JP2008165006A - 投影装置及び画像歪み補正方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スクリーンの形状に応じた歪み補正量を予め設定することなく、スクリーンの形状に応じた歪み補正を行うこと。
【解決手段】入力される画像情報に歪み補正処理を施した画像情報を生成する画像処理部104と、歪み補正処理を施した画像情報に応じた画像をスクリーンSに投影する投影部105と、スクリーンSに投影された画像を撮像する撮像部107とを備える投影装置において、画像処理部104は、撮像部107によって撮像された投影画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けるブロック検出器120と、ブロック毎の歪み量を検出する歪み量検出器121と、ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算する補正値演算器122と、補正値に基づいて画像情報に歪み補正処理を施す歪み補正器123とを備えた。
【選択図】図2
【解決手段】入力される画像情報に歪み補正処理を施した画像情報を生成する画像処理部104と、歪み補正処理を施した画像情報に応じた画像をスクリーンSに投影する投影部105と、スクリーンSに投影された画像を撮像する撮像部107とを備える投影装置において、画像処理部104は、撮像部107によって撮像された投影画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けるブロック検出器120と、ブロック毎の歪み量を検出する歪み量検出器121と、ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算する補正値演算器122と、補正値に基づいて画像情報に歪み補正処理を施す歪み補正器123とを備えた。
【選択図】図2
Description
本発明は、投影装置及び画像歪み補正方法に関する。
従来より、スクリーンに画像を投射するプロジェクタなどの投影装置が知られている。
この種の投影装置においては、一般に台形補正と呼ばれる歪み補正を施しており、これにより投影装置の投影方向がスクリーンに対して垂直な位置にない場合であっても、スクリーンに投影される画像が歪まないようにしている(例えば、特許文献1参照)。
この台形歪み補正は線形的な歪みに対して効果がある。しかし、スクリーンが非線形に歪んでいる場合には、十分な歪み補正をすることができない。特に、投射レンズの半画角が40〜45°以上である広角投射レンズを備えたプロジェクタでは、スクリーンの部分的な小さな歪みが投影画像に大きな非線形歪みを生じさせる。
そこで、特許文献2では、例えば、スクリーンが正弦波状に波打つ投射面であったときに、三角関数式を用いることによって投影画像の歪みを補正するプロジェクタが提案されている。
特開平11−331737公報
特開2004−320662公報
しかし、特許文献2に記載のプロジェクタでは、予めスクリーンの形状に応じた近似式を設定しておく必要があり、その近似式の算出が極めて煩雑となるだけでなく、専門的知識が無い利用者が近似式を導き出すこと自体は極めて難しい。
そこで、本発明は、スクリーンの形状に応じた歪み補正量を予め設定することなく、スクリーンの形状に応じた歪み補正を行うことができる投影装置および画像歪み補正方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、スクリーンに画像を投影する投影装置において、入力される画像情報に歪み補正処理を施した画像情報を生成する画像処理部と、前記歪み補正処理を施した画像情報に応じた画像を前記スクリーンに投影する投影部と、前記スクリーンに投影された画像を撮像する撮像部とを備え、前記画像処理部は、前記撮像部によって撮像された投影画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けて、そのブロックを検出するブロック検出手段と、前記ブロック毎の歪み量を検出する歪み量検出手段と、前記ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算する補正値演算手段と、前記補正値に基づいて前記画像情報に歪み補正処理を施す歪み補正手段とを備えた投影装置とした。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記投影画像と前記基準枠の左右両側との交点を検出し、一方側の交点と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点とを結ぶ境界線を前記交点の数に応じて複数形成し、前記境界線により区切られる領域を前記ブロックとすることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記投影画像と前記基準枠との差分の増減量に応じて、前記投影画像をブロック分けすることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記投影画像と前記基準枠の左右両側との交点と、この交点間で前記投影画像と前記基準枠との差分が最も大きくなる最大点とを検出し、一方側の1つの交点と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点とを結ぶ境界線を前記交点の数に応じて形成すると共に、交点間の直線で囲まれた一方側の1つの最大点と他方側の最大点とを結ぶ境界線を前記最大点の数に応じて複数形成して、互いに隣接する2つの境界線により区切られる領域を前記ブロックとすることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記撮像された投影画像に対して前記基準枠を設定するための座標情報を有することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から4のいずれか1項に記載の発明において、前記基準枠は、前記撮像部における撮像素子の前方(撮像方向)に配置された枠形成部材により形成されたことを特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、前記投影部から前記スクリーンまでの距離を検出する距離検出部を備え、前記ブロック検出手段は、前記距離検出部による検出結果に基づいて前記基準枠の設定を行うことを特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、請求項1から6のいずれか1項に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記撮像部によって撮像された投影画像の状態に応じて前記基準枠を設定することを特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記投影画像と前記基準枠との差分に応じて新たな基準枠を生成し、当該新たな基準枠に基づいて前記投影画像を前記複数のブロックに分けることを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の発明において、前記ブロック検出手段は、前記投影画像と前記基準枠との差分の平均値を前記新たな基準枠とすることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、スクリーンに投影された画像の歪みを補正する画像歪み補正方法において、前記スクリーンに所定画像を投影するステップと、前記投影された所定画像を撮像するステップと、前記撮像された所定画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けるステップと、前記ブロック毎の歪み量を検出するステップと、前記ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算するステップと、前記補正値に基づいてスクリーンに投影する画像を補正するステップとを有する画像歪み補正方法とした。
請求項1、11に記載の発明によれば、撮像された投影画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けし、ブロック毎の歪み量に応じた補正値に基づいて歪み補正処理を行うので、スクリーンの形状に応じた歪み補正量を予め設定することなく、スクリーンの形状に応じた歪み補正を行うことができる。しかも、ブロック単位での補正であるため、画素毎に歪み補正処理を行うのに比べ処理負担が少なく、処理速度も速い。
請求項2に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、投影画像と基準枠との交点を検出し、この交点に基づいてブロック分けを行うので、ブロック分けを容易に行うことができる。
請求項3に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、投影画像と基準枠との差分の増減量に応じて、投影画像をブロック分けを行うので、例えば、基準枠が投影画像よりも大きいような場合であっても、ブロック分けを適切に行うことができる。
請求項4に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、投影画像と基準枠との交点と、この交点間で投影画像と基準枠との差分が最も大きくなる最大点とを検出し、この交点と最大点とを用いてブロック分けを行うため、交点だけでブロック分けするのに比べ、歪み補正をより精度よく行うことができる。
請求項5に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、基準枠の座標情報を有するので、物理的に基準枠を形成する必要がない。
請求項6に記載の発明によれば、基準枠は、撮像部における撮像素子の前方に配置された枠形成部材により形成されているので、基準枠を設定する必要がなく、処理負担を軽減することができる。
請求項7に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、投影部からスクリーンまでの距離を検出する距離検出部を備えており、ブロック検出手段は、距離検出部による検出結果に基づいて基準枠の設定を行うので、基準枠を適切に設定することができる。
請求項8に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、撮像部によって撮像された投影画像の状態に応じて基準枠を設定するので、基準枠を適切に調整することができる。
請求項9に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、投影画像と基準枠との差分に応じて新たな基準枠を生成し、当該新たな基準枠に基づいて投影画像を複数のブロックに分けるので、歪み補正を精度よく行うことができるブロックに分割することが可能となる。
請求項10に記載の発明によれば、ブロック検出手段は、投影画像と基準枠との差分の平均値を新たな基準枠とするので、歪み補正をより精度よく行うことができるブロックに分割することが可能となる。
(第1実施形態)
まず、本発明にかかる投影装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は第1実施形態における投影装置の外観図である。
まず、本発明にかかる投影装置の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は第1実施形態における投影装置の外観図である。
本第1実施形態における投影装置1は、入力される画像情報に応じた画面をスクリーンSに投影する投影部105を備えており、さらに、スクリーンSに投影される画像に歪みがあるときに、歪み補正処理を施す画像処理部を設けている。
ここで、入力される画像情報としては、コンポジット映像信号(例えばNTSC映像信号)やコンポーネント映像信号(例えばRGB信号)などの映像信号のほか、メモリカードなどの記憶媒体に記憶された画像データなどがある。記憶媒体に記憶された画像データは、投影装置1の記憶媒体用ドライブ(図示しない)によって読み込まれる。
また、スクリーンSとは、図1に示すように、収納部2にロール状に収納された樹脂系シート3を引き出して形成したスクリーンのほか、布状のカーテンやブラインドカーテンなどもスクリーンとして使用することができる。
スクリーンSには、投影装置1からの投影画像Vが表示される。シート状スクリーンなどにおいては、図1に示すように、経年変化などによって非線形に歪んでしまうことがある。このように歪んだスクリーンSに画像を投影すると、スクリーンSに表示される投影画像Vが歪んでしまう。
そこで、投影装置1は、投影画像Vを撮像して投影画像Vの状態を取得する撮像部107を設け、投影画像Vの状態に応じて画像処理部によって歪み補正処理が行うようにしている。
その結果、スクリーンSの形状に応じた歪み補正量を予め設定することなく、スクリーンSの形状に応じた歪み補正を行うことができる。しかも、画像処理部による歪み補正をブロック単位で行うため、画素毎に歪み補正処理を行うのに比べ処理負担が少なく、処理速度が速くなる。
以下、投影装置1の具体的構成について具体的に説明する。図2は本第1実施形態における投影装置1の概略ブロック図である。
投影装置1は、図2に示すように、各種操作を行うための操作パネルなどを有する入力部101と、投影装置1全体を制御する制御部102と、外部から映像信号を入力する映像信号入力部103と、映像信号入力部103を介して入力される映像信号や制御部102から入力される画像情報に所定の画像処理を行って後述の投影部105へ入力する画像処理部104と、この画像処理部104から出力される画像情報に基づいた画像をスクリーンSに投影する投影部105と、この投影部105によって投影する画像を一時的に蓄積するフレームメモリ106と、スクリーンSに投影された画像(投影画像V)を撮像する撮像部107とを備えており、これらはバス109によって接続され、投影装置1の筐体に内蔵される。
入力部101の操作パネルは、投影装置1において使用者が操作可能な箇所、すなわちハウジングの外壁面の適所に設けられており、使用者がこの操作パネルを操作することによって、その操作内容に応じた制御を制御部102が実行する。
制御部102は、CPU,ROM,RAMなどを内蔵しており、CPUがROMに予め格納されたプログラムを読み出して実行することによって制御部として機能する。なお、RAMはワーキングメモリなどとして用いられる。
映像信号入力部103は、コンポジット映像信号やコンポーネント映像信号などの映像信号を外部からケーブルを介して入力する。
画像処理部104は、制御部102による制御に基づいて、映像信号入力部103に入力された映像信号や制御部102から入力された画像データなどの画像情報に対し、信号の付加や変更などの加工を行う。このように加工されて生成された画像信号は、後述の光学素子ドライブ部115に入力される。
さらに、画像処理部104には、入力される画像情報に歪み補正処理を施して処理済み画像情報を生成する補正処理部116が設けられている。補正処理部116は、撮像部107によって撮像された投影画像Vを所定の基準枠Wに基づいて複数のブロックに分けて、ブロックを検出するブロック検出器120(ブロック検出手段の一例に相当)と、ブロック毎の歪み量を検出する歪み量検出器121(歪み量検出手段の一例に相当)と、ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算する補正値演算器122(補正値演算手段の一例に相当)と、補正値に基づいて入力される画像情報に歪み補正処理を施す歪み補正器123(歪み補正手段の一例に相当)とを備えている。
投影部105は、ランプ駆動回路110と、ランプを有する光源111と、照明光学系112と、光変調素子113と、結像光学系114と、光学素子ドライブ部115とを備えている。
光源111は、ランプなどから構成され、制御部102によって制御されたランプ駆動回路110から出力される信号に基づいて、点灯駆動されて発光する。光源111で発光された光は、照明光学系112によって、照明光として光変調素子113に照射される。
光変調素子113は、透過型液晶パネルなどによって構成されており、光学素子ドライブ部115によって駆動されて、その表示面に映像を表示する。このように表示された映像は、照明光学系112からの照明光によって、光として光変調素子113から出射される。続いて、この出射光は、結像光学系114及びハウジングの投影用開口部を通って、スクリーンS(投射面)に投影される。このように、光変調素子113に表示される画像がスクリーンSに投影される構成となっている。光変調素子113としては、透過型液晶パネルのほか、DMD(デジタル・ミラー・デバイス)などがある。
ここで、投影装置1における投影画像の歪み補正について、図3〜図10を参照して具体的に説明する。図3は投影装置1における投影画像の歪み補正処理のフローチャート、図4は投影装置1における歪み判定用投影画像の原画像の例を示す図、図5は初期状態の基準枠を説明するための図、図6は撮像部107の撮像素子の表面に基準枠を形成した状態を示す図、図7〜図9は歪み判定用画像をブロック分けした状態を示す図、図10は歪み補正処理を行った投影画像の状態を示す図である。
投影装置1における投影画像の歪み補正は、投影装置1が起動されたとき或いは入力部101の操作パネルに配置された歪み補正ボタン(図示せず)が押下されたときに実行されるものである。
図3に示すように、投影画像の歪み補正処理の実行が開始されると、制御部102は、歪み判定用画像情報を内部のROMから取り出して、画像処理部104へ入力する。画像処理部104では、歪み判定用画像情報に信号の付加や変更などの加工を行った画像情報を生成する。この画像情報はフレームメモリ106に展開される。フレームメモリ106に展開された画像情報は、画像処理部104によって光学素子ドライブ部115に入力され、光変調素子113の表示面に歪み判定用画像情報に応じた映像が表示される。このように表示された映像は、照明光学系112からの照明光によって、光として光変調素子113から出射され、結像光学系114を介して、歪み判定用投影画像としてスクリーンSに投影される(ステップS10)。ここで、歪み判定用投影画像の原画像として、図4に示すような枠状の画像V1が用いられる。
次に、制御部102は、撮像部107を動作させて、歪み判定用画像V2を取り込む(ステップS11)。すなわち、制御部102は、スクリーンSに投影された歪み判定用投影画像を撮像部107により撮像し、この撮像した情報を画像処理部104の補正処理部116に歪み判定用投影画像の撮像情報(座標情報や輝度情報など)として入力する。ここで、撮像部107にはCCDセンサやCMOSセンサなどの撮像素子を有しており、これらの撮像素子から画素単位で歪み判定用投影画像を撮像した画像(以下、「歪み判定用画像V2」とする。)の情報が出力される。
その後、以下に説明するように、補正処理部116に入力された歪み判定用画像V2は、所定の基準枠Wに基づいてブロック検出器120によって複数のブロックに分けられる。
初期状態の基準枠Wは、図5に示すように、撮像部107の撮像領域Qに対して所定の大きさに設定されており、ブロック検出器120には、撮像された投影画像に対してこの基準枠Wを設定するための座標情報が記憶されている。この基準枠Wは、その枠線の幅を撮像部107の撮像素子の一画素としているが、奇数画素であれば一画素以上でも良い。ブロック検出器120は、取得した歪み判定用画像V2の座標位置と基準枠Wの座標位置との差分の平均値を左右方向及び上下方向についてそれぞれ算出する(ステップS12)。ブロック検出器120は、このように演算した差分の平均値を基準枠Wの座標値から減算等して、歪み判定用画像V2に応じた新たな基準枠W1を生成する(ステップS13)。なお、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の平均値ではなく、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の最大値又は最小値とすることもできる。このように、ブロック検出器120は、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分に応じて新たな基準枠W1を生成し、その座標情報を記憶する。なお、この基準枠W1は、その枠線の幅を撮像部107の撮像素子の一画素とする。
ここで、ブロック検出器120において基準枠Wの座標情報を記憶するのではなく、図6に示すように、撮像部107の撮像素子125の表面に基準枠W'を基準枠Wとして形成することもできる。この場合、基準枠W'は歪み判定用画像V2と共に撮像部107で撮像され、画像処理部104に入力される。ブロック検出器120では基準枠W'を検出する。撮像素子125の表面に形成する基準枠W'を例えば黒色の枠とし、歪み判定用画像V2を白色とすることで、ブロック検出器120において歪み判定用画像V2と基準枠Wとの判別を容易にすることができる。
ブロック検出器120によるブロック分けは、歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1の左右両側W1R,W1Lとの交点を検出し、一方側の交点と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点とを結ぶ境界線を交点の数に応じて複数形成し、境界線により区切られる領域をブロックとする。すなわち、歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との差分αを検出し(ステップS14)、この差分αが0となる点を算出する(ステップS15)。この点が歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との交点であり、この交点によりブロック範囲を決定してブロック分けする(ステップS16)。例えば、歪み判定用画像V2が図7に示すような状態のとき、基準枠W1における左側基準線W1Lと歪み判定用画像V2との交点Ya1,Ya2,Ya3が検出され、基準枠W1における右側基準線W1Rと歪み判定用画像V2との交点Yb1,Yb2,Yb3が検出される。そして、一方側の交点Ya1,Ya2,Ya3と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点Yb1,Yb2,Yb3とをそれぞれ結ぶ境界線p1,p2,p3により歪み判定用画像V2がブロックA1〜A4にブロック化される。
一般にシート状のスクリーンSでは、図1に示すように、波打った状態でスクリーン面がゆがむ。このとき、判定用画像V2は、一側面が内側にゆがむと他側面も内側に、一側面が外側にゆがむと他側面も外側にゆがむ。また、左側の交点と右側の交点とは、上下方向の座標が略同一となる。本第1実施形態におけるブロック検出器120では、左側の交点と右側の交点とは、上下方向の座標が略同一となることに着目して、歪み補正をする単位を左右の交点を結ぶ境界線によりブロック化した領域とすることで処理負担を軽減している。
ここで、ブロック検出器120によるブロックに分けを上述のように行うのではなく、歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1の左右両側(左側基準線W1L及び右側基準線W1R)との交点と、この交点間(基準枠W1の左右両側の上端及び下端を含む)で歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との差分が最も大きくなる最大点とを検出し、一方側の1つの交点と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点とを結ぶ境界線を交点の数に応じて形成すると共に、一方側の1つの最大点と当該最大点から直線距離が最も近い他方側の最大点とを結ぶ境界線を最大点の数に応じて複数形成して、互いに隣接する2つの境界線により区切られる領域をブロックとするようにしてもよい。
この場合、例えば、歪み判定用画像V2が図8に示すような状態のとき、ブロック検出器120は、歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1における左側基準線W1Lとの交点Ya2,Ya4,Ya6と、これらの交点間(左側基準線W1Lの上端及び下端を含む)で歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との差分が最も大きくなる最大点Ya1,Ya3,Ya5,Ya7とを検出する。また、基準枠W1における右側基準線W1Rと歪み判定用画像V2との交点Yb2,Yb4,Yb6と、これらの交点間(右側基準線W1Rの上端及び下端を含む)で歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との差分が最も大きくなる最大点Yb1,Yb3,Yb5,Yb7とを検出する。そして、一方側の交点Ya2,Ya4,Ya6と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点Yb2,Yb4,Yb6とをそれぞれ結ぶ境界線p2,p4,p6と、これら交点間の直線で囲まれた一方側の最大点Ya1,Ya3,Ya5,Ya7と他方側の最大点Yb1,Yb3,Yb5,Yb7とをそれぞれ結ぶ境界線p1,p3,p5,p7とにより区切られる領域をブロックA1〜A8とする。このように交点と最大点によりブロック化を行うことにより、交点だけでブロック分けするのに比べ、歪み補正をより精度よく行うことができる。
ところで、上述のブロック検出器120では、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の平均値を新たな基準枠W1として生成し、歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との交点等を用いてブロック分けしたが、新たな基準枠W1を生成せずに、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の増減量に応じてブロック分けすることもできる。例えば、撮像部107により撮像した歪み判定用画像V2と基準枠Wが図9に示すような状態のとき、左側基準線W1Lを基準として歪み判定用画像V2の左側部の変曲点Xa1〜Xa6を検出する。また、右側基準線W1Rを基準として歪み判定用画像V2の右側部の変曲点Xb1〜Xb6を検出する。そして、一方側の変曲点Xa1〜Xa6と当該交点から直線距離が最も近い他方側の変曲点Yb1〜Yb6とをそれぞれ結ぶ境界線p1〜p6により区切られる領域をブロックA1〜A5とする。
このようにブロック検出器120による歪み判定用画像V2のブロック分けが完了すると、歪み量検出器121によってブロック毎の歪み量βが検出される(ステップS17)。この検出は、ブロック単位で歪み判定用画像V2と基準枠W1との差分が最大となる値を検出し、この値をブロックの歪み量βとすることによって行う。なお、本実施形態においては、歪み判定用画像V2が左右で略対称の歪み量となることから、歪み判定用画像V2と左側基準線W1Lとの差分が最大となる値を歪み量βとする。
次に、補正値演算器122によって、ブロック毎にその歪み量βに応じた補正値γを算出する(ステップS18〜S22)。この補正値の演算は、歪み量βが+aよりも小さいか、−aよりも大きい(|β|<a)とき(ステップS18:YES)には補正値γを1とし(ステップS19)、歪み量βがa以上でb以下か、−b以上で−a以下である(a≦|β|≦b)とき(ステップS18:NO,ステップS20:Yes)には補正値γをα/(α+β)とする(ステップS21)。一方、歪み量βがa以上でb以下か、−b以上で−a以下ではなく(ステップS20:NO)、歪み量βが+b以上である(すなわち、β>b)とき(ステップS22:YES)には補正値γをα/(α+b)とし(ステップS23)、歪み量βが−b以上はない(すなわち、β<−b)とき(ステップS22:NO)には補正値γをα/(α−b)とする(ステップS24)。ここで、歪み量βは、左側基準線W1Lから左側に突き出しているときに正の値となり、左側基準線W1Lから右側に凹んでいるときには負の値となる。また、右側基準線W1Rと左側基準線W1Lとの中間位置でこれらの基準線と平行な中心線Pから各基準線までの距離をαとする。すなわち、αは基準枠W1の幅の半分の値である。
このようにブロック単位で補正値γを導き出すことにしているため、補正値γの演算処理を軽減することができる。ここで、歪み量|β|がaより小さいのときには補正値γを1とするのは、歪み量βが小さければ補正しなくても投影装置1の利用者が気にならない程度の歪みであるからであり、aの値はそのように投影装置1の利用者が気にならない程度の値とする。また、歪み量|β|がb以上であるときには補正値γをα/(α+b)又はα/(α−b)とするのは、歪み補正器123によって歪み補正ができない補正値γとすることを防止するためである。
以上のようにして、画像処理部104における補正処理部116では、画像情報に歪み補正処理を施すために用いる補正値γを導き出している。このように補正値演算器122によって導き出された補正値γは、歪み補正器123に設定され、補正値設定動作が終了する。
補正値設定動作が終了した後、歪み補正器123では設定された補正値γに基いて、画像処理部104は、映像信号入力部103や記憶媒体用ドライブ(図示せず)から入力される画像情報に歪み補正処理を施す。例えば、補正値設定動作を行ったときの歪み判定用画像V2が図7に示すような状態であった場合、投影すべき画像情報に歪み補正処理を行ったときの投影部105による投影画像V3は、たとえば、図10に示す状態となる。すなわち、スクリーンSに投影された歪み判定用画像V2が図7に示すよう状態となったときに、ブロックA1は、歪み量βがc(a≦c≦b)であるため補正値γがα/(α+c)に、ブロックA2は、歪み量βが−d(−a<−d<a)であるため補正値γが1に、ブロックA3は、歪み量βがe(b<e)であるため補正値γがα/(α+b)に、ブロックA4は、歪み量βが−f(−a<−f<a)であるため補正値γが1に設定される。したがって、ブロックA2,A4は補正が施されず、ブロックA1は中心線Pを中心として中心線Pに向かってα/(α+c)だけ縮小する補正が施され、ブロックA3は中心線Pを中心として中心線Pに向かってα/(α+b)だけ縮小する補正が施される。なお、拡大処理は、中心線Pを中心として左右に所定量(例えば、歪み量βが−cのときは、α/(α−c))だけ拡大することによって行う。
上記のようにブロックの補正が行われた場合、ブロックの拡大・縮小量の制限値となる補正制限値bが大きいと、ブロックの境界部分で画像がずれて視難くなる場合がある。そこで、本実施形態においては、補正制限値bをブロックの境界部分で画像ずれが視覚的に影響のない程度を限度に設定されている。なお、歪み補正器123において、各ブロックの補正度合いに応じて、各ブロックの境界部分について画像処理を行って画像ずれを抑えるようにしてもよい。また、上記のブロック補正では、各ブロック全体の領域毎に拡大・縮小処理をすることとしたが、中心線Pを中心とした左右それぞれの領域毎に拡大・縮小するようにしてもよい。この場合、歪み判定用画像V2と左側基準線W1Lとの差分が最大となる値を歪み量βとして各ブロックの中心線Pから左側の各領域に拡大・縮小処理を施し、さらに、歪み判定用画像V2と右側基準線W1Rとの差分が最大となる値を歪み量βとして各ブロックの中心線Pから右側の各領域に拡大・縮小処理を施すようにしてもよい。
以上のように、本第1実施形態の投影装置1においては、スクリーンSに歪み判定用画像を投影し、このようにスクリーンSに投影された歪み判定用画像V2を撮像する。そして、撮像された歪み判定用画像V2を所定の基準枠WやW1に基づいて複数のブロックに分けしてブロック検出を行い、これらブロック毎の歪み量を検出し、ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算して設定することによって、スクリーンSに投影する画像を補正する。したがって、スクリーンSの形状に応じた歪み補正量を予め設定することなく、スクリーンSの形状に応じた歪み補正を行うことができる。しかも、ブロック単位での補正であるため、画素毎に歪み補正処理を行うのに比べ処理負担が少なく、処理速度も速い。
なお、上記第1実施形態においては、歪み判定用画像V2と新たな基準枠W1との交点を得るために、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の平均値を用いて新たな基準枠W1を生成するようにしたが、基準枠Wを一定にして撮像部107の撮像領域Qを変更することによって、基準枠Wの大きさではなく歪み判定用画像V2の大きさを変更するようにしてもよい。例えば、ブロック検出器120によって歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の平均値を算出して、この平均値に基いて歪み判定用画像V2を拡大又は縮小する。または、撮像部107にズーム機能を持たせ、ブロック検出器120によって歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分の平均値を算出して、撮像部107のズーム倍率を調整して撮像部107による撮像領域を調整して取得する歪み判定用画像V2を拡大又は縮小する。
また、歪み判定用画像V2を図4に示すような枠状の画像として説明したがこれに限られるものではない。すなわち、基準枠W,W1と比較することができる画像であれば、どのような画像でも構わない。例えば、四角形の画像を投影し、その画像の輪郭と基準枠W1とを比較することにより歪みを検出するようにしてもよい。
また、歪み補正のために、歪み判定用画像V2を投影し、この歪み判定用画像V2に基づいて画像の歪みを検出するようにしたが、映像信号入力部103や記憶媒体用ドライブ(図示せず)から入力される画像情報の周囲が白色の枠画像で囲まれるようにしてもよい。このようにすれば、映像信号入力部103や記憶媒体用ドライブ(図示せず)から入力される画像情報に基づいた画像を投影しながら、歪み補正処理を行うことができる。
(第2実施形態)
次に、本発明にかかる投影装置の第2実施形態について図面を参照して説明する。図11は第2実施形態の投影装置1'の外観図である。
次に、本発明にかかる投影装置の第2実施形態について図面を参照して説明する。図11は第2実施形態の投影装置1'の外観図である。
本第2実施形態の投影装置1'は、基準枠の生成方法及びブロック単位での歪み補正方法に関して第1実施形態の投影装置1とは異なる。なお、図11においては、第1実施形態の投影装置1と同等の部分は、同一符号を付しており、ここでは説明を省略する。
図11において、距離測定部108は、投影部105からスクリーンSまでの距離(以下、「投影距離」とする。)を検出する機能を有している。距離測定部108としては、超音波センサや赤外線センサ、マイクロ波ドップラセンサ、レーザセンサなどを用いることができる。
画像処理部104’は、撮像部107によって撮像された投影画像を基準枠W''に基づいて複数のブロックに分けるブロック検出器120’(ブロック検出手段の一例に相当)と、ブロック毎の歪み量を検出する歪み量検出器121’(歪み量検出手段の一例に相当)と、ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算する補正値演算器122’(補正値演算手段の一例に相当)と、補正値に基づいて映像信号入力部103や制御部102から入力される画像情報に歪み補正処理を施す歪み補正器123’(歪み補正手段の一例に相当)とを備えている。
ブロック検出器120’は、距離測定部108によって検出された、投影装置1'とスクリーンSとの距離に応じた基準枠W''を生成する。すなわち、スクリーンSに投影された歪み判定用画像V2を撮像部107で撮像したとき、投影装置1'とスクリーンSとの距離に応じてその撮像画像の大きさが変化することから、基準枠W''も同様に大きさを変化させるのである。このようにすることで、第1実施形態における投影装置1のように、歪み判定用画像V2と基準枠Wとの差分を比較して新たな基準枠W1を生成するための処理が不要となり、投影装置1'とスクリーンSとの距離を距離センサで求めればよいことになるから、投影装置1'の処理負担が減るという利点がある。
また、ブロック検出器120’は、このように設定した基準枠W''と歪み判定用画像V2との差分を検出し、歪み判定用画像V2と基準枠W''との交点と、この交点間(基準枠W1の左右両側の上端及び下端を含む)で歪み判定用画像V2と基準枠W''との差分が最も大きくなる最大点とを検出して、ブロック分けを行う。この点、第1実施形態において図8を参照して説明した内容と同様である。
歪み量検出器121’は、ブロック毎の傾きを算出することによって、ブロック毎の歪み量の検出を行う。ブロック毎の傾きとは、隣接する交点と最大点を結ぶ直線の傾きである。
補正値演算器122’は、歪み量検出器121’によって算出したブロック毎の傾きの補正係数を算出することによって、ブロック毎に歪み量に応じた補正値を算出して、歪み補正器123’に設定する。
歪み補正器123’は、設定された傾きの補正係数に基づいて、映像信号入力部103に入力された映像信号や制御部102から入力された画像データなどの画像情報に歪み補正処理を施す。
以上のように構成された第2実施形態の投影装置1'における投影画像の歪み補正について、図面を参照して具体的に説明する。図12は投影装置1'における投影画像の歪み補正処理のフローチャート、図13はブロック毎の傾きの算出についての説明図、図14は歪み補正処理を行った投影画像の状態を示す図である。
図12に示すように、投影画像の歪み補正処理の実行が開始されると、制御部102は、距離測定部108を制御して、投影部105からスクリーンSまでの投影距離を検出する(ステップS30)。
次に、制御部102は、上述のステップS10の処理と同様に、歪み判定用画像情報を内部にROMから取り出して、画像処理部104へ入力し、歪み判定用画像V2としてスクリーンSに投影部105から投影する(ステップS31)。
歪み判定用画像V2がスクリーンSに投影されている状態で、ステップS11と同様に、制御部102は、撮像部107を動作させて、歪み判定用画像V2を取り込む(ステップS32)。
その後、以下に説明するように、補正処理部116に入力された歪み判定用画像V2は、所定の基準枠W''に基づいてブロック検出器120’によって複数のブロックに分けられる。
ブロック検出器120’は、距離測定部108によって検出された投影距離に応じた基準枠W''を生成し、歪み判定用画像V2と基準枠W''との差分を比較して、その差分αを検出する(ステップS33)。そして、ブロック検出器120’は、歪み判定用画像V2と基準枠W''との交点と、この交点間(基準枠W1の左右両側の上端及び下端を含む)で歪み判定用画像V2と基準枠W''との差分が最も大きくなる最大点とを検出して(ステップS34)、ブロック分けを行う(ステップS35)。
次に、歪み量検出器121’は、ブロック毎の傾き量zを算出する(ステップS36)。例えば、歪み判定用画像V2が図13に示す状態のとき、隣接する交点と最大点とを結ぶ直線pa1〜pa8,pb1〜pb8の傾き量をそれぞれ算出する。そして、境界線p1〜p7により各ブロックA1〜A8が形成される。
その後、補正値演算器122’は、ブロック毎の傾き量から補正係数を算出し(ステップS37)、歪み補正器123’にその補正係数を設定する。この補正係数は、各ブロックA1〜A8を例えば点Ya4,Ya5,Yb5,Yb4を順に結んだ台形とした場合に長辺がYa4−Yb4となる長方形に補正するための演算式のための係数である。歪み補正器123’では、台形に近似した形状をその上底と下底の長さの比に応じた補正係数により長方形状に補正するようにしている。
以上のように、補正係数が歪み補正器123’に設定されると、その後、歪み判定用画像情報は、設定された補正係数に基づいて歪み補正器123’によって補正される。例えば、歪み判定用画像V2が図13に示す状態であったとき、歪み補正器123’によって補正されて投影される画像V3は、図14に示すように補正される。このように、ブロック毎の傾きを算出し、その傾き量に従って画像に補正を施すため、スクリーンSの状態が悪く、投影画像に歪みが発生する場合であっても、より精度よく歪み補正を行うことができる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、歪み判定用画像情報は、枠状の画像となるデータではなく、全白の画像となるデータとすることができる。
また、ブロック分けを行った後の補正方法について、第1実施形態の補正方法を第2実施形態の補正方法に適用してもよく、またその逆も本実施形態に含まれる。
S スクリーン
1 投影装置
101 入力部
102 制御部
103 映像信号入力部
104 画像処理部
105 投影部
106 フレームメモリ
107 撮像部
116 補正処理部
120 ブロック検出器
121 歪み量検出器
122 補正値演算器
123 歪み補正器
125 撮像素子
1 投影装置
101 入力部
102 制御部
103 映像信号入力部
104 画像処理部
105 投影部
106 フレームメモリ
107 撮像部
116 補正処理部
120 ブロック検出器
121 歪み量検出器
122 補正値演算器
123 歪み補正器
125 撮像素子
Claims (11)
- スクリーンに画像を投影する投影装置において、
入力される画像情報に歪み補正処理を施した画像情報を生成する画像処理部と、
前記歪み補正処理を施した画像情報に応じた画像を前記スクリーンに投影する投影部と、
前記スクリーンに投影された画像を撮像する撮像部と、を備え、
前記画像処理部は、
前記撮像部によって撮像された投影画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けて、そのブロックを検出するブロック検出手段と、
前記ブロック毎の歪み量を検出する歪み量検出手段と、
前記ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算する補正値演算手段と、
前記補正値に基づいて前記画像情報に歪み補正処理を施す歪み補正手段と、を備えた
ことを特徴とする投影装置。 - 前記ブロック検出手段は、
前記投影画像と前記基準枠の左右両側との交点をそれぞれ検出し、一方側の交点と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点とを結ぶ境界線を前記交点の数に応じて複数形成し、前記境界線により区切られる領域を前記ブロックとすることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。 - 前記ブロック検出手段は、
前記投影画像と前記基準枠との差分の増減量に応じて、前記投影画像をブロック分けすることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。 - 前記ブロック検出手段は、
前記投影画像と前記基準枠の左右両側との交点と、この交点間で前記投影画像と前記基準枠との差分が最も大きくなる最大点とを検出し、一方側の1つの交点と当該交点から直線距離が最も近い他方側の交点とを結ぶ境界線を前記交点の数に応じて形成すると共に、交点間の直線で囲まれた一方側の1つの最大点と他方側の最大点とを結ぶ境界線を前記最大点の数に応じて複数形成して、これらの境界線により区切られる領域を前記ブロックとすることを特徴とする請求項1に記載の投影装置。 - 前記ブロック検出手段は、
前記撮像された投影画像に対して前記基準枠を設定するための座標情報を有することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の投影装置。 - 前記基準枠は、前記撮像部における撮像素子の前方に配置された枠形成部材により形成されたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の投影装置。
- 前記投影部から前記スクリーンまでの距離を検出する距離検出部を備え、
前記ブロック検出手段は、前記距離検出部による検出結果に基づいて前記基準枠の設定を行うことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の投影装置。 - 前記ブロック検出手段は、前記撮像部によって撮像された投影画像の状態に応じて前記基準枠を設定することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の投影装置。
- 前記ブロック検出手段は、
前記投影画像と前記基準枠との差分に応じて新たな基準枠を生成し、当該新たな基準枠に基づいて前記投影画像を前記複数のブロックに分けることを特徴とする請求項8に記載の投影装置。 - 前記ブロック検出手段は、
前記投影画像と前記基準枠との差分の平均値を前記新たな基準枠とすることを特徴とする請求項9に記載の投影装置。 - スクリーンに投影された画像の歪みを補正する画像歪み補正方法において、
前記スクリーンに所定画像を投影するステップと、
前記投影された所定画像を撮像するステップと、
前記撮像された所定画像を所定の基準枠に基づいて複数のブロックに分けるステップと、
前記ブロック毎の歪み量を検出するステップと、
前記ブロック毎に歪み量に応じた補正値を演算するステップと、
前記補正値に基づいてスクリーンに投影する画像を補正するステップと、を有することを特徴とする画像歪み補正方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006355390A JP2008165006A (ja) | 2006-12-28 | 2006-12-28 | 投影装置及び画像歪み補正方法 |
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2006
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