジンのMTFと第一光学エンジンのMTFとの差分を補正するMTF補正フィルタを示す図である。 スクリーン上に表示される画像の一部及びラプラシアンフィルタの範囲を示す一例を示す図である。 第一の実施の形態のプロジェクタの画像出力処理を示すフローチャートである。 本発明に係る第二の実施の形態のプロジェクタの概略構成を示すブロック図である。 第二の実施の形態のプロジェクタの画像出力処理を示すフローチャートである。 本発明に係る第三の実施の形態のプロジェクションシステムの概略構成を示すブロック図である。 光学伝達関数(MTF:Modulation Transfer Function)が異なる光学エンジン(PJ1,PJ2)に対して、同一の画像信号を入力した際の所定画素位置における輝度値を示した図である。 図9において、PJ1,PJ2からの画像光を斜め画素ずらし法により表示させた際の所定画素位置における輝度値を示す図である。
1,1A…プロジェクタ、1C…第一プロジェクタ、1D…第二プロジェクタ、10…光学エンジン(画像投射手段)、10A…第一光学エンジン、10B…第二光学エンジン、22,22A…MTF補正手段(補正手段)、23…鮮鋭化手段、25…エッジ検出手段を構成するエッジ算出手段、26…エッジ検出手段を構成するエッジ判断手段、30…プロジェクションシステム。

Claims (6)

  1. 画像信号に基づいて画像光を投射する画像投射手段が複数設けられ、これらの複数の画像投射手段から投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示するプロジェクタであって、
    複数の前記画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記画像投射手段に入力される画像信号を補正する補正手段と、
    前記補正手段により前記画像信号を補正した後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化手段と、
    を具備したことを特徴とするプロジェクタ。
  2. 請求項1に記載のプロジェクタであって、
    前記画像信号における前記エッジ部を有するエッジ領域を検出するエッジ検出手段を備え、
    前記補正手段は、検出された前記エッジ領域に対して前記補正フィルタによる補正を実施する
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のプロジェクタであって、
    前記補正手段は、複数の前記画像投射手段のうち、いずれか1つの画像投射手段の光学伝達関数を基準光学伝達関数とし、この基準伝達関数に対する他の画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、これらの他の画像投射手段に入力される画像信号をそれぞれ補正する
    ことを特徴とするプロジェクタ。
  4. 画像信号に基づいて画像光を投射するプロジェクタを複数台備え、これらの複数のプロジェクタから投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示するプロジェクションシステムであって、
    複数の前記プロジェクタの光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記プロジェクタに入力される画像信号を補正する補正手段と、
    前記補正手段により前記画像信号を補正した後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化手段と、
    を具備したことを特徴とするプロジェクションシステム。
  5. 画像信号に基づいて画像光を投射する画像投射手段が複数設けられ、これらの複数の画像投射手段から投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示する画像表示方法であって、
    複数の前記画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記画像投射手段に入力される画像信号を補正する補正工程と、
    前記補正工程の後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化工程と、
    を具備したことを特徴とする画像表示方法。
  6. 画像信号に基づいて画像光を投射する画像投射手段が複数設けられ、これらの複数の画像投射手段から投射される前記画像光の画素を互いにずらし、高解像度画像を表示する処理を演算手段に実行させる画像表示プログラムであって、
    前記演算手段に、
    複数の前記画像投射手段の光学伝達関数の差分を補正する補正フィルタを用いて、前記画像投射手段に入力される画像信号を補正する補正手順と、
    前記補正工程の後、複数の前記画像投射手段に入力される前記画像信号に対し、表示される画像のエッジ部を鮮鋭化する鮮鋭化処理を実施する鮮鋭化手順と、
    を実行させることを特徴とする画像表示プログラム。
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